JPH1049224A - 車両の操舵自動制御装置 - Google Patents

車両の操舵自動制御装置

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JPH1049224A
JPH1049224A JP8202213A JP20221396A JPH1049224A JP H1049224 A JPH1049224 A JP H1049224A JP 8202213 A JP8202213 A JP 8202213A JP 20221396 A JP20221396 A JP 20221396A JP H1049224 A JPH1049224 A JP H1049224A
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祥博 加納
Shoichi Omachi
彰一 大町
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治男 田山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外乱条件が大きく変化する場合でも、安定し
た操舵特性が得られる車両の操舵自動制御装置を提供す
る。 【解決手段】 偏差検出部1により検出した信号を、信
号分離部2において位置偏差xと位置偏差の変化量Δx
/tとに分離する。第1のテーブル3と第2のテーブル
4においてそれぞれの絶対値ランクを判定する。さらに
合成部5において位置偏差xと位置偏差の変化量Δx/
tの極性と第1のテーブル3と第2のテーブル4から判
定した絶対値ランクとが合成され、第3のテーブル6に
てそれらの組み合わせに応じた操作量を選択する。選択
された操作量は第1の平準化部7において平準化した
後、操舵モータ15に操舵制御信号として出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め誘導線により
定められた走行路に沿って自動走行する車両の操舵自動
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示すように、一般に電磁誘
導式の車両12は、コースに沿って埋設した誘導線13
に低周波の交流電流を流し、誘導線13上に発生する磁
界を誘導線13の上方に配置される一対の磁気センサか
らなる偏差検出部1で検出する。そして車両12の基準
位置(例えば、感度が同じ一対の磁気センサを偏差検出
部1として用いる場合には、一対の磁気センサ間の中央
の位置)と誘導線13との位置的なズレ即ち位置偏差を
示す信号が補償部20に入力される。補償部20におい
ては、比例、積分、微分のいずれか、またはそれらを組
み合わせた数式を用いて計算を行い、その計算結果は補
償部20の出力として操舵モータ15に出力する。補償
部20からは、車両12の基準位置が誘導線13上を沿
うように前車輪14の舵をきるための指令が出力され、
この出力に応じて操舵モータ15は回転する。操舵制御
の特性改善は、補償部20の比例、積分、微分のいずれ
か、またはそれらを組み合わせた数式を調整することに
よって行い、安定した操舵特性を得られるようにする方
法が一般的に採用されている。16は操舵モータ15の
回転を前車輪14に伝達するためのベルトであり、駆動
輪としての後車輪17は駆動モータ19により減速機1
8を介して駆動される。従来の操舵制御系のブロック図
を図6に示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
操舵自動制御装置では、操舵制御の特性改善を補償部の
比例、積分、微分のいずれか、またはそれらを組み合わ
せた数式を調整することによって行うため、外部からの
外乱に対し、操舵制御結果に操舵応答の遅れや操舵の行
き過ぎなどの不具合が生じた場合、そのような不具合か
ら補償部20の数式をどのように調整すれば安定した操
舵特性が得られるのかを判別することが難しく、補償部
20の数式の設定、調整が難しかった。例えば、車両が
実荷で重量が重い状態を基準に補償部20の数式を設定
すれば、空荷で重量が軽くなった場合に操舵の行き過ぎ
が生じたり、逆に車両の重量が軽い状態を基準に補償部
20の数式を設定すれば、重量が軽くなった場合に操舵
