JP2000505494A - 共重合体の製造方法 - Google Patents

共重合体の製造方法

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JP2000505494A JP9530626A JP53062697A JP2000505494A JP 2000505494 A JP2000505494 A JP 2000505494A JP 9530626 A JP9530626 A JP 9530626A JP 53062697 A JP53062697 A JP 53062697A JP 2000505494 A JP2000505494 A JP 2000505494A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G67/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing oxygen or oxygen and carbon, not provided for in groups C08G2/00 - C08G65/00
    • C08G67/02Copolymers of carbon monoxide and aliphatic unsaturated compounds

Abstract

(57)【要約】 一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造方法であって、該単量体を、(a)VIII族金属塩と、(b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m+(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベースにした触媒組成物の存在下で共重合することからなる前記方法。

Description

【発明の詳細な説明】 共重合体の製造方法 本発明は一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造方法及び 触媒組成物に関する。 VIII族金属含有触媒組成物の触媒作用下で一酸化炭素をオレフィン性不飽和性 化合物と重合させる方法は従来、例えばEP-A-121965、EP-A-248483及びEP-A-254 343号明細書から周知である。こうして製造された共重合体は、一酸化炭素由来 の単量体単位とオレフィン性不飽和化合物由来の単量体単位が交互又は実質的に 交互に並ぶ線状共重合体である。 EP-A-254343号明細書は特に、 (a)VIII族金属塩と、 (b)テトラヒドロカルビルアンモニウム又はテトラヒドロカルビルホスホニ ウムカチオンとをベースにした触媒組成物を使用する方法を開示している。しか しながらこれらの方法における重合体の収率は時には非常に低い。 今回意外にも、EP-A-254343号明細書の触媒組成物の性能の大幅な向上が、こ の触媒組成物中の前記テトラヒドロカルビルアンモニウム又はテトラヒドロカル ビルホスホニウムカチオンを以下に述べるような他のカチオンで置換することに より達成されることが判明した。 よって本発明は、一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造 方法であって、該単量体を、 (a)VIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオン とをベースにした触媒組成物の存在下で共重合することからなる前記方法に関す る。 本発明はまた、 (a)VIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m+(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベース にした触媒組成物にも関する。 本発明はさらにまた、 (a)VIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンと、 (c)該VIII族金属と錯体を形成することが可能な少なくとも2個の配位基を 含む配位子とをベースにした触媒組成物にも関する。 ブルックハート他(Brookhart et al.)はJ.Am.Chem.Soc.,第114巻、1 992年、5894/5頁で、零価のジメチルパラジウム錯体を等モル量のジメ チルオキソニウムテトラキス〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕 ボラートとの反応によりカチオン性モノメチルパラジウム錯体へ転化することを 開示している。該ジメチルオキソニウムカチオンはこれによりジメチルエーテル に転化される結果、こうして得られる組成物中及び、この組成物の触媒作用を受 ける一酸化炭素と三級ブチルスチレンとの後続共重合下においてオキソニウムカ チオンは存在しない。これがこの文献に対して本発明に新規性及び進歩性を賦与 することになる。 類似の化学は未公開のEP-95202473.5号特許出願に教示されており、この場合 、ジフェニルメチルアンモニウムカチオンはジフェニルメチルアミンへ転化され る。