JPH10503640A - 改善された多段速度モータ - Google Patents

改善された多段速度モータ

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JPH10503640A
JPH10503640A JP7530420A JP53042095A JPH10503640A JP H10503640 A JPH10503640 A JP H10503640A JP 7530420 A JP7530420 A JP 7530420A JP 53042095 A JP53042095 A JP 53042095A JP H10503640 A JPH10503640 A JP H10503640A
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ラリー エス. シャノン、
デイヴィッド ダブリュー. ウェルチ、
ダニエル ピー. ベクステン、
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ユナイテッド テクノロジーズ モーター システムズ インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 低速ブラシ(22)と共通接地ブラシ(26)との間に配され、従来の円弧状のブラシ端面(23、27)とは異なって、速度ドリフト侵食を受けない非円弧状の端面(25)を有する高速ブラシ(24)を備えた多段速度直流モータ(120)。非円弧状の端面(25)は、交わることにより、高速ブラシ(24)の端面(25)と整流子(40)との間の接触線(43)を提供する、ある角度をなす2つの面(55、65および57、67)から構成されていている。この接触線(43)は、高速ブラシ(24)の中心線からモータの回転反対方向に、すなわち、当該ブラシ(24)の前端(21)に向かってずれている。なお、交叉する面(55、65および57、67)は、平坦面または起伏を有する面のいずれによっても構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】 改善された多段速度モータ 技術分野 本発明は一般に、直流モータに関するものであり、特に、2極の3ブラシ構成 または4極の6ブラシ構成を有する2段速度(two-speed)直流モータ等の多段 速度(multi-speed)直流モータに関する。 背景技術 2段速度直流モータの通常の用途として、自動車両のフロントガラス・ワイパ ーを低速または高速のいずれかで駆動する駆動モータが挙げられる。一般に、自 動車両の運転者はワイパーのスイッチを低速設定または高速設定のいずれかにす ることにより、電力を付属の電子回路を介して直流モータに供給する。一般に用 いられている2段速度直流モータの一種は、モータの電機子(armature)上の巻 線(windings)に電流を供給するための、低速用ブラシ、高速用ブラシおよび共 通接地ブラシから成る3個のブラシを備えている。各ブラシは、電機子軸上に位 置してこれと共に回転する整流子(commutator)に接触している。一対のブラシ 、一般には、低速ブラシと共通接地ブラシが円周方向においてほぼ180°離間 して配置されている。このモータの動作中においては、電 流が電力供給源から低速ブラシを介して整流子に供給された後に、モータ巻線を 通過し、低速ブラシに対してほぼ180°の円周方向位置にある共通接地ブラシ を介して電力供給源に戻る。 電流が低速ブラシに供給されると、モータは第1の低回転速度(低RPM)で 動作し、ワイパーが低速度、例えば45サイクル/分程度で動く。また、第2の 高速でのモータ動作が必要であれば、低速ブラシと共通接地ブラシとの間に、こ れらと円周方向に離間して配される高速ブラシを介して電流が巻線に供給される 。当業者において周知のように、円周方向において低速ブラシよりも共通接地ブ ラシに近接している、この第3ブラシを介して電流がモータに供給されると、モ ータの回転速度は、第2の高RPM(revolutions per minite:回転数/分)に 増加して、ワイパーが高速度、例えば65サイクル/分程度で動く。このモータ の低回転速度と高回転速度との間の相対差は、共通接地ブラシに対する高速ブラ シのオフセット、すなわち分離角度によって決定される。 