JPH10500678A - 新生物疾患および自己免疫疾患の治療または予防のためのマグネシウムベースの製品の使用 - Google Patents

新生物疾患および自己免疫疾患の治療または予防のためのマグネシウムベースの製品の使用

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Abstract

(57)【要約】 生体にマグネシウムイオンを放出するための薬剤学的に許容される組成物(例えば、有機または無機マグネシウム塩または錯体)は、その原因がマグネシウム欠乏である新生物疾患および自己免疫疾患を予防および治療するために使用される。この新しい治療適応症のために、マグネシウムベースの化合物(好ましくは、ピロリン酸マグネシウム)は、好ましくはビタミンB6とともに、通常経口投与または非経口投与される。

Description

【発明の詳細な説明】 新生物疾患および自己免疫疾患の治療または予防のためのマグネシウムベースの 製品の使用 本発明は、新生物疾患および自己免疫疾患の治療および予防のためのマグネシ ウム含有製品の使用に関する。さらに詳しくは本発明は、新生物疾患または自己 免疫疾患に対して、その予防と治療目的に投与される薬剤の生産のための、マグ ネシウム塩または錯体の形、またはMg++イオンの放出に適した任意の他の形の マグネシウムの使用に関する。 マグネシウムは、生物(特に哺乳動物)に広く分布している天然の元素であり 、骨における濃度が最も高いことは知られている。ヒトでは全マグネシウム量の 約60%が骨組織に、約34%が軟組織にそして約5%が細胞間間隙に貯蔵され ている。また、マグネシウムは血漿の正常成分でありカルシウムのアンタゴニス トであるため、筋肉収縮機構に関与し、多くの酵素の作用に必須であることもよ く知られている。 ヒトの1日当たりのマグネシウム必要量は、体重1kg当たり5〜10mgの範囲 であり、通常は食物、特に野菜により供給される。生体のマグネシウムの欠乏は 、筋肉の異常な興奮およびけいれんに関係がある。これは母親がすでに自身のマ グネシウム貯蔵量が欠乏している時または乳児へのマグネシウム供給が不足して いる時に、または乳児自身の体から多量のマグネシウムが消失した時に、出産時 の乳児に発生する。マグネシウム欠乏が思春期、成人期または老年期に起きると 、一般的にストレス、慢性中毒または疾患、吸収不良、アルコール耽溺または薬 物耽溺の原因となり、長期のマグネシウム欠乏を引き起こすホルモン疾患の原因 となる。さらに詳しくは、供給不足に起因するマグネシウム欠乏は、例えば、成 長、妊娠、授乳、食欲不振、嘔吐、カルシウム、ビタミンD、リン、アルカリ性 製品の取りすぎ、または食物繊維の取りすぎ、低カロリーダイエット、アルコー ル症などにより引き起こされる。マグネシウム代謝の欠陥に起因するマグネシウ ム欠乏は、例えば、ストレスまたはノイローゼ、神経疾患または内分泌代謝障害 によ り起きることもある(ジェイ・ヅーラック(J.Durlach)、"IL magnesio nellp ratica clinica"、118頁以後、IPSA、パレルモ(Palermo)(1988) )。 血中のマグネシウムレベルは、前述の貯蔵部位での存在と相関していないため 、生体のマグネシウム欠乏または過剰は、絶対値として定量化できない。一般的 に体のマグネシウム含量を検出する手段には、患者の血漿もしくは血清中のマグ ネシウム血中レベルの検出(この値が異常な場合は、マグネシウム代謝の障害を 意味し、さらに普通はより詳しい一連の検査のための出発点である)、尿中のマ グネシウムレベルの検出(これは尿からのマグネシウムの排泄の尺度であり、普 通タンパク質摂取に関連しており、尿中のMg/尿素比はほぼ一定である)、髄 液中のマグネシウムレベルの検出、赤血球マグネシウムの検出(これは造血が起 きている時に骨髄に含有されているマグネシウムの量を示し、従ってこれはマグ ネシウムに関する間接的な骨髄探査を可能にするが、赤血球マグネシウムレベル は、赤血球の年齢の関数であり、従って急速な赤血球の更新は赤血球マグネシウ ム増加に関係があるが、マグネシウム過剰には関係がない)、リンパ球マグネシ ウムの検出、25Mgによる核磁気共鳴(これはマグネシウムの細胞内分画中およ び異なる化学物理的構造中の修飾を示す)、そして最後に患者の骨および筋肉中 のマグネシウム含量の検出がある。 現在の医学的意見では、マグネシウムは腫瘍増殖を促進し、一般的に自己免疫 疾患を悪化させる(例えば、ジェイ・ヅーラック(J.Durlach)、215−21 6頁、前述)。この意見は、腫瘍が進展している時または慢性の疾患(例えば、 肝硬変)が悪性の変化を示す時、または自己免疫疾患が再発する時に、赤血球の マグネシウムが増加するという知見に基づく。さらに赤血球のマグネシウムレベ ルは、疾患が緩解している時は低下するであろう。 具体的には、腫瘍または自己免疫疾患が発症する時、生体内でマグネシウムの 欠乏が発生し、同時にマグネシウムは骨髄から新たに生成する赤血球に移動し、 この赤血球により腫瘍領域または自己免疫疾患により影響を受けた領域に運搬さ れる。すべての場合に血液中のマグネシウムの増加が検出される。これらの点か ら、現在の医学的意見では、マグネシウムは腫瘍または自己免疫疾患が進行する ために使用される「燃料」である。 従来の治療法では、自己免疫疾患の治療に免疫抑制剤を、そして腫瘍の治療に は抗新生物化学療法剤を用いる。すなわち、薬物を使用して、増加している細胞 分裂活性を低下することを目的としている。これらの薬剤は実際に細胞の代謝を 低下させる(すなわち、健康な細胞より疾患のある細胞により一層作用する)が 、生体の劇的なマグネシウム欠乏も引き起こす。 生体のマグネシウム含量を欠失させて腫瘍を退行させるという理論は、197 4年にパーソン(Parson)と仲間達(エフ・エム・パーソン(F.M.Parson)ら 、「食事と血液透析により誘導されるマグネシウムとカリウム欠乏における悪性 腫瘍の退行」、The Lancet,16.02.1974)の知見により確認され、かれらは、数 人の「末期」患者で強制的に体内のマグネシウム欠乏を引き起こして、新生物病 変の部分的退行を得た。この欠乏は、ほとんどマグネシウムを含まない食事と血 液透析を組合せて得られ、こうして毎日多量のマグネシウムが患者から排除され た。 この試み以後この治療法の正当性は確認されていないようである。