JPH10511271A - Coccidioides immitisの検出のための増幅プライマーと核酸プローブ - Google Patents

Coccidioides immitisの検出のための増幅プライマーと核酸プローブ

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JPH10511271A JP8524398A JP52439896A JPH10511271A JP H10511271 A JPH10511271 A JP H10511271A JP 8524398 A JP8524398 A JP 8524398A JP 52439896 A JP52439896 A JP 52439896A JP H10511271 A JPH10511271 A JP H10511271A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、Coccidioides immitisの検出を助けるために特に有用である、Coccidi oides immitis核酸配列を標的とするオリゴヌクレオチドを述べる。これらのオリゴヌクレオチドは例えばハイブリダイゼーション分析プローブ及び/又は増幅プライマーとして作用するような、種々な方法でCoccidioides immitisの検出を助けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 Coccidioides immitisの検出のための 増幅プライマーと核酸プローブ 発明の分野 本発明はCoccidioides immitis核酸を標的とするオリゴ ヌクレオチドの設計と使用とに関する。ハイブリダイゼーション分析プローブ、 ヘルパープローブ及び増幅オリゴヌクレオチドを包含する、種々なタイプのオリ ゴヌクレオチドが述べられている。オリゴヌクレオチドは、例えば痰、組織サン プル、体液、実験用溶液及び培養物のような試験サンプル中のCoccidio ides immitis種を検出するために特に有用である。発明の背景 Coccidioides immitisは真菌性疾患コクシジオイデス症 (サン・ワーゲン渓谷熱)の病因(etiologicagent)である。ヒト及び他の動物に おける感染は通常、肺中への分節型分生子(arthroconidia)の吸入後に生じる。 1〜4週間のインキュベーション期間後に疾患が発現する。このような感染症の 約60%が無症状であるか、又は自己限定性上部呼吸器感染を特徴とする。感染 症の残りの40%は下部呼吸管まで進行して軽度若しくは重度な肺炎を生じ、こ の肺炎は自然に消散するか又は進行して肺の小結節若しくは空隙を形成し、場合 によっては疑似結核若しくは癌を形成する。稀な場合には、感染症は、皮膚、骨 及び中枢神経系を包含する身体の殆どあらゆる器官にまで拡大する。Cocci dioides immitisを包含する真菌病原菌による感染症の最近の増 加はCoccidioides immitisの迅速でかつ敏感な検出方法の 必要性を高めている。William,A.Check,CAP Today, 1994年8月,1,12〜16を参照のこと。 imitisを同定するために用いられる慣用的な実験室同定方法は、真 菌培地上での培養、増殖速度、コロニー形態、顕微鏡的形態、動物接種及び生化 学的試験を包含する。これらの試験は長時間のインキュベーション期間を必要と し、付加的な確認試験を必要とすることがある。同定は真菌培地上での種の培養 によって開始する。目視可能なクモの巣状コロニーまでの増殖に要する時間は3 〜21日間の範囲であり、成熟コロニー形態は種々である。交互分節型分生子の 特徴的な顕微鏡的胞子形成パターンが見られるまでは、さらなる増殖が必要であ る。例えばMalbranchea種及びUncinocarpus種のような 天然に生ずる土壌真菌を包含する、immitis以外の多くの真菌種が同 様なコロニーと胞子形成パターンとを生じる可能性がある。例えばGeotri chum 種とTrichosporon種のような数種類の酵母様微生物もimmitis に類似している可能性がある。 動物接種はCoccidioides immitisに特徴的な、種特異的 な小球体を産生させることによる、Coccidioides immitis の検出に時には用いられる別の方法である。外部抗原(exoantigen)抽出に基づく 、さらに他の確認試験も述べられているが、これらの試験は実施に3〜5日間又 はそれ以上を要する可能性がある。 本明細書における参考文献のいずれも先行技術であると認めるものではない。発明の概要 本発明はCoccidioides immitis核酸配列を標的とするオ リゴヌクレオチドと、Coccidioides immitisの検出方法と に関する。ハイブリダイゼーション分析プローブ、増幅プライマー及びヘルパー プローブを述べる。ハイブリダイゼーション分析プローブは、ストリンジェント なハイブリダイゼーション分析条件下でCoccidioides immit is 核酸の標的領域と優先的にハイブリダイズして、検出可能なデュープレック スを形成することができ、このことは試験サンプル中のCoccidioide immitisの存在を実証する。増幅プライマーは、本明細書に述べるプ ローブによって検出されることができるCoccidioides immit is 標的核酸領域を生成する増幅反応を開始させるために用いることができる。Coccidioides immitisを検出するためのハイブリダイゼー ション分析に用いるプローブミックスも特徴とされる。 第1実施態様では、本発明は下記のいずれかの配列: を有するハイブリダイゼーション分析プローブを特徴とする。このプローブは occidioides immitisを、ストリンジェントなハイブリダイ ゼーション分析条件下でCoccidioides immitis標的核酸配 列領域と優先的にハイブリダイズすることによって、密接に関連する系統発生的 近接菌(phylogenetic neighbors)から識別することができる。ハイブリダイゼー ション分析プローブは試験サンプル、例えば、痰、尿、血液、組織切片、食品、 土壌及び水のサンプル中のCoccidioides immitisの存在の 検出及び/又は存在するCoccidioides immitisの量の測定 のために有用である。Coccidioides immitisの28S r RNAサブユニットに対する他のハイブリダイゼーションプローブは、以前に、 Millimanの米国特許第5,284,747号(先行技術であると認める ものではない)に述べられている。 プローブはCoccidioides immitisの標的配列に完全に相 補的な又は実質的に相補的なヌクレオチド配列を含有する。ハイブリダイゼーシ ョン分析プローブは標的配列を含有する核酸に対してストリンジェントなハイブ リダイゼーション条件下で検出可能なハイブリッドプローブ:標的デュープレッ クスを形成するほど充分に相補的である。ハイブリダイゼーション分析プローブ は好ましくは15〜100ヌクレオチド長さ、より好ましくは15〜50ヌクレ オチド長さである。さらになお好ましくはプローブは15〜25ヌクレオチド長 さである。 ハイブリダイゼーション分析プローブをプローブ中に取り込まれる、例えば放 射性同位体、蛍光部分、化学発光部分、酵素又はリガンドのような、リポーター 基部分によって標識することが好ましい。この部分を用いてその標的配列とのプ ローブハイブリダイゼーションを検出又は確認することができる。 “優先的にハイブリダイズする”とは、ストリンジェントなハイブリダイゼー ション分析条件下でハイブリダイゼーション分析プローブがそれらの標的核酸と ハイブリダイズして、標的核酸の存在を示す、安定なプローブ:標的ハイブリッ ドを形成することができ、密接に関連した非標的核酸の存在を示すほど充分な数 の安定なプローブ:非標的ハイブリッドを形成しないことを意味する。したがっ て、プローブは標的核酸に対して、非標的核酸に対するよりも、当業者がCoc cidioides immitisの存在を正確に検出して、その存在を密接 に関連する微生物の存在から識別するほど、充分に大きな程度にハイブリダイズ する。 Coccidioides immitisに“密接に関連した”微生物は albranchea alboluteaBlastomyces der matitidisCandida parapsilosisHisto plasma capsulatumAuxarthron thaxter Gymnoascus duawayensisAspergillus flavusMyxotrichum deflexumAspergil lis nigerCandida kruseiCandida gla brataAspergillis fumigatusArachnio ites flavoluteusOidiodendron echinu latumCandida albicans、及びMalbranchea dendriticus を包含する。最も臨床的に重要な、密接に関連した微生 物はBlastomyces dermatitidisHistoplas ma capsulatumである。 本発明の他の態様は、ハイブリダイゼーション分析プローブと、それに実質的 に相補的な核酸配列を有するCoccidioides immitis核酸分 子とから構成される核酸ハイブリッドを含有する組成物に関する。このハイブリ ッドは、好ましくは15〜100ヌクレオチド長さを有する、二本鎖の水素結合 した領域を含む安定な核酸構築体である。このようなハイブリッドはRNA:R NA、RNA:DNA又はDNA:DNAデュープレックス分子を包含する。核 酸ハイブリッド中に存在するハイブリダイゼーションプローブは下記配列:配列 番号:21〜24の1つを含有するであろう。 実質的に相補的であるとは、核酸配列がストリンジェントなハイブリダイゼー ション分析条件下で標的核酸領域と優先的にハイブリダイズすることができるこ とを意味する。好ましくは、このプローブは対応する標的領域に相補的である1 0塩基からの9塩基の領域を有する。