JPH09241376A - 一酸化炭素のコポリマーの製造方法 - Google Patents

一酸化炭素のコポリマーの製造方法

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JPH09241376A
JPH09241376A JP9065580A JP6558097A JPH09241376A JP H09241376 A JPH09241376 A JP H09241376A JP 9065580 A JP9065580 A JP 9065580A JP 6558097 A JP6558097 A JP 6558097A JP H09241376 A JPH09241376 A JP H09241376A
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JP
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group viii
viii metal
acid
group
amount
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JP9065580A
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English (en)
Inventor
Eit Drent
エイト・ドレント
Der Veer Frits Van
フリツツ・ウアン・デル・ウエール
Rudolf J Wijngaarden
ルドルフ・ヤコブス・ヴイヤンガールデン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shell Internationale Research Maatschappij BV
Original Assignee
Shell Internationale Research Maatschappij BV
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G67/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing oxygen or oxygen and carbon, not provided for in groups C08G2/00 - C08G65/00
    • C08G67/02Copolymers of carbon monoxide and aliphatic unsaturated compounds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて高い重合速度にて一酸化炭素をエテン
および必要に応じ他のオレフィン系不飽和化合物と共重
合させること。 【解決手段】 一酸化炭素をエテンおよび必要に応じ他
のオレフィン系不飽和化合物と共重合させる方法は、各
モノマーを液体希釈剤および触媒組成物の存在下に共重
合させることからなり、触媒組成物は(a)第VIII
族金属化合物と、(b)ブレンステッド酸をルイス酸と
組合せて得られる酸のアニオンと、(c)第VIII族
金属1モル当たり30モル未満の量の有機酸化剤とに基
づくことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一酸化炭素とエテ
ンおよび必要に応じ他のオレフィン系不飽和化合物との
コポリマーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各モノマーを第VIII族金属化合物
と、たとえばハロモノカルボン酸もしくはスルホン酸の
アニオンのような非−もしくは弱−配位性アニオンとに
基づく触媒組成物の存在下に共重合させることによる上
記コポリマーの製造方法はたとえばEP−A−2136
71号から当業界で周知されている。製造されるコポリ
マーは、一酸化炭素に由来するモノマー単位とオレフィ
ン系不飽和化合物に由来するモノマー単位とが交互の順
序または実質的に交互の順序で存在する線状コポリマー
である。この分野における多くの特許公報から明らかな
ように、特にハロモノカルボン酸のアニオンが触媒成分
として使用されている。ハロモノカルボン酸(典型的に
はトリフルオロ酢酸)がアニオン源として一般的に使用
