JPH10511912A - 流動物質を分配するための折りたたみ可能なすくい取り器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 弾性的に且つ堅固に折りたたむことができる第１の容器を備えた、すくい取り分配装置が提供される。折りたたんだとき、第１の容器は、より小さな容積の第２の容器を構成し、第２の容器を弾性的に且つ堅固に折りたたんで、より小さな容積の第３の容器を構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 流動物質を分配するための折りたたみ可能なすくい取り器 技術分野 本発明は、食用又は非食用の粉末又は液状物品のためのすくい取り器に関する 。本発明は、第１の折りたたみ可能な容器１を備えており、第１の容器１は、よ り容積の小さな第２の容器２を構成する。 発明の背景 本発明は、使用及び保管を改良すべく、折りたたむことができる、すくい取り 分配装置である。分配用すくい取り器はしばしば、コーヒーや洗剤のような食用 又は非食用の粉末又は液状物品のアクセサリーとして含まれる。これらのすくい 取り器はしばしば、消費者が粉末又は液状物品への接近及び取扱いを著しく向上 させるため、特別に延長される。かくして、すくい取り器は、消費者により馴染 み易く、より魅力的にするように、物品のパッケージを補う。すくい取り器が基 本的には消費者に譲渡されるので、そのコストは低く抑えねばならず、したがっ て、用いられる技術は、比較的廉価なものでなければならない。 市場において通常見られる折りたたみ不能なすくい取り器の課題は、これらの すくい取り器が一般に、粉末又は液状物品を分配するのに実用的ではないことで ある。折りたたみ不能なすくい取り器は常に、単一の容積を有する固定された変 形不能な容器を備えている。確かに、包装された物品に接近し取り扱うのには、 折りたたみ不能なすくい取り器は便利であるが、固定された容器のため、消費者 は単一の容積に制限される。単一の容積の容器は、分配線が付けられていたとし ても、粉末又は液状物品を分配するのに都合が悪い。単一の容器においては、消 費者はしばしば、所望の量よりも少ない或いは多すぎる粉末又は液状物品をすく い取る。かくして、消費者は、不要な分をパッケージに戻さなければならない。 これは、時間がかかり、消費者が分配線によって粉末又は液状物品の所望量を見 積もろうとしない場合には、物品を浪費してしまうこともある。 本発明は、単一の容積の容器の不都合を解決する。本発明の第１の（そして主 要な）利点は、単一の装置において、異なる容積の容器を消費者に提供すること である。本発明は、比較的多量の粉末又は液状物品を分配するのに消費者にとっ て最も実用的である、普通の容積の容器１を備えている。この意味において、本 発明は、従来技術の他のすくい取り器と同等である。しかしながら、折りたたん だとき、本発明は、第１の容器１よりも容積の小さな、１以上の他の容器２、３ を構成する。本発明の折りたたんだ容器２は、少量の粉末又は液状物品を分配す るのに適した分配ユニットを消費者に提供するのに十分な弾性と安定性を有する 。かくして、簡単かつ迅速な手の動きで、消費者の必要性に適合するように、普 通の容積のすくい取り器を折りたたんで小さな容積のすくい取り器にし、或いは 逆に、小さな容積のすくい取り器を大きな容積のすくい取り器にする。 市場において通常見られる折りたたみ不能なすくい取り器の第２の課題は、比 較的嵩が大きく、消費者と製造者の両方にとって保管するのに実用的ではないこ とである。具合良くするために、すくい取り器は、比較的多量の粉末又は液状物 品を保持することができなければならず、したがって、比較的大きな容積の容器 を備えていなければならない。