JPH1049516A - 演算方法および演算装置 - Google Patents

演算方法および演算装置

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JPH1049516A
JPH1049516A JP8201546A JP20154696A JPH1049516A JP H1049516 A JPH1049516 A JP H1049516A JP 8201546 A JP8201546 A JP 8201546A JP 20154696 A JP20154696 A JP 20154696A JP H1049516 A JPH1049516 A JP H1049516A
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Yasu Ito
鎮 伊藤
Yasunari Ozaki
康成 小崎
Yasunari Ikeda
康成 池田
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メモリの利用効率を高くするとともに、装置
のコストを低減する。 【解決手段】 2,048個のデータに対して、11段
のバタフライ演算を行う場合、第5段目、第7段目、お
よび、第10段目のバタフライ演算の、すべての演算結
果に対してビットシフト処理を行い、データのダイナミ
ックレンジを圧縮する。このようにして、8ビットの入
力データに対して、1データあたり10ビットのメモリ
を利用して、11段のバタフライ演算を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、演算方法および演
算装置に関し、特に、所定のビット数のデータに対して
バタフライ演算を行い、バタフライ演算の演算結果に対
して、ビットシフト処理またはクリップ処理を行う演算
方法および演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、放送技術においてもデジタル化が
普及しつつある。図5は、オーディオ信号をデジタル化
して放送するデジタルラジオ放送の1つであるDAB
(Digital Audio Broadcasting)の受信装置の構成例を
示している。
【0003】チューナ92は、アンテナ91を介して受
信した信号から、所定の放送局(チャンネル)の信号を
選択し、その信号をA/D変換器93に出力する。A/
D変換器93は、供給された信号をA/D変換し、変換
後のデジタルデータをFFT(Fast Fourier Transfor
m)回路94に出力する。
【0004】FFT回路94は、FFT演算を行い、供
給された時間軸上のデータを、複数の副搬送波の周波数
軸上のデータに変換することにより、OFDM(Orthog
onalFrequency Division Multiplexing)方式で送信さ
れたデータを復調する。なお、このFFT回路94に
は、時間軸上において隣接するシンボル(所定の量のデ
ータを含む所定の期間の変調信号)との間に設けられて
いるガード・インタバル成分が除去された後のシンボル
成分が供給される。
【0005】デインタリーブ回路および誤り訂正回路9
5は、FFT回路94より供給されたデータに対してデ
インタリーブ処理を行うとともに、誤り訂正処理を実行
する。デインタリーブ回路および誤り訂正回路95によ
り処理された信号は、その一部が復号化回路96に供給
される。復号化回路96は、供給された信号のうちの音
声信号を復号し、復号したデータを、アナログのオーデ
ィオ信号に変換した後、左チャンネルのオーディオ信号
と、右チャンネルのオーディオ信号を、スピーカ97,
98にそれぞれ出力し、それらの信号に対応する音声を
出力させる。
【0006】また、付加データ出力回路99は、デイン
タリーブ回路および誤り訂正回路95より供給された信
号から、番組内容、交通情報などの付加データを分離し
て出力する。
【0007】図6は、8点のFFT演算を行う場合のF