EP-95202473.5号特許出願はさらに、触媒組成物がVIII族金属カチオンとホ ウ素含有アニオンとをベースにする共重合プロセスを教示している。この特許出 願は特に、触媒組成物がさらに三級アミン若しくは三級ホスフィン及び水、アル コール、オキシム若しくはメルカプタンを含むとき、トリヒドロカルビルボラン はホウ素含有アニオン源として機能できることを教示している。中性のアミン又 はホスフィンはこれにより三級アンモニウム又はホスホニウムカチオンへ転化さ れると考えられる。 GB-A-2247890号明細書は酸化性化合物、特にニトロシルテトラフルオロボラー トは一酸化炭素とアルケンとの共重合体からパラジウム残渣を抽出するのを助け ることができることを開示している。しかしこの文献はパラジウム及びカチオン 性酸化剤種の存在下における一酸化炭素とアルケンとの共重合を教示していない 。よって上述の本発明はこの文献に対して新規性及び進歩性を有する。 本発明の方法に使用される好適VIII族金属の例はニッケル及びコバルトである 。該VIII族金属は好ましくはVIII族貴金属であって、そのうちでパラジウムが最 も好ましい。 好適なVIII族金属塩には、硫酸、硝酸、燐酸及び過塩素酸のような鉱酸の塩、 並びにアセチルアセトン塩及びスルホン酸塩のような有機塩がある。好ましくは 例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸及び クエン酸のような、炭素原子数8個までのカルボン酸の塩が使用される。該VIII 族金属塩は錯塩であってよい。酢酸パラジウム(II)は特に好ましいパラジウム塩 である。 既に述べたように、本発明による触媒組成物はさらにカチオン性酸化剤又は前 記一般式のうちの一つ若しくはそれ以上で示されるカチオンを含む。通常、該一 般式において炭化水素基Rは典型的に20個までの炭素原子、より典型的には1 〜15個までの炭素原子を含む。該炭化水素基Rはアルキル、アリール、アル カリール(alkaryl)、アラルキル若しくはシクロアルキル基を表すことが出来る 。該炭化水素基Rは分岐していてもいなくてもよい。該炭化水素基Rは、ヒドロ カルビロキシ基若しくはハロゲン原子のような置換基を抱えることができるが、 典型的には非置換形である。2個若しくはそれ以上の炭化水素基Rが存在すると き、それらは同一でも、相違してもよい。2若しくは3個のRが陽電荷荷電原子 と共に環式構造を表すとき、この環式構造は5、6若しくは7員環を含むことが でき、この環は複素環であってもなくてもよく、また芳香族環でも非芳香族環で あってもよい。このような環は、さらに炭化水素基、ヒドロカルビロキシ基及び ハロゲン原子のような置換基を抱えていてもいなくてもよく、また例えば芳香族 環のような他の環系と融合していてもいなくてもよい。もし望むならば、複素環 は1個以上のヘテロ原子を含むことができる。該環式構造は典型的に30個まで の炭素原子、特に4〜25個までの炭素原子を含むことができる。さらなる採択 は、後述するような、関係カチオンのタイプにある程度依存するであろう。当業 者は、本発明によるカチオンのうちのあるものがやや不安定であること、及びそ のような場合、さらなる採択は十分に安定なカチオンを希望する度合に関連する ことを理解するであろう。一般に該安定性は電子的及び立体的因子により決定さ れるであろう。満足できる安定性の水準は、例えば不飽和の存在、特に共鳴によ る安定化の度合により達成されることができる。該荷電原子に水素原子を抱えて いないカチオンの安定性は、該荷電原子に直接隣接する原子に水素原子が付加さ れていないとき、満足できるものとなろう。 該カチオンのうちの1つのタイプは、一般式Rn4-n+(式中、nは0、1 、2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは 窒素原子と共に複素環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個のRは 窒素と共に複素環式構造を表す)で示されるカチオンである。好ましい炭化水素 基Rは、フェニル、2−トリル、2,4−キシリル及び1−ナフチル基のような アリール若しくはアルカリール基、又はアルキル基、特に、メチル、エチル、1 −プロピル若しくは1−ブチル基のようなn−アルキル基である。最も好ましい のはフェニル基又はメチル基である。該環式構造は典型的にピロール、ピロリジ ン若しくはピペリジン環を含んでなる。このタイプのカチオンの典型的な例 はアンモニウム(即ちn=0)、ジフェニルアンモニウム(即ちn=2)並びに トリメチルアンモニウム及びトリエチルアンモニウム(即ちn=3)である。該 炭化水素基Rの少なくとも1個、特に少なくとも2個がアリール基であるのが好 ましい。n=3の場合の、このような好ましいカチオンの例は1−フェニルピペ リジニウム、トリフェニルアンモニウム及びジメチルフェニルアンモニウム(即 ちN,N−ジメチルアニリニウム)である。 該カチオンのうちのもう1つのタイプは、一般式Rn4-n+(式中、nは4 であり、3個のRは窒素原子と共に芳香族複素環式構造を表し、第4のRは炭化 水素基を表す)で示されるカチオンである。このタイプのカチオンにおいて炭化 水素基Rは好ましくは分岐アルキル若しくはアラルキル基、例えば三級ブチル基 若しくは2−フェニルプロプ−2−イル基、殊にトリフェニルメチル基である。 