2段速度直流モータの動作において経験される固有の問題は、高速ブラシの端 面における、一般に侵食(erosion)と呼ばれる電気的磨耗(electrical wear) から生じる。この侵食は、ブラシ端面と整流子との間の接触が壊される際に起こ る電気的アーク作用(electrical arcing)によって引き起こされる。モータの 界磁(field magnets)により確立される磁界(これは、永久磁極また は巻線電磁極により形成され得る)の中立帯(neutralzone)の外側を電機子巻 線が通過する時に電機子巻線との整流が生じるように高速ブラシが配置されてい るので、電機子巻線が界磁により確立された磁界の中立帯内を通過する時に電機 子巻線との整流が生じるように配置された低速および共通接地ブラシで経験され るものに比して、アーク作用がより苛酷になる。 高速ブラシの端面における侵食によって、その動作寿命の初期段階、一般に、 モータ動作の最初の数百時間程度にわたって、高速ブラシが整流子上に位置する 間に、当該ブラシと整流子との間の有効接触線(effective contact line)が移 動することになる。従って、高速ブラシと整流子との間の有効接触線は、当該ブ ラシの中心におけるその初期位置から該ブラシの前端に向かって移動する。なお 、この初期位置は、モータを実際に用いる前の仕様試験のために動作させる時に 設定される接触線の位置である。このような有効接触線の移動によりモータ性能 が悪影響を受け、高速動作でのモータのRPMが増加して当該高速動作でのモー タの所望RPMを超える値になり、高速設定条件下における所望の65サイクル /分ではなく、75〜80サイクル/分の速度でワイパーが動作することになる 。磨耗しているモータ(worn-in motor)の場合においては、実際の高速RPM は、仕様試験中に測定された高速RPMよりも、かなり高くなり得、その仕様速 度の許容範囲から外れることもあり得る。 発明の概要 本発明の目的は、高速ドリフトを最小にする多段速度直流モータを提供するこ とである。 本発明によれば、低速ブラシと共通接地ブラシとの間に配置される高速ブラシ の端面は、従来の円弧状(arcuate)ブラシ端面とは異なり、非円弧状の端面を 有しており、速度ドリフト侵食を受けない。この非円弧状の端面は、2個のオフ セット面から形成されており、これらは互いに交わって高速ブラシの端面と整流 子との間の接触線を構成し、当該接触線は高速ブラシの中心線からモータの回転 方向と反対方向、すなわち該ブラシの前端に向かって所定の円周方向距離だけ、 ずらされている。これらの交叉面は、平坦面(flat planar surface)もしくは 曲面(contoured surface)のいずれでも構成できる。 本発明の一実施例によれば、2極3ブラシ構成の2段速度直流モータの高速ブ ラシ(これは、正反対に対向される低速ブラシ及び共通接地ブラシの中間にある )の端面は、その中間にあるブラシがその作動位置に置かれた時に、モータの整 流子との接触線を形成する交叉線において交叉する第1の面と第2の面とを備え ており、第2の面は第1の面との間に鋭角を形成し、第1および第2の面の間の 角度の大きさは、各ブラシを載置する直径によって変化する。自動車のフロント ガラス・ワイパー・システム用の駆動モータとして使用するのに特に適した 分数馬力(fractional horsepower)2段速度直流モータから成る本発明の特定 の実施例においては、モータは、約0.860インチの直径を有する整流子を備 えており、高速ブラシの端面における第1および第2の面が平坦面により構成さ れていて、該第1および第2の平坦面が、10〜15度の範囲にある所定の角度 (最適には約13度)を成して交叉しており、約0.20インチ(約5.15ミ リメートル)幅のブラシの中間幅線(mid-width line)に位置されるのではなく 、高速ブラシの前端から約0.025インチ(約0.635ミリメートル)内側 に位置する接触線を提供する。 図面の簡単な説明 以下、本発明を図面に基づいて説明する。 図1は、2段速度直流モータを用いた典型的な自動車用フロントガラス・ワイ パー・システムの概略図である。 図2は、2段速度直流モータの部分断面を含む側面図である。 図3は、図2の3−3線に沿ってとられた拡大断面図であり、2段速度直流モ ータの3個のブラシの構成を示している。 