FT回路94におけるシグナルフローの一例を示してい
る。FFT回路94は、予め、ビット逆順に並び換えら
れたデータf(0),f(4),f(2),f(6),
f(1),f(5),f(3),f(7)を供給され
る。
【0008】内蔵するバタフライ演算器は、それらのデ
ータのうちの2つのデータに対してバタフライ演算を行
い、2つの演算結果を、内蔵するメモリに記憶する。
【0009】第1段目のバタフライ演算においては、第
0番目のデータf(0)と第1番目のデータf(4)、
第2番目のデータf(2)と第3番目のデータf
(6)、第4番目のデータf(1)と第5番目のデータ
f(5)、並びに、第6番目のデータf(3)と第7番
目のデータf(7)に対してバタフライ演算を行い、そ
れらの演算結果を第0番目のデータR1(0)乃至第7
番目のデータR1(7)としてメモリにそれぞれ記憶さ
せる。
【0010】次に、第2段目のバタフライ演算において
は、第0番目のデータR1(0)と第2番目のデータR
1(2)、第1番目のデータR1(1)と第3番目のデ
ータR1(3)、第4番目のデータR1(4)と第6番
目のデータR1(6)、並びに、第5番目のデータR1
(5)と第7番目のデータR1(7)に対してバタフラ
イ演算を行い、それらの演算結果を第0番目のデータR
2(0)および第7番目のデータR2(7)としてメモ
リに記憶させる。
【0011】そして、第3段目のバタフライ演算におい
ては、第0番目のデータR2(0)と第4番目のデータ
R2(4)、第1番目のデータR2(1)と第5番目の
データR2(5)、第2番目のデータR2(2)と第6
番目のデータR2(6)、並びに、第3番目のデータR
2(3)および第7番目のデータR2(7)に対してバ
タフライ演算を行い、それらの演算結果を第0番目のデ
ータF(0)および第7番目のデータF(7)としてメ
モリに記憶させる。
【0012】次に、このようにして算出されたデータ
(FFT演算されたデータ)F(0)乃至F(7)をデ
インタリーブ回路および誤り訂正回路95に出力する。
【0013】このように、入力データまたは前段のバタ
フライ演算の演算結果をデータとして、1段で、8個の
データに対して4(8/2)回のバタフライ演算が行わ
れ、合計3(=log2(8))段のバタフライ演算が
行われる。
【0014】なお、N個のデータに対して(即ち、N点
の)FFT演算を行う場合は、入力データまたは前段の
バタフライ演算の演算結果をデータとして、1段で、N
個のデータに対して(N/2)回のバタフライ演算が行
われ、合計M(=log2(N))段のバタフライ演算
が行われる。
【0015】FFT演算に時間間引き型のアルゴリズム
を利用した場合、バタフライ演算においては、2つのデ
ータA,Bのうちの一方のデータB(複素数)に対し
て、所定の複素数(回転演算子)Wk N(=(exp(−
j2πk/N))、Nは整数)を乗算した後、その演算
結果と、他方のデータA(複素数)との和(バタフライ
演算の演算結果R=A+WkB)を計算する。
【0016】このとき、第1段目のバタフライ演算の演
算結果Rの実数部のダイナミックレンジ(実数部の取り
うる値の範囲)および虚数部のダイナミックレンジは、
演算前のデータの実数部のダイナミックレンジおよび虚
数部のダイナミックレンジの(1+21/2)倍となる
(後述)。
【0017】さらに、i段のバタフライ演算を行った後
のデータ(即ち、第i段目のバタフライ演算の演算結
果)の実数部のダイナミックレンジおよび虚数部のダイ
ナミックレンジは、第1段目に入力されたデータの実数
部および虚数部のダイナミックレンジの2i-1(1+2
1/2)倍となる(後述)。
【0018】従って、M段のバタフライ演算を行った場
合、演算結果の実数部および虚数部のダイナミックレン
ジは、入力データの実数部のダイナミックレンジおよび
虚数部のダイナミックレンジの2M-1(1+21/2)倍と
なる。
【0019】このようなダイナミックレンジの全域のデ