されている。EP−A−442555号は、共重合の速
度が触媒組成物に混入されるハロモノカルボン酸の量に
或る程度依存することを教示している。さらに、最高の
重合速度を達成しうるハロモノカルボン酸の量はこの方
法をバッチ法として行うか或いは連続法として行うかに
依存することも独特である。バッチ法を用いる場合、第
VIII族金属1モル当たり約10モルのハロモノカル
ボン酸を混入すれば最高速度が得られ、それ以上のハロ
モノカルボン酸を混入しても速度は増大しない。他方、
連続法を用いる場合は第VIII族金属1モル当たり6
モル未満のハロモノカルボン酸にて最高速度を達成しう
る。
【0003】EP−A−239145号、EP−A−3
96268号およびEP−A−272728号は、触媒
組成物中に有機酸化剤を混入して共重合速度を増大させ
うることを開示している。速度増大はより多量の酸化剤
を用いれば一層大となることが明かである。酸化剤の好
適量は第VIII族金属1モル当たり1〜10,000
モルの範囲、特に第VIII族金属1モル当たり10〜
5,000モル、たとえば100〜500モルの程度で
あると示されている。上記方法は液相共重合であり、す
なわち液体が重合混合物における連続相を形成する方法
である。前記コポリマーの製造は気相法(すなわち重合
混合物の連続相がガスである方法)としても行いうるこ
とが知られている。EP−A−501576号は、第V
III族金属とブレンステッド酸をルイス酸と組合せて
得られる酸のアニオンとに基づく触媒組成物を開示して
いる。これら触媒組成物は気相共重合にてハロモノカル
ボン酸もしくはスルホン酸のアニオンを含む触媒組成物
よりも実質的に高い重合速度を与える。したがって、気
相共重合において組合せブレンステッド酸/ルイス酸の
前記アニオンが触媒成分として頻繁に使用されている。
テトラフルオロ硼酸が、組合せブレンステッド酸/ルイ
ス酸の極めて適するアニオン源であると示されている。
EP−A−572087号は、酸化剤を第VIII族金
属1モル当たり30モル未満の量にて用いる場合のみ気
相法にて満足に使用しうることを開示している。それよ
り多量を使用すれば、触媒活性は大規模操作に許容しえ
ないと考えられるレベルまで低下する。
【0004】
【発明が解決しようする課題】本発明の課題は、極めて
高い重合速度にて共重合を液相法として行うことにあ
る。今回、共重合を液相法として行う場合、組合せブレ
ンステッド酸/ルイス酸のアニオンを酸化剤と組合せて
用い、酸化剤を第VIII族金属1モル当たり30モル
未満の量にて使用すれば、極めて高い重合速度が得られ
ることを予想外に突き止めた。アニオンを比較的多量
(たとえば第VIII族金属1モル当たり少なくとも1
2当量、特に少なくとも15当量)で使用すれば特に良
好な結果が得られる。
【0005】
【課題を解決するための手段】したがって本発明は、一
酸化炭素をエテンおよび必要に応じ他のオレフィン系不
飽和化合物と共重合させるに際し、各モノマーを液体希
釈剤および触媒組成物の存在下に共重合させ、触媒組成
物が(a)第VIII族金属化合物と、(b)ブレンス
テッド酸をルイス酸と組合せて得られる酸のアニオン
と、(c)第VIII族金属1モル当たり30モル未満
の量の有機酸化剤とに基づくことを特徴とする共重合方
法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】一酸化炭素およびエテンの他にモ
ノマーとして使用しうるオレフィン系不飽和化合物は専
ら炭素と水素とよりなる化合物および異原子をも含む化
合物、たとえば不飽和エステル、エーテルおよびアミド
を包含する。不飽和炭化水素が好適である。エテン以外
の適するオレフィン系モノマーの例は低級オレフィン
(たとえばプロペンおよびブテン−1)、環式オレフィ
ン(たとえばシクロペンテン)、芳香族化合物(たとえ
ばスチレンおよびα−メチルスチレン)、並びにビニル
エステル(たとえば酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニ
ル)である。特に好ましくは、たとえばプロペンもしく
はブテン−1のようなα−オレフィンが挙げられる。本
明細書にて「低級」という用語は有機化合物を特定すべ
く用いられ、この用語は有機化合物が6個までの炭素原
子を有することを意味する。一酸化炭素をエテンと他の
オレフィン系不飽和化合物との混合物と共重合させてコ