該芳香族複素環式構造はピリジン構造、例えばピリジン、置換ピリジン若しくは 溶融ピリジンの構造であってよい。この例は、2−、3−若しくは4−ピコリン 、キノリン、イソキノリン及びジベンゾピリジン、特にピリジンの環式構造であ る。好ましいカチオンは1−(トリフェニルメチル)ピリジニウムである。 該カチオンのうちのさらにもう1つのタイプは、一般式Rm3-m+(式中、 mは2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のR は荷電炭素原子と共に環内に炭素原子を含んでなる環式構造を表す)で示される カチオンである。m=3のとき、該炭化水素基Rは好ましくは、2−トリル、2 ,4−キシリル及び1−ナフチル基、特にフェニル基のようなアリール基である 。よってこのタイプの好ましいカルボニウムイオンの例はトリフェニルカルボニ ウムである。m=2のとき、2個のRは荷電炭素原子と共に環式構造、好ましく は不飽和を含む例えば7員環を表すのが好ましい。このタイプの好ましいカチオ ンの例はトロピリウムカチオン、特にトロピリウムカチオン(C77 +)である 。 該カチオンのうちのさらにまたもう1つのタイプは、一般式Rm3-m+(式 中、mは2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個 のRは酸素原子と共に複素環式構造を表す)で示されるカチオンである。全Rが 炭化水素基を表すとき、これらRは特にメチル、エチル、1−プロピル及び 1−ブチル基のようなn−アルキル基である。このタイプのカチオンの例はジメ チルオキソニウム(m=2)及び、特にトリメチルオキソニウム(m=3)であ る。別の魅力的な形態では全3個のR(m=3)は酸素原子と共に芳香族6員環 のような環式構造を表す。ここでこの6員環は好ましくは、例えば1個又はそれ 以上のアリール若しくはアルカリール基で置換されているか、又は他の芳香族環 と融合している。このタイプのカチオンの例は2,4,6−トリフェニルピリリウム 、キサンチリウム及びフラビリウムである。 本発明において好適に使用可能なまた別のタイプのカチオンはカチオン性酸化 剤、特に窒素と酸素とを含んでなるカチオン、より特別には窒素と酸素とからな るカチオンである。そのようなカチオンの例はニトリル(NO2 +)及び、特にニ トロシル(NO+)である。 理論により束縛されることを願わずに言えば、該荷電原子が水素原子を抱えて いるカチオンの場合、共役塩基のpKb値は達成可能な重合速度を決定する役割を なすと信じられている。このことは特に一般式Rn4-n+(式中、nは0、1 、2若しくは3であり、Rは既述の定義のとおり)で示されるカチオンに当ては まる。25℃水溶液中での該共役塩基のpKb測定値は、好ましくは少なくとも2 、より好ましくは少なくとも4、最も好ましくは少なくとも6、そして特に少な くとも8であるように思われる。一般に該pKb値は20未満、より頻繁には15 未満である。 該触媒組成物に使用可能なカチオンの量は広範囲に変えることができる。VIII 族金属1グラム原子につき0.1〜50当量のカチオン、特に(同じ単位の下で )0.5〜25当量を使用するのが好ましい。 本発明のカチオンは、カチオン源として塩の形態で該触媒組成物中に導入され ることができる。以下に述べるように、該触媒組成物中でさらなる触媒成分とし て機能できるアニオンを対イオンとして有する塩が非常に好適である。別の手法 によれば、該カチオンはその場で形成されることができる。 該VIII族金属を含む触媒組成物は典型的に、さらなる触媒成分としてのアニオ ンをベースにする。当業者は、好適なアニオンが該共重合条件下で該VIII族金属 と全く配位しないか又はほんのわずかに配位するアニオンであることを理解する であろう。好適なアニオンの例はプロトン性酸のアニオンであって、このプロト ン性酸には、ルイス酸とプロトン性酸とを結合して得られる酸、及び、ホウ酸と 1,2−ジオール、カテコール若しくはサリチル酸との付加物である酸が含まれ る。好適な酸は強酸、即ち18℃の水溶液中で測定したとき、pKa値が6未満、 特に4未満、より特別には2未満である酸である。好適なプロトン性酸の例は該 VIII族塩とも連携可能な上述の酸であって、例えば過塩素酸及びトリフルオロ酢 酸である。プロトン性酸と結合可能なルイス酸の例は、三フッ化ホウ素、五フッ 化ホウ素、三フッ化アルミニウム及び五フッ化ヒ素である。ルイス酸と結合可能 なプロトン性酸の例は、スルホン酸及びハロゲン化水素酸、特にフッ化水素であ る。ルイス酸とプロトン性酸との非常に好適な結合例はテトラフルオロホウ酸及 びヘキサフルオロホウ酸(HBF4及びHBF6)である。このほかの好適なアニ オンは、テトラヒドロカルビルボラートアニオン若しくはカルボラートアニオン のような、安定な共役酸が存在しないと思われるアニオンである。ボラートアニ オンは、同一若しくは相違する、アルキル、アリール、アラルキル、アルカリー ル及びシクロアルキル基のような炭化水素基をホウ素に付加してなることができ る。