JPH1047649A - 排煙の浄化装置 - Google Patents

排煙の浄化装置

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Publication number
JPH1047649A
JPH1047649A JP8219252A JP21925296A JPH1047649A JP H1047649 A JPH1047649 A JP H1047649A JP 8219252 A JP8219252 A JP 8219252A JP 21925296 A JP21925296 A JP 21925296A JP H1047649 A JPH1047649 A JP H1047649A
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JP
Japan
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water
tank
flue gas
harmful impurities
purified water
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JP8219252A
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English (en)
Inventor
Tadao Higuchi
忠雄 樋口
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IWASAKI CHIKURO KOGYO KK
Tokai Kosan Co Ltd
Original Assignee
IWASAKI CHIKURO KOGYO KK
Tokai Kosan Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排煙の有害不純物の除去を確実かつ効率的に
行ない得ると共に、ランニングコストの低減を図り得る
排煙の浄化装置を提供する。 【解決手段】 焼却炉12から排出される排煙は、導煙
管14を介して濾過塔16の内部16a下方へ導入され
た後、該濾過塔16内を上昇する。また清水タンク30
に貯留された浄化水8は、給水管28を介して放水部材
38a,32から前記濾過塔16の内部上方へ放水さ
れ、前記排煙に接触しながら有害不純物を吸収し、汚染
水9となって濾過塔16外へ放出される。この汚染水9
はタンク60内の円錐タンク62に送水され、このタン
ク62内に供給される凝集剤により不純物を分離して浄
化された後、前記清水タンク30に戻されて再び使用に
供される。この浄化水8により有害不純物を除去された
排煙は、大気中に放出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、排煙の浄化装置
に関し、更に詳細には、焼却炉から生ずる排煙に含まれ
る有害不純物を水を使用して除去することで浄化し得る
排煙の浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、建築材料の廃材等の産業廃棄物の
急激な増加に伴い、埋立て処分場の確保が困難となって
きたため、これら産業廃棄物を焼却炉にて焼却処理する
ことが行なわれている。この焼却炉は、家庭での使用に
供される小型のものから、廃棄物処理会社等での使用に
供される中・大型のものまで多種多様の型式のものが実
用化されている。特に中・大型の焼却炉では、塩化ビニ
ール等の樹脂材料や塗料を塗布した建築材料等が多く含
まれている産業廃棄物を焼却した際に発生する排煙に、
カーボンや塩化水素,猛毒の化学物質であるダイオキシ
ン等の有害不純物が含まれることがあるため、この有害
不純物を除去する目的で、一次燃焼により生じた排煙を
更に二次燃焼する構成が採用されている。しかし、この
ような構成の焼却炉が設置された周辺であっても、雑木
が枯れたり周辺住民が体の不調を訴える等の問題を生じ
ており、該焼却炉の排煙から前記有害不純物が完全には
除去されていないものであった。