しかし現在 の医学界の主要な意見は、マグネシウムを新生物疾患や自己免疫疾患に関して陰 性の元素であると考えている。 前記とは反対に、ヒトや動物におけるマグネシウム欠乏は、免疫応答の過剰お よび低下の両方を引き起こす疾患の原因であることが見いだされている。よく知 られているように、過剰な免疫応答において、生体は反応性の変化を示し、これ が自己免疫疾患抗体(同じ生体のいくつかの成分に対する抗体)の原因となり、 自己免疫疾患を引き起こしている。一方この応答がない場合、生物が破壊するこ とができない腫瘍、またはウイルス、細菌、寄生体もしくは真菌の疾患が発生す る。 本発明において、マグネシウムの欠乏した生物が、前述の第1または第2の反 応を示すか否かは、単一の固体のゲノムの多様性に依存する。この多様性が、固 体の体質により、免疫系を過小にまたは過度に反応するようにする。しかしいず れの場合も疾患の発症または進行(これは、不十分な免疫応答の結果である)は 、マグネシウム欠乏がその出発点となっている。 具体例として新生物疾患を考えると、ヒトまたは動物は平均して毎日20個の 腫瘍細胞を生成していることが知られている。この細胞は、その変化した遺伝子 配列の検出に基づき、通常免疫系により異種物質として認識され、従って排除さ れる。マグネシウム欠乏のためにこれが起きずに免疫系が低下しているかまたは 無効になっている場合、悪性の細胞(分化が不十分であるかまたは全く分化して いないが、非常に攻撃的であり、細胞間結合物質が存在しないため互いに結合し ている)が成長し、その生存が非常に高い分化レベルの細胞の遺伝の維持に依存 する宿主生物の能力を無くす。 自己免疫疾患の腫瘍疾患との差は、自己免疫疾患(これは、前述のように個体 のゲノムの差により腫瘍の代わりに起きる)では、免疫系は低エネルギー性であ ると言うよりも、高活性が生体の防御することに向けられていなく、異種として 認識された自己のいくつかの成分に対して向けられているという事実にある。こ の機構は、必ず自己の成分を障害することになる。 いずれの場合もマグネシウム欠乏により疾患の潜伏が起きるか否かは、全身的 なまたはマグネシウム制御に特異的な、体質的なまたは後天的なホメオスタシス 機構の性質に依存する。この性質は個人毎に異なり、慢性のマグネシウム欠乏に 対する耐性は、マグネシウムホメオスタシスの性質に従って症例毎に異なること は明らかである。いずれにしても症状の発現を引き起こすには代償不全因子が必 要であるというのが医学界の全体的な意見である。 以上より、本発明において腫瘍および自己免疫疾患の防止および治療に、マグ ネシウムまたは任意の生理学的に許容されるMg++イオンの供給源を使用するこ とが提唱される。 有機または無機塩の形またはマグネシウムイオン錯体の形のマグネシウム含有 化合物は、すでに治療、おもに制酸剤、緩下剤および下剤としてのみでなく、代 謝制御物質、抗けいれん剤および鎮静剤としても使用されている。しかし当然な がら、マグネシウムイオンを含有するすべての活性化合物において、マグネシウ ムイオンが真の治療効果を示す訳ではないことに注意すべきである。例えば硫酸 マグネシウムの場合、緩下作用は、マグネシウムイオンの性質によるものではな く、使用される溶液の浸透圧作用によるものであり、および硫酸塩陰イオンの典 型的な機能によるものである。従って吸収できる形のMg++イオンを生物に供給 でき、本発明の企図する活性と相容れない治療活性は示さないマグネシウム化合 物を用いることにより、本発明の新しい医学的効用を実施することができる。 すなわち本発明は、新生物疾患および自己免疫疾患の治療用および/または予 防用薬剤の製造のための、薬剤学的に許容されるマグネシウム塩もしくは錯体の 使用を提供する。 従って本発明において、マグネシウム欠乏により引き起こされる疾患で、従っ てマグネシウム治療の新しい適応症であると考えられる疾患は、新生物疾患分野 では、固形新生物(すなわち、臓器新生物)および全身性新生物(例えば、白血 病、リンパ腫など)、および良性腫瘍を含む前癌病変(例えば、乳繊維細胞疾患 など)、ならびに自己免疫疾患分野では、正式にそう呼ばれる疾患、および自己 免疫機構を示す任意の疾患がある。いわゆる自己免疫疾患には、リウマチ様関節 炎、局所的および全身的硬皮症、全身性エリテマトーデス、円盤状エリテマトー デス、皮膚ループス、皮膚筋炎、および多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節 性汎動脈炎、自己免疫腸疾患、増殖性糸球体腎炎、活動性慢性肝炎、および多腺 性欠損自己免疫症候群1型および2型がある。何らかの自己免疫機構が関与する 疾患には、多発性硬化症、尋常性天疱瘡、天疱瘡、乾癬および類乾癬、小腸炎症 性疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、およびクローン病)、白斑およびサルコイドー シスがある。 上記の疾患の通常の治療法は、多岐に渡り、手術から放射線照射や生理的治療 法まで、そして多くの場合、多くの異なる活性物質(特に、コルチゾン、免疫抑 制剤、インターフェロンおよびコルチコステロイド)を用いる化学療法まである 。一方本発明では、上記疾患のすべては、多少ともマグネシウム欠乏に関連して おり、これが異常に弱いかまたは異常に強い免疫応答を引き起こしている。すな わち、随時従来の治療法と組合せた正しいマグネシウム治療法は、生体の免疫系 の正しい機能を回復させ、従って上記疾患を防御する。 この作用機構については、マグネシウム治療法は最適なマグネシウムレベルを 回復させ、免疫系にT−ヘルパーリンパ球のTh1亜集団の産生を増加させ、そ の結果細胞性免疫応答を上昇させると考えられている。実際Th1リンパ球は主 にインターロイキン2とガンマインターフェロンを分泌し、これらのサイトカイ ンが細胞性応答を刺激し、生体から感染した成分を排除することは、知られてい る(モスマンとコフマン(Mossmann and Coffmann)、DNAX研究所、カリホル ニア州パロアルト)。 本発明の治療に使用されるマグネシウムベースの化合物は、化学量論的な塩ま たはマグネシウムイオン錯体(すなわち、経口投与された時吸収を増強する物質 )の形でもよい。また塩は、有機の塩、例えば、乳酸マグネシウム、アスパラギ ン酸マグネシウムもしくは酢酸マグネシウム、または無機の塩、例えばピロリン 酸マグネシウムでもよい。