JPH10500447A - 触媒溶液の製造 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
一酸化炭素と1種類以上のエチレン性不飽和化合物との共重合プロセスで使用するのに適した触媒系溶液の製造方法。(a)パラジウム化合物と、一般式R1R2P−R−PR3R4(I)[式中、R1、R2、R3及びR4は各々独立してアルコキシ基で置換された芳香族ヒドロカルビル基を表し、Rは橋に2個以上の炭素原子を含む二価有機架橋基を表す]のビスホスフィンと、溶剤としての低級脂肪族アルコールとを一緒にし、(b)得られた混合体を、温度Tを0〜70℃に維持した生成時間G後に酸と混合することからなる。前記生成時間Gは、Gの値(時間)及び温度T(℃)の関係がG≦6.0×10-21exp(14500/T+273.2)となるように選択する。
Description
【発明の詳細な説明】
触媒溶液の製造
本発明は、一酸化炭素を1種類以上のエチレン性不飽和化合物と共重合させる
プロセスで使用し得る触媒溶液の製造方法に関する。
パラジウム化合物と二座ビスホスフィン配位子と酸とをベースとする触媒系の
存在下に重合条件下でモノマーを反応させる前記共重合プロセスでは、一酸化炭
素由来の単位とエチレン性不飽和化合物由来の単位とが実質的に交互に配列され
た線状コポリマーが生成される。
このようにして生成されたコポリマーは、種々の熱可塑性樹脂販路で有用性が
確立されている。この種のコポリマーは更に、一般的な方法で、フィルム、シー
ト、プレート、繊維並びに成型製品、例えば食料、飲料用の容器、及び自動車工
業における種々の部品に加工し得る。
前記線状コポリマーの適当な製造方法は、欧州特許出願公開明細書第1810
14号及び第248483号に開示されている。
コポリマーの製造は通常、モノマーを入れた反応器に、触媒の溶液か又は触媒
の溶液を含浸させた固体担体を導入することによって実施する。反応器には、コ
ポリマーが不溶性又は実質的不溶性を示す希釈剤を入れてもよい。前記共重合反
応で希釈剤として有用であるとみなし得る液体には様々なものがある。好ましい
のは低級脂肪族アルコール、特にメタノールである。なぜなら、この種の希釈剤
を共重合反応で使用すると、触媒が最高レベルの活性を示すことが判明したから
である。共重合を気相プロセスとして実施する時も、低級脂肪族アルコールを存
在させると、同じ理由で反応が有利に生起する。この場合は低級脂肪族アルコー
ルが、固体担体に含浸させた触媒溶液を供給源とし得る。
従って、低級脂肪族アルコールを溶媒として含む触媒溶液を使用すれば有利で
あろう。
しかしながら、低級脂肪族アルコールを触媒系の溶媒として選択すると問題が
二つ生じる。一つは触媒の製造、もう一つは触媒の貯蔵性に関する問題である。
最初は、パラジウム化合物及びアニオン源の他に、式(Q)2P−R−P(Q)2の
二座ビスホスフィン配位子を含む触媒系が使用された。前記式中、Qは芳香族ヒ
ドロカルビル基を表し、Rは橋に2個以上の炭素原子を含む二価有機架橋基を表
す。
その後の研究で、触媒系の性能は、式(Q)2P−R−P(Q)2の配位子に代えて
式R1R2P−R−PR3R4[式中、R1、R2、R3及びR4は独立してアルコキシ
置換芳香族ヒドロカルビル基を表す]の配位子を使用することにより、大幅に改
善できることが判明した。しかしながら、これらの置換ビスホスフィン配位子は
メタノール及び他の低級脂肪族アルコール中で低い溶解性を示すことが判明した
ため、触媒の製造を別の溶媒、例えばトルエン中で実施することが提案された。
低級脂肪族アルコール、特にメタノールを触媒溶剤として使用した時に生じる
別の問題は、このようにして製造した触媒の保存寿命が短いことにある。これは
、触媒系中に存在するパラジウムの著しいプレートアウトによって明示される。
この問題は、原理上は、触媒溶液を共重合プロセスで使用する直前に新しく製造
することにより解決できる。回分式共重合で各バッチ毎に貯蔵触媒の一部を使用
するか、又は連続共重合で触媒を長期にわたり同一ストックから供給することが
できるように、貯蔵可能な触媒を予め大量に製造する方が望ましいことは明らか