の遅れが生ずる。また、走行路の勾配の変化等により車
両の走行速度が大きく変化する場合、走行速度が速い状
態を基準に補償部20の数式を設定すれば、走行速度が
遅い場合に制御精度が悪くなり、逆に走行速度が遅い状
態を基準に補償部20の数式を設定すれば、走行速度が
速くなると操舵の遅れが生じ、振動的な運動になりやす
い。したがって、従来の操舵自動制御装置の補償部20
における、比例、積分、微分のいずれか、またはそれら
を組み合わせた数式により操舵制御を行う方法では外部
からの外乱条件が大きく変化する場合、広い範囲の外乱
条件に対し、安定した操舵特性を得られるように補償部
20の数式を設定することは難しいという問題がある。
そのため、例えば特公昭62−64202号公報のよう
に車両の操舵制御において、カーブでの脱線を防止し、
さらにカーブでの走行をスムーズにするため、偏差検出
部で検出した車両の中央(基準位置)と誘導線との位置
偏差により、カーブを検出し、車両の速度を落とさなけ
れば安定した操舵制御を行うことができなかった。
【0004】本発明の主たる目的は、外乱条件が大きく
変化する場合でも、安定した操舵制御特性が得られる車
両の操舵自動制御装置を提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、安定した操舵制御特
性が得られる車両の操舵制御を、比較的簡単な構成で実
行することのできる車両の操舵自動制御装置を提供する
ことにある。
【0006】本発明のさらに他の目的は、外乱条件の変
化により車両の速度が変化する場合でも、安定した操舵
制御特性を得ることのできる車両の操舵自動制御装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の車両の操舵自動制御装置は、走行路に布設さ
れた誘導線に交流電流が流されて発生する磁界を検出し
て誘導線と車両の基準位置との位置偏差x及び該位置偏
差xの単位時間あたりの変化量Δx/tを含む位置偏差
信号を出力する偏差検出部と、位置偏差信号に基いて位
置偏差を少なくするように操作量を決定し、該操作量に
基づいて車両の操舵機構駆動装置に操舵指令を出力する
操舵指令発生部とを具備している。
【0008】本発明に係る車両の操舵自動制御装置は、
屋内・屋外を問わず荷を積んで搬送する自動走行車両に
搭載可能であるが、特に、カーブが直角に限らず角度も
曲率もまちまちで、不定の勾配を含む走行路に沿って走
行し、荷の重量も一定でないような、走行中の外乱条件
の変化が大きい車両、例えばゴルフ場にてゴルフバッグ
等を無人搬送するゴルフカートなどに有効である。
【0009】操舵指令発生部は、信号分離部、位置偏差
絶対値ランク判定部、変化量絶対値ランク判定部、操作
量記憶部、操作量読み出し部、操作量平準化部とからな
る。信号分離部は、偏差検出部から入力された位置偏差
信号から位置偏差xを表す信号と位置偏差の変化量Δx
/tを表す信号とを分離する。
【0010】位置偏差絶対値ランク判定部は、信号分離
部によって分離した位置偏差xを表す信号に基いて位置
偏差xの絶対値が予め定めたL段階の位置偏差絶対値ラ
ンクのいずれのランクに属するかを判断してその結果を
出力する。但し、Lは正の整数である。
【0011】変化量絶対値ランク判定部は、信号分離部
によって分離した位置偏差の変化量Δx/tを表す信号
に基いて位置偏差の変化量Δx/tの絶対値が予め定め
たM段階の変化量絶対値ランクのいずれのランクに属す
るかを判断してその結果を出力する。但し、Mは正の整
数である。
【0012】操作量記憶部は、L段階の位置偏差絶対値
ランクとM段階の変化量絶対値ランクと位置偏差xを表
す信号の極性と位置偏差の変化量Δx/tを表す信号の
極性の組合わせに対応して予め定めた複数の操作量を記
憶しており、位置偏差絶対値ランク判定部の出力と変化
量絶対値ランク判定部の出力と信号分離部で分離した位
置偏差xを表す信号の極性と位置偏差の変化量Δx/t
を表す信号の極性とに基いて、操作量読み出し部が操作
量記憶部から対応する操作量を読み出す。操作量読み出
し部により読み出された操作量は、操作量平準化部によ
り平準化され、平準化した操作量は操舵機構駆動装置に
出力される。出力された操作量に基づき、操舵指令が操
舵機構駆動装置に出力される。
