JPH10510342A - 放射状のピストン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ハウジング（７）内のピストンの軸線の方向に案内された放射状のピストン（３）と、この放射状のピストン（３）に結合された駆動体（２）およびその運動連鎖に続く駆動体（２）内に設けられた偏心ギヤ（１）とを有する放射状のピストン装置に関する。ピストンの軸線に垂直に、少なくとも放射状のピストン（３）のストロークに一致する径方向のクリアランス（ｓ）は、偏心ギヤ（１）と駆動体（２）との間で調整可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 放射状のピストン装置 本発明は、放射状のピストン装置に関し、特に、請求項１の前段に記載したよ うな、車輪スリップ制御および操縦安定性制御を持った自動車のブレーキシステ ム用放射状のピストンポンプに関する。 米国特許第２、３２４、２９１号は、ハウジング内で放射状のピストンが星形 状に当接して配置された星形駆動手段を有する放射状のピストン装置を開示して いる。この駆動手段は、放射状のピストンを案内するために、放射状のピストン のスタンプ状の突起にはめられる。このことは、ピストンスタンプの確実な保持 係合を呈するので、駆動手段に設けられた偏心ギヤの回転において、駆動手段の 運動は偏心に追随する。駆動装置の放射状のピストンの開示された配置と、偏心 に関する駆動手段の配置とにより、相対的な運動がピストンスタンプ接触表面と 駆動手段との間で起きる。これは、駆動手段の剛性とは逆の効果であるが、接触 表面の摩擦とハウジング内の放射状のピストンに帰因する回転モーメントとによ り、ポンプ出力を下げ、ポンプ手段を保持するために駆動手段を活性化する。 従って、本発明の目的は、従来例に記載されている欠点を、可能な限り簡単で 、安価にかつ信頼できる操作で克服することにより、上述の型の放射状のピスト ン装置を改良することである。 本発明によれば、この目的は、請求項１の特徴部分態様により達成できる。本 発明は、偏心ギヤと駆動体と、放射状のピストンとの間でピストンの軸線方向に おいてクリアランスのない接触をしているので、駆動体を、専用的に一方向運動 的にまた同期的に放射状のピストンの振動と適応させるという概念に基礎をおい ている。少なくとも放射状のピストンのストロークに相当し、従って偏心のスト ロークに相当するように、径方向のクリアランスは、ピストンの軸線と垂直に、 偏心ギヤと駆動体との間に設けられている。 駆動体の好ましい構造の態様は、請求項２から理解できる。すなわち、小さい 鎌状のスロットが、駆動体と偏心ギヤとの間の設けられている。このスロットは 、 駆動体のピストンの軸線に垂直に延びていて、偏心円弧の周面軌跡に相当する。 駆動体へ導かれるピストン力は、放射状のピストンから駆動体の最小断面への力 の導入が、張力の上昇を伴い、駆動体の最小断面の限界的で過度の張力のリスク を巻き込むことなく生ずるので、駆動体の機械的張力の一定の変化を生ずる。 信頼性と、駆動体の放射状のピストンの形状ロック用付属部品とを確実にする ために、請求項３によれば、駆動体は側部のくぼみを有しているので、駆動体が 側部から放射状のピストンの端部上へ摺動出来る。特に、放射状のピストンを駆 動体に簡単に取着できる可能性は、駆動体の延出部に最も近いフォーク形状の開 口により達成されるので、信頼性が達成されるのみでなく、簡単で確実な係合が 出来る。 請求項５によれば、駆動体の運動は、放射状のピストンの一方向的運動と、専 用的に一方向運動的にまた同期的になされる。これにより、放射状のピストンに 沿った駆動体は、ピストンの軸線の方向にクリアランスなしで、ピストンの軸線 に垂直の方向にクリアランスを有して整列されている。放射状のピストン装置の 低騒音と低操作磨耗がそれ故得られる。 駆動体と放射状のピストンの端部とのきつい固定により、請求項６の態様で呈 示したように、放射状のピストンに作用するピストンの軸線の力は、両方の側面 を通して対照的に分配される方法で駆動体に導かれる結果、駆動体は余分な歪み なしで偏心ギヤの駆動力を受け取る。そのきつさに関し、駆動体は、変形するこ となく、直径方向から作用するピストン力と偏心ギヤによって及ぼされる付勢力 とを受け取ることが出来るほど強固に作られている。 本発明の更なる態様と、改良および可能な応用は、以下の実施例の記述によっ て分かる。 図において、 図１は、駆動体と偏心ギヤの長手方向の断面図。 図２は、図１に関連して記述した態様の側面図。 図１は、偏心ギヤ１と駆動体２とを介してハウジング７内で径方向に設けられ た、放射状のピストン３を付勢するダブルサクションの放射状のピストンの概略 図である。この偏心ギヤ１は、偏心軸とニードル軸受８とを有している。駆動体 ２は、ニードル軸受８の軸受リングとクリアランスなしでピストンの軸線の方向 へスライドされ、放射状のピストン３の各端部を偏心ギヤ１の両側の溝状のくぼ み５に保持する。放射状のピストン３は、環状の溝を有しているので、くぼみ５ と確実な係合がなされる。図面では下向きに示した駆動体２の側面は、特に、径 方向に配置された放射状のピストン３に、駆動体２を簡単に取り付けるための開 口部を有している。通常、放射状のピストン３は、ハウジング内で既に予備組立 されている。