JPH1046973A - 曲線ボーリング用パイプの接続方法及び接続用継手 - Google Patents

曲線ボーリング用パイプの接続方法及び接続用継手

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JPH1046973A
JPH1046973A JP21025696A JP21025696A JPH1046973A JP H1046973 A JPH1046973 A JP H1046973A JP 21025696 A JP21025696 A JP 21025696A JP 21025696 A JP21025696 A JP 21025696A JP H1046973 A JPH1046973 A JP H1046973A
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pipe
curved pipe
arc
curved
stepped
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JP21025696A
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English (en)
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Tadakatsu Maruyama
忠克 丸山
Kazuo Niwa
一男 丹羽
Taro Kasuya
太郎 粕谷
Tsuneo Obata
常雄 小幡
Hajime Miki
甫 三木
Akio Miki
昭男 三木
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Awaji Sangyo KK
Sankyu Inc
Tekken Corp
Original Assignee
Awaji Sangyo KK
Sankyu Inc
Tekken Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な接続性能が確保され、かつ施工がしや
すく能率の良い曲線ボーリング用パイプの接続方法とそ
のために使用する継手を提供すること。 【解決手段】 土中を円形若しくは円弧形状を形成する
ように掘削し、この掘削済み部分の内壁が土圧によって
潰れるのを防止するために配する円弧形状のパイプの接
続方法において、先行する円弧状曲線パイプの後端部と
これに接続するための後続する円弧状曲線パイプ先端部
の両端部に、予め前記円弧状曲線パイプ外径の1/2以
下の一定長さ(L1 )にわたって前記パイプ肉厚の2/
3を越えない範囲内の一定深さまでを同心円状に段付き
加工した部分(A)を形成しておき、掘削の進行ととも
に先行する円弧状曲線パイプの後端部に後続する円弧状
曲線パイプの先端部を接続するに際して、これら段付き
部分(A)に形状記憶合金製継手を配して接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、曲線ボーリング工
法に用いられる円弧状曲線パイプの接続方法並びにその
接続に用いる継手及び円弧状曲線パイプに関する。
【0002】
【従来の技術】トンネルの構築は、道路や鉄道などの建
設に無くてはならないものであると同時に、近年では地
上部が飽和状態に達した大都市での、新しい生活空間確
保のためにも重要なものとなってきている。地上の自然
や構造物、或いは大都市などでは既設の地下施設に影響
を及ぼすことなく、新しいトンネルや地下構造物を建設
していく技術は、今後益々必要性を高めていくものと予
想されている。
【0003】このようなニーズに対応して地中に空間を
構築する要素技術の一つとして、単円の円弧形状をなす
曲線パイプを精度良く地中に埋設する「曲線ボーリング
工法」が提案されている((社)日本建設機械化協会:
建設機械化技術・技術審査証明報告書,曲線ボーリング
装置(TULIP工法),1994.8)。この工法
は、円弧状に曲がった外管および内管の2重管構造を持
った独自の曲線掘削機を用い、内管先端部に取り付けた
ビットによって先行掘削するとともに外管と内管の両菅
を先進させ、外管1本分の掘削が進んだところで外管の
後端部に後続する円弧状曲線パイプ1本を接続し、以下
同様の繰り返しによって円弧状曲線パイプを次々に接続
することによって所定長さの円弧状のパイプを土中に埋
設させることができるというものである。この際、前記
内管は掘削機本体とともに前進を続け、目的の地点まで
到達後に折りたたまれた先端ビットと共に掘削開始点に
