JP2598869Y2

JP2598869Y2 - 詰め替え用容器

Info

Publication number: JP2598869Y2
Application number: JP1993028312U
Authority: JP
Inventors: 槇作中里; 敏之横山
Original assignee: Yoshino Kogyosho Co Ltd
Current assignee: Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date: 1992-12-15
Filing date: 1993-05-28
Publication date: 1999-08-23
Anticipated expiration: 2008-05-28
Also published as: JPH0661720U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、洗剤やシャンプー等の
詰め替え用容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】洗剤やシャンプー等の容器、例えば壜容
器は、内容物を密に収納保持できること、繰り返しの開
閉が可能であること、内容物の注出が安定してかつ良好
に達成できること、そして取扱い操作が容易であること
等の必要事項を満たすため、その構造が複雑となると共
に、製造に多くの工数を要し、一つの製品を成形するの
に比較的多量の材料を要することとなり、このため製品
単価が高いものとなっている。

【０００３】また、これらの容器は、内容物を消費し尽
くした後でも、上記した必要事項を満たす機能が失われ
るわけではなく、充分にかつ不都合なく再使用が可能な
ものである。

【０００４】さらに、これらの容器は、比較的多量の合
成樹脂材料で形成されているので、これが廃棄物となる
ことにより、焼却等により処理される廃棄物中の合成樹
脂の量が増大し、廃棄物の処理を困難にする一つの原因
ともなっている。

【０００５】これらの不都合を解決するため、洗剤やシ
ャンプー等の内容物を、簡易容器を利用した詰め替え用
容器に収納し、この詰め替え用容器に収納した内容物
を、空になった壜容器に詰め替えて使用するという手法
が好評を得ている。

【０００６】従来のこの詰め替え用容器は、合成樹脂シ
ート製の袋形状をした、一般にスタンドパウチと呼ばれ
ているもので、製造単価が極めて安価であると共に、廃
棄処分が簡単であると云う優れた利点を発揮している。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術は、詰め替え用容器の開封を、袋状となった
容器の角部を鋏等で切断して達成することから、その開
口部の開口形態が一定したのもとならず、空容器、特に
壜容器のように開口部が小さい空容器に内容物を詰め替
える際に、内容物が壜容器外にこぼれると云う問題があ
った。

【０００８】また、詰め替え用容器全体が軟弱であるた
め、詰め替え操作時に詰め替え用容器全体を両手で支え
なければならず、壜容器を安定して起立姿勢に保持する
ことが困難となると云う問題があった。

【０００９】そして、両手で詰め替え用容器全体を支え
たとしても、内容物の流出の進行にしたがって容器全体
の形態が変化し、この変化に伴って開口部も形態も変化
すため、内容物の壜容器にたいする詰め替え操作が不安
定となる云う問題があった。

【００１０】さらに、詰め替え用容器が袋状であるた
め、自己形状保持能力が極めて低く、このため店頭に陳
列した際に、折れ曲がって見苦しい状態になると共に、
段重ねができないので、一定のスペースに少数の商品し
か陳列できないと云う問題があった。

【００１１】なお、詰め替え用容器の本体である袋状体
に、別パーツのキャップ付き注ぎ口を取付けたものがあ
るが、使い捨て容器である詰め替え用容器に、繰り返し
使用が可能であるキャップ付き注ぎ口を設けることは、
製造コストをいたずらに高めることになるばかりか、内
容物の密封収納能力を低下させる恐れがあると云う問題
がある。

【００１２】そこで、本考案は、上記した従来技術にお
ける問題点を解決すべく考案されたもので、詰め替え用
容器を、安定した自己形状保持能力を有すると共に、一
定した形態の注出口を形成する簡易容器で構成すること
を技術的課題とし、もって内容物の簡単で安定した詰め
替えを達成できると共に、運搬、格納、陳列の取扱いを
良好にかつ安全に達成できるようにすることを目的とす
る。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するため、本考案は以下のような手段を採用した。す
なわち、本考案の詰め替え容器は、下端閉口縁に外鍔状
の鍔片(5) を一体に周設した筒形状の胴部(2) の上端
に、肩部(3) を連設し、該肩部(3) の中央部から、有頂
短筒形状のノズル筒(4) を立設した、薄い合成樹脂シー
トからのサーモフォーム成形品である肉薄な容器本体
(1) と、前記鍔片(5) の下面に密溶着して、前記容器本
体(1) の下端開口部を密閉するシールフィルム(7) と、
を備える。そして、前記胴部(2) と肩部(3) との間に、
補助肩部(11) を少なくとも１以上設けた。これによ
り、胴部と肩部の間に２以上の屈折点Ｐ₁とＰ₂が形成さ
れる。