ピロリン酸マグネシウム(マグネシウムピドレートと しても知られている)は、本発明の好適な化合物であり、神経系抑制剤として、 および過度の興奮性、筋肉収縮およびけいれんに対してすでに使用されている。 本発明の新生物疾患または自己免疫疾患の治療におけるマグネシウムベースの 化合物の投与は、経口または非経口的に行われ、非経口投与の場合筋肉内注射ま たは静脈内注射により行うことができる。ある場合には、以下に説明するように 皮膚または粘膜投与も有効である。 前述のように、マグネシウムは単独でも、または関係する疾患に対する通常の 薬剤と組合せて使用することもできる。後者の場合、正常な免疫応答を回復する ために、マグネシウム治療は従来の治療法の前、同時または後に行われる。 成人の平均マグネシウム必要量は、6mg/kg体重/日であり、異化段階(例えば 、疾患)の間にその必要量が大幅に(この2倍まで)増加することを考慮すると 、このような場合の経口投与用の治療投与量は、マグネシウム2〜12mg/kg体 重/日であり、好ましくは8〜10mg/kg体重/日である。ピロリン酸マグネシウ ムを使用する場合、この量は25〜148mg/kg体重/日、好ましくは95〜12 3mg/kg体重/日に等しい。しかし最適量は、Mg++9mg/kg体重/日、すなわちピ ロリン酸マグネシウム111mg/kg体重/日である。 経口投与があまり許容されない場合、例えば下痢を引き起こす場合、または吸 収不良、嘔吐および昏睡が起きる場合、または患者が麻酔下にある時などには、 非経口投与が使用され、マグネシウム投与量は2〜30mg/kg体重/日であり、ピ ロリン酸マグネシウム25〜368mg/kg体重/日に相当する。多くの場合、マグ ネシウム量は8〜10mg/kg体重/日(すなわち、ピロリン酸マグネシウム 98〜123mg/kg体重/日)で充分である。 経口投与または非経口投与された同量のマグネシウムは、新生児、乳児、小児 および青少年にも一般的に有効である。いずれにしても、投与量は体重のみでな く、患者の年齢もしくは耐性および疾患のステージに依存する。前記疾患の最も 重症の場合(例えば、局所的転移または複製転移のある腫瘍)、24時間の連続 的点滴により、最大量が投与量される。マグネシウムの1日量は、静脈内注射で 希釈され、1時間当たりのマグネシウム量は80〜100mg以下を生体に供給す る。 薬物動力学的投与量での非経口投与および経口投与治療は、いずれも患者の血 漿マグネシウムレベル、脈拍、動脈圧、骨腱反射、心電図、呼吸リズムを追跡し なければならないことを考慮すべきである。 経口経路または静脈内経路が使用できるまで、2〜4mg/kg体重/日のMg++( ピロリン酸マグネシウム25〜45mg/kg体重/日に等しい)を1回または2回に 分けて筋肉内に注射して、静脈内投与の代わりに筋肉内経路を使用してもよい。 本発明で示唆されるマグネシウム治療法により、以下の結果が得られる: ・血中マグネシウムレベルが1.5ミリモル/l未満の時、マグネシウム過剰は隠 される、 ・血中マグネシウムレベルが1.5ミリモル/lを越える時、低血圧、一過性頻脈 そして次に徐脈があり、吐き気、嘔吐および頭痛が起きることもある、 ・血中マグネシウムレベルが2ミリモル/lを越える時、腱反射が低下し、筋肉緊 張低下や眠気、乏尿、心電図のP−RおよびQ−Tの延長が起きる、 ・血中マグネシウムレベルが4ミリモル/lを越える時、腱反射が全くなくなり、 筋肉痺痲、特に呼吸麻痺、その後低温性昏睡および心臓停止が起きる。 マグネシウムの過剰は、カルシウム、浸透圧性利尿薬の静脈内投与、抗コリン エステラーゼ剤、覚睡剤および配糖体強心剤の投与、および多くの重症の場合で は人工呼吸や透析により治療できることに注意すべきである。 経口投与または非経口投与マグネシウム治療法の禁忌は、運動板に対してクラ ーレ麻痺作用を有する薬物(抗生物質ではゲンタマイシン、ストレプトマイシン 、 アミカシン、トブラマイシン、抗不整脈剤ではキニジンベースの薬剤、抗けいれ ん剤ではヒダントイン、鎮静剤ではジアゼパムおよびフェノチアジンなど);呼 吸センターを抑制する高用量の睡眠薬およびバルビツール酸塩;肺浮腫および心 筋虚血を促進するコルチコトロピン療法剤やベータミメティックス(betamimeti cs)の同時投与である。一時的禁忌は、リン−アンモニウム−マグネシウム塩の 沈殿を引き起こす可能性のある尿路感染であり、従ってマグネシウム治療を開始 する前に尿路感染症は治療しておく必要がある。 本発明のマグネシウム治療はまた、疾患の経過の中で現れた局所的皮膚または 粘膜症状を治療するために、前述のように入浴、洗浄、軟膏などを用いて、皮下 または粘膜投与により行われる。Mg++濃度と投与頻度は、疾患のタイプや患部 により異なる。 マグネシウム輸送を改良するため、マグネシウムの血漿レベルを上昇させるた め、そして尿からのマグネシウム排泄を低下させるために、マグネシウム治療法 をいくつかのマグネシウム固定物質(例えば、ビタミンB6)と組合せると便利 である。好ましくはビタミンB6は、ビタミンB6とMg++イオンの比が2:1〜 3:1(最適比は2.5:1である)でこの目的のために使用される。 抗ストレス治療(例えば、清潔な生活行動または緩和な鎮静剤治療)、または 過度のタンパク質摂取を避けること、またはカリウム保持性利尿剤(例えば、ア ミロリドまたはスピロノラクトン)を使用することにより、尿を介するマグネシ ウム除去を低下させることができる。しかし、カリウム保持性利尿剤の使用は、 尿を介するマグネシウムの除去が絶対値としても尿中の尿素含量の点でも非常に 高い場合に限定される。 本発明に従って行われるマグネシウム治療により、3〜12カ月以内に前述の 適応疾患から回復し、ここで「回復」とは、病変が消失するかおよび/または疾 患の活動性指数が陰性の値にまで低下し、その組織病変が発生して「完全治癒」 とならない時でも疾患の進行が停止することを伴う(例えば、間接性強直症、神 経病変、筋肉への繊維形成作用など)。 完全な臨床的および分析的回復が得られると、マグネシウム治療は停止される が、生理的量で毎年3月から6月まで、および9月から12月まで、Mg++を5 〜6mg/kg体重/日(これは、ピロリン酸マグネシウム67〜71mg/kg体重/日に 等しい)経口投与を繰り返すことが便利である。