JPH10505757A - ヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子 - Google Patents

ヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子

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JPH10505757A JP8510844A JP51084496A JPH10505757A JP H10505757 A JPH10505757 A JP H10505757A JP 8510844 A JP8510844 A JP 8510844A JP 51084496 A JP51084496 A JP 51084496A JP H10505757 A JPH10505757 A JP H10505757A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ、それをコードしている単離核酸、かかる蛋白をコードしているDNAで形質転換された組み換え宿主細胞に関し、さらに治療および診断用途の発現蛋白および核酸配列の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子 本発明は、一部には、米国国立衛生研究所により与えられたEY−09404 の下で政府の援助で行われた。 発明の分野: 本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼおよびガラクトキナーゼをコードしている 単離核酸、かかる蛋白をコードしているDNAで形質転換された組み換え宿主細 胞、ならびに発現された蛋白および核酸配列の治療および診断用途への使用に関 する。 発明の背景: 多くの遺伝的なヒトの代謝疾患が存在し、それらの大部分は劣性である。多く のものは有害な効果を有し、それらは、重い精神遅滞、末梢神経系損傷、盲、聴 覚障害および臓器肥大症のごときいくつかの臨床的特徴の組み合わせを包含する 。大部分の疾患はまれなものである。しかしながら、かかる疾患の大部分は薬剤 によっては治療できない。 ガラクトキナーゼ欠乏症は3つの形態のガラクトース血症の1つである。他の 形態はガラクトース−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠乏症およびUD Pガラクトース−4−エピメラーゼ欠乏症である。3種の酵素はすべてガラクト ース代謝、すなわち体内でのガラクトースのグルコースへの変換に関与している 。ガラクトキナーゼ欠乏症は、一般的集団において0.2%あると見積もられた ヘテロ接合体頻度で常染色体劣性遺伝する(例えばLevy et al.,J.Pediatr.92:8 71〜877(1978)参照)。この欠乏の結果として、ガラクトースが体内に蓄積し、 細胞毒性を引き起こし、そのことは、しばしば、新生児の白内障として明らかと なる。いくつかの場合、精神遅滞も観察される。 本発明はヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子を提供する。本明細書に開示された特 定の配列のごとき本発明DNAは、それらがこの蛋白の発現に必要な遺伝情報を コードしているという点で有用である。さらに、該配列をプローブとして用いて ファミリー、タイプおよび/またはサブタイプならびに変異のさらなるメンバー を単離し同定することができ、それらをガラクトキナーゼ遺伝子の部位特異的変 異または不規則な発現により特徴づけることができる。また、ガラクトキナーゼ 遺伝子は、変異ガラクトキナーゼ蛋白を同定するための診断薬として、あるいは 遺伝子治療による治療薬として有用である。 遺伝子治療の最初の臨床試験は1990年に始まった。その時以来、70例以 上の臨床試験プロトコールが検閲され、NIHのRecombinant Advisory Committ ee(RAC)のごとき規制当局により是認されてきた。例えば、Anderson,W.F., Human Gene Therapy,5:281〜282(1994)参照。遺伝子治療による疾患および疾病 の治療的処置は、新たな遺伝情報を細胞中に移すことおよび安定に挿入すること を包含する。それゆえ、遺伝子の正常対立遺伝子の再導入による遺伝学的欠陥の 修正は、この概念が臨床的に実行可能であることを示すものである(例えば、Ro senberg et al.,New Eng.J.Med.,323:570(1990))。 本明細書開示の試薬についてのこれらのおよびさらなる使用は、本明細書を読 めば当業者に明らかとなるであろう。 発明の概要: 本発明は、mRNA、DNA(例えば、cDNA、ゲノムDNA等)、ならび にそのアンチセンスアナログおよびその生物学的に活性があり診断上または治療 上有用なフラグメントを包含する、ヒト・ガラクトキナーゼをコードしている単 離核酸を提供する。 また、本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ蛋白の組み換え生産における試薬と して有用なクローニングベクターおよび発現ベクターのごとき組み換えベクター 、ならびにヒト・ガラクトキナーゼ核酸配列を含む組み換え原核および/または 真核宿主細胞を提供する。 また、本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ核酸配列を含有する組み換え原核お よび/または真核宿主細胞を該蛋白の発現およびその後の回収を促進する条件下 で培養することを含む、ヒト・ガラクトキナーゼ蛋白の製造方法を提供する。本 発明のもう1つの関連態様は、該方法により製造される単離ヒト・ガラクトキナ ーゼ蛋白である。さらなる態様において、本発明はヒト・ガラクトキナーゼ蛋白 に指向された(すなわち結合する)抗体も提供する。 また本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ配列に特異的にハイブリダイゼーショ ンするのに十分な長さの核酸分子を含む核酸プローブを提供する。 また、本発明は、個体から核酸試料を単離し、本発明リファレンス遺伝子を用 いて該核酸試料の配列をアッセイし、次いで、該試料と本発明核酸との間の相違 を比較することを含み、該相違が個体から単離されたヒト・ガラクトキナーゼ遺 伝子における変異を示すものである、ヒト・ガラクトキナーゼ欠乏症の診断方法 を提供する。試料を直接配列比較(すなわち、DNA配列決定)によりアッセイ することができ、ハイブリダイゼーション(例えば、ヘテロ二重鎖ゲル電気泳動 、SSCPまたはノーザンもしくはサザンブロッティングのような他の方法のご とき核酸配列の長さに基づく移動度シフトアッセイ)またはRLFPのごとき他 の知られたゲル電気泳動法により試料核酸をリファレンスガラクトキナーゼ遺伝 子と比較することができる。別法として、該診断方法は、個体からゲノムDNA を含有する細胞を単離し、本発明DNA配列をプローブとして用いるin situハ イブリダイゼーションにより該試料(例えば、細胞RNA)をアッセイすること を含む。また、本発明は、変異ガラクトキナーゼ遺伝子を同定するための、ヒト ・ガラクトキナーゼをコードしているmRNAに結合する能力のある配列を有す るアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。 また本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼをコードする核酸分子を含むトランス ジェニック非ヒト動物を提供する。