であろう。
触媒系の製造でメタノールを溶媒として使用した時に生じる前記問題は、欧州
特許出願明細書第360359号で論じられている。この先行特許明細書によれ
ば、触媒の貯蔵性は、非プロトン極性溶媒、特にアセトンを触媒の製造で使用す
ることによって改善される。
式R1R2P−R−PR3R4の配位子の溶解度は、メタノール中でよりアセトン
中での方が大きいと思われる。
スラリー共重合プロセスの操作では、希釈剤を例えば蒸留により反応媒質から
除去することによって生成物を分離し、希釈剤を再循環又は再使用するのが普通
である。新しい触媒を供給するのであるから、これは、欧州特許出願明細書第3
60359号の方法に従うと各再循環後にアセトンの量が蓄積されることを意味
し、再循環流の精製処理又は再循環流の大量の放出が必要となる。どちらの措置
も経済的理由で魅力がない。これは、低級脂肪族アルコールの存在下で実施され
る気相プロセスにもあてはまる。
触媒をアセトン中溶液として製造し、同じ液体を共重合反応で希釈剤として使
用することも考えられるが、前述のように、アセトンを共重合反応で唯一の希釈
剤として使用することは、この環境における触媒の活性がより低いという理由で
、余り有利ではない。
驚いたことに、最初にパラジウム化合物とビスホスフィン配位子と溶媒として
の低級脂肪族アルコールとを一緒にし、次いで得られた混合体を、触媒製造実施
温度に相関した生成時間(generation period)後に酸と混合
すると、貯蔵性の高い触媒溶液が得られ、従って単一の液体を触媒の製造及びコ
ポリマーの製造に使用できることが判明した。生成時間は、触媒製造実施温度に
相関した最大値に制限されることが観察された。この最大値を超える生成時間を
選択すると、パラジウムの著しいプレートアウトによって明示される触媒系の分
解が生起する。
本発明は、一酸化炭素と1種類以上のエチレン性不飽和化合物との共重合プロ
セスで使用するのに適した触媒系溶液の製造方法に関する。この方法は、(a)
パラジウム化合物と、一般式R1R2P−R−PR3R4(I)[式中、R1、R2、
R3及びR4は各々独立してアルコキシ基で置換された芳香族ヒドロカルビル基を
表し、Rは橋に2個以上の炭素原子を含む二価架橋基を表す]のビスホスフィン
と、溶媒としての低級脂肪族アルコールとを一緒にし、(b)得られた混合体を
、温度Tを0〜70℃の範囲に維持した生成時間G後に酸と混合することからな
り、前記生成時間Gを、Gの値(時間)及び温度T(℃)の関係が下記の式:
で表されるように選択する。
本発明の製造方法のステップ(a)、即ちパラジウム化合物とビスホスフィン
と溶媒とを一緒にするステップでは、パラジウム化合物としてパラジウム塩を使
用すると都合がよい。適当な塩としては、硫酸、硝酸及びリン酸のような無機酸
の塩、カルボン酸の塩、並びにメタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸及
びトリフルオロメタンスルホン酸のようなスルホン酸の塩が挙げられる。
好ましくは、カルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酢酸、クエン酸、並びにハ
ロゲン化カルボン酸、例えばトリクロロ酢酸及びトリフルオロ酢酸のパラジウム
塩を使用する。特に好ましい化合物は酢酸パラジウム(II)である。
R1、R2、R3及びR4の各々が結合相手であるリン原子に対してオルト位置で
アルコキシ基に置換されているフェニル基を表す式(I)の配位子を有する触媒
は良好な機能を示すため、これらの置換ビスホスフィンは特に好ましい。アルコ
キシ基のアルキル基は通常、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブ
チル、sec.ブチル、イソブチル及び第三ブチル基を示すという一般的な意味
を有するC1〜C4基である。好ましくは、R1、R2、R3及びR4の各々がオルト
メトキシフェニル基を表す。
式(I)のビスホスフィンの二価架橋基Rは、好ましくは橋に3個の原子を含