図4は、図3の2段速度直流モータの、正反対に対向される低速および共通接 地ブラシの端面の従来技術における構成を示す拡大側面図である。 図5は、本発明の好ましい一実施例にしたがって構成 された図3の2段速度直流モータにおける高速ブラシの端面の表面を示す拡大断 面図である。 図6は、本発明の他の実施例にしたがって構成された図3の2段速度直流モー タにおける高速ブラシの端面の表面を示す拡大側面図である。 図7は、本発明の他の実施例にしたがって構成された4極6ブラシ構成の多段 速度直流モータにおける高速ブラシの端面の表面を示す拡大側面図である。 好ましい実施態様の説明 以下、本発明を自動車用フロントガラス・ワイパー・システムにおける駆動モ ータとして一般に用られる小型の分数馬力2段速度直流モータに適用した場合に ついて説明する。なお、本発明は、少なくとも動作の初期段階において苛酷なア ーク作用を受けやすいブラシを用いる他のタイプの多段速度式電動装置にも一般 に適用できる。 図1には、自動車両のフロントガラス用の比較的典型的なワイパー・システム 100が概略的に示されている。一般に、このようなワイパー・システムは、典 型的には多機能スイッチまたは複数の集合スイッチ等であるワイパー・モード・ スイッチ110と、低速ブラシ22、高速ブラシ24および共通接地ブラシ26 を有する2段速度直流モータ120と、当該ワイパー・モード・スイッチ110 およびモータ120に付随して動作する電子的なドライバー/コントローラ13 0と、ドライバー/コ ントローラ130に付随的に動作して間欠的ワイパー動作用の調節可能遅延を提 供するポテンショメータ140と、車両のフロントガラスを拭くように動作し、 ワイパー・モード・スイッチ110の設定に応じて相対的に低速または相対的に 高速のいずれかでモータ120により選択的に駆動されるようモータ120と連 動する一対のワイパー150とを備えている。 図2は、典型的な自動車用ワイパー・システム100において駆動モータ12 0として一般に用いられる3ブラシ・2段速度・2極・分数馬力直流モータを示 している。駆動モータ120は、その中に一対の対向する細長い磁極20が設置 されるハウジング10を有しており、各磁極は、典型的には円筒形の外殻部分を 形成する永久磁石から構成されている。なお、これらの磁極は、永久磁石ではな くて巻線電磁石(wound electromagnets)であってもよい。複数の巻線33から なる電機子30は、軸方向に長い電機子軸35に軸支されて、巻線33が永久磁 石20の間に形成された磁場の中で回転するように、ハウジング10内において 回転する。図2および図3を同時に参照するとよく分かるように、3個のブラシ 22、24、26は、ブラシ・カード28の上に従来の態様で取り付けられて、 各ブラシの端面が電機子軸35上に取り付けられた整流子40と接触するように なっている。図面において整流子40は、半径方向の外に向けて整流接触表面を 提供する、軸方向に延出し、円周方向に配列 された複数の密接離間した整流子棒材42から成る典型的なバレル型整流子とし て示されているが、整流子40は、整流接触表面を提供する端面を有するディス ク型にしてもよい。動作においては、電力供給源(例えば、車両の電気系統)か ら低速ブラシ22または高速ブラシ24のいずれか一方に電流を供給し、共通接 地ブラシ26を介して電流回路を完成させることにより、電流が整流子40を介 して従来態様で巻線33に供給される。 低速ブラシ22と共通接地ブラシ26は円周方向にほぼ180度離間して配置 され、整流子40の対向面上で互いに正反対に離間している。さらに、これらの ブラシは、電機子巻線が一対の永久磁石20の中立帯を通過する時に当該巻線と の整流が生じるように、低速ブラシ22及び共通接地ブラシ26の各端面23お よび27それぞれが整流子40に接触するように、一対の磁石20に対して配置 されている。 高速ブラシ24は、低速ブラシ22と共通接地ブラシ26との間にこれらと円 周方向において離間して配置されており、低速ブラシ22に対して、所定の鋭角 、例えば、約60度を成している。しかしながら、当業者においては明らかなよ うに、低速時の場合に対する高速時のモータの単位分あたりの回転数(RPM) における回転速度の相対差は低速ブラシと高速ブラシとの間の分離角度の大きさ Xによって決まる。それゆえ、選択される分離角度は、モータの適用分野や所望 の高低速度関係によ って決められる。