テトラフェニルボラート、テトラキス〔3,5−ビス(トリフルオロメチル )フェニル〕ボラート、テトラキス(4−クロロフェニル)ボラート及びテトラ キス(ペルフルオロフェニル)ボラートのようなテトラアリールボラート並びに カルボラート(B11CH12 -)が好ましい。 アニオン源は、該アニオンが由来する酸、又はその塩であってよい。好適な塩 は、例えばコバルト及びニッケル塩である。非常に好適な塩は、本発明の触媒成 分(b)として選ばれるカチオンを含んでなる。このほかのアニオン源は好適には 、ホウ素、錫、アンチモン、アルミニウム若しくはヒ素のハロゲン化物、特にフ ッ化物のようなルイス酸である。三フッ化ホウ素及び五フッ化ホウ素は非常に好 適である。このほかの好適なルイス酸はヒドロカルビルボランである。該ヒドロ カルビルボランは、1個の炭化水素基、又は2若しくは3個の、同一若しくは相 違する、アルキル、アリール、アラルキル、アルカリール若しくはシクロアルキ ル基、好ましくはアリール基のような炭化水素基をホウ素に付加してなることが できる。該ヒドロカルビルボランはまた、ヒドロカルビロキシ若しくは水酸基又 はハロゲン原子をホウ素に付加してなることもできる。非常に好適なヒドロカル ビルボランの例は、トリフェニルボラン、トリス(ペルフルオロフェニル)ボラ ン、トリス(4−クロロフェニル)ボラン及びトリス〔3,5−ビス(トリフル オロメチル)フェニル〕ボランである。また、アニオン源として機能可能なこの ほかの好適な化合物はアルミノキサン(aluminoxane)、特にメチルアルミノキサ ン及びt−ブチルアルミノキサンである。 該アニオン源の量は好ましくは、VIII族金属1グラム原子につき0.1〜50 当量のアニオン、特にVIII族金属1グラム原子につき0.5〜25当量のアニオ ンの範囲に選ばれる。しかし前記アルミノキサンは、アルミニウムのVIII族金属 に対するモル比が4000:1〜10:1、好ましくは2000:1〜100: 1の範囲にあるような量で使用することができる。 本発明の方法の触媒組成物はこのほかの付加成分として好ましくは該VIII族金 属と錯体を形成可能な配位子をベースにする。1個の配位子分子内に2個の錯形 成部位が存在することが該触媒の活性に大きく貢献するように思われる。従って 該VIII族金属と錯体を形成可能な少なくとも2個の配位基を含む配位子を使用す ることが好ましい。また、好ましさにおいてやや劣るが、1座配位子、即ち該VI II族金属と錯体を形成できる1個の配位基、特に1個の含燐配位基を含む化合物 を使用することも可能である。燐、窒素若しくは硫黄を含む配位基2個を含む2 座配位子を使用するのが好適である。また、1−ジフェニルホスフィノ−3−エ チルチオプロパンのような混合2座配位子も使用可能である。 好ましい2座配位子の群は一般式 R121−R5−M234 (I) で示すことができる。式(I)中、M1及びM2は独自に燐、窒素、ヒ素若しくは アンチモン原子を表し、R1、R2、R3及びR4は独自に(特に炭素原子数10個 までの)無置換若しく極性置換炭化水素基を表し、R5は架橋部分に少なくとも 1個の炭素原子を含む2価有機架橋基を表す。 式(I)の配位子において、M1及びM2は好ましくは燐原子を表す。R1、R2 、R3及びR4は独自に、場合により極性置換されたアルキル、アリール、アルカ リール、アラルキル若しくはシクロアルキル基を表すことが出来る。好ま しくはR1、R2、R3及びR4のうちの少なくとも1つは芳香族基、特に極性置換 された芳香族基を表す。 好適な極性基には、フッ素及び塩素のようなハロゲン原子、メトキシ及びエト キシ基のようなアルコキシ基、並びにメチルアミノ、ジメチルアミノ及びジエチ ルアミノ基のようなアルキルアミノ基がある。アルコキシ基及びアルキルアミノ 基は特にその各アルキル基内に5個までの炭素原子を含む。 R1、R2、R3及びR4のうちの1つ又はそれ以上、特にこれらの各々はアリー ル基、好ましくはM1若しくはM2に対してオルト位をアルコキシ基、特にメトキ シ基で置換したフェニル基を表すのが好ましい。 式(I)の配位子において、R5は2〜4個の架橋原子を含む2価有機架橋基 を表しかつこれら架橋原子のうちの少なくとも2個は炭素原子であるのが好まし い。そのようなR5基の例は、−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−、− CH2−C(CH32−CH2−、−CH2−Si(CH32−CH2−及び−CH2 −CH2−CH2−CH2−である。R5は好ましくはトリメチレン基である。 好ましい配位子は1,3−ビス〔ビス(2,4−ジメトキシフェニル)ホスフ ィノ〕プロパン、1,3−ビス〔ビス(2,4,6−トリメトキシフェニル)ホ スフィノ〕プロパン及び、より好ましくは1,3−ビス〔ビス(2−メトキシフ ェニル)ホスフィノ〕プロパンである。 そのほかの好適な2座配位子は一般式 (式中、X1及びX2は独自に有機架橋基を表し、各架橋基は架橋部分に3〜4個 の原子を含み、このうちの少なくとも2個が炭素原子である)で示される窒素含 有化合物である。架橋基X1及びX2を連結するさらなる架橋基があってもよい。 