JPH10501885A - 置換クロマトグラフィーを用いて混合物から物質を分離するプロセス - Google Patents

置換クロマトグラフィーを用いて混合物から物質を分離するプロセス

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JPH10501885A JP7525678A JP52567895A JPH10501885A JP H10501885 A JPH10501885 A JP H10501885A JP 7525678 A JP7525678 A JP 7525678A JP 52567895 A JP52567895 A JP 52567895A JP H10501885 A JPH10501885 A JP H10501885A
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Abstract

(57)【要約】 置換クロマトグラフィーを用いて、物質混合物(これは未知物質を含み得る)から既知物質を分離するための分離プロセスが記載されている。このプロセスは、必要があれば液体キャリア中に溶解した回収されるべき既知物質を含む物質混合物を、既知物質のすべてが第1カラムを通って、第2カラムの固定相充填物質上にロードされるまで、第1の充填カラムを通して第2カラムに入れる工程を包含する。既知物質よりも第2カラムの固定相充填剤に対して強く結合し得る置換剤を、次いで、第2カラムに通し、このカラムから既知物質よりも強くなく結合する混合物中の物質のすべてを置換し、次いで、第2カラムから既知物質を置換する。次いで、カラムは、好ましくはキャリアを直接カラム2に通して(フローの前進方向で)、そしてカラム2からの溶出液をカラム1に逆方向で通すことによって、再生される。カラム2を通るフローを、すべての置換剤がカラム2から除去されるまで続ける。1つの実施態様においては、溶媒もまた第1カラムを通して逆流させ、その中の沈澱物を溶解させる。

Description

【発明の詳細な説明】 置換クロマトグラフィーを用いて混合物から物質を分離するプロセス 発明の分野 本発明は、置換(displacement)クロマトグラフィーに関する。より詳細には、 本発明は、置換クロマトグラフィーを用いて既知の物質を物質の混合物から分離 するプロセスに関する。発明の背景 置換クロマトグラフィーの実施において、キャリア中に溶解したいくつかの物 質の混合物は、クロマトグラフィーカラム中の固定相物質上にロードされる。次 いで、混合物中の目的とする特定の物質よりも固定相物質により強く結合し得る (そして、通常、混合物中の他のいかなる物質よりも強く結合し得る物質)を含む 置換剤を、カラムを通して供給して、すでに結合した物質を置換すると、最も弱 く結合する物質が次に最も弱く結合する物質によって置換されて一番先にカラム から出てくる。 この分離法の実用可能性は、既知の物質の混合物を用いて実証されており、こ こで、いかなる他の物質よりも固定相に強く結合する置換剤が選択され得る。混 合物中の他の物質に関して既に有している知見に基づいて、このような置換剤を 的確に(intelligently)選択し得るからである。しかし、今まで、既知の物質を 未知の混合物(すなわち、未知物質を含み得る混合物)から分離しなければならな い状況に、この分離手法を他者が適用した場合、問題が起きている。このような 状況では、混合物が未知物質を含んでいる場合、そして特に、このような未知物 質のうちのいくつかが、選択された置換剤よりも強く固定相に結合した場合、混 合物中のすべての物質を置換し得る置換剤を予め選択することは困難であり、そ してときには不可能であった。 置換クロマトグラフィーが商業的成功を納めていなかった主な原因は、人工的 またはモデルの実験室的調製物とは対照的に、商業的溶液または物質中にはこれ らの未知物質が存在することの重要さの認識に他者が欠けていたことであると、 本発明者は考える。 混合物中のすべての成分が既知である場合でも、いくつかの成分が所望の成分 よりも実質的に強く保持されるならば、置換クロマトグラフィーを満足に実施す るためには、分離すべき混合物中のいかなる物質よりも強く固定相に結合し得る 置換剤を使用しなければならないことが、当業者には理解されている。 しかし、この実施は、多くの混合物の分離手段としての置換クロマトグラフィ ーの価値を低下させ得る。なぜなら、まず混合物中で最も強く結合する物質を決 定するテストを行い、次により強い置換剤が入手可能かどうかを決定し、そして 次にそのような強い置換剤を使用することの経済性を決定しなければならないか らである。 実際の商業的混合物においては、しばしば分析を免れるが、分析によって見出 され得る成分よりも強く結合するように選択された置換剤よりもさらに強く固定 相に結合する低濃度の成分が存在することも見出されている。選択された置換剤 よりもさらに強く結合するこの低濃度物質の存在は、置換クロマトグラフィーの 成功を妨害または阻止する。 上記の当該分野の状態についての一般的な説明については、Taniguchiら、米 国特許第4,915,843号;Cramerら、「置換クロマトグラフィーの理論および実施 における最近の進歩」、Separation and Purification Methods、19巻、1号、19 90、 The Science of Chromatography、Bruner編,Elsevier,Amsterdam、1985、179 〜203頁を参照のこと。 従って、フィード混合物中のいかなる成分よりも強く固定相に結合する置換剤 を使用する必要のない置換クロマトグラフィーの実施のためのプロセスを提供す ることが所望される。