このように配置されるが、高速ブラシ24は、電機子巻線との 整流が、当該巻線が一対の永久磁石20の中立帯の外側を通過する時に生じるよ うに配置されている。それゆえ、高速ブラシ24は、配置されたブラシ22およ び26に生じる侵食に比して、その端面27の後方領域(整流子40が端面との 接触から離脱する端面領域、すなわち、整流子の回転に関して端面の下流側の領 域)の周辺において、より苛酷な侵食を受けやすい。 ブラシ22および26は、電機子巻線が磁石20の中立帯を通過する時に、電 機子巻線との整流が生じるように配置されており、苛酷な侵食を受けないので、 ブラシ22および26の端面23および27は、それぞれ従来の円弧状の表面を 有するように構成されている。例えば、図4に示すように、このような円弧状の 表面は、ブラシ22および26の端面23および27が接触する整流子40の半 径よりも大きな曲率半径を有する円弧から構成されている。その結果、一対の永 久磁石20の中立帯内に配されたブラシ22および26は、大径の円弧状端面2 3および27の奥行を軸方向に横切って延出する接触線41に沿って、すなわち 、それぞれの中央領域における中央幅線に沿って、整流子40の表面に接触する 。 次に、図5および図6を参照すると、正反対に対向するブラシ22および26 の中間に位置するブラシ24(これは、電機子巻線が磁極の中立帯の外側を通過 する 時に電機子巻線の整流が生じるように配置され、図示のモータ120の実施例に おいて高速ブラシを構成する)の端面25は、輪郭が非円弧状であり、第1の面 55、57および第2の面65、67によって形成されている。これらの面は、 互いに鋭角Yを成しており、この角度は約25度未満であるのが好ましい。さら に、これらの面は互いに交わって軸方向に延出する整流子40との接触線43を 提供する。この接触線は、端面25の中央領域に位置しておらず、端面25の前 端21に向かって所望の円周方向距離だけその中央領域からずれ、ブラシ24の 端面25の後端29から離れている。これらの第1および第2の面55、57お よび65、67は、それぞれ平坦面または円弧面のいずれで構成されてもよい。 理想的には、接触線43は、ブラシ24の前端21が整流子棒材の間の溝に落ち 込まない範囲で、ブラシの前端にできるだけ近くなければならない。このように して、ブラシ24の端面25は、最初は、完全に配置されるようになるために、 十分な動作時間の間、侵食にさらされる従来の円弧状のブラシの端面をまねるよ うに構成される。従って、整流子と、本発明にしたがって形成された非円弧状の 端面25を有するブラシ24との間の接触線43は、位置が移動せず、設置時と ほぼ同じ位置を維持する。それゆえ、本発明にしたがって構成されたブラシ24 を備えるモータ120の速度は、モータが疲労するにつれて増加することはなく 、初期動作時の高速動作における のとほぼ同一のRPMが維持される。 図5に示す本発明の好ましい一実施例においては、ブラシ24の端面25は、 第1の平坦面55と第2の平坦面65を備えており、これらの平坦面は、整流子 40との接触線43を形成する交叉線において交わっている。第1の平坦面55 は、ブラシ24の前端(すなわち、整流子40の回転方向に関してブラシの上流 側端)21から内側に交叉線43へ向かって延出しており、最も有利には前端2 1に対して垂直である。また、第2の平坦面65は、ブラシ24の後端(すなわ ち、整流子40の回転方向に関してブラシの下流側端)29から内側に交叉線4 3に向かって延出している。しかしながら、この第2の平坦面65は、第1の平 坦面55に対して鋭角Yを成している。このずれ角Yの大きさは、ブラシ24が 接触する整流子40の直径によってモータごとに異なる。 自動車用フロントガラス・ワイパー・システムの駆動モータとしての使用に特 に適した分数馬力2極3ブラシ型の2段速度直流モータから成り、図5に示すよ うなブラシ構成を含む本発明の特定の実施例においては、モータは、約0.86 0インチの直径を有する整流子を備えており、2個の正反対に対向するブラシは 、低速ブラシと共通接地ブラシとを成し、それぞれ、電機子巻線が磁極の中立帯 内を通過する時に当該電機子巻線を整流するように配置されており、高速ブラシ は、低速および共通端子ブラシの中間に配置されている。このような配置によ って、電機子巻線が磁極の中立帯の外側を通過する時に当該電機子巻線の整流が 高速ブラシにおいて生じる。