そのような化合物の例は、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジメチル−2,2 ’−ビピリジン、4,4’−ジメトキシ−2,2’−ビピリジン、1,10−フ ェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン及び4,7 −ジメチル−1,10−フェナントロリンである。好ましい化合物は2,2 ’−ビピリジン及び1,10−フェナントロリンである。 さらにまたほかの好適な2座配位子は一般式 R6S−Q−SR7 (式中、R6及びR7は独自に無置換若しくは極性置換炭化水素基を、Qは架橋部 分に2〜4個の炭素原子を含む2価架橋基を表す)で示される硫黄含有化合物で ある。R6基及びR7基は好ましくは、それぞれ特に10個までの炭素原子を有す るアルキル基である。非常に好適なビスチオ化合物は1,2−ビス(エチルチオ )エタン及び1,2−ビス(プロピルチオ)エテンである。 供給される配位子の量はかなり変えることができるが、一般に該触媒組成物中 に存在するVIII族金属の量に依存する。好ましい2座配位子量は、もし該配位子 が含窒素2座配位子でなければ、VIII族金属1グラム原子につき0.5〜8モル の範囲、より好ましくは0.5〜2モルの範囲にあり、もしそうであれば、該2 座配位子は好ましくはVIII族金属1グラム原子につき0.5〜200モル、特に 1〜50モルの量で存在する。1座配位子は好ましくはVIII族金属1グラム原子 につき0.5〜50モル、特に1〜25モルの量で存在する。 本発明の方法に使用される触媒組成物の量は広範囲に変えることが出来る。該 触媒組成物の推奨量は、一酸化炭素と共重合するオレフィン性不飽和化合物1モ ル当たりのVIII族金属のグラム原子数として計算して、10-8〜10-2の範囲に ある。好ましい量は、同じ単位の下で10-7〜10-3の範囲にある。 該共重合プロセスにおけるVIII族金属触媒組成物の性能は、キノン又は芳香族 ニトロ化合物のような有機酸化剤の導入により改善することが出来る。好ましい 酸化剤は、ベンゾキノン、ナフトキノン及びアントラキノンからなる群から選ば れるキノンである。酸化剤の量はVIII族金属1グラム原子につき1〜50モル、 好ましくは1〜20モルの範囲にあるのが有利である。 本発明の共重合プロセスにおいて単量体として使用可能なオレフィン性不飽和 化合物には、専ら炭素及び水素からなる化合物と、不飽和エステル、エーテル及 びアミドのような、ヘテロ原子を加えて含む化合物とがある。不飽和炭化水素が 好ましい。好適なオレフィン性単量体の例は、エテン、プロペン及びブテン−1 のような低級オレフィン、シクロペンテンのような環式オレフィン、スチレン及 びα−メチルスチレンのような芳香族化合物、並びに酢酸ビニル及びプロピオン 酸ビニルのようなビニルエステルである。最も優先されるのは、エテン、及び、 エテンと他のオレフィン性不飽和化合物、特にプロペン若しくはブテン−1のよ うなα−オレフィンとの混合物である。本明細書中で有機化合物を特定するため に使用される「低級」なる用語は、該有機化合物が6個までの炭素原子を含むこ とを意味する。 一方で一酸化炭素、他方で単量体として使用されるオレフィン性不飽和化合物 の間のモル比は典型的に1:5〜5:1の範囲に選ばれる。このモル比は1:2 〜2:1の範囲にあるのが好ましく、実質的に等モル比であるのが最も好ましい 。 本発明の共重合プロセスは希釈液の存在下で行うことができるが、気相プロセ スとしてもまた行うことができる。もし希釈液の存在下で行うならば、作られた 共重合体がサスペンションを形成するような希釈液を使用するのが好ましく、そ の場合、該共重合体が不溶若しくは実質的に不溶な希釈液が選択できる。希釈液 の例は、ケトン(例えばアセトン若しくはメチルエチルケトン)、エステル(例 えば酢酸エチル)、エーテル(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン若 しくはジエチレングリコールジメチルエーテル)、塩素化炭化水素(例えばクロ ロホルム若しくはジクロロメタン)、芳香族化合物(例えばトルエン、ベンゼン 、クロロベンゼン)及び、低級アルコール(例えばメタノール及びエタノール) のようなプロトン性希釈液である。プロトン性希釈液が好ましい。希釈液同士の 混合物もまた使用でき、例えばプロトン性希釈液は非プロトン性希釈液を含んで いてもよい。さらにEP-A-254343号明細書によれば、エーテル、ケトン及びエス テルは重合速度を増加させる可能性をもつ。 本発明のプロセスが気相プロセスとして行われる場合、通常、触媒系の反応器 内導入を容易にするため、固体坦体上に保持された触媒系を使用するのが好まれ る。 好適な坦体材料は、シリカ、アルミナ若しくは木炭のような無機物、又はセル ロース若しくはデキストロースのような有機物であってよい。さらに、ポリエテ ン、ポリプロペン、又は、特に一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重 合体、例えば一酸化炭素とエテンとの、又は一酸化炭素とエテン及びプロペン若 しくはブテン−1との線状交互共重合体のような高分子材料が坦体として使用可 能である。 該坦体は、好適な液体中に該触媒系を含む溶液で含浸するのが便利である。使 用される液量は比較的少いので、もし過剰量が在ったとしても該共重合プロセス の初期段階中若しくはそれ以前に容易に除去可能であることが納得されるであろ う。