ータを保持可能とするためには、入力データのビット数
よりビット数がK(log2(2M-1(1+21/2))以
上の、最も小さい整数)個多いメモリを使用する必要が
ある。
【0020】例えば、2,048点のFFT演算を行う
場合、11(M=11=log2(2048))段のバ
タフライ演算が必要となるので、例えば入力データが8
ビットであると、1つのデータ(実数部または虚数部)
当たり20(≧19.3=8+log2(211-1(1+
1/2)))ビットのメモリが必要となる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに、入力データのビット数よりビット数がK個多いメ
モリを使用した場合、最初の数段におけるデータのダイ
ナミックレンジは、メモリに記憶可能なデータのダイナ
ミックレンジより非常に狭いので、メモリの利用効率が
低くなるという問題を有している。
【0022】なお、メモリに記憶するデータのビット数
を予め小さく設定しておき、各段において、バタフライ
演算の演算結果のオーバフローの発生状況に対応して、
演算結果をLSB(Least Significant Bit)側にビッ
トシフトするか、あるいは、所定の値にクリップするこ
とにより、メモリに必要なビット数を低減させるととも
に、メモリの利用効率を高くすることが考えられるが、
演算結果のオーバフローを監視するための回路が必要と
なり、回路構成が煩雑になるとともに、コストが増加す
るという問題を有している。
【0023】本発明は、このように状況に鑑みてなされ
たもので、予め設定された段のバタフライ演算の演算結
果に対してビットシフト処理を行うようにして、オーバ
フローを監視するための回路を不要として、装置のコス
トを低くするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の演算方
法は、所定のビット数のデータに対してバタフライ演算
を行うステップと、バタフライ演算の演算結果のうち、
予め設定された段のバタフライ演算の演算結果に対し
て、ビットシフト処理を行うステップと、演算結果に対
して、クリップ処理を行うステップと、所定のビット数
のデータ、または、所定のビット数の演算結果を記憶部
に記憶させるステップとを備えることを特徴とする。
【0025】請求項4に記載の演算装置は、所定のビッ
ト数のデータに対してバタフライ演算を行う第1の演算
手段と、第1の演算手段の演算結果のうち、予め設定さ
れた段のバタフライ演算の演算結果に対して、ビットシ
フト処理を行う第2の演算手段と、演算結果に対して、
クリップ処理を行う第3の演算手段と、所定のビット数
のデータ、または、所定のビット数の演算結果を記憶す
る記憶手段とを備えることを特徴とする。
【0026】請求項1に記載の演算方法においては、所
定のビット数のデータに対してバタフライ演算を行い、
バタフライ演算の演算結果のうち、予め設定された段の
バタフライ演算の演算結果に対して、ビットシフト処理
を行い、演算結果に対して、クリップ処理を行い、所定
のビット数のデータ、または、所定のビット数の演算結
果を記憶部に記憶させる。
【0027】請求項4に記載の演算装置においては、第
1の演算手段は、所定のビット数のデータに対してバタ
フライ演算を行い、第2の演算手段は、第1の演算手段
の演算結果のうち、予め設定された段のバタフライ演算
の演算結果に対して、ビットシフト処理を行い、第3の
演算手段は、演算結果に対して、クリップ処理を行い、
記憶手段は、所定のビット数のデータ、または、所定の
ビット数の演算結果を記憶する。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の演算装置の実施
例の構成を示している。本実施例は、例えば、図5の受
信装置におけるFFT回路94の代わりに利用されるF
FT演算装置である。
【0029】この実施例は、2,048点の、8ビット
の入力データに対して、1データあたり10ビットのメ