【0003】そこで、焼却炉から生ずる排煙を、水を使
用して有害不純物を除去する浄化装置で処理することが
提案されている。図5は、この浄化装置の構成を概略で
示すものであって、該浄化装置80は濾過塔16を備
え、焼却炉12からの排煙は導煙管14を介して濾過塔
16の下部に導かれ、この濾過塔16の内部16aを上
昇するようになっている。また濾過塔16の内部16a
上方には、濾過塔16の下部で連通する貯水タンク40
から給水管28を介して浄化水8が供給され、この浄化
水8は該給水管28の先端部に設けた多数の孔(図示せ
ず)から散布されるよう構成される。そして、散布され
た浄化水8が上昇移動する排煙と接触することにより、
該排煙に含まれている有害不純物を浄化水8中の酸素と
反応させて分離除去して貯水タンク40に回収すると共
に、浄化した排煙を排気管50を介して大気中に排出さ
せるようになっている。このように浄化水8を用いるこ
とにより、排煙に含まれている有害不純物を略完全に除
去することができ、周囲への悪影響を未然に防止するこ
とができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の浄化装
置80では、貯水タンク40から濾過塔16に供給され
た浄化水8は、排煙の有害不純物を分離除去した後に貯
水タンク40に回収され、再び濾過塔16に循環供給さ
れるようになっている。このため貯水タンク40内の浄
化水8は、経時的に有害不純物の溶存量が多くなること
に伴って酸性濃度が高くなって濾過塔16等の機器を傷
めることとなるため、石灰等を投入して浄化水8を中和
させなければならず、その水質管理が煩雑で難しい等の
欠点があった。しかも前記浄化水8は、繰返しの使用に
より徐々に汚れが酷くなると共に石灰等の投入により溶
存酸素濃度が低下し、有害不純物を効率的に除去し得な
くなるため定期的に廃棄して近たな浄化水8と交換する
必要がある。この廃棄される浄化水8は、前述したよう
に有害不純物を多く含んでいるため、専門の業者に廃棄
を依頼しなければならず、費用が嵩むと共に公害等の原
因となる重大な問題が指摘される。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述した課題に鑑み、これを
好適に解決するべく提案されたものであって、排煙に含
まれている有害不純物の除去に供されて該不純物に汚染
された汚染水を浄化し、この浄化された浄化水を再び有
害不純物の除去に使用することで、常に排煙の有害不純
物の除去を確実かつ効率的に行ない得ると共に、ランニ
ングコストの低減を図り得る排煙の浄化装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため、本発明に係る排煙の浄化装置
は、焼却炉から排出される排煙に含まれるカーボン,塩
化水素およびダイオキシン等の有害不純物を除去し浄化
する装置であって、前記焼却炉の排煙口が濾過塔の下部
に連通接続されると共に、該濾過塔の上部に浄化水の放
水手段が配設され、該放水手段から濾過塔の内部に放水
される浄化水を排煙に接触させることで有害不純物を分
離除去する水濾過装置と、前記水濾過装置で使用されて
前記有害不純物を含む汚染水が供給されるタンクと、こ
のタンク内の汚染水に、該汚染水に含有されている前記
有害不純物を凝集させる凝集剤と共に微細気泡を供給す
る供給装置と、前記タンクの上方にあって、前記凝集剤
および微細気泡の供給により水面上に浮上する前記微細
気泡と共に捕捉した有害不純物を外部へ放出する不純物
除去装置と、前記タンクに隣接して設けられ、前記有害
不純物の除去により浄化された水が貯留される清水タン
クとからなり、前記清水タンクに貯留されている浄化水
を、前記放水手段に給水して排煙の浄化に使用するよう
構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る排煙の浄化装
置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しな
がら、以下説明する。なお、従来の技術の項で説明した
浄化装置と同一部材については、同一の符号を付して説