発明の開示 本発明は、置換クロマトグラフィーを用いて、未知物質を含み得る物質の混合 物から所望の既知物質を分離するためのプロセスを提供する。 本発明は、必要であれば液体キャリアに溶解した、所望の既知物質を含む物質 の混合物を、第1の充填カラムに通し、そして第2の充填カラムに導入する工程 を包含する。これは、所望の既知物質よりも強く第1カラムに保持される物質が 第1カラムを通過しそして第2カラムの固定相上に載る量を制限するような方式 で行われる。第2カラムの固定相充填剤にそのカラム上の任意の物質よりも強く 結合し得る置換剤を、次に第2カラムに通して、そのカラムからカラム上に存在 する全ての物質(所望の既知物質よりも弱く結合する物質を含む)を置換し、そし て、次いで所望の既知物質を置換する。次いで、好ましくはキャリアを直接カラ ム2に通し(フローの進行方向に)、そして次にカラム2からの溶出液をカラム1 に逆方向に通すことによって、カラムを再生する。カラム2を通してのフローを 、実質的にすべての置換剤がカラム2から除去されるまで続ける。1つの実施態 様において、溶媒もまた第1カラムを通して逆流(counter flushed)させ、その 中の沈澱物を溶解させる。図面の簡単な説明 図1は、本プロセスのロード工程を示す模式図(diagrammatic depction)であ る。 図2は、本プロセスの置換工程を示す模式図である。 図3は、本プロセスの再生工程を示す模式図である。 図4は、本プロセスの別の実施態様を示す模式図であり、第1カラムで行われ る沈澱物を溶解するための溶媒を用いる洗浄工程を示し、他方、プロセスの置換 工程は第2カラムで行われる。 図5は、第1カラムから溶出する、最も弱く保持される成分のキャリア中の濃 度を示すグラフである。 図6は、第1カラムから溶出する、最も強く保持される成分のキャリア中の濃 度を示すグラフである。これらの物質は所望の既知物質であるコレスタ-5,7,24- トリエン-3-オール(トリエノール)を含む。トリエノールより強く保持される物 質は溶出キャリア中には見出されず、第1カラム中に保持されていると仮定され た。 図7は、同じ所与の混合物について、置換剤によって第2カラムから置換され た物質の濃度を示すグラフである。発明の実施の形態 本発明のプロセスは、(すでに液体状態でない場合)液体キャリアに溶解した未 知物質混合物を、第1の充填カラムに通し、そして第2の充填カラムに導入する 工程を包含する。これは混合物中の所望の既知物質よりも強く保持される物質が 第1カラムを通過し、そして第2カラムの固定相充填剤上に載る量を制限するよ うな方式で行われる。用語「所望の既知物質」とは、物質混合物から回収しようと する物質をいい、この混合物は未知物質を含み得る。 所望の既知物質よりも強く保持される物質が第1カラムを通過し、そして第2 カラムの固定相充填剤上に載る量を制限することは、2種の方法のうちのいずれ かで行われ得る。第1の、そして好ましい方法は、所望の既知物質よりも強く保 持される物質が第1カラムからの溶出液中に見出され始めたときにカラムを通る フローを停止すること、あるいは所望の物質よりも強く保持される物質が第1カ ラムから出る前にフローを停止することのいずれかである。フローを停止する時 点(所望の既知物質よりも強く保持される物質が溶出液中で検出される前にフロ ーを停止する場合)は、後で説明するように実験的に決定され得る。 第2の、しかしあまり好ましくない方法では、いずれかの停止時点で、次にキ ャリア単独(すなわち、フィード物質を含まないキャリア)で、フィード入りキャ リアを置き換え得、そしてこれは2つのカラムを通して流される。これは、より 弱く保持される物質をカラム1からカラム2中へ溶出する。次に、1種またはそ れ以上の所望の既知物質よりも強く保持される物質の実質量がカラム2に入る前 に、この溶出フローを停止する。 上記の方法のどちらを使用するかに関わらず、次いで、第2カラムに収着する いかなる物質(所望の既知物質を含む)よりも第2カラムの固定相充填剤に強く結 合し得る置換剤を第2カラム中に通し、その中に存在するすべての物質を第2カ ラムから置換する。置換剤は、まず、所望の既知物質よりも結合が強くない物質 の第2カラムからの置換を引き起こす;次いで、所望の既知物質のカラムからの 置換を引き起こす;そして最後に、第2カラムに所望の既知物質よりも強く結合 している物質の、第2カラムからの置換を引き起こす。第1カラムにおいて、回 収すべき1種またはそれ以上の所望の既知物質よりも強く結合する、混合物中の 実質的にすべての未知物質の除去を引き起こすことにより、第2カラムで行われ る次の置換クロマトグラフィー分離は、第2カラム中の固定相充填物質上に既に ロードされた所望の既知物質(および第2カラム中で結合している他のいかなる 物質)よりも強く固定相に結合する置換剤を用いて行われ得る。 しかし、このことに関して、実用的な立場からは、所望の既知物質よりも強く 保持されるすべての物質が第1カラムを通過して第2カラムに入ることを防止す ることは不可能であることに留意すべきである。しかし、このような物質の数は 通常1または2より多くなく、そしてこのような物質は、例えば、同一条件での 予備試行からの試料の溶離クロマトグラフィー分析によって同定され得るので、 そのような物質よりもなお強く保持される置換剤が選択され得、その結果、第2 カラムに収着するすべての物質が選択された置換剤によって除去される。 置換工程の後、カラムを再生する。カラムは、好ましくは、同じかあるいは異 なるキャリア、好ましくは同じキャリアを、直接カラム2(フローの進行方向に) に通し、そして次に溶出液をカラム2からカラム1に逆方向に通すことによって 再生され得る。カラム2を通してのフローを、すべての置換剤がカラム2から除 去されるまで続ける。1つの実施態様において、溶媒もまた第1カラムを通して 逆流させ、その中の沈澱物を溶解させる。