JPH10504946A - カーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 カーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御する装置において、走行ノイズに依存する信号を形成するために、加速度センサが自動車のボデーに機械的に結合されている。

Description

【発明の詳細な説明】 カーラジオの音量を走行ノイズに 依存して制御する装置 本発明のカーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御する装置に関する。 自動車内部のノイズレベルはそれぞれの走行する速度に大きく依存する。カー ラジオの音量をこのノイズレベルに手動で適合させることは煩わしいと感じられ るので、走行ノイズに依存してカーラジオの音量制御を行うために種々の方法が すでに公知である。ここでとくに有利には、有用信号の音量を走行ノイズに従っ て別個に、走行ノイズのスペクトル分布に依存して調整する。これはいわゆる走 行ノイズマスキングである。 この公知の方法では、走行ノイズの測定が必要であり、このために少なくとも １つのマイクロフォンが自動車内部に配置される。しかしスピーカから発せられ た有用信号から結果が影響を受けないようにするため、マイクロフォンによって 記録された有用信号成分を制御信号形成の際に抑圧しなければならない。したが って、マイクロフォンをエンジンルームに配置することがすでに提案されている 。エンジンルームにはスピーカから発せられた音波が減衰され僅かしか侵入しな い。 本発明の課題は、カーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御するために、 走行ノイズに依存する信号の導出を改善し、有用信号成分を制御信号から除去す るための手段を必要としないようにすることである。 この課題は本発明より、走行ノイズに依存する信号を形成するために加速度セ ンサを自動車のボデーに機械的に結合することによって解決される。ここでは簡 単には、加速度センサが実質的に垂直方向加速度を測定するようにすることがで きる。 本発明は、走行ノイズは専ら衝撃波として自動車内部（室内）に伝達されると いう知識に基づくものである。これはとくに、機関ノイズおよびタイヤの転がり ノイズである。有用信号成分を加速度センサを用いて得られた信号から除去する ための手段は本発明の装置では必要ない。 例えば本発明の実施例では、加速度センサはカーラジオに配置される。この構 成では本発明の装置は、自動車自体には何も別個に取り付ける必要（例えばマイ クロフォンの取り付けや線路の配線）がないという利点を有する。 有利には本発明の装置では、加速度センサがカーラジオのケーシングに剛性的 に結合される。本発明の装置の有利な構成では、加速度センサは約１ｋＨｚの信 号帯域幅を有する。このことによって、マスキングの 必要な衝撃波のスペクトル領域全体が抑圧され、市販の加速度センサ、例えばAn alog Devices社のADXL50形を使用することができる。 本発明の装置は基本的には周波数に依存する音量制御に適するが、周波数に依 存するマスキングを行うことによってさらに良好な結果が得られる。この周波数 に依存するマスキングのために本発明の装置の実施例では、加速度センサの出力 が所定のアルゴリズムを行う信号処理回路を介してマルチチャネルイコライザに 、またカーラジオにより形成されたオーディオ信号もマルチチャネルイコライザ に供給される。このマルチチャネルイコライザの出力側は信号処理回路の制御入 力側および出力段の入力側と接続されている。 本発明の実施例が複数の図面に示されており、以下詳細に説明する。 図１は本発明の装置を有する自動車の概略図、 図２は下方ケーシング壁に配置された加速度センサを有するカーラジオの概略 図、 図３は本発明の装置のブロック回路図である。 図面中の同じ部材には同じ符号が付してある。 図１は概略的に自動車を示し、この自動車はボデー１、前輪２、後輪３、機関 ４およびカーラジオ５を有し、カーラジオのスピーカ６、７が示されている。二 重矢印にいおってそれぞれ車輪に作用する力と、機関から発してボデーに作用す る力とが示されている。垂 直方向に作用する力が衝撃波で大部分を占めることがわかる。従って加速度セン サ８は、これが垂直方向の加速度を検出するように配置されている。 図２によれば、加速度センサ８はカーラジオ５の底板に配置されている。従っ て加速度センサを簡単にカーラジオの回路と接続することができる。 図３は本発明の装置のブロック回路図を示す。この装置では、本発明に対して 特別に適合されたのではないカーラジオの部材、例えば受信部、場合によりカセ ットプレーヤ、ステレオデコーダおよび低周波増幅器が回路１１に低周波源とし てまとめられている。低周波源１１からオーディオ信号ＬとＲがマルチチャネル イコライザ１２に供給される。マルチチャネルイコライザは４つの出力側を介し て、４つのスピーカ１７、１８、１９、２０に対する４つの出力段１３、１４、 １５、１６に接続されている。ここでＬＦとＲＦは前方スピーカの左と右に対す る信号を意味し、信号ＬＲとＲＲは後方スピーカの左と右に対する信号を表す。 出力段１４と１５はそれぞれ出力信号を反転し、このことはマイナス符号によっ て示されている。 加速度センサ８の出力信号は信号処理回路２１に供給される。信号処理回路は マルチチャネルイコライザ１２の出力信号によって制御される。信号処理回路２ １は加速度センサの出力信号と、公知のアルゴリズムによるマルチチャネルイコ ライザの出力信号とを処理 する。