明することとする。
【0008】図1は、本発明の実施例に係る浄化装置の
概略図であって、この浄化装置10に接続される焼却炉
12は、焼却物を燃焼(一次燃焼)することにより発生す
る排煙を二次燃焼させる既存の構成のものであり、カー
ボンや塩化水素,ダイオキシン等の有害不純物を含有し
た排煙の発生を極力軽減させ得る構造となっている。そ
して、焼却炉12の排煙口から水平に延出した導煙管1
4は、水瀘過装置17を構成する瀘過塔16の下部に連
通接続されており、二次燃焼による排煙が該瀘過塔16
の内部下方に導入されるようになっている。なお、焼却
炉12としては、一次燃焼のみを行なう構造のものであ
ってもよい。
【0009】前記瀘過塔16は、図1に示すように、垂
立状態で延在する薄肉円筒形状に形成され、その上下端
面が半球状に膨出した球面形状を呈している。この瀘過
塔16の上端面中央に排煙の通出口18が開設されると
共に、下端面中央には有害不純物を除去するのに用いら
れた浄化水8を外部へ排出するための排出口20が開設
されている。前述した焼却炉12から延在した導煙管1
4は、この瀘過塔16の下方側面に設けた導入口22を
介して該瀘過塔16の内部16aに連通している。ま
た、瀘過塔16の内部16aにおける前記導入口22の
上方には、上下に所要の間隔をおいて多孔質のセラミッ
クフィルタ24,24が配設されている。すなわち、前
記導煙管14を介して瀘過塔16の内部16aに導入さ
れた高温状態の排煙は、漸次上昇しながら前記セラミッ
クフィルタ24,24を通過し、ここで一次的な濾過が
なされるようになっている。
【0010】前記瀘過塔16の上部には、浄化水8を塔
内部に放水して、前記導入口22から導入された排煙に
含まれる前記有害不純物を分離除去させるための放水手
段35が配設されている。すなわち、瀘過塔16の外部
上方には、前記通出口18から上方に立設した導出管3
6を周回する円筒リング状の水タンク38が配設され、
該水タンク38には後述する清水タンク30に設けられ
たポンプ34から導出する給水管28が連通されてい
る。この水タンク38の下面には、図3に示すように、
合計3個の第1放水部材としての導水管38aが垂設し
てあり、これら導水管38aを介して水タンク38と前
記瀘過塔16の内部16aとが連通されている。従っ
て、水タンク38内にポンプ34を介して供給された浄
化水8は、各導水管38aを介して瀘過塔16の内部1
6aに供給され、シャワー状に拡散しながら後述する円
板26の上面に放水される。
【0011】前記瀘過塔16の内部には、前記通出口1
8から所要の間隔をおいた下側に、下方に拡開した球面
を有する円板26が水平状態で配設されると共に、この
円板26の更に下方には、前記給水管28の途中から分
岐する給水支管28aが水平に延在している。この給水
支管28aの上面には、上方に指向する2個の第2放水
部材としての放水口32,32が配設されている。これ
ら放水口32,32は、図2に示すように、ポンプ34
で給送された前記清水タンク30内の浄化水8を、前記
円板26の下面に向けてシャワー状に拡散させながら放
水するよう設定してあり、該浄化水8が円板26の下面
に衝突することにより細かい霧8aを発生させるよう構
成している。なお、円板26の直径は、瀘過塔16の内
径よりも小さく設定されており、円板26の外周と瀘過
塔16の内周面との間に画成された隙間を介して排煙が
通出口18に向けて上昇移動するようになっている。
【0012】このように、前記3個の導水管38aおよ
び前記2個の放出口32から放水された浄化水8は、瀘
過塔16の内部16aで一部は細かい霧8aとなり、該
内部16aを上昇移動する排煙と接触しながら該排煙に
含まれている有害不純物を酸素と反応させて分離除去し
て二次的な濾過を行なうよう構成される。また有害不純
物を除去した浄化水8は、前記排出口20を介して貯水
タンク40へ排出されるようになっている。
【0013】前記導出管36は、水平に延在する連通管
37を介して、垂直下方へ延在するテーパ管42に連通
している。このテーパ管42は、その内部が下方に向け
