JPH10510356A - 力検出インク、その製造方法及び改良力センサー - Google Patents

力検出インク、その製造方法及び改良力センサー

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JPH10510356A JP8517592A JP51759296A JPH10510356A JP H10510356 A JPH10510356 A JP H10510356A JP 8517592 A JP8517592 A JP 8517592A JP 51759296 A JP51759296 A JP 51759296A JP H10510356 A JPH10510356 A JP H10510356A
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Abstract

(57)【要約】 炭素を含まないインク力センサー(10)及び該センサーを製造する方法は、350°F までの温度及び10,000psiまでの圧力で操作可能である。好ましいインク(26、46)は、熱可塑性ポリイミドバインダー、導体粒子、真性半導体粒子及び誘電体粒子を含み、これらの粒子は全て1.0ミクロン以下の平均粒径である。好ましい半導体粒子は、二硫化モリブデン、及び酸化第一、第二鉄粒子である。好ましい導体粒子は、導電性酸化スズ、Fe34酸化鉄及びそれらの混合物等の酸素価を2とした化学量論から逸脱する導電性金属酸化物化合物である。好ましい誘電体粒子はシリカである。バインダーは、20〜80容量%の量で存在する。インク(26、46)は、電極(22、42)、導線(24、44)及びコンタクト(28、48)を有する可撓性サンドイッチフィルム(20、40)上に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 力検出インク、その製造方法及び改良力センサー 発明の背景 少し前から種々の技術を用いて一対の合せ面間に付与した力を表示する力セン サーが製造されている。これらの技術には、加荷重に応答し、かつ導体及び関連 回路部材を適切に設けた場合に、加荷重の表示を容易にする表面間に配置された 半導体の薄層を利用するものが含まれていた。 それらの特徴のあるものを使用する製品の初期の変型には、米国特許第3,8 06,471号及び4,489,302号に開示されているものがある。そのよ うな製品に共通する特徴は、加荷重によって応力を加えた場合に、導電率を増大 する一体の半導体を使用していることである。次に、加荷重の関数として増大す る傾向にある導電率のそのような増大を利用して、ある範囲内で加荷重の関数と して変化する可測出力を得ることができる。半導体を使用するこれらの原理に基 づく力検出装置は、米国特許第4,856,993号にさらに示されている。 代表的に、力センサーに使用される半導体層は、有効であるのに十分に導電性 であるために一定の特性を有していなければならない。すなわち、そのような層 は、荷重を受けて伝導を可能とするのに十分に密である導電域を有していなけれ ばならない。荷重を受けて導電域は、互いに接触するか、又はそれらの距離が、 電子が一方の導電域から他方に流れることができるように狭くあらねばならない 。導電域の濃度は、層を通る導電路を設けるのに十分な程度に高くなくてはなら ない。層の導電率は、荷重を受けたときに十分高くなるようにし、信頼できる、 ばらつきのない範囲の異なる抵抗(又は電導度)を与え、一定の範囲の加荷重を 識別できるようにする。代表 的に、荷重を加えることによって層の容量が増大され、電子伝達が可能となる。 さらに、導電率の変化は、層及びその層を設けた面が、荷重を加えるにつれて変 化される層の特性を回復することを可能とする程度に可逆性であるべきである。 感圧荷重応答特性は、層の表面又はその内部、又は両方が有し得る。 種々の真性半導体を使用して、この種の力センサーが提供された。そのような 物質には、特に粒状二硫化モリブデン、及び酸化第一及び第二鉄がある。そのよ うな物質は、上に述べた特許並びに米国特許第5,296,837号に開示され ている。 