また、疾病状態、変異およびSARについて のモデルとしての該トランスジェニック動物の使用方法も提供される。 また、本発明は、患者の内在ガラクトキナーゼを補足するのに有効な本発明ガ ラクトキナーゼ蛋白を含有する医薬組成物を治療を要する患者に投与し、そのこ とにより該症状を改善することを含む、不十分なヒト・ガラクトキナーゼ活性に 関連した症状の治療方法を提供する。 また、本発明は、不十分なヒト・ガラクトキナーゼ活性に関連した症状の遺伝 子治療による治療方法を提供する。本発明ガラクトキナーゼ遺伝子を含むさらな るリファレンス遺伝子をin vivoまたはex vivoにおいて患者の細胞中に挿入する 。リファレンス遺伝子はトランスフェクションされた細胞において発現され、結 果として、リファレンス遺伝子によりコードされる蛋白が欠損(すなわち、ガラ クトキナーゼ欠乏)を修正し、かくして、トランスフェクションされた細胞が正 常に機能することが可能となり、疾病症状(または徴候)が改善される。 発明の詳細な説明: 本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ(アミノ酸およびヌクレオチド配列)およ びその診断および治療試薬としての使用に関する。ヒト・ガラクトキナーゼの詳 細なcDNAおよびアミノ酸配列を配列番号:4によってさらに十分に確認する 。 本発明のさらなる説明において、以下のさらなる用語を用い、それらを以下の ように定義する。 「抗原」とは、宿主の免疫系を刺激して体液性および/または細胞性抗原特異 的応答を作り出す1またはそれ以上のエピトープを含む分子をいう。本明細書に おいては該用語を「免疫原」と入れ替えて使用することがある。 用語「エピトープ」とは、特異的抗体分子が結合する抗原またはハプテン上の 部位をいう。本明細書においては該用語を「抗原決定基」または「抗原決定部位 」と入れ替えて使用することがある。 RNAポリメラーゼが2つのコーディング配列を単一のmRNAへと転写する 場合、1のコーディング配列は別のコーディング配列に「作動可能に結合」され 、次いで、mRNAは、両方のコーディング配列に由来するアミノ酸を有する単 一のポリペプチドへと翻訳される。発現された配列が最終的にプロセッシングさ れて所望蛋白を生じる限り、コーディング配列は互いに隣り合っている必要はな い。 「組み換え」ポリペプチドとは、組み換えDNA法により製造される、すなわ ち、所望ポリペプチドをコードしている外来性DNA構築物により形質転換され た細胞から産生されるポリペプチドをいう。「合成」ポリペプチとは、化学合成 により製造されたものである。 「レプリコン」は、in vivoにおけるDNA複製の自律的単位として機能する 、すなわち、それ自身の制御下で複製しうる遺伝学的エレメント(例えば、プラ スミド、染色体、ウイルス)である。 「ベクター」は、別のDNAセグメントが結合していて該結合セグメントの複 製を引き起こすことのできるプラスミド、ファージまたはコスミドのごときレプ リコンである。 「複製欠損ウイルス」は、宿主細胞中へのトランスフェクション後にウイルス が産生され得ず、そして/またはさらなる細胞に感染し得ないように切断および /または複製機能が変化しているウイルスである。 「リファレンス」遺伝子とは、本発明ガラクトキナーゼ配列をいい、存在する 種々の配列多型性を含むものと理解され、その遺伝子配列中にヌクレオチド置換 が存在するが、その置換は遺伝子産物の必須機能には影響しない。 「変異」遺伝子とは、リファレンス遺伝子と異なるガラクトキナーゼ配列をい い、その配列においてはクレオチド置換および/または欠失および/または挿入 が遺伝子産物の必須機能に損傷を引き起こし、その結果、個体(または患者)に おけるガラクトースレベルが異常に上昇する。 特定の蛋白のDNA「コーディング配列」または特定の蛋白を「コードして いるヌクレオチド配列」は、適当な調節配列の制御下に置かれた場合、ポリペプ チドに転写翻訳されるDNA配列である。 「プロモーター配列」は、細胞中のDNAポリメラーゼを結合し、下流(3' 方向)のコーディング配列の転写を開始しうるDNA調節領域である。本発明を 明確にする目的において、プロモーター配列は、その3'末端において、コーデ ィング配列の翻訳開始コドン(例えば、ATG)によって結合され、上流(5' 方向)に伸長しているものであって、バックグラウンド以上の検出可能なレベル での転写を開始するのに必要な最小数の塩基またはエレメントを包含する。転写 開 始部位(便利にはヌクレアーゼS1でのマッピングにより決定)ならびにRNA ポリメラーゼ結合に関与する蛋白結合ドメイン(コンセンサス配列)がプロモタ ー配列中に見いだされるであろう。真核細胞のプロモーターは、しばしば、「T ATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを含むが、常に含むとは限らない。 原核細胞のプロモーターは、−10および−35コンセンサス配列に加えてシャ イン−ダルガノ配列を含む。 DNA「制御配列」とは、プロモーター配列、リボソーム結合配列、ポリアデ ニレーションシグナル、転写終結配列、上流調節ドメイン、エンハンサー等をま とめていうが、それらは一緒になって宿主細胞におけるコーディング配列の発現 (すなわち、転写および翻訳)を行う。 RNAポリメラーゼがプロモーター配列に結合し、コーディング配列をmRN Aに転写する場合に、制御配列は細胞中のコーディング配列の「発現を指令」し 、次いで、mRNAはコーディング配列によりコードされるポリペプチドへと翻 訳される。 「宿主細胞」は、形質転換もしくはトランスフェクションされた細胞であるか 、あるいは外来性DNA配列により形質転換もしくはトランスフェクションされ うる細胞である。 かかる外来性DNAが細胞膜内部に導入された場合に細胞は外来性DNAによ り「形質転換」される。外来性DNAは、細胞のゲノムを構成している染色体D NA中に組み込まれてもよく(共有結合)、組み込まれなくてもよい。例えば、 原核細胞および酵母において、外来性DNAはプラスミドのごときエピソームエ レメント上に維持される。真核細胞に関しては、安定に形質転換もしくはトラン スフェクションされた細胞は、外来性DNAが染色体中に組み込まれて染色体複 製によりそれが娘細胞に遺伝する細胞である。この安定性は、真核細胞が外来性 DNAを含む娘細胞集団を含む細胞系またはクローンを確立する能力により示さ れる。 「トランスフェクション」または「トランスフェクションされた」とは、細胞 が外来DNAを取り込み、該外来DNAをその染色体中に組み込むプロセスをい う。例えば、細胞にDNAを取り込ませる種々の方法により(例えば、リン酸カ ルシウム沈殿、エレクトロポレーション、リポソーム融合等)、あるいはウイル スを用いてDNAを細胞中に移行させる感染により、トランスフェクションを行 うことができる。 「標的細胞」は、他の細胞タイプ(または細胞系)よりも選択的にトランスフ ェクションされる細胞である。 「クローン」は、有糸分裂により単一細胞または共通の祖先に由来する細胞集 団である。「細胞系」は、何世代にもわたりin vitroで安定に増殖しうる初代細 胞のクローンである。 DNA構造の「異種」領域は、別の遺伝子中にあるかまたはそれに結合した同 定可能なDNAのセグメントであって、天然においては他の分子と結合した形で は見いだされないものである。よって、異種領域が1の遺伝子をコードしている 場合、通常には、該遺伝子は、遺伝子源となった動物のゲノムにおいては隣り合 っていないDNAと隣り合っている。