JPH10508195A - 容器の中に芳香を噴霧する方法 - Google Patents

容器の中に芳香を噴霧する方法

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Abstract

(57)【要約】 例えばコーヒーのような生産物の容器の中に芳香を供給する方法。少なくとも一つの噴霧ノズルを含む芳香噴霧所の下に空の頂部開口型容器を次々に運ぶ。一旦頂部開口型容器がほぼ噴霧ノズルの下にくると、噴霧ノズルが活性化し、この頂部開口型容器を運びながらこの容器の頂部開口の中に芳香を分配する。芳香を微細飛沫の形で分配して、この頂部開口型容器の内側壁を塗被する。次に、この頂部開口型容器がまだ噴霧ノズルの下にある間に噴霧を止める。次に、この容器を充填所に運んで、そこでこの容器の中に生産物を充填してもよい。この様にして、芳香を1分間に200ないし500個の生産速度で生産物の中に混入することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 容器の中に芳香を噴霧する方法 この発明は、一般的には生産物の中へ芳香を再混入することに関し、特に、容 器に生産物を充填する前または充填中に、容器の中へ芳香油を分配することによ って再混入することに関する。この芳香油は、一旦生産物の中に再混入されると 、その生産物に芳香をもたらす。 消費者は、ある生産物にある芳香を連想する。もし、ある製品にそれが連想さ せる芳香がなかったら、その生産物に対する消費者の認識に悪影響する。これは 、他の分野にもあるが、特にインスタントコーヒーの分野で問題である。説明を 簡単にするために、この明細書では、この問題を主としてインスタントコーヒー に関して説明するが、この発明はこの用途には限定されない。 抽出、濃縮および乾燥を伴う商業的製法で得たインスタントコーヒー粉末は、 通常実質的に無芳香である。このため、インスタントコーヒーの処理中に出るコ ーヒー芳香を捕捉してこれらの芳香をインスタントコーヒー粉末の中に再混入す るのが普通である。 通常芳香は、この芳香を最初に油または乳液のような物質の中に捕獲して再混 入する。次に、この芳香を含む物質を通常処理およびブレンドする前にインスタ ントコーヒー粉末に噴霧する。このブレンドしたコーヒー粉末を後に瓶に詰め、 それから密封する。この方法は、うまく行くが、芳香を含む物質をコーヒー粉末 に噴霧してから瓶に詰めるまでの間にかなりの量の芳香が消失する。 この問題を解決する一つの試みが米国特許第3769032号に記載されてい る。ここでは、充填したコーヒー瓶を、コーヒー芳香を含む機械的スポイトの下 へ運ぶ。このスポイトは、針先端が瓶の底に近づくまで各瓶の中へ降りる。次に このスポイトが上がり、同時にコーヒー芳香の飛沫を瓶の中のコーヒー生産物に 注入する。これらの飛沫は、大きさが約0.5mmないし3mmでなければなら ない。この特許で報告されている結果によると、コーヒー芳香がよく再混入して いるが、このシステムは、高速生産ラインでは実行不可能だろう。 他の試みが米国特許第4355571号、第4496596号および第487 1564号に開示されている。ここでは、コーヒー粉末を瓶に詰める直前にコー ヒー芳香をコーヒー粉末の流れの中に注入する。 ヨーロッパ特許出願第0047169号から、使い捨てコーヒー粉末袋の容器 内面上にコーヒー芳香を噴霧することも知られている。その後、塗被した袋にコ ーヒー粉末を詰め、密封する。この特許出願明細書には、容器は“ボトル、広口 瓶、缶、ポーチ、袋、封筒および類似のもの”でよいと記載しているが、この手 順が柔軟な箔およびフィルムで作った小さな使い捨て包み用を意図したことは明 らかである。その理由は、1回使用の大きさのボトル、瓶および缶に噴霧して使 用することは実際的でないだろうからである。 それにしても、このヨーロッパ特許出願に記載されている手順は、多数回使用 分の生産物が入る大きさの、より堅い容器、例えば広口瓶およびボトルには容易 に適用できない。更に、1回使用の袋は透明ではなく、通常角を千切って開くの で、コーヒー芳香がこの袋の内側で見えない筋を作っても問題ではない。