他方、この溶液の少量を該共重合プロセス下に添加すると該触媒の失活を遅 延させる効果を生むこと、及び液量はわずかなので気相は該重合期間中において 連続相であることが観測されている。液量は特に、該重合条件下で気相を飽和す るに十分な量の20〜80重量%、より特別には40〜60重量%に選ばれる。 低級のアルコール、エーテル、ケトン及びエステルのような極性液体が好ましい 。このような液体の例は、本発明のプロセスが液相重合として行われるときに使 用可能な希釈剤との関連において既に述べた。 該共重合プロセスは典型的に20〜200℃の温度、好ましくは30〜150 ℃の範囲の温度下、かつ通常0.2〜20MPaの圧力、好ましくは1〜10MPaの 範囲の圧力下で行われる。 該共重合体は該重合混合物から適当な従来技術により回収可能である。 本発明により得られた共重合体は、繊維、フィルム若しくはシート用又は射出 成形、圧縮成形及びブロー成形用の熱可塑性プラスチックとして特に好適である 。該共重合体は自動車工業における応用、食品飲料用包装材の製造及び家庭向け 各種用途の目的に使用されることができる。 以下、本発明を実施例について説明する。例1〜21 (例1、2、12、13及び16は比較用) 一酸化炭素とエテンとの線状交互共重合体を下記のように製造した。 触媒溶液を次のように調製した。先ず1,3−ビス〔ビス(オルト−メトキシ フェニル)ホスフィノ〕プロパン57.4mg(0.11ミリモル)をテトラヒド ロフラン2.5mlに溶解した。完全に溶解した後、酢酸パラジウム(II)22.0 mg(0.10ミリモル)を加え、混合物を30分間撹拌した。次いでメタノール 17.5mlを加え、混合物を1時間にわたり撹拌した。次いでこの混合物に表1 に挙げた塩0.25ミリモルを溶解し、得られた溶液をさらに15分間撹拌した 。 こうして得られた触媒溶液1ml、次いでメタノール1mlを、容量0.3リット ルのオートクレーブ中において、以前調製し乾燥した一酸化炭素とエテンとの共 重合体粉状反応器内容物5g上に滴下した。このオートクレーブはらせん型撹拌 器及び自動圧抜きを備えていた。 次いでこの反応器を閉じ、窒素で5.0MPaに加圧した。減圧し、該オートク レーブを一酸化炭素(1.0MPa)でパージした後、一酸化炭素(2.0MPa)及 びエテン(2.0MPa)で加圧した。 該反応器の内容物を90℃に加熱した。温度が55℃に達した時点で、圧力を 4.0MPa(絶対値)に保持するため、一酸化炭素/エテン原材料(モル比1: 1)の供給を開始した。反応の開始は、該反応混合物の温度が60℃に達した時 点と定義した。 該共重合反応は2時間の反応時間の経過後、自動圧抜きにより停止された。生 成物を回収し、真空炉内50℃の窒素パージ下で1夜乾燥し、秤量した。 gパラジウム・時間当たりのkg共重合体で表される平均重合速度は、共重合体 の収率から計算した。その結果を表1に示す。表1には入手できた場合に限り、 カチオンの共役塩基の25℃水溶液中pKb測定値も示してある。 13C−NMR分析により、得られた共重合体は一酸化炭素単量体単位とエテン 単量体単位とが交互に配置されてなる鎖を有する線状重合体であることが確認さ れた。表1
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年4月16日(1998.4.16) 【補正内容】 補正明細書 共重合体の製造方法 本発明は一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造方法及び 触媒組成物に関する。 VIII族金属含有触媒組成物の触媒作用下で一酸化炭素をオレフィン性不飽和性 化合物と重合させる方法は従来、例えばEP-A-121965、EP-A-248483及びEP-A-254 343号明細書から周知である。こうして製造された共重合体は、一酸化炭素由来 の単量体単位とオレフィン性不飽和化合物由来の単量体単位が交互又は実質的に 交互に並ぶ線状共重合体である。 EP-A-254343号明細書は特に、 (a)VIII族金属塩と、 (b)テトラヒドロカルビルアンモニウム又はテトラヒドロカルビルホスホニ ウムカチオンとをベースにした触媒組成物を使用する方法を開示している。しか しながらこれらの方法における重合体の収率は時には非常に低い。 今回意外にも、EP-A-254343号明細書の触媒組成物の性能の大幅な向上が、こ の触媒組成物中の前記テトラヒドロカルビルアンモニウム又はテトラヒドロカル ビルホスホニウムカチオンを以下に述べるような他のカチオンで置換することに より達成されることが判明した。 よって本発明は、一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造 方法であって、該単量体を、 (a)Pd(O2CNEt2)2(NHEt2)2を除くVIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオン とをベースにした触媒組成物の存在下で共重合することからなる前記方法に関す る。 