寸法を小さくすることができないので、比較的大 きな容積の容器は、すくい取り器の全体的な嵩を大きくする。すくい取り器の嵩 は、粉末又は液状の物品のパッケージから見ると、大きな不都合な点となる。容 器の嵩が大きくなると、粉末又は液状の物品を収容するパッケージの空間を無駄 にする。このような空間の無駄によって、輸送コストと保管コストが著しく増大 する。パッケージの保管空間を減少させようとする要求は著しく、最近数年にわ たってコンパクトなパッケージが開発されている。経済的な目的のため粉末及び 液状物品のパッケージの寸法を減少させ、輸送のため倉庫の保管を改良しようと する不断の努力がなされている。しかしながら、嵩の大きいすくい取り器が、コ ンパクトなパッケージの省スペースの利点に幾分勝っている。 本発明は、この課題を解決し、コンパクトなパッケージの使用による利益を提 供するように製造者と消費者を助ける。本発明は、寸法と容積を減少させること ができ、従って、コンパクトなパッケージの寸法を大幅に増加させることなしに 且つすくい取り器の機能と内容物の容量を損なうことなしに、コンパクトなパッ ケージに取付け或いは含ませることができる、すくい取り器を構成している。こ れらの結果を得るために、折りたたみ可能性は、本発明の必須の特徴である。別 の例では、折りたたみ可能なすくい取り器の利点は、宣伝キャンペーンにおいて 非常に顕著である。このようなキャンペーンの際に渡されるフリーサンプルは、 嵩の大きなすくい取り器からその座を奪っている。通常のサンプルと比較したフ リーサンプルの小さな寸法は、嵩の大きなすくい取り器の添付をしばしば不可能 にしている。粉末又は液状物品の宣伝キャンペーンはしばしば、すくい取り器が ないため、消費者に所望のインパクトを与えることができない。本発明では、消 費者への宣伝キャンペーンの全体的なインパクトを向上させるため、フリーサン プルに、折りたたみ可能なすくい取り器を付けることができる。例えば、本発明 は、折りたたみ可能なすくい取り器の付いたフリーサンプルの郵送による分配を 可能にする。 発明の概要 本発明は、開口８を有する第１の容器１（即ち、開放容器１）を備えた、すく い取って分配するための装置であって、第１の容器１が、弾性的に且つ堅固に折 りたたむことができる装置である。第１の容器１は、折りたたんだとき、第１の 容器１よりも容積の小さな、少なくとも第２の容器２を構成する。 図面の簡単な説明 第Ｉ図は、非折りたたみ位置と折りたたみ位置にある、本発明の第１の実施例 の側面図である。 第II図は、非折りたたみ位置と折りたたみ位置にある、本発明の第２の実施例 の側面図である。 第III 図は、非折りたたみ位置と折りたたみ位置にある、本発明の第３の実施 例の側面図である。 第IV図は、異なる厚さ部分を示した、本発明の部分側面図である。 発明の詳細な説明 本発明は、弾性的に且つ堅固に折りたたみできる第１の容器１を有する、すく い取って分配する装置である。本発明は主として、粉末、液体、又は他の物品を すくい取って分配するのに使用され、より使い易いようにハンドル又はグリップ ６及び／又は注ぎ口７を有している。第１の容器１は、開口８と、閉鎖部分９と を備えている。開口８の寸法は、利用できる成形技術に応じて、広範囲に変動さ せてもよい。開口８は、物品をすくい取るのに役立ち、閉鎖部分９は、物品を収 容するのに役立つ。第１の容器１を折りたたむために、消費者は、閉鎖部分９を その内部に手で押し込みさえすればよい。 本発明は、恒久的な変形を受けることなしに、一方の位置（即ち、折りたたみ 位置又は非折りたたみ位置）から他方の位置（即ち、非折りたたみ位置又は折り たたみ位置）に移行させることができる点で、弾性である。本発明の第１の容器 １は、非折りたたみ位置から折りたたまれて第２の容器２になる。