JPH10509675A - 再シールが可能なパック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 物品収容キャビティー(12)を規定する本体を有するパック。前記本体は、その範囲内に取り出し口(8)が規定される表面(6)を備える。再シール可能なシール部材(9)が、本体に固定されており、パックが閉じた状態では、前記取り出し口を被覆し取り出し口の周辺において本体とシール状態で接する。複数のシート状物品、例えば濡れタオルが、偏平化されたロール(13)の形態をなしてキャビティー内に配置されており、ロールの一方の端部(14)が取り出し口(8)から突出することが可能である。本体は、好ましくは一般的な平行六面体であり、本体およびシール部材の両方が好ましくはシート状プラスチックで作られる。

Description

【発明の詳細な説明】 再シールが可能なパック この発明は、再シールすることが可能なパックに関する。このパックは、濡れ タオルの包装に使用することを特に意図しているが、この発明が他の物品の包装 にも応用することができる点を理解すべきである。 よく知られているように、濡れタオルは、皮膚洗浄液を含浸した小シート状の 物品であり、一回使用した後は捨てられることになる。濡れタオルは、一枚ずつ 包装されることもある。この場合、包装体は、開封されて、そこから濡れタオル が取り出された後で廃棄される。しかしながら、複数枚の濡れタオルを収容する パックを製造することも知られている。この場合、パックはシールし直すことが できる開口部を備えなければならない。なぜならば、濡れタオルに含浸された皮 膚洗浄液は絶えず蒸発しているので、濡れタオルを、１枚ずつを取り出した後で 、パックを適切にシールし直すことができない限り、濡れタオルが乾燥してしま うからである。 大量の濡れタオル、例えば４０枚〜２００枚の濡れタオルを１パック内に収容 しようとする場合には、従来から円筒状断面の硬質の容器がこの目的に使用され ている。しかしながら、この容器は、ユーザーの立場にからは、特に、そのパッ クを例えばハンドバッグに入れて持ち運ぶ場合などには、必ずしも便利ではなく 、そのような状況の下では、このパックは比較的フラットで、少なくとも僅かに 可撓性であることが好ましいであろう。この発明は、従来から用いられている硬 質の容器に実際上とって代わることができるパックを提供することを目的とする 。 この発明によれば、実質上可撓性のシート素材で形成され物品収容キャビティ ーを規定する本体を有するパックが提供される。前記本体は、その範囲内に取り 出し口が規定される表面と、パックを閉じた状態では前記取り出し口を覆い、前 記取り出し口の周辺で前記本体をシールしてこれと接する本体に固着される再シ ールが可能な部材と、フラット化することができるロールの形態をなして前記キ ャビティー内に配置された複数枚のシート状物品と、を有しており、物品の前記 ロールは、その一方の端部が、前記取り出し口を経て突出することができる。 本体は、その厚さが、長さおよび幅よりは小さい、一般的な平行六面体の形状 をなすことが好ましい。本体は、可撓性のあるシート状プラスチック素材から作 られるのが好ましく、シール部材も、やはり可撓性のあるシート状プラスチック 素材から作られるのが好ましい。 この発明の実施例が概略的に添付図面に示されており、添付図面中で、 第１図は、取り出し口が備わるパックの側面を示す平面図で、シール部材が閉 じられた状態にある。 第２図は、パックの斜視図である。 第３図は、再度閉じた状態にある第２図に示すパックの平面図である。 第４図は、再度閉じた状態にある第２図のパックの稜線図である。 第５図は、第２図に対応する図であるが、部分的に開いた状態で示すシール部 材を伴っている。 第６図は、第３図と同様な図であるが、第５図の場合よりも大きく開いた状態 にあるシール部材を伴っている。 第７図は、第６図とほぼ同じ状態にあるシール部材を伴うパックの斜視図であ るが、取り出し口から１端部が突出した濡れタオルを伴っている。 第８図は、取り出し口についてあり得べき６つの形状を例示する。 第９図は、パックの断面であり、 第１０ａ図、第１０ｂ図は、この発明のパックの製造方法を概略的に示す。 図示のパックは、それぞれが、皮膚洗浄液で含浸された約230 × 160mm、の大 きさである約40〜200 枚の濡れタオルを収容することを意図している。このパッ クは、可撓性プラスチック素材、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレン フィルム、または、例えば、オプションによって紙を間に挟むことができるポリ エチレンフィルムとポリプロピレンフィルムの積層体で形成される本体１を含む 。図示の実施例においては、本体が、全体に可撓性シート状プラスチックで構成 される。しかしながら、これに代えて、第１図に見られるように、下端部である 本体底部が硬質の素材、例えば硬質プラスチック材料で構成することも可能であ る。本体は、形状において、厳密にとまではいわぬまでも大体正六面体である。 