本発明はまた、 (a)Pd(O2CNEt2)2(NHEt2)2を除くVIII族金属塩と、 (b)一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m+(式中、nは0、1、 2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ /又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環内に炭素原子を含んでなる 環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個のRは窒素と共に複素環式 構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳香族複素環式構造を表す) で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベースにした触媒組成物にも関す る。 本発明はさらにまた、 (a)Pd(O2CNEt2)2(NHEt2)2を除くVIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンと、 (c)該VIII族金属と錯体を形成することが可能な少なくとも2個の配位基を 含む配位子とをベースにした触媒組成物にも関する。 補正請求の範囲 1. 一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造方法であって 、該単量体を、 (a)Pd(O2CNEt2)2(NHEt2)2を除くVIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベース にした触媒組成物の存在下で共重合することからなる前記方法。 2. 該VIII族金属塩はカルボン酸のパラジウム塩であることを特徴とする請求 項1の方法。 3. 該一般式Rn4-n+(式中、nは0、1、2若しくは3)で示されるカ チオンの共役塩基の25℃水溶液中pKb測定値は少なくとも4、好ましくは少な くとも6、最も好ましくは少なくとも8であることを特徴とする請求項1または 2の方法。 4. 該炭化水素基Rの少なくとも1個、特に少なくとも2個がアリール基であ ることを特徴とする請求項3の方法。 5. 該カチオンは該一般式Rn4-n+(式中、nは4であり、3個のRは窒 素原子と共にピリジン環を表し、第4のRは炭化水素基、特に分岐アルキル若し くはアラルキル基を表す)で示されることを特徴とする請求項1または2の方法 。 15. (a)Pd(O2CNEt2)2(NHEt2)2を除くVIII族金属塩と、 (b)一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m+(式中、nは0、1、 2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ /又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環内に炭素原子を含んでなる 環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個のRは窒素と共に複素環式 構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳香族複素環式構造を表す) で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベースにした触媒組成物。 16. (a)Pd(O2CNEt2)2(NHEt2)2を除くVIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m+ (式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり 、Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に 環内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2 個のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に 芳香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンと、 (c)該VIII族金属と錯体を形成することが可能な少なくとも2個の配位基を 含む配位子とをベースにした触媒組成物。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 一酸化炭素とオレフィン性不飽和化合物との共重合体の製造方法であって 、該単量体を、 (a)VIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-n+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベース にした触媒組成物の存在下で共重合することからなる前記方法。 2. 該VIII族金属塩はカルボン酸のパラジウム塩であることを特徴とする請求 項1の方法。 3. 該一般式Rn4-n+式中、nは0、1、2若しくは3)で示されるカチ オンの共役塩基の25℃水溶液中pKb測定値は少なくとも4、好ましくは少なく とも6、最も好ましくは少なくとも8であることを特徴とする請求項1または2 の方法。 