さらに好ましくは、このプローブは対応す る標的領域に相補的である17塩基からの14塩基の領域を有する。 本発明の他の態様は、ハイブリダイゼーション分析に用いるための、ハイブリ ダイゼーションプローブとヘルパープローブとを含有するプローブミックスを特 徴とする。ヘルパープローブはハイブリダイゼーション分析プローブのその標的 配列領域に対するハイブリダイゼーションを促進するために用いることができる 。ヘルパープローブは標的:ハイブリダイゼーションプローブデュープレックス の動力学及び/又はTmを増強することによって、ハイブリダイゼーションを促 進することができる。ヘルパープローブはHoganとMillimanの米国 特許第5,030,557号に一般的に述べられており、この特許は本発明に援 用される。好ましい実施態様では、プローブミックスのヘルパーオリゴヌクレオ チドは、ヘルパープローブ配列: 若しくはそのRNA同等物(equivalent)(配列番号:27)を含む、又はそれら から本質的に成る、又はそれらから成る、又はそれらと実質的に同様である。こ のプローブミックスのハイブリダイゼーション分析プローブは次の配列:配列番 号:21〜24の1つを含有する。 “RNA同等ヌクレオチド及びDNA同等ヌクレオチド”とは、同等の塩基対 ハイブリダイゼーション特性を有するRNA分子及びDNA分子を意味する。R NA同等物(equivalent)及びDNA同等物は異なる糖基(即ち、リボース対デオ キシリボース)を有し、RNAにおけるウラシルとDNAにおけるチミンの存在 によって異なる可能性がある。RNA同等物とDNA同等物の差異は実質的に同 様な核酸配列における差異の一因にならない。 ハイブリダイゼーション分析プローブ又はヘルパープローブに関して、“実質 的に同様な”ヌクレオチド配列は、同定されたヌクレオチド配列(RNA又はD NA同等ヌクレオチドの置換、例えばUをTで又はTをUで置換することを除外 する)と同一のヌクレオチド配列、又は同定されたヌクレオチド配列とは10% 以下のヌクレオチド塩基差を有するヌクレオチド配列であり、プローブがCoc cidioides immitisの検出に用いられるストリンジェントなハ イブリダイゼーション条件下でCoccidioides immitis核酸 とハイブリダイズすることを可能にするヌクレオチド配列である。増幅オリゴヌ クレオチドに関して、“実質的に同様な”ヌクレオチド配列は、同定されたヌク レオチド配列(RNA又はDNA同等ヌクレオチドの置換を除外する)と同一の ヌクレオチド配列、又は同定されたヌクレオチド配列とは10%以下のヌクレオ チド塩基差を有するヌクレオチド配列であり、増幅オリゴヌクレオチドが増幅条 件下でCoccidioides immitis標的核酸の増幅を開始するこ とを可能にするヌクレオチド配列である。代替の実施態様では、ハイブリダイゼ ーション分析プローブ、ヘルパープローブ又は増幅オリゴヌクレオチドに関して 実質的に同様なとは、特定のヌクレオチド配列を含有するオリゴヌクレオチドに 対する相補性の5%の差異を意味する。 “本質的に成る(consists essentially of)”又は“本質的に成ること(consis ting essentially of)”なる句は、オリゴヌクレオチドが特定のヌクレオチド配 列と実質的に同様なヌクレオチド配列を有し、好ましくは4個以下の付加的ヌク レオチドだけ長いか又は2個のヌクレオチドだけ短いことを意味する。したがっ て、これらの句は配列長さ制限と配列変化制限の両方を含有する。付加又は欠損 は特定のヌクレオチド配列の重大ではない変化であり、オリゴヌクレオチドがそ の特許請求される性質を有することを妨げない。例えば、ハイブリダイゼーショ ンプローブ及びヘルパープローブに関しては、任意の付加又は欠損は、ハイブリ ダイゼーションプローブ及びヘルパープローブが非標的核酸に比べてその標的核 酸とストリンジェントなハイブリダイゼーション分析条件下で優先的にハイブリ ダイズしうることを妨げないであろう。増幅オリゴヌクレオチドに関しては、任 意の付加又は欠損は、増幅オリゴヌクレオチドが増幅条件下でCoccidio ides immitis核酸とハイブリダイズしうることを妨げない、又は増 幅条件下で標的Coccidioides immitis核酸を生じる増幅反 応を開始しうることを妨げない。 他の態様では、本発明はCoccidioides immitis標的領域 を増幅させるために有用な増幅オリゴヌクレオチドを特徴とする。増幅オリゴヌ クレオチドは好ましくは15〜100ヌクレオチド長さであり、さらに好ましく は15〜60ヌクレオチド長さである。増幅オリゴヌクレオチドは例えばブロッ クされた3’末端のような修飾を有することができる。 増幅オリゴヌクレオチドはプライマーとして作用することができ、プロモータ ー−プライマー組合せの一部であることができる、即ち、RNAポリメラーゼに よって認識される5’末端に付加した特定の核酸配列を有するプライマー(非限 定的に、T7、T3若しくはSP6RNAポリメラーゼに対するプロモーター配 列、又はRNAポリメラーゼによるRNA転写の開始若しくは延長を増強する配 列を包含する)であることができる。プロモーター配列の1例は配列: を包含する。有用なプロモーター配列の他の例は、例えば、Stratagen e Cloning SystemsからのpBluescript(登録商標) ベクター又はPromega BiotecからのpGEMTMベクター等の、種 々な商業的に入手可能なベクター中に含有される。 好ましくは、増幅オリゴヌクレオチドは下記配列の1つを有する、又は下記配 列の1つから本質的に成る、又は下記配列の1つから成る、又は下記配列の1つ と実質的に同様なプライマー配列を含有する: 及び より好ましくは、増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:33、35、37、3 9に相当するプライマー配列を含有する。さらにより好ましくは、増幅オリゴヌ クレオチドは配列番号:37、39に相当するプライマー配列を含有する。 プロモーター配列を有する増幅オリゴヌクレオチドの例を次に挙げる: 及び より好ましくは、増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:5、13によって与え られる配列を有する、又はこれらの配列から本質的に成る、又はこれらの配列か ら成る、又はこれらの配列と実質的に同様である。さらにより好ましくは、増幅 オリゴヌクレオチドは配列番号:13によって与えられる配列を有する、又はこ の配列から本質的に成る。 増幅オリゴヌクレオチドは、例えば、KacianとFultzの上記文献( 本明細書に援用される)によって述べられているような、RNAポリメラーゼ、 DNAポリメラーゼ及びRNaseH又はその同等物を用いる、ポリメラーゼ連 鎖反応又は転写仲介(Transcription Mediated)増幅反応のような、核酸増幅方法 に使用可能である。さらに、増幅分析に転写を利用する他の方法はSninsk y等の米国特許第5,079,351号に述べられている。 増幅オリゴヌクレオチドは標的核酸とハイブリダイズして、核酸合成のプライ マーとして作用することができる。プライマーの伸長によって増幅されるオリゴ ヌクレオチドはハイブリダイゼーション分析プローブに相補的である。例えばT 7、T3又はSP6 RNAポリメラーゼのような、RNAポリメラーゼによっ て認識されるプロモーターを、転写に基づく増幅に用いることが好ましい。 増幅とは、ハイブリダイゼーション分析プローブに相補的な標的核酸配列を少 なくとも1つ有する核酸分子の数を増加させることを意味する。標的配列を含有 するオリゴヌクレオチドの増幅を高めるために、増幅が、RNAポリメラーゼの 鋳型として役立つ二本鎖プロモーター領域を含有する標的−鋳型鎖の生成を包含 することが好ましい。 他の態様では、Coccidioides immitisを検出し、Coc cidioides immitisを密接に関連する微生物から識別するため に、ハイブリダイゼーション分析プローブ、ヘルパープローブ及び増幅オリゴヌ クレオチドを用いる方法が開示される。これらの増幅分析は好ましくは、試験さ れるべきサンプル中の標的核酸を増幅させる工程と、増幅された配列を、密接に 関連する微生物中に存在する核酸よりもCoccidioides immit is 核酸と優先的にハイブリダイズするハイブリダイゼーション分析プローブと をストリンジェントなハイブリダイゼーション分析条件下で接触させる工程と、 ハイブリダイズしたプローブの量を測定する工程とを含む。 サンプルは好ましくは食品、土壌若しくは水;又は例えば痰、尿、血液若しく は組織切片のような臨床サンプル;又は培養されたサンプルから単離された核酸 である。より好ましくは、この増幅分析は臨床サンプルから直接Coccidi oides immitisを検出するために用いられる。臨床サンプルからの 直接の検出とは、検出又は増幅の前に真菌培地上でのサンプルの培養がおこなわ れないことを意味する。 好ましくは、増幅分析は次の配列:配列番号:17〜24の1つから成るハイ ブリダイゼーションプローブを用いる。増幅分析の好ましい実施態様に用いるた めのヘルパープローブは配列番号:25及び配列番号:27を有するか、又はこ れらの配列と実質的に同様である。増幅分析の好ましい実施態様に用いることが できる増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:1、5、13を有する、又はこれら の配列から本質的に成る、又はこれらの配列から成る、又はこれらの配列と実質 的に同様である。より好ましくは、増幅分析に用いられる増幅オリゴヌクレオチ ドは配列番号:5、13を有する、又はこれらの配列から本質的に成る、又はこ れらの配列から成る、又はこれらの配列と実質的に同様である。さらにより好ま しくは、増幅分析に用いられる増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:13を有す る、又はこの配列から本質的に成る、又はこの配列から成る、又はこの配列と実 質的に同様である。