ポリマーを製造する場合、コポリマーの融点は液相中に
存在する各オレフィン系モノマーの比に依存する。好ま
しくは、この比は差動走査熱量法により測定して175
℃より高い融点を有するコポリマーが作成されるような
比であり、特に融点が190〜250℃となるような比
である。一方の一酸化炭素と他方のオレフィン系不飽和
化合物とのモル比は典型的には1:5〜5:1の範囲で
選択される。好ましくはモル比は1:2〜2:1の範囲
であり、実質的に等モル比が最も好適である。
【0007】触媒組成物中に使用するのに適する第VI
II族金属の例はニッケルおよびコバルトである。しか
しながら、第VIII族金属は好ましくは第VIII族
の貴金属であり、そのうちパラジウムが最も好適であ
る。第VIII族金属は典型的にはカチオン性物質とし
て使用される。第VIII族金属カチオンの供給源とし
ては便利には第VIII族金属塩が使用される。適する
塩はたとえば硫酸、硝酸および燐酸のような鉱酸の塩
類、並びにたとえばアセチルアセトネートおよびスルボ
ン酸の塩のような有機塩を包含する。好ましくはカルボ
ン酸(たとえば8個までの炭素原子を有するカルボン
酸、たとえば酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロル酢
酸、プロピオン酸およびクエン酸)の塩が使用される。
パラジウム(II)塩、特に酢酸パラジウム(II)お
よびトリフルオロ酢酸パラジウム(II)がパラジウム
カチオンの特に好適な供給源である。第VIII族金
属カチオンの他の適する供給源はゼロ価状態における第
VIII族金属の化合物である。第VIII族金属含有
の触媒組成物はさらにブレンステッド酸をルイス酸と組
合せて得られる酸のアニオンにも基づき、以下「組合せ
ブレンステッド酸/ルイス酸」の用語で示す。この種の
アニオンの適する供給源は塩類、たとえばコバルトもし
くはニッケル塩である。アニオンの好適供給源は組合せ
ブレンステッド酸/ルイス酸である。
【0008】ルイス酸と組合せうる適するブレンステッ
ド酸の例は上記酸であって第VIII族塩にも関与しう
るもの(たとえばスルホン酸)であるが、これらは特に
ハロゲン化水素酸から選択される。弗化水素が好適ハロ
ゲン化水素酸である。ブレンステッド酸と好適に組合せ
うるルイス酸はたとえば硼素、錫、燐、チタン、アンチ
モン、アルミニウムもしくは砒素のハロゲン化物、特に
弗化物である。三弗化硼素および五弗化硼素が極めて適
している。他の適するルイス酸はヒドロカルビルボラン
である。ヒドロカルビルボランは1個のヒドロカルビル
基または2個もしくは3個の同一もしくは異なるヒドロ
カルビル基(たとえばアルキル、アリール、アラルキ
ル、アルカリールおよびシクロアルキル基、好ましくは
アリール基)を硼素に結合して含むことができる。さら
にヒドロカルビルボランはヒドロカルビルオキシもしく
はヒドロキシ基またはハロゲン原子を弗素に結合させて
含むこともできる。極めて適するヒドロカルビルボラン
の例はトリフェニルボラン、トリス−(ペルフルオロフ
ェニル)ボラン、トリス(4−クロルフェニル)ボラン
およびトリス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル]ボランである。上記から明らかなように、特に
硼素含有のルイス酸が適している。
【0009】本発明の方法で使用するのに特に適する組
合せブレンステッド/ルイス酸はヘキサフルオロ硼酸
(弗化水素および五弗化水素から)、ヘキサフルオロチ
タン酸(弗化水素および四弗化チタンから)、ヘキサフ
ルオロ燐酸(弗化水素および五弗化燐から)、ヘキサフ
ルオロアンチモン酸(弗化水素および五弗化アンチモン
から)、特にテトラフルオロ硼酸(弗化水素および三弗
化硼素から)である。組合せブレンステッド/ルイス酸
のアニオンは典型的には第VIII族金属1モル当たり
少なくとも4当量の量にて使用される。この量に対する
実用的な上限値は第VIII族金属1モル当たり50当
量である。好適範囲は第VIII族金属1モル当たり5
〜40当量、特に6〜30当量である。第VIII族金
属が二価であると共に組合せブレンステッド/ルイス酸
のアニオンが単一の陰電荷を有する場合、第VIII族
金属1モル当たり1当量のアニオンは第VIII族金属
1モル当たり2モルのアニオンに相当する。
【0010】(a)第VIII族金属化合物と、(b)