【００１４】そして、前記胴部（２）の肉厚をｔ４、補
助肩部（１１）の肉厚をｔ５、肩部（３）の肉厚をｔ
６、ノズル筒（４）の肉厚をｔ７としたとき、ｔ６＞ｔ
４≧ｔ５＞ｔ７とした。そして、前記鍔片（５）の肉厚
をｔ１、胴部（２）の下端部の拡径した段部（６）の肉
厚をｔ２、胴部（２）の下部の肉厚をｔ３、胴部（２）
の上部の肉厚をｔ４としたとき、ｔ１＞ｔ６＞ｔ２＞ｔ
３≧ｔ４≧ｔ５＞ｔ７とした。そして、前記ｔ１は、
０．４ｍｍから１．０ｍｍの厚さとした。

【００１５】

【００１６】

【００１７】

【作用】容器本体は、薄い合成樹脂シートからサーモフ
ォーム成形された延伸成形品であるので、全体が肉薄と
なり、このためその胴部は、片手での押圧により容易に
弾圧的に湾曲陥没変形すると共に、肩部も押し下げによ
り簡単に反転して、胴部内に陥没した形状に弾性変形
し、あるいは、胴部に陥没した状態から反転して胴部か
ら突出した状態になる。

【００１８】容器本体内への内容物の充填は、肩部を胴
部内に反転陥没させた状態の容器本体を倒立させ、この
倒立した容器本体の上位に位置した下端開口部から達成
される。

【００１９】容器本体内に定量の内容物を充填したなら
ば、この容器本体の下端開口部を、容器本体の鍔片にシ
ールフィルムを密に溶着して密閉し、もって容器本体に
対する内容物の密封収納を達成する。

【００２０】この内容物の密封収納状態において、肩部
が胴部内に反転陥没しているので、ノズル筒が胴部上端
縁から突出しない、もしくは僅かしか突出しないので、
容器同士の段重ねが可能であると共に、容器全体の高さ
が低くなるので、その分、収納および格納スペースが小
さくなる。

【００２１】内容物を空壜容器に詰め替えする際には、
容器本体の胴部を、片手で握る等して押圧することによ
り、容器本体の内圧を高めて、胴部内に反転陥没変位し
ていた肩部を反転復帰させて、胴部に対して上方に突出
した姿勢に戻し、ついでこの肩部から突出しているノズ
ル筒の上端部を、鋏等で切断して開放し、内容物の注出
口を成形する。

【００２２】内容物の壜容器への詰め替えは、この開口
されたノズル筒を、壜容器の口部に臨ませるなり。口部
内に嵌入させるなりして達成する。この内容物の壜容器
に対する詰め替えは、筒状の一定形状をしたノズル筒を
介して行うので、内容物の注出は安定したかつ良好な状
態となる。

【００２３】詰め替え終了後、すなわち内容物を全てを
注出した後は、全体を偏平に押し潰して嵩張らない状態
にして捨てる。この押し潰しの際に、シールフィルムを
破断しておくのが、その押し潰しが楽であり、また容器
本体自体が肉薄容器であるので、その押し潰し処理も簡
単である。

【００２４】本考案では、前記胴部(2) と肩部(3) との
間に、補助肩部(11) を少なくとも１以上設けた。これ
により、胴部と肩部の間に２以上の屈折点Ｐ₁とＰ₂が形
成される。このため、肩部の反転が２以上の屈折点で行
われ、極めて容易に反転する。

【００２５】

【実施例】図１は、本考案による詰め替え用容器の一実
施例を示す全体正面図で、薄い合成樹脂シートからサー
モフォーム成形された容器本体１と、この容器本体１の
下端開口部の鍔片５に密溶着されることによりこの容器
本体１の下端開口部を密閉するシールフィルム７と、か
ら構成されている。

【００２６】容器本体１は、段部６を介して拡径した下
端部の下端、すなわち下端開口部に外鍔状の鍔片５を周
設し、上方にやや縮径した円筒形状の胴部２の上端に、
下方に急角度で拡径したテーパ円筒形状の肩部３を連設
し、この肩部３の上端に、天板部２１で頂部が閉塞され
た有頂短円筒形状のノズル筒４を起立連設して構成され
ている。