み、そのうちの2個以上が炭素原子である。最も好ましくは、Rがトリメチレン
基を表す。
ビスホスフィンとして1,3−ビス[ビス(2−メトキシフェニル)ホスフィ
ノ]プロパンを選択すると、極めて良好な結果が得られる。
パラジウム化合物及び式(I)のビスホスフィンは、低級脂肪族アルコール、
即ち炭素原子数1〜4のアルコール、例えばメタノール、エタノール又はブタノ
ールである溶媒と一緒にさせる。
微量の別の溶媒、例えば低級脂肪族アルコールの容量に対して20容量%以下
の別の溶媒も許容し得、また1種類以上の低級脂肪族アルコールの混合物も使用
し得るが、推奨はされない。好ましくは、メタノールを唯一の溶媒として使用す
る。
本発明の推奨具体例では、まず式(I)のビスホスフィンを溶媒に溶解又は懸
濁し、次いでパラジウム化合物を供給する。
パラジウム化合物、ビスホスフィン及び溶媒を一緒にする操作は、別の方法、
例えばパラジウム化合物及びビスホスフィンを溶媒に同時に加える方法によって
実施してもよいが、通常はパラジウム化合物を加える前にビスホスフィンを溶媒
に分散させるのが好ましい。なぜなら触媒は通常、この順序に従った時に最高レ
ベルの活性を示すからである。
同じ理由で、パラジウム化合物の総量の一部だけをビスホスフィン及び溶媒と
一緒にし、その後、例えば製造方法のステップ(b)でパラジウム化合物の残り
を酸の供給と一緒に供給するという手順は推奨されない。
本発明では、生成時間Gは、パラジウム化合物及びビスホスフィンの総量又は
実質的総量が溶媒と一緒にした時に始まるとみなす。
従って前述の推奨具体例では、生成時間は、パラジウム化合物の総量を供給し
終えた時点で始まる。
生成時間Gは、得られた混合体が酸と混合した時に終了するとみなす。混合は
典型的には、得られた混合体に例えば10秒〜2時間の添加時間内で酸を加える
ことによって生起する。
実際の操作では、生成時間中維持する温度を、ステップ(b)、即ちステップ
(a)で得た混合体を酸と混合する操作の実施温度と同じにし、またステップ(
a)の間の温度とも同じにすると有利である。好ましくは、特にメタノールを溶
媒として選択した場合には、前記温度の各々を20〜50℃の範囲で選択する。
生成時間Gの最大値と温度Tとの関係は、生成時間が、前記範囲で選択した温
度に依存する特定値を超えるべきではないことを示す。
好ましくは、生成時間と温度との関係は下記の式
によって決定される。
極めて短い生成時間を選択すると、ステップ(a)で得た混合体と酸との混合
物が触媒として直接使用するのには不向きであって、ある程度の貯蔵時間の後で
しか使用できないという問題が生じ得ることも判明した。このような場合には、
酸との混合時に沈殿物が形成され、この沈殿物が静置中に徐々に溶解するからで
ある。
このような遅延を許容し得る場合もあるが、通常はステップ(b)後に、得ら
れた混合物の少なくとも一部を回分式共重合プロセスの最初のバッチで触媒とし
て直接使用でき、残りをプロセスの次のバッチで必要とされるまで貯蔵できるこ
とが望ましい。
従って、生成時間は下記のように選択することが好ましい:
本発明の方法のステップ(b)で使用する触媒系の酸成分は、プロトン酸又は
ルイス酸であってよい。ルイス酸の具体例としては、トリス(ペルフルオロフェ
ニル)ボラン及びトリフルオロボランが挙げられる。前記酸は特にプロトン酸で
あり、より特定的にはpKaが水溶液中18℃で測定して2未満のプロトン酸で
ある。プロトン酸は、フルオロホウ酸のような無機酸、又はスルホン酸もしくは
カルボン酸のような有機酸であり得る。好ましくは、pKa値が2未満のカルボ
ン酸を使用する。トリフルオロ酢酸は触媒系の製造で使用するのに特に好ましい
酸である。他の適当な酸の具体例としては、ホウ酸とサリチル酸との(1:2)
付加化合物、1,2−グリコール又はカテコールが挙げられる。
本発明の方法で製造した触媒溶液は、典型的には溶液1kg当たり1〜100
00mgのパラジウム、より典型的には2〜5000mg/kgのパラジウムを
含む。式(I)のビスホスフィンの使用量は、典型的にはパラジウム1g原子当
たり0.5〜2モル、より典型的にはパラジウム1g原子当たり0.75〜1.