【0013】なお、ここで位置偏差xの極性とは、誘導
線に対する車両の基準位置の偏位の方向が進行方向に向
かって右か左かを指し、誘導線に対し車両が左に偏って
いればプラス、右ならばマイナスとするが、逆にしても
何も問題はない。また位置偏差の変化量Δx/tの極性
とは、例えば位置偏差の絶対値の増減であり、すなわち
t秒前から現在までに車両が誘導線から離れていってい
る場合にはプラス、誘導線に近づきつつある場合にはマ
イナスとなる。
【0014】このような構成によると、車両は位置偏差
xのみならず位置偏差の変化量Δx/tをも検出して外
乱条件の大きな変化に対応できる。しかも位置偏差xと
位置偏差の変化量Δx/tとの組み合わせに対応した操
作量を操作量記憶部から読み出すようにしたので、従来
の操舵制御装置に比べて小規模の制御装置で短時間に操
作量を得ることができる。
【0015】本発明に係る車両の操舵自動制御装置は、
さらに速度を検出して操舵制御を行うこともできる。操
舵自動制御装置は、速度検出部と、速度補正係数出力部
と、補正計数平準化部と、乗算部とを具備する。速度検
出部は、車両の速度を検出して速度を表す速度信号を出
力する。速度補正係数出力部は、速度信号に表される速
度が予め定めたN段階(但しNは正の整数)の速度ラン
クのいずれのランクに属するかを判断し、各ランクに応
じて予め定めた補正係数を出力する。補正係数平準化部
は、速度補正係数出力部の出力値を平準化して平準化し
た補正係数を出力する。乗算部は、平準化した補正係数
と平準化した操作量とを乗算して得た補正操作量を操舵
機構駆動装置に出力する。
【0016】このように速度をも加味して補正操作量を
得ることによって、より大きな外乱条件の変化に対応可
能であり、より適当な操作量を得ることができる。
【0017】位置偏差絶対値ランクの段階数L,変化量
絶対値ランクの段階数M,速度ランクの段階数Nは、例
えば同じ数にすることができる。
【0018】上述のように操作量記憶部は、L段階の位
置偏差絶対値ランクとM段階の変化量絶対値ランクと位
置偏差xを表す信号の極性と位置偏差の変化量Δx/t
を表す信号の極性の組合わせに対応して予め定めた複数
の操作量を記憶しているが、例えばそれぞれ位置偏差x
に対応する軸と位置偏差の変化量Δx/tに対応する軸
とを有する(1)〜(4)のデータ記憶テーブルとして
記憶するのが好ましい。この場合、データ記憶テーブル
(1)は位置偏差xの極性がプラスでかつ位置偏差の変
化量Δx/tの極性がプラスの場合に用いられるテーブ
ルであり、データ記憶テーブル(2)は位置偏差xの極
性がプラスでかつ位置偏差の変化量Δx/tの極性がマ
イナスの場合に用いられるテーブルであり、データ記憶
テーブル(3)は位置偏差xの極性がマイナスでかつ位
置偏差の変化量Δx/tの極性がプラスの場合に用いら
れるテーブルであり、データ記憶テーブル(4)は位置
偏差xの極性がマイナスでかつ位置偏差の変化量Δx/
tの極性がマイナスの場合に用いられるテーブルであ
る。
【0019】操作量読み出し部は、位置偏差絶対値ラン
ク判定部の出力と変化量絶対値ランク判定部の出力と信
号分離部で分離した位置偏差xを表す信号の極性と位置
偏差の変化量Δx/tを表す信号の極性とに基いて、
(1)〜(4)のデータ記憶テーブルから選択した1つ
のデータ記憶テーブルから操作量を読み出す。
【0020】各データ記憶テーブルには任意に操作量を
設定できるので、従来の補償部の比例、積分、微分のい
ずれか、またはそれらを組み合わせた数式による制御に
比較して、外部からの外乱条件が大きく変化する場合で
も広い範囲で安定した操舵特性を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明に係る操舵
自動制御装置の一つの実施の形態を示すブロック図であ
り、この装置は図5に示す車両(この例ではゴルフカー
ト)12に搭載される。
【0022】車両12の操舵制御は、偏差検出部1に含
まれる一対の磁気センサの設置状態によって定まる車両
の中心位置(一対の磁気センサの出力を用いる場合に
は、一対の磁気センサの間の中央の位置)を車両12の
基準位置とし、車両12の基準位置と誘導線13との位
置偏差xと位置偏差xの単位時間あたりの変化量Δx/
tとを偏差検出部1で検出する。単位時間あたりの変化