て拡開するよう形成されており、その上端には図1に示
すように、所定個数(例えば8個)の孔44aを下方に向
けて開設したリング状の空気噴出管44が配設されてい
る。そして、給気管46を介して空気噴出管44に供給
される圧縮空気を、各孔44aを介してテーパ管42内
の下方へ噴出するようにしている。またテーパ管42の
上方には、前記清水タンク30に連通する垂直下方を指
向する放水管48が配設されており、図示しないポンプ
を介して給送される浄化水8を空気噴出管44の中央に
向けて放水するようになっている。この浄化水8は、前
記空気噴出管44から噴出される圧縮空気により噴霧化
され、この細かい霧8aが下降移動する排煙に接触して
三次的な濾過を行なうよう構成されている。なお、テー
パ管42の下部先端は、前記貯水タンク40内に連通さ
れており、降下した霧8aおよび排煙は、該貯水タンク
40内へ導かれる。
【0014】前記貯水タンク40を介して前記テーパ管
42と連通する排気管50が、該テーパ管42に隣接し
て立設されており、この排気管50の途中に排煙導出用
のエジェクタ52が配設されている。このエジェクタ5
2は、排気管50の上方に開口する出口側に向けて空気
を噴出するよう設定され、排気管50の下方に開口する
入口側を負圧とするよう構成されている。すなわち、前
記放水管48から放水された浄化水8により三次的な濾
過がなされ貯水タンク40内に導かれた排煙は、該タン
ク40内に貯留されている三次的濾過に供された浄化水
8を透過しつつ仕切板40aの下方を通って前記排気管
50の入口側へ通出された後に、エジェクタ52により
噴出される空気に伴って排気管50の出口側から強制的
に大気中へ排出されるようになっている。また貯水タン
ク40には、濾過塔16が連通する部位とテーパ管42
が連通する部位とをタンク底部近傍で連通する状態で仕
切る遮蔽板41が配設され、該遮蔽板41により二次的
濾過に供された浄化水8(汚染水9)と三次的濾過に供さ
れた浄化水8とを上側の部分では分離するよう構成して
いる。
【0015】前記排煙から有害不純物を分離除去して該
不純物で汚染されている汚染水9が貯留される貯水タン
ク40は、図1に示す如く、スラッジ除去装置58に接
続され、該除去装置58で汚染水9中に含まれている有
害不純物をスラッジ68として分離除去し、浄化済みの
水(浄化水8)を清水タンク30に貯留するよう構成され
ている。スラッジ除去装置58は、円錐タンク62を内
底部に設置した角タンク60と、この角タンク60の上
方に略水平に延在するよう配設した不純物除去装置とし
てのスクレーパ装置64と、微細気泡およびアルカリ凝
集剤の供給装置66とから基本的に構成されている。そ
して、貯水タンク40に回収された汚染水9は、該タン
ク40の吸入口40bに接続するポンプ54を作動する
ことにより、回収管56を介して円錐タンク62へ送ら
れるようになっている。
【0016】前記円錐タンク62は、図4に示すよう
に、等径の円筒部62dとこの円筒部62dの上部に形
成される円錐部62eとから構成され、円筒部62dに
は、その中心を挟んだ対向側面に、接線方向から接続さ
れて相互に離間する方向に延出する2個の導入口62
a,62bが設けられている。一方の導入口62aに前
記回収管56が接続されると共に、他方の導入口62b
は、前記アルカリ凝集剤の供給装置66に接続されてお
り、微細気泡と共にアルカリ凝集剤が円錐タンク62内
へ供給されるようになっている。そして、円錐タンク6
2の内部に、前記有害不純物を含んだ汚染水9と、微細
気泡およびアルカリ凝集剤とを夫々異なる方向から加圧
しながら供給することで、夫々の液体が回転しながら混
り合って凝集反応が効率的に進行するよう構成される。
【0017】前記円錐タンク62における円錐部62e
の上部に吐出口62cが配設され、タンク62内で凝集
された有害不純物を捕捉した微細気泡は回転しつつ上昇
して該吐出口62cから角タンク62内へ吐出されるよ
うになっている。そして微細気泡は角タンク62内をゆ
っくり回転しながら水面に浮上し、次第に有害不純物が
層状のスラッジ68を形成するので、該スラッジ68を