これは好ましくは再生工程よりも先に 行われる。 カラムおよび固定相充填物質 本発明によれば、第1または第2カラムのいずれについても、実質的にいかな るサイズのカラムも使用し得る。しかし、所与の未知物質混合物の所与の容積に 対して、第1カラムの収着能は、未知混合物から分離されるべき所望の既知物質 よりも固定相充填剤に強く結合する混合物中の物質の総量と同一であるか、好ま しくは上回るべきである。そうでなければ、(一旦、収着能までロードされると) 多すぎる、より強く結合する物質が第1カラムを通り、その結果、第2カラムで 行われる置換工程の前に、所望の既知物質を実質的にすべてのより強く結合する 未知物質から分離するという本発明の目的は失敗に帰する。所与の液体に対して は、この第1カラムに必要とされる最小の収着能は、例えば、最初にサイズが大 きいカラムを使用し、次いで、徐々に充填床の容積を減少させることにより、実 験的に決定され得る。 同様に、このような所与の未知物質混合物の所与の容積に対して、第2カラム の収着能は、所望の既知物質の量と少なくとも同一であり、そして好ましくは少 なくとも2倍であるべきである。その結果、所望の既知物質のすべてが、第2カ ラムを通しての置換剤のフローの開始前に第2カラム上にロードされ得る。しか し、第2カラムの収着能は、より結合が強くないすべての物質および所望の既知 物質を、同時にさらにロードすることを可能とするに十分なほど大きい必要はな い。所望の既知物質が第2カラムにロードされる間の、所望の既知物質によって 第2カラムから置換されることによる、より強くなく保持される物質の分離によ って、満足すべき分離が提供されるからである。 本発明のプロセスの利点を完全に享受するために、第2カラムの収着能は、次 の置換工程においてこの第2カラムに残っている成分の濃縮バンドの列(train) が完全に現れることを可能とするに十分大きくあるべきである。一般に、回収さ れるべき所望の既知物質の量と第2カラムの固定相の容積との比は、溶離クロマ トグラフィーを用いて同一の固定相を所望の既知物質の分析に使用した場合より も5倍から50倍の間で大きい。しかし、所望の既知物質の量と固定相の容積との この比は、低くて1であり得、そして高くて250であり得る。 工業的分離のための代表的なカラムサイズは、例えば、直径約0.45センチメー トル(cm)から約2000cmの範囲、そして長さ約5cmから約2000cmの範囲であり得る 。カラム2に対するカラム1の全収着能は、未知混合物中の所望の既知物質の濃 度に対する、所望の既知物質よりも固定相に強く結合する未知混合物中の物質の 相対濃度に依存する。所望の既知物質よりも固定相に強く結合する混合物中の物 質の濃度が、混合物中の所望の既知物質の総濃度の2倍を越える際、第1カラム は第2カラムよりも収着能が大きくなければならない。種々の物質のこの相対能 もまた、例えば、本発明の置換クロマトグラフィープロセスで引き続き使用され る 同一の固定相およびキャリアを用いる従来の溶離クロマトグラフィーを使用する ような従来の分析手段によって前もって実験的に決定され得る。 カラムに充填される固定相を含む充填物質は、その上に物質を選択的に結合さ せ得る実質的に任意の固定相物質を含み得、これには、強あるいは弱カチオンお よびアニオン交換物質、およびシリカまたはアルミナのような吸着物質が挙げら れる。結合相クロマトグラフィー固定相もまた含まれ、これは、しばしば、シリ カのような剛直な支持体に化学的に結合した4〜18個の炭素原子を有する有機 分子を有する。支持体上の天然のまたは改質されたシクロデキストランの両方が 使用され得、キラル化合物の分離のために開発された固定相もすべて使用され得 る。一般に、本発明のプロセスは、固定相の孔に入るには大きすぎる分子を排除 することによって分離を行う固定相以外の、クロマトグラフィーに用いられるす べての固定相で使用され得ると言える。 カラム1において使用される固定相充填物質は、好ましくはカラム2で使用さ れる同一の物質であることがさらに留意される。しかし、ある状況下では、カラ ム1とカラム2とでは分離した、すなわち異なる充填物質を使用することが所望 あるいは必要とされ得、そしてそうすることも本発明の範囲内であることが理解 される。 固定相充填物質の個別の粒子サイズもまた重要でないが、カラムを通じての圧 損を最小とする立場からは、最小平均粒径が少なくとも約5マイクロメートル( μm)であることが望ましい(小さすぎる粒子サイズは、床を通る液体のフローを 妨げ得る)。約1000マイクロメートル(μm)を越えない最大平均粒径(非多孔質粒 子に対して)もまた、効率の立場から望ましい(より大きな粒子サイズは、充填物 質の所与の容積に対して、分離すべき物質を結合するに有効な領域が少なすぎる )。さらなる領域のための通過孔(through pore)を含む、PerSeptive Biosyste うなタイプの粒子に対して、直径は3ミリメートル(mm)より小さいことが好まし い。 フィード混合物およびキャリア 本発明のプロセスは、必要であれば、任意の上記固定相物質と共に使用し得る 液体キャリアに溶解し得る任意の未知物質混合物から、所望の既知物質を分離す るために使用され得る。物質混合物(未知物質もまた含み得る)中の既知物質の例 は、例えば、生化学物質の混合物(例えば、血漿のような体液;発酵液;またはD NA法で改変された細胞からの溶解物)中に存在する既知のタンパク質またはアミ ノ酸(あるいは他の生化学物質)の分離を包含し得る。 物質を溶解し(混合物がすでに液体形態でない場合)、かつ物質をカラム中の固 定相物質上にロードするために使用される液体キャリアは、混合物中の固体物質 に対する溶媒となるが固定相充填物質に対する溶媒とはならない実質的に任意の 液体を含み得る。