JPH10503615A - 任意の位置に配置可能な相互噛合部を備えた弾性固着テーパー接続器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 相互噛合可能な電気接続器（２０）は、柔軟な導電性部材（２４）を備えており、この柔軟な部材は、リジッドな部材（２８）との電気的接続をなすために、外表面に沿って導電性の部分（５８）を有している。リジッドな部材もまた、外表面に沿って複数の導電性部分（９０）を有しており、これらの部分は、柔軟な部材上の導電性部分の形状に相当する形状にされている。リジッド部材は、離脱可能な係合状態で所望の箇所で柔軟な部材と互いに噛合うことができて電気的接続をなす。この相互噛合は、柔軟な部材の導電性部分を剥がしたり損傷したり、あるいは貫通したりせずに、その後の離脱および再接続することを可能とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】 任意の位置に配置可能な相互噛合部を備えた弾性固着テーパー接続器 発明の属する技術分野 本発明は、複数の導体接続器に対応する装置に関する。これらの接続器は、自 己固着テーパーを用い、第１の導電性の柔軟な部材を有している。この柔軟な部 材は、その長さに沿う所望の箇所で、相当する形状にされた第２の導電性のリジ ッド部材を、着脱可能に係合した状態で受け入れ、一つもしくはそれ以上の電気 的接続をなす。 発明の背景 任意の所望の位置で、接続器の構成に損傷を与えることなく繰り返して着脱が 行われて、信頼性があり、且つ低コストの電気接続器が要望されている。例えば 、標準的なマルチプルピンプラグでは、各ピンが、それぞれ独立した接続によっ てプラグ内の対応ソケットに接続される。ソケット構成の中でのピンの動きを伴 ってソケット構成内にピン保持構成が繰り返して取り付けられると、ピンおよび ソケットの双方の導電面が摩耗する。摩耗した表面は、その金属コーティングを 失って酸化し始める。それと同時に、ピンは緩くなってしまうかも知れない。そ の結果、電気接触抵抗は、接続器が接続不良となるまでに大きくなってしまう。 導電性の構成どうしの間で相互噛合の可能な接触を維持するように、互いに固 着するテーパーを用いる電気接続器がリーレックその他の米国特許第５，０７１ ，３６３号に開示されている。この特許は、互いに噛合可能な部材からなる電気 接続器を開示している。これらの部材は、互いに作用しあうとき、押し付けられ た接触によって電気的接続を確実にするように協働する。各部材は堅い材料から なっており、複数のテーパー部を含む構成にされた表面を備えて電気的には絶縁 性である本体部を有している。各部材のテーパー付き側面は、導電性の材料を含 んでおり、これら部材が互いに噛合ったときに電気的接続がなされ、この接続は 、双方の部材間で相互固着しているテーパー部によってもたらされる摩擦力によ って保持される。部材間の接続は、部材どうしを離脱させるに十分な力が加えら れるまで維持される。 この相互噛合およびその後の保持のために必要とされる幾何学的形状は、アッ ペルドーンの米国特許第４，８７５，２５９号に述べられている。この文献は、 電気接続器に関して述べるものではないが、機械的な締付装置として対で用いる ことができる相互噛合可能な部材に関して述べている。各部材は、複数のテーパ ー部を含む構成にされた表面を有しており、各テーパー部は、テーパーを形成す るに十分な角度で共通平面から傾斜した少なくとも一つの側面を有している。二 つのテーパー部の側面が接触した状態に互いに噛合わされるに際して、その部材 の対は、そのテーパー付き側面の半分の角度の正接が、その接触面どうしの材料 の摩擦係数よりも小さいときに、摩擦で互いに固着される。個々のテーパー部は 、非常に小さくすることができる。 リーレックその他の特許に開示された接続器は、数センチメートルの距離にわ たって電流を搬送するようにデザインされていた。これは、それらの比較的薄い 導体と堅さが、数センチメートルを超える距離で実質的な抵抗を生じるからであ る。その結果、これらの接続器は、電流搬送の長さ方向の距離が短く限られたま まであった。 柔軟な電流搬送装置が、『ゼブラ・ストリップ』の商標で知られている。これ らゼブラ・ストリップは、導電性の粒子小片がその長さ方向に沿って散在させら れた固形の四角い弾性体である。それらは、薄く削り取ることによって得られる 導電性の材料の層と絶縁性の材料の層を、交互に積層させることによって作られ ている。これらゼブラ・ストリップは、その厚さ方向または幅方向における電流 の導通に限定されている。それらは、導電性小片は抵抗率が高いため、その長さ 方向の電流を導通させられないという点でリーレックその他の接続器と同じ欠点 を示す。 導電性粒子は、ゴムのような弾性材の中に埋め込まれる。埋め込まれたこれら の粒子は、製造過程における磁界によって、ゴム内で粒子に方向性が与えられる 。しかし、弾性材中に埋め込まれたこれらの粒子は、高い抵抗率を示し、結果的 に数ミリメートル以下の長さにわたって電流を搬送する程度にしか用いることが できない。これらの粒子埋め込み弾性材の、より一般的な使用には、電気キャビ ネッ ト等のドア用ガスケットおよびシールが含まれる。 電気装置から、例えば、電話のジャックやアンテナ接続器、低圧の電気コンセ ントといった開口付きの電気ソケットまでの間で、ワイヤやケーブル、あるいは その他の長いコード長の使用をなくすこともまた、好ましいことであった。長い コード長は、部屋の美観を損ない、人がそのコードを踏んだり跨いだりするのに 邪魔となるものである。さらに、コード長並びに固定されたソケットの位置は、 電気装置の配置を不便な位置に拘束しかねない。 