ブレンステッド酸をルイス酸と組合せて得られる第VI
II族金属1モル当たり少なくとも12当量、好ましく
は第VIII族金属1モル当たり少なくとも15当量の
量における酸のアニオンと、(c)第VIII族金属1
モル当たり30モル未満の量の有機酸化剤とに基づく触
媒組成物は新規である。さらに本発明はこれら新規な触
媒組成物にも関するものである。本発明に使用する触媒
組成物は、好ましくは追加成分として第VIII族金属
との錯体を形成する配位子にも基づいている。1個の配
位子分子における2個の錯形成部位の存在は触媒の活性
に顕著に貢献することが明かである。したがって、第V
III族金属と錯体化しうる少なくとも2個のデンテー
ト基を有する配位子を使用するのが好適である。大して
好適でないが、一座配位子(すなわち第VIII族金属
と錯形成しうる単一のデンテート基、特に燐のデンテー
ト基を有する化合物)を用いることも可能である。好適
には、たとえば2個の燐−、窒素−もしくは硫黄−含有
のデンテート基を有する二座配位子が使用される。さら
に、たとえば1−ジフェニルホスフィノ−3−エチルチ
オプロパンのような混成二座配位子を使用することも可
能である。
【0011】好適な二座配位子群は一般式 R121 −R5 −M234 (I) により示すことができる。この式においてM1 およびM
2 は独立して燐、窒素、砒素もしくはアンチモン原子を
示し、R1 、R2 、R3 およびR4 は独立して未置換ま
たは極性置換のヒドロカルビル基、特に10個までの炭
素原子を有するものを示し、R5 は架橋内に少なくとも
1個の炭素原子を有する二価の有機架橋基を示す。式
(I)の配位子においてM1 およびM2 は好ましくは燐
原子を示す。R1 、R2 、R3 およびR4 は独立して適
宜極性置換されたアルキル、アリール、アルカリール、
アラルキルもしくはシクロアルキル基を示すこともでき
る。好ましくはR1 、R2 、R3 およびR4 の少なくと
も1つは芳香族基、特に極性置換された芳香族基を示
す。適する極性基はハロゲン原子(たとえば弗素および
塩素)、アルコキシ基(たとえばメトキシおよびエトキ
シ基)、並びにアルキルアミノ基(たとえばメチルアミ
ノ−、ジメチルアミノ−およびジエチルアミノ基)を包
含する。アルコキシ基およびアルキルアミノ基はそのア
ルキル基のそれぞれに特に5個までの炭素原子を有す
る。R1 、R2 、R3 およびR4 の1つもしくはそれ以
上、特にそれぞれはアリール基(好ましくはフェニル
基)を示し、M1 およびM2 に対しオルト位置にてアル
コキシ基(特にメトキシ基)により置換されることが好
ましい。
【0012】式(I)の配位子においてR5 は好ましく
は2〜4個の架橋原子を有する二価の有機架橋基を示
し、架橋原子の少なくとも2個は炭素原子である。この
種の基R5 の例は−CH2 −CH2 −、−CH2 −CH
2 −CH2 −、−CH2 −C(CH32 −CH2 −お
よび−CH2 −CH2 −CH2 −CH2 −である。好ま
しくはR5 はトリメチレン基である。好適な配位子は
1,3−ビス[ビス(2,4−ジメトキシフェニル)ホ
スフィノ]プロパン、1,3−ビス[ビス(2,4−ト
リメトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン、より好ま
しくは1,3−ビス[ビス(2−メトキシフェニル)ホ
スフィノ]プロパンである。
【0013】他の適する二座配位子は一般式
【化1】 [式中、X1 およびX2 は独立してそれぞれ架橋内に3
個もしくは4個の原子を有する有機架橋基を示し、原子
の少なくとも2個は炭素原子である]の窒素含有化合物
である。架橋基X1 とX2 とを接続する追加の架橋基が
存在してもよい。この種の化合物の例は2,2′−ビピ
リジン、4,4′−ジメチル−2,2′−ビピリジン、
4,4′−ジメトキシ−2,2′−ビピリジン、1,1
0−フェナンスロリン、4,7−ジフェニル−1,10
−フェナンスロリンおよび4,7−ジメチル−1,10
−フェナンスロリンである。好適化合物は2,2′−ビ
ピリジンおよび1,10−フェナンスロリンである。
【0014】さらに他の適する二座配位子は一般式 R6 S−Q−SR7 [式中、R6 およびR7 は独立して未置換もしくは極性
置換のヒドロカルビル基を示し、Qは架橋内に2〜4個