信号処理回路２１の出力信号は次にマルチチャネルイコライザ１２に供給 される。これは複数の種々異なる周波数帯でオーディオ信号ＬとＲの増幅を制御 するためである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年７月２６日 【補正内容】 明細書 カーラジオの音量を走行ノイズに 依存して制御する装置 本発明のカーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御する装置に関する。 自動車内部のノイズレベルはそれぞれの走行する速度に大きく依存する。カー ラジオの音量をこのノイズレベルに手動で適合させることは煩わしいと感じられ るので、走行ノイズに依存してカーラジオの音量制御を行うために種々の方法が すでに公知である。 ＤＥ−Ａ３３３８４１３から、自動車において自動的に障害ノイズに依存して 音量制御を行うための回路装置が公知である。ここでは、自動車内部の障害ノイ ズを表す信号が車両内部に配置されたマイクロフォンによって形成される。スピ ーカ信号によってマイクロフォン出力信号中に形成されたオーディオ信号成分を 補償するために、マイクロフォン出力信号から加算回路にてスピーカ入力信号が 減算される。これにより減算器の出力側には制御量が車両内部に存在する障害ノ イズレベルの形態で発生する。 ＥＰ−Ａ０２４６７７２から、自動車のボデー振動を減衰するための装置が公 知である。ここでの振動は例えば走行路の非平坦部を通過することによって生じ るものである。そのためにボデー振動は加速度センサによって検出され、測定信 号が計算ユニットで評価される。車両の車台ダンパは測定信号に依存して、ボデ ー振動が低減されるように調整される。 本発明の課題は、カーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御するために、 走行ノイズに依存する信号の導出を改善し、有用信号成分を制御信号から除去す るための手段を必要としないようにすることである。 この課題は本発明より、走行ノイズに依存する信号を形成するために加速度セ ンサを自動車のボデーに機械的に結合することによって解決される。ここでは簡 単には、加速度センサが実質的に垂直方向加速度を測定するようにすることがで きる。 本発明は、走行ノイズは専ら衝撃波として自動車内部（室内）に伝達されると いう知識に基づくものである。これはとくに、機関ノイズおよびタイヤの転がり ノイズである。有用信号成分を加速度センサを用いて得られた信号から除去する ための手段は本発明の装置では必要ない。 例えば本発明の実施例では、加速度センサはカーラジオに配置される。この構 成では本発明の装置は、自動車自体には何も別個に取り付ける必要（例えばマイ クロフォンの取り付けや線路の配線）がないという利点を有する。 有利には本発明の装置では、加速度センサがカーラ ジオのケーシングに剛性的に結合される。本発明の装置の有利な構成では、加速 度センサは約１ｋＨｚの信号帯域幅を有する。このことによって、マスキングの 【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年７月２７日 【補正内容】 請求の範囲 １． 走行ノイズに依存する信号を検出するためにセンサが設けられている、 カーラジオの音量を走行ノイズに依存して制御するための装置において、 前記センサは、自動車のボデー（１）に機械的に結合された加速度センサ（８ ）であり、 該加速度センサの出力側は、カーラジオの信号処理回路（２１）と音量の制御 のために接続されていることを特徴とする装置。 ２． 加速度センサ（８）は実質的に垂直方向加速度を測定する請求項１記載 の装置。 ３． 加速度センサ（８）はカーラジオ（５）内に配置されている請求項１ま たは２記載の装置。 ４． 加速度センサ（８）はカーラジオ（５）のケーシングと剛性的に結合し ている請求項３記載の装置。 ５． 加速度センサ（８）は約１ｋＨｚの信号帯域幅を有する請求項１から４ までのいずれか１項記載の装置。 ６． 加速度センサ（８）の出力は所定のアルゴリズムによる信号処理回路（ ２１）を介してマルチチャネルイコライザ（１２）に供給され、またカーラジオ （１２）により形成されたオーディオ信号もマルチチャネルイコライザに供給さ れ、該マルチチャネルイコ ライザの出力側は信号処理回路（２１）の制御入力側および出力段（１３〜１６ ）の入力側と接続されている請求項１から５までのいずれか１項記載の装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 走行ノイズに依存する信号を形成するために、加速度センサが自動車の ボデー（１）に機械的に結合されていることを特徴とする、カーラジオの音量を 走行ノイズに依存して制御する装置。 ２． 加速度センサ（８）は実質的に垂直方向加速度を測定する請求項１記載 の装置。 ３． 加速度センサ（８）はカーラジオ（５）内に配置されている請求項１ま たは２記載の装置。 ４． 加速度センサ（８）はカーラジオ（５）のケーシングと剛性的に結合し ている請求項３記載の装置。 ５． 加速度センサ（８）は約１ｋＨｚの信号帯域幅を有する請求項１から４ までのいずれか１項記載の装置。 ６． 加速度センサ（８）の出力は所定のアルゴリズムによる信号処理回路（ ２１）を介してマルチチャネルイコライザ（１２）に供給され、またカーラジオ （１２）により形成されたオーディオ信号もマルチチャネルイコライザに供給さ れ、該マルチチャネルイコライザの出力側は信号処理回路（２１）の制御入力側 および出力段（１３〜１６）の入力側と接続されている請求項１から５までのい ずれか１項記載の装置。