またこの場合、マグネシウム治 療をビタミンB6投与と、B6/Mg++比を2.5:1で組合せることが便利であ る。この生理的量を使用する治療法は、前述の疾患の発症を防ぎたいと思う健常 者でも勧められる。 本発明に関連して行われた試験および関連する臨床試験(そのいくつかの例は 後述する)は、新生物疾患や自己免疫疾患においてマグネシウムの役割に関する 仮説の作成を可能にする。その仮説を以下に要約する。 生体にマグネシウム欠乏が起きると、細胞間間隙におけるマグネシウムの血中 レベルが低下し、細胞内のマグネシウムレベルも一緒に低下し、これが細胞膜の 透過性を亢進する。続いて起きる脱分極が、細胞内カリウムを低下させ、細胞内 カルシウムを増加させる。従ってこのようなイオン変動は、血液のカルシウムレ ベルを低下させ、血液のカリウムレベルを上昇させる。マグネシウム欠乏状態が 続くと、細胞内カルシウムの過剰が、カルシウム、リンとマグネシウムの不溶性 結晶を細胞内で沈殿させる。これらの塩は生理学的には重要ではないが、重症お よび長期のマグネシウム欠乏は、細胞内リン含量を増加させ、および逆説的に細 胞内マグネシウム含量を増加させる。すでに報告したように、末期癌患者で誘導 される重症のマグネシウム欠乏の作用として、パーソン(Parson)らが観察した 一時的生体応答は、細胞内マグネシウムのこのような増加が原因と考えられる。 同様に、免疫抑制剤により誘導される生体における劇的なマグネシウム欠乏が 前述のパターンに従い細胞内マグネシウム増加を引き起こし、同様の作用を及ぼ す。 一方本発明の知見によれば、新生物疾患または自己免疫疾患の発症時に生体中 の少ない貯蔵マグネシウムが、疾患と戦うため加速されたリズムおよびより多い 量で使用される。時間の経過とともに、生体のマグネシウム保存量は充分回復し ない場合は欠乏し、疾患が継続すると、これらの貯蔵量が枯渇するまで主要な保 存場所(すなわち、骨組織)から引きだしてくる。 この点で赤血球が合成されるのは骨組織であり、赤血球はマグネシウムを持っ て障害された腫瘍部位に向かい、疾患の進展に対抗することは正しいことに注意 すべきである。マグネシウム治療を行わないと、マグネシウム貯蔵量は枯渇し、 従って免疫系(特に、細胞性免疫)は弱くなる。 固形悪性腫瘍の周りに新たに形成される血管ネットワークは現在の医学界では 健康な組織への浸潤を改良し加速するための、新生物により誘導されるそれ自身 に有用な貫通因子として考えられているが、その大きさを考慮すると、反対に、 それは適当な免疫活性物質がより迅速に病変部に到達して高用量で、より有効に 腫瘍と戦うことを目的とした、新生物に対する生体の防御システムであると考え らる。 種々の新生物疾患と自己免疫疾患に対する本発明の治療の有効性を示すいくつ かの臨床例を以下に示す。 下腹部異常と頻繁な(時に、血の混じる)下痢(1日4〜5回)に、直腸テネ スムスを伴う74才の男性。ジャックナイフ位で3時で肛門辺縁から6cmの位置 の局所的腫瘍を、直腸検査そして次に直腸鏡検査により診断した。腫瘍は、柔組 織のようなの堅さのナッツ様の塊であり、下の平面に移すことができなかった。 生検の結果は以下の通りである:浸潤している潰瘍形成した腺癌の断片。 断層撮影は、腫瘍が直腸壁をこわして、筋層を1cm越えて接触転移を示すが、 離れた部位の転移は証明されなかった。さらに直腸壁の肥厚が、新たに形成され る狭窄性突起とともに観察された。 患者は1カ月間治療を拒否し、その後マグネシウム治療を開始し、6gのピロ リン酸マグネシウムを含む生理的溶液を毎日500cm3投与した(すなわち1日 当たりMg++489g、これは、約9.7mg/kg体重/日に相当)。点滴速度は1 時間当たり80mgのマグネシウムイオンで約6時間、患者に与えた。さらに4回 の別の投与で1200mgのビタミンB6を一緒に与えた(ビタミンB6:Mg++= 2.5:1)。細胞によるマグネシウム摂取を改良するために、ビタミンB6は 、マグネシウム治療とともに使用し、尿からのマグネシウムの過剰な消失は検出 されなかった。 静脈内投与で1カ月治療後、経口投与で毎日ピロリン酸マグネシウム6g(す なわち1日当たりMg++488g、これは、Mg++約9.7mg/kg体重/日に相当 )と、1200gのビタミンB6を数回に分けて治療を継続した。 マグネシウム治療の3カ月目の最後に、直腸の検査と直腸鏡検査により、ジャ ックナイフ位3時に直径1.5cmの領域がまだ残っており、硬く、不規則な形を しており壊死が進んでいる以外は、直腸周辺から以前の腫瘍組織が消失したこと を示していた。4カ月目の治療の最後に、腫瘍領域はさらに縮小しており、治療 の5カ月目の最後に直腸鏡検査をしたときは完全に消失していた。5カ月目の最 後に再度行なった直腸鏡検査と断層撮影では、異種形成組織は消失しており、正 常な直腸組織が存在していた。 無力症で疲れやすいと言う82才の男性。検査により、蒼白浮腫を示し、血液 検査では白血球が顕著に多かった(30.8×103、正常値は4〜10×103 )。白血球百分率は以下の通りであった: 好中球白血球 8% (正常値:42〜78%) 好酸球白血球 0 (正常値: 1〜 3%) 好塩基球白血球 0 (正常値: 0〜 1%) リンパ球 83% (正常値:16〜48%) 単球 4% (正常値: 1〜 5%) 5個のリンパ芽球と種々のグンプレヒト陰影の存在。 血球数結果から、慢性リンパ性白血病と診断される。 従来法の不便さについてあらかじめ説明された患者は従来法を受けることを拒 否したが、そのような不便さのないマグネシウム治療は実施することを受け入れ た。 この治療法は、500cm3の生理溶液に希釈した、注射用のバイアルのピロリ ン酸マグネシウム8gを毎日投与した。この投与量は652mgのMg++に等しい (すなわち、Mg++8.7mg/kg体重/日)。点滴速度は、Mg++毎時80mgに調 整して全体で8時間供給した。患者の過剰の液体を減少させ、過剰のマグネシウ ムの尿消失を防ぐために、ビタミンB6は1600mg/日を数回に分けて経口投与 し、5mgのアミロリドを毎朝経口投与した。 この治療を30日間行なった後、患者のヘモクロム親和性細胞試験では全体で 25,000の白血球(元々は30,8000)を示し、好中球白血球が増加( 8から20%)し、リンパ球は低下(83から70%)し、リンパ芽球は消失 したが、白血球からグンプレヒト陰影は消失しなかった。 