前記スクレーパ装置64により掻取り除去する構成とな
っている。
【0018】前記スクレーパ装置64には、走行自在に
掛装された無端チェーンに合計3枚の掻取板64aが配
設されており、該掻取板64aは図示しない駆動源によ
り図1における時計方向へ循環移動するようになってい
る。そして前記角タンク60内に貯留した水(有害不純
物で汚染されていない水)の水面に浮上した前記スラッ
ジ68は、このスクレーパ装置64の掻取板64aで図
1における左方向へ掻取られ、スラッジ回収箱70へ回
収されるよう構成してある。一方、前記スラッジ68と
分離されて有害不純物が除去され浄化された水(浄化水
8)は、角タンク60の側路60aから前記清水タンク
30へ回収されるようになっている。なお、清水タンク
30の上部に給水管72が配設され、該タンク30に貯
留されている浄化水8が所要量よりも減少した場合に
は、該給水管72を介して水を補給するよう構成されて
いる。
【0019】なお、前記微細気泡およびアルカリ凝集剤
の供給装置66は、例えば前記清水タンク30に接続す
る管体に介挿され、ポンプ運転時に高圧で外部空気を管
体を給送される水中に注入し得る機構を備える高圧ポン
プと、このポンプの介挿位置よりタンク30側の管体に
接続する凝集剤投入装置と、ポンプの介挿位置より円錐
タンク62側の管体に接続する気水分離装置とから構成
される。この気水分離装置は、高圧ポンプにより外部空
気が注入された水から、空気と水との分離を行なって加
圧下で空気を該汚水中に溶解させるものである。すなわ
ち、気水分離がなされた後の水には加圧下に空気が溶解
されており、この水を円錐タンク62中の常圧の水中に
解放することで、前記空気が多量の微細気泡となって水
中を浮上するものである。
【0020】
【実施例の作用】次に、前述の構成に係る浄化装置の作
用につき説明する。図1において、清水タンク30およ
び貯水タンク40に所要量の浄化水8が貯留されると共
に、スラッジ除去装置58における角タンク60内にも
汚染されていない水が貯留されているものとする。
【0021】前記焼却炉12において、産業廃棄物等の
燃焼を開始することにより、排煙が導煙管14を介して
瀘過塔16の内部16aの下方に導入され、この排煙は
漸次上昇しながら前記セラミックフィルタ24,24を
通過することで一次的な濾過がなされる。燃焼開始と同
時または適時後に、ポンプ34,54、エジェクタ5
2、スラッジ除去装置58におけるアルカリ凝集剤の供
給装置66およびスクレーパ装置64等の駆動が開始さ
れる。またテーパ管42の上端に配設した空気噴出管4
4に圧縮空気を供給して、孔44aから該テーパ管42
内の下方へ空気を噴出させる。
【0022】前記ポンプ34を駆動することにより、清
水タンク30に貯留されている浄化水8が給水管28を
介して水タンク38に給送されると共に、給水支管28
aを介して放水口32にも浄化水8が給送される。水タ
ンク38に給送された浄化水8は、図3に示す如く、各
導水管38aを介して瀘過塔16の内部に放水され、円
板26の上面に落下した後に該円板26の外周と濾過塔
16の内周面との間の隙間からシャワー状に落下する。
また放水口32から円板26の下面に向けて放水された
浄化水8は、図2に示す如く、該円板26の下面に衝突
した後に細かい霧8aになる。すなわち、濾過塔16の
内部16aを上昇移動する一次的濾過のなされた排煙
は、霧8aと接触して前記有害不純物が分離除去される
と共に、更に円板26の外周と濾過塔16の内周面との
間の隙間を上昇する際にシャワー状に落下する浄化水8
と接触して有害不純物が分離除去される。そして、排煙
と接触した浄化水8や霧8aは、前記排出口20から下
方に配設された貯水タンク40内へ排出される。
【0023】また、前記清水タンク30から図示しない
ポンプの駆動により放水管48に給送されてテーパ管4
2内に放水される浄化水8は、前記テーパ管42内を落
下しながら前記空気噴出管44から噴出する圧縮空気に
より噴霧化されて、細かい霧8aが形成される。前記瀘
過塔16の内部16aで有害不純物が略除去(二次的濾
過)された排煙は、前記導出管36および連通管37を