5モルである。酸は典型的にはパラジウム1g原子当たり0.5〜50当量、よ
り典型的にはパラジウム1g原子当たり1〜25当量の量で使用する。
本発明の方法で製造した触媒溶液は貯蔵安定性が高く、一酸化炭素と1種類以
上のエチレン性不飽和化合物との線状交互コポリマーを生成する共重合プロセス
で使用するのに極めて適している。
従って本発明は、本発明の方法で製造できる溶液として供給される触媒の存在
下に共重合条件下でモノマーを反応させて、一酸化炭素と1種類以上のエチレン
性不飽和化合物とのコポリマーを製造する方法にも関する。この方法の好ましい
具体例の一つでは、使用する希釈剤が、触媒溶液の製造で使用した溶媒と実質的
に同じ組成を有する。
適当なエチレン性不飽和化合物としては、炭素と水素だけからなる化合物、及
び1種類以上のヘテロ原子、例えば酸素又は窒素も含む化合物が挙げられる。具
体例は、ビニルアセテート及びビニルプロピオネートのような不飽和エステルで
ある。
共重合プロセスの出発材料は不飽和炭化水素が好ましい。適当な具体例として
は、エテン、プロペン、シクロペンテン及びスチレンが挙げられる。最も好まし
いのは低級オレフィン、特にエテン、又はエテンとプロペンとの混合物である。
共重合プロセスは適当には、希釈剤中でコポリマーの懸濁液が形成されるよう
に、コポリマーが不溶性又は実質的不溶性を示す希釈剤の存在下で実施し得る。
本発明では、希釈剤として低級脂肪族アルコールを選択すると有利である。所望
であれば、共重合プロセスを気相プロセスとして実施してもよい。
触媒は、製造したままの溶液として共重合に供給し得、又は担体に含浸させて
供給し得る。極めて適当な担体はシリカ、ポリエチレン、並びに一酸化炭素とエ
チレン性不飽和化合物とのコポリマー、特に製造すべきコポリマーと同じモノマ
ーをベースとするコポリマーである。
共重合プロセスは30〜150℃の温度及び20〜100バールの圧力で実施
するのが好ましく、一酸化炭素とエチレン性不飽和化合物とのモル比は5:1〜
1:5とし、触媒溶液の量は、重合すべきエチレン性不飽和化合物1モル当たり
10-7〜10-2g原子のパラジウムが存在するように決定する。
本発明の共重合プロセスは、回分式に、又は連続プロセスとして実施し得る。
共重合の実施後に低級脂肪族アルコールを回収し、回収した低級脂肪族アルコー
ルを次の共重合で再使用すると極めて有利である。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。実施例1
複数の触媒溶液を下記の手順で製造した。いずれの場合も1000ml反応容
器に395gのメタノールを周囲圧力で充填した。次いで温度をプリセット値T
に上昇させ、この値に維持した。次いで、3.74gの1,3−ビス[ビス(2
−メトキシフェニル)−ホスフィノ]プロパンを加えた。形成されたスラリーを
20分間撹拌した。このスラリーに1.50gの固体酢酸パラジウムを加え、配
位子を溶解させて有機金属錯体を生成した。
G時間の生成時間後に、1.6gのトリフルオロ酢酸を加え、該溶液を30分
間反応させた。
最後に、反応器の中味を1000mlジャー内に排出し、室温に冷却した。
その結果得られた褐色触媒溶液をガラスジャー内で貯蔵した。貯蔵の間、空気
及び日光は遮断しなかった。
各触媒溶液の製造温度T及び生成時間Gは下記の通りである。
総ての触媒溶液の活性は、一般的なアセトン中触媒溶液の活性と同程度であっ
た。
貯蔵中に溶液が触媒分解の兆候を示すことが観察された。これは、ガラス壁面
に金属パラジウムが鏡として形成される(プレーティング)ことで知見される。
しかしながら、著しいプレーティングは1週間以上貯蔵した後でないと生起しな
かった。
温度及び生成時間データをプロットすれば、GとTの関係が下記の条件
を満たすことがわかる。
GとTの関係は、Gの実験値がGの計算値と同じかそれよりやや小さくなるよ
うに、下記の方程式
をほぼ満たす。実施例2
実施例1とほぼ同じ手順で、但し類似の温度値でより短い生成時間を適用して
、複数の触媒溶液を製造した。
各触媒溶液の製造温度T及び生成時間Gは下記の通りである。
この場合も、貯蔵中1週間以上にわたって著しいプレーティングは生起しない
ことが観察された。
温度及び生成時間データをプロットすれば、GとTの関係が下記の方程式
をほぼ満たすことがわかる。実施例3
実施例1とほぼ同じ手順で、但し特定の温度値に対して、生成時間を実施例1
で使用した生成時間と実施例2で使用した生成時間との中間の値に設定して、複
数の触媒溶液を製造した。
各触媒溶液の製造温度T及び生成時間Gは下記の通りである。
いずれの触媒溶液も、貯蔵中1週間以上にわたって著しいプレーティングを示
さなかった。実施例4
実施例1とほぼ同じ手順で、但し特定の温度値で生成時間を実施例2で使用し