引き戻されるようになっている。また、このような円弧
状曲線パイプは土中に平行して複数条構築された後に、
必要に応じて周辺を凍結または凝固処理した上で、前記
パイプ条で囲まれた内部の土壌を掘削除去することによ
って大断面トンネルや地下空間への仕上げ施工が行われ
る。
【0004】かかる曲線ボーリング工法においては、地
中において円弧状に曲がった曲線パイプを次々に能率良
く締結していくことが必要不可欠である。パイプの締結
部に強度やシール性が要求されるのはいうまでもない
が、地中の狭いステーションの中で掘削機を動作させる
とともに、パイプの接続施工をも合わせて行っていくこ
とが必暖である。さらに、パイプ外面は土中の掘削部分
をこすって推進することになり、内面側は掘削機の内管
が摺動するため、接続部分が外にも内にも突起が出ない
ように接続していくことも重要な点である。
【0005】このような条件で実用される曲線パイプの
接続方法としては、従来は溶接がほとんど唯一の方法で
あった。しかしながらその溶接にしても、狭く、掘削機
の付属品が詰まっているステーション内でパイプの全周
溶接を行うのは、まず第一に作業自体が非常に困難であ
った。さらに溶接は時間がかかるため、掘削作業全体の
能率が上がらないという欠点もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来行われている溶接
による曲線パイプの接続には、作業環境が悪いため作業
者への負担が大きいこと、にもかかわらず作業に時間が
かかり能率が悪いこと、溶接時の高熱や粉塵が作業環境
をさらに悪化させること、などの欠点を持っている。
【0007】本発明は、このような従来の技術の欠点に
鑑みなされたもので、十分な接続性能が確保され、かつ
施工がしやすく能率の良い曲線パイプの接続方法とその
ために使用する継手を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決し得る曲線パイプの接続方法として、以下の方法を
採用した。すなわち、請求項1の曲線パイプの接続方法
は、土中を円形若しくは円弧形状をなすように掘削する
工法において、掘削済み部分の内壁が土圧によって潰れ
るのを防止するために配する円弧形状のパイプの接続方
法であって、先行する円弧状曲線パイプの後端部とこれ
に接続するための後続する円弧状曲線パイプ先端部との
両端部には、予め前記円弧状曲線パイプ外径の1/4以
上1 /2以下の範囲内の一定長さ(L1 )にわたって前
記パイプ肉厚の1/3以上2/3以下の範囲内の一定深
さまでを同心円状に段付き加工した部分(A)を形成し
ておき、掘削の進行とともに先行する円弧状曲線パイプ
の後端部に後続する円弧状曲線パイプの先端部を接続す
るに際しては、前記段付き部分(A)に形状記憶合金製
継手を作用させて接続することを特徴としている。この
方法では、形状記憶合金製継手を利用してパイプを接続
するので、先行する円弧状曲線パイプの後端側の段付き
部と後続する円弧状曲線パイプの先端側の段付き部とを
形状記憶合金製継手のそれぞれの端部に差し込んで、形
状記憶合金製継手が収縮するために必要な温度に加熱す
ることによって曲がりパイプの接続が完了する。
【0009】請求項2記載の方法は、土中を円形若しく
は円弧形状を形成するように掘削する工法において、掘
削済み部分の内壁が土圧によって潰れるのを防止するた
めに配する円弧形状のパイプの接続方法であって、先行
する円弧状曲線パイプの後端部とこれに接続するための
後続する円弧状曲線パイプ先端部の両端部には、予め前
記円弧状曲線パイプ外径の1/4以上1/2以下の一定
長さ(L2 )にわたって前記パイプ肉厚の2/3を越え
ない範囲内の一定深さまでを同心円状円に段付き加工し
た部分(B)には平行ねじ(P)を形成するとともに、
更に前記平行ねじを有する段付き部分(B)より内側部
分に前記L2 より長い一定範囲を前記パイプ肉厚の1/
3を越えない範囲内の一定深さまで同心円状に段付き加
工した部分(C)を形成しておき、接続に際しては、前
記円弧状曲線パイプ端面に対応するよう内径側に段付き
形状を有しかつ内段部分に前記パイプ側のねじ(P)と
かみ合う平行ねじ部分を有するねじ式継手を用いて行う
ことを特徴としている。一般に、曲がったパイプの接続
手段としては、ねじの利用は困難なのであるか、本発明
では曲線パイプの端部とねじ継手の両者に対して独自の
新しい形状を付与することによって、ねじ式継手での曲
線パイプの締結方法として確立することができたもので
ある。
【0010】さらに請求項3に記載したのは、請求項2
に記載する曲線ボーリング用パイプの接続方法において
使用する内面側に雌ねじ部分を有する継手であって、円