の炭素原子を有する二価の架橋基を示す]の硫黄含有化
合物である。基R6 およびR7 は好ましくは、それぞれ
10個までの炭素原子を有するアルキル基ある。極めて
適するビス−チオ化合物は1,2−ビス(エチルチオ)
エタンおよび1,2−ビス(プロピルチオ)エテンであ
る。供給する配位子の量は相当に変化しうるが、一般に
触媒組成物中に存在する第VIII族金属の量に依存す
る。二座配位子の好適量は二座配位子が窒素二座配位子
でなければ第VIII族金属1グラム原子当たり0.5
〜8モルの範囲、より好ましくは0.5〜2モルの範囲
であり、窒素二座配位子の場合はこの二座配位子を好ま
しくは第VIII族金属1グラム原子当たり0.5〜2
00モル、特に1〜50モルの量で存在させる。一座配
位子は好ましくは第VIII族金属1グラム原子当たり
0.5〜50モル、特に1〜25モルの量で存在させ
る。
【0015】オレフィン系不飽和化合物の量に対し相対
的な触媒組成物の使用量は広範囲で変化することができ
る。触媒組成物の推奨量は、一酸化炭素と共重合させる
べきオレフィン系不飽和化合物1モル当たりの第VII
I族金属のモル数として計算して10-8〜10-2の範囲
である。好適量は同じ基準で10-7〜10-3の範囲であ
る。本発明によれば、第VIII族金属の触媒組成物は
第VIII族金属1モル当たり30モル未満の量の有機
酸化剤を含有する。酸化剤の例はキノンおよび芳香族ニ
トロ化合物である。キノンはアルキル置換された或いは
未置換の1,2−、特に1,4−キノン、たとえば2,
3−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2,3,5,6
−テトラメチルベンゾキノンおよび2,5−ジ−t−ブ
チルベンゾキノンから選択することができる。好適酸化
剤はベンゾキノン、ナフトキノンおよびアントラキノン
よりなる群から選択されるキノン、特に1,4−ベンゾ
キノンおよび1,4−ナフトキノンである。有機酸化剤
は典型的には第VIII族金属1モル当たり少なくとも
2モルの量で用いられる。酸化剤の好適量は第VIII
族金属1モル当たり5〜20モルの範囲である。
【0016】本発明の方法は液体希釈剤の存在下に行わ
れる。好ましくは作成すべきコポリマーが懸濁物を形成
する液体希釈剤が選択され、このことはコポリマーが不
溶性または実質的に不溶性である希釈剤を選択すること
を意味する。適する液体希釈剤の例はケトン(たとえば
アセトン)、塩素化炭化水素(たとえばクロロホルムも
しくはジクロルメタン)、芳香族物質(たとえばトルエ
ン、ベンゼン、クロルベンゼン)、好ましくはプロトン
性希釈剤、たとえば低級アルコール(たとえばメタノー
ルおよびエタノール)である。液体希釈剤の混液も使用
することができ、たとえばプロトン性希釈剤は非プロト
ン性希釈剤を含むこともできる。所望ならば、オレフィ
ン系不飽和化合物の1種もしくはそれ以上(たとえばプ
ロペン、ブテン−1もしくはヘキセン−1)の過剰量を
液体希釈剤として使用することもできる。
【0017】液体希釈剤の重量に対し共重合混合物に存
在するコポリマーの重量(すなわちコポリマー濃度)は
共重合混合物の粘度を決定する因子であり、したがって
たとえばその取扱性を決定する。コポリマー濃度は、反
応容積1単位当たりのコポリマー形成速度および滞留時
間から得られる。すなわち共重合を本発明の好適具体例
を構成する連続法として行う場合、コポリマー濃度はた
とえば触媒供給速度もしくは希釈剤供給速度を選択して
設定することができる。実用上の理由から、特に共重合
法を作成すべきコポリマーが懸濁物を形成する液体希釈
剤にて行う場合(すなわち懸濁共重合法)、条件は好ま
しくはコポリマー濃度が希釈剤の重量に対し20重量%
未満、特に2〜15重量%の範囲となるよう選択され
る。共重合法をバッチ法(この用語は半バッチ法を包含
する)として行う場合、特定されるコポリマー濃度は反
応時間の終了時の濃度である。共重合法は一般に20〜
200℃の範囲の温度、好ましくは30〜150℃の範
囲の温度にて行われ、一般に0.2〜20MPaの範囲
の圧力を加え、1〜10MPaの範囲の圧力が好適であ
る。共重合をバッチ式もしくは連続式の懸濁共重合法と
して行う場合は、典型的には作成すべきコポリマーと同
じモノマーに基づくコポリマーの粉末を希釈剤中に懸濁
させた後、各モノマーを触媒組成物と接触させるのが適