半導体系を使用して力検出変換器を製造すること以外に、米国特許第5,30 2,936号の開示によって例示されるように、粒状導体を使用しても、力検出 変換器が製造された。この特許及び米国特許第5,296,837号は、共に力 検出インク中の導体として炭素を使用することを開示している。後者の特許は、 半導体として酸化第一スズを炭素と併用している。 より最近になって、上記従来技術に示されるように、半導体感圧変換器が、吹 き付けによって又はスクリーン印刷によって付着される「インク」状のように半 導体を付着させて、一対の電極間に一層又は複数の薄層を形成することによって 製造された。代表的に、電極は、薄い可撓性のプラスチックシート上に配置され 、印加電流の流れを検出、測定することができる遠隔領域に至るリード線を有し ている。そのような検出器において、電極及び乾燥インク残分は、力変換器とし て作用し、また所定の荷重に対応する可変抵抗(又は電導度)を与えるサンドイ ッチ構造を形成している。 従来技術は、半導体粒子と導体粒子とのブレンドを使用して、可変導電、力変 換器を提供することも教示している。特に、従来技術は、黒鉛又は微細導電性炭 素(アセチレンブラック等)とブレンドした半導体としての二硫化モリブデンを 使用することを教示している。これらの物質に基づくインクの導電率は、しばし ば高導電性イ ンクを低導電性インクとブレンドすることによって、導体粒子及び半導体粒子の 濃度又は比率によって変えることができる。付着物の乾燥層が付着する基体にこ れらのインク中の粒子を結合させるためによく使用されるバインダーは、ポリエ ステルである。乾燥層の抵抗は荷重によって変化することから、これらのインク は、感圧性又は感力性と称される。 これらの従来技術のインクは、多くの欠点を有している。例えば、ポリエステ ルバインダー等の従来のバインダーは、約120からわずか約150°Fまでの 範囲に有効適用温度が制限される。その温度範囲より高いと、半導体層に直面し ているバインダーが、互いに結合する傾向にある。さらに、抵抗インク中の顔料 として使用する場合の導電性カーボンブラックは、均一に分散することが困難で あり、分散後に凝集する傾向にある。さらに、その表面反応性及び吸着特性が、 操作変数及び熱履歴に顕著に依存する。さらに、乾燥インク膜中の微小黒鉛板状 体の配向は、検出器同士で再現することが困難である。これらのファクターが、 そのようなインクの導電率に大きなばらつきを与え、よって製品内で及び製品同 士で容認しえない望ましくない変化を生じる。 二硫化モリブデンは、温度が上昇するにつれてより導電性になるので、二硫化 モリブデン及び導電性カーボンブラックを使用して導電路を設けるためには、そ れらの比率又は濃度を変え、使用される温度条件に応じてインクの導電率を調節 する必要がある。二硫化モリブデンが温度変化に敏感であるために、二硫化モリ ブデンの濃度だけを用いて導電率を調節する場合、温度補正が困難である。 十分な感度及び再現性を有し、信頼できるばらつきのない加荷重の表示を与え 、改良された力に対する感度、信頼性及び再現性を示し、現在の力センサーが用 いられる温度だけでなく、高温領域、例えば、少なくとも120°Fから150 °Fさらには約350°F程度の温度でも有効に機能する更なる能力を備えた力変 換器の提供が 望まれている。 発明の概要 本発明によれば、改良された耐熱性の炭素を含まない力検出インク、それらを 製造する方法及びその結果得られる力センサーが提供される。本発明の耐熱性の 炭素を含まない力検出インクは、一対の導体間に薄層として付着させて適用され る。各導体は、基体表面に配置され、薄層は、そこに加えられる力の関数として 変化する抵抗を有し、また薄層は、150〜350°F の温度で力検出用途に使 用できる。このインクは、耐熱性バインダー、真性半導体粒子及び導体粒子を含 んでいる。導体粒子は、2の酸素価に基づく化学量論から逸脱する導電性金属酸 化物化合物を含むのが好ましい。導電性酸化物粒子は、導電性酸化スズ粒子、F e34酸化鉄粒子又はそれらの混合物であるのが好ましい。 