モリ(記憶領域)を利用して、11段のバタフライ演算
を行うようになされている。
【0030】入力バッファ1は、所定の回路(例えば、
図5のA/D変換器93)より供給されたデータ(予め
ビット逆順に並べ換えられているデータ)を一時的に記
憶するようになされている。例えば、入力バッファ1
は、OFDM方式でQPSK変調またはQAM(Quadra
ture Amplitude Modulation)変調されたデータを受け
取り、記憶する。
【0031】セレクタ2は、入力バッファ1から2つの
データA,Bを読み出し、演算回路3に出力するように
なされている。
【0032】また、セレクタ2は、メモリ4(記憶手
段)より2つのデータA,Bの実数部と虚数部をそれぞ
れ読み出し、それらのデータを演算回路3に出力するよ
うになされている。
【0033】メモリ4は、処理途中のデータ(10ビッ
トの実数部(即ち、区間[−512,511]における
値)と10ビットの虚数部)を記憶するようになされて
いる。
【0034】演算回路3のバタフライ演算部21(第1
の演算手段)は、10ビットのビット幅でデータA,B
をセレクタ2より供給され、内蔵するROMに記憶され
ている回転演算子データWk(上述のWk N=exp(−
j2πk/N))を適宜読み出し、そのデータWkを利
用して、2つのデータA,Bに対してバタフライ演算
(A+WkB)を行い、12ビットのビット幅で演算結
果をビットシフト処理部22(第2の演算手段)に出力
するようになされている。
【0035】演算回路3のビットシフト処理部22は、
第5段目のバタフライ演算、第7段目のバタフライ演
算、および、第10段目のバタフライ演算の演算結果
(12ビット)の符号ビット以外の下位11ビットを、
LSB側に1ビットだけビットシフトさせた後、処理後
の演算結果をクリップ処理部23(第3の演算手段)に
出力するようになされている。
【0036】なお、ビットシフト処理部22が、処理前
の演算結果の端数の値に応じて、10進数における四捨
五入、切り捨て、切り上げなどの操作を行って、ビット
シフト処理後のLSBの値を算出するようにしてもよ
い。
【0037】演算回路3のクリップ処理部23は、供給
された12ビットの演算結果の値が512(=210
2)以上である場合、その値を511に変更し、その値
が−512より小さい場合、その値を−512に変更す
るようになされている。
【0038】セレクタ5は、演算回路3により演算され
た2つのデータ(演算結果)を、演算前の2つのデータ
が格納されていたメモリ4のアドレスにそれぞれ記憶さ
せるようになされている。
【0039】また、セレクタ5は、演算回路3より供給
された、第11段目のバタフライ演算の演算結果を、出
力バッファ6に出力するようになされている。
【0040】出力バッファ6は、セレクタ5より供給さ
れたデータ(演算結果)を一時的に記憶し、所定の回路
(例えば、図5のデインタリーブ回路および誤り訂正回
路95)に出力するようになされている。なお、出力バ
ッファ6は、セレクタ5より供給されたデータを、後段
の回路における信号レベルに対応して、例えばMSB
(Most Significant Bit)側に3ビットだけビットシフ
トした後、出力することができる。
【0041】次に、図2のフローチャートを参照して、
本実施例の動作について説明する。
【0042】最初に、ステップS1においては、入力バ
ッファ1は、所定の回路(例えば、図5のA/D変換器
93)から、例えばOFDM方式でDQPSK変調され
た2,048個のデータを受け取る。
【0043】ステップS2においては、セレクタ2は、
入力バッファ1(第1段目のバタフライ演算の場合)ま
たはメモリ4(第2段目乃至第11番段目のバタフライ
演算の場合)から、2,048個のデータのうちの所定
の2つのデータを読み出し、それらのデータを演算回路
3のバタフライ演算部21に出力する。
【0044】ステップS3において、バタフライ演算部
21は、供給された2つのデータA,Bに対してバタフ