量Δx/tは、サンプリング周期をtとした場合におい
て、前にサンプリングした位置偏差と今回サンプリング
した偏差位置との差をサンプリング周期tで割って得る
ことにより得られる。本発明に係る操舵自動制御装置に
おいては、検出した位置偏差x及び該位置偏差xの単位
時間あたりの変化量Δx/tは位置偏差信号として信号
分離部2に出力される。
【0023】位置偏差信号は信号分離部2において、位
置偏差xを表す信号と単位時間tあたりに変化した位置
偏差の変化量Δx/tを表す信号とに分離される。信号
分離部2からは、位置偏差xの絶対値及びその極性、位
置偏差xの変化量Δx/tの絶対値及びその極性が出力
される。ここで位置偏差xの極性は、誘導線13に対す
る車両12の位置を表わし、すなわち進行方向に向かっ
て誘導線13に対して右側に車両中央(基準位置)が偏
位していればマイナス、左側に偏位していればプラスで
ある。位置偏差xの変化量Δx/tの極性は、位置偏差
xの絶対値の増減であり、すなわちt秒前から現在まで
に車両が誘導線から離れていっている場合にはプラス、
誘導線に車両が近づきつつある場合にはマイナスとな
る。信号分離部2が出力した位置偏差xの絶対値は第1
のテーブル3に入力される。第1のテーブル3は、位置
偏差xを表す信号に基いて位置偏差xの絶対値が予め定
めたL段階(但しLは正の整数)の位置偏差絶対値ラン
クのいずれのランクに属するかの判断を行って、その結
果を出力する位置偏差絶対値ランク判定部を構成するも
のである。絶対値の大きさに応じて決定された位置偏差
絶対値ランクは、合成部5に出力される。また位置偏差
xの極性も合成部5に直接出力される。
【0024】位置偏差の変化量Δx/tの絶対値は第2
のテーブル4に入力される。第2のテーブル4は、位置
偏差の変化量Δx/tを表す信号に基いて位置偏差の変
化量Δx/tの絶対値が予め定めたM段階(但しMは正
の整数)の変化量絶対値ランクのいずれのランクに属す
るかを判断してその結果を出力する変化量絶対値ランク
判定部を構成するものである。第2のテーブル4で判断
された位置偏差の変化量Δx/tの絶対値の大きさに応
じた変化量絶対値ランクは、合成部5に出力される。位
置偏差の変化量Δx/tの極性も合成部5に直接出力さ
れる。
【0025】図2(A)及び(B)は、第1のテーブル
3と第2のテーブル4の設定例を示す。図2(A)に示
すように、第1のテーブル3は位置偏差xの取り得る絶
対値の範囲の0から8aまでを、段階L=8ランクに等
分割し、それぞれの範囲を0から7Xとして設定したも
のである。また図2(B)に示すように、第2のテーブ
ル4は位置偏差の変化量Δx/tの取り得る絶対値の範
囲の0から8bまでを段階M=8ランクに等分割し、そ
れぞれの範囲を0から7Yとして設定したものである。
ここで、a、X、b、Yは任意の定数を示す。
【0026】合成部5では信号分離部2から出力された
位置偏差xの極性を第1のテーブル3の出力値に加味
し、信号分離部2から出力された位置偏差の変化量Δx
/tの極性を第2のテーブル4の出力値に加味し、それ
ぞれ加味した値を第3のテーブル6に出力する。この合
成部5は、位置偏差絶対値ランク判定部を構成する第1
のテーブル3の出力と変化量絶対値ランク判定部を構成
する第2のテーブル4の出力と信号分離部2で分離した
位置偏差xを表す信号の極性と位置偏差xの変化量Δx
/tを表す信号の極性とに基いて、後述する第3のテー
ブル6によって構成される操作量記憶部から対応する操
作量を読み出すまたは(出力させる)操作量読み出し部
を構成する。
【0027】第3のテーブル6は、L段階の位置偏差絶
対値ランクとM段階の変化量絶対値ランクと位置偏差x
を表す信号の極性と位置偏差の変化量Δx/tを表す信
号の極性の組合わせに対応して予め定めた複数の操作量
を記憶する操作量記憶部を構成している。この第3のテ
ーブル6は、それぞれ複数の操作量の値を記憶している
4つのデータ記憶テーブルを含んでいる。すなわち、位
置偏差xに対応する軸と位置偏差の変化量Δx/tに対
応する軸を持ち、位置偏差xの極性がプラスでかつ位置
偏差の変化量Δx/tの極性がプラス、位置偏差xの極
性がプラスでかつ位置偏差の変化量Δx/tの極性がマ
イナス、位置偏差xの極性がマイナスでかつ位置偏差の