他の実施態様では、増幅オリゴヌクレオチドは好ましくは配 列番号:9、11、29、31、33、35、37、39を有する、又はこれら の配列から本質的に成る、又はこれらの配列から成る、又はこれらの配列と実質 的に同様である;さらに、これらの増幅オリゴヌクレオチドは、5’末端にRN Aポリメラーゼ、好ましくはT7RNAポリメラーゼのプロモーターである核 酸配列を含有する。さらにより好ましくは、この付加される核酸配列は配列番号 :41から本質的に成る。 Coccidioides immitisを標的とするオリゴヌクレオチド は、Coccidioides immitisの種々な種及び株に特有な、特 定の核酸配列の存在を検出することによる、Coccidioides imm itis を同定及び定量する、迅速かつ非主観的な方法を提供する。本発明のプ ローブは、培養物から単離されたCoccidioides immitisを 1時間未満で同定するためのハイブリダイゼーション分析に用いることができる 。さらに、増幅工程の利用は、3時間未満での臨床サンプルから直接のim mitis の検出を可能にする。 増幅分析における増幅工程とハイブリダイゼーション分析との組合せは標的量 を増加させ、したがって、C.immitisを培養する必要性と、実験室作業 者への感染というその固有の危険性とを除去することができる。ハイブリダイゼ ーション分析又は増幅分析を培養試験と共におこなう場合には、この分析は培養 サンプル中のC.immitisの存在を実験室作業者に警告することができる 。 本発明の他の特徴と利点は本発明の好ましい実施態様の下記説明から、及び請 求の範囲から明らかになるであろう。好ましい実施態様の説明 Coccidioides immitisのrRNA又はrDNA中の標的 配列とハイブリダイズするように設計された、ハイブリダイゼーション分析プロ ーブ、ヘルパープローブ及び増幅オリゴヌクレオチドのための好ましい配列を、 ここでは述べる。さらに、Coccidioides immitisを検出す るために有用な、ハイブリダイゼーション分析プローブとヘルパープローブとの 好ましいミックスを説明する。また、ハイブリダイゼーション分析プローブと標 的配列とによって形成されるハイブリッドを述べる。Coccidioides immitisを検出するためにプローブと増幅オリゴヌクレオチドとを用い る好ましい方法は、この説明に包含される。 I.ハイブリダイゼーション分析プローブの構築と使用 A.rRNA配列の獲得 ウイルスを除いて、全ての原核生物は5S rRNA、16S rRNA、及 び23S rRNAとして知られたより大きいrRNA分子に相同なRNAをコ ードするrRNA遺伝子を含有する。真核生物では、これらのrRNA分子は、 原核分子と実質的に同様である5S rRNA、18S rRNA及び28S rRNAである。Milliamの米国特許第5,284,747号はCocc idioides immitisから得られる特定の28S rRNA配列に 相補的な核酸プローブを以前に述べており、これは本明細書に援用される。 配列情報は実験によって及び発表された情報から得られる。(Weisbur g等,J.Bacteriol.171:6455(1989)を参照のこと。 )実験的情報は当該技術分野において知られた標準方法を用いて種々な生物から rRNAを単離し、配列決定することによって得られた。より詳しくは、原核生 物の間で殆ど変化しない保存(conserved)領域と相補的なオリゴヌクレオチドプ ライマーを最初に用いることによってrRNA配列情報が得られた。オリゴヌク レオチドプライマーを精製rRNA中の28Sサブユニットに特異的な保存領域 にハイブリダイズさせ、逆転写酵素とデオキシリボヌクレオチドとによって伸長 させて、cDNAを生成した。例えば、Lane等,Proc.Nat’l.A cad.Sci.USA 82:6955(1985)。 B.プローブ設計 デオキシリボー(“DNA”)又はリボー(“RNA”)核酸の鎖は、特定の 配置又は配列で連結したヌクレオチド単位から形成される。ヌクレオチドサブユ ニットは“塩基”構造を含有し、この塩基によって他のヌクレオチドから識別さ れる。塩基はアデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)、グアニン(G) 、ウラシル(U)又はイノシン(I)を包含する。 ヌクレオチド中の塩基の構造はある塩基対が水素結合の形成によって相互に作 用し合うことを可能にする。一般に、AはT又はUに水素結合し、GはCに水素 結合する。それ故、鎖に沿った任意の点において、典型的な塩基対AT若しくは AU、TA若しくはUA、GC、又はCGが見い出される。AG、GU及び他の “ゆらぎ(wobble)”又はミスマッチ塩基対も見い出されることができる。水素結 合することができる塩基は相互に相補的であるといわれる。 DNA又はRNAの2個の一本鎖は特異的に整列し、会合して(“ハイブリダ イズして”)、2本の鎖が相補的塩基対の間に形成される水素結合によって一緒 に維持される二本鎖構造を形成することができる。核酸の第1の一本鎖が第2の 一本鎖に対して充分な連続した相補的塩基対を含有し、これらの2つの鎖がそれ らのハイブリダイゼーションを促進する条件下で一緒になるときに、二本鎖核酸 が生ずる。適当な条件下で、二本鎖DNA/DNA、RNA/DNA、又はRN A/RNAハイブリッドが形成されうる。一定の二本鎖ハイブリッドが形成され る確率を減ずる条件は、ハブリッド形成の可能性が小さい条件よりもストリンジ ェントな条件であるといわれる。 プローブは一般に、検出されることが求められる“標的配列”から成る核酸オ リゴヌクレオチド“標的領域”にある程度相補的である一本鎖核酸配列である。 このプローブは例えば放射性同位体、抗原又は化学発光部分のような検出可能な 部分を含有することができる。特定の核酸配列を検出するための手段としての核 酸ハイブリダイゼーションの使用についての背景的解説は、Hogan等の“非 ウイルス性微生物の検出及び/又は定量のための核酸プローブ”と題する国際特 許出願第PCT/US87/03009号によって述べられており、この出願は 本明細書に援用される。 当業者に知られた、本明細書に述べる方法を用いて、Coccidioide s immitis の28S rRNAからのrRNA配列の可変領域を同定し た。rRNA分子は二次構造と機能の密接な関係を示す。この密接な関係は一部 はrRNA分子の種々な領域間の分子内水素結合相互作用によって生じる。この 水素結合相互作用は二重ヘリックス構造の形成を生じ、この構造の“鎖(strand) ”は同一のrRNA分子の異なる領域である。この二本鎖ヘリックスの形成は一 次構造の発展的変化に制限を与えて、二次構造が維持されるようにする。これは 2つの非常に異なる配列を、保存一次構造と、保存二次構造要素にも基づいて並 べることを可能にする。本明細書に記載するハイブリダイゼーション分析プロー ブの可能な標的配列は、並べられた配列の相同性の変化を認識することによって 同定された。 各可変領域における配列の進化は大抵は分岐的(divergent)である。この分岐 性 のために、Coccidioides immitisの比較的離れた系統的類 縁体(relative)の対応rRNA可変領域は、系統的により密接な類縁体のrRN AよりもCoccidioides immitis rRNAからのより大き な差異を示す。Coccidioides immitisと、例えばBlas tmyces dermatitidis 及びHistoplasma cap sulatum のような、臨床的に重要な、密接に関連した系統的類縁体との間 に、好ましい標的部位を同定してこれらの微生物の核酸を識別するのに充分な変 化が観察された。次いで、これらの可変領域をハイブリダイゼーション分析プロ ーブの標的配列領域として用いた。 B.オリゴヌクレオチドプローブ 本出願は、Coccidioides immitisに特異的なハイブリダ イゼーション分析プローブと、Coccidioides immitisを密 接に関連した分類学的又は系統的近接体から識別して検出するための特異的分析 へのそれらの使用とを述べる。標的配列を増幅するために使用可能である増幅オ リゴヌクレオチドと、プローブ:標的ハイブリッド形成を促進するためのヘルパ ープローブをも述べる。 ハイブリダイゼーション分析プローブは、Coccidioides imm itis 標的核酸配列領域とストリンジェントなハイブリダイゼーション分析条 件下で優先的にハイブリダイズすることによって、Coccidioides immitis を密接に関連した系統的近接体から識別することができるオリゴ ヌクレオチドである。この特徴的な(featured)プローブは次の配列:配列番号: 21〜24の1つから成る。 “オリゴヌクレオチド”、“ヌクレオチドポリマー”又は“核酸”とは、一緒 に共有結合した2個以上のヌクレオチドサブユニットを意味する。ヌクレオチド サブユニットの糖基はリボース、デオキシリボース又は、例えばO−メチルリボ ースのようなこれらの修飾誘導体でありうる。ヌクレオチドサブユニットは例え ばホスホジエステル結合、修飾結合のような結合によって、又は非ヌクレオチド 部分によって連結されることができ、これらの結合はオリゴヌクレオチドの相補 的標的核酸への優先的なハイブリダイゼーションを妨げない。修飾結合は、標準 的なホスホジエステル結合が、例えばホスホチオネート結合又はメチルホスホネ ート結合のような異なる結合によって置換された結合を包含する。 プローブは単離された核酸である。“単離された核酸”とは、ヒトの介入(例 えば、外来核酸との組換え、単離又はある程度までの精製)なしには天然には見 い出されない形状で存在するオリゴヌクレオチド又は核酸分子を意味する。単離 された核酸プローブは、製剤の使用前に存在する総核酸の少なくとも90%をこ れが構成する製剤として存在することが好ましい。 プローブは標的領域に連続した核酸配列に相補的又は非相補的な、付加的ヌク レオチドをも、このような付加的ヌクレオチドが標的領域へのハイブリダイゼー ションを妨害しないかぎり、又はハイブリダイゼーション分析プローブの場合に は優先的なハイブリダイゼーションを妨害しないかぎり、含有することができる 。