これは 、多数回使用分の生産物が入った容器の場合は、通常、少なくとも部分的に、透 明であるので、事情が異なる。 従って、この発明の目的は、容器に生産物を充填する前または充填中に、容器 の中へ芳香を分配することによって生産物の中に芳香を再混入するための方法で あって、芳香の浪費が少なく、消費者が許容する生産物を提供して商業用速度で 実行できる方法を提供することである。 従って、この発明は、生産物の容器に芳香を供給する方法であって: 少なくとも一つの分配ノズルを含む芳香分配所の下に頂部開口型容器を次々に 運ぶ工程; 分配ノズルに接近する頂部開口型容器の位置を検知する工程; この頂部開口型容器の頂部開口がほぼこの分配ノズルの下にきたとき、分配ノ ズルを活性化し、この頂部開口型容器を運びながらこの容器の頂部開口の中に液 状芳香製剤を分配し、分配中この分配ノズルが頂部開口型容器の上に留まり、こ の液状芳香製剤を飛沫の形で分配する工程;および この頂部開口型容器がまだ分配ノズルの下にある間に分配を止める工程を含む 方法を提供する。 この発明は、容器を運びながらこの容器の中に芳香製剤を分配するという有意 な利点をもたらす。そこでコンベヤラインの停止および始動を必要とせず、この 方法を従来の充填法に容易に組込むことができる。また、芳香製剤を、容器の充 填の直前または充填中に、容器の中に直接分配する。そこで芳香製剤を容器の中 に分配した直後に容器を密封する。これは、容器を密封する前の芳香の消失をか なり減少し;例えば、商業用処理条件の下で行ったテストでは、容器を密封する 前の芳香の消失を50%まで減少することができた。これは、同じ“瓶の中の” 芳香強さを得るためには、50%少ない芳香製剤を使うだけでよいことを意味し ;かなりの節約である。 芳香製剤を容器の中へ噴霧してこの頂部開口型容器の内側壁を芳香製剤の飛沫 で塗被することによって、この芳香製剤を容器の中へ分配するのが好ましい。芳 香製剤を360°全円錐で噴霧するのが好ましい。この場合、芳香製剤を噴霧す る前に、この頂部開口型容器が空であるか、またはせいぜい部分的にしか入って いないのが特に好ましい。 容器の中へ分配すべき芳香製剤の量は、所望する強さに依るだろうし、用途ご とにおよび市場ごとに変るかも知れない。添加する芳香製剤が多ければ多いほど 、強さは強いが、コストも高い。分配ノズルが、約0.4重量%(生産物の重量 を基に)までの量の芳香製剤を各頂部開口型容器の中に分配するのが好ましい。 更に、分配する芳香製剤の量は、0.075重量%(生産物の重量を基に)以上 であるのが好ましい。これは、特にコーヒー芳香をインスタントコーヒーに添加 する場合にそうである。分配する芳香製剤の量は、0.1重量%ないし0.2重 量%の間;例えば約0.15重量%であるのがなお好ましい。 芳香製剤が油の中;特に含有水分の少ない;例えば水分が10重量%未満、更 には5重量%未満の油の中に配合した芳香を含むのも好ましい。含有水分を減ら すと、芳香油が頂部開口型容器に筋およびしみを作る傾向が減ることが分ってい る。しかし、筋があっても問題でなければ(生産物の黒さ、容器のラベルが筋を 隠す等のため)、含有水分の多い芳香油、および乳液さえも使うことができる。 頂部開口型容器の中に分配する芳香製剤の飛沫サイズ分布は、望むように選ぶ ことができる。しかし、上述のように、しみおよび筋を問題にしなくてもよいが 、容器の中に作る飛沫が大きければ大きいほど、見えるしみおよび筋を作る傾向 は強い。また、飛沫サイズが小さくなると、体積に対する表面積の比が大きくな り、芳香消失が増える。そこで飛沫サイズをどれか特定の用途に対して最適化す べきである。しかし、飛沫サイズ分布を、約3mm以上のサイズの飛沫の数が少 ないように選ぶのが好ましい。飛沫サイズが約2mm未満、約0.5mm以上で あるのが特に好ましい。 頂部開口型容器を芳香噴霧所の下に1分間200個以上の速度で;例えば1分 間200ないし500個の速度で運ぶのが好ましい。こういう状況でおよび定常 状態で、容器の検知と噴霧開始の間の機械的遅延は、50ms未満であり、40 ms未満がより好ましい。