変化量Δx/tの極性がプラス、位置偏差xの極性がマ
イナスでかつ位置偏差の変化量Δx/tの極性がマイナ
スの4つのデータ記憶テーブルから構成される。これら
のデータ記憶テーブルの位置偏差x軸の分割数は第1の
テーブル3のランクの段階数(L段階)と同数であり、
かつ位置偏差の変化量Δx/t軸の分割数は第2のテー
ブル4のランクの段階数(M段階)と同数であり、4つ
のデータ記憶テーブルのそれぞれの座標交点には制御の
条件により重み付けをした値を設定する。合成部5から
出力される位置偏差の極性と位置偏差の変化量Δx/t
の極性とに基づいて第3のテーブル6の中の1つのデー
タ記憶テーブルが選択される。そして第1のテーブル3
及び第2のテーブル4から出力された絶対値ランクによ
り、選択された1つのデータ記憶テーブルの縦軸と横軸
の座標交点が定まり、その座標交点に記憶された操作量
が第3のテーブル6から読み出されて出力される。
【0028】図3の(1)〜(4)に第3のテーブル6
の設定例を示す。図3の第3のテーブル(1)〜(4)
の値の極性は操舵モータの回転方向を表し、右に舵をき
る回転方向をプラス(無印)、左に舵をきる回転方向を
マイナスに設定している。第3のテーブル6に記憶した
操作量の値の絶対値は操舵角度の大きさに対応した値を
表す。位置偏差xは現在の車両12の中央(基準位置)
と誘導線13との偏差であり、プラスは誘導線13に対
して車両12の中央(基準位置)が左にずれているこ
と、マイナスは右にずれていることを表す。位置偏差の
変化量Δx/tは、誘導線13に対し、t秒前から現在
に至る間において、プラスは車両12が離れていってい
ること、マイナスは車両12が近づいていっていること
を表す。位置偏差xがプラスかつ位置偏差の変化量Δx
/tがプラスのデータ記憶テーブル(1)は、誘導線1
3に対して、車両12が左に偏っていて、離れていって
いることを表すので、全てプラスで位置偏差x、位置偏
差の変化量Δx/tが大きいほど大きな値に設定する。
位置偏差xがプラスかつ位置偏差の変化量Δx/tがマ
イナスのデータ記憶テーブル(2)は、誘導線13に対
して、車両12が左に偏っていて、近づいていっている
ことを表すので、同軸を0とし、0から離れるにつれて
値の絶対値を大きくするように設定する。位置偏差xが
マイナスかつ位置偏差の変化量Δx/tがプラスのデー
タ記憶テーブル(3)は、誘導線13に対して、車両1
2が右に偏っていて、離れていっていることを表すの
で、全てマイナスで右下にいくほど絶対値は大きな値に
設定する。位置偏差xがマイナスかつ位置偏差の変化量
Δx/tがマイナスのデータ記憶のテーブル(4)は、
誘導線13に対して、車両12が右に偏っていて、近づ
いていっていることを表すので、同軸を0とし、0から
離れるにつれて値の絶対値を大きくするように設定す
る。
【0029】位置偏差x及び位置偏差の変化量Δx/t
のそれぞれの絶対値ランク及び極性に基づいて、第3の
テーブル6に記憶されていた操作量の値を読み出すこと
により得られた出力は、第1の平準化部7において第3
のテーブル6からの入力値の急激な変化を積算平準化し
てから、乗算部11に出力される。第1の平準化部7
は、サンプリング周期tで第3のテーブル6から出力さ
れる操作量を積算した値を出力する。
【0030】また、この実施の形態においては、車両1
2の走行速度を検出して速度を表すす速度信号を出力す
る速度検出部8を設けている。第4のテーブル9は、速
度信号で表される速度が予め定めたN段階(但しNは正
の整数)の速度ランクのいずれのランクに属するかを判
断し、各ランクに応じて予め定めた補正係数を出力する
速度補正係数出力部を構成する。速度検出部8からの出
力値の大きさに応じた補正係数の値が第4のテーブル9
から出力されると、第2の平準化部10は、第4のテー
ブル9から出力された補正係数の値を平準化(平均化)
して出力する。図4に第4のテーブル9の補正係数の設
定例を示す。図4の第4のテーブル9は車両12の速度
を段階N=8ランクに等分割し、速度の値に対し、比例
した値を補正係数として設定した例である。なおc及び
Zは定数である。
【0031】第4のテーブル9より得られた値は、第2
の平準化部10において第4のテーブル9からの入力値