例えばプロモーター配列、RNA転写のための結合部位、制限エンドヌクレア ーゼ認識部位のような非相補的配列、又は例えば触媒活性部位のような所望の二 次若しくは三次構造を与える配列を用いて、検出及び/又は増幅を促進すること ができる。 以下に述べる実施例によって説明するように、ここに記載されるハイブリダイ ゼーション分析プローブはCoccidioides immitisを検出し て、Malbranchea dendriticus及びOidiodend ron echinalatum からこれを識別することができる。このプロー ブはCoccidioides immitisを、例えばBlastmyce s dermatitidis 及びHistoplasma capsulat um のような、他の密接に関連した分類学的又は系統的近接体から識別すること もできる。 C.ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーション分析プローブとヘルパープローブとはそれらの標的配 列と、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、ハイブリダイズす る。ヘルパープローブ又は増幅オリゴヌクレオチドとして作用するオリゴヌクレ オチドは、Coccidioides immitis核酸と優先的にハイブリ ダイズすることができる必要はない。 ハイブリダイゼーション分析プローブの、それらの標的核酸との優先的ハイブ リダイゼーションは、適当なハイブリダイゼーション分析条件と適当なプローブ 設計とを選択することによって達成することができる。プローブ:標的核酸ハイ ブリッドの安定性は、安定で検出可能なハイブリッドが高度に相補的な配列を有 する核酸の間でのみ形成されるように、分析及び洗浄条件と適合するように選択 すべきである。異なる分析パラメーターの1つ以上の操作(manipulation)により 特定のハイブリダイゼーション分析プローブの正確な感受性と特異性とを決定す る。 優先的ハイブリダイゼーションは、ストリンジェントなハイブリダイゼーショ ン分析条件下で生ずることができる。一般に、オリゴヌクレオチド標的化領域(t argeted region)のその標的配列領域に対する相補性の程度が減少すると、プロ ーブのオリゴヌクレオチドのその標的配列領域に対するハイブリダイゼーション の程度又は速度が低下する。しかし、付加的な非相補的ヌクレオチド(単数又は 複数)はオリゴヌクレオチドが非標的微生物を差別する能力を増強することがで きる。 当該技術分野において知られた、例えば下記実施例におけるような、本明細書 に述べる方法を用いて、優先的ハイブリダイゼーションを測定することができる 。好ましくは、標的と非標的とのハイブリダイゼーションシグナルの間には少な くとも100倍の差異、より好ましくは少なくとも1000倍の差異、さらによ り好ましくは少なくとも10,000倍の差異が存在する。非標的ハイブリダイ ゼーションシグナルがバックグラウンドレベル以下であることも好ましい。 プローブを設計し、特定のストリンジェントなハイブリダイゼーション分析条 件を決定するために、下記ガイドラインが有用である。例えば本明細書に述べる ようなハイブリダイゼーション反応の感受性と特異性とは、ハイブリダイゼーシ ョン分析プローブのヌクレオチド配列及び長さと、標的配列領域の配列と、標的 配列と密接に関連した微生物からの類似したリボソーム核酸配列との間の相同性 の程度と、ハイブリダイゼーション温度と、ハイブリダイゼーション試薬の組成 とを包含する、幾つかの要素によって影響されるので、プローブがその標的に対 して完全に相補的であるか否かに拘わらず、これらの要素の1つ以上の操作が特 定のプローブの正確な感受性と特異性とを決定する。さらに本明細書で説明する 、種々なハイブリダイゼーション分析条件の重要性と効果とは、当業者に周知で ある。 第一に、プローブ:標的核酸ハイブリッドの安定性は、安定で検出可能なハイ ブリッドが高度に相補的な配列を有する核酸の間でのみ形成されるように、分析 及び洗浄条件と適合するように選択すべきである。プローブは適当な溶融温度( Tm)を有するように設計すべきである。これはプローブ長さとヌクレオチド組 成(G+CのA+Tに対する割合)とを変えることによって達成することができ る。プローブ長さとヌクレオチド組成とは好ましくは、最終分析がおこなわれる 温度よりも約2〜10℃高いTmに相当するように選択される。例えば、長いA 及びT富化配列を避けることによって、又はG:C塩基対でハイブリッドを終了 させることによって、Tmを高めることができる。長さとG%及びC%とが最終 分析がおこなわれる温度よりも約2〜10℃高いTmを生じるように、プローブ の開始点と終点とを選択すべきである。 一般に、オリゴヌクレオチドのために最適のハイブリダイゼーション温度は特 定のデュープレックスの融点よりも約5℃低い。最適温度よりも低い温度におけ るインキュベーションはミスマッチ塩基配列がハイブリダイズすることを可能に するので、特異性を低下させうる。オリゴヌクレオチドが長ければ長いほど、水 素結合する塩基対が多く存在し、一般にTmが高くなる。プローブの塩基組成は 、G−C塩基対がA−T塩基対よりも大きな付加的水素結合とそれ故の大きな熱 安定性とを有するので、重要である。(例えば、2 Sambrook等,Mo lecular Cloning:A Laboratory Manual 11(第2版,1989)(以下では、Molecular Cloning) を参照のこと。) したがって、G−C含量の大きい相補的核酸を含むハイブリ ダイゼーションは高温において安定である。 ハイブリダイゼーション分析プローブのその標的に対する特異性を保証するた めに、高ストリンジェンシー条件下で標的核酸とのみハイブリダイズするプロー ブを設計することが好ましい。高ストリンジェンシー条件下では、高度に相補的 な核酸ハイブリッドのみが形成される。したがって、分析条件のストリンジェン シーが、このような条件下でハイブリッドを形成するために2つの核酸鎖の間に 存在すべきである相補性の程度を決定する。プローブ:標的ハイブリッドと、潜 在的なプローブ:非標的ハイブリッドとの間の安定性の差異を最大にするように 、ストリンジェンシーを選択すべきである。 さらに、非標的微生物に対する完全な相補性を有する長さを最小にすることに よって非標的微生物の配列に対する完全な相補性を有するハイブリダイゼーショ ン分析プローブの長さを最小にし、非標的配列に相同なG及びC富化領域を避け 、非標的配列に対する不安定なミスマッチをできるだけ多く含有するプローブを 構築することによって、適当な特異性を得ることができる。プローブ配列が特定 の種類の生物のみを検出するために適当であるか否かは、プローブ:標的ハイブ リッドとプローブ:非標的ハイブリッドとの間の熱安定性の差異に主として依存 する。プローブを設計する場合には、これらのTm値の差異をできるだけ大きく すべきである(例えば、少なくとも2℃、好ましくは5℃以上)。 標的核酸配列の長さ、したがって、プローブ配列の長さも重要であると考えら れる。ある場合には、特定の領域から、望ましいハイブリダイゼーション特性を 有するプローブを生じる、位置と長さの異なる幾つかの配列が存在しうる。他の 場合には、1つの配列がその配列から単一塩基によってのみ異なる他の配列より も顕著に良好でありうる。完全には相補的でない核酸がハイブリダイズすること ができるが、完全に相同な塩基配列の最大長さが一般にハイブリッド安定性を決 定する。 第三に、ハイブリダイゼーションを阻害する強力な内部構造を形成することが 知られるrRNAの領域は、あまり好ましくない標的領域である。同様に、広範 囲な自己相補性(self-complementarity)を有するプローブも避けるべきである。 ある鎖が完全に又は部分的に分子内又は分子間ハイブリッドに関与する場合には 、これは新しい分子間プローブ:標的ハイブリッドの形成に参加する可能性が少 ない。リボソームRNA分子は水素結合によって、非常に安定な分子内ヘリック ス及び二次構造を形成することが知られる。ハイブリダイゼーション条件下で実 質的に一本鎖に留まる標的核酸領域に対するプローブを設計することによって、 プローブと標的との間のハイブリダイゼーションの速度と程度を高めることがで き る。 Coccidioides immitis標的配列は最初は核酸デュープレ ックスの一部として存在しうる。例えば、ゲノムrDNA標的は天然には二本鎖 形で生じる。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)も二本鎖生成物を生じる。これら の二本鎖標的はハイブリダイゼーションの前に変性を必要とする。適当な変性及 びハイブリダイゼーション条件は当該技術分野で知られている(例えば、E.M .Southern,J.Mol.Biol.98:503(1975))。 ハイブリダイゼーションの速度は、C01/2を決定することによって測定する ことができる。プローブがその標的とハイブリダイズする速度は、プローブ領域 における標的二次構造の熱安定性の尺度である。ハイブリダイゼーション速度の 標準的測定は、ヌクレオチドのモル数/リットル・秒として測定されるC01/2 である。したがって、これはプローブの濃度とその濃度におけるハイブリダイゼ ーションの半減期の積である。この値は、一定量のハイブリッドに種々な量のプ ローブを一定時間にわたってハイブリダイズさせることによって測定される。例 えば、0.05pmolの標的を0.0012、0.025、0.05、0.1 及び0.2pmolのプローブと共に30分間インキュベートす。30分間後の ハイブリッド量を以下に述べるようなハイブリダイゼーション保護分析(Hybridi zation Protection Assay)によって測定する。次に、シグナルを最大相対的光単 位(Relative light Unit)(RLU)(最高プローブ濃度から)%の対数として プローブ濃度(ヌクレオチドのモル数/リットル)に対してプロットする。RL Uはルミノメーター(luminometer)によって測定される標識プローブによって放 出されるフォトン量の尺度である。