している。懸濁させるコポリマーの量は好ましくは希釈
剤の重量に対し0.1〜20重量%、特に0.5〜10
重量%の範囲である。コポリマーは任意適する慣用技術
により重合混合物から回収することができる。
【0018】本発明により製造されるコポリマーはその
作成にて使用された触媒組成物の残留物を含有し、これ
は第VIII族金属および組合せブレンステッド/ルイ
ス酸のアニオンを含む。上記したように、これら触媒組
成物は気相重合の条件下で使用するのに極めて適してい
る。したがって、これらコポリマーを一酸化炭素とオレ
フィン系不飽和化合物とのコポリマー、特に一酸化炭素
とエテンおよび必要に応じ他のオレフィン系不飽和化合
物とのコポリマーを作成するための、その後の気相法で
触媒キャリヤとして用いるのが有利である。コポリマー
を触媒キャリヤとして用いると共に充分な第VIII族
金属を含有しないと思われればさらに第VIII族金属
化合物をそこに加えることができる。第VIII族金属
化合物以外の他の触媒成分をコポリマーに加えて、その
後の気相法における触媒性能を最適化することができ
る。この種の触媒成分の使用は、たとえば含浸などによ
って行うことができる。
【0019】さらに本発明は、その後の一酸化炭素とオ
レフィン系不飽和化合物との共重合の気相法にも関する
ものである。その後の気相共重合法についてはモノマー
組成物、触媒組成物、温度、圧力、液体希釈剤などを上
記したように或いはEP−A−248483号もしくは
EP−A−501576号に教示されたように選択する
ことができる。液体希釈剤は、特にその量が共重合の条
件下で気相を飽和するのに充分な量の20〜80重量
%、より詳細には40〜60重量%となるよう気相法に
供給することができる。触媒キャリヤとして使用するコ
ポリマーは好ましくはその後の重合過程で使用されるも
のと同じモノマーに基づくものである。本発明により得
られるコポリマーは繊維、フィルムもしくはシートのた
めの或いは射出成形、圧縮成形および吹込成形の各用途
につき熱可塑性プラスチックとして適している。これら
は自動車工業における各用途、食品および飲料の包装材
料の製造および家庭環境における各種の用途に使用する
ことができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。実施例1〜4 これら実施例においては一酸化炭素/エテンのコポリマ
ーを連続法により、邪魔板と機械撹拌機とが装着された
10Lのオートクレーブで作成した。重合希釈剤として
使用するメタノールおよびメタノール1L当たり19ミ
リモルの酢酸パラジウムIIと20.9ミリモルの1,
3−ビス[ビス(2−メトキシフェニル)−ホスフィ
ノ]プロパンと380〜760ミリモルのテトラフルオ
ロ硼酸(HBF4 、48重量%水溶液として加える)と
必要に応じ47.5〜475ミリモルの1,4−ナフト
キノン(NQ)とを含有する触媒溶液を連続供給した。
供給速度は、重合混合物におけるパラジウム濃度がメタ
ノールに対し計算して4〜5ppmwとなり、滞留時間
が表Iに示したようになる速度に調整した。圧力は、一
酸化炭素とエテンとを1:1のモル比で供給して4.8
MPaに維持した。温度は90〜95℃に維持した。反
応器におけるメタノールの量は5kgとした。表Iは各
実施例につき異なった反応条件を示し、またその結果を
も示す。生産速度は、メタノールの重量に対する反応器
流出液中のポリマーの重量を測定して決定した(用語
「懸濁物濃度」により表Iに示す)。重合速度は、生産
速度を滞留時間と相関させて決定した。
【0021】
【表1】 表I ─────────────────────────────────── 実施例 1 2 3 4 ─────────────────────────────────── モル比HBF4 /Pdアセテート 20 20 20 40 モル比NQ/Pdアセテート 2.5 10 25 10 温度、℃ 90 90 90 90 滞留時間、h 1.0 1.0 1.0 0.5 懸濁物濃度、重量% 3.4 13.6 4.1 8.9 重合速度、kg/(g Pd.h) 8 40 9 55 ───────────────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フリツツ・ウアン・デル・ウエール オランダ国 1031 シー・エム、アムステ ルダム、バトホイスウエヒ 3 (72)発明者 ルドルフ・ヤコブス・ヴイヤンガールデン オランダ国 1031 シー・エム、アムステ ルダム、バトホイスウエヒ 3