力検出インクは、10ミクロン以下の粒径を有するシリカ等の誘電体粒子を含 みうる。半導体粒子は、二硫化モリブデン粒子であるのが好ましい。インク中の この粒子は、10ミクロン以下(最も好ましくは、平均粒径でわずか約1ミクロ ン)の粒径のものであるのが望ましい。また、耐熱性バインダーは、熱可塑性ポ リイミド樹脂である。好ましい形態において、導体粒子及び半導体粒子は、薄層 として付着させた時の乾燥インクの少なくとも20容量%から80容量%の濃度 で存在し、そしてバインダーは、20容量%から80容量%の量で存在する。 本発明の他の態様において、炭素を含まない感圧力検出インク層の温度及び圧 力応答性を調整する方法が提供される。この方法は、15〜65容量部の半導体 粒子対55〜5容量部の導体粒子の比率で真性半導体粒子及び導体粒子を含み、 残りが耐熱性バインダーである第一の混合物を用意し、15〜65容量部の半導 体粒子対55〜5容量部の誘電体粒子の比率で真性半導体粒子及び誘電体粒子を 含み、残りが耐熱性バインダーである第二の混合物を用意し、それぞれ同容量の 半導体粒子を有する量の第一及び第二の混合物を混合して、4〜96%の第一の 混合物対96〜4%の第二の混合物の比率の力検出粒子を製造して、付着用イン クを提供し、かつ力センサーに使用する工程を含む。 半導体粒子は、二硫化モリブデン粒子であり、また半導体及び導体粒子は、1 .0ミクロン以下の平均粒径のものであるのが好ましい。バインダーは、熱可塑 性ポリイミドバインダーであり、また導体粒子及び半導体粒子は、薄層として付 着させた場合の乾燥インクの20容量%以上、80容量%未満の量で存在するの が望ましい。最も好ましい形態において、バインダーは、20〜80容量%の量 で存在し、また導体粒子及び半導体粒子は、80〜20容量%の量で存在する。 本発明によって得られる感圧力センサーは、薄い可撓性フィルム、フィルム上 の第一の電極、電極上に付着させた炭素を含まない感圧抵抗材料(この材料は、 耐熱性バインダー、真性半導体粒子及び最も好ましい形態において、導電性酸化 スズ、Fe34第二酸化鉄又はそれらの混合物からなる導体粒子から成り、導体 粒子及び半導体粒子が抵抗材料の20〜80容量%の量で存在する)、及び抵抗 材料を電極間に挟み、加荷重の関数としてそこを通る電流の流れを変えるように 感圧抵抗材料によって第一の電極から間を置いて設けられた第二の電極を含む。 抵抗材料は、さらに誘電体粒子を含有し、半導体粒子は、二硫化モリブデンで あり、そして半導体及び導体粒子は、1.0ミクロン以下の平均粒径のものであ るのが望ましい。バインダーは、熱可塑性ポリイミドバインダーであるのが好ま しい。最も好ましい形態において、薄層として付着させた場合に、バインダーは 、20〜80容量%の量で存在し、また導体粒子及び半導体粒子は、80〜20 容量%の量で存在する。 本発明のさらなる目的、特徴及び効果は、以下の説明及び図面から明らかにな る。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の検出器を提供するために組み立てることができる一対の検出 器要素の平面図であり; 図2は、図1の要素から組み立てた検出器の平面図であり; 図3は、本発明に従って製造した力センサーの荷重検出特性を示すグラフであ り;及び 図4は、本発明に従って製造したさらに別の力センサーの荷重検出特性を示す グラフである。 詳細な説明 本発明によれば、付着させた場合に、通常の温度並びに約120°F 〜150 °F から350°F までの温度で安定でありかつ使用することができ、また繰返 し加重又は長期高温及び荷重暴露後でさえ、350°F で10,000psiと 大きな力に対する反応を確実に再現する真性半導体層を製造するインクが提供さ れる。 本発明のインクを使用する耐熱性力センサーを図1及び図2に示す。図示され るように、ボタン検出器10は、透明でありうる一対の薄い可撓性フィルム20 、40を含んでいる。フィルム20、40は、別のものでも、また検出器10を 製造するためにサンドイッチ配列に折曲げて使用される同一のシートであっても よい。