高速ブラシの第1および第2の平坦面は、約0.2 03インチの幅を有するブラシの前端から約0.025インチ内側にある接触線 において、10〜15度、最適には約13度の角度を成して交わっている平坦面 から構成されている。このような特定の実施例においては、製造許容値を考慮し て、交叉する面によって形成される接触線を、高速ブラシの前端から1000分 の25インチ内側のところに位置させることが、回転している整流子の棒材間の 溝が、ブラシ前端を当該溝に落ち込ませることなく、円滑にブラシ下を通過する ことが確実に行えるようになると共に、製造容易な構成を提供するのに適当であ ることがわかった。 図6に示す本発明の別の実施例においては、ブラシ24の端面25が第1の湾 曲面57と第2の湾曲面67を備えており、これらは、整流子との接触線43を 形成する交叉線において交叉する円弧状の面から成っている。第1の円弧面57 は、ブラシ24の前端21から交線43に向かって内側に延出しており、第2の 円弧面67は、ブラシ24の後端29から交線43に向かって内側に延出してい る。平坦面の場合と同様に、第2の円弧面67は、第1の円弧面57に対して鋭 角Yを成しており、このずれ角度の大きさもまた、整流子の直径によって決まる 。 中間ブラシ24の端面25は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、 両方が平坦面又は円弧面でない面を交叉させることにより形成することもできる 。例えば、図5に示すブラシ24の端面25を変形して、1個の平坦面と1個の 円弧面により構成して、前端面55を平坦または円弧状のいずれかにして後端面 65を逆に、円弧状または平坦にすることができる。さらに、当該交叉面の一方 または両方が円弧面である時、当該円弧面を図6に示すように内向き凹形にして もよく、外向き凸形にしてもよい。また、端面が、交叉する2個の円弧状の面を 有する場合は、本発明の精神および範囲に逸脱することなく、一方を凸形にして 他方を凹形にすることもできる。 本発明は、また図7に示すような多段速度4極モータに適用することができる 。この場合、6個のブラシが電機子巻線を整流するために用いられる。4極モー タにおいては、4個の磁極は、モータ・ハウジングの内周に、円周方向に等間隔 で配置されている。これらの磁極は、永久磁石でも巻線電磁石でもよい。複数の 巻線から成る電機子は、モータ・ハウジング内で回転するよう、軸方向に長い電 機子軸上に支持されており、これらの巻線が磁極間に形成される磁場を通過する ようになっている。 6個のブラシ82、84、86、92、94および96は、従来の態様でブラ シ・カードに取り付けられており、各ブラシの端面が電機子軸35上に取り付け た整流 子40に接触している。従来の場合と同様に、2個のブラシ82および92は低 速ブラシを構成し、2個のブラシ84および94は共通接地ブラシを構成し、2 個のブラシ86および96は高速ブラシを構成している。2個の共通接地ブラシ 84および94は、並列に配線され、円周方向にほぼ180度離間して、すなわ ち整流子40の反対側に互いに正反対に離されている。2個の低速ブラシ82お よび92は、並列配線され、円周方向にほぼ180度離間して、すなわち整流子 40の反対側に互いに正反対に離されているが、共通接地ブラシ84および94 に対してほぼ90度の間隔で円周方向に離間されている。低速ブラシ82および 92と共通接地ブラシ84および94は、電機子巻線が4個の磁極により形成さ れる磁場の中立帯を通過する時に当該巻線の整流が生じるように該4個の磁極に 対して配置されている。 2個の高速ブラシ86および96は、並列に配線されており、円周方向にほぼ 180度離間して、すなわち、整流子40の反対側に互いに正反対に配置されて いる。さらに、ブラシ86および96は、低速ブラシ82および92と共通接地 ブラシ84および94との間にそれぞれ円周方向に離間して配置されている。ま た、高速ブラシ86は低速ブラシ82に対して、高速ブラシ96は低速ブラシ9 2に対して、鋭角Z(例えば、約30度)を成している。しかしながら、当業者 には明らかなように、低速時の場合に対する高速時のモータの単位分当たりの 回転数(RPM)での回転速度の相対差は、低速ブラシと高速ブラシとの間の分 離角度の大きさZによって決まる。それゆえ、選択される分離角度は、モータの 適用分野と所望の高低速度関係によって決められる。 