発明の概要 本発明は、電気接続器のシステムを提供することによって先行技術の問題を克 服するものであり、基本的に低圧で、システムの長さに沿う僅かな抵抗と僅かな 電圧降下で、１センチメートルから数１０メートルのどのような距離であっても 電流または電気信号を搬送するのに有用である。本発明の電気接続器システムは 、リジッドな導電性部材と互いに噛合うことができる柔軟な導電性部材とで形成 される。リジッドな導電性部材は、柔軟な部材に沿って任意の所望の位置に配置 することができる。柔軟な部材は、第２の導電性部材からの圧力下に選択された 領域で電気的接触部を形成し、この第２導電性部材は、柔軟な部材に相当する形 状にされている。柔軟な部材は、他の領域では絶縁性を残している。 この柔軟な導電性部材は、複数の導電性の突出部によって形成される外表面を 有している。導電性のリジッド部材は、柔軟な部材のそれらと等しい形状にされ た導電性の部分を有している。この形状は、柔軟な部分とリジッド部分とが、電 気的な接続を確実にするに十分な力で互いに噛合うのを許容する。同時に、同じ 箇所または別の箇所で、柔軟な部材に対してリジッド部材を外したり再接続した りすることも許容する。このとき、柔軟な部材の導電性部分を剥がしたり損傷し たり、あるいは貫通したりすることはない。 本発明の他の態様では、柔軟な導電性部材の外表面は、突出したテーパー部の 形状に形成される。導電性ワイヤは、これらテーパー部内に埋め込まれる。これ らワイヤは、導電性粒子が充填された弾性材で囲まれ、この弾性材は、柔軟な部 材のテーパー部の縁の表面にまで及んで導電性表面を形成している。同じ形状の 導電性表面を有するリジッド部材と互いに噛合うことによって、電気的接続がな される。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の斜視図、 図２は、本発明の要部を破断して示す分解図、 図２ａは、本発明の要部を破断して示す断面図、 図３は、本発明の第２実施例の要部破断図、 図４は、本発明の第３実施例の要部を破断して示す分解図、 図５は、本発明の第４実施例の要部を破断して示す斜視図、そして、 図６は、本発明の第５実施例の要部を破断して示す斜視図である。 図７は、本発明に従って製作されたサンプル材料の抵抗と圧力との関係を表す グラフ図、 図８は、本発明の第６実施例の要部を破断して示す分解図、そして、 図９は、本発明の第７実施例の要部を破断して示す分解図である。 図面の詳細な説明 図１は、電話２２のような電気装置のための電気信号搬送体として用いられて いる、本発明の固着テーパー電気接続器を示している。この固着テーパー接続器 ２０は、導電性の柔軟なノンリジッド部材２４を含んでおり、このノンリジッド 部材２４は、外部の電源もしくは信号源からの電流を受ける。導電性のリジッド 部材２８は、コード２９によって電話２２に接続されており、電話２２に信号電 流を供給するのに必要な電気接続を形成するように、柔軟な部材２４と相互に噛 合した状態となっている。電気接続のために必要な、この相互噛合接触は、それ ぞれに対応して形成された導電性の外側表面３０，３２を介して達成される。 本発明の固着テーパー接続器２０は、ベースボード３４、壁、床あるいはその 他の支持構造物に沿って用いられる。柔軟な部材２４は、リボン状の構造を有し ている。それは、接着剤や機械的締付装置等の従来の締付技術によってベースボ ード３４に連結されている。このリジッド部材２８は、そうして、この柔軟な部 材２４に、その長手方向に沿う如何なる位置ででも、電話２２が置かれるべき位 置に対応して取り付けられる。リジッド部材２８は、柔軟なストリップ部材２４ から取り外すことができ、柔軟なストリップ部材２４に沿う如何なる位置にも、 このストリップ部材を剥いだり損傷したり、あるいは貫通したりすることなく、 繰り返し再接続できる。図には一つのリジッド部材２８だけが柔軟な部材２４に 相互噛合して示されているが、この柔軟な部材２４は、複数のリジッド部材を同 時に収容することができ、幾つかの低電圧の電気装置に電気信号（または電流） を供給できる。 柔軟な部材２４は、室内の壁や床、あるいはベースボードに沿って、ほぼ０． ５ｍから数１０ｍにわたって設けられ、隅部ではそれに沿って曲げることができ る。この構造は、使用者が、所望の必要な箇所で電気接続することを可能にする 。その結果、配線ルートは、可能なかぎり直接に取ることができるようになる。 このことは、延長コードや他の長いコードの必要性を取り除き、美観を損なうこ とも、また、例えば人がこれらのコードに引っ掛かるような邪魔になったりする こともなくなる。さらには、使用者にとって不便となることがないように、電気 装置の配置に、より多くの選択の余地が与えられる。 導電性の柔軟な部材２４の長さに沿って低電圧の電気信号（あるいは電流）が 搬送されるので、この柔軟な部材２４は、人や動物に電気ショックの危険をもた らすことなく、露出されたままにしておくことができる。さらに美観が求められ る場合には、この柔軟な部材２４は、使用に必要な箇所だけで露出されて、あと は被覆することができる。低電圧の適用が好ましいので、固着テーパー接続器２ ０は、特に、電話やランプ、ステレオのスピーカー等の低電圧電気装置のための 使用に有用である。 図２および図２ａは、導電性の柔軟な部材２４とリジッド部材２８とが相互に 噛合した状態で電気的接続をなす、本発明の固着テーパー接続器２０の一部分を 詳細に示している。柔軟な部材２４は、その外側の表面または主要な面３０に、 導電性リジッド部材２８の外側の対応表面３２と相互に噛合するためのテーパー 部４０を有している。 柔軟な部材２４は、電気絶縁材よりなる本体部４１と、その外側表面３０に沿 っ て外方へ突出しているテーパー部４０とを有している。各テーパー部４０は、二 つの側面４４および４６を有し、それらは、平坦な面５０を有する頂部４８の箇 所で終わっている。