【００２７】また、肩部３と胴部２との間に、補助肩部
１１が形成されており、補助肩部１１と胴部２との境が
第１の屈折点Ｐ₁、補助肩部１１と肩部３との境が第２
の屈折点Ｐ₂となっている。

【００２８】ノズル筒４は、詰め替え用容器から空とな
った壜容器８（図５参照）へ内容物を注出する際の注出
口を形成する部分であるので、その外径は、壜容器８の
口部の口径よりも小さい値に設定されており、またこの
ノズル筒４の高さａは、肩部３の高さｂよりも小さい値
に設定されている。

【００２９】また、肩部３の傾斜角θは、屈折点Ｐ₂ま
での半径ｒとノズルの高さａにより決定されるが、４５
度以下、好ましくは３０度以下が反転動作を確実にする
ために好ましい。

【００３０】ノズル筒４の外径を壜容器８の口部の口径
よりも小さい値に設定したのは、ノズル筒４を壜容器８
の口部内に嵌入させた状態で内容物の詰め替え操作を行
うことができるようにするためで、このようにノズル筒
４を壜容器８の口部内に嵌入させて詰め替えを行うこと
により、内容物をこぼすことなく、安全な詰め替え処理
を達成することができる。

【００３１】また、ノズル筒４の高さａを肩部３の高さ
ｂよりも小さい値としたのは、肩部３を弾性的に反転変
形させて胴部２内に陥没させた状態で、胴部２の上端縁
からノズル筒４の上端縁が突出することなく、確実にこ
の胴部２上端縁よりも下位に位置させるためである。

【００３２】このように、肩部３の反転変形状態で、ノ
ズル筒４の上端縁が胴部２上端縁から上方に突出しない
ようにすることにより、商品としての詰め替え用容器の
段重ねが可能となり、これにより詰め替え用容器の陳列
を不都合なく行うことができると共に、狭いスペースに
多数の詰め替え用容器を陳列することができる。

【００３３】また、詰め替え用容器の高さを、高さ（ａ
＋ｂ）分だけ小さくして、格納、輸送、梱包等の取扱い
を行うことができるので、スペースを有効に利用した効
率のよい取扱を得ることができる。

【００３４】さらに、容器本体１は、その胴部２を上方
にやや縮径した筒形状とし、かつ胴部の下端部に段部６
を設けたので、図２のように容器本体１同士をスタッキ
ングした際に、容器本体１同士が強く嵌まり込み合うこ
とがなく、これにより内容物充填前における容器本体１
の取扱が容易で良好なものとなる。このスタッキングに
際しては、補助肩部１１を設け、屈折点がＰ₁、Ｐ₂の２
つとなり、Ｐ₂が内側にあることから、肩部３と胴部２
との境部分の張り出しを少なくでき、スタッキングを容
易にする。

【００３５】そして、前記鍔片５の肉厚をt1、前記段部
６の肉厚をt2、胴部２の下部の肉厚をt3、胴部２の上部
の肉厚をt4、補助肩部１１の肉厚をt5、肩部３の肉厚を
t6、ノズル筒４の肉厚をt7、ノズル筒４を塞ぐ天板部２
１の厚さをt8としたとき、t1＞t6＞t2＞t3≧t4≧t5＞t7
＜t8 とした。そして、t1は、０．４ｍｍから１．０ｍ
ｍの厚さとした。

【００３６】鍔片５は本容器の基準となるべき部分であ
り、内容物充填後正確なシールを行う為最も重要な部分
であり、そのため、t2はシールに必要な厚さを有する。
段部６は鍔片５の変形防止のために補強的な役割を持つ
部分であり、そのためt2はt1より薄いがt3、t4よりも厚
いものとした。t3、t4、t5はノズル部を陥没させるとき
座屈しないだけの肉厚が必要で、t2より薄い肉厚が望ま
しい。

【００３７】肩部３は反転陥没しやすくするためには薄
い方が望ましいが、薄すぎると、反転陥没させて内部に
内容物を収容し、容器本体１の下端開口部をシールフィ
ルム７で密閉して保管している時に、内容物が熱膨張等
して肩部３が部分的に変形したり、あるいは、この容器
本体１を天地逆にした時に、取扱者の意に反して肩部３
が内容物の自重によって突出復帰する場合があるので、
必要以上に薄くすることはできない。そのため、t6はt1
の次に厚くするのが望ましい。t7はt8より薄くすると、
ノズル筒４において鋏での切断が容易に行える。

【００３８】この容器本体１は、ポリプロピレンやポリ
エチレンテレヒタレートの単層シートから、例えば、全
高が１６０mm、肩部３の高さｂが１２mm、ノズル筒４の
高さａが１０mmの５００ml用の図１に示した構造にサー
モフォーム成形される。