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素をエテンおよび必要に応じ他
    のオレフィン系不飽和化合物と共重合させるに際し、各
    モノマーを液体希釈剤および触媒組成物の存在下に共重
    合させ、触媒組成物は(a)第VIII族金属化合物
    と、(b)ブレンステッド酸をルイス酸と組合せて得ら
    れる酸のアニオンと、(c)第VIII族金属1モル当
    たり30モル未満の量の有機酸化剤とに基づくことを特
    徴とする共重合方法。
  2. 【請求項2】 ブレンステッド酸がハロゲン化水素酸、
    特に弗化水素であり、ルイス酸が硼素を含有すると共に
    特にハロゲン化硼素であることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 ブレンステッド酸をルイス酸と組合せて
    得られる酸のアニオンを第VIII族金属1モル当たり
    5〜40当量、特に6〜30当量の範囲の量で用いるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 有機酸化剤がキノンであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 有機酸化剤を第VIII族金属1モル当
    たり5〜20モルの範囲の量で用いることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 触媒組成物が第VIII族金属としてパ
    ラジウムを含有し、さらに追加成分として一般式R5
    61 −R−M278 [ここでM1 およびM2 は燐
    原子を示し、R5 、R6 、R7 およびR8 の1つもしく
    はそれ以上はアリール基、好ましくはフェニル基を示
    し、これはM1 もしくはM2 に対しオルト位置にてアル
    コキシ基、特にメトキシ基により置換されてもされなく
    てもよく、Rは2〜4個の架橋原子を有する二価の有機
    架橋基を示し、架橋原子の少なくとも2個は炭素原子で
    ある]の二座配位子を好ましくは第VIII族金属1モ
    ル当たり0.5〜2モルの量にて含有することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 エテンまたはエテンとプロペンもしくは
    ブテン−1との混合物を、重合させるべきオレフィン系
    不飽和化合物として使用することを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 プロトン性希釈剤中にて30〜150℃
    の範囲の温度および1〜10MPaの範囲の圧力で行う
    と共に、一方の一酸化炭素と他方のオレフィン系不飽和
    化合物とのモル比を1:2〜2:1の範囲で選択し、さ
    らに一酸化炭素と共重合させるべきオレフィン系不飽和
    化合物1モル当たりの第VIII族金属のモル数として
    計算し10-7〜10-3の範囲の量の触媒組成物を使用す
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 連続法として行うことを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 (a)第VIII族金属化合物と、
    (b)ブレンステッド酸をルイス酸と組合せて得られる
    第VIII族金属1モル当たり少なくとも12当量の量
    における酸のアニオンと、(c)第VIII族金属1モ
    ル当たり30モル未満の量の有機酸化剤とに基づく触媒
    組成物。
  11. 【請求項11】 一酸化炭素をオレフィン系不飽和化合
    物と共重合させるに際し、各モノマーを第VIII族金
    属含有触媒組成物の存在下に共重合させ、請求項1〜9
    のいずれか一項に記載の方法により得られるコポリマー
    からなる触媒キャリヤを加えて気相法として行うことを
    特徴とする共重合方法。
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