テーパー部４０は、アッペルドーンの米国特許第４，８７５ ，５２９号およびリーレックその他の米国特許第５，０７１，３６３号によるテ ーパー形状を有する形にされており、これら両特許は、本明細書に引用して組み 込まれている。 テーパー部４０は、複数の直線状の畝５２と溝５４を形成して隣り合って配置 されている。各溝５４は、底５６を有しており、隣接するテーパー部４０を隔て ている。テーパー部４０は、頂部４８の平坦面５０および隣接するテーパー付き 側面４４および４６にわたって導電性の周囲の面５８を有している。これらの導 電性の周囲面５８は、テーパー部４０どうしの間の底５６にまでは延在していな い。その結果、柔軟な部材およびリジッド部材２４，２８が噛合ったときに短絡 が生じる可能性は、大きく減じられている。 柔軟な部材２４の導電性の周囲面５８は、テーパー部４０上にあり、且つ、ワ イヤ６２を囲繞してテーパー部４０内に埋め込まれた導電性粒子６０と共に弾性 材が充填された導電性粒子から形成される。好ましいワイヤは銅であり、その他 の同様の導電性ワイヤもまた許容される。 粒子６０は、ワイヤ６２と電気的に接触状態にあり、比較的低い圧力が加えら れた状況下においては、柔軟な部材２４に高い導電性を与えると同時に、電気的 接触が意図されていない領域においては電気絶縁性を維持している。これら粒子 は、ワイヤ６２から、テーパー部４０の頂部４８およびその隣の側面４４，４６ にわたって延在しており、そのテーパー部４０に近い本体部４１の部分の中にま で及んでいることもある。特に、粒子６０は、テーパー部４０の周囲面５８に及 んでおり、これらの周囲面５８及びここから柔軟な部材２４の外側表面３０が導 電性である。ワイヤ６２は、外部の電源または信号源２６（図１）からの低圧電 流が供給されるが、柔軟な部材２４の長さに沿って延びている。この構成は、柔 軟な部材２４の長さ全体にわたって、最小の電圧損失で電流を搬送することがで きる。 あるいは、粒子６０は、柔軟な部材の中で他の形状で分散させられていてもよ い。例えば、粒子は、テーパー部を含めて、柔軟な部材の本体部の全体にわたっ て分散させられていてもよい。この構成の利点は、柔軟な部材が、複数のステッ プからなる製造方法に対して、以下に説明するように、単一のステップで製造で きることにある。 粒子の実際の数は、柔軟な部材が、特にテーパー部４０が感圧性であるか非感 圧性であるかによって調整される。テーパー部４０は好都合にも感圧性であって 、圧力の増大とともに導電性が高まり、そのことは柔軟な部材とリジッド部材２ ４，２８とが互いに噛合うことによって生じる。テーパー部４０は、非感圧性で あってもよい。 感圧性は、粒子の充填密度に依存する。粒子の充填密度の変化に伴う効果は図 ７にグラフで示されている。柔軟な部材２４が感圧性である場合、リジッド部材 が接続されていない領域で絶縁性が保たれ、短絡事故が避けられる。 ニッケルは、導電性粒子に好適な材料である。金、銅、銀、あるいはニッケル や銅に銀または金を被覆した粒子、あるいは他の同等の導電性材料もまた適当で ある。金属被覆したポリマーの誘電体球もまた適当である。導電性粒子は、埋め 込まれているワイヤ６２およびリジッド部材２８の外表面３２（導電性セグメン ト９０を含む）に対して化学的且つ電気的に適合性のものでなければならない。 化学的適合性には、粒子６０、ワイヤ６２および導電性セグメント９０を構成す る金属が、互いに反応しないことが要求される。電気的適合性には、粒子６０、 ワイヤ６２および導電性セグメント９０が、電流または電気信号を導通するのに 抵抗が十分に低いことが必要とされる。 柔軟な部材２４は、ノンリジッドであり、且つ、シリコーンやウレタン、ある いはフルオロエラストマー等のような弾性材料からなっている。部材２４が柔軟 性を有していれば、柔軟な部材２４のテーパー部４０は感圧性とすることが可能 である。感圧性のテーパー部４０は、相互噛合中における圧力下に置かれるとき 圧縮され、柔軟な部材２４は選択された領域内で導電性となり、同時に他の領域 で電気的絶縁性を保つ。さらに、柔軟な部材２４の柔軟性は、柔軟な部材２４の テーパー部４０とリジッド部材２８のテーパー部７２との間の接触を最大にする ものである。その結果、柔軟な部材およびリジッド部材２４，２８のテーパー部 ４０，７２どうしの間の圧縮は、柔軟な部材２４の導電性表面とリジッド部材２ ８の導電性セグメント９０との間に強化された電気的接触をもたらし、低抵抗の 電気的接続を提供する。 柔軟な部材２４は、部分部分に分けられて作られる。最初に、表面に現れる部 分に相当する形状の型が、導電性粒子を混入した弾性材で満たされる。そして、 テーパー部に相当するこの型の部分にワイヤが並べられる。粒子を含まない弾性 材の層が、テーパー部を形成する部分の上に置かれる。両方の層が一度硬化する と、全体が型から取り出される。 あるいは、柔軟な部材２４は、外表面３０を、再使用可能なマスター上に複製 することによって形成することもできる。マスターの表面は、形成されるべきテ ーパー部４０の転写形状(negative)である。高速複製が必要な場合には、熱可塑 性樹脂で注型や押出成形、あるいは射出成形することもでき、あるいはマスター の表面上で形成することもできる。マスターは熱伝導性であり、成形される熱可 塑性樹脂を短時間で固化させるように、マスターは冷却され且つ再使用に伴って 連結される。導電性粒子の充填された弾性材が、埋め込まれたワイヤの上に押出 成形されてもよい。ステンレス鋼がマスターに好適であり、他の同等の材料も好 適である。 導電性のリジッド部材２８は、その外表面３２に沿ってテーパー部７２と共に 本体部７０を含んでいる。テーパー部７２は、複数の直線状の畝７４と溝７６と を形成して隣り合って並べられている。