ポリエステル又はポリイミドフィルムが好ましい。そのようなフィルムと して、ICIポリエステルフィルムやデュポン・カプトン(DuPont Kapton)ポ リイミドフィルムを用いることができる。ICIポリエステルフィルムは、デラ ウェア州 19897、ウィルミントン、ニューマーフィーロード、コンコード パイクのアイシーアイ・アメリカズInc.から入手することができる。フィル ム20、40に は、導線24、44及びコンタクト28、48にそれぞれ電気接続される電極2 2、42をそれぞれ設ける。電極、導線及びコンタクトは、例えば、公知のよう に導電性銀インクをスクリーン印刷することによって、または、例えば2400 オングストロームの全厚さにニッケルの保護膜を有する銅層をスパッタ被覆する ことによって付着させることができる。導線は、使用に際し検出器10を通る電 流の流れを決定するように当業界に知られた方法で電気回路に接続するものであ る。電極は、いかなる所望の形状でもよい。この場合、それらは丸い形として示 されている。各電極は、0.5インチの直径を有している。 各電極は、そこに付着させたインクの乾燥残分である9/16インチの直径の 炭素を含まない感圧抵抗材料の層26、46で覆われている。そのようなインク は、スクリーン印刷、吹き付け又は他の公知の塗布技術によって付着させること ができる。好ましい形態において、その材料は、耐熱性バインダー、二硫化モリ ブデン、又は酸化第一又は第二鉄粒子等の半導体粒子、及び酸化第二スズと酸化 アンチモンとの反応生成物、Fe34酸化鉄又はそれらの混合物等の化学量論か ら逸脱した導電性金属酸化物化合物からなる導体粒子を含む。層は、電極の面積 よりわずかに大きい直径で電極22、42のそれぞれの上に形成されているのが 好ましい。その結果、検出器のサンドイッチ体をフィルム20、40から形成す る場合に、互いに接触して感圧抵抗材料の2枚の薄層が存在し、その層が、電極 を全体的に覆うことによって、所望の接触面積が検出器同士で確実に同一になる 。 好ましい形態において、薄膜検出器10は、検出領域において約2.5〜約3 .5ミルの厚さである。フィルム20、40は、それぞれ約1ミルの厚さであり 、電極22、42は、それぞれ約0.2〜0.3ミルの厚さであり、そして各乾 燥抵抗インク層は、約0.3〜約0.5ミルの厚さである。当業者によく知られ ているように、 塗布及び特定の塗布に関連した他のファクターに応じて他の厚さの検出器10の 要素を使用することもできる。 本発明を実施する好ましい一形態において、一対の導体間に薄層として付着さ せる耐熱性の炭素を含まない力検出インクを、次の通り製造した。 実施例I まず、熱可塑性ポリイミド樹脂をアセトフェノンに溶解させることによってポ リイミドの20%溶液を調製した。使用した特定のポリイミドは、ニューヨーク 州 10532、ホーソン、スリースカイラインドライブのチバ−ガイギーCorp .から入手することができるマトリミド(Matrimide)5218であった。マトリ ミド5218は、5(6)−アミノ−1−(4′アミノフェニル)−1,3−ト リメチルインダンを基剤とした完全にイミド化された可溶性熱可塑性樹脂である 。この溶液30グラムに10.6グラムの二硫化モリブデン(工業最高銘柄)及 び2.6グラムの酸化第二スズと酸化アンチモンとの反応生成物(導電性酸化ス ズと言うこともある)を加えた。使用した反応生成物は、0.4ミクロンの平均 粒径を有しており、ニュージャージー州08822、フレミングトン、ポイント ブリーズロード500のマグネシウム・エレクトロン Inc.から入手することが できる。反応物質は、主成分、即ち90〜99%の酸化スズ(SnO2として) と少量、即ち1〜10%の酸化アンチモン(Sb2O3として)である。半導体 の二硫化モリブデン及び導電性酸化スズ反応生成物粒子は、それぞれ0.7及び 0.4ミクロンの平均粒径を有していた。 ポリイミド溶液及び添加粒子を高速実験室用ミキサーで10分間混合した。