【００３９】そのときの肉厚は、例えば表１に示した通
りである。表１のＡからＨまでは、図３で示される部分
の肉厚を示す。

【００４０】

【表１】以上のような肉厚関係とし、胴部２の上端部分から肩部
にかけての肉厚が充分に薄くなるので、肩部３の弾性的
な反転変形が容易にかつ安定して達成できる。

【００４１】容器本体１の下端開口部を密閉するシート
フィルム７は、容器本体１に対して高い相溶性を持つ合
成樹脂製となっており、また詰め替え用容器の“座”を
形成すると共に、詰め替え用容器の段重ねした際におけ
る“重なり部分”ともなるので、詰め替え用容器の重量
を充分に支えることのできる機械的強度を持つものが使
用される。

【００４２】例えば、上記した５００mlの容器本体１に
組付けられるシートフィルム７として、容器本体１側か
ら順に、０．０６〜０．０８mmの無延伸ポリプロピレン
層、０．０１５〜０．０２５mmのナイロン層、そして
０．０１２mmのポリエチレンテレフタレート層とを積層
した積層フィルムを使用することにより、内容物である
液体洗剤を収容した状態で、約１ｍの高さからの落下衝
撃強度テストに対して、５回のテスト結果、破断するこ
とがなく充分な強度を発揮し、また数個（３〜４個）の
段重ねに対しても、安定した耐久性を発揮した。

【００４３】そして、容器本体１内への内容物の充填
は、肩部３が胴部２内に陥没させた状態の容器本体１を
倒立させ、この倒立した容器本体１の上位に位置した下
端開口部から達成される。

【００４４】容器本体１内に定量の内容物を充填したな
らば、この容器本体１の下端開口部を、容器本体１の鍔
片５にシールフィルム７を密に溶着して密閉し、もって
容器本体１に対する内容物の密封収納を達成する。

【００４５】空の壜容器８に対する内容物の詰め替え
は、まず、片手で握る等して胴部２に押圧力Ｆを作用さ
せて、詰め替え用容器の内圧を高め、この内圧により陥
没変形している肩部３を胴部２内から突出復帰させる。

【００４６】この肩部３の反転復帰により、上方に突出
した状態となったノズル筒４の上端部を、図４に示すよ
うに、鋏等により切断してノズル筒４の上端を開口し、
次いで図５に示すように、開口されたノズル筒４の上端
を空の壜容器８の口部に臨ませて、詰め替え用容器を傾
斜させながら、内容物の詰め替えを行う。このとき、天
板部２１の肉厚はノズル筒４の肉厚より厚くなっている
ので、天板部２１がつっぱって、鋏での切断が容易に行
える。そして、天板部２１が厚いため、鋏での切断位置
が決定され常に一定した切り口を得ることができる。

【００４７】この際、容器本体１は、肉薄容器ではある
ものの、基本的に筒形状をしているので、比較的高い自
己形状保持能力を発揮するため、詰め替え操作中に、妾
りに変形して詰め替え操作をやり難くすることはない。
また、ノズル筒４を壜容器８の口部内に嵌入させること
により、より安全に詰め替えを達成できる。

【００４８】詰め替えが完了して空となったならば、図
７に示すように、全体を偏平に押し潰し廃棄するが、こ
の際、図６に示すように、ナイフ等でシートフィルム７
を破断しておくと容器本体１の押し潰しが簡単となる。

【００４９】なお、容器本体１およびシートフィルム７
の成形材料は、炭素の合成樹脂シートもしくはフィルム
に限定されることはなく、要求される物性を有する積層
シートおよびフィルムを利用することも可能であり、ま
た容器本体１の表面には、適当な印刷により装飾を施す
ことが望ましい。

【００５０】なお、図８に示したように、成型時の当初
から、肩部が胴部内に陥没した状態とし、使用時に肩部
を反転させてもよいことは勿論である。

【００５１】

【考案の効果】本考案は、胴部（２）の肉厚をｔ４、補
助肩部（１１）の肉厚をｔ５、肩部（３）の肉厚をｔ
６、ノズル筒（４）の肉厚をｔ７としたとき、各部分の
肉厚を、ｔ６＞ｔ４≧ｔ５＞ｔ７とし、鍔片（５）の肉
厚をｔ１、胴部（２）の下端部の拡径した段部（６）の
肉厚をｔ２、胴部（２）の下部の肉厚をｔ３、胴部
（２）の上部の肉厚をｔ４としたとき、各部分の肉厚
を、ｔ１＞ｔ６＞ｔ２＞ｔ３≧ｔ４≧ｔ５＞ｔ７とし、
さらに、前記ｔ１は、０．４ｍｍから１．０ｍｍの厚さ
とし、容器の各部分の肉厚を、各部分に最も適した肉厚
に形成したものである。そして、本考案は、薄い合成樹
脂シートからのサーモフォーム成形品であるので、前記
のような各部分の肉厚の容器を形成できたものである。