各溝７６は底７８を有しており、隣接す るテーパー部７２どうしを隔てている。 リジッド部材２８の外表面３２はテーパー部７２によって形成されており、こ のテーパー部は、平坦面８６を備えた頂部８４のところで終わっているテーパー 付き側面８０，８２を有している。このリジッドな構成部材２８上の好適なテー パー部７２は、アッペルドーンの米国特許第４，８７５，２５９号およびリーレ ックその他の米国特許第５，０７１，３６３号によるテーパー形状を有する形に さ れている。これらのテーパー部７２は、柔軟な部材２４の外表面３０を形成する 前述のテーパー部４０と共に協働する形状にされている。導電性セグメント９０ は、テーパー部７２の部分に沿って延在している。外表面３２上の導電性セグメ ント９０は、底７８を通って、且つテーパー部７２の側面８０，８２に沿って延 在し且つ頂部８４の近傍で終わっており、このリジッド部材２８が柔軟な部材２ ４に着脱可能に係合したときに電気的接続をなすようにされている。テーパー部 ７２の側面８０，８２間に存する頂部８４の平坦面８６は、導電性材料に対して 非接触状態に保たれ、固着テーパー接続器２０内における短絡を防止する。 リジッド部材２８は、導電性セグメント９０に電気的接触状態とされている端 子９２を含んでいる。これらの端子９２は、使用される装置のワイヤ９４に接続 される。これら導電性セグメント９０とワイヤ端子９２とは、好適なことに、銅 や銅合金、あるいは他の同等の導電性材料から作られている。 リジッド部材２８の本体部７０は、弾性絶縁ポリマーの射出成形や注型、押出 成形のような従来技術によって形成される。好適なポリマーとしては、コネティ カット州フェアフィールドのゼネラル・エレクトリック・カンパニーから入手可 能なＵＬＴＥＭ（登録商標）のようなポリエーテルイミド、イリノイ州シカゴの アモコ・コーポレーションから入手可能なＵＤＥＬ（登録商標）やＲＡＤＥＬ（ 登録商標）のポリエーテルスルフォンおよびＸＹＤＡＲ（登録商標）のような液 晶ポリマーが含まれる。さらに、有用なポリマーとしては、ただし限定するもの ではないが、アクリル樹脂やビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ カーボネート、また、ポリエチレン・テレフタレート（ＰＥＴ）のようなポリエ ステルが含まれる。 金属薄膜が、無電解めっきや蒸着等の技術によって外表面上に形成される。こ の薄膜よりも厚い金属層が同じ金属または別の金属で、その薄膜の上に電気めっ きされる。その後、この金属の外表面の部分は、外表面を形成する絶縁材が現れ るまで、ダイヤモンド鋸による研磨のような従来技術によって完全に取り除かれ 、結果として、導電性セグメントと絶縁部分とが互いに隔てられた状態に形成さ れる。 特に、図２ａには、柔軟な部材およびリジッド部材２４，２８が相互に噛合っ ている係合状態で示されている。この相互噛合している係合並びに柔軟な部材お よびリジッド部材２４，２８どうしの保持は、柔軟な部材およびリジッド部材２ ４，２８上のそれぞれのテーパー部４０，７２が同じ高さで、且つ頂部面５０， ８６の幅が底５６，７８の幅よりもわずかに大きいときに達成される。この構造 の結果として、相互噛合状態にある柔軟な部材およびリジッド部材２４，２８の テーパー部４０，７２は、テーパー付き側面４４，４６，８０，８２のそれぞれ に沿って互いに接触する。相互噛合によるこの接触は、柔軟な部材およびリジッ ド部材２４，２８の間に空間９６，９８を形成し、付着を容易にする。その付着 の程度は、テーパーの角度、及び／又は、相互に噛合っているテーパー部４０， ７２の側面４４，４６，８０，８２どうしの間の摩擦力に依存する。柔軟な部材 およびリジッド部材２４，２８の頂部４８，８４と底５６，７８は、それぞれの テーパー付き側面４４，４６，８０，８２どうしの間に、そこに作用する摩擦力 よりも大きな力が作用したときに接触することができる。その結果、柔軟な部材 およびリジッド部材２４，２８は、互いに固着しているテーパー部４０，７２に よってもたらされる十分な摩擦力によって、簡単には分離しないように一体に保 持され、必要なときには、この相互噛合している係合状態から手で分離させられ る。 柔軟な部材およびリジッド部材２４，２８の別の実施例では、保持のために必 要な摩擦力を与えるように、アッペルドーンの米国特許第４，８７５，２５９号 およびリーレックその他の米国特許第５，０７１，３６３号に開示されたテーパ ー形状のテーパー部４０，７２を有する。これら別の実施例では、各部材２４， ２８上の底５６，７８および頂部面５０，８６の幅が、上述の実施例とは違って 、柔軟な部材およびリジッド部材２４，２８の双方が相当する形状に保たれるこ とを条件として変化してもよい。さらには、一方の部材の一つもしくは二三の頂 部面および底が、第１の一連の幅を有すると同時に、その同一部材の他の頂部面 および底が、第２の一連の幅を有するようにしてもよい。反対側の部材は、相当 する形状に形成される。それぞれの部材の頂部面および底に第１および第２の一 連 の幅を有するこの構成は、キー型（keying type）の構成を形成し、特定の箇所 における一方の部材の頂部面から他方の部材の底への相互噛合を促し、電気的接 触を形成する柔軟な部材およびリジッド部材上で、特定の箇所で導体が互いに相 当するのを許容する。例えば、この形状は、電気信号の双方向伝達が電気回路を なすことを考慮したものである。 上述の実施例においては、相互噛合の摩擦力は、所望の時間連続した電気接続 を維持するのに十分なものである。この電気接続は、クリップや他の外部の保持 装置によって強化されてもよい。 その他の別の接続器の実施例は、柔軟な部材２４の導電性テーパー部４０と電 気接続を形成するに十分な構造を備えた外表面を有するリジッド部材との組合わ せで、上述のような柔軟な部材２４を含むことができる。