JPH10505823A - 脱髄性及び髄鞘形成障害性疾患を抑制する方法 - Google Patents

脱髄性及び髄鞘形成障害性疾患を抑制する方法

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JPH10505823A JP8508231A JP50823196A JPH10505823A JP H10505823 A JPH10505823 A JP H10505823A JP 8508231 A JP8508231 A JP 8508231A JP 50823196 A JP50823196 A JP 50823196A JP H10505823 A JPH10505823 A JP H10505823A
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Abstract

(57)【要約】 効果的な量の、式(I) [式中、R1及びR3は独立に、水素、−CH3、(a)又は(b)(式中、Arは、場合により置換されたフェニルである)であり;R2は、ピロリジノ、ヘキサメチレンイミノ、及びピペリジノからなる群から選択される]を有する化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を、それを必要とするヒトに投与することを含んでなる、脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患又はその症状を抑制する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 脱髄性及び髄鞘形成障害性疾患を抑制する方法 髄鞘の疾患は、2つのカテゴリーに分かれる。1つは、脱髄性又はミエリン破 壊性の疾患であり、他方は、髄鞘形成障害性の疾患である。ミエリン破壊(脱髄 )の疾患には、多発性硬化症、ミエリン破壊性広汎性硬化症、感染後及び種痘後 脳脊髄炎(播種状血管髄鞘疾患)、横断性脊髄炎、橋中央ミエリン溶解、及びマ ルキャファーヴァ・ビナミ病が含まれる。 髄鞘形成障害性疾患(白質ジストロフィー)には、異染性白質ジストロフィー 、グロボイド細胞型白質ジストロフィー、副腎脳白質ジストロフィー、及び海綿 状硬化症が含まれる。 第1の群(脱髄性疾患)には、髄鞘が正常に発達し、完全に正常な代謝維持系 を有するが、鞘が様々な状態の第一の標的であると思われる状態を含んでいる。 この群においては、2つのサブグループが認識されている。第1のサブグループ は、多発性硬化症とその変化型である。第2のサブグループは、主にウイルス、 そして種痘等の様々な感染の併発からなるものであり、これは、感染又は種痘に よって活性化された免疫反応の誤指令によって生じるものである。その結果、体 液性免疫因子と細胞性(遅延した)免疫因子の両方が、中枢又は末梢神経系のい ずれか一方、若しくはその両方の髄鞘に、炎症を起こし、浮腫を生じ、又は破壊 をもたらす。 第2のカテゴリーの髄鞘形成障害性疾患では、代謝の先天性異常がミエリン生 成障害を引き起こす。髄鞘形成障害は、正常に形成されたミエリンが敷設された 後のミエリン維持系の代謝不全から生じ得る。 髄鞘形成障害性疾患には、多くの種類があり、白質ジストロフィーのような不 同の(disparate)状態、テイ・サックス病等のガングリオシドーシス;フェニ ルケトン尿症及びメープルシロップ尿症等の幾つかのアミノ酸症;及び一方向又 は別の方向でミエリンの正常な発達を阻害する、考えられる他の代謝障害が含ま れる。 ミエリンの破壊は、神経系に対するほとんどのあらゆる損傷の非特異的な結果 であり、感染や新生物による物理的外傷若しくは血管障害の後に、又は様々な中 毒の結果として見られる。ここで検討する状態は、このような病因や因子が分か らないものである。2つの状態、即ち、橋中央ミエリン溶解とマルキャファーヴ ァ・ビナミ病は、多発性硬化症かあるいは神経系の感染後若しくは種痘後の反応 の場合かの、どちらかとして容易に分類することは不可能であるが、それらがミ エリンの基本的疾患であるための判断基準を満たしているので含まれる。 本明細書に記載される状態は、中枢神経系に主に影響するが、独占的に影響す るものではない。多発性硬化症は、中枢神経系に限られた疾患であるが、白質ジ ストロフィーもまた、通常は末梢神経に関係するものであり;感染後又は種痘後 の反応は、中枢神経系(脳脊髄炎)若しくは末梢神経系(ギラン・バレー症候群 )に限られるものか、又はその両方に様々な程度で関係するであろう。 実験用アレルギー性脳脊髄炎(EAE)動物モデルにおいて、ミエリン塩基性 タンパク(MBP)の投与によってEAEが誘導され(Higginsら,J.Immunol. ,140(2),440−445,1988年1月15日;Bitarら,Cell.Immun.,112,364−37 0(1988))、脳内の、TGFβ及びIL−5のレベルの増加によって特徴づけら れる(Khouryら,J.Exp.Med.,176,1355−1364,1992年11月)。TGFβ及 び他の抗炎症性サイトカインを誘導する薬剤は、記載された疾患とその症状に有 用であろう。 本発明は、効果的な量の、式(I) 2は、ピロリジノ、ヘキサメチレンイミノ、及びピペリジノからなる群から 選択される] で表される化合物及びその薬学上許容し得る塩及び溶媒和物を、それを必要とす るヒトに投与することを含んでなる、脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患又はその症 状を抑制する方法を提供するものである。 