次 に、得られたインクを2個の円形導体(直径約1/2インチ)それぞれの上に通 常のようにスクリーン印刷し、275°F で15分間乾燥して、アセトフェノン を完全に迫い出した。感圧 抵抗材料の2層を通常のように対向接触させて配置し、そしてこのようにして形 成された検出器を一対の合せ面間に位置させ、荷重下に置いた。荷重試験の結果 を、250°F 及び350°F の温度に関し、表示荷重での抵抗(キロオーム) を示す図3に示す。 実施例II 本発明の他の実施例として、マトリミドポリイミド樹脂の20%溶液を上述の ように調整した。この溶液30グラムに、10.6グラムの二硫化モリブデン及 び2.6グラムの導電性酸化鉄(Fe3 O4 として)を加えた。実施例1に記載し たように混合、付着及び乾燥し、そして半導体層を配列した後、このようにして 形成した検出器を一対の面間に位置させ、荷重下に置いた。荷重試験の結果を、 250°F 及び350°F の温度に関し、表示荷重での抵抗(キロオーム)を示 す図4に示す。 図3及び図4それぞれからわかるように、250°F 及び350°F の両温度 及び200〜3000psiの荷重において、製造した検出器は、それらの検出 器に加えた荷重を十分に識別する。 実施例III 力検出インク用の他の炭素を含まない組成物を本発明に従って製造した。各組 成物は、高温で優れた感圧検出特性を有していることがわかった。これらの組成 物は、混合物A及びBの成分を混合することによって得た。各成分に使用した溶 媒は、インクを付着させた後完全に蒸発するアセトフェノンであった。したがっ て、これらの組成物は、乾燥層の組成に基づくものである。 組成物Aは、次のものから成る: 典型的な混合物Aは、溶媒として260グラムのアセトフェノンを使用した。 組成物Bは、次のものから成る: 典型的な混合物Bは、溶媒として260グラムのアセトフェノンを使用した。 ミヌシル(Minusil)5は、ウェストバージニア州 25111、バークスレイス プリングズ、私書箱187のユーエス・シリカから入手することができる結晶性 シリカ(SiO2)である。 混合物A及び混合物Bの成分の混合物から成る炭素を含んでいない各組成物を 、表Iに記載するように調製した。各組成物は、優れた感圧検出特性を有してい ることがわかった。 混合物A対混合物Bの比が増大するにつれて、インク層は、導体粒子及び半導 体粒子をより多く含むので、より導電性になることも理解すべきである。 本発明の力検出インキ系は、350°F までの温度で10,000psi又は それ以上の力を検出することができる。耐熱性バインダー、半導体粒子及び導体 粒子の基本組成物は、比率を変えることによって、及び指摘したように、シリカ 等の粒状誘電体を配合することによって補足又は改質して、特定の荷重検出用途 に対する予期操作温度で任意範囲の予期荷重に対し検出器の応答性及び感度を最 適にすることができる。誘電体粒子は、インクの導電率を幾分低下させる傾向に あるが、インク層の抵抗の一様性及び再現性を改良する傾向もある。 本発明の好ましい組成は、通常以下の成分容量比の範囲内にある。全ての成分 の合計は、1に相当する。 容量% 耐熱性バインダー 20〜80 半導体粒子 15〜50 導体粒子 5〜50 誘電体粒子 4〜50 好ましい組成において、混合物Aは、15〜65容量部の半導体粒子及び55 〜5容量部の導体粒子を含み、また混合物Bは、15〜65容量部の半導体粒子 及び55〜5容量部の誘電体粒子を含んでおり、残りは、耐熱性バインダーであ る。混合物A及びBの混合比は、通常含有粒子で4〜96容量部対96〜4容量 部である。 導体粒子及び半導体粒子の合計濃度は、乾燥インク層の少なくとも20容量% であるべきである。乾燥インク膜が導電性であるためには、半導体又は導体(又 は両方の)粒子が十分存在していなくて はならず、またそれらは、電気伝導を可能としかつ層を通る導電路を得るために 十分に密でなくてはならないからである。任意の粒径及び分布に関し、単位容量 当たりの粒子数が、インク中の導電路の数に直接関係する。粒子の上限は、約8 0容量%であり、乾燥インク層の接着性及び可撓性に対する要求水準に依存する 。