JPH10509887A - ガス供給マスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 使用者にガスを送り込むのに用いられるマスクであって、接続されたガス供給ラインの相対的な動きを吸収できるようにしたマスクである。マスクは、顔面接触部(28)を具え、該接触部は、チャンバ室(29)を形成するような形に作られ、該チャンバ室を通じて、ガスは使用者の気道へ送られる。望ましい形態のマスクにおいて、顔面接触部(28)には、凸状端部領域(30)が形成され、該領域は、マスクを使用する際、使用者の顔面に押されて、顔の輪郭に倣うようになっている。ガス供給ポート(27)がチャンバ室(29)の壁部(35)と一体に形成され、チャンバ室との接続部を構成し、加圧ガスはこのポートを通ってチャンバ室の内部へ供給される。このマスクの特徴とするところは、壁のガス供給ポート(27)を含む部分(35)は、該部分に隣接する領域と比べて、大きな可撓性を有していることにあり、このため、接続されたガス供給ラインからマスクに作用するいかなる動きも、ガス供給ポート(27)を含む壁部分(35)を撓ませることにより、その動きの少なくとも一部が吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】 ガス供給マスク技術分野 本発明は、人にガスを送るのに用いられるマスクに関するものであり、より具 体的には、接続されたガス供給ラインの相対的な動きを吸収できるマスクに関す るものである。このマスクは、睡眠無呼吸(sleep apnea)で苦しむ人の鼻の通路 へ、持続陽圧呼吸(continuous positive pressure)に基づく空気を供給するのに 使用するために開発された。本発明は、以下において、前記目的に適したマスク に関して説明するものである。しかし、本発明は、例えば、麻酔ガスや蘇生ガス を患者に供給するために、呼吸を補助するのに好適なマスクなどのように、より 広く適用できることは理解されるであろう。また、本発明は鼻用マスクに関して 記載するが、本発明は、着用者の口及び／又は鼻の通路を覆う形に作られたマス クにも適用できることは理解されるであろう。背景技術 睡眠中の人に対して、持続陽圧呼吸に基づく理想的な空気を送り込む目的で用 いられる鼻マスクは、一見したところでは相容れない特性が要求される。マスク は、着用者の顔面と接触する部分の周囲を完全に密封せねばな らない。しかし、そうするためには、マスクは、人によって異なる数多くの顔の 特徴に適合するものでなければならない。睡眠無呼吸の治療用としてマスクを使 用する人のために、マスクは、一晩中の長い時間、周囲の密封状態を維持できる ものであらねばならず、着用者の側で意識的に、また半意識的に動かすこともあ るが、その動きを吸収できる(accommodate)ものであらねばならない。さらに、 着用者が自然な睡眠をとることができるように、マスクは十分快適なものであら ねばならないし、着用者の快適感を、できるだけ損なわないようにせねばならな い。 これらの条件を満足させ、医療アドバイザーや利用者から広く認められた鼻マ スクが、１９９１年５月１６日にザ・ユニバーシティ・オブ・シドニーに対して 付与されたオーストラリア特許第６４３９９４号に記載されている。このマスク は、周辺部を密封する従来のマスクとは、顔面と接触する部分が弾性(elastmeri c)材料から作られ、風船状のチャンバ室が形成される形に作られている点におい て、従来のマスクとは根本的に異なるものである。ガスがチャンバ室に入ると、 チャンバ室は外方に膨らむ。従って、マスクが着用者に装着されると、顔面接触 部が着用者の顔面の領域を覆い、被覆された領域の輪郭と共に３次元的に密封す る。 実際的な理由から、前述のマスクは、着用者の顔面に 接触しない（或いは接触させる必要がない）シェル状剛性成形体に取り付けられ て用いられるか、又は該成形体と一体に用いられる。このシェルを設けるのは、 ガス供給ラインをマスクに連結するためであり、また、使用者の顔面にマスクを 容易に固定できるようにするためであり、ガス供給ラインが動いたときにマスク と着用者の顔面との密封状態が損なわれる危険性をできるだけ少なくするためで ある。