ライ演算(A+WkB)を行い、2つの演算結果をビッ
トシフト処理部22に出力する。
【0045】このとき、図3に示すように、供給された
2つのデータA,Bの実数部のダイナミックレンジおよ
び虚数部のダイナミックレンジが区間[−a,a]であ
る(即ち、データA,B(複素数)のダイナミックレン
ジは、複素平面の原点を中心として、1辺が2aの正方
形の領域)とすると、回転演算子Wkは、原点を中心と
して、所定の角度だけ位置を回転させる演算子であるの
で、バタフライ演算における回転演算子WkとBの乗算
の結果WkBの実数部のダイナミックレンジおよび虚数
部のダイナミックレンジは、区間[−21/2a,2
1/2a]となる。
【0046】さらに、WkBとAの和、即ちバタフライ
演算の演算結果の実数部のダイナミックレンジおよび虚
数部のダイナミックレンジは、区間[−(1+21/2
a,(1+21/2)a]となる。
【0047】例えば、データA,Bの値が、A=a+j
・a、B=a+j・aであり、回転演算子Wkが、Wk
-1/2−j・2-1/2である場合、Wk・Bは、21/2a+
j・0となり、さらに、A+WkBは、(1+21/2)a
+j・aとなる。このように、この場合の演算結果A+
kBの実数部の値(1+21/2)aは、ダイナミックレ
ンジ[−(1+21/2)a,(1+21/2)a]の上限値
となる。
【0048】なお、実数部および虚数部のダイナミック
レンジが区間[−a,a]であるデータに対して所定の
n段(n>1)のバタフライ演算を行う場合において
は、第1段乃至第(n−1)段において、値が1である
回転演算子Wkでバタフライ演算を行い(第(n−1)
段の演算結果の実数部および虚数部のダイナミックレン
ジは、区間[−2n-1a,2n-1a]となる)、第n段に
おいて、例えば値が2-1 /2−j・2-1/2である回転演算
子Wkでバタフライ演算を行うと、演算結果の実数部お
よび虚数部のダイナミックレンジの上限値(2n-1(1
+21/2)a)および下限値(−2n-1(1+21/2
a)が発生する。
【0049】即ち、実数部および虚数部のダイナミック
レンジが区間[−a,a]であるデータに対して第n段
のバタフライ演算を行うと、第n段目のバタフライ演算
の演算結果の実数部および虚数部のダイナミックレンジ
は、区間[−2n-1(1+21 /2)a,2n-1(1+
1/2)a]となる。
【0050】次に、ステップS4において、ビットシフ
ト処理部22は、今のバタフライ演算の段数が、第5
段、第7段、および、第10段のいずれかであるか否か
を判断し、今のバタフライ演算の段数が、第5段、第7
段、および、第10段のいずれかであると判断した場
合、ステップS5に進み、ビットシフト処理を行う。
【0051】ステップS5において、ビットシフト処理
部22は、バタフライ演算部21より供給された演算結
果を、LSB側に1ビットだけビットシフトし、演算結
果の絶対値を小さくする。そして、ビットシフト処理部
22は、その演算結果をクリップ処理部23に出力す
る。
【0052】一方、ステップS4において、今のバタフ
ライ演算の段数が、第5段、第7段、および、第10段
のいずれでもないと判断された場合、ステップS5をス
キップし、ビットシフト処理部22は、何もせずに、バ
タフライ演算部21より供給された演算結果をクリップ
処理部23に出力する。
【0053】即ち、図4に示すように、ビットシフト処
理部22は、全11段のバタフライ演算のうち、第5段
目、第7段目、および、第10段目のバタフライ演算の
すべての演算結果に対してビットシフトを行い、データ
のダイナミックレンジを1/2に圧縮する。
【0054】なお、本実施例における実際のデータ(実
数部または虚数部)(振幅の分布がガウス分布(標準偏
差をダイナミックレンジの1/8とする)であると仮定
したOFDM方式でQPSK変調されたデータ)の値の
分布を予めシミュレーションした結果によれば、値が分
布する幅は、第1段目のバタフライ演算により、約1.