乾燥インク層の厚さは、例えば、検出器を使用する環境、及び要求される可撓 性及び接着パラメータによって適宜決定される。 導体粒子及び半導体粒子のメジアン粒径を、平均粒径で10ミクロン未満、好 ましくはわずか1.0ミクロンにすべきである。可能ならば、上記から明らかな ように、これらの成分の粒径は、平均粒径でわずか1.0ミクロンであるべきで ある。 公知のように、多くの導体粒子及び半導体粒子は、温度が上昇するにつれてよ り導電性になる。その変化は、直線的ではない。抵抗の変化率も温度に関して一 定ではない。実際に、抵抗対温度又は圧力の曲線は、放物線状である。温度の上 昇にともなって感圧力検知層の検知精度が低くなり、またその抵抗性がなくなる のは、以上のような理由による。 本発明に従ってブレンドし、混合し及びバランスさせることによって、特に高 温及び高圧で、現在入手可能な系及びインキで得られるものと比較してより大き な感度及び再現性を広い範囲及び狭い範囲の両方で達成することができる。 本発明に従って製造したインクの信頼性を確かめるために、試験を行った。そ のために、マトリミド5218の16%アセトフェノン溶液を調製し、そして実 験室用ミキサー中で高速で23.5グラムの工業最高級銘柄の二硫化モリブデン (0.7ミクロン)、4グラムの導電性酸化スズ(0.4ミクロン)及び4グラ ムの粉砕シリカ(1.0ミクロン)と混合して、インクを製造した。上述のボタ ン検出器を280メッシュのスクリーンを用いてインクをスクリーン印刷するこ とによって製造した。 表IIに示す手順にしたがって、3000psi(350°F)における抵抗値 (キロオーム)を求めた。 次に、導電性顔料としてカーボンブラックを用いて試験を行った。これらの試 験の結果は、本発明のインクが、導電性カーボンブラックを用いて製造したもの と比べて品質及び信頼性の優れた検出器を製造したことを示した。カーボンブラ ック試験は、カーボンブラックが、液状担体と混合することが、また極限粒径に 分離、分散することが非常に困難であることも確認している。 そのために、マトリミド5218を用いた20%アセトフェノン溶液を13. 2グラムの工業最高級銘柄の半導体二硫化モリブデン(最大粒径0.7ミクロン )及び4.32グラムの導電性カーボンブラック[テキサス州 77253、ヒ ューストン、私書箱3788のシェブロン・ケミカルCo.から入手することが できるショーインゲン(Shawingen)アセチレンブラック]と混合した。上述のボ タン検出器を280メッシュのスクリーンを用いてインクをスクリーン印刷する ことによって製造した。インクを275°F で15分間乾燥した。 表IIIに示す手順にしたがって、3000psi(350°F)での抵抗(キロ オーム)を求めた。 十分に混合し、1週間熟成した材料での最後の試験は、導電性カーボンブラッ クを基剤としたインクに特有の顔料の沈降、凝集が生じることを実証した。この データ並びにカーボンブラックを配合して十分に混合した後すぐに付与したイン クの試験結果は、カーボンブラックを基剤としたインクを付与した結果の信頼性 及び再現性が、そのようなインクを力センサーに使用するのに容認しえない程変 化しやすくかつ不安定であることを示している。 上述のことから、種々の改変が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく なされることが当業者に明らかである。そのようなものとして、本発明は、添付 した請求の範囲により必要とされ得るようにのみ限定されることを意図する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 一対の導体間に薄層として付着させるための炭素を含まない力検出イン クであって、各導体は、基体表面に配置され、前記薄層は、そこに加えられる力 の関数として変化する抵抗を有し、前記薄層は、150〜350°F の温度で力 検出用途に使用でき、前記インクが、耐熱性バインダーと、真性半導体粒子と、 酸素価を2とした化学量論から逸脱する導電性金属酸化物化合物を含む導体粒子 とを含むことを特徴とする力検出インク。 2. 