しかし、シェルはガス供給ラインとの連結を安定化させる役割を有するが 、シェルは剛性であることから、ガス供給ラインからシェルに及ぼす力がマスク 本体まで伝達される傾向にあることがわかった。また、シェルはマスクとガス供 給ラインの間に配備されるため、ガス供給ラインの横方向へのいかなる動きも、 ガス供給ラインとの接続位置と、マスク密封部との間の距離に比例して増幅され てしまう。 本発明の目的は、マスク本体とガス供給ラインの間に剛性のシェル状成形体を 設ける必要性のないマスクを提供することにより、これらの不都合をできるだけ 少なくすることである。発明の開示 このように、本発明は、広義において、着用者にガスを送り込むのに用いられ るマスクを提供するものであり、それは顔面接触部を具え、該接触部は、チャン バ室を構成するような形に作られ、該チャンバ室を通じて、ガス は使用者の気道(respiratory tract)へ送られる。ガス供給ポートが、チャンバ 室の壁と一体に形成され、該ポートはチャンバ室との接続部として供され、該ポ ートを通じて加圧ガスはチャンバ室の内部へ供給される。また、マスクが着用者 に固定されるようにするための手段が設けられている。このマスクの特徴とする ところは、壁のガス供給ポートを含む部分は、該部分に隣接する領域と比べて、 大きな可撓性(flexibility)を有していることにあり、このため、接続されたガ ス供給ラインからマスクに作用するいかなる動きも、ガス供給ポートを含む壁部 分が撓むことにより、その動きの少なくとも一部は吸収される。 マスクの顔面接触部は、弾性材料から作られることが望ましい。また、チャン バ室には凸状端部領域(convex end region)を形成することが望ましく、該領域 は、マスクを使用する際、使用者の顔面に当接し、その顔の輪郭に倣うようにな っている。端部領域には、孔が形成されており、該孔を通って、ガスは使用者の 気道へ送り込まれる。この形態のマスクが使用者に装着されると、チャンバ室の 端部領域は、使用者の顔の一部分を覆うようになっており、チャンバ室に送り込 まれたガスの影響を受けて、顔面接触部の被覆部の輪郭を３次元的に密封する。 マスクの壁のガス供給ポートを含む部分の厚さは、それに隣接する部分の厚さ よりも薄くすることが望ましい。 これは、接続されたガス供給ラインが動いたとき、壁の肉薄部分を屈曲させるた めであり、マスクの本体部が着用者の顔に接触したときに生ずるマスクの移動量 を最小にするためである。しかし、他の方法を用いて、壁のガス供給ポートを含 む部分に可撓性を付与することもできる。例えば、壁部は、必要以上に余分な材 料を使用し、例えば、その余分な材料から球体(bulb)や蛇腹(bellows)などの形 状にしてもよい。これによって、接続されたガス供給ラインが動いたとき、余分 な材料部分が撓むので、着用者の顔に接触するマスク本体が、ガス供給ラインか らの作用によって移動する量は最小になる。 上記の要領でマスクを作ることにより、シェル状部分が不要になるので、前述 したオーストラリア特許第６４３９９４号に記載のマスクよりも物理的に小さい マスクを作ることができる。また、従来のマスクと比べて、本発明のマスクの顔 面接触部のいかなる動きも軽減される。 マスクを着用者に固定させるために配備される手段は、ハーネスに連結可能な 固定手段が一体に形成されていることが望ましい。その手段は、マスクから径方 向外向きに突出するように形成された突片(limbs)を備えることが望ましく、こ れらの突片は、マスクが着用者に取り付けられるとき、着用者の顔面に当接する 位置に配置されている。この望ましい構造の場合、着用者の顔面に関してマスク の移動可能性を最小にするために、固定手段とハ ーネスを含むマスク全体は、着用者の顔面近くに配置される。 鼻マスクの実施例に関する以下の説明から、本発明はより詳しく理解されるで あろう。その説明は、添付の図面を参照して行なう。図面の簡単な説明 図面において、 図１Ａ、図１Ｂ及び図１Ｃは、従来のマスクが使用用者に装着されたときの概 略図である。 図２は、本発明の第１実施例に係るマスクの側面図である。 図３は、図２に示すマスクを矢印３の方向から見た前面図である。 図４は、図２に示すマスクを矢印４の方向から見た背面図である。 