5倍に拡がり、第1段目および第2段目のバタフライ演
算により、約2.2倍に拡がる。さらに、値が分布する
幅は、第1段目乃至第3段目のバタフライ演算により、
約3.2倍に拡がり、第1段目乃至第4段目のバタフラ
イ演算により、約4.5倍に拡がる。そして、11段の
バタフライ演算により、値が分布する幅は、約13.7
倍に拡がる。
【0055】このように、実際のデータの値の分布の幅
は、ダイナミックレンジより狭い。ただし、入力された
データ(バタフライ演算を行う前のデータ)の実数部お
よび虚数部の値の実際の分布の幅は、データの変調方法
に応じて変化する。
【0056】このシミュレーションの結果に基づいて、
本実施例の装置においては、データの実数部または虚数
部の値が、512以上または−513以下になる確率が
大きくなる第5段目のバタフライ演算の演算結果に対し
て、最初のビットシフト処理を行い、データのダイナミ
ックレンジを1/2に圧縮し、次にデータの実数部また
は虚数部の値が、512以上または−513以下になる
確率が大きくなる第7段目のバタフライ演算の演算結果
に対して、第2回目のビットシフト処理を行い、さら
に、第10段目のバタフライ演算の演算結果に対して、
第3回目のビットシフト処理を行い、データのダイナミ
ックレンジを1/2に圧縮するようにしている。
【0057】次に、ステップS6において、クリップ処
理部23は、ビットシフト処理部22より供給された演
算結果の値が512以上であるか否かを判断するととも
に、演算結果の値が−512より小さいか否かを判断
し、演算結果の値が512以上であると判断した場合、
または、演算結果の値が−512より小さいと判断した
場合、ステップS7に進む。
【0058】ステップS7において、クリップ処理部2
3は、演算結果の値が512以上である場合、その演算
結果の値を511に変更し、演算結果の値が−512よ
り小さい場合、その演算結果の値を−512に変更した
後、それらの演算結果をセレクタ5に出力する。
【0059】一方、ステップS6において、演算結果の
値が512より小さく、かつ、−512以上であると判
断した場合、ステップS7をスキップし、クリップ処理
部23は、何もせずに、演算結果をセレクタ5に出力す
る。
【0060】なお、クリップ処理部23は、12ビット
の演算結果を、10ビットに変換した後(12ビットの
データのうち下位9ビットの値を、10ビットのデータ
の下位9ビットの値とし、12ビットのデータの符号ビ
ットの値を、10ビットのデータの符号データの値とし
た後)、セレクタ5に出力する。
【0061】また、上述のシミュレーションの結果によ
れば、本実施例においては、第5段目、第7段目、およ
び第10段目以外のバタフライ演算においては、演算結
果が512以上または−513以下になる確率が小さい
ので、512以上または−513以下になったデータ
(実数部または虚数部)に対してクリップ処理だけを行
い、すべてのデータを、区間[−512,511]の値
にしている。
【0062】なお、上述のビットシフト処理を行うこと
により切り捨て誤差が発生し、クリップ処理を行うこと
により歪み誤差が発生するが、上述のシミュレーション
の結果によれば、実用上、必要とされる演算精度は確保
されているので、特に問題は生じない。
【0063】次に、ステップS8において、セレクタ5
は、演算回路3のクリップ処理部23より供給された演
算結果を、メモリ4の、セレクタ2がデータを読み出し
たアドレス(第1段目乃至第10段目のバタフライ演算
の場合)、または、出力バッファ6(第11段目のバタ
フライ演算の場合)に記憶させる。
【0064】そして、ステップS9において、演算回路
3は、今の段において、すべてのデータに対してバタフ
ライ演算を行ったか否かを判断し、まだ、バタフライ演
算を行っていないデータが残っている場合、ステップS
2に戻り、それらのデータに対してバタフライ演算を行
う。
【0065】一方、今の段において、すべてのデータに
対してバタフライ演算を行った場合、ステップS10に
進む。
【0066】そして、ステップS10において、演算回
路3は、第11段目のバタフライ演算が終了したか否か
(即ち、全11段のバタフライ演算が終了したか否か)
を判断し、第11段目のバタフライ演算が終了していな
いと判断した場合、ステップS2に戻り、次の段のバタ
フライ演算を行う。
【0067】一方、第11段目のバタフライ演算が終了
したと判断した場合、ステップS11に進み、出力バッ
ファ6は、11段のバタフライ演算を行った後のデータ
(演算結果)を、所定の回路(例えば、図5のデインタ