更に、芳香製剤を25ms未満の時間で瓶の中に分配 するのが好ましく、20ms未満がより好ましい。 この発明は、容器の速度を測定し、もし速度に何か変化があれば、接近する容 器の検知と分配ノズルの活性化の間の応答時間を適当に調節する工程も含むのが 好ましい。この方法で、ライン速度の変化にも拘らず、容器の中への芳香製剤の 正確な分配を保証することができる。 そこでこの発明は、広範囲の処理速度に亘って容器の中に芳香を混入できる方 法を提供するという付加的利点を有する。 他の面で、この発明は、上に定義する方法によって、内側を芳香油で噴霧した 頂部開口型容器を提供する。 さて、この発明の実施例を、単なる例として、図面を参照して説明する。それ らの図面で: 第1図は、芳香噴霧所の下を通過する容器の模式図であり; 第2図は、芳香噴霧所の模式図であり;および 第3図は、噴霧されている瓶の側面図である。 第1図を参照すると、空の瓶10がコンベヤ12上を芳香噴霧所14の下まで 運ばれ、次に充填所(図示せず)に運ばれ、そこで生産物をこれらの瓶に充填す る。コンベヤ12は、ガス・シュラウド16によって覆われ、それが瓶を噴霧お よび充填中に酸素の少ない環境に維持することを可能にする。全ての充填ライン がガス・シュラウドを要するのではなく、従ってガス・シュラウド16は、必要 ない。 芳香噴霧所14で、噴霧ノズル18がガス・シュラウド16から突出し、この 噴霧ノズル18の下を通過する瓶10の中に芳香油を噴霧する。ポンプ組立体2 6が噴霧ノズル18に結合され、芳香油貯蔵タンク28から計量した1回分の芳 香油を噴霧ノズル18へ送る。ポンプ組立体26は、空気源30から空気によっ て駆動される。センサ32がガス・シュラウド16の下に配置され、噴霧ノズル 18の下の瓶10の位置を検出する。このセンサ32は、噴霧ノズル18の後ろ の位置に図示する。しかし、明らかにセンサ32と噴霧ノズル18を別の配置; 例えばセンサ32が噴霧ノズル18の前の配置を使ってもよい。センサ32から の出力信号は、コントローラ入力線を通してコントローラ34へ伝達する。エン コーダ(図示せず)を芳香噴霧所14の下流の充填装置(図示せず)の車輪に接 続し、この充填車輪の速度、従った全ラインの速度を知らせてもよい。このエン コーダからの信号をコントローラ34に接続してもよい。次に、コントローラ3 4が、このラインの速度をチェックしてから適当なときに、コントローラ出力線 38を介してポンプ組立体26を電子的に活性化および非活性化する。 第2図に最も良く示すように、ポンプ組立体26に芳香油マニホルド24が作 られ、それが芳香油のヘッドをもたらし、且つポンプ組立体26の中央支持体と なる。芳香油マニホルド24は、弁40を介して芳香油入口管42に接続されて いる。この入口管42は、芳香油貯蔵タンク28につながる。計量ポンプ20が 芳香油マニホルド24の下に取付けられ、その入口側でこの芳香油マニホルド2 4からの芳香油を受ける。計量ポンプ20は、可変容量制御装置22を介して噴 霧ノズル18に接続され、正確に計量した1回分の芳香油を噴霧ノズル18に送 る。電気的に駆動されるソレノイド弁44が取付け具46によって芳香油マニホ ルド24に取付けられている。このソレノイド弁44は、空気源30から空気入 口管路48を通して加圧空気を受け、加圧空気を空気駆動出口管路50を通して 計量ポンプ20の一の側か、空気戻し出口管路51を通して計量ポンプ20の他 の側へ供給する。ソレノイド弁44が計量ポンプ20を駆動するために開くとき 、空気駆動出口管路50を通って計量ポンプ20に達する加圧空気が、この計量 ポ ンプ20を駆動する。代って、ソレノイド弁44が計量ポンプ20を戻すために 開くとき、空気戻し出口管路51を通って計量ポンプ20に達する加圧空気が、 この計量ポンプ20をその最初の位置へ戻す。ソレノイド弁44からの排気は、 排気管路52を通して排出する。 計量した1回分の芳香油を特定の時間に正確且つ迅速に噴霧できれば、適当な 芳香噴霧所14をどれでも使えることが分るだろう。