このようなキャリアとしては(例示としてであり、これらに限 定されないが)、水および水溶液;アルコール(メタノール、エタノール、イソプ ロピルアルコール、およびブタノールを含む);直鎖および環状の両方のアルカ ン(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、およびシクロヘキサンを含む); アルデヒドおよびケトン(例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセ トン、およびメチルエチルケトン(MEK));芳香族(例えば、ベンゼン、トルエン 、およびナフタレン);ならびに芳香族複素環(例えば、テトラヒドロフラン、お よび種々のヘテロ原子を含む溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、アセトニト リル、およびジオキサン))が挙げられる。 置換剤 置換剤は、第2カラムにすでに収着している物質よりも第2カラム中の固定相 充填物質に対して強く保持されるか、または結合し得る任意の物質を含み得る。 代表的な置換物質の例としては、ブタノール、n-ヘプタノール、臭化テトラブチ ルアンモニウム、および塩化オクタデシルジメチルアンモニウムが挙げられる。 未知混合物から分離されるべき特定の既知ステロイド物質に有用な置換剤の例と して;4-ペンテン-1-オールは、銀イオンをロードした固定相を用いて混合物か らコレスタ-5,7,24-トリエン-3-オールを分離する場合に置換剤として使用され 得る;および塩化ベンジルトリブチルアンモニウムは、カチオン交換固定相を用 いて混合物からヒスチジンおよびアルギニンを分離する場合に置換剤として使用 され得る。 ロード工程(第1方法) 図1を参照すると、液体キャリア中に存在する一定容積の物質混合物をまずカ ラム1に通し、カラム1から出る溶出液をカラム2に供給する。カラム1からの この溶出液は、所望の既知物質よりも強く固定相で保持される物質(そして特に 所望の既知物質よりも強く保持される最初の物質)の含量についてモニターされ る。この特定の物質の同定は、先の試験試行からすでに決定され得る。所望の既 知物質よりも強く固定相に保持されるこの第1の物質の存在が、カラム1から出 るキャリア流体中で検出される場合、カラム1への(およびカラム1からの)フ ローが遮断される。 この時点で、所望の既知物質よりも強くカラム1の固定相に結合する混合物中 の実質的にすべての物質は、カラム1上(カラム2上ではない)にロードされ、 所望の既知物質よりも強く保持される第1の物質の少量が、カラム2にロードさ れた最も強く保持される物質としてカラム2の固定相上に存在する。カラム2か らの置換による所望の既知物質の回収が、以下で説明するように、今から行われ 得る。 第1カラムにロードされる、このようなより強く結合する物質の量を記載する ための「実質的に」という用語、および第2カラム中の固定相上に存在し得るこ のようなより強く結合する物質の量を記載するための「少量」という用語は、液 体フィード混合物中に元々存在するこのようなより強く結合する物質の総量の少 なくとも約90重量(wt.)%が第1カラムによって分離され、そして液体フィー ド混合物中に元々存在するこのようなより強く結合する物質の総量の10wt.%未 満が第2カラム上に存在することを意味する。従って、液体フィード混合物中の このようなより強く結合する物質の元々の濃度が、100mg/リットルであり、そし てこのようなフィード混合物の1リットルが第1カラムを通過し、溶出液が次い て第2カラムを通ると、このようなより強く保持される物質の90mgより多くが第 1カラム中の固定相に結合し、そしてこのような物質の10mgが第1カラムを通過 し、そして第2カラムへとロードされる。 ロード工程(第2方法) いま説明したロード工程の代替法として、ロード工程は2つのフェイズに分離 され得る。この代替法は、第1カラム中で使用される固定相とは異なる固定相を 第2カラム中で使用し、そして第1カラム中の固定相が、第2カラム中の固定相 よりも強くなく所望の既知物質に結合する場合に、特に利点がある。この方法に おいては、キャリア中の物質混合物は、第1カラムを通過する(第1方法と同様 )。しかし、この方法においては、カラム2上への最終的なロードに対して選択 された量の所望の既知物質がカラム1(これは図1に示すようにカラム2に連結 している)を通過した場合、このフローは停止される。あるいは、所望の既知物 質よりも強く保持される最初の物質が、カラム1からの溶出液中に現れる直前に 、フローは停止され得る。これらの停止点のいずれかが、カラム1(すなわち、 同一カラム中で同量の同一の固定相)を通しての同一のフィードキャリアの先の 試行から実験的に決定され得る。 いずれの場合でも、カラム1中へのフィードキャリアのフローを停止した後、 フィード物質を含まない溶出キャリア(同一または異なるキャリアのいずれか) をカラム1を通してカラム2へ供給し、カラム1を通ったフィードキャリアのフ ローからカラム1に保持された物質をカラム1から溶出する。次いで、カラム1 を通してのこのキャリアのフローを、カラム1から溶出する所望の既知物質の濃 度が所定のある低濃度(好ましくは元のフィードキャリア中の所望の既知物質の 濃度の約1%)に低下するまで続け、続いてカラム2からの所望の既知物質を最 大で回収する。 置換工程 次いで、第2カラム中の固定相上に保持される物質(回収されるべき所望の既 知物質を含む)よりも強く固定相に結合する置換剤が選択され、カラム2上にロ ードされたすべての物質を置換する。次いで、(必要であれば液体キャリア中の )この置換剤を、図2に示すように直接カラム2に通し、そこから所望の既知物 質およびそこに保持されたすべての他の物質を置換する。