異種コーディング配列のもう1つの例は、 コーディング配列自体が天然において見いだされない構築物である(例えば、も との遺伝子とは異なるコドンを有する合成配列)。対立遺伝子変種または自然に 生じる変異は、本発明で用いるDNAの異種領域を生じない。 「不十分なヒト・ガラクトキナーゼ活性に関連した症状」または「ガラクトキ ナーゼ活性の欠乏」とは、ガラクトキナーゼ蛋白の変異を意味し、該変異蛋白は ガラクトキナーゼ活性またはガラクトキナーゼ発現に、あるいはそれら両方に影 響して患者におけるガラクトースレベルを異常に上昇させる。さらに、この定義 は、リファレンスガラクトキナーゼ蛋白に関する制御配列の欠損が原因の、患者 における異常に低レベルのガラクトキナーゼ発現も包含する。 本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ蛋白および実質的に類似の配列をコードす る単離核酸分子を提供する。(i)それらが中程度の厳密さの条件下で配列番号 :4にハイブリダイゼーションでき;あるいは(ii)それらが配列番号:4に縮 重する配列DNA配列をコードしている場合、単離核酸配列は「実質的に類似」 である。縮重DNA配列は配列番号:4と同じアミノ酸配列をコードするが、ヌ ク レオチドコーディング配列において変異を有する。中程度の厳密さの条件下での ハイブリダイゼーションを後に概説する。あるいはまた、約66%(好ましくは 約75%、最も好ましくは約90%)のヌクレオチドまたはアミノ酸が分子の一 定の長さにわたって合致している場合、実質的に類似の配列は実質的に同一であ る。本明細書における実質的に類似とは、本発明配列に対して同様の同一性を有 する配列をいう。よって、ハイブリダイゼーションまたは配列比較により、実質 的に同じヌクレオチド配列を同定することができる。1またはそれ以上の下記手 段によって、実質的に同じ蛋白配列を同定することができる:蛋白分解消化、ゲ ル電気泳動および/または微小配列決定(microsequencing)。 以下のようにして中程度の厳密さの条件下でのハイブリダイゼーションを行う ことができる。6XSSPE、5Xデンハーツ溶液(溶液1リットルあたり10 gフィコール、10g BSAおよび10gポリビニルピロリドン)、0.05% SDSおよび100μg tRNAを含む溶液中で、65℃においてニトロセル ロースフィルターをプレハイブリダイゼーションさせる。ハイブリダ トを用いて)。次いで、ハイブリダイゼーションを65℃で約18時間行う。次 いで、2XSSCおよび0.5% SDS中で、室温で15分間フィルターを洗浄 する(もう1度繰り返し洗浄)。次いで、フィルターを58℃で洗浄し、風乾し 、増強スクリーンを用いて−70℃で一晩X線フィルムに対して露光する。 ヒト・ガラクトキナーゼをコードする核酸分子を単離するための1の手段は、 当該分野で認められている方法(例えば、"Current Protocols in Molecular Bi ology",Ausbel,F.M.,et al.(eds.)Greene Publishing Assoc.and John Wiley In terscience,New York,1989,1992参照)を用い、天然または人工的に設計したプ ローブを用いてヒト・ゲノムまたはcDNAライブラリーを探索することである 。配列番号:4またはそのフラグメント(少なくとも15個のひとつづきのヌク レオチドを含む)は特に有用なプローブであることが当業者に認識される。この 目的のための他の特に有用なプローブ、またはハイブリダイゼーション可能なそ のフラグメント(すなわち、少なくとも15個のひとつづきのヌクレオチドを 含む)は配列番号:1、2および3である。かかるプローブを標識することがで き、好ましくはプローブの同定を容易にするための分析的に検出可能な試薬で標 識できることも理解される。有用な試薬は放射活性、蛍光色素または検出可能な 生成物の形成を触媒しうる酵素を包含するが、これらに限らない。よって、プロ ーブは、ヒト、哺乳動物または他の動物起源のゲノムDNA、cDNAまたはR NAの単離、あるいは関連配列を求めてのかかる配列(例えば、ファミリーのさ らなるメンバー、タイプおよび/またはサブタイプ)のスクリーニングに有用で あり、該関連配列は、上で定義した転写調節および制御エレメントならびに本発 明開示のコーディンヅ配列に対して5’および/または3’領域由来の他の安定 性、プロセッシング、翻訳および組織特異性決定領域を包含する。 また、本発明は遺伝子治療を提供する。「遺伝子治療」とは遺伝子の補足を意 味する。すなわち、対象とする遺伝子のさらなるコピー(すなわちリファレンス のコピー)を患者の細胞中に挿入するのである。結果として、リファレンス遺伝 子によりコードされた蛋白は欠陥(すなわち、ガラクトキナーゼ欠乏症)を修正 し、細胞が正常に機能し、そのことにより疾病の徴候が改善されることを可能に する。 本発明の遺伝子治療をin vivoまたはex vivoで行うことができる。ex vivo遺 伝子治療は患者細胞の単離精製、治療遺伝子の導入、および遺伝学的に変化した 細胞を患者に戻すことを必要とする。修飾レトロウイルスのごとき複製欠損ウイ ルスを用いて治療遺伝子(ガラクトキナーゼ)をかかる細胞に導入することがで きる。例えば、マウス・モロニー白血球ウイルス(mouse Moloney leukemia vir us)(MMLV)は臨床的遺伝子治療試験においてよく知られたウイルスである (例えば、Boris-Lauerie et al.,Curr.Opin.Genet.Dev.,3:102〜109(1993)参照 )。 対照的に、in vivo遺伝子治療は患者細胞の単離精製を必要としない。典型的 には、治療遺伝子を、患者への投与のために、リポソームまたはアデノウイルス (例えば、Berkner,K.L.,Curr.Top.Microbiol.Immunol.,158:39〜66(1992)参照 )もしくはアデノ関連ウイルス(AAV)ベクター(例えば、Muzyczka,N.,Curr . Top.Microbiol.Immunol.,158:97〜129(1992)および米国特許第5,252,479 号「遺伝子治療用の安全なベクター(Safe Vector for Gene Therapy)」参照) のごとき複製欠損ウイルス中に「パッケージ」する。もう1つのアプローチは、 いわゆる「裸のDNA」の投与であり、治療遺伝子が血流中または筋肉組織中に 直接注射されるものである。 本発明遺伝子治療に有用な細胞タイプは肝細胞、線維芽細胞、リンパ球、およ び目のいずれかの細胞(例えば、網膜)、上皮および内皮細胞を包含する。好ま しくは、細胞は肝細胞、目の細胞または呼吸器(または肺)の上皮細胞である。 リポソーム、DNA−蛋白複合体または複製欠損アデノウイルス中のDNAベク ターの細分された調合物の吸入により、(肺の)上皮細胞のトランスフェクショ ンを行うことができる(例えば、米国特許第5,240,846号「嚢胞性線維症 用遺伝子治療ベクター(Gene Therapy Vector for Cystic Fibrosis)」参照) 。 また、本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ蛋白の製造方法を提供する。非変異 蛋白は配列番号:4記載のアミノ酸配列を参照して定義され、同じガラクトキナ ーゼ活性を有する実質的に類似のアミノ酸配列を伴った変種を包含する。好まし くは、本発明蛋白を組み換え遺伝子工学的方法により製造する。単離核酸、詳細 にはDNAを、遺伝子発現に必要な発現制御領域(例えば、調節領域)に作動可 能に結合することにより発現ベクター中に導入することができる。