図５は、図２に示すマスクを図３の５−５線で切断し、矢印方向から見た正面 図である。 図６は、図２乃至図５に示すマスクが利用者に装着される様子を説明する図で ある。 図７Ａ及び図７Ｂは、図２乃至４に示すマスクの特徴部分を説明する図である 。 図８は、本発明の第２実施例によるマスクの側面図である。 図９は、図８に示すマスクを矢印９の方向から見た正 面図である。 図１０は、図８に示すマスクを、図９に示す１０−１０線で切断し、矢印方向 から見た正面図である。 図１１は、図８に示すマスクを、矢印１１の方向から見た背面図である。 図１２は、本発明の第３実施例に係るマスクの前面図である。発明の実施の形態 従来の鼻マスクを、図１Ａ乃至図１Ｃに示している。顔面接触部(10)は、弾性 材料から形成され、普通は風船状チャンバ室を形成するように作られている。顔 面接触部は、剛性のシェル状成形体(11)に取り付けられ、そのシェル状成形体に は空気供給ライン(12)が接続されている。空気がチャンバ室に入ると、マスクは 使用者に装着され、顔面接触部(10)は使用者の顔の輪郭に沿って顔面を覆い、密 封する。従来のこの種マスクの難点は、前述したとおり、ガス供給ライン(12)と マスク本体との間での相対的な動きが、剛性のシェル状成形体を介して、顔の輪 郭に沿う箇所へ伝わることである。このため、マスクの一部が使用者の顔から持 ち上げられ、マスクと使用者との間での重要な密封状態が全て損なわれる結果と なる。マスクが持ち上げられたときの２つの態様を、図１Ｂと図１Ｃに示してい る。 本発明は、この不都合をできるだけ少なくすることに あり、本発明の鼻マスクの第１実施例を図２乃至図５を参照して説明する。 図２乃至図５に示されるように、鼻マスクは、例えば、Silastic(Dow Corning Corporationの商標名)、Santoprene(Monsanto Co.の商標名)のように耐引裂性 にすぐれるシリコーンエラストマーのような弾性材料から形成される。マスクは 、従来のマスクと同じように、風船状チャンバ室(14)を形成するように作られた 顔面接触部(13)を有している。チャンバ室は、薄壁によって形成された全体的に 凸状の端部領域(15)を有しており、この端部領域は、マスクの使用時、使用者の 鼻に押されて、使用者の鼻の形状に倣うようになっている。 マスクの凸状端部領域(15)は、ほぼ円筒状の後部領域(16)から突出している。 後部領域の壁の厚さは、凸状端部領域よりも僅かに厚い。マスクの凸状端部領域 の厚さは、０.８mm以下が望ましく、０.２mm以下のオーダが最も望ましい。壁の 厚さが相対的に厚い後部領域(16)は、凸状端部から離間するにつれて厚さを増し ており、平均厚さは２.０mmのオーダである。 マスクの顔面接触部(13)の全体は、フランジ(17)と共に一体成形されており、 ３つの可撓性突片(18)が前記フランジから放射状に延びている。突片(18)は、ハ ーネス(図示せず)の接続位置として供されるものである。ハーネスは、通常の場 合、マスクを、使用者の適当位置で保 持するために配備される。 マスクの凸状端部領域(15)には孔(19)が開設され、該孔を通じて、着用者の鼻 通路へガスが送られる。 チャンバ室(14)の凸状端部から最も離れた後端部は、その一部が、突片(18)と 略同一平面上にある壁(20)によって構成され、円筒壁のガス供給ポート(21)が前 記壁(20)と一体に形成されている。壁(20)の外周部は、リム(22)で囲まれており 、リム(22)とポート(21)の間の壁部(20)の厚さは、マスクの隣接部の厚さよりも 薄い。壁部(20)の厚さは、凸状端部領域(15)の厚さと同じオーダであることが望 ましい。 このように、ガス供給ポート(21)を含む壁(20)は、マスクの隣接領域と比べて 、可撓性の程度がより大きくなるように作られている。従って、マスクは、接続 されたガス供給ライン(23)(図４参照)からの作用を受けてどのように動いても、 その動きの少なくとも一部は、ガス供給ポートを含む壁部(20)の撓みによって吸 収される。これを図示したものが図７Ａ及び図７Ｂであり、ガス供給ライン(23) が動いたとき、ガス供給ラインとマスクの顔面接触部(13)との間の可撓性連結具 がどのように動くかを示している。 