カラム2の能力がそ こにロードされた所望の既知物質の量を越える際には、他のより強くなく保持さ れる物質が、カラムを通して移動する所望の既知物質によってまず置換され、そ してこのようなより強くなく保持される物質はカラム2からの溶出液中に現れる 。カラム2溶出液のこの部分は、捨てられ得るか、あるいは所望であれば他の処 理がなされて、キャリアなどが回収され得る。次いで、所望の既知物質を有する キャリア流体がカラム2から出てくるにつれ採集し、そしてカラム2上に保持さ れている他のすべての物質もまた置換されそして置換剤が溶出液中に現れるまで 、置換液体のフローをカラム2中に入れそして通し続ける。 採集される所望の既知物質の所望の純度に応じて、製品(すなわち、所望の既 知物質)を採集するための遮断点(shut off point)は、所望の純度に応じて第2 カラムからのキャリア溶出液中の所望の既知物質と共にせいぜい5ppmの置換剤 が現れる時点であり得る。この時点で、カラム2からの置換剤およびキャリアの フローを遮断し得る。次いで、所望であれば、所望の既知物質は任意の従来の技 術(これは本発明の一部を構成しない)を用いて液体キャリアから分離される。液 体キャリアから既知物質を分離する場合、このような分離されたキャリアは、次 いで、後述の再生工程で使用され得、プロセスの全体的な経済性を向上させる。 前述のように、多くの実用例において、回収されるべき所望の既知物質よりも 強く保持される少量の物質もまた第2カラム中に運ばれる。これは第1のロード 方法に関連して上述したように、通常第1のより強く保持される物質である。こ のことは、所望の既知物質よりも強く保持される第1成分のいくらかが、第2カ ラムへのフローを停止する前に第1カラムから出るような場合に起こる。このよ うな場合、選択される個別の置換剤は、この物質よりも強く第2カラムの固定相 に保持されるべきである、すなわち、第2カラム中の固定相に保持されるいかな る物質よりも強く第2カラムの固定相に保持されるべきである。このことにより 、混合物中の特定の未知物質が分析を免れ、そのため適切な置換剤を選択する場 合に考慮されなかった、上述の従来技術の問題点は回避される。 カラム2中の固定相に保持される任意の物質よりも強く保持される置換剤を選 択することによって、次いで、置換剤をカラム2へ供給するにつれ、カラム2中 の固定相上により強く保持されるこのような1つまたは複数の物質は、置換され 、 そして所望の既知物質のバンドの後に細いバンドとしてカラムから押し出される 。次いで、所望の既知物質の採集は、その濃度が低下し始め、そしてより強く保 持される成分の濃度が上昇し始めるにつれ、所望の既知物質について選択された 純度によって決定される点で、停止される。 所望の既知物質の採集を停止する点で置換工程を停止すること(すなわち、カ ラム2を通る置換剤のフローを停止することによる)は、本発明の範囲内である 。しかし、溶出液中の置換剤の濃度が、導入した濃度の少なくとも95%になる まで、置換剤のフローを続けることが好ましい。このことにより、次の再生工程 の開始時のカラム2に保持されている他の物質が最少となり、そして繰り返し操 作において問題となる反応の可能性が最小限となる。 再生工程 カラム2からの所望の既知物質の置換および回収の後、カラム1および2は、 直前に記載したプロセスによってそれに結合した物質のすべてまたは実質的にす べて(例えば、少なくとも約90%)を除去し得る任意の公知の手段によって、再 生され得る(経済的に実現可能である場合、より少ない物質が充填物質から除去 され得るが)。 しかし、図3に示すように、本発明の好ましい実施態様によれば、(溶出キャ リア中の結合物質の溶解性を確実にするために)先にカラムのロードに使用した のと同一のキャリア(ただし、物質がその中に溶解していない)をカラム2に通し 続けることによって、カラムは再生され得る。いくつかの場合には、条件を変更 して、置換剤および他の物質をカラムから迅速に脱離(unload)させることが経済 的に好適であり得る。例えば、この再生工程において温度を上昇させ得る。別の 例としては、水性キャリアでpHを変化させること、またはより少量のキャリアを 用いて物質を固定相から除去するために異なる有機キャリアに変更することがあ る。 いずれにしても、カラム2から出るキャリア溶出液のフローは、次いで、その 中の置換剤の存在についてモニターされ得る。実質的にすべての置換剤がカラム 2から除去される(例えば、カラム2からの溶出キャリアが置換工程で使用され る置換剤濃度の約1%未満を含む)場合、カラム2への再生キャリアのフローは 遮断され得る。 図3からわかるように、カラム2から出るキャリア溶出液は、逆流方向でカラ ム1に流され得、カラム1中の固定相充填剤に結合したその中の物質(すなわち 、カラム1の充填物質に対してより強く結合することによって、既知物質から元 々分離された物質)を除去する。カラム1からカラム2へ溶出キャリアを流すこ とによって、同一の液体が使用され得、両方のカラムを同時に再生する。このよ うな場合、溶出液は、カラム2から流れ出るか、またはカラム1から流れ出るか のいずれかで置換剤の存在についてモニターされ得る。 さらに気付かれるように、カラム1を通す再生キャリア流体のフローを反対方 向(countercurrent)または逆流(back flushing)方向に向けることによって、カ ラム1の固定相に最も強固に結合している物質(すなわち、キャリア液から最初 に分離された物質であり、従って、カラムの入口で固定相に結合している物質) が、カラムから離れるために移動する距離が最も短くなる。すなわち、再生の間 にカラム全体にわたって拡がらない。さらに、逆流のときに、最も強固に結合し た物質が次に最も強固に結合した物質によって置換される。