リーブ回路および誤り訂正回路95)に出力する。
【0068】以上のように、11段のバタフライ演算の
うち、第5段目、第7段目、および第10段目のバタフ
ライ演算の演算結果に対してビットシフト処理を行うこ
とにより、1データ(実数部または虚数部)あたり10
ビットのメモリ(記憶領域)で、2,048点の、8ビ
ットの入力データに対するFFT演算を行う。
【0069】なお、本実施例においては、2,048点
のFFT演算が行われるが、データ数は、2,048点
に限定されるものではなく、装置の構成を変更すること
により、他のデータ数のFFT演算を行うことができ
る。なお、その場合、ビットシフト処理を行う段は、上
述のシミュレーションにより簡単に算出することができ
る。
【0070】また、上記実施例においては、FFT演算
を行っているが、使用する回転演算子の順番を変更する
ことにより、IFFT(Inverse FFT)演算を行うこと
ができる。そして、そのようなIFFT演算を行う装置
を、上述の受信装置に変調信号を送信する送信装置にお
いて、所定の信号をOFDM方式で変調するときに利用
することができる。
【0071】
【発明の効果】以上のごとく、請求項1に記載の演算方
法および請求項4に記載の演算装置によれば、所定のビ
ット数のデータに対してバタフライ演算を行い、予め設
定された段のバタフライ演算の演算結果に対して、ビッ
トシフト処理を行うようにしたので、オーバフローを監
視するための回路などを設けることなく、1データあた
りのビット数を少なくしてFFT演算を行うことがで
き、装置のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の演算装置の一実施例の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】図1の実施例の動作を説明するフローチャート
である。
【図3】バタフライ演算における乗算の結果のダイナミ
ックレンジの一例を示す図である。
【図4】図1の実施例のシグナルフローを説明する図で
ある。
【図5】DABの受信装置の一構成例を示すブロック図
である。
【図6】FFTのシグナルフローの一例を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 入力バッファ, 2 セレクタ, 3 演算回路,
4 メモリ, 5セレクタ, 6 出力バッファ,
21 バタフライ演算部, 22 ビットシフト処理
部, 23 クリップ処理部, 91 アンテナ, 9
2 チューナ,93 A/D変換器, 94 FFT回
路, 95 デインタリーブ回路および誤り訂正回路,
96 復号化回路, 97,98 スピーカ, 99
付加データ出力回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のビット数のデータに対してバタフ
    ライ演算を行うステップと、 前記バタフライ演算の演算結果のうち、予め設定された
    段のバタフライ演算の演算結果に対して、ビットシフト
    処理を行うステップと、 前記演算結果に対して、クリップ処理を行うステップ
    と、 前記所定のビット数のデータ、または、前記所定のビッ
    ト数の演算結果を記憶部に記憶させるステップとを備え
    ることを特徴とする演算方法。
  2. 【請求項2】 2,048点のFFT演算における第5
    段目、第7段目、および、第10段目のバタフライ演算
    の演算結果に対してビットシフト処理を行うことを特徴
    する請求項1に記載の演算方法。
  3. 【請求項3】 DAB方式の放送を受信する受信装置に
    利用されることを特徴とする請求項2に記載の演算方
    法。
  4. 【請求項4】 所定のビット数のデータに対してバタフ
    ライ演算を行う第1の演算手段と、 前記第1の演算手段の演算結果のうち、予め設定された
    段のバタフライ演算の演算結果に対して、ビットシフト
    処理を行う第2の演算手段と、 前記演算結果に対して、クリップ処理を行う第3の演算
    手段と、 前記所定のビット数のデータ、または、前記所定のビッ
    ト数の演算結果を記憶する記憶手段とを備えることを特
    徴とする演算装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002111626A (ja) * 2000-07-24 2002-04-12 Sharp Corp Ofdm復調装置
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