秒でのハイブリダイゼーション時間を乗じた 、最大ハイブリダイゼーションの50%に相当する濃度から、C01/2がグラフ によって見い出される。これらの値は9.0x10-6〜9x10-5濃度の範囲で あり、好ましい値は3.5x10-5未満である。 核酸の再会合(reassosiation)の他の方法を用いることもできる。例えば、“ 核酸再会合方法の促進”と題するKohnとKacianのEP229442は 、核酸の再会合を促進する方法を述べている。 Tmを測定するための好ましい方法は、“同質保護分析(Homogeneous Protecion Assay)”と題するArnold等の米国特許第5,283,171号 によるハイブリダイゼーション保護分析(HPA)を用いてハイブリダイゼーシ ョンを測定する。TmはHPAを用いて次のように測定することができる。プロ ーブ分子をアクリジニウムエステルによって標識する。プローブ:標的ハイブリ ッドをコハク酸リチウム緩衝剤(0.1M コハク酸リチウム緩衝剤、pH5. 0、2mM EDTA、2mM EGTA、10%(w/v)ラウリル硫酸リチ ウム)中で過剰量の標的を用いて形成する。核酸ハイブリッドを含有する溶液の アリコートを次にコハク酸リチウム緩衝化溶液中で希釈し、予想Tm(典型的に 55℃)の温度未満から出発して、2〜5℃の増分で上昇させて種々な温度にお いて5分間インキュベートする。この溶液を次に弱アルカリ性ホウ酸塩緩衝剤( 0.15M 四ホウ酸ナトリウム、pH7.6、5%(v/v)TRITON( 登録商標)X−100)で希釈し、より低い温度(例えば、50℃)において1 0分間インキュベートする。 これらの条件下で、一本鎖プローブに付加したアクリジニウムエステルは加水 分解されるが、ハイブリダイズしたプローブに付加したアクリジニウムエステル は相対的に加水分解から保護される。したがって、加水分解処理後に残留するア クリジニウムエステル量はハイブリッドのモル数に比例する。残留するアクリジ ニウムエステルは、溶液に過酸化水素とアルカリとを加えることによって残留ア クリジニウムエステルから発生される化学発光をモニターすることによって測定 することができる。化学発光はルミノメーター(例えば、Gen−Probe LEADER(登録商標)I又はLEADER(登録商標)50)で測定するこ とができる。得られたデータを最大シグナルの%として(通常は最低温度から) 温度に対してプロットする。Tmは、最大シグナルの50%が残留する温度とし て定義される。上記方法の他に、Tmを当業者に知られた同位体方法(isotopic method)によって測定することもできる(例えば、Hogan等の上記文献を参 照のこと)。 特定ハイブリッドのTmは、用いるハイブリダイゼーション溶液の性質に依存 して変化する。例えば塩、界面活性剤及び他の溶質の濃度のような要素は、熱変 性中のハイブリッド安定性に影響しうる(J.Sambrook等の上記文献参 照)。例えばイオン強度及びインキュベーション温度のような、プローブが用い られる条件をプローブを構築する場合に考慮すべきである。ハイブリッド核酸の 熱安定性は反応混合物のイオン強度と共に増加することが知られている。他方で は、例えばホルムアミド、尿素、DMSO及びアルコールのような、水素結合を 破壊する化学試薬の添加は、ハイブリッドの熱安定性を非常に低下させ、それに よって、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを高めることができる。 一般に、約10〜50塩基長さの合成オリゴヌクレオチドプローブの最適ハイブ リダイゼーションは特定のデュープレックスの溶融温度より約5℃低い温度で生 ずる。最適温度より低い温度におけるインキュベーションはミスマッチ塩基配列 をハイブリダイズさせる可能性があり、それ故、特異性を低下させる可能性があ る。 ハイブリダイゼーション分析プローブにとって特有のストリンジェントなハイ ブリダイゼーション条件の例は、以下に述べる実施例に記載する。ストリンジェ ントなハイブリダイゼーション条件の他のセットは当業者によって本発明の開示 に基づいて決定されることができる。 D.オリゴヌクレオチド合成 シアノエチルホスホルアミダイト前駆体を用いる自動化固相化学合成を包含す る、幾つかの周知方法のいずれかによって特定(defined)オリゴヌクレオチドを 製造することができる。Barone等、Nucleic Acids Res earch 12:4051(1984)。さらに、合成オリゴヌクレオチドを 合成するための他の周知方法も用いることができる。Molecular Cl oning ,上記文献(2:11)。オリゴヌクレオチドの合成と精製後に、幾 つかの異なる方法を用いて、サイズと純度とに関するオリゴヌクレオチドの許容 性を決定することができる。このような方法はポリアクリルアミドゲル電気泳動 と、高圧液体クロマトグラフィーとを包含し、これらの方法の両方とも当業者に 周知である。 ひと度、合成されたならば、選択したオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーシ ョン分析プローブを幾つかの周知方法のいずれかによって標識することもできる 。Molecular Cloning,上記文献(2:11)。有用な標識は 放 射性同位体並びに非放射性レポーティング基を包含する。同位体標識は3H、35 S、32P、125I、コバルト及び14Cを包含する。同位体標識は例えばニックト ランスレーション、末端標識、第2鎖合成、逆転写及び化学方法によるような、 当該技術分野に知られた方法によってオリゴヌクレオチド中に導入することがで きる。放射性標識プローブを用いる場合には、オートラジオグラフィー、シンチ レーション計数又はガンマー計数によってハイブリダイゼーションを検出するこ とができる。検出方法の選択はハイブリダイゼーション条件と、標識に用いられ た特定の放射性同位体とに依存する。 非同位体物質も標識に用いることができ、ヌクレオチド間に内部的に又はオリ ゴヌクレオチドの末端において導入することができる。修飾ヌクレオチドを酵素 的に又は化学的に導入することもできる。プローブの合成中に又は後に、例えば Arnold等の“ヌクレオチドプローブのための非ヌクレオチド連結試薬”と 題するEPO出願第88308766.0号、公開第313219号(以下では 、非ヌクレオチド連結試薬)(これは本明細書に援用される)によって述べられ るような非ヌクレオチドリンカー基の使用によって、プローブの化学的修飾をお こなうことができる。非同位体標識は蛍光分子、化学発光分子、酵素、補因子(c ofactor)、酵素基質、ハプテン又は他のリガンドを包含する。 好ましくは、ハイブリダイゼーション分析プローブをアクリジニウムエステル によって標識する。アクリジニウムエステル標識は、“ヌクレオチドプローブの 標識と精製のためのアクリジニウムエステル”と題するArnold等の米国特 許第5,185,439号(1993年2月9日発行)(本明細書に援用される )によって述べられるようにおこなうことができる。 II.ハイブリダイゼーション分析プローブとCoccidioides im mitis標的配列とを含有するハイブリッド 本発明の他の態様は、ハイブリダイゼーション分析プローブとCoccidi oides immitis からの標的配列とによって形成されるハイブリッド である。形成されたハイブリッドは標的の存在の検出のために有用である。例え ば、ハイブリッド中に存在するアクリジニウムエステル(“AE”)はアルカリ 溶液中での加水分解に耐性であるが、一本鎖核酸中に存在するアクリジニウムエ ステルはアルカリ溶液中で加水分解される。したがって、AE標識プローブの標 的との結合は、非結合AE標識プローブの加水分解後に、核酸ハイブリッド中に 残留するアクリジニウムエステルの化学発光を測定することによって検出するこ とができる。さらに、形成されたハイブリッドを用いて、ハイブリダイズした標 的をハイブリダイズしないプローブから精製して、ハイブリダイズしないプロー ブによるバックグラウンドを除去することができる。例えば、ハイブリッド分子 を当業者に周知の方法を用いてヒドロキシアパタイトカラム又はフィルター上に 選択的に保持することができる。 III.ハイブリダイゼーション分析プローブとヘルパープローブとのミックス ハイブリダイゼーション分析プローブとヘルパープローブとのミックスをCo ccidioides immitis の検出に用いることができる。ヘルパー プローブを用いて、分析プローブとその標的核酸との核酸ハイブリダイゼーショ ンの速度を増強させ、ハイブリダイゼーション分析プローブとその標的とのハイ ブリダイゼーションを促進することができる。さらに、ヘルパープローブはスト リンジェントなハイブリダイゼーション分析条件下でヘルパープローブ:標的デ ュープレックスを形成するほど、それらの標的核酸配列に対して充分に相補的で ある。特定のヘルパープローブと共に用いられるストリンジェントなハイブリダ イゼーション分析条件は、ハイブリダイゼーション分析プローブがその標的配列 と優先的にハイブリダイズするように用いられる条件によって決定される。 一本鎖RNAとDNAの領域はストリンジェントなハイブリダイゼーション分 析条件下でも二次及び三次構造に関与することができる。このような構造はハイ ブリダイゼーション分析プローブのその標的領域とのハイブリダイゼーションを 立体的に阻害し、このハイブリダイゼーションをブロックすることさえできる。 ヘルパープローブのハイブリダイゼーションは標的核酸の二次及び三次構造を変 化させて、それによってハイブリダイゼーション分析プローブ標的領域をより接 近されやすくする。その結果、ヘルパープローブは標的:ハイブリダイゼーショ ンプローブデュープレックスの動力学及び/又はTmを増強する。ヘルパープロ ーブは一般に、ハイブリダイゼーション分析プローブ標的領域の近くに位置する 核酸配列とハイブリダイズするように選択される。 本発明のハイブリダイゼーション分析プローブと共に使用可能であるヘルパー プローブは、配列番号:26によって与えられる配列の標的核酸配列領域を標的 とする。