本発明は、2−フェニル−3−アロイルベンゾチオフェン(ベンゾチオフェン )の選択された群である式(I)の化合物が、脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患又 はその症状の抑制に有用であるという発見に関するものである。式(I)の化合 物は、TGFβ、さらに具体的にはTGFβ−3の発現を誘導し、このことはこ の疾患又はその症状の抑制に対する有用性を示す。 本発明により提供される治療及び予防的処置は、式(I)の化合物又はその薬 学上許容し得る塩若しくは溶媒和物の、脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患又はその 症状の抑制に効果的な投与量を、それを必要とするヒトに投与することによって 実施される。 「抑制」なる語は、進行、重さ又は生じた症状を、妨害すること、予防するこ と、制限すること、緩慢にすること、止めること又は逆転させることを含む、一 般的に受け入れられている意味を含む。このように、本発明の方法は、医学的治 療及び/又は適当なときは予防的投与の両方を包含するものである。 ラロキシフェンは本発明の好ましい化合物であり、R1及びR3が水素であって 、R2が1−ピペリジニルである式(I)の化合物の塩酸塩である。 一般に、式(I)の化合物の少なくとも1つを、一般的な添加剤、希釈剤又は 担体とともに調剤し、錠剤に圧縮するか、あるいは経口投与又は筋肉内若しくは 静脈内経路による投与に便利な、エリキシル剤若しくは溶液剤に調剤する。化合 物を経皮投与してもよいし、徐放性の剤型などとして投与してもよい。 本発明の方法に使用される化合物は、米国特許第4,133,814号、同第4 ,418,068号、同第4,380,635号に記載されている方法のような確立 された方法に従って製造でき、これら特許はすべて本明細書の一部を構成する。 一般に、製造工程は6−ヒドロキシル基及び2−(4−ヒドロキシフェニル)基 を有するベンゾ[b]チオフェンを出発物質とする。この出発化合物は、保護さ れ、アシル化され、そして脱保護されて式(I)の化合物を形成する。このよう な化合物の製造例は、前記の米国特許において提供されている。「場合により置 換されたフェニル」なる語は、フェニル及びC1−C6アルキル、C1−C4アルコ キシ、ヒドロキシ、ニトロ、クロロ、フルオロ、又はトリ(クロロ又はフルオロ )メチルで1回又は2回置換されたフェニルを含む。 本発明の方法に使用される化合物は、広範囲の様々な有機及び無機の酸及び塩 基と薬学的に許容し得る酸及び塩基の付加塩を形成し、薬化学においてよく使用 される生理学的に許容し得る塩を含む。このような塩もまた本発明の一部を形成 する。このような塩の形成に使用される典型的な無機の酸には塩酸、臭化水素酸 、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸などが含まれる。脂肪族のモノ 及びジカルボン酸、フェニル置換のアルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、及びヒ ドロキシアルカン二酸、芳香族の酸、脂肪族の及び芳香族のスルホン酸などの有 機酸から誘導される塩もまた使用し得る。従ってこのような薬学的に許容し得る 塩には、酢酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコ ルビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ 安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸 塩、ナフタレン−2−安息香酸塩、臭化物、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、β− ヒドロキシ酪酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1,4−二酸塩、カプ リン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、ケイ皮酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸 塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン 酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシラート、ニコ チン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸 塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩 、プロ ピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシ ン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩 、重亜硫酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモフェニルスル ホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシ エタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナ フタレン−2−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸 塩、酒石酸塩などが含まれる。