図４に示されるように、ガス供給ライン(23)は、エルボー接続具(24)により、 ポート(21)の円筒壁に接続される。エルボー接続具には、使用者の通常の呼吸に より吐 き出されるガスを排出するための孔(25)が設けられる。即ち、ガスはガス供給ラ イン(23)からマスクの顔面接触部(13)を通って導入され、次に、再び、マスクの 顔面接触部を通過して、ポート(25)から排出される。 図８乃至図１１に示されるマスクの実施例は、図２乃至図６に示される実施例 と比べて、壁部(26)（ガス供給ポート(27)を含んでいる)とマスクの他の部分と の間の移行部が鋭くない点以外は、同様のものである。 マスクは、風船状チャンバ室(29)を構成する形状に作られた顔面接触部(28)を 具えている。チャンバ室は、薄壁部によって形成された全体的に凸状の端部領域 (30)を有しており、この端部領域は、前述の実施例と同じように、マスクの使用 時、着用者の鼻に押されて、着用者の鼻の形状に倣うようになっている。 マスクの凸状端部領域は(30)は、略半球状の後部領域(31)から前方に突出し、 前記後部領域は後壁部(26)に繋がっている。後部領域(31)の壁の厚さは、凸状端 部領域(30)の方に向かって大きくなっている。凸状端部領域(30)の厚さは０.２ 〜０.８mmの範囲であり、後部領域(31)の平均厚さは１.５〜３.５mmのオーダで ある。 小フランジ(32)がマスク本体と一体に成形され、マスク本体から張り出してお り、該フランジから３つの突片(33)が径方向外向きに突出している。前述の実施 例と同じように、突片(33)は、使用者の顔の適所でマスクを保 持するのに使用されるハーネス（図示せず）の接続部となるものである。しかし ながら、前述の実施例と比べて、図１０に示されるフランジ(32)と突片(33)は、 マスクの突状端部領域(30)の直ぐ背後に配置されている点が異なる。従って、マ スクが所望位置に配置されたとき、フランジと突片は使用者の顔に当たる位置と なる。このため、図８乃至図１１に示されるマスクよりも、より一層ぴったりと 装着される。 マスクの凸状端部領域(30)には、孔(34)が形成され、該孔を通って、ガスは使 用者の鼻通路に送られ、前述したように、ガスは供給ポート(27)を通って、チャ ンバ室(29)へ供給される。ガスがチャンバ室の中に入り、マスクが着用者の顔に 押し当てられると、凸状端部領域(30)は顔の領域を覆い、被覆された領域の輪郭 を３次元的に密封する。 ガス供給ポート(27)がマスクの他の部分に関して撓まないようにするために、 後壁部(26)には、ポート(27)の周囲の環状部(35)を形成し、該環状部の肉厚を薄 くしている。このように、壁部の環状部(35)の肉厚は、凸状端部領域(30)と略同 じであるか、いづれにしても、隣接壁部(26)よりも実質的に小さい。 本発明の上記実施例について、変形をなし得るものである。着用者の鼻の形状 によりぴったりと適合するように、例えば、マスクは卵形その他の断面形状であ ってよ い。図１２は、そのような形状を示しており、図９に示す形状と比較することが できる。なお、図９及び図１２において、同様な要素については、同じ引用符号 を用いている。 図８乃至図１２に示されたマスクのさらなる変形例として、ガスが端部壁(26) 又は周囲壁(31)の径方向又は接線方向から進入するように、ガス供給ポート(27) を配置することもできるが、どちらの場合も、壁部に、入口の領域を取り囲むよ うに薄肉部を設けている。さらに、ガス供給ポートは、突片(33)の１つに沿って 配置されてもよいし、或いは、１又は２以上の突片(33)に中空部を形成し、ガス 供給部として機能させることもできる。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 使用者へガスを送り込むのに用いられるマスクであって、 チャンバ室を形成する形状に作られ、該チャンバ室を通じてガスが使用者の 気道へ送り込まれるようにした顔面接触部と、 チャンバ室の壁と一体に形成され、加圧ガスをチャンバ室の内部へ供給する ために、チャンバ室との接続部となるガス供給ポートと、 マスクを使用者に固定させる手段を具えており、 壁のガス供給ポートを含む部分が、当該部分に隣接する領域よりも大きな可 撓性を有するように作られており、接続されたガス供給ラインからの作用による マスクのいかなる動きも、少なくともその一部は、壁のガス供給ポートを含む部 分が撓むことによって吸収されるようにしていることを特徴とするマスク。 ２． 壁のガス供給ポートを含む部分は、その隣接部分よりも薄い厚さに形成さ れている請求項１に記載のマスク。 ３． 壁のガス供給ポートを含む部分は、その部分を環状部が取り囲んでおり、 該環状部の壁の厚さは、その隣接部分よりも薄い厚さである請求項１に記載のマ スク。 ４． マスクを使用者に固定させる手段は、チャンバ室を取り囲む壁と一体に形 成された固定手段を具えており、該固定手段は、マスクの使用時、マスクを着用 者に固定するのに用いられるハーネスと接続するために配置される請求項１乃至 ３の何れかに記載のマスク。 ５． 固定手段は、径方向に突出する可撓性突片を具えており、該突片は、マス クの使用時、マスクを着用者に固定するのに用いられるハーネスと接続するため に配置される請求項４に記載のマスク。 ６． マスクが着用者に装着されたとき、突片が着用者の顔に接触して屈曲でき るような厚さに形成され配置されている請求項５に記載のマスク。 ７． 使用者へガスを送り込むのに使用されるマスクであって、弾性材料からな り、チャンバ室を形成する形状に作られた顔面接触部を具え、該チャンバ室は、 凸状端部領域を有し、該領域は、マスクの使用時、使用者の顔面に押しつけられ て顔面の輪郭に倣うようになっており、端部領域には孔が開設され、該孔を通じ てガスが使用者の気道へ送られるようになっており、チャンバ室の壁と一体に形 成されたガス供給ポートを具えており、加圧ガスをチャンバ室の内部へ供給する ために、前記ポートはチャンバ室との接続部となっており、マスクを使用者に固 定させる手段を具え、該手段によって、チャンバ室の端部領域が使用者の顔面の 一 部分を覆い、チャンバ室へ送り込まれたガスの作用を受けて被覆領域の輪郭を３ 次元的に密封できるようにしており、マスクの特徴とするところは、壁のガス供 給ポートを含む部分が、当該部分に隣接する領域よりも大きな可撓性を有するよ うに作られており、ガス供給ラインからの作用によるマスクのいかなる動きも、 ガス供給ポートを含む壁部が撓むことによって、その動きの少なくとも一部が吸 収されるようにしていることにあるマスク。 ８． 壁のガス供給ポートを含む部分は、その隣接部分よりも薄い肉厚に形成さ れている請求項７に記載のマスク。 ９． 壁のガス供給ポートを含む部分は、その部分を取り囲む環状部が形成され ており、該環状部には、マスクの隣接部分よりも薄い肉厚の壁部が形成されてい る請求項７に記載のマスク。 １０．ガス供給ポートは、チャンバ室の凸状端部領域に向かってガスが送られる ように配置される請求項７乃至９の何れかに記載のマスク。 １１．マスクは、前部がチャンバ室の凸状端部領域を有し、後部がガス供給ポー トを含む壁部を有しており、後部の壁の平均厚さは、前部の壁の平均厚さよりも 大きい請求項７乃至１０の何れかに記載のマスク。 １２．後部の壁の厚さは、前部から離れるにつれて大き くなっている請求項１１に記載のマスク。 １３．マスクを使用者に固定させる手段は、チャンバ室を取り囲む壁と一体に形 成された固定手段を具えており、該固定手段は、マスクの使用時、マスクを着用 者に固定するのに用いられるハーネスと接続するために配置される請求項７乃至 １２の何れかに記載のマスク。 １４．固定手段は、径方向に突出する可撓性突片を具えており、該突片は、マス クの使用時、マスクを着用者に固定するのに用いられるハーネスと接続するため に配置される請求項１３に記載のマスク。 １５．固定手段は、マスクの前部と後部の境界部に隣接する周縁部から径方向外 向きに突出するように配置される請求項１１に従属した請求項１３又は１４に記 載のマスク。 １６．マスクが着用者に装着されたとき、突片は、着用者の顔面に接触して屈曲 できるような厚さに形成されている請求項１５に記載のマスク。 １７．チャンバ室は、断面が略円形である請求項１乃至１６の何れかに記載のマ スク。 １８．チャンバ室は、断面が略楕円形である請求項１乃至１６の何れかに記載の マスク。 １９．図２乃至図５、または図８乃至図１１、または図１２の中で示され、かつ 前記図面に基づいて説明された鼻用マスク。