このように、カラム 1の再生の効率は、再生キャリア液を逆流方向でカラム1から通すことによって 増大する。このことは、もちろん、カラム2よりもカラム1に対してより重要で ある。なぜなら、最も強く結合する物質は、カラム2よりもむしろカラム1中に 存在するからである。 図4は、本発明の再生部分の別の実施態様を例示する。この実施態様において 、カラム1は、好ましくはカラム2において置換工程(この置換工程も先の図2 の場合と同様に図4中に示される)が行われている間に、逆流される。この特定 の逆流は、好ましくは元のキャリア溶媒とは異なる溶媒を用いて行われる。 この特定の逆流(これは常に必要とされるわけではない)の目的は、カラム1の 初期ロードの間に析出し得る沈澱物を溶解してカラム1から出すことである。こ のような沈澱物は、別の成分(これもまた、沈殿成分をキャリアに可溶にさせる キャリア流体に溶解する)による前のロードのために固定相中に析出し得る。す なわち、例えば、キャリア流体に溶解した成分Aの存在によりキャリア流体中の 成分Bの溶解度が増大し得る。しかし、成分Aが成分Bよりも強く固定相に結合 する際には、成分Aが固定相によってキャリア流体中から取り除かれた後、成分 Bは固体としてカラム1中に沈澱する。しかし、本発明の局面によれば、この沈 澱物を溶解するように溶媒が選択されるならば、このような溶媒を用いる逆流に よって、結果として生じるカラムの詰まりが避けられ得る。 この再生工程が完了したときの繰り返し操作のために、カラムは、ロード工程 を再び行い得る状態に戻される。カラムはまた、必要であれば、次のロード工程 の間に到達されるべき、元の温度およびカラム中のキャリア組成を可能とする状 態に戻される。 本発明の実施をさらに説明するために、直径6mmのカラムを、公称上直径150 Åの孔を有し、かつ粒子サイズが75〜250μmのシリカゲルを用いて、容積2ミリ リットル(ml)まで充填した。直径1cmの第2カラムを、9重量%の銀イオンを有 する充填物質をロードしたこと以外は同一のシリカゲル充填物質を用いて容積35 .6mlまで充填した。所望の既知有機物質を多くの他のステロイド物質と共に含有 するコレスタ-5,7,24-トリエン-3-オール(トリエノール)を含む混合物を、ヘプ タン中に15容積%の酢酸エチルを含む液体キャリアに溶解し、0.03g/ml溶液を形 成した。この溶液の20ml量を9ml/分で第1カラムから第2カラムへと通した。次 いで、20mlの同一のキャリア(ただしフィード物質はその中に入っていない)を第 1カラムから第2カラムへと送液し、それにより、第1カラムから物質を溶出さ せた。溶出キャリアと共にカラム1から出た物質の組成および濃度を、図5およ び6に示す。第1カラムからの溶出液をガスクロマトグラフィーでモニターした 。所望の既知有機物質であるトリエノールの存在は、20mlの溶出工程の最後まで に、第1カラムから出る溶出液中で、ゼロ近くまで減少した。 所望の既知有機物質(トリエノール)を、この時点で、固定相により強く結合す る混合物中の物質から分離し(このときこのようなより強く保持される物質は、 第1カラム中の固定相充填物質に結合している)、そして所望の既知物質を、こ のとき第2カラムの固定相にロードした。 本発明のプロセスの第2工程に従って、第2カラムの固定相から所望の既知有 機物質(トリエノール)を置換するために、次いで、上記キャリアおよび4-ペンタ ン-1-オール(トリエノール(所望の既知有機物質)よりも強く固定相充填物質に結 合することが知られている置換剤)の0.01g/ml溶液を、4ml/分の速度で第2カラ ムに供給した。このカラムからの溶出液を所望の既知有機物質の存在についてモ ニターし、次いで、この既知物質を採集した。その間、所望の既知有機物質の濃 度が減少するか(これは置換剤がカラム中の既知有機物質をすべて置換したこと を示す)、あるいは導入した置換剤濃度の1%を越えて溶出液中に現れるかのい ずれかについての、溶出液のモニターを続けた。図7は、置換剤によってカラム 2から置換された種々の物質の濃度を示す。 キャリア中に溶解した既知の有機物質は、エバポレーションなどの任意の従来 の分離手段によって回収され得、次いで、所望であれば、液体キャリアは、第3 工程(すなわち、2つのカラムにおける固定相充填物質の再生)を行うために回収 される。 次いで、各カラムの固定相充填物質を、第2カラムを介して同一のキャリア流 体(ただしその中に物質は溶解していない)を通すことにより再生した。次いで、 第2カラムを通った再生キャリア流体溶出液は、第1カラムの出口ポートに直接 供給され、それにより、第1カラムを介して逆フロー方向に通過する。第1カラ ムからの溶出液を、さらなる置換剤が第1カラムから出るキャリア流体中に現れ なくなる(すなわち、置換工程で使用した置換剤の初期濃度の1%未満)までモニ ターした。次いで、再生を停止した。これは、約300mlのキャリアを使用した後 であった。 キャリア流体中に溶解した既知有機物質の溶液の分析、またはキャリアからの 分離後の既知有機物質の分析により、既知有機物質(トリエノール)が、カラムに 導入した溶液中に元々存在した他の有機物質から首尾良く分離されたことが示さ れている。 このように、本発明は、混合物中のいくつかの物質が同定され得ない物質混合 物から所望の既知物質を分離し得る、実用的な置換クロマトグラフィー分離プロ セスを提供する。回収が望まれる既知物質よりも強く固定相に結合する実質的に すべての物質を混合物から最初に除去することによって、既知物質よりも強く固 定相充填物質に結合する置換剤を選択することのみが必要とされる。なぜなら、 第1カラムを通った後の混合物中に残っている他のすべての物質は回収すべき既 知物質よりも強く結合しないことが知られているからである。