4. 該炭化水素基Rの少なくとも1個、特に少なくとも2個がアリール基であ ることを特徴とする請求項3の方法。 5. 該カチオンは該一般式Rn4-n+(式中、nは4であり、3個のRは窒 素原子と共にピリジン環を表し、第4のRは炭化水素基、特に分岐アルキル若し くはアラルキル基を表す)で示されることを特徴とする請求項1または2の方法 。 6. 該カチオンは該一般式Rm3-m+(式中、mは3であってRはアリール 基、特にフェニル基を表すか、又はmは2であってRは荷電炭素原子と共にトロ ピリウムカチオンのような好ましくは不飽和を含む7員環を表す)で示されるこ とを特徴とする請求項1または2の方法。 7. 該カチオンは該一般式 Rm3-m+(式中、Rは炭化水素基、特にn −アルキル基を表すか、又は、もしm=3ならば3個のRは酸素原子と共に芳香 族6員環を表し、この6員環は1個又はそれ以上のアリール若しくはアルカリー ル基で置換されていても、或いはまた他の芳香族環と融合していてもよい)で示 されることを特徴とする請求項1または2の方法。 8. 該カチオンは窒素と酸素とを含むカチオン性酸化剤、特にニトロシル塩で あることを特徴とする請求項1または2の方法。 9. 該カチオンはVIII族金属1グラム原子につき0.1〜50当量、特に、同 じ単位の下で0.5〜25当量の量で存在することを特徴とする請求項1〜8の うちの何れか1項の方法。 10. 該触媒組成物は付加成分として、プロトン性酸のアニオン、テトラヒド ロカルビルボラートアニオン及びカルボラートアニオンから選ばれるか又はルイ ス酸及びアルミノキサンから選ばれるアニオン源をベースにすることを特徴とす る請求項1〜9のうちの何れか1項の方法。 11. 該アニオンはVIII族金属1グラム原子につき0.5〜25当量の量で使 用され、アルミノキサンはアルミニウムのVIII族金属に対するモル比が2000 :1〜100:1の範囲の量で使用されることを特徴とする請求項10項の方法 。 12. 該触媒組成物は付加成分として、一般式R121−R5−M234( I)(式(I)中、M1及びM2は独自に燐、窒素、ヒ素若しくはアンチモン原子 を表し、R1、R2、R3及びR4は独自に無置換若しく極性置換炭化水素基を表し 、R5は架橋部分に少なくとも1個の炭素原子を含む2価有機架橋基を表す)で 示される2座配位子をベースにし、この2座配位子は典型的にVIII族金属1グラ ム原子につき0.5〜2モルの量で存在することを特徴とする請求項1〜11の うちの何れか1項の方法。 13. M1及びM2は燐原子を表し、R1、R2、R3及びR4のうちの1つ又はそ れ以上はM1若しくはM2に対してオルト位をアルコキシ基、特にメトキシ基で置 換したフェニル基を表し、R5は2〜4個の架橋原子を含み、これら架橋原子の うちの少なくとも2個は炭素原子であることを特徴とする請求項12項の方法。 14. 一酸化炭素とエテンとの共重合、又は一酸化炭素と、エテン及び、プロ ペン若しくはブテン−1のような他のα−オレフィンの混合物との共重合におい て、一方で一酸化炭素、他方で単量体として使用されるオレフィン性不飽和化合 物の間のモル比は1:2〜2:1の範囲にあり、触媒組成物の量は一酸化炭素と 共重合するオレフィン性不飽和化合物1モル当たりのVIII族金属のグラム原子数 として計算して10-7〜10-3の範囲にあり、温度は30〜150℃、圧力は1 〜10MPaであることを特徴とする請求項1〜13のうちの何れか1項の方法。 15. (a)Vlll族金属塩と、 (b)一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m+(式中、nは0、1、 2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、Rは炭化水素基を表しかつ /又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環内に炭素原子を含んでなる 環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個のRは窒素と共に複素環式 構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳香族複素環式構造を表す) で示されるカチオンから選ばれるカチオンとをベースにした触媒組成物。 16. (a)VIII族金属塩と、 (b)カチオン性酸化剤並びに一般式Rn4-n+、Rm3-m+及びRm3-m +(式中、nは0、1、2、3若しくは4であり、mは2若しくは3であり、 Rは炭化水素基を表しかつ/又は2若しくは3個のRは陽電荷荷電原子と共に環 内に炭素原子を含んでなる環式構造を表すが、ここでnが3のとき、最大限2個 のRは窒素と共に複素環式構造を表し、nが4のとき、3個のRは窒素と共に芳 香族複素環式構造を表す)で示されるカチオンから選ばれるカチオンと、 (c)該VIII族金属と錯体を形成することが可能な少なくとも2個の配位基を 含む配位子とをベースにした触媒組成物。
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