このように配置されるが、高速ブラシ86および96は、電機子巻線が4個の 磁極の中立帯の外側を通過する時に当該巻線の整流が生じるように配置されてい る。その結果、これらの高速ブラシは、それぞれ端面の後方領域の近くにおいて 、他のブラシ82、84、92および94に生じる侵食に比して、より苛酷な侵 食を受けやすい。それゆえ、当該4極モータの高速ブラシ86および96のそれ ぞれは、本発明の開示内容にしたがって、互いに角度Yを成す第1および第2の 交叉面により形成される非円弧状の端面を備えており、当該交叉面は交わること によって整流子40との接触線83を形成し、この接触線は端面の中央領域には 位置せずに、該端面の前端に向かって円周方向に沿う所望距離だけ中央領域から ずれている。なお、2極モータの構成において述べたように、第1および第2の 平面は、平坦面であっても円弧状の面であってもよく、円弧状である場合は凸形 または凹形のいずれでもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベクステン、 ダニエル ピー. アメリカ合衆国 39702 ミシシッピ州 コロンバス センター ロード 262

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.モータ・ハウジング内に配され、協同して磁場を形成する少なくとも2個の 磁極と、 該磁極により形成される磁場内において回転するため軸方向に長い電機子軸の 回りに配された電機子巻線と、前記電機子軸上に取り付けられて前記電機子巻線 に電気的に接続され、整流接触面を提供する整流子とを有する回転子アセンブリ と、 該回転子アセンブリとインターフェースする関係に配され、前記整流子の整流 接触面とインターフェースする端面を備える低速ブラシと、 前記回転子アセンブリとインターフェースする関係に配され、前記整流子の整 流接触面とインターフェースする端面を備えており、電流が前記低速ブラシへ供 給される時に、前記低速ブラシと関連動作して、モータを第1の相対的に低い速 度で回転させる共通接地ブラシと、 前記回転子アセンブリとインターフェースする関係に配され、前記低速ブラシ および前記共通接地ブラシの間に離間して配置される高速ブラシと から成り、 該高速ブラシと前記共通接地ブラシとは、電流が前記高速ブラシに供給された 時に関連動作して、モータを第2の相対的に高い速度で回転させ、 前記高速ブラシは、前記整流子の整流接触面とインタ ーフェースする端面を備えており、該高速ブラシの端面は、前記整流子の整流接 触面と接触するための交線において交わる第1の面および第2の面を備えており 、前記交線は、前記高速ブラシの端面の中央領域からずれている ことを特徴とする多段速度直流電気モータ。 2.前記第1および第2の面の各々が平坦面から成ることを特徴とする請求項1 に記載の多段速度直流電気モータ。 3.前記第1および第2の平坦面が約25度よりも小さい鋭角を成していること を特徴とする請求項2に記載の多段速度直流電気モータ。 4.前記第1および第2の面が10〜15度の範囲にある鋭角を成していること を特徴とする請求項3に記載の多段速度直流電気モータ。 5.前記第1および第2の面の各々が円弧状の面から成ることを特徴とする請求 項1に記載の多段速度直流電気モータ。 6.前記第1および第2の円弧状の面が約25度よりも小さい鋭角を成している ことを特徴とする請求項5に記載の多段速度直流電気モータ。 7.前記第1および第2の面が10〜15度の範囲にある鋭角を成していること を特徴とする請求項6に記載の多段速度直流電気モータ。 8.前記第1および第2の面の少なくとも一方が平坦面 から成ることを特徴とする請求項1に記載の多段速度直流電気モータ。 9.前記第1および第2の面の少なくとも一方が円弧状の面から成ることを特徴 とする請求項1に記載の多段速度直流電気モータ。 10.前記第1および第2の面が約25度よりも小さい鋭角を成していることを 特徴とする請求項9に記載の多段速度直流電気モータ。 11.前記第1および第2の面が10〜15度の範囲にある鋭角を成しているこ とを特徴とする請求項10に記載の多段速度直流電気モータ。 12.