好ましい塩は塩酸塩である。 薬学的に許容し得る酸の付加塩は、典型的には式(I)の化合物を等モルか又 は過剰量の酸と反応させることにより形成される。反応物は一般に、ジエチルエ ーテル又はベンゼンなどの相互溶媒中で混合する。塩は、通常は約1時間から1 0日以内に溶液から析出し、濾過により単離し得るか、又は慣用の方法により溶 媒を除去し得る。 塩の形成に一般に使用される塩基には、水酸化アンモニウム及びアルカリ及び アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、並びに脂肪族の第一級、第二級、及び第 三級アミン、脂肪族のジアミンが含まれる。付加塩の製造に特に有用な塩基には 、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、メチルアミン、ジエチルアミン、エチレ ンジアミン、及びシクロヘキシルアミンが含まれる。 薬学的に許容し得る塩は一般に、それらが由来する化合物と比較すると溶解度 が増大しており、従って、より容易に液体又はエマルジョンとして製剤にするこ とができることが多い。 製剤は、当業者に公知の方法によって製造し得る。例えば、化合物は一般的な 添加剤、希釈剤、又は担体とともに調剤することができ、錠剤、カプセル剤、懸 濁剤、散剤などに形成し得る。このような製剤に適当な添加剤、希釈剤、及び担 体の例には以下のものが含まれる:デンプン、糖、マンニトール、及びケイ素を 含む誘導体などの賦形剤及び希釈剤;カルボキシメチルセルロース及び他のセル ロース誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、及びポリビニルピロリドンなどの結合 剤;グリセリンなどの湿潤剤;炭酸カルシウム及び重炭酸ナトリウムなどの崩壊 剤;パラフィンなどの溶解遅延剤、第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤 ;セチルアルコール、グリセロールモノステアリン酸などの表面活性剤;カオリ ン及びベントナイトなどの吸着担体;及びタルク、ステアリン酸カルシウム及び ステアリン酸マグネシウム、及び固体のポリエチルグリコールなどの滑沢剤。 化合物はまた、便利な経口投与のためのエリキシル剤又は溶液剤として調剤し 得るか、又は例えば筋肉内、皮下、あるいは静脈内投与などの非経口投与に適当 な溶液剤として調剤し得る。さらに化合物は、徐放性の剤型のような製剤によく 適合する。製剤は、腸管の特定の部分のみにおいて又は好ましくは特定の部分に おいて、活性成分をできるだけある時間にわたって放出するように製剤を構成し 得る。例えば、重合物質又はワックスでコーティング、薬袋、及び保護マトリッ クスを形成してもよい。 本発明に従って脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患又はその症状を抑制するのに必 要な式(I)の化合物の具体的な投与量は、診察している医者によって判断され る状態の深刻さ、投与経路、及び関連する因子に依存しよう。一般に、許容され る、効果的な1日の投与量は約0.1から約1000mg/日であり、さらに典型 的には約50から約200mg/日である。このような投与量は、それを必要と する患者に、1日当たり1回から約3回、あるいは必要であればさらに頻繁に、 そしてその疾患又は症状を効果的に阻害する期間投与されよう。 酸の付加塩の形態で式(I)の化合物を投与することは、ピペリジノ環のよう な塩基性の基を有する医薬の投与において慣用であるように、通常は好ましいも のである。以下の経口投与用の製剤はこのような目的のためには有用である。 製剤例 以下の製剤において「活性成分」なる用語は、式(I)の化合物を意味する。製剤1 : ゼラチンカプセル 硬質ゼラチンカプセルを次の成分を用いて製造する。 成 分 量(mg/カプセル) 活性成分 0.1−1000 デンプン,NF(米国国民医薬品集) 0−650 デンプン(流動性粉末) 0−650 シリコーン油350センチストーク 0− 15 成分を混合し、No.45メッシュU.S.シーブに通し、硬質ゼラチンカプセル 内に充填する。 製造したラロキシフェンの具体的なカプセル剤の例には、以下に示したものが 含まれる。製剤2 : ラロキシフェンカプセル剤 成 分 量(mg/カプセル) ラロキシフェン 1 デンプン,NF 112 デンプン(流動性粉末) 225.3 シリコーン油350センチストーク 1.7 製剤3 : ラロキシフェンカプセル剤 成 分 量(mg/カプセル) ラロキシフェン 5 デンプン,NF 108 デンプン(流動性粉末) 225.3 シリコーン油350センチストーク 1.7 製剤4 : ラロキシフェンカプセル剤 成 分 量(mg/カプセル) ラロキシフェン 10 デンプン,NF 103 デンプン(流動性粉末) 225.3 シリコーン油350センチストーク 1.7 製剤5 : ラロキシフェンカプセル剤 成 分 量(mg/カプセル) ラロキシフェン 50 デンプン,NF 150 デンプン,NF 150 デンプン(流動性粉末) 397 シリコーン油350センチストーク 3.0 上記の具体的な製剤を、与えられた合理的な変動に応じて変化させてもよい。 錠剤を次の成分を用いて製造する。製剤6 : 錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 0.1−1000 微晶性セルロース 0− 650 二酸化ケイ素,ヒューム 0− 650 ステアリン酸 0− 15 成分を混合し、圧縮して錠剤にする。 