駆動体２は、単一の部品としてだけでなく予備組立されたユニット として偏心ギヤ１に沿って、放射状のピストン３と確実に係合するまで、ハウジ ング７の開口内に案内されることが出来る。好ましくは、駆動体２は、放射状の ピストン３が偏心ギヤ１の動きと同期して追随するように、ピストン方向で偏心 ギヤ１にほとんどクリアランスなしで設けられる。 図２は、ハウジング７内の偏心ギヤ１と駆動体２との接続方向における図１に 示したものの詳細を示す側面図である。駆動体２は、卵形に延びた開口を有する ピストンの軸線の方向に外形がほぼ卵形の輪郭であり、同様に、偏心ギヤ１を適 合するために、ピストンの軸線に垂直である。偏心ギヤ１は、ピストンの軸線の 方向で駆動体２の卵形の開口に対しクリアランスなしで支持されている。ピスト ンの軸線に垂直なので、径方向のクリアランスｓは、偏心ギヤと駆動体との間に 設けられていて、これは、２つの放射状のピストン３のストローク、または軸の 偏心のストロークに相当する。卵形の開口とスロット４とは、一般に偏心ギヤ１ の軸受リングによって予め規定されているので、図面に示したように、ピストン 位置でスロット４の小さい鎌状の開口を呈する。スロット４の小さい鎌状の開口 は、ピストンの軸線の両側の径方向のクリアランスｓが偏心ギヤ１の回転に従属 するまで、小さくなったり大きくなったりする。偏心ギヤ１の軸受リングは、駆 動体２の開口内の偏心運動に相当する曲路上を動く。駆動体２は、偏心ギヤ１の 両側で２つの放射状のピストン４を指示するために比較的硬い設計である。この 点において、くぼみ５を受ける延在部６は、放射状のピストン３の方向に設けら れている。延在部６は、放射状のピストン３に働く軸方向の力を受け取り、可能 な限り均一に作用するように、卵形の開口によって弱められた横断面領域の方向 で駆動体２に導く。駆動体２は、きつい設計なので、許容しがたい大きい力がニ ードル軸受８の軸受リングに加えられることはない。駆動体２は、好ましくは、 焼結金属で作られるか、製造態様において適当な突出部として作られる。駆動体 ２の対応する材料の選択ときつい構造は、外部から駆動体２へ放射状のピストン ３を介して駆動体２のみに伝達された力を導くのを可能とする。静的な場合、ピ ストン力は、量と方向の点から釣り合う方法で駆動体２に作用する。ハウジング 内の放射状のピストン３は、偏心ギヤ１の操作中の、単に駆動体２の発振運動に よる横断する力からは自由なので、ハウジング７内の放射状のピストンの摩擦損 失や磨耗作用が最小化される。偏心ギヤ１の軸受リングの都合の良い案内と指示 は、軸の偏心と軸受リングのニードルとの間の低摩擦ローラ運動をもたらす。軸 受リングと、駆動体の卵形の開口との間の摺動摩擦の量は少なく、もしあれば、 利害は軸受リングの低速度回転による。放射状のピストン装置は、それ故特に簡 単な設計で、摩擦損失が少なく、放射状のピストン３の信頼できる案内と支持が 出来、そしてニードル軸受８の最小限可能な張力を有したものが達成される。 参照符号の一覧： １……偏心ギヤ ２……駆動体 ３……放射状のピストン ４……スロット ５……くぼみ ６……延在部 ７……ハウジング ８……ニードル軸受 ｓ……径方向のクリアランス

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 放射状のピストン装置、特に、車輪スリップ制御および／または操縦安定 性制御を持った自動車のブレーキシステム用放射状のピストンポンプであって、 ハウジング内でピストンの軸線の方向に案内される放射状のピストンと、前記放 射状のピストンと係合する駆動体と、前記駆動体に配置されその運動を前記駆動 体に伝える偏心ギヤとを有し、 前記ピストンの軸線に垂直に、少なくとも前記放射状のピストン（３）のスト ロークに相当する径方向のクリアランス（ｓ）が前記偏心ギヤ（１）と前記駆動 体（２）との間で調整可能なことを特徴とする放射状のピストン装置。 ２． 前記ピストンの軸線に垂直であって、小さい鎌状のスロット（４）が前記 駆動体（２）と前記偏心ギヤ（１）との間で調整可能なことを特徴とする請求項 １記載の放射状のピストン装置。 ３． 前記駆動体（２）は、前記放射状のピストン（３）の一端部を部分的に取 り巻いていてこれと確実な係合をする側部のくぼみ（５）を有していることを特 徴とする請求項１または２記載の放射状のピストン装置。 ４． 前記駆動体（２）は、延在部（６）において前記放射状のピストン（３） の方へ向かってフォーク状に開いていることを特徴とする請求項１ないし３いず れか１項記載の放射状のピストン装置。 ５． 前記放射状のピストン（３）に沿った前記駆動体（２）がピストンの軸線 の方向でクリアランスなしに配置されているので、前記駆動体（２）の運動は、 放射状のピストン（３）の一方向運動と、専用的に一方向運動的にまた同期的に 起きることを特徴とする請求項１ないし４いずれか１項記載の放射状のピストン 装置。 ６． 前記駆動体（２）は、前記放射状のピストン（３）の一端部にきつく固定 されていることを特徴とする請求項１ないし５いずれか１項記載の放射状のピス トン装置。 ７． 前記駆動体（２）は、前記放射状のピストン（３）に作用する軸上の力と 前記偏心ギヤ（１）により生ずる付勢力とを受け取ることを特徴とする請求項１ ないし６いずれか１項記載の放射状のピストン装置。