モータ・ハウジング内に配され、協同して磁場を形成する4個の磁極と、 該磁極により形成される磁場内での回転のため軸方向に長い電機子軸の回りに 配された電機子巻線と、前記電機子軸上に取り付けられ前記電機子巻線に電気的 に接続され、整流接触面を提供する整流子とを有する回転子アセンブリと、 並列に配線され、前記回転子アセンブリの対向面上で正反対に対向して当該回 転子アセンブリとインターフェースする関係に配置され、前記整流子の整流接触 面とインターフェースする端面をそれぞれが備えた一対の低速ブラシと、 並列に配線され、前記回転子アセンブリの対向面上で正反対に対向して当該回 転子アセンブリとインターフェ ースする関係に配置され、一対の低速ブラシから円周方向に90度離間しており 、前記整流子の整流接触面とインターフェースする端面をそれぞれ備えており、 電流が低速ブラシへ供給された時に前記低速ブラシのそれぞれと関連動作して、 モータを第1の相対的に低い速度で回転させる一対の共通接地ブラシと、 並列に配線され、前記回転子アセンブリの対向面上で正反対に対向して当該回 転子アセンブリとインターフェースする関係に配置された一対の高速ブラシと から成り、 該一対の高速ブラシは、一対の低速ブラシと一対の高速ブラシとの間に配置さ れ、それによって、各高速ブラシは、低速ブラシの対応する各々から鋭角をなす ように円周方向に離間され、各高速ブラシは、電流が高速ブラシへ供給された時 に、前記共通接地ブラシの対応する各々と関連動作して、モータを第2の相対的 に高い速度で回転させ、前記高速ブラシのそれぞれは、前記整流子の整流接触面 とインターフェースする端面を備えており、各高速ブラシの端面は、前記整流子 の整流接触面と接触するための交叉線において交わる第1の面および第2の面を 備えており、前記交叉線が各高速ブラシの端面の中央領域からずれている ことを特徴とする多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 13.前記第1および第2の面の各々が平坦面から成る ことを特徴とする請求項12に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 14.前記第1および第2の面が約25度よりも小さい鋭角を成していることを 特徴とする請求項13に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 15.前記第1および第2の平坦面が10〜15度の範囲にある角度を成してい ることを特徴とする請求項14に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ 。 16.前記第1および第2の面が円弧状の面から成ることを特徴とする請求項1 2に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 17.前記第1および第2の円弧状の面が約25度よりも小さい鋭角を成してい ることを特徴とする請求項16に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ 。 18.前記第1および第2の円弧状の面が10〜15度の範囲にある角度を成し ていることを特徴とする請求項17に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モ ータ。 19.前記第1および第2の面の少なくとも一方が平坦面から成ることを特徴と する請求項12に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 20.前記第1および第2の面の少なくとも一方が円弧状の面から成ることを特 徴とする請求項12に記載の多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 21.前記第1および第2の面が約25度よりも小さい鋭角を成していることを 特徴とする請求項12に記載の 多段速度4極6ブラシ式直流電気モータ。 22.