非経口投与治療を中止し、アンプルのマグネシウムの経口投与に切り替え、以 下の量を使用した:9mgのピロリン酸マグネシウムを毎日3回、732mgのMg++ (9.7mg/kg体重/日)に相当。さらに1日1800mgのビタミンB6を数回 に分けて投与し、また毎朝5mgのアミロリドを経口投与した。 この治療法の4カ月目の最後に、患者は下り傾斜性浮腫を示さず、ヘモクロム 細胞解析は以下の通りであった: 白血球 7,500 好中球白血球 64% リンパ球 31% リンパ芽球とグンプレヒト陰影は完全に消失した。 従って血液検査値は正常に戻った。 35才の女性は、1年前から手首、上腕肩甲骨、足の甲の関節に急性移動性関 節炎の症状を示した。患者は、2カ月前から橈骨手根骨、中手骨、脛骨−足根骨 関節の痛みそして膝の痛みを訴えた。膝は熱を持ち腫れているようであった。臨 床検査値は、ESRの上昇(55、正常値は1〜15)、ルーム試験値(rheuma test)の上昇(105、正常値は0〜40)、PCRの上昇(15、正常値は 0〜6)、およびフィブリノゲンの上昇(550、正常値は123〜170)を 示し、ワーラーローズ反応は陽性(正常値は陰性)であった。正色素性貧血も示 し、ANA抗体は陽性であった。しかし骨病変も関節病変も検出されなかった。 従って、リウマチ様関節炎と診断された。 疾患緩解の間隔で開始したマグネシウム治療では、ピロリン酸マグネシウム6 g(489mgのMg++に等しい、Mg++8.1mg/kg体重/日に相当)を、500 cm3の生理的溶液で点滴した。点滴速度は、Mg++を1時間80mgに調整して約 6時間供給した。マグネシウム摂取を改良するために、ビタミンB6はマグネシ ウムに対して、2.5:1の比で(すなわち、1日1200mgを数回に分けて) 投与した。関節痛を緩和するために、適当な鎮痛剤および抗炎症剤(FANS) を処方した。 マグネシウムベースの治療の1カ月目の最後に、朝の関節の中程度のこわばり は残ったが、患者の患部関節の痛みは少し低下し、関節の腫れが減少した。臨床 検査値は、ESR(42)、および他の検査値ともに良好な値を示した。 この時点で非経口投与を中止し、経口投与を以下の投与量で開始した:6gの ピロリン酸マグネシウムを1日数回に分け(すなわち、1日488mgのMg++、 Mg++8.1mg/kg体重/日に相当)、ビタミンB61200gを経口投与でこれ も数回に分けて投与した。 4カ月目の最後に、関節の腫脹は消失し、患者は関節痛も朝の関節のこわばり も口にしなかった。検査値は以下の通りであった: ESR 10(正常値:1〜15) ルーム試験 21(正常値:0〜40) 反応性Cタンパク質 2(正常値:0〜 6) ワーラーローズ反応 陰性(正常値:陰性) フィブリノゲン 232(正常値:123〜370) ANA抗体 陰性(正常値:陰性) 32才の患者は、3年前から尋常性天疱瘡に罹り、顔や頭皮に柔らかい水泡が できた。水泡はできた後に破裂し、円形のくぼみとなり、これが後にかさぶたで 覆われた。次にこの症状が胴体や口の粘膜にも現れた。 この疾患は長い間コルチコステロイドで治療されていたが、2年後重症の背骨 の骨粗鬆症と膝の骨粗鬆症が検出された。これらの症状はコルチコステロイドの 使用に関連していたため、この治療を中止し、免疫調節剤、インターフェロン、 カルシトニンによる治療に切り替えた。マグネシウム治療を開始する前に、患者 は胴体と頭皮に紅斑とかさぶたを示し、四肢にまれに水泡を示し、上肢と下肢の 両方に筋肉発育不全を示した。 治療は、1日9gのピロリン酸マグネシウム(すなわち、Mg++733mg、9 .16mg/kg体重/日のマグネシウムイオンに相当)を500cm3の生理的溶液に 溶解して投与した。点滴速度は1時間当たりMg++80mgに調整して約9時間行 なった。マグネシウム摂取を改良するために、1800g/日のビタミンB6を 数回に分けて、静脈内マグネシウム治療とともに使用した。 1カ月の治療後、治療の最後に患者の関節痛は減少し、非紅斑皮膚の皮下病変 も減少した後、経口投与治療を開始し、1日9gのピロリン酸マグネシウム(す なわち、Mg++733mg/日、Mg++9.15mg/kg体重/日に相当)を数回に分 けて投与した。さらに1800mg/日のビタミンB6を数回に分けて、毎日投与 した。 治療の4カ月目の最後に、胴体と四肢のかさぶたの病変が消失したが、頭皮に わずかに病変が残った。患者は、まだ弱い関節痛を訴えた。治療の6カ月目の最 後に、関節痛は完全に消失し、皮膚は正常な外観を呈したが、いくつかの軽い傷 は残った。 27才の女性は、潰瘍性大腸炎に罹っていることが判明し、従来法で治療した 。治療終了の数年後、痛みと下痢が再発したため、患者をまずコルチコステロイ ドで治療し、次に免疫抑制剤で治療した。 疾患が一時的に緩解している時、患者にマグネシウム治療を行なった(その前 に、大腸鏡検査を含むすべての検査を行なった)。検査により最後の50cmに過 度の出血性の大腸粘膜が発見され、触るだけで出血し、微小潰瘍性病変を示した 。組織学的検査では、隠れた膿瘍が発見され、粘膜と粘膜下組織に炎症性好中球 の浸潤が見られた。 治療は、1日6gのピロリン酸マグネシウム(すなわち、Mg++489mg、M g++8.89mg/kg体重/日に相当)を500cm3の生理的溶液に希釈して投与し た。点滴速度は1時間当たりMg++80mgに調整して約6時間行なった。マグネ シウム摂取を改良するために、1200g/日のビタミンB6を数回に分けて投 与した。 2カ月の治療後、患者の腹痛は消失し、下痢は1日2回に減っていた。大腸鏡 検査の結果は、以下の通りである:大腸粘膜の最後の50cmは、過度に出血性で もなく出血もなく、微小潰瘍性病変もなかった。組織学的検査では、まだ大腸粘 膜に炎症性好中球の浸潤が存在していた。マグネシウム治療をビタミンB6治療 と組合せて、同じ投与量でさらに1カ月継続した。この期間の最後には、患者は 腹痛も下痢も訴えなかった。大腸粘膜の最後の50cmは、大腸鏡検査では正常で あり、組織学的検査では、大腸粘膜と粘膜下組織は正常であり、炎症性浸潤が消 失していることが確認された。 本発明をいくつかの好適な実施態様を参照して開示したが、本発明の精神と範 囲を逸脱することなく、その修飾および変更が可能であることは理解すべきであ る。