標的領域に対して相補的であるヘルパープローブ中の標的とされる領域 は好ましくは少なくとも10ヌクレオチドを含有し、この10ヌクレオチドから の少なくとも9ヌクレオチドは標的領域中に存在する核酸配列に完全に相補的で ある。 V.増幅オリゴヌクレオチドと増幅分析条件 サンプル中の標的配列の数を増幅する方法をプローブ配列の使用と組み合わせ て、検出分析の感受性と適用可能性とを高めることができる(Miller等, “Gen−Probe増幅Mycobacterium tuberculos is 直接試験と、臨床標本中のMycobacterium tubercul osis を直接検出するためのPCRとの評価”,J.Clin.Micro. 1994:393〜397;Reddy等,“ポリメラーゼ連鎖反応によるAs pergillus fumigatus の特異的増幅”,Mol.Cell. Probes 7:121〜126(1993))。 増幅オリゴヌクレオチドはプライマー伸長反応のプライマーとして作用するこ とができ、TMAによってCoccidioides immitis標的配列 を増幅するためのプロモーター−プライマー組合せの一部であることもできる。 好ましくは、増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:29、31、33、35、3 7、39によって与えられる配列を有する、又はこのような配列から本質的に成 る、又はこのような配列から成る、又はこのような配列と実質的に同様であるプ ライマー配列を含有する。より好ましくは、増幅オリゴヌクレオチドは配列番号 :33、35、37、39によって与えられる配列を有する、又はこのような配 列から本質的に成る、又はこのような配列から成る、又はこのような配列と実質 的に同様であるプライマー配列を含有する。さらにより好ましくは、増幅オリゴ ヌクレオチドは配列番号:37、39によって与えられる配列を有する、又はこ のような配列から本質的に成る、又はこのような配列から成る、又はこのような 配列と実質的に同様であるプライマー配列を含有する。好ましくは、プライマー 配列を含有する増幅オリゴヌクレオチドはプライマー配列の5’末端に付加した プ ロモーター配列を有する。好ましくは、プロモーター配列は配列番号:41を有 する、又はこの配列から本質的に成る、又はこの配列から成る、又はこの配列と 実質的に同様である。 好ましくは、TMAに用いるための増幅オリゴヌクレオチドは、配列番号:1 、5、13に相当する配列を有する、又はこのような配列から本質的に成る、又 はこのような配列から成る、又はこのような配列と実質的に同様である。より好 ましくは、この増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:5、13に相当する配列を 有する、又はこのような配列から本質的に成る、又はこのような配列から成る、 又はこのような配列と実質的に同様である。さらにより好ましい実施態様では、 増幅オリゴヌクレオチドは配列番号:13に相当する配列を有する、又はこの配 列から本質的に成る、又はこの配列から成る、又はこの配列と実質的に同様であ る。 プライマー又はプロモーター−プライマーのセットによって観察される増幅度 は、オリゴヌクレオチドがそれらの特定の標的配列にハイブリダイズする能力及 びそれらがRNAポリメラーゼによって伸長される又は認識される能力に依存す る。種々な長さ及び塩基組成のオリゴヌクレオチドが使用可能であるが、より好 ましい増幅オリゴヌクレオチドは30〜60塩基の標的結合領域と、約65℃の 予想されるハイブリッドTmとを有する。 核酸分子上に存在する標的核酸配列は標的配列の3’側アンチセンス標的鎖に ハイブリダイズするプライマー増幅オリゴヌクレオチド、及び標的配列の3’側 センス鎖にハイブリダイズするプロモーター−プライマー増幅オリゴヌクレオチ ドを用いて増幅することができる。プロモーター−プライマーの伸長は標的配列 のRNAコピーを生じる。アンチセンス鎖上のプライマーの伸長は、プロモータ ー−プライマーを認識するRNAポリメラーゼのためのセンス鎖“鋳型”のコピ ーを生じる。好ましくは、プライマーは配列番号:9、11によって与えられる 配列を有する、又はこの配列から本質的に成る、又はこの配列から成る、又はこ の配列と実質的に同様である。これらのプライマーは、プライマー配列の5’末 端に加えられた付加的なプロモーター配列を含有することもできる。 増幅オリゴヌクレオチドに対する好ましい標的部位は約15塩基長さより大き い領域である。増幅オリゴヌクレオチドによって画定される増幅領域は好ましく は約350塩基であり、より好ましくは150塩基以内である。 例えばTm、相補性及び二次構造のような、プローブハイブリダイゼーション に影響を与えるパラメーターはプライマーハイブリダイゼーションにも影響を与 え、それ故、増幅オリゴヌクレオチドの性能にも影響を与える。プローブ設計に 関する項で上述したこれらの考察は、増幅条件に依存して修正されることができ る。例えば、診断ハイブリダイゼーション分析条件よりもストリンジェンシーの 低い条件下で増幅をおこなうことができる。 非特異的伸長(プライマー−ダイマー又は非標的のコピー)の度合いは増幅効 率に影響を与える可能性がある。プライマーは好ましくは、特に配列の3’末端 において低い自己−又は交差(cross)相補性を有するように選択される。長いホ モポリマートラクト(tract)と高いGC含量とを避けて、誤った(spurious)プラ イマー伸長を減ずることが好ましい。この態様の設計を助成するためのコンピュ ータープログラムが商業的に入手可能である。 ハイブリダイゼーション分析プローブと、ヘルパープローブと、増幅オリゴヌ クレオチドとを含有するプローブミックスも、Coccidioides im mitis を検出するための増幅分析に用いることができる。 IV.実施例 本発明の種々な態様と実施態様とを説明する実施例を下記に提供する。実施例 は、本明細書に述べるオリゴヌクレオチドを獲得して、試験する方法を説明する 。 実施例I:方法 実施例A:真菌菌株の溶解と臨床標本 核酸増幅実験に用いた基準真菌菌株(表1)はAmerican Type C ulture Collection(ATCC,メリーランド州,ロックビル )から入手して、Sabourdデキストロース寒天上で培養した。標準培養及 び同定方法を用いて、臨床標本を培養し、真菌を同定した。さらに、AccuP robe(登録商標)Coccidioides immitis培養同定試験 を用いて、真菌コロニーをCoccidioides immitisとして同 定した。 痰標本は等量のN−アセチル−L−システイン−NaOH(1%)によって1 5分間処理することによって消化した。1.5mlのアリコートを10,000 xgでの5分間の遠心によって濃縮した。Kent,P.T.,Kubica, G.のPublic Health Mycobacteriology.A G uide for the Level III Laboratory .ジョ ージア州,アトランタ;Centers for Disease Contr ol(1985)。上澄み液をデカントして、50μlの沈降物を、0.17g の0.2〜0.3mmガラスビーズと、110μlの5%w/vソルビトールと 、300μlの、10mM N−アセチル−L−システイン−NaOHと40m MTrizma Baseと2mM 二ナトリウムEDTAとの、HClでpH 8.0に調節された溶液(TB SDB溶液)とを含有するTB溶解管に加えた 。 100μlの上胸部液(upper chest fluid)、下胸部液(lower chest fluid)、 圧搾されたスワブ(expressed swab)又は膿傷液を1mlのフラシュトラック(fla shtrack)洗浄液(18mM NaCl、5.7mMアジ化ナトリウム、5mM HEPES(0.5ナトリウム塩)、0.1%w/vサポニン、4M NaOH によってpH7.5に調節)に加えた。サンプルをボルテックスし、次にエッペ ンドルフ管中で10,000gにおいて5分間遠心した。上澄み液をデカントし 、1mlのフラッシュトラック洗浄液中に再懸濁させた。ペレットを200μl のTB SDB中に再懸濁させ、ボルテックスした。50μlの各サンプルを、 0.17gの0.2〜0.3mmガラスビーズと、110μlの5%w/vソル ビトールと、300μlのTB SDBと、ガラスビーズとを含有するTB溶解 管に加えた。 例えば脳脊髄液(CSF)のような流体サンプルは、同様なやり方での遠心に よって濃縮し、上澄み液をデカントし、50μlの沈降物を、0.17gの0. 2〜0.3mmガラスビーズと、110μlの5%w/vソルビトールと、30 0μlのTB SDBとを含有するTB溶解管に加えた。 培養物からの測定のためには、1μlのループ一杯の真菌細胞を0.17gの 0.2〜0.3mmガラスビーズと、110μlの5%w/vソルビトールと、 300μlのTB SDBとを含有するTB溶解管に加えた。 サンプルをTB溶解管に加えたのち、痰及びその他の流体からのサンプルは同 様に処理した。サンプルを水浴中で室温において15分間音波処理した。次に、 細胞をヒートブロック中で95℃において10分間熱殺菌した。次いで、TB S DB中で希釈した。サンプルを直ちに又は−70℃において凍結してこの後の用 途に用いた。 実施例B:Coccidioides immitisの増幅分析 この項で説明する分析は等温の標的に基づく転写仲介増幅(isothermal target -based,transcription mediated amplification)(TMA)系を用いる。水浴ソ ニケーターを用いる密閉管中での音波処理による真菌微生物の溶菌後に、放出さ れたrRNAを以下で説明するTMA方法によって無数の標的配列に増幅し、次 にこれらの配列は同質保護分析を用いて同じ管中で検出された。 液体プライマーをPARの溶液(4mM ATP、4mM CTP、4mM GTP、4mM UTP、1mM dATP、1mM dCTP、1mM dG TP、1mM dTTP、40mM Trizma Base、20mM Mg Cl2、17mM KCl、5%w/vポリビニルピロリドン、1M NaOH と6M HClとを用いてpH7.5に調節)の25μlにつき各30pmol eに希釈した。