の急激な変化を積算平準化し、第1の平準化部7の出力
値と第2の平準化部10の出力値を乗算部11において
乗算し、操舵モータ15に出力し、操舵モータ15を回
転させて、車両を誘導線13に追従するように制御す
る。なお、速度検出部8は、典型的には駆動モータ19
の回動を検知するロータリーエンコーダにより構成でき
る。
【0032】以上のように第1のテーブル3、第2のテ
ーブル4、第3のテーブル6の値を設定することによ
り、例えば車両12と誘導線13の位置偏差xが一定で
も、車両12が誘導線13から離れていっている場合
は、第3のテーブルより大きな信号値が得られ、応答の
遅れを防止でき、また逆に、車両12が誘導線13に近
づいていっている場合は、第3のテーブルより小さな信
号値が得られ、操舵の行き過ぎを防止できる。さらに第
4のテーブル9の値を適宜に設定することにより、車両
12の速度に対し、操舵制御を補正することができる。
【0033】本実施の形態においては、第1のテーブル
3、第2のテーブル4、第3のテーブル6、第4のテー
ブル9を一定比率で変化させた設定例を示したが、制御
結果に応じて任意の値を設定することが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明に係る車両の操舵自
動制御装置によると、位置偏差xと位置偏差の変化量Δ
x/tとの組み合わせに対応した操作量を操作量記憶部
から読み出すようにしたので、短時間のうちに適切な操
作量を得ることができて、安定した操舵制御特性を得る
ことができる。また、速度を検出して操作量を補償する
ようにすれば、外乱条件の変化により車両の速度が変化
する場合でも、安定した操舵制御特性を得ることができ
る。さらに、位置偏差xと位置偏差の変化量Δx/tの
絶対値の大きさ及び極性により値を選択するためのテー
ブルである図3(1)〜(4)のデータ記憶テーブルの
値を任意に設定できるため、従来の補償部の比例、積
分、微分のいずれか、またはそれらを組み合わせた数式
の調整では不可能であった操舵制御の応答においての条
件別の制御信号の設定が可能であり、外部からの外乱条
件が大きく変化する場合でも広い範囲で安定した操舵特
性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両の操舵自動制御装置の一つの
実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】(A)及び(B)は図1の実施の形態における
第1のテーブル、第2のテーブルの設定例である。
【図3】(1)〜(4)は第3のテーブルを構成するデ
ータ記憶テーブルの設定例である。
【図4】第4のテーブルの設定例である。
【図5】図1の実施の形態が適用可能な電磁誘導式の車
両の一例を示す。
【図6】従来の一般的な操舵制御系のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 偏差検出部 2 信号分離部 3 第1のテーブル 4 第2のテーブル 5 合成部 6 第3のテーブル 7 第1の平準化部 8 速度検出部 9 第4のテーブル 10 第2の平準化部 11 乗算部 12 車両 13 誘導線 14 前車輪 15 操舵モータ 16 ベルト 17 後車輪 18 減速機 19 駆動モータ 20 補償部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行路に布設された誘導線に交流電流が
    流されて発生する磁界を検出して前記誘導線と車両の基
    準位置との位置偏差x及び該位置偏差xの単位時間あた
    りの変化量Δx/tを含む位置偏差信号を出力する偏差
    検出部と、 前記位置偏差信号に基いて前記位置偏差を少なくするよ
    うに操作量を決定し、該操作量に基づいて車両の操舵機
    構駆動装置に操舵指令を出力する操舵指令発生部とを具
    備し、 前記操舵指令発生部は、 前記偏差検出部から入力された前記位置偏差信号から前
    記位置偏差xを表す信号と前記位置偏差の変化量Δx/
    tを表す信号とを分離する信号分離部と、 前記信号分離部によって分離した前記位置偏差xを表す
    信号に基いて前記位置偏差xの絶対値が予め定めたL段
    階(但しLは正の整数)の位置偏差絶対値ランクのいず