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年5月27日 【補正内容】 (1)カルシウム、ビタミンD、リン、アルカリ性製品の取りすぎ、または食物 繊維の取りすぎ、低カロリーダイエット、アルコール症などにより引き起こされ る。マグネシウム代謝の欠陥に起因するマグネシウム欠乏は、例えば、ストレス またはノイローゼ、神経疾患または内分泌代謝障害により起きることもある(ジ ェイ・ヅーラック(J.Durlach)、"IL magnesio nell pratica clinica"、11 8頁以後、IPSA、パレルモ(Palermo)(1988))。 血中のマグネシウムレベルは、前述の貯蔵部位での存在と相関していないため 、生体のマグネシウム欠乏または過剰は、絶対値として定量化できない。一般的 に体のマグネシウム含量を検出する手段には、患者の血漿もしくは血清中のマグ ネシウム血中レベルの検出(この値が異常な場合は、マグネシウム代謝の障害を 意味し、さらに普通はより詳しい一連の検査のための出発点である)、尿中のマ グネシウムレベルの検出(これは尿からのマグネシウムの排泄の尺度であり、普 通タンパク質摂取に関連しており、尿中のMg/尿素比はほぼ一定である)、髄 液中のマグネシウムレベルの検出、赤血球マグネシウムの検出(これは造血が起 きている時に骨髄に含有されているマグネシウムの量を示し、従ってこれはマグ ネシウムに関する間接的な骨髄探査を可能にするが、赤血球マグネシウムレベル は、赤血球の年齢の関数であり、従って急速な赤血球の更新は赤血球マグネシウ ム増加に関係があるが、マグネシウム過剰には関係がない)、リンパ球マグネシ ウムの検出、25Mgによる核磁気共鳴(これはマグネシウムの細胞内分画中およ び異なる化学物理的構造中の修飾を示す)、そして最後に患者の骨および筋肉中 のマグネシウム含量の検出がある。 現在の医学的意見では、マグネシウムの投与は確立された固形腫瘍の増殖を促 進し、一般的に自己免疫疾患を悪化させる(例えば、ジェイ・ヅーラック(J.Du rlach)、215−216頁、前述)。この意見は、腫瘍が進展している時または 慢性の疾患(例えば、肝硬変)が悪性の変化を示す時、または自己免疫疾患が再 発する時に、赤血球のマグネシウムが増加するという知見に基づく。さらに赤血 球のマグネシウムレベルは、疾患が緩解している時は低下するであろう。 具体的には、腫瘍または自己免疫疾患が発症する時、生体内でマグネシウムの 欠乏が発生し、同時にマグネシウムは骨髄から新たに生成する赤血球に移動し、 この赤血球により腫瘍領域または自己免疫疾患により影響を受けた領域に運搬さ れる。すべての場合に血液中のマグネシウムの増加が検出される。これらの点か ら、現在の医学的意見では、マグネシウムは腫瘍または自己免疫疾患が進行する ために使用される「燃料」である。 従来の治療法では、自己免疫疾患の治療に免疫抑制剤を、そして腫瘍の治療に は抗新生物化学療法剤を用いる。すなわち、薬物を使用して、増加している細胞 分裂活性を低下することを目的としている。これらの薬剤は実際に細胞の代謝を 低下させる(すなわち、健康な細胞より疾患のある細胞により一層作用する)が 、生体の劇的なマグネシウム欠乏も引き起こす。 生体のマグネシウム含量を欠失させて固形腫瘍を退行させるという理論は、1 974年にパーソン(Parson)と仲間達(エフ・エム・パーソン(F.M.Parson )ら、「食事と血液透析により誘導されるマグネシウムとカリウム欠乏における 悪性腫瘍の退行」、The Lancet,16.02.1974)の知見により確認され、かれらは 、数人の「末期」患者で強制的に体内のマグネシウム欠乏を引き起こして、新生 物病変の部分的退行を得た。この欠乏は、ほとんどマグネシウムを含まない食事 と血液透析を組合せて得られ、こうして毎日多量のマグネシウムが患者から排除 された。 この試み以後この治療法の正当性は確認されていないようである。しかし現在 の医学界の主要な意見は、マグネシウムを新生物疾患や自己免疫疾患に関して陰 性の元素であると考えている。 本発明の基礎になっている理論によれば、前記とは反対に、ヒトや (2)この機構は、必ず自己の成分を障害することになる。 いずれの場合もマグネシウム欠乏により疾患の潜伏が起きるか否かは、全身的 なまたはマグネシウム制御に特異的な、体質的なまたは後天的なホメオスタシス 機構の性質に依存する。この性質は個人毎に異なり、慢性のマグネシウム欠乏に 対する耐性は、マグネシウムホメオスタシスの性質に従って症例毎に異なること は明らかである。いずれにしても症状の発現を引き起こすには代償不全因子が必 要であるというのが医学界の全体的な意見である。 以上より、本発明において腫瘍および自己免疫疾患の防止および治療に、マグ ネシウムまたは任意の生理学的に許容されるMg++イオンの供給源を使用するこ とが提唱される。 有機または無機塩の形またはマグネシウムイオン錯体の形のマグネシウム含有 化合物は、すでに治療、おもに制酸剤、緩下剤および下剤としてのみでなく、代 謝制御物質、抗けいれん剤および鎮静剤としても使用されている。しかし当然な がら、マグネシウムイオンを含有するすべての活性化合物において、マグネシウ ムイオンが真の治療効果を示す訳ではないことに注意すべきである。例えば硫酸 マグネシウムの場合、緩下作用は、マグネシウムイオンの性質によるものではな く、使用される溶液の浸透圧作用によるものであり、および硫酸塩陰イオンの典 型的な機能によるものである。従って吸収できる形のMg++イオンを生物に供給 でき、本発明の企図する活性と相容れない治療活性は示さないマグネシウム化合 物を用いることにより、本発明の新しい医学的効用を実施することができる。 すなわち本発明は、固形新生物疾患の治療用および自己免疫疾患の治療用およ び/または予防用薬剤の製造のための、薬剤学的に許容されるマグネシウム塩も しくは錯体の使用を提供する。 従って本発明において、マグネシウム治療の新しい適応症であると考えられる 疾患は、新生物疾患分野では、固形新生物(すなわち、臓器新生物)、ならびに 自己免疫疾患分野では、正式にそう呼ばれる疾患、および自己免疫機構を示す任 意の疾患がある。いわゆる自己免疫疾患には、リウマチ様関節炎、局所的および 全身的硬皮症、全身性エリテマトーデス、円盤状エリテマトーデス、皮膚ループ ス、皮膚筋炎、および多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己 免疫腸疾患、増殖性糸球体腎炎、活動性慢性肝炎、および多腺性欠損自己免疫症 候群1型および2型がある。