しかし、米国カリフォルニ ア州コスタメーサ市17番街750Wのパーウェイグループの一部門であるスプ レーダイナミックスが供給するマイクロ−メータ“エアレス”リキッドアプリケ ータが特に適する。この噴霧所14は、自己調整オリフィスを備えたポペットノ ズルの形をした噴霧ノズルを有し、特に、約60°の角度で360°全円錐噴霧 が可能である。この噴霧所14も、41型容積計量ポンプを使い、それはポンプ 室から液体のパルスを送出するためにピストンを有する。このピストンは、例え ば標準1/minで550ないし690kPaの空気で駆動され、約50ms以 内に約0.07ないし0.7gの1回分の量を送出すことができる。もし、高い 空気圧を使ってポンプを駆動するなら、噴霧ノズル18から微細な飛沫噴霧を得 ることができる。低い圧力を使えば、逆である。この様にして、飛沫サイズを望 む通りに左右することができる。可変容量制御装置22には、ポンプ室の中に調 整可能なピストン・ストップがあり、それによってピストンの行程、従って送出 す液体の量を調整することができる。 しかし、明らかに可変容量制御装置22が必須ではない。もし、芳香噴霧所1 4が処理ラインに固定され、常にある量の芳香油を送出さなければならないなら 、可変制御は余計である。同様に、非常に短い時間に正確な1回分の使用量を出 すことができる、何か適当な計量ポンプを使ってもよい。上記の計量ポンプ20 を使う必要はなく、ピストンポンプでさえなくてよく;他の種類の市販の計量ポ ンプを使ってもよい。同様に、適当な噴霧ノズルなら何を使ってもよく;特に3 mm未満のサイズの飛沫を360°の円錐に送出すことができる噴霧ノズルを使 ってもよい。多くの異なる種類の適当な噴霧ノズルが市販されていて;例えば米 国特許第3635125号および第3827339号に記載されているものがあ る。 ソレノイド弁44は、高速で開閉できる、何か適当なソレノイド弁でよい。適 当な弁は、米国48357ミシガン州ハイランド、ミルフォードロードのニュー マティックスから入手できるだろう。 センサ32は、瓶10の位置を正確且つ迅速に検出して適切な信号をコントロ ーラ34に伝達することができる適当なセンサであれば何でもよい。例えば、米 国53204ウイスコンシン州ミルウォーキー市南2番街1201のアレン・ブ ラッドレーおよび米国55440ミネソタ州ミネアポリス市私書箱9414のバ ンナーエンジニアリング社から適当な光センサまたは誘導近接制御装置が入手で きるだろう。 適当なコントローラ34は、例えば米国53204ウイスコンシン州ミルウォ ーキー市南2番街1201のアレン・ブラッドレーから市販されているSLC5 00シリーズのコントローラが容易に入手できる。適当なエンコーダもアレン・ ブラッドレーから入手できる。 使用する際、芳香油を芳香油貯蔵タンク28から芳香油入口管路42を通して 芳香油マニホルド24へ送出する。もし望むなら、芳香油貯蔵タンク28にレベ ル検出器を付け、コントローラ34に接続して芳香油レベルの減少を警告する。 濾過したプラント用空気をソレノイド弁44に供給する。瓶10をコンベヤ12 に乗せて生産速度、例えば1分間500個までの速度で噴霧ノズル18の下へ運 ぶ。これは、瓶の線速度約1mm/ms以上に相当する。一旦センサ32が何れ かの瓶10の先端の存在を検出すると、これをコントローラ34に報知する。コ ントローラ34は、エンコーダから得た信号によって、瓶10の速度を測定し、 ピストンを押出すソレノイド弁44を作動する前の遅延時間を計算する。一旦こ のピストンが動き始めると、芳香油が噴霧ノズル18から噴霧し始める。この様 にして、噴霧ノズル18が開くとき、瓶10の中心がほぼ噴霧ノズル18の下に 位置する。これは、第3図に位置Aとして最もよく示す。しかし、瓶10の中心 が噴霧ノズル18の下を通過する前に、噴霧ノズル18が噴霧し始めるかもしれ ないことが分るだろう。 すると、噴霧ノズル18は、瓶10の口の中に360°の全円錐で芳香油を噴 霧する。この噴霧角αは、約60°であるのが好ましい。360°全円錐の利点 は、芳香油の到達範囲が瓶10の内壁にさえ及ぶことである。