当該分野にお いてよく知られた方法(Ausubel et al.,上記)により、原核細胞(例えば、細 菌)または真核細胞(例えば、酵母または哺乳動物)のごとき適当な宿主細胞中 にベクターを導入することができる。製造または単離された所望蛋白のコーディ ング配列を適当なベクターまたはレプリコン中にクローンすることができる。多 くのクローニングベクターが当業者に知られており、適当なクローニングベクタ ーの選択は選択の問題である。クローニング用組み換えDNAベクターおよび形 質転換できる宿主細胞の例は、バクテリオファージλ(イー・コリ(E.coli)) 、pBR322(イー・コリ)、pACYC177(イー・コリ)、pKT23 0(グラム陰性細菌)、pGV1106(グラム陰性細菌)、pLAFR1(グ ラム陰性細菌)、pME290(非イー・コリグラム陰性細菌)、pHV14( イ ー・コリおよびバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis))、pBD9(バ チルス)、pIJ61(ストレプトミセス(Streptomyces))、pUC6(スト レプトミセス)、YIp5(サッカロマイセス(Saccharomyces))、バキュロ ウイルス昆虫細胞系、ショウジョウバエ(Drosophila)昆虫系、およびYCp1 9(サッカロミセス)を包含するがこれらに限らない。一般的には、"DNA Cloni ng":Vols.I&II,Glover et al.ed.IRL Press Oxford(1985)(1987)およびT.Maniat is et al.,"Molecular Cloning" ColdSpring Harbor Laboratory(1982)参照。 遺伝子をプロモーター、リボソーム結合部位(細菌での発現の場合)および所 望によりオペレーター(本明細書ではまとめて「制御」エレメントという)の制 御下に置いて、この発現構築物を含むベクターにより形質転換された宿主細胞に おいて所望蛋白をコードしているDNA配列がRNAに転写されるようにするこ とができる。コーディング配列はシグナルペプチドまたはリーダー配列を含んで いてもよく、含んでいなくてもよい。例えば、イー・コリのtacプロモーター またはプロテインA(spa)プロモーターおよびシグナル配列を用いて本発明 のサブユニット抗原を発現させることができる。翻訳後プロセッシングにおいて 細菌宿主によりリーダー配列が除去されうる。例えば、米国特許第4,431,7 39号;第4,425,437号;第4,338,397号参照。 制御配列のほかに、宿主細胞の増殖に比例して蛋白配列の発現を調節する調節 配列を添加することが望ましいかもしれない。調節配列は当業者に知られており 、例は、調節化合物の存在を包含する化学的または物理的刺激に対応して遺伝子 発現をスイッチオンまたはオフするものを包含する。他のタイプの調節エレメン ト、例えばエンハンサーがベクター中に存在してもよい。 特定のコーディング配列が適当な調節配列を伴ってベクター中に存在するよう に発現ベクターを構築し、制御配列に対するコーディング配列の位置および方向 は、コーディング配列が制御配列の制御下で転写される(すなわち、制御配列に おいてDNA分子に結合するRNAポリメラーゼがコーディング配列を転写する )ような位置および方向である。対象とする特定の抗原をコードしている配列の 修 飾は、この目的の達成に望ましいかもしれない。例えば、いくつかの場合、適当 な方向、すなわち、読み枠を維持する方向で配列が制御配列に結合できるように 配列を修飾する必要があるかもしれない。上記クローニングベクターのごときベ クター中に挿入する前に制御配列および他の調節配列をコーディング配列に連結 してもよい。別法として、すでに制御配列および適当な制限部位を有している発 現ベクター中にコーディング配列を直接クローンすることもできる。 いくつかの場合において、ガラクトキナーゼ蛋白の他の変異体またはアナログ を製造することが望ましいかもしれない。該蛋白をコードしている配列の一部の 欠失、配列の挿入および/または配列中の1個またはそれ以上のヌクレオチドの 置換により変異体またはアナログを製造することができる。部位特異的突然変異 法のごときヌクレオチド配列修飾法は当業者によく知られている。例えば、上記 T.Maniatis et al.,DNA Cloning,Vols.I and II;および上記Nucleic Acid Hybr idization参照。 多くの原核発現ベクターが当該分野において知られている。例えば、米国特許 第4,578,355;4,440,859;4,436,815;4,431,740 ;4,431,739;4,428,941;4,425,437;4,418,149 ;4,411,994;4,366,246;4,342,832号参照;さらに英国 特許第出願GB2,121,054;GB2,008,123;GB2.007,67 5;および欧州特許出願第103,395号参照。酵母発現ベクターも当該分野 において知られている。例えば、米国特許第4,446,235;4,443,53 9;4,430,428号参照;さらに欧州特許出願第103,409;100,5 61;96,491号参照。哺乳動物細胞において発現をドライブするためにS V40後期プロモーターを用いたpSV2neo(J.Mol.Appl.Genet.1:327〜341) または発現をドライブするためにCMVプロモーターを用いたpCDNA1由来 のベクターであるpCDNA1neo(Mol.Cell Biol.7:4125〜4129)もある。こ れら2つのベクターを、哺乳動物細胞における一時的または安定な(G418耐 性を用いる)発現のために使用することができる。昆虫細胞発現系、例えば、シ ョウジョウバエも有用である。例えば、PCT出願WO90/06358および WO92/06212ならびにEP290,261−B1参照。 選択された発現系および宿主に応じて、上記発現ベクターにより形質転換され た宿主細胞を適当な条件下で増殖させ、そのことにより対象蛋白を発現させるこ とにより本発明蛋白を製造する。好ましい哺乳動物細胞はヒト・胚腎細胞、サル ・腎臓細胞(HEK−293細胞)、線維芽細胞(COS)、チャイニーズハム スター卵巣(CHO)細胞、ショウジョウバエまたはネズミ・L−細胞を包含す る。発現系が蛋白を増殖培地中に分泌する場合には、蛋白を培地から直接精製す ることができる。蛋白が分泌されない場合には、蛋白を細胞溶解物から単離する か、または細胞膜フラクションから回収する。適当な増殖条件および回収方法の 選択は当該分野の技術の範囲内である。 本発明蛋白を同定するための別法は、遺伝子ライブラリーを構築し、得られた クローンを用いてイー・コリを形質転換し、個々のコロニーをプールし、ガラク トキナーゼに対するポリクローナル血清またはモノクローナル抗体を用いて個々 のコロニーをスクリーニングすることによる。 既知アミノ酸配列または対象遺伝子のDNA配列由来のアミノ酸配列を用いる 固相ペプチド合成のごとき化学合成により本発明蛋白を製造してもよい。かかる 方法は当業者に知られている。ペプチドの化学合成が特に好ましいわけではない 。 本発明蛋白または少なくとも1つのエピトープを含むそれらのフラグメントを 用いてポリクローナルおよびモノクローナル両方の抗体を製造することができる 。ポリクローナル抗体が所望の場合、免疫応答を誘導しうる(すなわち、少なく とも1つのエピトープを有する)本発明蛋白またはそのフラグメントで選択動物 (例えば、マウス、ウサギ、ヤギ、ウマ等)を免疫する。知られた方法に従って 免疫動物由来の血清を集め、処理する。