何らかの自己免疫機構が関与する疾患には、多発性 硬化症、尋常性天疱瘡、天疱瘡、乾癬および類乾癬、小腸炎症性疾患(例えば、 潰瘍性大腸炎、およびクローン病)、白斑およびサルコイドーシスがある。 上記の疾患の通常の治療法は、多岐に渡り、手術から放射線照射や生理的治療 法まで、そして多くの場合、多くの異なる活性物質(特に、コルチゾン、免疫抑 制剤、インターフェロンおよびコルチコステロイド)を用いる化学療法まである 。一方本発明では、上記疾患のすべては、多少ともマグネシウム欠乏に関連して おり、これが異常に弱いかまたは異常に強い免疫応答を引き起こしている。すな わち、随時従来の治療法と組合せた正しいマグネシウム治療法は、生体の免疫系 の正しい機能を回復させ、従って上記疾患を防御する。 この作用機構については、マグネシウム治療法は最適なマグネシウムレベルを 回復させ、免疫系にT−ヘルパーリンパ球のTh1亜集団の産生を増加させ、そ の結果細胞性免疫応答を上昇させると考えられている。実際Th1リンパ球は主 にインターロイキン2とガンマインターフェロンを分泌し、これらのサイトカイ ンが細胞性応答を刺激し、 (3)4回の別の投与で1200mgのビタミンB6を一緒に与えた(ビタミンB6 :Mg++=2.5:1)。細胞によるマグネシウム摂取を改良するために、ビタ ミンB6は、マグネシウム治療とともに使用し、尿からのマグネシウムの過剰な 消失は検出されなかった。 静脈内投与で1カ月治療後、経口投与で毎日ピロリン酸マグネシウム6g(す なわち1日当たりMg++488g、これは、Mg++約9.7mg/kg体重/日に相当 )と、1200gのビタミンB6を数回に分けて治療を継続した。 マグネシウム治療の3カ月目の最後に、直腸の検査と直腸鏡検査により、ジャ ックナイフ位3時に直径1.5cmの領域がまだ残っており、硬く、不規則な形を しており壊死が進んでいる以外は、直腸周辺から以前の腫瘍組織が消失したこと を示していた。4カ月目の治療の最後に、腫瘍領域はさらに縮小しており、治療 の5カ月目の最後に直腸鏡検査をしたときは完全に消失していた。5カ月目の最 後に再度行なった直腸鏡検査と断層撮影では、異種形成組織は消失しており、正 常な直腸組織が存在していた。 35才の女性は、1年前から手首、上腕肩甲骨、足の甲の関節に急性移動性関 節炎の症状を示した。 (4) 請求の範囲 1.固形新生物疾患の治療用、および自己免疫疾患の予防用および/または治 療用薬剤の製造のための、薬剤学的に許容されるマグネシウム塩もしくは錯体の 使用。 2.自己免疫疾患は、正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患および典型的な自己 免疫機構を示す任意の疾患よりなる、請求の範囲第1項に記載の使用。 3.正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患は、リウマチ様関節炎、局所的および 全身的硬皮症、全身性エリテマトーデス、円盤状エリテマトーデス、皮膚ループ ス、皮膚筋炎、および多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己 免疫腸疾患、増殖性糸球体腎炎、活動性慢性肝炎、および多腺性欠損自己免疫症 候群1型および2型よりなる、請求の範囲第2項に記載の使用。 4.典型的に自己免疫機構を示す疾患は、多発性硬化症、尋常性天疱瘡、天疱 瘡、乾癬および類乾癬、小腸炎症性疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、およびクロー ン病)、白斑およびサルコイドーシスよりなる、請求の範囲第2項に記載の使用 。 5.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される無機マグネシウム塩 である、前記請求の範囲のいずれか1項に記載の使用。 6.無機マグネシウム塩はピロリン酸マグネシウムである、請求の範囲第5項 に記載の使用。 7.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される有機マグネシウム塩 である、請求の範囲第1項〜4項までのいずれか1項に記載の使用。 8.経口投与用薬剤の製造のための、前記請求の範囲のいずれか1項に記載の 使用。 9.非経口投与用薬剤の製造のための、請求の範囲第1項〜7項までのいずれ か1項に記載の使用。 10.皮下および/または粘膜投与用薬剤の製造のための、請求の範囲第1項〜 7項までのいずれか1項に記載の使用。 11.薬剤はまたビタミンB6も含む、前記請求の範囲のいずれか1項に記載の 使用。 12.薬剤中のビタミンB6対Mg++の比は、3:1〜2:1重量比の範囲であ る、請求の範囲第11項に記載の使用。 13.薬剤は、獣医学的用途のための薬剤である、請求の範囲第1項または2項 に記載の使用。 14.薬剤学的に許容されるマグネシウム塩または錯体の有効量を投与すること よりなる、ヒトおよび動物の新生物疾患の治療方法、および自己免疫疾患の予防 および/または治療方法。 15.自己免疫疾患は、正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患および典型的な自己 免疫機構を示す任意の疾患よりなる、請求の範囲第14項に記載の方法。 16.正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患は、リウマチ様関節炎、局所的および 全身的硬皮症、全身性エリテマトーデス、円盤状エリテマトーデス、皮膚ループ ス、皮膚筋炎、および多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己 免疫腸疾患、増殖性糸球体腎炎、活動性慢性肝炎、および多腺性欠損自己免疫症 候群1型および2型よりなる、請求の範囲第15項に記載の方法。 17.典型的な自己免疫機構を示す疾患は、多発性硬化症、尋常性天疱瘡、天疱 瘡、乾癬および類乾癬、小腸炎症性疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、およびクロー ン病)、白斑およびサルコイドーシスよりなる、請求の範囲第15項に記載の方 法。 18.