これらのリジッド部材 は、柔軟な部材２４のテーパー部４０の外表面３０の形状と等しい形状にされた 外表面を有する必要はない。リジッド部材の外表面は、これは電気接続を形成す るが、電気パッドのような構造を含むこともできる。これらの電気パッドは、平 坦頂部面５０と全体または部分的に接触するように置くこともでき、あるいは、 必ずしも相互固着状態になるとは限らないが、部分的に相互噛合するようにテー パー部４０どうしの間の溝５４内に置くこともできる。さらに、電気パッドは、 これらの構成の双方の組合わせの形状とすることもできる。この電気的接触は、 クリップや他の外部の保持装置によって維持することもできる。 好ましい固着テーパー接続器は、近い距離で隔てられている端子の列を相互接 続するために、且つ薄いケーブルが、延長された距離でコンポーネントどうしを 目立たないように接続するために、大きさは小さくされている。接続器の各対は 、少ない場合には２個の、多い場合には５０個のテーパー部を有しているが、他 の個数の構成もあり得る。例えば、１ミリメートル当たり０．２５個から１０． ０個の導電性セグメントを設けることができる。柔軟な部材およびリジッド部材 の双方のテーパー部の高さは、複数の端子を主要するためには０．２ミリメート ルから１０．０ミリメートルの範囲内であることが好ましい。 図３は、図２および図２ａの固着テーパー接続器２０がプリント回路基板１０ ２上に用いられている状態を示している。電流もしくは電気信号を搬送するワイ ヤ１０４（一つのワイヤは示されていない）が、テーパー部３４から延びており 、且つプリント回路基板１０２内の開口１０６を通って半田付けによって接続さ れている。同様に、リジッド部材２８はワイヤのための端子９２を含んでいる。 柔軟な部材２４は、接着剤や機械的締付装置等の従来の締付技術によってプリン ト回路基板１０２に取り付けられている。 図４は、本発明の第３の固着テーパー接続器１２０を示している。上の図２お よび図２ａで述べられた固着テーパー接続器と同様に、接続器１２０は、導電性 の柔軟なストリップ部材１２２と、等しい形状にされた導電性のリジッド部材１ ２４とを含んでいる。両部材は、相互噛合および電気接続を容易にするように、 それらの各外表面１３０，１３２から突出して同じ形状にされたテーパー部１２ ６，１２８を有している。柔軟な部材およびリジッド部材１２２，１２４上のテ ーパー部１２６，１２８は、アッペルドーンの米国特許第４，８７５，２５９号 およびリーレックその他の米国特許第５，０７１，３６３号による形状でテーパ ー付き側面１３６，１３８，１４０，１４２を有しており、複数の隣り合う直線 状の畝１４４，１４６と溝１４８，１５０を形成して構成されている。 この柔軟な部材１２２は、上述の図２および図２ａにおけるそれとは、テーパ ー部１２６が、同軸にコーティングされたワイヤ１５４で形成された曲面の頂部 １５２で終わっている点で異なっている。同軸のコーティングは、導電性粒子が 充填されたポリマーの層１５６である。この導電性粒子充填ポリマー層１５６の 表面１５８は導電性である。同軸にコーティングされたワイヤ１５４は、柔軟な 部材１２２の長さを延長して外部の電源または信号源（図１に示すような）に接 続する。柔軟な部材１２２の本体部１６０は、非導電性であり、図１，２および ２ａの柔軟な部材のための材料のような電気絶縁材で形成されている。 導電性のリジッド部材１２４は、上記図２および２ａに示されて述べられたリ ジッド部材２８とは、リジッド部材１２４の外表面１３２が、曲面の底１６６を 備えた溝１５０を含んでいる点で異なっており、相互噛合に際しては、柔軟な部 材１２２の曲面頂部１５２を形成する同軸コーティングされたワイヤ１５４を収 容し、且つこれに相当する。しかし、柔軟な部材とリジッド部材とが共に相互噛 合したときの双方の間には空間が形成されるのが好ましいので、曲面底１６６の 曲率半径が、柔軟な部材１２２の曲面頂部１５２の曲率半径に完全に等しくなっ ていることは必要でない。 導電性の（金属被覆された）セグメント１６８は、溝１５０の実質的な部分に 沿って延在しており、溝１５０の残りの部分は金属被覆されない。相互噛合に際 してこれらの導電性セグメント１６８は、同軸コーティングされたワイヤ１５４ を囲んでこれに接触し、同軸コーティングされたワイヤ１５４に対して、導電性 粒子充填ポリマー層１５６で十分な電気的接触をなす。この相互に噛合っている 係合は、互いに噛合っているテーパー部１２６，１２８の側面どうしの間に作用 する摩擦力に起因して、柔軟な部材１２２とリジッド部材１２４の間に空間（図 示せず）を生じる。摩擦力の程度、そして究極的には付着の力の程度は、テーパ ーの角度に、及び／又は、互いに噛合っているテーパー部１２６，１２８の側面 間に作用する摩擦力に依存する。曲面頂部１５２は、曲面の底１６６との間に作 用する力が、各テーパー付き側面１３６，１３８，１４０，１４２の間に作用す る摩擦力よりも大きければ、この曲面の底１６６に接触することができる。その 結果、柔軟な部材およびリジッド部材１２２，１２４は、互いに固着しているテ ーパー部１２６，１２８によってもたらされる十分な摩擦力で、簡単には分離し ないように一体に保持され、必要なときには、この相互噛合の係合状態から手で 分離させられる。導電性セグメント１６８は、この導電性セグメント１６８に接 触している状態で設けられている端子（図２に示されたものと同様の）に接続す ることができる。この端子は、外部装置に対して引き続き接続するためのワイヤ を受ける開口１６９を通して、この導電性セグメント１６８に接触している。 導電性の柔軟な部材１２２およびリジッド部材１２４の双方は、図２および図 ２ａの固着テーパー接続器のために、上で述べた材料で作られる。