25μlのPAR中プライマーをポリプロピレン試験管の底部に 加え、200μlのオイル試薬を各管に加え、TB SDB中で適切な濃度に希 釈したrRNA 50μlを各管に加えた(50μlのSDBのみを受容したネ ガティブ対照を除く)。次いで、サンプルをヒートブロック中に95℃において 10分間入れた。これらの管を42℃の水浴に5分間入れた。これらの管を42 ℃の水浴中に留めながら、酵素希釈緩衝剤(60mM N−アセチル−L−シス テイン、1mM EDTA(遊離酸)、0.01%フェノールレッド(0.5% 溶液)、140mM Trizma Base、70mM KCl、20%v/ vグリセロール、及び10%v/v Triton X−102、6M HCl によってpH8に調節)中に逆転写酵素(458単位/μl)とT7 RNAポ リメラーゼ(367単位/μl)とを含有する25μlを各管に加えた。ラック (rack)を穏やかに振とうさせ、管をシーリングカード(sealing card)で覆い、管 を42℃においてさらに2時間インキュベーションした。管を水浴から取り出し 、ハイブリダイゼーションプローブ分析をおこなった。或いは、サンプルをこの 後 の試験のために冷凍することもできる。 増幅工程には2種類のプライマーを用いた:T7 RNAポリメラーゼ プロ モーター/プライマー及びプライマー。T7プロモーター/プライマーはハイブ リダイゼーションプローブ標的配列のセンス鎖の3’側の領域に相補的であった 。このプライマーの伸長は標的配列のRNAコピーを生じる。 プライマーは標的配列から3’側のアンチセンス鎖の領域に相補的であった。 それ故、アンチセンス鎖上のプライマーの伸長はT7 RNAポリメラーゼのセ ンス鎖“鋳型”のコピーを生じる。したがって、センス鎖として生じたTMAに よるアンチセンス標的配列の増幅を、最初に、逆転写酵素のDNAポリメラーゼ 活性によってコピーし、第二に、これらのセンス鎖コピーをRNAポリメラーゼ による鋳型として用いて、標的配列を含有するアンチセンス鎖核酸を増幅した。 このプロセスを自触媒的に繰り返す。臨床標本からのrRNAの増幅は、Jon as等のrRNAの増幅による痰標本から直接のMycobacterium tuberculosisの検出と同定 ,2410〜2416頁(1993)に も述べられている。 実施例11:ハイブリダイゼーションプローブ分析 Coccidioides immitisに特異的なプローブを、Cocc idioides immitis の28S rRNAに相補的なプライマーに よって配列決定することによって同定した。プローブ 配列番号:21を特徴付 けて、Coccidioides immitisに特異的であることを示した 。このプローブはCoccidioides immitisを、Blasto myces dermatitidis 及びHistoplasma caps ulatum を包含する、系統的に近い、臨床的に重要な近接体から区別した。 Coccidioides immitisに対するプローブの反応性と特異 性とを実証するために、ハイブリダイゼーションプローブ分析をおこなった。R NAを非標識ヘルパープローブの存在下でアクリジニウムエステル標識プローブ とハイブリダイズさせた。ヘルパープローブは、 に相当する配列から成った。 2.5pmoleのヘルパープローブと10μlのプローブ(0.05〜0. 1pmole/反応)とを含有するプローブハイブリダイゼーション緩衝剤(1 00mM コハク酸、230mM LiOH、150mM アルドリチオール− 2、1.2M LiCl2、20mM EDTA、20mM EGTA、3%v /vエチルアルコール、2%v/vラウリル硫酸リチウム、2M LiOHによ ってpH4.7に調節)中のプローブミックス 90μlを各管に加えた。この プローブミックスは下記ヌクレオチド配列の1つを有するアクリジニウムエステ ル標識プローブを含有した: 及び非標識ヘルパープローブ: 管を充分にボルテックスして、60℃において15分間インキュベートした。 300μlの、600mM ホウ酸、182mM NaOH及び1%v/v、4 M NaOHによってpH8.5に調節(選択試薬)を各サンプルに加えた。サ ンプルを次に60℃において10分間インキュベートした。サンプルを水浴から 取り出し、室温において5分間放置してから、Gen−Probeルミネーター において標準2インジェクションフォーマットによって2秒間読み取りした。3 0,000相対的光単位(RLU)の値をポジティブ試験に対する提案されたカ ットオフとして用いた。各測定は増幅ポジティブ対照とネガティブ対照とを包含 した。各測定に対して4重の分析をおこなって、平均RLU値を算出した。 実施例IV:増幅したハイブリダイゼーションプローブ分析の特異性 精製したrRNA調製物と音波処理した真菌培養溶解物とを用いて、この試験 の特異性を評価した。2種類のプローブ:配列番号:17(表1A−C)及び配 列番号:21(表1D−E)を増幅分析において試験した。配列番号:13に相 当する配列を含有するT7プロモーター−プライマーと、配列番号:9によって 与えられる配列を含有するプライマーとを用いて、表1Aと1Cに示す結果を得 た。配列番号:5に相当する配列を含有するT7プロモーター−プライマーと、 配列番号:9によって与えられる配列を含有するプライマー配列とを用いて、表 1Bに示す結果を得た。他の単独病原菌及び密接に関連した微生物を表す菌株を パネル中でインキュベートした。この分析においてCoccidioides immitis 株のみがポジティブ(>30,000RLU)であった。 下記データは、プローブが広い系統発生的クロスセクション(phylogenetic cr oss section)からの微生物と交差反応しなかったことを示す。サンプルを非常に 幅広い特異性を有するプローブによっても試験した。このプローブからのポジテ ィブシグナルはサンプルの妥当性を実証した(データは示さず)。 上記データは、本明細書に記載するプローブが増幅分析において、Cocci dioides immitis を、その密接に関連する系統発生的近接体から 識別することができることを実証する。 実施例V:培養したCoccidioides immitisを検出するため の増幅したハイブリダイゼーションプローブ分析の感受性 精製したCoccidioides immitis rRNAの連続希釈物 を試験することによって、この分析の感受性を評価した。この試験はルミノメー ターの直線範囲を越える値である、1,265,406RLUの平均シグナルに よって5fg程度の少量のrRNAを検出した。異なるプローブを用いる2種類 の分析をおこなった。これらのプローブは配列番号:17(表2)と配列番号: 21(表3)との配列を含有した。分析の感受性を評価するための他のアプロー チは、2種類の異なるプローブ:配列番号:21(表4)と配列番号:17(表 5)を用いて3種類の異なる内生胞子調製物の希釈物を試験することであった。 各試験における内生胞子数をヘモサイトメーター(hemocytometer)を用いる直接 の計数によって測定した。この増幅分析は試験当たり1つ程度の少ない内生胞子 を検出することができた。 分析が臨床標本中でポジティブRLUシグナルを生じるかどうかを決定するた めに、Kent等の方法に従って予め消化した、5通りの培養−ネガティブ痰沈 降物に内生胞子の希釈物を加えた。Kent,P.T.,Kubica G. ublic Health Mycobacteriology.A Guid e for the level III Laboratory .ジョージア 州,アトランタ;Centers for Disease Control( 1985)。再び、試験当たり1つ程度の少ない内生胞子でポジティブなシグナ ルが得られた。内生胞子を遠心分離前の培養−ネガティブCSFにも接種し、試 験当たり3個程度の少ない内生胞子がポジティブな結果を生じた。 表2と3の結果は、同じプライマーと3種類の異なるT7プロモーター−プラ イマー(配列番号:13、配列番号:5及び配列番号:1)とを用いて増幅分析 で得られるシグナルレベル(RLUとして測定)の大きな差異を示す。これらの 3種類のプロモーター−プライマーはCoccidioides immiti 28S RNA上の相互に近くを標的とし、同じプロモーター配列を含有し 、同様な長さのプライマー配列を有した。配列番号:13を含有するプロモータ ー−プライマーを用いる増幅分析は種々な分析において最高レベルを生じた。配 列番号:5を含有するプロモーター−プライマーを用いる増幅分析は、配列番号 :17を含有するプローブを用いる場合に、プロモーター−プライマー配列番号 :1を用いる分析よりも高いシグナルを生じた。配列番号:5を含有するプロモ ーター−プライマーを用いる増幅分析は、50fg及び100fgのrRNAに おいて、配列番号:21を含有するプローブを用いる場合に、プロモーター−プ ライマー配列番号:1を用いる増幅分析よりも高いシグナルを生じた。 配列番号:13により特定される配列は53ヌクレオチド長さであり、配列: 配列番号:21によって標的とされる標的領域の3ヌクレオチド3’側で開始す る26ヌクレオチド領域に相補的である。配列番号:5に与えられる配列は49 ヌクレオチド長さであり、配列:配列番号:21によって標的とされる標的領域 の15ヌクレオチド3’側で開始する22ヌクレオチド領域に相補的である。配 列番号:1に与えられる配列は51ヌクレオチド長さであり、配列:配列番号: 21によって標的とされる標的領域の23塩基3’側で開始する24ヌクレオチ ド領域に相補的である。したがって、これらの3種類のプロモーター−プライマ ーを用いて得られた結果は、3種類のプロモーター−プライマー間の類似性にも 拘わらず、非常に異なる。 実施例VI:臨床標本から直接Coccidioides immitisを検 出する場合の増幅ハイブリダイゼーションプローブ分析の感受性 臨床標本による結果(4回の反復実験のRLU値の平均値)を表6に示す。