筒状の継手本体は、接続する円弧状曲線パイプとほぼ同
じ外径の直管で、かつその内面側は二段の段付き形状を
有して両端部側の外段部分は請求項2に記載した円弧状
曲線パイプ端部の(C)部に嵌合する平滑面、内段部分
には同じく円弧状曲線パイプ端部のねじ部(P)とかみ
合う平行雌ねじを形成されてなることを特徴としてい
る。ねじは左右逆ねじを採用して、継手を回転させるこ
とによって締結する2本の曲線パイプが互いにたぐり寄
せられた状態で締結が完了するようにするのが好都合で
ある。
【0011】請求項4記載の方法は、土中を円形若しく
は円弧形状を形成するように掘削し、掘削済み部分の内
壁が土圧によって潰れるのを防止するために配する円弧
形状のパイプの接続方法において、先行する円弧状曲線
パイプの後端部とこれに接続するための後続する円弧状
曲線パイプ先瑞部のいずれか一方の端部には、予め前記
円弧状曲線パイプ外径の1/2以上1/1以下の一定長
さ(L1 )にわたって勾配1/20〜1/80の先端に
向かって先細りの円錐台状のテーパー部を形成すると共
に、他方の端部のパイプ内面には、前記テーパー部に対
応する長さと勾配を持つテーパー状凹部を形成してお
き、掘削の進行とともに先行する円弧状曲線パイプの後
端部に後続する円弧状曲線パイプの先端部を嵌合接続す
るに際しては、前記テーパー部とテーパー状凹部とをボ
ルトによって締結することを特徴としている。この方法
では、別個に継手類を用意することなく、単にボルトに
より曲線ボーリング用パイプを接続するようにしてい
る。
【0012】請求項5記載の方法は、土中を円形若しく
は円弧形状をなすように掘削する工法において、掘削済
み部分の内壁が土圧によって潰れるのを防止するために
配する円弧形状のパイプの接続方法であって、先行する
円弧状曲線パイプの後端部とこれに接続するための後続
する円弧状曲線パイプ先端部の両端部には、予め前記円
弧状曲線パイプ外径の1/4以上1/2以下の一定長さ
(L1 )にわたって前記パイプ肉厚の2/3を越えない
範囲内の一定深さまでを同心円状に段付き加工した部分
(A)を形成しておき、掘削の進行とともに先行する円
弧状曲線パイプの後端部に後続する円弧状曲線パイプの
先端部を接続するに際しては、前記段付き部分(A)の
両側からパイプを二つ割りにした形状の当て板を添え、
曲線パイプと前記当て板とをボルトによって締結するこ
とを特徴としている。
【0013】請求項6記載したのは、請求項1,2,5
のいずれかに記載の方法において使用される円弧状曲線
パイプであって、その端部には直線的に段付き部が形成
されていて、前記段付き部に締結用の継手を作用させる
ことによって接続されることを特徴とする円弧状曲線パ
イプである。
【0014】以下、本発明における各限定根拠について
説明する。 (1)曲線パイプ端面の段付き加工部の長さ(L1 )を
曲線パイプの外径の1/4以上1/2以下とした理由 このL1 をパイプの外径の1/4未満とすると、短すぎ
て継手部の強度が確保できなくなり、また、パイプ外径
の1/2を越えて長くすると、段付き加工後の曲線パイ
プの残肉が薄くなる部分ができて強度的に問題が生じる
ため。 (2)曲線パイプ端面の段付き加工部の同心円状切削加
工代を曲線パイプ肉厚の2/3を越えない範囲にとどめ
るように限定した理由 パイプ肉厚の2/3を越えると、残肉が薄くなり、曲線
パイプの締結部の強度が著しく低下するため。 (3)請求項2において、平行ねじを有する段付き加工
部(B,長さL2 )より内側に、形成する第二の段付き
加工部分(C)の形状を、長さはL2 より長く切削深さ
は曲線パイプ肉厚の1/3を越えない深さまでと限定し
た理由 長さがL2 より短いとねじによる締結力が弱くなる。ま
た切削深さが深くなると曲線パイプの強度が低下するた
め。
【0015】形状記憶合金製継手 低コストで加工性の良い鉄系形状記憶合金が望ましい。
例えば、28%Mn−6%Si−5%Cr−Fe合金な
ど締結する相手の曲線パイプの端部段付き部分の外径よ
り少し細い内径を持つ形状記憶合金製円筒を製作し、そ
の状態で記憶処理(熱処理)する。次に、段付き部分の
外径が差し込める程度まで形状記憶合金製円筒の内径を
拡径し(マンドレルを通す等)、この円筒(継手)の両
側に曲線パイプの段付き部分を差し込む。差し込んだ状
態で一定温度(300℃程度)に加熱すると、記憶処理
段階の細い内径の状態に収縮するためパイプが締結され
る。曲線パイプを差し込んだ状態で継手を加熱するに
は、誘導加熱装置を利用するのが簡便で良い。
【0016】平行ねじ式継手 継手内面の雌ねじは左右逆のねじを加工しておく。曲線