この固着テー パー接続器１２０は、図１に示されるようなベースボードに沿わせて用いること ができ、あるいは図３に示されるようなプリント回路基板に接続した状態で用い ることができ。 図５は、本発明の第４の固着テーパー接続器１７０の一部分を示している。こ の接続器１７０は、突出したテーパー部１７４を有する柔軟な導電性部材１７２ を含んでおり、図２および図２ａで上に述べたそれらと同様の形状および構造を 備えている。これらのテーパー部１７４は、直線状の畝１７６と溝１７８とを形 成するように隣り合わせて配置されている。各溝１７８は、底１８０を有してお り、隣接するテーパー部１７４どうしを隔てている。この柔軟な部材１７２は、 図２および図２ａで上に述べたリジッド部材２８と同様のリジッド部材と相互に 噛合わされることができる。このリジッド部材は、電気接続を形成すべく外表面 に相当する形状のテーパー部を有している。 柔軟な部材１７２においては、複数のフラットワイヤリボン１８２，１８４が 柔軟な部材１７２の本体部１８６の中に埋め込まれており、個々のワイヤリポン １８２，１８４は、テーパー部１７４から本体部１８６を通って本体部１８６の 外側の点にまで延びている。これらのワイヤリボン１８２，１８４は、テーパー 部１７４内に埋め込まれた導電性粒子１８７に接触する。これら粒子１８７は、 導電性の周囲面１８８を形成する。この構成は、これらテーパー部１７４を感圧 性にする。 各フラットワイヤリボン１８２，１８４は、柔軟な部材１７２の長さに沿って 延在している一群のワイヤの一部をなす電流搬送ワイヤ１８９に接続されている 。これらのワイヤ群は、ベースボード等に沿って用いられるならば、本体部１８ ６の中に、または部分的に中に、あるいは外に側面に沿って取り付けることがで きる。これらのワイヤ群がプリント回路基板上に取り付けられる場合には、本体 部１８６の外に延在しているフラットワイヤリボン１８２，１８４は、プリント 回路基板内に半田付けすることができ、あるいは押圧係止させることができる。 図６は、本発明の第５の固着テーパー接続器１９０の一部分を示している。こ の接続器１９０は、突出したテーパー部１７４と共に外表面１９４を有する柔軟 な導電性部材１９２を含んでおり、図２および図２ａで上に述べたそれらと同様 の形状および構造を備えている。これらのテーパー部１９６は、直線状の畝１９ ８と溝２００とを形成するように隣り合わせて配置されている。各溝２００は、 隣接するテーパー部１９６どうしを分離する底２０２を有している。このテーパ ー部１９６は、側面２０４，２０６を含んでおり、且つ平坦面２１０を有する頂 部２０８で終わっている。この柔軟な部材１９２は、図２および図２ａで上に述 べたリジッド部材２４と同様のリジッド部材と相互に噛合わされるようにデザイ ンされている。このリジッド部材は、電気接続を形成すべく外表面１９４にテー パー部１９６を有している。 柔軟な部材１９２は、図２および図２ａで上に述べた絶縁性材料の本体部２１ ４を含んでいる。電流搬送するフラットな導電性ワイヤリボン２１６，２１８が 、テーパー部１９６の頂部２０８で対向する側部に嵌め込まれている。各フラッ トワイヤリボン２１６，２１８は、電源（図示せず）から電流または電気信号を 受け、柔軟な部材１９２の長さに沿ってテーパー部１９６に沿って延びている。 図１〜４の感圧性とすることができる柔軟な導電性部材とは違い、あるいは図５ の感圧性の柔軟な導電性部材とは違って、この柔軟な部材１９２は、フラットワ イヤリボン２１６，２１８がテーパー部１９６の外表面上にあるため、非感圧性 である。 この柔軟な部材１９２は、柔軟な部材１９２の本体部２１４を形成するポリマ ー（弾性材）の射出成形によって作られる。この技術によってフラットワイヤリ ボンは、この技術によって、柔軟な部材１９２の対向した位置に配置されて本体 部２１４内に嵌め込まれるように型の壁に沿って置かれ、それらは、テーパー部 ２０４，２０６の側部によって形成される面２２０，２２２および平坦頂部面２ １０と同じ高さに保持される。あるいは、柔軟な部材１９２は、本体部２１４を 押出成形してフラットワイヤリボン２１６，２１８をその上に積層して作ること もできる。 図２および図２ａの接続器と同様に、この柔軟な導電性部材１９２は、相当す る形状にされた導電性リジッド部材との組合わせにおいて、ベースボードやプリ ント回路基板等に沿って用いるのに適している。しかし、ベースボード上で用い られるときには、柔軟な部材１９２は、偶然の短絡を避けるために被覆されてい るべきである。 図８は、本発明の第６の固着テーパー接続器２３０を示している。この接続器 の構成には、取付タブ２３３を備えた柔軟な部材２３２と、取付タブ２３５を備 えて相当形状にされたリジッド部材２３４とが含まれている。これらの柔軟な部 材およびリジッド部材２３２，２３４が互いに噛合わされて接触した状態にされ たとき、電気的接続がなされる。 柔軟な部材２３２は、少なくとも一つのテーパー部２３８を有しており、この テーパー部は、図２および図２ａで上に述べた柔軟な部材のテーパー部に従うテ ーパー形状を有している。導電性の回路トレース２４２を有するフレキシブル回 路２４０が、テーパー部２３８の側面を覆って層にされ、テーパー部２３８の底 部によって形成される平面に沿って延長されている。テーパー部２３８の頂部２ ４８は回路材はないが、短絡防止のためには回路トレース２４２のないことだけ が必要とされる。柔軟な部材２３２が複数のテーパー部を含んでいる場合には、 これらフレキシブル回路の延長部分は、テーパー部の間の溝内となる。 リジッド部材２３４は、テーパー付き側面２５２，２５４の部分を含んでいる 。この部分は、図２および図２ａで上に述べたリジッド部材のテーパー部に従う テーパー形状を有している。