通ってテーパ管42へ導かれ、前記霧状の浄化水8に接
触しながら更に有害不純物を除去され、該テーパ管42
内を降下した後に前記貯水タンク40内へ導かれる。
【0024】前記霧8aと共に貯水タンク40内に落下
して泡状になった排煙は、仕切板40aの下方を通って
排気管50の入口側へ通出された後に、エジェクタ52
により該排気管50の出口側から強制的に大気中へ排出
される。すなわち、この排気管50から排出される排煙
は、カーボン、塩化水素、ダイオキシン等の有害不純物
を完全に除去された無害の気体となっており、周囲に悪
影響を及ぼすことはない。
【0025】前記濾過塔16およびテーパ管42から落
下し、貯水タンク40内に回収された有害不純物を含ん
だ汚染水9は、前記ポンプ54の駆動により、回収管5
6を介してスラッジ除去装置58における円錐タンク6
2内に送られる。この円錐タンク62内で、前記供給装
置66から供給される微細気泡およびアルカリ凝集剤と
混り合うことにより凝集反応が進行し、該タンク62内
で前記有害不純物が凝集すると共に、その凝集塊は微細
気泡に捕捉され、これと共に吐出口62cを介して角タ
ンク60内に吐出されて水面上に次第に層状のスラッジ
68となって浮遊するに至る。なお、角タンク60と分
離された小さな円錐タンク62内で回転させながら有害
不純物を凝集させるので、凝集が効率的になされて浄化
された水と不純物とを略完全に分離することができる。
また、微細気泡に捕捉された凝集塊は円錐タンク62に
おける円錐部62eの内面に沿って速度を抑えられなが
らゆっくり上昇して角タンク60内に吐出されるから、
凝集塊が分解して拡散するのを防止することもできる。
【0026】前記スラッジ68は、スクレーパ装置64
の掻取板64aにより、スラッジ回収箱70へ回収され
る。そして、有害不純物が除去・浄化された水は、角タ
ンク60の側路60aから前記清水タンク30へ放出さ
れて一旦貯留された後、再びポンプ34および給水管2
8を介して前記瀘過塔16内に送られ、前述したと同様
に焼却炉12からの排煙に含まれる有害不純物の除去の
ために供される。
【0027】なお、スラッジ回収箱70に回収されたス
ラッジ68は、前記焼却炉12で焼却することにより、
無害の灰として廃棄することができる。また浄化装置1
0の運転中に、前記清水タンク30内に貯留されている
浄化水8が所定量よりも減少した場合には、前記給水管
72から水を補給する。
【0028】すなわち、実施例の浄化装置10では、排
煙に含まれる有害不純物を除去するために使用され汚染
された汚染水9を、スラッジ除去装置58により浄化し
て再使用に供するので、排煙の浄化に使用される浄化水
8は常に清浄に保たれている。従って、有害不純物の除
去を効率的に行なうことができる。しかもスラッジ除去
装置58による有害不純物の除去工程で微細気泡を使用
するため、浄化された浄化水8の溶存酸素量は極めて多
くなり、これによっても効率的な有害不純物の除去を達
成し得るようになる。また、従来の浄化装置のように汚
れた浄化水を廃棄する必要はないので、ランニングコス
トを低減し得ると共に、煩雑な水質管理も必要としな
い。
【0029】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る排煙
の浄化装置によれば、焼却炉から排出される排煙に含有
している有害不純物を除去するための浄化水を、常に浄
化しながら循環させて使用に供するので、有害不純物の
除去効果を常に高レベルで維持でき、該有害不純物の確
実な分離除去が可能になる利点がある。また浄化水を廃
棄したり、貯水タンク内に石灰等を投入する作業をも省
略できるので、ランニングコストを大幅に低減させ得る
有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例に係る浄化装置を概略
で示す説明図である。
【図2】実施例の浄化装置における濾過塔内に配設した
円板に浄化水を放水する状態を示す平面図および側断面
図である。
【図3】実施例の浄化装置における濾過塔の平面図およ
び該濾過塔内に浄化水を放水する状態を示す側断面図で
ある。