モータハウジング内に配され、協同して磁場を形成する一対の磁極と、 該磁極により形成される磁場内での回転のため、軸方向に長い電機子軸の回り に配された電機子巻線と、前記電機子軸上に取り付けられ、前記電機子巻線に電 気的に接続されており、整流接触面を提供する整流子とを有する回転子アセンブ リと、 該回転子アセンブリとインターフェースする関係に配され、前記整流子の整流 接触面とインターフェースする端面を備える低速ブラシと、 前記回転子アセンブリとインターフェースする関係に配され、前記整流子の整 流接触面とインターフェースする端面を備え、電流が低速ブラシへ供給される時 に前記低速ブラシと関連動作して、モータを第1の相対的に低い速度で回転させ る共通接地ブラシと、 前記回転子アセンブリとインターフェースする関係に配され、前記低速ブラシ および共通接地ブラシの間に離間して配置された高速ブラシと から成り、 該高速ブラシおよび共通接地ブラシは、電流が前記高速ブラシへ供給された時 に関連動作して、モータを第2の相対的に高い速度で回転させ、前記高速ブラシ は、前記整流子の整流接触面とインターフェースする端面を備えており、前記高 速ブラシの端面は、整流子の整流接触 面と接触するための交叉線において交わる第1の面および第2の面を備えており 、前記交叉線は、前記高速ブラシの端面の中央領域からずれている ことを特徴とする2段速度直流電気モータ。 23.前記第1および第2の面の各々が平坦面から成ることを特徴とする請求項 22に記載の2段速度直流電気モータ。 24.前記第1および第2の平坦面が25度よりも小さい鋭角を成していること を特徴とする請求項23に記載の2段速度直流電気モータ。 25.前記第1および第2の平坦面が10〜15度の範囲にある角度を成してい ることを特徴とする請求項24に記載の2段速度直流電気モータ。 26.前記第1および第2の面の各々が円弧状の面から成ることを特徴とする請 求項22に記載の2段速度直流電気モータ。 27.前記第1および第2の円弧状の面が約25度よりも小さい角度を成してい ることを特徴とする請求項26に記載の2段速度直流電気モータ。 28.前記第1および第2の円弧状の面が10〜15度の範囲にある角度を成し ていることを特徴とする請求項27に記載の2段速度直流電気モータ。 29.前記第1および第2の面の少なくとも一方が平坦面から成ることを特徴と する請求項22に記載の2段速度直流電気モータ。 30.前記第1および第2の面の少なくとも一方が円弧状の面から成ることを特 徴とする請求項22に記載の2段速度直流電気モータ。 31.前記第1および第2の面が約25度よりも小さい角度を成していることを 特徴とする請求項22に記載の2段速度直流電気モータ。 32.前記第1および第2の面が10〜15度の範囲にある角度を成しているこ とを特徴とする請求項31に記載の2段速度直流電気モータ。 33.整流接触面を提供する回転式整流子を備えた直流電気モータ用ブラシにお いて、 導電性材料の本体と、 整流子の整流接触面とインターフェースをする前記本体上の端面と から成り、 前記端面上には、第1の面と第2の面が形成されており、 該第1および第2の面は、整流子の整流接触面に接触するための交叉線におい て交わっており、 該交叉線が当該ブラシの端面の中央領域からずれている ことを特徴とする直流電気モータ用ブラシ。 34.前記第1および第2の面の各々が平坦面から成ることを特徴とする請求項 33に記載の直流電気モータ用ブラシ。 35.前記第1および第2の平坦面が約25度よりも小さい角度を成しているこ とを特徴とする請求項34に記載の直流電気モータ用ブラシ。 36.前記第1および第2の平坦面が10〜15度の範囲にある角度を成してい ることを特徴とする請求項35に記載の直流電気モータ用ブラシ。 37.前記第1および第2の面の各々が円弧状の面から成ることを特徴とする請 求項25に記載の直流電気モータ用ブラシ。 38.前記第1および第2の円弧状の面が25度よりも小さい角度を成している ことを特徴とする請求項37に記載の直流電気モータ用ブラシ。 39.前記第1および第2の円弧状の面が10〜15度の範囲にある角度を成し ていることを特徴とする請求項38に記載の直流電気モータ用ブラシ。 40.前記第1および第2の面の少なくとも一方が平坦面から成ることを特徴と する請求項33に記載の直流電気モータ用ブラシ。 41.前記第1および第2の面の少なくとも一方が円弧状の面から成ることを特 徴とする請求項33に記載の直流電気モータ用ブラシ。 42.前記第1および第2の面が25度よりも小さい角度を成していることを特 徴とする請求項33に記載の直流電気モータ用ブラシ。 43.前記第1および第2の面が互いに10〜15度の 範囲にある角度を成していることを特徴とする請求項42に記載の直流電気モー タ用ブラシ。
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