第２の容器２ も堅固であるが、第１の容器１よりも容積が小さい。非折りたたみ位置（第１の 容器１）にあるにせよ折りたたみ位置（第２の容器２）にあるにせよ、本発明は 、すくい取りに使用するときに変形に抵抗できる堅固な構造体を構成する。これ は、非折りたたみ位置と折りたたみ位置の容積が使用後に不変であることを確保 する。 第１の容器１の容積は広範囲に変化させることができるが、一般的に言えば、 比較的多量の物品を収容することができなければならない。例えば、非折りたた み位置において洗剤をすくい取る場合には、第１の容器１は、衣類の少なくとも １回の洗濯にとって十分な洗剤を収容することができなければならない。収容さ れた物品の容積を表示するため、第１の容器１及び／又は第２の容器２は、分配 線を備えているのがよい。第２の容器２の容積も、広範囲に変化させることがで きる。洗剤をすくい取る場合には、第２の容器２は、衣類の１回の洗濯に必要な 洗剤の容積の３／４又は１／２又は１／４を収容することができる。 本発明の幾つかの容器は、消費者が一瞥して容器の異なる容積を区別できるよ うに、色分けしてもよい。本発明の或る実施例（即ち、第III 図の実施例）では 、頂部の硬い部分４が黒色にされ、底部の可撓性部分が半透明にされている。そ れ故、第１の容器１の頂部を黒色にし、底部を半透明にし、そして第２の容器２ を全て黒色にしてもよい。 本発明のすくい取り装置は、少なくとも１つの硬い部分４と、１つの可撓性部 分５とに分けることができる。本発明の或る実施例（即ち、第Ｉ図の実施例）で は、すくい取り分配装置は、開口８を有する硬い頂部分４と、可撓性の中間部分 ５によって連結された、閉鎖された硬い底部分４″とを備えている。消費者が閉 鎖された硬い底部分４″を内方に押し込むと、可撓性の中間部分５はへこまされ 、閉鎖された硬い底部分４″が硬い頂部分４内に折りたたまれる。閉鎖された硬 い底部分４″が硬い頂部分４内に折りたたまれると、底部分４″は、第１の容器 １よりも小さい容積の第２の容器２を構成する。 本発明の第２の実施例（即ち、第II図の実施例）では、すくい取り分配装置は 、第１の可撓性部分５によって硬い中間部分４′に連結された、開口を有する硬 い頂部分４を備えている。硬い中間部分４′も、第２の可撓性部分５′によって 、閉鎖された硬い底部分４″に連結されている。折りたたむと、第１の可撓性部 分 ５はへこまされ、硬い中間部分４′が硬い頂部分４内に折りたたまれ、かくして 第１の容器１よりも小さい容積の第２の容器２を構成する。この実施例において は、本発明は更に、第３の容器３を備えており、第２の可撓性部分５′をへこま せ、硬い底部分４″を硬い中間部分４′内に折りたたみ、更にそれを硬い頂部分 ４内に折りたたむ。第３の容器３の容積は、第２の容器２の容積及び第１の容器 １の容積よりも小さい。図示されていないが同様な実施例では、硬い底部分４″ を別の可撓性部分に連結し、更に別の硬い部分に連結して、少なくとも第４の容 器を構成することができる。本発明において容器の可能な数については制限はな い。 本発明の或る実施例（即ち、第III 図の実施例）では、すくい取り分配装置は 、第１の容器１を備えており、第１の容器１は、開口８をもつ硬い頂部分４と、 閉鎖された可撓性の底部分５とを有している。消費者が可撓性の底部分５を内方 に押し込むと、可撓性の底部分５は、硬い頂部分４内でひっくり返され、第１の 容器１よりも容積の小さな第２の容器２を構成する。かくして、消費者は、第２ の容器２をすくい取り分配装置として使用するために、本発明を修正しなければ ならない。 硬い部分４、４′、４″の剛性、又は可撓性部分５、５′の可撓性は、利用で きる幾つかの手段によって得ることができる。