噴霧ノズル18は 、ピストンがその行程の端に達するまで噴霧を続ける。瓶10の口がまだ噴霧ノ ズル18の下にある間に、ピストンがその行程の端に達する。これを第3図に位 置Bとして示す。この様にして、瓶10の外側に芳香油を噴霧することを避ける 。ピストンがその行程の端に達してから少し遅れて、コントローラ34がソレノ イド44を非活性化してピストンをその最初の位置へ戻れるようにする。その間 に、計量ポンプ20が次の瓶10用に再充填する。噴霧した瓶10を、次に充填 所に運び、そこでこの瓶10に充填すべき生産物を充填する。すると、芳香油の 飛沫がこの生産物の塊に吸収され、この様にして生産物に再混入される。もしこ れらの飛沫が十分微細であれば、芳香油が瓶の内壁にしみを付け、または筋を付 けることは無いか、殆ど無い。 もし、瓶10に芳香油の見えるしみおよび筋を避けたいなら、この噴霧ノズル から噴霧する油飛沫の飛沫サイズ分布を、約3mm以上のサイズがわずかに過ぎ ないようにすべきである。約3mm以上のサイズの飛沫は、ガラスにへばりつい て生産物に染込まない傾向があることが分っている。これは、瓶10に見える油 のしみを作る機会を増すかも知れない。飛沫サイズ分布は、計量ポンプ20を作 動する空気圧、噴霧ノズル18の大きさ、噴霧ノズル18のバネの張力、芳香油 の粘度等を適当に選択することによって容易に制御できるだろう。製造業者の説 明書および仕様書を参照してもよい。 この芳香油は、適当な芳香油なら何でもよい。インスタントコーヒーまたはイ ンスタント紅茶のような生産物に対しては、このコーヒーまたは紅茶を処理する ときに集めた芳香を食用油基剤と組合わせることによってこの芳香油を適当に作 ることができる。芳香を集める手順は、よく知られている。通常それらは、処理 中に窒素のような不活性キャリヤガスを使って紅茶またはコーヒーから揮発性の 芳香をフラッシングすることを伴う。次にこの芳香を帯びたキャリヤガスを−4 0°C以下の温度、多くの場合−195°Cほどに冷して芳香を凝結させる。次 に、凝結した芳香を集める。次に、凝結した芳香を通常コーヒー油または紅茶油 、濃縮したコーヒーまたは紅茶のエキス、中性のフレイバーをもつ液体グリセリ ド、および適当な乳液(例えば、コーヒー油−コーヒーエキス乳液)のような適 当な キャリヤに吸収させる。その代りに、芳香を凝縮中にキャリヤに吸収させてもよ い。これらの凝縮および吸収段階を実施するための適当な手順は、例えば、米国 特許第3823241号、第5030473号、および第5222364号に開 示されている。明らかに、同等な手順をコーヒーおよび紅茶以外の生産物に使っ てもよい。 もし、芳香を含水率の低い;例えば水分10%未満、更に特別に水分5%未満 の油基剤に配合すると、しみおよび筋ができるのが少ないことが分っている。も し、この芳香が含む水分が多すぎることが分ったなら、瓶に芳香油のしみができ るのが分る。このため、収納すべき生産物から得た油(例えば、コーヒー油)ま たは食用脂から得た液体グリセリドおよび棉実油、大豆油、ココナッツ、油、菜 種油、ひまわり種油、ピーナッツ油のような油、等が好ましい。特に推奨するの は、油からの水分の除去が容易であるように、水溶液から容易に分離した油であ る。コーヒーのような生産物に対しては、100%コーヒー生産物のままである のでコーヒー油が特に好ましい。コーヒー油は、使ったコーヒー粉等からこの技 術でよく知られる手順を使って抽出してもよい。その代りに、コーヒー油を市販 元から購入してもよい。 瓶10の中に噴霧する芳香油の量は、十分な芳香強さを与えるように選ぶが、 瓶10にしみまたは筋を生ずるほど多くないのが好ましい。この量は、大きな瓶 は多くの芳香を要するだろうから、瓶ごと、生産物ごとおよび市場ごとに変るだ ろうが、容易に決めることができる。例えば、200g用の瓶には、1回分約0 .3gのコーヒー芳香油が優れた芳香強さを与え、しみまたは筋が殆どまたは全 くない。 瓶10は、商用処理速度で動いているので、噴霧ノズル18の下を1分間に大 体200ないし500個の瓶が通るだろう。