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される無機マグネシウム塩 である、請求の範囲第14項〜17項までのいずれか1項に記載の方法。 19.無機マグネシウム塩はピロリン酸マグネシウムである、請求の範囲第18 項に記載の方法。 20.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される有機マグネシウム塩 である、請求の範囲第14項〜17項までのいずれか1項に記載の方法。 21.薬剤は、経口、非経口、または皮下および/または粘膜経路で投与される 、請求の範囲第14項〜20項までのいずれか1項に記載の方法。 22.薬剤はまたビタミンB6も含む、請求の範囲第14項〜21項までのいず れか1項に記載の方法。 23.薬剤中のビタミンB6対Mg++の比は、3:1〜2:1重量比の範囲であ る、請求の範囲第22項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 33/06 ABE A61K 33/06 ABE ACJ ACJ ACS ACS ACV ACV ADA ADA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UG, US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.新生物疾患および自己免疫疾患の予防用および/または治療用薬剤の製造 のための、薬剤学的に許容されるマグネシウム塩もしくは錯体の使用。 2.新生物疾患は、前腫瘍病変、固形新生物および全身性新生物である、請求 の範囲第1項に記載の使用。 3.前腫瘍病変は良性腫瘍よりなる、請求の範囲第2項に記載の使用。 4.自己免疫疾患は、正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患および典型的な自己 免疫機構を示す任意の疾患よりなる、請求の範囲第1項に記載の使用。 5.正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患は、リウマチ様関節炎、局所的および 全身的硬皮症、全身性エリテマトーデス、円盤状エリテマトーデス、皮膚ループ ス、皮膚筋炎、および多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己 免疫腸疾患、増殖性糸球体腎炎、活動性慢性肝炎、および多腺性欠損自己免疫症 候群1型および2型よりなる、請求の範囲第4項に記載の使用。 6.典型的に自己免疫機構を示す疾患は、多発性硬化症、尋常性天疱瘡、天疱 瘡、乾癬および類乾癬、小腸炎症性疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、およびクロー ン病)、白斑およびサルコイド−シスよりなる、請求の範囲第4項に記載の使用 。 7.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される無機マグネシウム塩 である、前記請求の範囲のいずれか1項に記載の使用。 8.無機マグネシウム塩はピロリン酸マグネシウムである、請求の範囲第7項 に記載の使用。 9.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される有機マグネシウム塩 である、請求の範囲第1項〜6項までのいずれか1項に記載の使用。 10.経口投与用薬剤の製造のための、前記請求の範囲のいずれか1項に記載の 使用。 11.非経口投与用薬剤の製造のための、請求の範囲第1項〜9項までのいずれ か1項に記載の使用。 12.皮下および/または粘膜投与量用の薬剤の製造のための、請求の範囲第1 項〜9項までのいずれか1項に記載の使用。 13.薬剤はまたビタミンB6も含む、前記請求の範囲のいずれか1項に記載の 使用。 14.薬剤中のビタミンB6対Mg++の比は、3:1〜2:1重量比の範囲であ る、請求の範囲第13項に記載の使用。 15.薬剤は、獣医学的用途のための薬剤である、請求の範囲第1、2または4 項に記載の使用。 16.薬剤学的に許容されるマグネシウム塩または錯体の有効量を投与すること よりなる、ヒトおよび動物の新生物疾患および自己免疫疾患の予防および/また は治療方法。 17.新生物疾患は、前腫瘍病変、固形新生物および全身性新生物である、請求 の範囲第16項に記載の方法。 18.前腫瘍病変は良性腫瘍よりなる、請求の範囲第17項に記載の方法。 19.自己免疫疾患は、正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患および典型的な自己 免疫機構を示す任意の疾患よりなる、請求の範囲第16項に記載の方法。 20.正当に自己免疫疾患と呼ばれる疾患は、リウマチ様関節炎、局所的および 全身的硬皮症、全身性エリテマトーデス、円盤状エリテマトーデス、皮膚ループ ス、皮膚筋炎、および多発性筋炎、シェーグレン症候群、結節性汎動脈炎、自己 免疫腸疾患、増殖性糸球体腎炎、活動性慢性肝炎、および多腺性欠損自己免疫症 候群1型および2型よりなる、請求の範囲第19項に記載の方法。 21.典型的に自己免疫機構を示す疾患は、多発性硬化症、尋常性天疱瘡、天疱 瘡、乾癬および類乾癬、小腸炎症性疾患(例えば、潰瘍性大腸炎、およびクロー ン病)、白斑およびサルコイドーシスよりなる、請求の範囲第19項に記載の方 法。 22.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される無機マグネシウム塩 である、請求の範囲第16項〜21項までのいずれか1項に記載の方法。 23.無機マグネシウム塩はピロリン酸マグネシウムである、請求の範囲第22 項に記載の方法。 24.マグネシウム塩または錯体は、薬剤学的に許容される有機マグネシウム塩 である、請求の範囲第16項〜21項までのいずれか1項に記載の方法。 25.薬剤は、経口、非経口、または皮下および/または粘膜経路で投与される 、請求の範囲第16項〜24項までのいずれか1項に記載の方法。 26.薬剤はまたビタミンB6も含む、請求の範囲第16項〜25項までのいず れか1項に記載の方法。 27.薬剤中のビタミンB6対Mg++の比は、3:1〜2:1重量比の範囲であ る、請求の範囲第26項に記載の方法。
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