導電性の回路トレース２６０を備えたフレキシブル 回路２５６，２５８は、テーパー付き側面２５２，２５４を覆って層にされリジ ッド部材２３４の頂部によって形成される平面に沿って延長されている。ワイヤ ２６６または他の適当な電気接触部材は、これらの導電性回路トレース２６０に 半田付けすることができ、あるいは押圧係止させることができる。このリジッド 部材２３４がこの部分を複数有している場合には、フレキシブル回路２５６，２ ５８は、リジッド部材２３４の端部で終わることになる。 リジッド部材２３４は、適切な電気的接続がなされる複数の所定箇所で柔軟な 部材２３２と相互に噛合うことができる。特に、相互噛合に際しては、柔軟な部 材およびリジッド部材上のこれら導電性の回路トレース２４２，２６０が、『コ ンタクト・オーバー・コンタクト』として知られている係合状態でそれぞれ互い に接触する。このコンタクト・オーバー・コンタクト係合は、十分な電気接続を 与えるものである。 柔軟な部材２３２およびリジッド部材２３４は、上述の材料から上述の技術で 作られる。フレキシブル回路２４０，２５６，２５８は、銅の回路トレースを有 するポリイミドフィルムで作られる。これらの銅回路トレースは、積層されたま たは電気めっきされた銅の層を含んでおり、化学蒸着されたニッケルの薄い層で 覆われており、それは金めっき（電気めっきによる）で覆われている。金めっき は、電気接触の強化をもたらし、且つ銅の酸化を防止するので銅の保護層として 寄与する。これらのフレキシブル回路２４０，２５６，２５８は、接着剤や他の 従来の締付技術によって柔軟な部材およびリジッド部材２３２，２３４上にそれ ぞれ取り付けられる。 図９は、本発明の第７の固着テーパー接続器２７０を示している。この接続器 の構成には、取付タブ２７３を備えた柔軟な部材２７２と、取付タブ２７５を備 えて相当形状にされたリジッド部材２７４とが含まれている。柔軟な部材２７２ は、導電性の回路トレース２７８を備えたフレキシブル回路２７６を含んでおり 、これは図８の柔軟な部材２３２のそれと同じものである。 リジッド部材２７４は、開口側の端部を備えたＵ字状の形状を有しており、柔 軟な部材２７２の周囲を囲んで覆っている。リジッド部材２７４は、テーパー付 き側面２８０，２８２を備えた本体部２７９を含んでおり、これらテーパー付き 側面２８０，２８２は、図１，２および２ａで上に述べたテーパー部に従った形 状を有している。導電性の回路トレース２８８を備えたフレキシブル回路２８４ ，２８６は、本体部２７９の回りに巻き付けられ、リジッド部材２７４の頂部で 終わっている。ワイヤ２９０または他の適当な電気接触部材は、これらの導電性 回路トレース２８８に半田付けすることができ、あるいは押圧係止させることが できる。図８の固着テーパー接続器と同様に、柔軟な部材２７２は、所定箇所で リジッド部材２７４と相互に噛合うことができ、導電性の回路トレース２７８， ２８８は、必要な電気接続をなすようにコンタクト・オーバー・コンタクト係合 を形成する。 リジッド部材２７４は、図８のリジッド部材２３４と同じ方法で作られる。フ レキシブル回路２８４，２８６は、接着剤や他の従来の締付技術によってリジッ ド部材２７４に取り付けられる。 例１ 導電性粒子の充填密度が異なる複数のフラットなフィルムが、充填された粒子 の機能としての感圧性を分析するために巻き付けられた。第１のフィルムは、３ ．２グラムのサイラスティック、タイプ−Ｊ、ＲＴＶシリコーンゴム（ミシガン 州ミッドランドのダウ・コーニング・コーポレーション）に、５．３グラムのノ ヴァメットＩＮＣＯニッケル、タイプ１２３（ニュージャージー州ワイコフのノ ヴァメット・コーポレーション）を混合して準備された。この混合物は、ポリエ チレンシート上に塗り付けられ、室温で２４時間固化された。その結果物は、カ ミソリ刃で薄く削って０．０２５センチメートルの厚さの複数のサンプルシート にされた。 第２のフィルムは、３．２グラムのサイラスティック、タイプ−Ｊ、ＲＴＶシ リコーンゴムに、６．４グラムのノヴァメットＩＮＣＯニッケル、タイプ１２３ を混合して準備された。準備や固化ステップ、削りステップは上述のとおり行わ れ、０．０２２センチメートルの厚さのサンプルシートが巻き付けられた。 図１〜６に示されたような柔軟な部材の性質を模するために、頂部面上にサン プルを電気的に接触させるべく０．０１７２平方センチメートルの面積を有する 金属プローブが用いられ、大きな金属プレートが背面に取り付けられた。小さな プレスで圧力が掛けられて電気抵抗が各試験条件で測定された。これらの測定結 果は、加えられた圧力と抵抗との関係を示すグラフの図７にプロットされている 。第１フィルムは曲線３００を示し、第２フィルムは曲線３０２を示した。これ ら二つの曲線３００，３０２から、粒子の充填密度が高いサンプルは、充填密度 の低いサンプルよりも大きな感圧性を示し、圧力が増大すると、第２フィルムは 第１フィルムよりも早く抵抗が小さくなったと結論できる。 例２ 図１〜３に示された本発明の柔軟な部材が、１５．０グラムのサイラスティッ ク、タイプ−Ｊ、ＲＴＶシリコーンゴム（ミシガン州ミッドランドのダウ・コー ニング・コーポレーション）と、３０．０グラムのノヴァメット７３．５％ニッ ケル被覆されたカーボン及び／又は合成グラファイト（ロット＃８８−４８６Ｂ ）（ニュージャージー州ワイコフのノヴァメット・コーポレーション）と、５． ０グラムのノヴァメット・ニッケル・フレーク・パウダー、タイプＨＣＡ−１（ ニュージャージー州ワイコフのノヴァメット・コーポレーション）とを混合して 準備された。この混合物は、溝が付けられたテフロン型の中に塗り付けられ、図 ２の柔軟な部材に同じ形の部分が与えられた。特に、型の形状は、０．１９１セ ンチメートルの溝深さと、０．１２７センチメートルの溝ピッチと、６度のイン クルーデッド・アングルを含んでいた。 