これは、瓶の線速度に換算して0. 5ないし1.5mm/msである。大抵の瓶の口が60ないし80mmであると 仮定すると、瓶10の口は、約40msないし約160msの範囲の時間の間噴 霧ノズル18の下にあるだろう。従って、計量ポンプ20の活性化、1回分の噴 霧、および計量ポンプ20の非活性化は、数ミリセコンドの内に行わねばならな い。しかし、前述のセンサ32,ソレノイド弁44および計量ポンプ20を使う ことによって、センサ32による瓶10の検出と計量ポンプ20の活性化の間の 遅延は、約26msに減ずることができる。同様に、1回分の噴霧に要する時間 は、約16msに減ずることができる。これは、約1mm/msで移動し、口が 約60mmで幅が約100mmの瓶10に対し十二分な時間を与える。 瓶10は、芳香油をその中に噴霧するとき空である必要はないことが分るだろ う;これは単に好ましいだけである。瓶に部分的に生産物を充填し、その中に芳 香油を噴霧し、それから瓶10の充填を続けることが可能である。その代りに、 噴霧と充填を同時に行ってもよい。しかし、これらの手続は、空の瓶10に芳香 油を噴霧して瓶に生産物を充填するより遙かに複雑である。 芳香噴霧所14に二つ以上の噴霧ノズル18を設けて、瓶10の複数のライン を同時に処理することも可能である。二つの噴霧ノズル18を次々に設け、二つ の瓶10を一度に同時に噴霧することも可能である。その代りに、瓶10の各ラ インがそれ自体の芳香噴霧所14を備えてもよい。 約200gのインスタントコーヒーが入る大きさで、先端と後端の間の幅が約 108mmの標準インスタントコーヒー瓶をコンベヤに乗せて1.07mm/m sの線速度で運搬する。これは、400個/分の処理速度に相当する。瓶の口の 直径は、約57mmである。これらの瓶を互いから約50mm離す。 これらの瓶を、スプレーダイナミックスが供給するマイクローメータ芳香噴霧 所の下へ運ぶ。この芳香噴霧所は、41型容積ポンプを使い、可変容量パルス制 御装置を1回分で0.3gの芳香油を送出すようにセットする。この容積ポンプ を550kPaの空気で駆動する。開口直径が3.2mm、角度αで360°円 錐噴霧をするノズルを使用する。ニューマティックスのL23BB452B型ソ レノイド弁をこのポンプに接続する。バンナーエンジニアリング社のD12SP 6FP型光センサおよびアレン・ブラッドレーの845TDZ52ECNC型エ ンコーダをおよびアレン・ブラッドレーのSLC500コントローラに接続する 。 瓶の先端を検出すると、センサがコントローラに信号を送る。エンコーダから の信号をモニタリングしてから、コントローラは、適当な遅延時間を計算し、そ の時間後、ソレノイド弁を活性化する。このソレノイド弁が開き、容積ポンプを 駆動する。瓶の先端の検出と噴霧開始の間の遅延は、36msである。噴霧を始 めると、瓶の口は、ほぼ噴霧ノズルの下に中心がある。1回分0.3gの芳香油 が噴霧ノズルから360°全円錐に60°の角度で噴霧される。1回分の量を1 6ms以内に噴霧する。 次に、コントローラが36msの機械的遅延の後にソレノイド弁を非活性化す る。容積ポンプの戻り行程にもう16ms要する。次に、ポンプのピストン室が 62msの期間でいっぱいになる。すると芳香噴霧所は、間もなく来る次の瓶の ための準備完了である。 この方法は、約21時間運転して500000個の瓶を処理する。瓶の外への 芳香油の噴霧は、0.1%未満である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年8月7日 【補正内容】 請求の範囲 1.生産物の容器に芳香を供給する方法であって: 少なくとも一つの分配ノズルを含む芳香分配所の下に頂部開口型容器を次々に 運ぶ工程; 分配ノズルに接近する頂部開口型容器の位置を検知する工程; この頂部開口型容器の頂部開口がほぼこの分配ノズルの下にきたとき、分配ノ ズルを活性化し、この頂部開口型容器を運びながらこの容器の頂部開口の中に液 状芳香製剤を分配し、分配中この分配ノズルが頂部開口型容器の上に留まり、こ の液状芳香製剤を飛沫の形で分配する工程;および この頂部開口型容器がまだ分配ノズルの下にある間に分配を止める工程を含む 方法。 