ポリクローナル抗体を含有する血清を用 いる場合、免疫アフィニティークロマトグラフィーまたは他の知られた方法によ りポリクローナル抗体を精製することができる。 当業者は、本発明蛋白およびそれらのフラグメントに対するモノクローナル抗 体も容易に製造することができる。ハイブリドーマ法を用いることによるモノク ローナル抗体製造の一般的方法論がよく知られている。細胞融合により、また腫 瘍遺伝子DNAでのB細胞の直接形質転換またはエプスタイン−バールウイルス での感染のごとき他の方法によっても不死抗体産生細胞系を作ることができる。 例えば、M.Schreier et al.,"Hybridoma Techniques"(1980);Hammerling et al .,"Monoclonal Antibodies and T-cell Hybridomas"(1981);Kennett et al.,"M onoclonal Antibodies"(1980)参照;さらに米国特許第4,341,761;4,3 99,121;4,427,783;4,444,887;4,452,570;4,4 66,917;4,472,500;4,491,632;および4,493,890 号参照。対象抗原またはそのフラグメントに対して産生されたモノクローナル抗 体の集団を、種々の特性、例えば、イソタイプ、エピトープ、アフィニティー等 に関してスクリーニングすることができる。指向される個々の抗原の免疫アフィ ニティーを用いる精製においてモノクローナル抗体は有用である。別法として、 当該分野において知られたPCR法により対象のモノクローナル抗体をコードし ている遺伝子をハイブリドーマから単離し、適当なベクターにクローンし、発現 させることもできる。本発明抗体は、ポリクローナルであってもモノクローナル であっても、イムノアッセイ、RIA、ELISA等における試薬として用いる ことができるというさらなる有用性を有する。本明細書の用語「モノクローナル 抗体」は、1つの種(例えば、ネズミ、ウサギ、ヤギ、ラット、ヒト等)由来の 抗体ならびに2つの種(またはおそらくそれ以上)に由来する抗体(例えば、キ メラまたはヒト化抗体)を包含するものと理解される。 非ヒト・可変領域がヒト・不変領域に結合または融合されているキメラ抗体( 例えば、Liu et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84:3439(1987))も、アッセイに 、あるいは治療的に用いることができる。好ましくは、Jones et al.,Nature,32 1:522(1986);Verhoeyen et al.,Science,239:1534(1988);Kabat et al.,J.Imm unol.,147:1709(1991);Queen et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86:10029(1989) ;Gorman et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,88:34181(1991);およびHodgson et al.,Bio/Technology,9:421(1991)に記載のごとく治療的なモノクローナル抗体を 「ヒト化」する。 それゆえ、本発明は、ヒト・ガラクトキナーゼ由来の本明細書開示のアミノ酸 配列に対応するエピトープに指向されるポリクローナルまたはモノクローナル抗 体(キメラおよび「ヒト化」抗体を包含)をも企図する。ポリクローナルおよび モノクローナル抗体の製造方法はよく知られており、例えば、上記Ausbel et al の第11章参照。放射活性、蛍光または酵素のごとき分析的に検出可能な試薬で 抗体を標識する場合、抗体を用いてヒト・ガラクトキナーゼの存在および/また はその量的レベルを調べることができる。 また本発明は、有効量の本発明ガラクトキナーゼ蛋白および医薬上許容される 担体を含む医薬組成物を企図する。本発明蛋白性医薬組成物は特に非経口投与、 すなわち、皮下筋肉内または静脈投与に有用である。所望により、ガラクトキナ ーゼ蛋白をリポソームのごとき膜結合小胞によって取り囲んでもよい。 通常には、非経口投与用組成物は、許容される担体、好ましくは水性担体に溶 解された本発明化合物またはそのカクテルの溶液を含む。種々の水性担体、例え ば、水、緩衝化された水、0.4%セイライン、0.3%グリシン等を用いること ができる。これらの溶液は滅菌されており、一般的には粒状物質を含まない。こ れらの溶液を慣用的なよく知られた滅菌法により滅菌することができる。組成物 は、必要に応じて生理学的条件を調節するためにpH調節剤および緩衝化剤等の ごとき医薬上許容される補助的物質を含有していてもよい。かかる医薬処方中の 本発明化合物の濃度を広範囲に、すなわち、約0.5重量%未満から、通常には 約1重量%または少なくとも1重量%から15または20重量%まで変化させる ことができ、主として液体の体積、粘度等に基づいて、選択される個々の投与方 法に応じて選択する。 よって、筋肉内注射用本発明医薬組成物を、1mLの滅菌水および50mgの 本発明化合物を含有するように調製することができる。同様に、静脈注射用本発 明医薬組成物を、250mlまでの滅菌リンゲル溶液および150mgの本発明 化合物を含有するように調製することができる。非経口投与可能組成物の実際的 な調製方法は当業者によく知られているかまたは明らかであろうし、例えば、Re mington's Pharmaceutical Science,15th ed.,Mack Publishing Company,Easton ,Pennsylvaniaに詳細に記載されている。 本明細書記載の組成物を保存のために凍結乾燥でき、使用前に適当な担体中に 復元することができる。この方法は慣用的な蛋白について効果的であることがわ かっており、当該分野で知られた凍結乾燥および復元方法を用いることができる 。 医師が本発明治療剤の最適用量を決定し、その量は投与形態および選択された 個々の化合物に応じて変化させられ、さらにそのうえ、その量は治療中の個々の 患者に応じて変化させられるであろう。一般的には、医師は、化合物の最適用量 より実質的に少ない用量で治療を開始し、その状況下で最適効果が得られるまで 少しずつ用量を増加させていく。組成物が経口的に投与される場合、より少量を 非経口的に投与した場合の効果と同じ効果を得るためにはより多量の有効成分が 必要である。一般的には、治療用量は、いくつかの異なった1回分の用量として 投与できるのであるが、1日1ないし10ミリグラムおよびそれ以上である。 患者の状態に応じて、本発明医薬組成物を予防的および/または治療的処置の ために投与することができる。治療的適用において、すでに疾病にかかっている 患者に組成物を投与して疾病およびその合併症を治癒し、あるいは少なくとも部 分的に進行をくい止める。予防的適用において、本発明化合物またはそのカクテ ルを、まだ疾病状態にない患者に投与して患者の抵抗力を高める。 治療医師により選択された投与レベルおよびパターンに応じて医薬組成物を1 回または複数回投与することができる。いずれの場合にも、本発明医薬組成物は 患者を治療するに十分な本発明化合物を与えるものであるべきである。 また本発明は、本発明ガラクトキナーゼ遺伝子の診断薬としての使用を企図す る。例えば、いくつかの疾病は遺伝的に欠陥のある遺伝子から生じる。欠陥遺伝 子の配列を正常遺伝子の配列と比較することにより、これらの遺伝子を検出する ことができる。次いで、ガラクトースを測定することにより、「変異」遺伝子が ガラクトキナーゼ欠乏に関連していることを証明することができる。