【図4】スラッジ除去装置に配設した円錐タンク内に有
害不純物を含んだ汚染水および凝集剤を噴出させる状態
を示す平断面図および正面図である。
【図5】従来の技術に係る浄化装置を概略で示す説明図
である。
【符号の説明】
8 浄化水 9 汚染水 12 焼却炉 16 濾過塔 17 水濾過装置 18 通出口 26 円板 30 清水タンク 32 放水口(第2放水部材) 35 放水手段 38a 導水管(第1放水部材) 42 テーパ管 44 空気噴出管 48 放水管 60 角タンク 62 円錐タンク 62c 吐出口 64 スクレーパ装置(不純物除去装置) 66 供給装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉(12)から排出される排煙に含まれ
    るカーボン,塩化水素およびダイオキシン等の有害不純
    物を除去し浄化する装置であって、 前記焼却炉(12)の排煙口が濾過塔(16)の下部に連通接続
    されると共に、該濾過塔(16)の上部に浄化水の放水手段
    (35)が配設され、該放水手段(35)から濾過塔(16)の内部
    に放水される浄化水(8)を排煙に接触させることで有害
    不純物を分離除去する水濾過装置(17)と、 前記水濾過装置(17)で使用されて前記有害不純物を含む
    汚染水(9)が供給されるタンク(60)と、 このタンク(60)内の汚染水(9)に、該汚染水(9)に含有さ
    れている前記有害不純物を凝集させる凝集剤と共に微細
    気泡を供給する供給装置(66)と、 前記タンク(60)の上方にあって、前記凝集剤および微細
    気泡の供給により水面上に浮上する前記微細気泡と共に
    捕捉した有害不純物を外部へ放出する不純物除去装置(6
    4)と、 前記タンク(60)に隣接して設けられ、前記有害不純物の
    除去により浄化された水が貯留される清水タンク(30)と
    からなり、 前記清水タンク(30)に貯留されている浄化水(8)を、前
    記放水手段(35)に給水して排煙の浄化に使用するよう構
    成したことを特徴とする排煙の浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記濾過塔(16)の内部上方に配設されて
    濾過塔(16)の内径より小径の円板(26)と、この円板(26)
    の上方に配設されて該円板(26)の上面に向けて浄化水
    (8)を放水する第1放水部材(38a)と、前記円板(26)の下
    方に配設されて該円板(26)の下面に向けて浄化水(8)を
    放水する第2放水部材(32)とを備え、両放水部材(38a,3
    2)から円板(26)に向けて放水された浄化水(8)により排
    煙に含まれる有害不純物を分離除去するよう構成した請
    求項1記載の排煙の浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記濾過塔(16)の上部に開設した通出口
    (18)に接続され、前記浄化水(8)により有害不純物が除
    去された排煙が下方に向けて流通するテーパ管(42)と、
    該テーパ管(42)の内部に浄化水(8)を放水する放水管(4
    8)と、この放水管(48)から放水される浄化水(8)に向け
    て空気を噴出する空気噴出管(44)とを備え、噴出空気に
    より浄化水(8)を噴霧化するよう構成した請求項1また
    は2記載の排煙の浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記タンク(60)の内部に、前記汚染水と
    凝集剤および微細気泡が供給される円錐タンク(62)を配
    置し、この円錐タンク(62)内で凝集して微細気泡に捕捉
    された有害不純物を該円錐タンク(62)の上部吐出口(62
    c)を介してタンク(60)内に吐出するよう構成した請求項
    1〜3の何れかに記載の排煙の浄化装置。
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