本体の一方の端部が端部壁２によって生じ、本体の他方の端部がフラットなシー ム３ によって生じる。本体の両縁部は、フラットなシーム４、５によって生じる。本 体は、２つの主要表面６、７を持ち、取り出し口８が主要表面６に設けられる。 取り出し口８は多様な形態を取ることが可能で、これらの幾つかが図８に例示 されている。それらの各々は、スリット８ｂによって、もっと遥かに小さい開口 部８ｃに、または、図８の例Ｄにおいては、２つのスリット８ｂによって２つの 小開口部８ｃに接続された主要開口部８ａを含んでいる。２つの小開口部８ｃを 備えることは、理論上では、ユーザーが濡れタオルを２つの方向のいずれか一方 から引っ張り出すことを可能にする。しかしながら、タブ９ａよりも先方に位置 する小開口部８ｃは、実際には使いにくいので、隣接するスリット８ｂを残して この小開口部は省略してもよい。第１図〜第７図は例Ｅを使用している。第８図 に示す形態の取り出し口を使用する理由は、以下のパックの使用に関する説明か ら明らかとなろう。 取り出し口８は、閉じた状態では、取り出し口の全周辺に亘って隣接する表面 ６をシールする。シール部材９は、可撓性のあるシート状プラスチック素材、例 えばポリプロピレンフィルム、または、紙／ポリエチレン、紙／ポリプロピレン 、または、ポリエチレン／ポリプロピレンの積層体で製造される。シール部材９ は、しかしながら、表面６にシールされることなくユーザーによって掴まれるタ ブ９ａを備えている。シール部材９を表面６にシールするのに使われる接着剤は 、シール部材９が、取り出し口を露出しまた閉鎖するために剥離と再シールとを 反復することができるものである。例えば、アクリル系またはゴム系の接着剤が 用いられる。主要開口部８ａが表面６に形成される場合に、もし所望ならば、そ のための切断線を完全には連続しないように故意に設けてもよい。このようにす れば、さもなければ表面６から切り離されたであろう表面６の一部が、第６図の 左端に見られるように、素材の小ブリッジによって表面６に付されたまま残留す る。これは、その一部が、参照番号１０で示される第５、６、７図において見る ことができる。 第１図に最も明らかに示されるように、シール部材９はその左端に、これに形 成した２つのスリット１１を有する。これらの各々は、一方の端部にフック状部 を備え、他方の端部においてシール部材９の縁部に向かって延在するＬ字状スリ ットの形態をなしている。これらのスリットは、パックの使用に関する後続の説 明によって明らかとなろう。 第９図から判るように、本体１は、（図示しない）ミシン目の区域によって端 部と端部を接続した濡れタオルからなるロール１３をその内部に収容するキャビ ティー１２を規定する。ロールの長手方向軸は前記本体の長手方向と大体平行に 延在する。このロールは、内側と外側の両自由端部を持ち、内側自由端部１４は 、パックを製造する間、ロールの長手方向に牽引されるので、取り出し口８から 突出はしないが、ロールの残りの部分の端から取り出し口８に向かって僅かに突 出している。ロール１３は、パック製造中に本体内に装填されるときは実質的に 円筒状の形をしている。しかし、パックを使用する際は、本体の可撓性によって ロールがフラットになる傾向を示し、パックが嵩らなくなるので有利であるとい う効果が発生する。もしも、本体の底部が硬質な場合は、前記底部はロールのフ ラット化を防いでしまう程に広くてはいけない。 前記のパックの使用態様は次のとおりである。ユーザーが濡れタオルをパック から取り出そうとするときは、彼はタブ９ａを掴み、これを引っ張ってシール部 材９を取り出し口８から剥離するように用いる。この操作を行う間、部分１０は 第５、６、７図に見られるように、シール部材の裏側に接着されたままになって いる。ここで、本体の隣接表面６に接着されたまま残っているシール部材の一部 が、第１図のＡ−Ａ線の左側になる段階を迎える。タブ９ａの剥離を続けると、 ２つのスリット１１の間にあるシール部材９の部分で、シール部材９の表面６と の接着部分が終るが、シール部材９の両スリット１１の間にない外側の部分は依 然として表面６に接着されたままである。しかしながら、次ぎに、非接着部分が Ｂ−Ｂ線、すなわち両スリット１１の左側に達すると、ユーザーは、シール部材 ９を表面６から剥離し続けようとすると、剥離に対する抵抗が急激に増大したこ とを経験する。実際、シール部材の断裂を伴わずに、これ以上剥離を続けること は事実上不可能である。したがって、ユーザーはよほどの例外的な事情がない限 り、この位置でタブの引っ張りを中止するので、線Ｂ−Ｂよりも左側にあるシー ル部材９の部分は表面６に接着されたまま残る。 ユーザーは次いで、濡れタオルのロールの露出端を掴んで、この端部が小開口 部８ｃから覗くような角度で前記端部を引っ張る。一旦、濡れタオルの全体が覗 いてしまうと、前記小開口部８ｃは、引き続く前記端部の引っ張りに対して相当 な抵抗力を示してユーザーが掴んでいる濡れタオルを、そのミシン目に沿ってロ ールの残部から分離させる原因となる。分離されて残った部分は、前記小開口部 ８ｃから突出した状態で残る。この点は第７図に示されている。 