【００５２】そして、本考案は、前記構成により、詰め
替え用容器の各部分の肉厚を、各部分が必要とする肉厚
に形成し、かつ、各部分がなってはならない肉厚には、
ならないものである。

【００５３】容器本体が比較的高い自己形状保持能力を
発揮するので、詰め替え操作中に詰め替え容器を片手で
安定した状態に保持することができ、もって内容物の安
定したかつ安全な詰め替え操作を得ることができる。

【００５４】安定した自己形状保持能力を持つので、容
器同士の段重ねが可能であり、もって狭いスペースに多
数の容器を適正な姿勢で陳列することができる。肩部を
胴部内に反転陥没変位させて取扱うので、空間を有効に
利用することができ、もって好適で効率の良い取扱いを
得ることができる。

【００５５】容器本体は、薄い合成樹脂シートからのサ
ーモフォーム成形品であるので、多数個取りのハイサイ
クル成形で成形でき、もって生産効率が高いと共に、コ
スト低減を達成でき、容器の価格を大幅に低くすること
ができる。

【００５６】肉薄容器であるので、詰め替え終了後、偏
平に押し潰すのが容易であり、廃棄処分時に嵩張ること
なく、もって廃棄処分を簡単にかつ良好に達成すること
ができる。

【００５７】そして、補助肩部を１以上設けたことによ
り胴部と肩部の間に２以上の屈折点Ｐ₁とＰ₂が形成さ
れ、肩部の反転が２以上の屈折点で行われ、極めて容易
に反転する。さらに、肩部を胴部内方へと反転させた場
合、肩部と胴部との境が外方に張り出さず、容器本体同
士をスタッキングした場合、嵌合がきつくならず、１つ
１つの取り外しが容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す全体正面図。

【図２】肩部を胴部内に反転陥没させた状態で、容器本
体同士をスタックした場合を示す図。

【図３】容器本体の肉厚測定部を示す図。

【図４】肩部を突出させ、ノズル筒を切断する状態を示
す全体正面図。

【図５】空の壜容器に対して内容物を詰め替えしている
状態を示す全体図。

【図６】詰め替え終了後、シールフィルムを破断してい
る状態を示す全体斜視図。

【図７】偏平に押し潰した状態を示す全体斜視図。

【図８】本考案の他の実施例を示す全体正面図。

【符号の説明】

１；容器本体２；胴体３；肩部４；ノズル筒５；鍔片６；段部７；シールフィルム８；壜容器１１；補助肩部２１；天板部ａ；ノズル筒の高さｂ；肩部の高
さＦ；押圧力

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65D 6/00 - 13/02

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】下端閉口縁に外鍔状の鍔片（５）を一体
に周設した筒形状の胴部（２）の上端に、肩部（３）を
連設し、該肩部（３）の中央部から、有頂短筒形状のノ
ズル筒（４）を立設した、薄い合成樹脂シートからのサ
ーモフォーム成形品である肉薄な容器本体（１）と、前
記鍔片（５）の下面に密溶着して、前記容器本体（１）
の下端開口部を密閉するシールフィルム（７）と、を備
え、前記胴部（２）と肩部（３）との間に、補助肩部（１
１）を少なくとも１以上設け、前記胴部（２）の肉厚をｔ４、補助肩部（１１）の肉厚
をｔ５、肩部（３）の肉厚をｔ６、ノズル筒（４）の肉
厚をｔ７としたとき、ｔ６＞ｔ４≧ｔ５＞ｔ７とし、前記鍔片（５）の肉厚をｔ１、胴部（２）の下端部の拡
径した段部（６）の肉厚をｔ２、胴部（２）の下部の肉
厚をｔ３、胴部（２）の上部の肉厚をｔ４としたとき、
ｔ１＞ｔ６＞ｔ２＞ｔ３≧ｔ４≧ｔ５＞ｔ７とし、前記ｔ１は、０．４ｍｍから１．０ｍｍの厚さとした詰
め替え容器。