例えば、部分の厚さは、厚さが比 較的大きい場合には、本発明の硬い部分４、４′、４″の剛性を決定する（第IV 図）。これに対し、厚さが比較的薄い場合には、部分の厚さは、本発明の可撓性 部分５、５′の可撓性を決定する。例えば、一般に洗剤に使用される寸法のすく い取り器については、可撓性を得る厚さは、０．２〜０．３mmである。最小厚さ の取得は、技術の現状次第である。或る型式のすくい取り器については、剛性を 得る厚さは、１〜１．５mmである。一般的に言えば、部分が薄いほど、部分は、 可撓性になる。 剛性と可撓性を得る別の方法は、異なる材料の使用である。限定するわけでは ないが、プラスチックや樹脂は、本発明にとって最も適当な材料であると思われ る。例えば、エラストマー、ポリエチレン、又はポリプロピレンは、本発明の実 現に役立つ物理的特徴を有している。これらは、液体不透過性、耐衝撃性、そし て部分の可撓性並びに剛性を可能にする利点を有している。本発明の或る実施の 形態では、可撓性部分５、５′は低密度ポリエチレンで形成され、硬い部分４、 ４′、４″は高密度ポリエチレンで形成されている。 利用可能な成形方法も変動する。例えば、一体射出成形法を利用できる。この 方法によれば、１つの材料のみが注入されるので、本発明の部分の厚さを修正す ることによってのみ、可撓性と剛性を得ることができる。一方、異なる厚さと異 なる材料の部分を備えた所望のすくい取り器を製造するのに、伝統的ではない複 射出成形法を使用することもできる。複射出成形の原理は、２つの異なる材料（ 即ち、可撓性材料と剛性材料）を注入して同じすくい取り器を作ることである。 複射出成形による異なる厚さと異なる使用材料の結合は、硬い部分４、４′、４ ″と可撓性部分５、５′の主因となる。限定するわけではないが、複射出成形を 使用して作られた本発明の或る実施例は、高密度ポリエチレンで形成された１mm 厚の硬い部分と、低密度ポリエチレンで形成された０．３mm厚の可撓性部分とを 備えている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 開口８を有する第１の容器１を備えた、すくい取って分配するための装 置において、第１の容器１が、弾性的に且つ堅固に折りたたむことができ、第１ の容器１が、折りたたんだとき、第１の容器１よりも容積の小さな、少なくとも 第２の容器２を構成することを特徴とする装置。 ２． １以上の硬い部分４、４′、４″と、１以上の可撓性部分５、５′とを 備えていることを特徴とする請求の範囲第１項に記載の装置。 ３． 前記可撓性部分５、５′が、前記硬い部分４、４′、４″よりも薄いこ とを特徴とする請求の範囲第２項に記載の装置。 ４． 前記可撓性部分５、５′と前記硬い部分４、４′、４″が、異なる材料 で形成されていることを特徴とする請求の範囲第２項又は第３項に記載の装置。 ５． 前記第１の容器１が、頂部分と、底部分とを備え、これらの部分が、硬 く、可撓性の中間部分５によって連結されていることを特徴とする請求の範囲第 ２項〜第４項のいずれか１項に記載の装置。 ６． 前記第２の容器２が、弾性的に且つ堅固に折りたたむことができ、第２ の容器２が、折りたたんだとき、第２の容器２よりも容積の小さな第３の容器３ を構成し、第３の容器３を、弾性的に且つ堅固に折りたたんで少なくとも第４の 容器にすることができることを特徴とする請求の範囲第１項〜第５項のいずれか １項に記載の装置。 ７． 前記容器のうち少なくとも１つが、分配線を備えていることを特徴とす る請求の範囲第１項〜第６項のいずれか１項に記載の装置。 ８． ハンドル６またはグリップ６を備えていることを特徴とする請求の範囲 第１項〜第７項のいずれか１項に記載の装置。 ９． 注ぎ口７を備えていることを特徴とする請求の範囲第１項〜第８項のい ずれか１項に記載の装置。