所望の既知物質よ りも強く保持される最初の物質の少量もまた第2カラムへと通る場合には、次い で、このさらなる成分をも同様に置換し得る置換剤が選択され、その結果、置換 剤はいずれの場合においても、第2カラム上に収着したすべての物質を置換し得 る。産業上の利用性 本発明は、広範囲の混合物のクロマトグラフィー分離および分析に使用され得 る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.置換クロマトグラフィーによって物質混合物から所望の既知物質を分離する プロセスであって: a)該混合物を液体として、固定相充填物質を含む第1カラムに通す工程であ って、該第1カラムを通って第2カラムに入る、該混合物中の該所望の既知物質 よりも強く該固定相に結合し得る物質の量を制限し、その間、該所望の既知物質 を該第2カラムの固定相充填物質上にロードする方式で行われる工程; b)該第1カラムから該第2カラムへの溶出液のフローを停止する工程;およ び c)次いで、該第2カラム上に保持されているすべての物質を、その上の該物 質よりも該第2カラム中の該固定相充填物質に対して強く結合する置換剤を該第 2カラムに通すことによって、該第2カラムから置換する工程 を包含する、プロセス。 2.請求項1に記載のプロセスであって、前記第1カラムを通って前記第2カラ ムに入る、前記混合物中の前記所望の既知物質よりも強く前記固定相に結合し得 る物質の量を制限する前記方式が: a)該第1カラムから出て該第2カラムに入る溶出液中の、このようなより強 く保持される物質のフローをモニターする工程;および b)該所望の既知物質よりも強く保持されるこのような物質の存在が検出され る場合に、該第2カラムに入る溶出液の該フローを停止する工程 を包含する、プロセス。 3.請求項1に記載のプロセスであって、前記第1カラムを通って前記第2カラ ムに入る、前記混合物中の前記所望の既知物質よりも強く前記固定相に結合し得 る物質の量を制限する前記方式が:該所望の既知物質よりも強く保持される該物 質の、該第1カラムからの溶出液中で検出されるより前の所定時間で、該第1カ ラムを通る該混合物のフローを停止する工程を包含する、プロセス。 4.前記第1カラムから前記第2カラムへの溶出液の前記フローを停止する前記 工程の後にさらなる工程を包含する、請求項1に記載のプロセスであって: a)該第1カラムを通して溶出キャリアを流して、前記所望の既知物質および より強くなくそれに保持される物質を該第1カラムから溶出する工程;ならびに b)該溶出した物質を該第2カラムに流す工程 を包含する、プロセス。 5.前記所望の既知物質よりも前記第2カラム中の前記固定相充填物質に対して 強く結合する置換剤を該第2カラムに通すことによって、該第2カラムから該所 望の既知物質を置換する工程をさらに包含する、請求項1に記載のプロセス。 6.置換クロマトグラフィーによって液体物質混合物から所望の既知物質を分離 するプロセスであって: a)該液体混合物を固定相充填物質を含む第1カラムに通す工程であって、該 所望の既知物質よりも強く該固定相に結合し得る、該混合物中の実質的にすべて の物質が、該混合物から分離されるまで通す工程; b)該第1カラムからの溶出液を第2カラムに通して、該所望の既知物質を該 第2カラム中の固定相充填物質にロードする工程; c)該第1カラムから該第2カラムへの溶出液のフローを停止する工程;およ び d)次いで、該第2カラム中の該固定相充填物質に対して該所望の既知物質よ りも強く結合する置換剤を該第2カラムに通すことによって、該所望の既知物質 を該第2カラムから置換する工程 を包含する、プロセス。 7.前記第1カラムからの前記溶出液が、前記所望の既知物質よりも強く該第1 カラムに保持される物質の存在についてモニターされる、請求項6に記載のプロ セス。 8.前記第1カラムから前記第2カラムへの前記溶出液のフローが、該第1カラ ムからの該溶出液の前記モニターによって、前記所望の既知物質よりも強く該第 1カラムに保持される物質の該溶出液中での存在が示される場合に遮断される、 請求項7に記載のプロセス。 9.前記所望の既知物質を前記第2カラムから置換するために選択される前記置 換物質がまた、前記物質混合物中の該所望の既知物質よりも強く保持される少な くとも次の物質を前記第2カラムから置換し得るように選択され、それにより、 該第1カラムからの前記溶出液のフローが遮断される前に、該所望の既知物質よ りも強く保持される物質の少量が該第2カラムに入ったときに、該第2カラムに 保持されるすべての物質の除去が提供される、請求項8に記載のプロセス。 10.前記のより強く保持される次の物質の同定が、同一のカラムを通した同一 の条件下での同様の混合物の予備試行で予め行われている、請求項9に記載のプ ロセス。 11.前記第1カラムから前記第2カラムへの前記溶出液のフローが、前記所望 の既知物質よりも強く保持される該物質が該第1カラムからの溶出液中で検出さ れる前の所定時間で停止される、請求項6に記載のプロセス。 12.前記第1カラムおよび前記第2カラムの両方に使用される固定相充填物質 が、同一の物質を含む、請求項6に記載のプロセス。 13.前記置換工程の間、前記第2カラムからの溶出液が、前記所望の既知物質 の実質的にすべてが該第2カラムから置換されたことを示す前記置換剤の存在に ついてモニターされる、請求項6に記載のプロセス。 14.前記第2カラムからの溶出液中の置換剤濃度が該第2カラムに供給された 該置換剤の初期濃度の約1%未満になるまでキャリア流体を該カラムに通すこと によって、該第2カラムを再生する工程をさらに包含する、請求項6に記載のプ ロセス。 15.前記第2カラムの前記再生の間に、該第2カラムからの前記溶出液のすべ てを前記第1カラムに前進方向に通すことによって、該第1カラムを再生する工 程をさらに包含する、請求項14に記載のプロセス。 