余った材料は型の表面から取り除かれて、溝の領域のみ材料で満たされた。個 々の線が直径０．０１８センチメートルの７本の撚り線にされて全体の直径が０ ．０５１センチメートルの銅ワイヤが、小さなスパチュラを用いて溝内へ挿入さ れた。 絶縁された支持基板が、粒子を含まない５．０グラムのサイラスティック、タ イプ−Ｊ、ＲＴＶシリコーンゴムを混合し、この混合物を溝の頂部に塗り付ける ことによって与えられた。この混合物は、室温で２４時間固化され、その固化中 に軽い圧力が掛けられた。 本発明の実施例について、本発明の技術分野における技術者が実施できるよう に述べられたが、上述の説明は模範例を示そうとするものであって、本発明の範 囲を限定するために用いられるべきではなく、本発明の範囲は、次の請求の範囲 に基づいて決定されるべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 複数の導電性突出部と、該突出部によって形成される外表面とを有する柔 軟な導電性部材と、 上記柔軟な部材の突出部に相当する形状の導電性部分を有する少なくとも一つ の表面を含むリジッドな部材とを備え、 リジッドな部材は、柔軟な部材に沿う任意の箇所に配置でき、且つ柔軟な部材 と係合状態にされるとき、柔軟な部材とリジッドな部材の導電性部分どうしは、 電気的接続および後の離脱ならびに再接続を確実にするに十分な力で、離脱可能 な付着状態に維持される、相互噛合可能な電気接続器。 ２． 上記柔軟な部材の導電性突出部が、複数のソリッドなテーパー部を含んで おり、各テーパー部は、テーパーを形成するに十分な角度で共通平面から傾斜し た側面を少なくとも一つ有する、請求項１記載の電気接続器。 ３． 上記テーパー部が、導電性の周囲面を少なくとも一つ含んでいる、請求項 ２記載の電気接続器。 ４． 上記リジッドな部材上の導電性部分が、複数のソリッドなテーパー部を含 んでおり、各テーパー部は、テーパーを形成するに十分な角度で共通平面から傾 斜した側面を少なくとも一つ有すると共に、この部分に沿う導電性セグメントを 有している、請求項２記載の電気接続器。 ５． 上記柔軟な部材およびリジッドな部材のテーパー部が二つの側面を有して おり、該複数のテーパー部は、直線状の畝と溝を形成するように隣り合って配置 されており、各テーパー部の側面が各畝で合う、請求項４記載の電気接続器。 ６． 上記柔軟な部材およびリジッドな部材のそれぞれが、隣接するテーパー部 の間の溝内に底を有する、請求項５記載の電気接続器。 ７． 第１および第２の部材のそれぞれが、各畝に沿う頂部をさらに備え、各頂 部はテーパー部の側面どうしの間にある、請求項５記載の電気接続器。 ８． 上記導電性突出部が、各テーパー部の中に埋め込まれたワイヤを少なくと も一つ含んでおり、該ワイヤは、ワイヤからテーパー部の導電性周囲面まで延在 している導電性粒子と導通している、請求項３記載の電気接続器。 ９． 電流または電気信号の搬送部材の外表面を形成する複数の導電性テーパー 部を有する本体部を備え、該本体部は、さらに導電性粒子を備え、 上記本体部内に、上記導電性粒子と導通状態で埋め込まれたワイヤを備え、 このことによって、相当する形状にされた導電性部材が、該電流または電気信 号の搬送部材と共に、離脱可能に取り付けられる摩擦係合状態に相互噛合される とき、電流または電気信号を外部装置へ搬送することができる、電流または電気 信号の搬送部材。 １０． 上記テーパー部が導電性の周囲面を少なくとも一つ含んでおり、上記ワ イヤがテーパー部内に存すると共に上記導電性粒子と導通状態にあり、該導電性 粒子が、ワイヤから導電性周囲面まで延在している、請求項９記載の電流または 電気信号の搬送部材。 １１． 該部材は実質的な長さを有して延びている、請求項１０記載の電流また は電気信号の搬送部材。 １２． 上記ワイヤと、該ワイヤと導通状態にある上記導電性粒子とが、明確な 電圧降下を伴うことなく上記実質的な長さにわたって電流または電気信号を搬送 するために、上記テーパー部の全長に延在している、請求項１１記載の電流また は電気信号の搬送部材。 １３． 上記本体部が柔軟な材料で作られている、請求項９記載の電流または電 気信号の搬送部材。 １４． 実質的な長さで延在している柔軟な導電性部材を備え、該柔軟な部材は 、該柔軟な部材の長さで延在している複数の導電性テーパー部を含んでおり、該 テーパー部は、柔軟な部材の外表面を形成すると共に、明確な電圧降下を伴うこ となく柔軟な部材の実質的な長さにわたって電流または電気信号を搬送するため の手段を含んでおり、 上記柔軟な部材の形状に相当する形状の導電性部分を有した少なくとも一つの 表面を含んでいるリジッドな部材を備え、 上記リジッドな部材は、柔軟な部材に沿う所望の任意の箇所に配置でき、且つ 柔軟な部材と係合状態にされるとき、柔軟な部材とリジッドな部材の導電性部分 どうしは、電気的接続および後の離脱ならびに再接続を確実にするに十分な力で 、離脱可能な付着状態に維持される、電気接続器。 １５． 上記電流または電気信号を搬送するための手段が、フラットワイヤリボ ンを含んでいる、請求項１４記載の電気接続器。 １６． 上記テーパー部のそれぞれが、少なくとも一つの導電性の周囲面を有し ており、上記電流または電気信号を搬送するための手段が、上記各テーパー部内 に埋め込まれた少なくとも一つのワイヤを含んでおり、該ワイヤは、該ワイヤか ら導電性周囲面まで延在している導電性粒子と導通状態にある、請求項１４記載 の電気接続器。 １７． リジッドな部材の上記導電性部分が、複数のテーパー部を含んでおり、 各テーパー部は、テーパーを形成するに十分な角度で共通平面から傾斜した側面 を少なくとも一つ有すると共に、この部分に沿う導電性セグメントを有している 、請求項１４記載の電気接続器。