2.請求項1による方法に於いて、芳香製剤を360°全円錐で噴霧してこの 頂部開口型容器の内側壁を芳香製剤の微細飛沫で塗被することによってこの芳香 製剤を容器の中に分配する方法。 3.請求項1による方法に於いて、分配ノズルが、生産物の重量に基づいて、 約0.075重量%ないし約0.4重量%の間の量の芳香製剤を各頂部開口型容 器の中に分配する方法。 4.請求項1による方法に於いて、頂部開口型容器を1分間に200ないし5 00個の速度で芳香分配所の下に運ぶ方法。 5.請求項4による方法に於いて、容器の検知と分配開始の間の機械的遅延が 50ms未満であり、芳香製剤を25ms未満の時間で瓶の中に分配する方法。 6.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、水分を約10 重量%未満しか含まない油の形で芳香を分配する方法。 7.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、水分を約5重 量%未満しか含まない油の形で芳香を分配する方法。 8.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、分配した芳香 製剤の飛沫サイズが0.5mmと3mmの間である方法。 9.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、更に、接近す
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.生産物の容器に芳香を供給する方法であって: 少なくとも一つの分配ノズルを含む芳香分配所の下に頂部開口型容器を次々に 運ぶ工程; 分配ノズルに接近する頂部開口型容器の位置を検知する工程; この頂部開口型容器の頂部開口がほぼこの分配ノズルの下にきたとき、分配ノ ズルを活性化し、この頂部開口型容器を運びながらこの容器の頂部開口の中に液 状芳香製剤を分配し、分配中この分配ノズルが頂部開口型容器の上に留まり、こ の液状芳香製剤を飛沫の形で分配する工程;および この頂部開口型容器がまだ分配ノズルの下にある間に分配を止める工程を含む 方法。 2.請求項1による方法に於いて、芳香製剤を360°全円錐で噴霧してこの 頂部開口型容器の内側壁を芳香製剤の微細飛沫で塗被することによってこの芳香 製剤を容器の中に分配する方法。 3.請求項1による方法に於いて、分配ノズルが、生産物の重量に基づいて、 約0.075重量%ないし約0.3重量%の間の量の芳香製剤を各頂部開口型容 器の中に分配する方法。 4.請求項1による方法に於いて、頂部開口型容器を1分間に200ないし5 00個の速度で芳香分配所の下に運ぶ方法。 5.請求項4による方法に於いて、容器の検知と分配開始の間の機械的遅延が 50ms未満であり、芳香製剤を25ms未満の時間で瓶の中に分配する方法。 6.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、水分を約10 重量%未満しか含まない油の形で芳香を分配する方法。 7.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、水分を約5重 量%未満しか含まない油の形で芳香を分配する方法。 8.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、分配した芳香 製剤の飛沫サイズが0.5mmと3mmの間である方法。 9.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、更に、接近す る容器の検知と分配ノズルの活性化の間の時間をこの容器の速度の変化に従って 適当に調節するために、容器の速度を測定する工程を含む方法。 10.請求項1ないし請求項5の何れか一つによる方法に於いて、頂部開口型容 器が空である方法。
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