    れのランクに属するかを判断してその結果を出力する位
    置偏差絶対値ランク判定部と、 前記信号分離部によって分離した前記位置偏差の変化量
    Δx/tを表す信号に基いて前記位置偏差の変化量Δx
    /tの絶対値が予め定めたM段階(但しMは正の整数)
    の変化量絶対値ランクのいずれのランクに属するかを判
    断してその結果を出力する変化量絶対値ランク判定部
    と、 前記L段階の位置偏差絶対値ランクと前記M段階の変化
    量絶対値ランクと前記位置偏差xを表す信号の極性と前
    記位置偏差の変化量Δx/tを表す信号の極性の組合わ
    せに対応して予め定めた複数の前記操作量を記憶してい
    る操作量記憶部と、 前記位置偏差絶対値ランク判定部の出力と前記変化量絶
    対値ランク判定部の出力と前記信号分離部で分離した前
    記位置偏差xを表す信号の極性と前記位置偏差の変化量
    Δx/tを表す信号の極性とに基いて、前記操作量記憶
    部から対応する前記操作量を読み出す操作量読み出し部
    と、 前記操作量読み出し部により読み出した前記操作量を平
    準化して平準化した操作量を操舵機構駆動装置に出力す
    る操作量平準化部とを具備してなる車両の操舵自動制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の速度を検出して前記速度を表
    す速度信号を出力する速度検出部と、 前記速度信号で表される速度が予め定めたN段階(但し
    Nは正の整数)の速度ランクのいずれのランクに属する
    かを判断し、各ランクに応じて予め定めた補正係数を出
    力する速度補正係数出力部と、 前記速度補正係数出力部の出力値を平準化して平準化し
    た補正係数を出力する補正係数平準化部と、 前記平準化した補正係数と前記平準化した操作量とを乗
    算して得た補正操作量を前記操舵機構駆動装置に出力す
    る乗算部とを具備してなる請求項1に記載の車両の操舵
    自動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記L,M,Nは同じ数である請求項1
    または2に記載の車両の操舵自動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記操作量記憶部は、それぞれ前記位置
    偏差xに対応する軸と前記位置偏差の変化量Δx/tに
    対応する軸とを有する(1)〜(4)のデータ記憶テー
    ブルからなり、データ記憶テーブル(1)は前記位置偏
    差xの極性がプラスでかつ前記位置偏差の変化量Δx/
    tの極性がプラスの場合に用いられるテーブルであり、
    前記データ記憶テーブル(2)は前記位置偏差xの極性
    がプラスでかつ前記位置偏差の変化量Δx/tの極性が
    マイナスの場合に用いられるテーブルであり、前記デー
    タ記憶テーブル(3)は前記位置偏差xの極性がマイナ
    スでかつ前記位置偏差の変化量Δx/tの極性がプラス
    の場合に用いられるテーブルであり、前記データ記憶テ
    ーブル(4)は前記位置偏差xの極性がマイナスでかつ
    前記位置偏差の変化量Δx/tの極性がマイナスの場合
    に用いられるテーブルであり、 前記操作量読み出し部は、前記位置偏差絶対値ランク判
    定部の出力と前記変化量絶対値ランク判定部の出力と前
    記信号分離部で分離した前記前記位置偏差xを表す信号
    の極性と前記位置偏差の変化量Δx/tを表す信号の極
    性とに基いて、(1)〜(4)の前記データ記憶テーブ
    ルから選択した1つの前記データ記憶テーブルから前記
    操作量を読み出す請求項1に記載の車両の操舵自動制御
    装置。
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KR102496998B1 (ko) * 2021-10-14 2023-02-08 주식회사 델타엑스 골프 카트 자율 주행 방법 및 자율 주행하는 골프 카트
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