た時間より短くして、複数の触媒溶液を製造した。
各触媒溶液の製造温度T及び生成時間Gは下記の通りである。
いずれの場合も、褐色溶液ではなく、白色沈殿物を含む橙色溶液が得られた。
貯蔵中に橙色溶液が次第に黒ずみ、沈殿物が徐々に溶解した。
1〜2週間の貯蔵後に、実施例1で得られたような褐色の溶液となった。この
溶液は、著しいプレーティングが観察される前に更に1週間以上貯蔵することが
できた。
最終的に得られた褐色溶液の活性も、従来のアセトン中触媒溶液の活性と同程
度であった。実施例A
(比較用、本発明の範囲外)
実施例1とほぼ同じ手順で、但し類似の温度値でより長い生成時間を用いて、
複数の触媒溶液を製造した。
各触媒溶液の製造温度T及び生成時間Gは下記の通りである。
いずれの場合も褐色溶液が得られた。貯蔵中、1週間未満で著しいプレーティ
ングが観察された。温度及び生成時間データをプロットすれば、GとTの関係が
下記の条件
を満たすことがわかる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 一酸化炭素と1種類以上のエチレン性不飽和化合物との共重合プロセスで 使用するのに適した触媒系溶液の製造方法であって、(a)パラジウム化合物と 、一般式R1R2P−R−PR3R4(I)[式中、R1、R2、R3及びR4は各々独 立してアルコキシ基で置換された芳香族ヒドロカルビル基を表し、Rは橋に2個 以上の炭素原子を含む二価有機架橋基を表す]のビスホスフィンと、溶剤として の低級脂肪族アルコールとを一緒にし、(b)得られた混合体を、温度Tを0〜 70℃に維持した生成時間G後に酸と混合することからなり、前記生成時間Gを 、Gの値(時間)及び温度T(℃)の関係が下記の式: で表されるように選択する前記製造方法。 2. パラジウム化合物としてカルボン酸のパラジウム塩、特に酢酸パラジウム (II)を使用し、式(I)のビスホスフィンではR1、R2、R3及びR4の各々が 結合相手であるリン原子に対してオルト位置でアルコキシ基に置換されたフェニ ル基を表し、Rがトリメチレン基を表すことを特徴とする請求項1に記載の方法 。 3. ビスホスフィンが1,3−ビス[ビス(2−メトキシフェニル)ホスフィ ノ]プロパンであることを特徴とする請求項2に記載の方法。 4. 溶媒としてメタノールを使用することを特徴とする請求項1から3のいず れか一項に記載の方法。 5. (a)で式(I)のビスホスフィンを溶媒に加え、次いでパラジウム化合 物を供給することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。 6. (a)で得た混合体を、pKaが2未満のカルボン酸、特にトリフルオロ 酢酸と混合することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 7. 生成時間中維持する温度を20〜50℃の範囲で選択することを特徴とす る請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 8. 生成時間を下記の条件 を満たすように選択することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載 の方法。 9. 生成時間を下記の条件 を満たすように選択することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載 の方法。 10. 溶液が請求項1から9のいずれか一項に記載の方法で製造できることを 特徴とする触媒系溶液。 11. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法で製造できる溶液として供 給される触媒の存在下に重合条件下でモノマーを反応させることにより、一酸化 炭素と1種類以上のエチレン性不飽和化合物とのコポリマーを製造する方法。 12. コポリマーが不溶性又は実質的不溶性を示す希釈剤の存在下、好ましく は希釈剤としての低級脂肪族アルコールの存在下で実施されることを特徴とする 請求項11に記載の方法。 13. 操作を30〜150℃の温度及び20〜100バールの圧力で実施し、 一酸化炭素と1種類以上のエチレン性不飽和化合物とのモル比を5:1〜1:5 とし、触媒溶液の量を、重合すべきエチレン性不飽和化合物1モル当たり10-7 〜10-2g原子のパラジウムが存在するように選択することを特徴とする請求項 11又は12に記載の方法。 14. エチレン性不飽和化合物として、エテン、又はエテンとプロペンとの混 合物を使用することを特徴とする請求項11から13のいずれか一項に記載の方 法。
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