4 人の患者からの5種類のホモジネートした肺と胸部との組織標本は176,23 5〜1,475,187RLUのポジティブな結果を生じた。3人の患者からの 4種類の呼吸器分泌物標本(痰、気管支洗液及び胸部流体(chest fluid))は8 6,998〜1,342,617RLUのポジティブな結果を生じた。播種性コ クシジオイデス症を有する1人の患者は膿傷ドレナージのスワブから569,9 69〜953,985RLUのポジティブシグナルを生じた。これらの標本の全 ては真菌培養及び/又は組織病理学によってC.immitisに関してポジテ ィブであった。 3人の患者からの2つのCSF標本と1つの痰標本とは原形(prototype)試験 によってネガティブであった。RLU値は1,747〜12,850の範囲であ った。これらの標本はC.immitisに関して培養−ネガティブであった。 臨床標本中のCoccidioides immitisの検出を実証するこ の他の結果は表7〜9に示す。これらの実験に用いたプローブは配列番号:17 であった。用いたT7プロモーター−プライマーは配列番号:13に相当する配 列を含有し、用いたプライマーは配列番号:9によって与えられる配列を含有し た。胸膜組織、肺膿傷組織、胸膜本体(mass)、肺本体、肺流体、痰サンプル、及 び気管支洗液中にCoccidioides immitisが検出された(表 6と7)。さらに、膿傷からのサンプル中にCoccidioides imm itis が検出された(表8)。 実施例VII:感受性に及ぼすNaOH濃度の効果 N−アセチル−L−システイン−NaOHによる痰標本の処理中のNaOH濃 度の効果を評価するために、2人の異なる患者からの痰標本をサンプル調製のこ の段階において1%NaOHと4%NaOHで処理した。結果は表10に示す。 他の実施態様も下記請求の範囲に含まれる。したがって、幾つかの実施態様を 示し、説明してきたが、本発明の要旨及び範囲から逸脱せずに、種々な変更を施 すことが可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号:21、22、23及び24から成る群から選択されるヌクレ オチド配列を有する22〜100塩基配列から成る、Coccidioides immitis を検出するための核酸ハイブリダイゼーション分析プローブであ って、ストリンジェントなハイブリダイゼーション分析条件下でHistopl asma capsulatum 及びBlastomyces dermati tidis 核酸からCoccidioides immitis核酸を識別する ことができるプローブ。 2.アクリジニウムエステル標識を含有する、請求項1記載の核酸ハイブリ ダイゼーション分析プローブ。 3.前記ヌクレオチド配列から成る、請求項1記載の核酸ハイブリダイゼー ション分析プローブ。 4.Coccidioides immitisを特異的に検出するための 核酸ハイブリッドであって、 配列番号:21、22、23及び24から成る群から選択されるヌクレオチド 配列を有する22〜100塩基配列から成る核酸ハイブリダイゼーション分析プ ローブと; Coccidioides immitisの相補的な標的配列と を含み、 前記標的配列が、Coccidioides immitisの検出を可能に するほど充分に前記プローブに相補的である核酸ハイブリッド。 5.配列番号:25と配列番号:27とから成る群から選択されるヌクレオ チド配列から本質的に成るヘルパープローブ。 6.配列番号:17、18、19、20、21、22、23及び24から成 る群から選択されるヌクレオチド配列を有する22〜100塩基対配列から成る 核酸ハイブリダイゼーション分析プローブであって、ストリンジェントなハイブ リダイゼーション分析条件下でHistoplasma capsulatum 及びBlastomyces dermatitidis核酸からCoccid ioides immitis 核酸を識別することができるプローブと; 配列番号:25と配列番号:27とから成る群から選択される核酸配列から本 質的に成るヘルパープローブと を含むプローブミックス。 7.配列番号:9、11、29、31、33、35、37及び39から成る 群から選択されるヌクレオチド配列を有する22〜100塩基配列から成る増幅 オリゴヌクレオチド。 8.その5’末端に、RNAポリメラーゼによって認識されるか、又はRN Aポリメラーゼによる開始若しくは伸長を増強する核酸配列をさらに含む、請求 項7記載の増幅オリゴヌクレオチド。 9.前記核酸配列が前記RNAポリメラーゼによって認識されるプロモータ ー配列である、請求項8記載の増幅オリゴヌクレオチド。 10.前記核酸配列が配列番号:41から成る、請求項8記載の増幅オリゴ ヌクレオチド。 11.配列番号:1、5、13、29、31、33、35、37及び39か ら成る群から選択されるヌクレオチド配列から本質的に成る増幅オリゴヌクレオ チド。 12.前記ヌクレオチド配列から成る、請求項11記載の増幅オリゴヌクレ オチド。 13.前記ヌクレオチド配列が配列番号:5、33及び35から成る群から 選択される、請求項11記載の増幅オリゴヌクレオチド。 14.前記ヌクレオチド配列が配列番号:13、37及び39から成る群か ら選択される、請求項11記載の増幅オリゴヌクレオチド。 15.試験サンプル中のCoccidioides immitisの存在 を検出し、Histoplasma capsulatum及びBlastom yces dermatitidis からCoccidioides immi tis を識別するための方法であって、 (a)前記試験サンプルを、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件 下での検出のために安定なハイブリッドをCoccidioides immi tis 核酸と共に形成する核酸ハイブリダイゼーション分析プローブとストリン ジェントなハイブリダイゼーション分析条件下で接触させ、前記プローブは配列 番号:21、22、23及び24から成る群から選択されるヌクレオチド配列を 有する22〜100塩基配列から成り、前記プローブはストリンジェントなハイ ブリダイゼーシヨン分析条件下でHistoplasma capsulatu 及びBlastomyces dermatitidis核酸からCocci dioides immitis 核酸を識別することができ;そして (b)検出のために安定な前記ハイブリッドの存在又は量を測定する; の各段階を含む方法。 16.配列番号:25及び27から成る群から選択される、少なくとも1つ のヘルパーオリゴヌクレオチドの使用をさらに含む、請求項15記載の方法。 17.前記段階(a)の前に前記Coccidioides immiti 標的核酸を増幅する段階をさらに含む、請求項15記載の方法。 18.前記増幅が、配列番号:1、5、13、29、31、33、35、3 7及び39から成る群から選択される配列から本質的に成る増幅オリゴヌクレオ チドを用いる、請求項17記載の方法。 19.前記オリゴヌクレオチドが配列番号:5、33及び35から成る群か ら選択される配列から本質的に成る、請求項18記載の方法。 20.前記オリゴヌクレオチドが配列番号:13、37及び39から成る群 から選択される配列から本質的に成る、請求項18記載の方法。 21.前記サンプルが臨床サンプルであり、前記方法が、存在する場合にはHistoplasma capsulatumBlastomyces d ermatitidisOidiodendron echinulatum 及びMalbranchea dendriticusから、Coccidi oides immitis を臨床標本から直接検出し、識別するために用いら れる請求項18記載の方法。 22.前記増幅が配列番号:29、31、33、35、37及び39から成 る群から選択されるヌクレオチド配列を有する22〜100塩基配列から成る増 幅オリゴヌクレオチドを用いる、請求項17記載の方法。 23.前記増幅オリゴヌクレオチドがその5’末端にRNAポリメラーゼに よって認識されるか、又はRNAポリメラーゼによる開始若しくは伸長を増強す る核酸配列をさらに含む、請求項22記載の方法。 24.前記増幅オリゴヌクレオチドが前記RNAポリメラーゼによって認識 される、請求項18記載の方法。 25.試験サンプル中のCoccidioides immitisの存在 を検出し、Histoplasma capsulatum及びBlastom yces dermatitidis から前記Coccidioides im mitis を識別するための方法であって、 (a)配列番号:29、31、33、35、37及び39から成る群から選択 されるヌクレオチド配列を有する22〜100塩基配列から成る増幅オリゴヌク レオチドを用いて、試験サンプル中のCoccidioides immiti 標的核酸を増幅し; (b)増幅された標的核酸を、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条 件下での検出のために安定なハイブリッドをCoccidioides imm itis 核酸と共に形成する核酸ハイブリダイゼーション分析プローブとストリ ンジェントなハイブリダイゼーション分析条件下で接触させ、前記プローブは配 列番号:17、18、19、20、21、22、23及び24から成る群から選 択されるヌクレオチド配列を有する22〜100塩基配列から成り、前記プロー ブはストリンジェントなハイブリダイゼーション分析条件下でHistopla sma capsulatum 及びBlastomyces dermatit idis 核酸からCoccidioides immitis核酸を識別するこ とができ;そして (c)検出のために安定な前記ハイブリッドの存在又は量を測定する; の各段階を含む方法。
JP8524398A 1995-02-07 1996-02-02 Coccidioides immitisの検出のための増幅プライマーと核酸プローブ Pending JPH10511271A (ja)

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