すなわち、 変異遺伝子は(異常に)上昇した患者のガラクトースレベルに関連していること となるであろう。さらに、今までのところガラクトキナーゼ変異を証明しあるい は同定するための別の手段としての機能的アッセイ系(例えば、比色アッセイ、 マッコンキープレート上での発現、例えば酵母またはイー・コリのガラクトキナ ーゼ欠損株における相補性実験)において変異ガラクトキナーゼ遺伝子を適当な 発現ベクター中に挿入することができる。一例として、個体からのRNAを逆転 写酵素で転写してcDNAとし、次いで、それをポリメラーゼ連鎖反応(PCR )により増幅し、イー・コリ発現ベクター中にクローンし、イー・コリのガラク トキナーゼ欠損株中に形質転換することができる。マッコンキー指示プレート上 で増殖した場合、ガラクトキナーゼ欠損細胞は白色コロニーを生じるであろうが 、機能的ガラクトキナーゼ遺伝子で形質転換/相補された細胞は赤色となるであ ろう(例えば、実施例セクション参照)。個体由来のコロニーの大部分ないしす べてが赤色である場合には、個体はガラクトキナーゼ活性に関して正常であると 考えられる。約50%のコロニーが赤色の場合には(残り50%は白色)、個体 はガラクトキナーゼ欠乏のキャリアである可能性がある。大部分ないしすべての コロニーが白色である場合には、個体はガラクトキナーゼ欠乏症である可能性が ある。「変異」遺伝子を同定したならば、「変異」ガラクトキナーゼのキャリア 集団をスクリーニングすることができる(キャリアとは、その者の染色体がその 者の子孫に伝達されうる「変異」ガラクトキナーゼ遺伝子を含む、見かけ上健康 な人である)。 ヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子における変異を有する個体を、種々の方法によ りDNAレベルで検出することができる。診断に用いる核酸(ゲノムDNA、m RNA等)を、例えば血液、尿、唾液、組織生検(例えば、絨毛サンプリングま たは羊水細胞取得)および剖検材料の患者細胞から得ることができる。ゲノムD NAを検出に直接使用してもよく、分析前にPCR、リガーゼ連鎖反応(LCR )、鎖置換増幅(SDA)等を用いることにより酵素的に増幅してもよい(例え ば、Saiki et al.,Nature,324:163〜166(1986)、Bej et al.,Crit.Rev.Biochem. Molec.Biol.,26:301〜334(1991)、Birkenmeyer et al.,J.Virol.Meth.,35:117〜 126(1991)、Van Brunt,J.,Bio/Technology,8:291〜294(1990)参照)。RNAを 同じ目的に使用してもよい。PCR−RT(ポリメラーゼ連鎖反応−逆転写酵素 )を用いてRNAを一度に逆転写し増幅することができ、あるいは未増幅cDN Aへと逆転写することができる。一例として、本発明核酸に相補的な PCRプライマーを用いてガラクトキナーゼ変異を同定し分析することができる 。例えば、正常ガラクトキナーゼ遺伝子型と比較した場合の増幅産物のサイズの 変化により欠失および挿入を検出することができる。放射性標識した(本発明の )ガラクトキナーゼRNA、あるいは放射性標識した(本発明の)ガラクトキナ ーゼアンチセンスDNA配列に増幅DNAをハイブリダイゼーションさせること により点突然変異を同定することができる。RNase A消化または融解温度 (Tm)の相違により、完全に合致した配列をミスマッチ二本鎖と識別すること ができる。かかる診断は胎児および新生児の試験に有用であろう。 さらに、リファレンス遺伝子と「変異」遺伝子との間の点突然変異および他の 配列の相違を、他のよく知られた方法、例えば、直接DNA配列決定、1本鎖コ ンホーメーション多型性(SSCP;Orita et al.,Genomics,5:874〜879(1989) )により同定することができる。例えば、配列決定プライマーを2本鎖PCR生 成物または改変PCRにより得られた1本鎖鋳型分子とともに使用する。放射性 標識ヌクレオチドを用いる慣用的方法または蛍光タグを用いる自動配列決定法に より配列決定を行う。クローン化したDNAセグメントをプローブとして用いて 特定のDNAセグメントを検出してもよい。PCRと組み合わせた場合この方法 の感度は大いに向上する。ヌクレオチド反復の存在はガラクトキナーゼ活性の変 化(原因となる変化)に関係している可能性があり、あるいは種々の多型性のマ ーカーとして役立つ可能性がある。 変性剤の存在下または不存在下におけるゲル中のDNAフラグメントの電気泳 動度の変化を検出することにより、DNA配列の相違に基づく遺伝学的試験を行 うことができる。高分解能ゲル電気泳動により小規模な配列の欠失および挿入を 可視化することができる。変性作用のあるホルムアミドグラジエントゲル上で異 なる配列のDNAフラグメントを識別することができ、異なるDNAフラグメン トの移動は、それらの個々の融解温度または部分的融解温度によりゲル中の異な る位置において遅延される(例えば、Myers et al.,Science,230:1242(1985)参 照)。さらに、配列の変化、詳細には小規模な欠失を、非変性ゲル電気泳動にお けるDNAヘテロ二重鎖の移動パターンの変化として検出することもできる(す なわち、ヘテロ二重鎖電気泳動)(例えば、Nagamine et al.,Am.J.Hum.Genet., 45:337〜339(1989)参照)。 RNaseおよびS1保護のごときヌクレアーゼ保護アッセイまたは化学的開 裂法により、特定の位置での配列の変化も明らかにすることができる(例えば、 Cotton et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,85:4397〜4401(1985))。 よって、ハイブリダイゼーション(例えば、ヘテロ二重鎖エレクトロポレーシ ョン、White et al.,Genomics,12:301〜306(1992)参照)、RNAse保護(例 えば、Myers et al.,Science,USA85:4397〜4401(1985))、直接DNA配列決定 、または制限酵素の使用(例えば、制限フラグメント長多型性(RFLP)、な おRFLPにおいては制限フラグメントの数およびサイズの多様性により挿入、 欠失、ヌクレオチド反復の存在、およびエンドヌクレアーゼ制限配列を作り出し あるいは破壊する他の変異が示されうる)のごとき方法により、特定のDNA配 列の検出を行うことができる。ゲノムDNAのサザンブロッティングを用いて大 規模な(すなわち100塩基対より大)欠失および挿入を同定してもよい。 より慣用的なゲル電気泳動およびDNA配列決定のほかに、in situ分析(例 えば、Keller et al.,DNA Probes,2nd Ed,Stockton Press,New York,N.Y.,USA(1 993)参照)によって変異(例えば、微小な欠失、異数性、トランスロケーション 、インバージョン)を検出することもできる。すなわち、単離および/または膜 上に固定することなく、細胞中のDNA(またはRNA)配列を変異に関して分 析することができる。蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)は現在 最も普通に用いられている方法であり、FISHについて多くのレビューが出て いる。例えば、Trachuck et al.,Science,250:559〜562(1990)およびTrask et a l.,Trends.Genet.,7:149〜154(1991)参照、これらを参照により本明細書に記載 されているものとみなす。