前記導電性酸化物粒子が、導電性酸化スズ粒子、F34酸化鉄粒子及び それらの混合物のうち1種を含む請求項1記載の炭素を含まない力検出インク。 3. さらに誘電体粒子を含む請求項1記載の炭素を含まない力検出インク。 4. 前記誘電体粒子が、10ミクロン以下の平均粒径を有するシリカである 請求項3記載の炭素を含まない力検出インク。 5. 前記半導体粒子が、二硫化モリブデン粒子である請求項1記載の炭素を 含まない力検出インク。 6. 前記粒子が、10ミクロン以下の粒径のものである請求項1記載の炭素 を含まない力検出インク。 7. 前記耐熱性バインダーが、熱可塑性ポリイミド樹脂である請求項1記載 の炭素を含まない力検出インク。 8. 前記導体粒子及び前記半導体粒子が、薄層として付着させた時の乾燥イ ンクの少なくとも20容量%の濃度で存在する請求項1記載の炭素を含まない力 検出インク。 9. 薄層として付着させた時に、前記バインダーが、20容量%から80容 量%の量で存在し、前記導体粒子及び前記半導体粒子が、80容量%から20容 量%の量で存在する請求項8記載の炭素を含まない力検出インク。 10. 15〜65容量部の半導体粒子対55〜5容量部の導体 粒子の比率で真性半導体粒子及び導体粒子を含み、残りが耐熱性バインダーであ る第一の混合物を用意し、15〜65容量部の半導体粒子対55〜5容量部の誘 電体粒子の比率で真性半導体粒子及び誘電体粒子を含み、残りが耐熱性バインダ ーである第二の混合物を用意し、それぞれ同容量の半導体粒子を有する量の前記 第一の混合物及び前記第二の混合物を混合して、4〜96%の第一の混合物対9 6〜4%の第二の混合物の比率の力検出粒子を製造して、付着用インクを提供し 、かつ力センサーに使用する工程を含むことを特徴とする炭素を含まない感圧力 検出インク層の温度及び圧力応答性を調整する方法。 11. 前記半導体粒子が、二硫化モリブデン粒子である請求項10記載の方 法。 12. 前記半導体及び導体粒子が、1.0ミクロン以下の平均粒径のもので ある請求項10記載の方法。 13. 前記バインダーが、熱可塑性ポリイミドバインダーである請求項10 記載の方法。 14. 前記導体粒子及び前記半導体粒子が、薄層として付着させた場合の乾 燥インクの20容量%以上、80容量%未満の量で存在する請求項10記載の方 法。 15. 前記バインダーが、20〜80容量%の量で存在し、そして前記導体 粒子及び前記半導体粒子が、80〜20容量%の量で存在する請求項10記載の 方法。 16. 薄い可撓性フィルムと、該フィルム上の第一の電極と、該電極上に付 着させた炭素を含まない感圧抵抗材料とを有し、 該抵抗材料は、耐熱性バインダーと、真性半導体粒子と、酸素価を2とした化学 量論から逸脱する導電性金属酸化物化合物を含む導体粒子とを有し、 前記半導体粒子が前記抵抗材料の20〜80容量%の量で存在し、 前記抵抗材料を電極間に挟み、加荷重の関数としてそこを通る電流 の流れを変えるように前記感圧抵抗材料によって第一の電極から間を置いて設け られた第二の電極を有することを特徴とする感圧力センサー。 17. 前記導体粒子が、導電性酸化スズ、Fe34酸化第二鉄及びそれらの 混合物の1種を含む請求項16記載の力センサー。 18. 前記材料が、さらに誘電体粒子を含む請求項16記載の力センサー。 19. 前記半導体粒子が、二硫化モリブデンである請求項16記載の力セン サー。 20. 前記半導体及び導体粒子が、1.0ミクロン以下の平均粒径のもので ある請求項16記載の力センサー。 21. 前記バインダーが、熱可塑性ポリイミドバインダーである請求項16 記載の力センサー。 22. 前記導体粒子及び前記半導体粒子が、薄層として付着させた場合の前 記インクの20容量%以上、80容量%未満の量で存在する請求項16記載の力 センサー。 23. 薄層として付着させた場合に、前記バインダーが、20〜80容量% の量で存在し、前記導体粒子及び前記半導体粒子が、80〜20容量%の量で存 在する請求項16記載の力センサー。
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