16.前記第2カラムの前記再生の間に、該第2カラムからの前記溶出液のすべ てを前記第1カラムに逆方向に通すことによって、該第1カラムを再生する工程 をさらに包含する、請求項14に記載のプロセス。 17.前記第1カラムの前記ロード工程の後に、該特定物質よりも強く結合する 前記混合物中の物質を用いて、沈澱物質を該第1カラムから除去する工程をさら に包含する、請求項6に記載のプロセス。 18.前記第1カラムから前記沈澱物を除去する前記工程が、第1カラムにその 中の該沈澱物質を溶解し得る液体を通す工程をさらに包含する、請求項17に記 載のプロセス。 19.前記第1カラム中の前記沈澱物質を溶解し得る前記液体が、該第1カラム に逆方向に通される、請求項18に記載のプロセス。 20.置換クロマトグラフィーによって液体物質混合物から所望の既知物質を分 離するプロセスであって: a)該液体混合物を固定相充填物質を含む第1カラムに通す工程であって、該 所望の既知物質よりも強く該固定相に結合し得る、該混合物中の実質的にすべて の物質が該混合物から分離され、そして該第1カラム中の該固定相物質に結合す るまで通す工程; b)固定相充填物質をさらに含む第2カラムに、該第1カラムから採集された 溶出液を通し、該所望の既知物質を該第2カラム中の該固定相上にロードする工 程; c)次いで、該第2カラム中の該固定相に結合したすべての物質を該第2カラ ムから置換し得る置換剤を該第2カラムに通すことによって、該所望の既知物質 を該第2カラムから置換する工程;および d)次いで、該カラムを再生して、それらの上になお結合している物質を除去 する工程 を包含する、プロセス。 21.前記プロセスが以下の工程をさらに包含する、請求項20に記載のプロセ ス: a)前記所望の既知物質よりも前記第1カラム中の前記固定相によってより強 く保持される前記溶出液中の物質の存在について、該第1カラムからの該溶出液 をモニターする工程;および b)該第1カラムからの該溶出液の該モニター工程によって、該溶出液中の該 より強く保持される物質の存在が示される場合に、該第1カラムからの該溶出液 のフローを、前記第2カラム中で遮断する工程。 22.前記プロセスの置換工程が、以下の工程をさらに包含する、請求項20に 記載のプロセス: a)前記溶出液中の前記置換剤の存在について、前記所望の既知物質を含有す る前記第2カラムからの溶出液のフローをモニターする工程;および b)該置換剤の該存在が、該第2カラムからの該溶出液中で検出される場合に 、該第2カラムから該溶出液のフローを遮断する工程。 23.前記置換工程の間に、前記第2カラムからの前記溶出液の前記フローを、 該溶出液中の前記置換剤の前記濃度が5ppmに到達した場合に遮断する、請求項 22に記載のプロセス。 24.前記カラムを再生する前記工程が、前記溶出液中の前記置換剤の濃度が前 記第2カラム中に該置換剤を導入した時点での該置換剤の元の濃度の1%未満に 低下するまで、該第2カラムにキャリア流体を通す工程をさらに包含する、請求 項20に記載のプロセス。 25.前記第2カラムの前記再生の間、該第2カラムからの前記溶出液のすべて を、前記第1カラムに前進方向に通すことによって、該第1カラムを再生する工 程をさらに包含する、請求項24に記載のプロセス。 26.前記第2カラムの前記再生の間、該第2カラムからの前記溶出液のすべて を、前記第1カラムに逆方向に通すことによって、該第1カラムを再生する工程 をさらに包含する、請求項24に記載のプロセス。 27.前記第1カラムの前記ロード工程の後に、前記既知物質よりも強く結合す る前記混合物中の物質を用いて、該第1カラムから沈澱物質を除去する工程をさ らに包含する、請求項20に記載のプロセス。 28.前記第1カラムから前記沈澱物を除去する前記工程が、第1カラムに逆方 向に、その中の該沈澱物質を溶解し得る液体を通す工程をさらに包含する、請求 項27に記載のプロセス。 29.置換クロマトグラフィーによって液体物質混合物から所望の既知物質を分 離するプロセスであって: a)固定相充填物質を含む第1カラムに該液体混合物を通す工程; b)該第1カラムからの溶出液を第2カラムに通して、該溶出液中の物質を該 第2カラム中の固定相充填物質上にロードする工程; c)該所望の既知物質よりも強く該第1カラム中の該固定相に保持される物質 が該第1カラムからの該溶出液中に現れる前に、該第1カラムを通って該第2カ ラムへ入る該液体混合物のフローを遮断する工程; d)次いで、該第1カラムに溶出液を通すことによって、該所望の既知物質お よび該所望の既知物質よりも強くなく保持される物質を、該第1カラムから該第 2カラムへと置換する工程; e)該所望の既知物質よりも該第2カラム中の該固定相に対して強く結合する 置換剤を該第2カラムに通すことによって、該第2カラムから該所望の既知物質 を置換する工程; f)該第2カラムからの溶出液を、該第2カラムからの該溶出液中の該置換剤 の存在についてモニターする工程; g)該置換剤の存在が該第2カラムからの該溶出液中で検出される場合に、該 第2カラムからの該溶出液のフローを遮断する工程;および h)該カラムを再生して、それらの上になお結合している物質を除去する工程 を包含する、プロセス。 30.前記所望の既知物質に対して、前記第1カラム中の前記固定相が、前記第 2カラム中の前記固定相よりも強くなく結合する、請求項29に記載のプロセス 。 31.前記第1カラムの前記溶出からの前記溶出液中の前記所望の既知物質の濃 度が前記元の液体混合物中の該所望の既知物質の濃度の約1%に低下するまで、 前記溶出工程が行われる、請求項29に記載のプロセス。
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