ユーザーは次に、濡れタオルの前記の残った突出部分を小開口部８ｃ内に押し 込んで、次回にパックを使用する際に前記端部を掴めるようにして、表面６をシ ール部材９で再シールする。 この発明のパック本体は、第１０ａ図に示すプラスチックシートから出発して 製造される。同図に見える表面が本体の外側であるとしよう。シートは、折り曲 げ線Ｆに沿って折り曲げられるので、両端部Ｅは、紙面に関して下方に移動する 。このシートはまた、２つの線Ｅの間の部分を紙面内部に向かって押圧すること により折り曲げ線Ｇに沿って折り曲げられる。その結果、このシートは縁の方向 から眺めるとフラット化された”Ｗ”形の外観を呈する。シートの隣接部分は、 図１０ａの斜線を施した部分とともにシールされる。 第１０ｂ図は、下記のように、空の本体から最終のパックに至る（ｉ）から（ ｖｉｉ）までの過程を示している。 （ｉ） 空の本体。 （ｉｉ） カッター２０が取り出し口８を切り抜く。 （ｉｉｉ） 複数枚のシール部材が剥離可能に接着されているストリップから、 シール部材９が、前記取り出し口８に付与される。 （ｉｖ） 本体とシール部材が合体。 （ｖ） 長いロール２１が噴霧装置２２によって濡れタオル処理液を含浸して、 多数本の短いロールに切り離された後に、濡れタオルのロール１３が本体内に挿 入される。 （ｖｉ） 本体とシール部材と濡れタオルのロールとが合体。 （ｖｉｉ） 本体の開放端部が密封装置２３によって閉鎖される。 しかしながら、ステップ（ｉ）と（ｉｉ）は、逆転して差し支えなく、実際、 すなわち、素材が本体の形に加工される以前に、袋の形成対象である素材中に取 り出し口８を切り抜くことは好ましい。このことによって、袋の表裏両面が切り 抜かれてしまうことが回避される。オプションによって、取り出し口８の形成対 象区域は裏側に付与される補強層を備えてもよく、この場合は袋の素材と補強層 の両方をカッターで切り抜く。こちらのやり方によれば、袋としてより薄い素材 を使用することが可能になる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＮ，ＣＺ，Ｅ Ｅ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ， ＭＫ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｇ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 カルルッチ、 ジョバンニ イタリア国、アイ − 66100 キエティ、 ビア・パパ・ジョバンニ・ベンティテルツ ォ（番地なし) (72)発明者 アミーコネ、 アルドー イタリア国、アイ − 65016 モンテシ ルバーノ・ペスカーラ、ビア・アンドレ ア・コスタ ６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 本体は、その範囲内に取り出し口が規定される表面と、パックを閉じた 状態では前記取り出し口を覆い、前記取り出し口の周辺で前記本体をシールして これと接する本体に固着される再シールが可能な部材と、 フラット化することができるロールの形態をなしてキャビティー内に配置され た複数枚のシート状物品と、を有しており、 物品の前記ロールは、その一方の端部が、前記取り出し口を経て突出すること ができる、 実質上可撓性のシート素材で形成され、物品収容キャビティーを規定する本体 を有するパック。 ２． 本体が細長く、その厚さが、長さおよび幅よりは小さい請求の範囲１記 載のパック。 ３． 本体が、一般的な平行六面体の形状をなす請求の範囲１または２記載の パック。 ４． ロールは、その長手方向軸が、本体の長さ方向とほぼ平行して延在する 請求の範囲２または３記載のパック。 ５． 本体がプラスチック素材から作られる先行請求の範囲のいずれか記載の パック。 ６． シール部材が、可撓性のシート状プラスチック素材から作られる先行請 求の範囲のいずれか記載のパック。 ７． ロールは、前記の一方の端部がロールの径方向内側の端部になるように 配置される先行請求の範囲のいずれか記載のパック。 ８． 取り出し口が、主要開口部と、スリットによって前記主要開口部と接続 された少なくとも１つの小開口部とを含む先行請求の範囲のいずれか記載のパッ ク。 ９． 関連するスリットによって、それぞれが前記主要開口部と接続された２ つの前記小開口部が存在する請求の範囲８記載のパック。 １０． シール部材は、本体とシールされておらず、ユーザーが掴むことができ るタブを備える第１の端部を有する先行請求の範囲のいずれか記載のパック。 １１． シール部材は、前記第１の端部から離れて配置される第２の端部を有し 、前記第２の端部は、前記第２の端部を貫通する少なくとも１つのスリットを備 え、 前記スリットは、本体とシール状態の接触を維持するのに適切であり、シール 部材が本体から完全に剥離されることを防止するシール部材の一部分を規定する 請求の範囲１０記載のパック。 １２． ロールが濡れタオルのロールである先行請求の範囲のいずれか記載のパ ック。 １３． 濡れタオルが、ミシン目区域により互いに接続される請求の範囲１２記 載のパック。