それゆえ、特定遺伝子、例えばガラクトキナーゼ遺伝 子の構造に基づく核酸を用いることにより、ガラクトキナーゼ欠乏症に関する診 断試験を進歩させることができる。 さらに、いくつかの疾病は、mRNAにおける変化により検出されうる遺伝子 発現の変化の結果であり、あるいはその変化により特徴づけられる。別法として 、 ガラクトキナーゼ遺伝子をリファレンスとして用いて、例えば、ノーザンブロッ ティングまたはin situハイブリダイゼーションにより低下したレベルのガラク トキナーゼを発現する個体を同定することができる。 適当なハイブリダイゼーション条件を決定することは当該分野の技術の範囲内 である。例えば、"Current Protocols in Mol.Biol."Vol.I&II,Wiley Interscie nce.Ausbel et al.(ed.)(1992)参照。プローブ法は当該分野でよく知られており 、プローブのサイズを広範囲に変化させることができるが、プローブは少なくと も15ヌクレオチドの長さであることが好ましいと理解されている。好ましくは かかるプローブを分析的に検出可能な試薬で標識してプローブの同定を容易にで きることが理解されている。有用な試薬は放射活性、蛍光色素または検出可能な 生成物の形成を触媒する酵素を包含するが、これらに限らない。一般則として、 ハイブリダイゼーション条件がより厳密になればなるほど、回収される遺伝子は より密接に関連したものとなるであろう。 本明細書開示のヒト・ガラクトキナーゼ配列に対して予想されるアンチセンス オリゴヌクレオチドも本発明の範囲内である。合成オリゴヌクレオチドまたは関 連アンチセンス化学構造アアログを設計してガラクトキナーゼおよびガラクトキ ナーゼ変異をコードしている標的核酸を認識し特異的に結合するようにする。ア ンチセンス法の一般的利用は下記開示により説明され、背景の目的でそれらを参 照により本明細書に記載されているとみなす(Cohen,J.S.,Trends in Pharm.Sci .,10:435(1989)およびWeintraub,H.M.Scientific American,1月号(1990)40ペー ジ)。 宿主の適当な受精卵または胚を本明細書開示のヒト・ガラクトキナーゼをコー ドする核酸でトランスフェクションすることにより、トランスジェニックな非ヒ ト動物を得てもよい。例えば、米国特許第4,736,866;5,175,385 ;5,175,384および5,175,386号参照。得られたトランスジェニッ ク動物をガラクトキナーゼ研究のモデルとして用いてもよい。詳細には、有用な トランスジェニック動物は受容体の発現に関連した検出可能な表現型を示す動物 である。次いで、関連する表現型を逆転または悪化させる能力に関して薬剤をス クリーニングすることができる。さらに本発明は、種々の温度または代謝条件に さまざまに応答する調節エレメントに受容体コーディング遺伝子を作動可能に結 合させ、そのことにより、これらの条件に応答して表現型発現を効果的にオンま たはオフすることに関する。 必ずしも本発明を限定するものではないが、以下の記載は本発明を説明するい くつかの実験データである。 実施例I 胎盤組織からのヒト・ガラクトキナーゼの精製 Stambolianら(Biochim.Biophys.Acta,831:306〜312(1985))(参照によりそ の全体を本明細書に記載されているものとみなす)により記載されたようにして ヒト・胎盤からガラクトキナーゼ(galK)を得た。本質的には、ヒト・胎盤組織 (分娩1時間以内に得た)をホモジナイズし、遠心分離し、得られた上清をDEAE -Sep ンを濃縮した。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動による分離後、精製蛋白 を得て、次いで、標準的方法(Laemmli,Nature,227:680〜685(1970)またはLeGen dre et al.,Biotechniques,6:154(1988)参照)を用いてウェスタンブロッティン グを行った。複数ラウンドの蛋白精製により微量(マイクログラム)のガラクト キナーゼを単離した。トリプシンペプチド消化後、7個のペプチド配列を最終的 に単離し同定した。最も長い3つのフラグメントを下に示す: 部分的に配列決定されていたcDNAによりコードされるペプチド配列と該フ ラグメントとを比較した。cDNA(発現配列タグまたはESTsとしても知ら れる)をHuman Genom Sciences,Inc.(Rockville,MD,USA)から得た。ヒト・破 骨細胞腫間質細胞ライブラリー由来のEST配列(配列番号:1は18個のひと つづきのアミノ酸について100%の同一性を示した)およびヒト・下垂体ライ ブラリー由来のEST配列(配列番号:2は22個のひとつづきのアミノ酸につ いて95.5%の同一性を示した)に関して最大の一致が得られた。ヒト・破骨 細胞腫間質細胞ライブラリー由来の全長のcDNAを同定し、ABI 373A 自動シークエンサーによりその全体を配列決定した。両鎖について配列決定を確 認した。対応アミノ酸配列(配列番号:4)を上で同定されたペプチドフラグメ ントと比較した。配列番号:1は全長のヒト・ガラクトキナーゼ蛋白のアミノ酸 36〜68に対応する。同様に、配列番号:2および3はヒト・ガラクトキナー ゼのアミノ酸367〜388および167〜195にそれぞれ対応する。ヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子の分析 : ヒト・ガラクトキナーゼのアミノ酸配列とイー・コリのガラクトキナーゼのア ミノ酸配列(Debouck et al.,Nuc.Acid Res.,13:1841〜1853(1985))との比較に より61%の相同性および44.5%の同一性が示される。別のヒト・ガラクト キナーゼ遺伝子(GK2)(Lee et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:10887〜10 891(1992))とのさらなる比較により、アミノ酸レベルで54%の相同性および 34.6%の同一性が示された。さらにそのうえ、蛍光in situハイブリダイゼー ション(FISH)分析により調べたところ、ヒト・染色体17、ポジションq 24にマッピングされる本発明遺伝子とは対照的に、GK2遺伝子はヒト・染色 体15にマッピングされる。 標準的方法(例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laborartory Manual,2nd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989参照)に従って、 胎盤、脳、骨格筋、腸、心臓、肺および肝臓由来のヒト・メッセンジャーRNA を含むノーザンブロットに対して配列番号:4をハイブリダイゼーションさせた 。ヒト・肝臓および肺組織とのハイブリダイゼーションが最強であった。発現 : 配列番号:4をイー・コリベクタープラスミドpBluescript[Stratagene]中に サブクローンした。ガラクトキナーゼ欠損株C600K−中に形質転換した場合 、形質転換イー・コリはマッコンキー寒天プレート上で増殖し、糖の醗酵を示す レンガ色を呈した。 配列番号:4をCOS−1細胞[ATCC CRL 1650]中にサブクロー ンした。Stambolianら(Exp.Eye Res.,38:231〜237(1984)(その全体を参照によ り本明細書に記載されているものとみなす))により記載された14Cガラクトキ ナーゼアッセイにより溶解物をアッセイした。