別法として、それぞれ、活性成分を0.1−1000mg含有する錠剤を次のよ うに製造する。製剤7 : 錠剤 成 分 量(mg/錠剤) 活性成分 0.1−1000 デンプン 45 微晶性セルロース 35 ポリビニルピロリドン(10%水溶液) 4 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 4.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 タルク 1 活性成分、デンプン及びセルロースをNo.45メッシュU.S.シーブに通し、 充分に混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を、得られた粉末とを混合した後 、No.14メッシュU.S.シーブに通す。得られた顆粒を50−60℃で乾燥し 、No.18メッシュU.S.シーブに通す。あらかじめNo.60U.S.シーブに通 したナトリウムカルボキシメチルデンプン、ステアリン酸マグネシウム及びタル クをこの顆粒に加え、混合した後、打錠機で圧縮して錠剤を得る。 服用量5mL当たり、それぞれ、活性成分を0.1−1000mg含有する懸濁 剤を次のように製造する。製剤8 : 懸濁剤 成 分 量(mg/5mL) 活性成分 0.1−1000mg ナトリウムカルボキシメチルセルロース 50mg シロップ 1.25mL 安息香酸溶液 0.10mL 香料 q.v. 着色料 q.v. 精製水を加えて5mLとする 活性成分をNo.45メッシュU.S.シーブに通し、ナトリウムカルボキシメ チルセルロース及びシロップと混合してなめらかなペーストにする。安息香酸溶 液、香料、及び着色料を少量の水で希釈し、撹拌しながら加える。次いで、水を 加えて必要な体積にする。 分析 分析1 実験用アレルギー性脳脊髄炎(EAE)は、げっ歯類において引き出し得る中 枢神経系の急性炎症性自己免疫疾患であり、多発性硬化症(MS)の研究のため の主要な動物モデルである。EAEは、全身的に開始する自己免疫疾患であり、 その疾患において、末梢免疫系を活性化させるために、完全フロイントアジュバ ント(CFA)等の、適当なアジュバント中で調製した脊髄ホモジネート又はミ エリン塩基性タンパク(MBP)が注入される。すると、末梢血液からCNSへ 、活性化されたT細胞の急速な遊走が起こり、そこで、T細胞は局所的な炎症と それに続く脱髄を開始する。感作の様式、動物の遺伝的背景及び年齢により、疾 患の一相性、急性又は自発性の回帰−弛張の慢性の形態が現れ得る。あるいは、 EAEの慢性の回帰形態は、MBP特異的T細胞系又はヘルパー/インデューサ ー表現型(CD4+)のクローンの注入によっても誘導し得る。生じる脱髄は、 M BPの注入によって得られるものと非常に似ている。 典型的には、脊髄ホモジネート又はMBPをCFAと1:1の割合で混合する 。約100μLの最終容量中、1mg以上の感作タンパクを、げっ歯類の後部側腹 部の複数の箇所に皮下注入する。次の接種を最初と同様に、最初と同様に、7日 後に行うことができる。普通、最初の接種から早くて13日目に、げっ歯類に重 篤な神経学的症状が現れ、21日目までにEAEのピークの発症レベルに達する 。10e5という僅かなMBP特異的T細胞系又はCD4+ヘルパー/インデュ ーサー表現型のクローン細胞の皮下接種もまた、EAEの誘導には効果的である 。最初の抗原接種の前に又は後に、化合物を経口又は皮下投与し、EAE疾患の 進行に伴う神経学的症状の評価によって、有益な効果について測定した。炎症細 胞の存在、オリゴクローナル(oligoclonal)IgG又はクラス11の発現の増 加について、髄液又は脳を試験することもできる。分析2 臨床試験のために、5〜50人の患者を選抜する。 患者は、症状が現れている、脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患を患っているが、そ れ以外は通常の良好な健康状態である。これら疾患の特異体質的及び自覚的性質 のために、この試験では偽薬対照を設けている。すなわち、患者を2つの群に分 け、一方の群に式(I)の化合物を活性成分として与え、他方の群に偽薬を与え る。試験群の患者には、1日あたり50〜200mgの薬物を経口投与する。こ の治療を3〜12ヶ月継続する。両方の群の症状の数と重さを綿密に記録し続け 、試験の終了時点でこれらの結果を比較する。各群の構成員の間で両群の結果を 比較し、各患者の結果についても、試験開始前にその患者によって報告された症 状と比較する。 上記分析の少なくとも1つにおいて、式(I)の化合物の有する肯定的効果に よって、この化合物の有用性が示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.効果的な量の、式 2は、ピロリジノ、ヘキサメチレンイミノ、及びピペリジノからなる群から 選択される] を有する化合物又はその薬学上許容し得る塩若しくは溶媒和物を、それを必要と するヒトに投与することを含んでなる、脱髄性又は髄鞘形成障害性疾患又はその 症状を抑制する方法。 2.該化合物が塩酸塩である、請求の範囲第1項に記載の方法。 3.該投与が予防的なものである、請求の範囲第1項に記載の方法。 4.該化合物が 又はその塩酸塩である、請求の範囲第1項に記載の方法。 5.該疾患が多発性硬化症である、請求の範囲第1項に記載の方法。
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