一時的にトランスフェクションさ れたCOS細胞において発現された場合、ガラクトキナーゼ活性は対照レベルよ りも10倍高かった(1分あたり640カウント対6600カウント−3回繰り 返し測定)。これらの結果は、配列番号:4は全長の、生物学的に活性のあるヒ ト・ガラクトキナーゼ遺伝子をコードしていることを明確に確認するものである 。 本発明核酸分子を発現ベクターにサブクローンして高レベルのヒト・ガラクト キナーゼ(別の蛋白に融合している、例えば、5’末端において別のコーディン グ配列に作動可能に結合しているか、あるいは融合していない)を形質転換細胞 において産生させることもできる。哺乳動物細胞については、所望により、G4 18中での増殖能に基づいてトランスフェクション体を選択するためのネオマイ シン耐性遺伝子およびDHFR-細胞中のトランスフェクションされた遺伝子の 増幅を可能にするジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子を発現ベクターがコードして いてもよい。次いで、プラスミドを宿主細胞、例えば、無血清培地での増殖に適 した非付着性DHFR-細胞系CHO ACC98、およびヒト・胚腎臓293 細胞(ATCC CRL1573)中に導入し、トランスフェクションさ れた細胞系をG418耐性により選択することができる。 上記説明および実施例は、好ましい具体例を含めて本発明を十分に開示する。 当業者は、日常的な実験以上のことを用いずに、本明細書の特定の具体例の多く の均等物を認識するであろうし、あるいは確認できるであろう。かかる均等物は 下記請求の範囲内にあると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/45 AED A61K 48/00 AAA 48/00 AAA C12N 7/00 C12N 5/10 9/12 7/00 C12P 21/08 9/12 C12Q 1/68 A C12P 21/08 C12N 5/00 B C12Q 1/68 A61K 37/52 AED (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,F I,GE,HU,JP,KG,KR,KZ,LK,LT ,LV,MD,MG,MN,NO,NZ,PL,RO, RU,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ (71)出願人 ユニバーシティ・オブ・ペンシルベニア アメリカ合衆国19104−3147ペンシルベニ ア州 フィラデルフィア、マーケット・ス トリート3700番 スウィート300、センタ ー・フォー・テクノロジー・トランスファ ー (72)発明者 バーグスマ,ダーク・ジョン アメリカ合衆国19312ペンシルベニア州 バーウィン、アイリッシュ・ロード271番 (72)発明者 スタンボリアン,ドワイト・エドワード アメリカ合衆国08053ニュージャージー州 マールトン、フォーン・コート6番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒト・ガラクトキナーゼをコードしている単離核酸分子であって、 (a)配列番号:4に示す配列のヌクレオチド29からヌクレオチド1204 までを含む核酸分子; (b)中程度の厳密さの条件下で(a)の核酸分子にハイブリダイゼーション しうる核酸分子;および (c)遺伝コードの縮重によりコドン配列が(a)または(b)の核酸分子と は異なる核酸分子 からなる群より選択される核酸分子。 2.DNAである請求項1の核酸分子。 3.RNAである請求項1の核酸分子。 4.請求項1の核酸分子を含むベクター。 5.プラスミドである請求項4記載のベクター。 6.請求項1の核酸分子を含む複製欠損ウイルス。 7.請求項4のベクターを含む組み換え宿主細胞。 8.請求項2の核酸分子に結合しうる配列を有するアンチセンスオリゴヌクレ オチド。 9.ヒト・ガラクトキナーゼ蛋白の製造方法であって、該蛋白の発現およびそ の回収を促進する条件下で請求項7の組み換え宿主細胞を培養することを含む方 法。 10.請求項9の方法により製造されるヒト・ガラクトキナーゼ。 11.ヒト・ガラクトキナーゼに指向された抗体。 12.モノクローナル抗体である請求項11の抗体。 13.配列番号:4のヌクレオチド29から1204までをコードしているD NA配列を含む単離核酸分子。 14.個体から核酸試料を単離し;該試料および配列番号:4のヌクレオチド 29から1204までをコードしているDNA配列または対応RNA配列をアッ セイし;次いで、該試料と該DNA(またはRNA)との間の相違を比較するこ とを含むヒト・ガラクトキナーゼ欠乏症に関連した症状の診断方法であって、該 相違がヒト・ガラクトキナーゼ遺伝子における変異を示すものである方法。 15.該試料をアッセイすることがハイブリダイゼーションアッセイを含むも のである請求項14の方法。 16.ハイブリダイゼーションアッセイが、ポリアクリルアミドゲルゲル中に おけるヘテロ二重鎖生成物の異なる移動度を調べることを含むヘテロ二重鎖電気 泳動であり、該ヘテロ二重鎖生成物が、核酸試料と配列番号:4のヌクレオチド 29から1204までをコードしているDNA配列または対応RNA配列との間 のハイブリダイゼーションの結果物である請求項15の方法。 17.該試料をアッセイすることが、該核酸試料および配列番号:4のヌクレ オチド29から1204までをコードしているDNA配列または対応RNA配列 の制限フラグメント長多型性についてのゲル電気泳動を含むものである請求項1 4の方法。 18.該試料をアッセイすることがDNA配列決定を含むものである請求項1 4の方法。 19.個体からゲノムDNAを含む細胞を単離し;次いで、配列番号:4のヌ クレオチド29から1204までをコードしているDNA配列をプローブとして 用いるin situハイブリダイゼーションにより該試料をアッセイすることを含む 、ヒト・ガラクトキナーゼ欠乏症に関連した症状の診断方法。 20.不十分なヒト・ガラクトキナーゼ活性に関連した症状の治療方法であっ て、有効量のヒト・ガラクトキナーゼ蛋白を治療の必要な患者に投与し、そのこ とにより該症状を改善することを含む方法。 21.不十分なヒト・ガラクトキナーゼ活性に関連した症状の治療方法であっ て、ガラクトキナーゼ活性欠乏患者から細胞を単離し、請求項13の核酸を該細 胞中にトランスフェクションすることにより該核酸が発現されるように該細胞を 変化させ、次いで、該細胞を患者に戻し、そのことにより該症状を改善すること を含む方法。 22.該細胞が肝細胞である請求項21の方法。 23.該細胞が目のいずれかの細胞である請求項21の方法。 24.不十分なガラクトキナーゼ活性に関連した症状の治療方法であって、請 求項13の核酸を患者に投与して該核酸が該患者の標的細胞で発現されるように し、そのことにより該症状を改善することを含む方法。 25.複製欠損ウイルスでの感染により、あるいは該核酸を含むリポソームで のトランスフェクションにより該核酸が標的細胞中にトランスフェクションされ る請求項24の方法。 26.標的細胞が肝細胞である請求項24の方法。 27.標的細胞が呼吸器上皮細胞である請求項24の方法。 28.該細胞が目のいずれかの細胞である請求項24の方法。 29.いずれかの細胞において請求項2のDNAを発現することのできるトラ ンスジェニック非ヒト哺乳動物。
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