パイプの締結時にパイプを回すのは困難(パイプがぶれ
て周辺の障害物にぶつかる心配がある)なので、継手を
回すだけで両側の曲線パイプが引き寄せられて締結され
るようにするため。二段目の段付き部分があるために、
ねじの噛み込み始めがスムーズに行くのが特徴。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施態
様にしたがって説明する。図1(a)、(b)は本発明
に係る形状記憶合金製継手とこれを使用して曲線パイプ
を接続する方法を示す図である。図示するように、接続
すべき2本の曲線パイプ10,10の端部においては、
パイプ外周から同心円状に切削加工して直円筒状の段付
き部分Aをそれぞれ形成する。場合によっては段付き部
分Aは、パイプ製造過程で最初から形成しておいてもよ
い。この段付き部分Aは、その軸方向長さL1 が曲線パ
イプ10の外径Dの1/4以上1/2以下の範囲内であ
り、また、その厚みt1 はパイプ肉厚tの1/3以上、
換言すれば、段付き部分の加工切削代がパイプ肉厚tの
2/3を超えない範囲とする。なお、この段付き部分の
加工切削代は、少なくともパイプ肉厚tの1/3以上は
必要である。
【0018】これら2本の曲線パイプ10の対向する端
部の段付き部分Aを挿入し締結するための形状記憶合金
製継手20は、製作時には段付き部分Aの外径よりも僅
かに小さい内径と、段付き部分Aの長さL1 の2倍より
も若干短い軸長を有する円筒から形成される。実際に2
本の曲線パイプ10を締結する場合は、図1(a)に示
すように、段付き部分Aの外径が差し込める程度の内径
までマンドレルや液圧拡径等の手段により拡径した継手
20の両側から段付き部分Aを差し込んでその端面相互
を接触させた後、一定温度に加熱して記憶処理段階の内
径に継手20を収縮させることでパイプ相互を緊密に締
結する。図1(b)の状態で継手20の外周面がパイプ
外周面から突出しないようにすることが必要であるが、
場合によっては継手20の外周をパイプの曲率に合わせ
て加工しておくこともできる。
【0019】次に、図2(a)、(b)、(c)はねじ
を有する継手により曲線パイプを締結する態様を示すも
のである。まず、接続すべき2本の曲線パイプ10,1
0の端部の先端側において、パイプ外周から同心円状に
切削加工して直円筒状の第1段付き部分Bをそれぞれ形
成する。そして、この段付き部分Bには平行ねじPを刻
設する。第1段付き部分Bの軸方向長さL2 は曲線パイ
プ10の外径Dの1/4以上1/2以下の範囲内であ
り、また、その厚みt2 はパイプ肉厚tの1/3以上、
換言すれば、段付き部分の加工切削代がパイプ肉厚tの
2/3を超えない範囲とする。
【0020】また、2本の曲線パイプ10,10の端部
において、前記ねじ付き第1段付き部分Bより内側位置
に続けて、同心円状に切削加工して直円筒状の第2段付
き部分Cをそれぞれ形成する。第2段付き部分Cの軸方
向長さL3 は、第1段付き部分Bの軸方向長さL2 より
長くすることが必要であり、また、その厚みt3 はパイ
プ肉厚tの2/3以上、換言すれば、段付き部分の加工
切削代がパイプ肉厚tの1/3を超えない範囲とする。
【0021】図2において使用する継手30は、その本
体が曲線パイプとほぼ同じ外径の直管からつくられ、そ
の内面側は二段の段付き形状となっており、両端部側の
外段部分31は、上記曲線パイプ10の第2段付き部分
Cに嵌合する平滑面に形成され、内段部分には曲線パイ
プ10の第1段付き部分Bの平行ねじPに噛み合う平行
雌ねじ32が刻設されている。この平行雌ねじ32は、
対向する曲線パイプを互いに引き寄せて締結するため、
ほぼ中央を境にして左右逆ねじとなっている。
【0022】継手30の軸長は、曲線パイプ10のL2
+L3 の2倍より僅かに短くすること、また、継手の雌
ねじ32の長さの1/2は、曲線パイプの雄ねじPの長
さほぼ同じか若しくは僅かに短めにしておくことで、締
結完了時に2本の曲線パイプの端面相互が密着するよう
にする。
【0023】実際に継手30を用いて2本の曲線パイプ
10を締結する場合は、図2(a)に示すように、継手
30の両側から曲線パイプ10を差し込み、図2(b)
の如く、両パイプ先端が継手30の雌ねじ32に位置し
た時点で、継手30を回転させると、2本のパイプは徐
々に相互に引き寄せられ、最終的には図2(c)の状態
にいたり、締結が完了する。継手30を回転するのは、
締結時にパイプを回すと、パイプがぶれて周辺の障害物
に衝突するので好ましくないためで、また、第2段付き
部分Cの軸方向長さL3 が第1段付き部分Bの軸方向長
さL2 より長くしてあるので、ねじ込み始めの際に、図
2(b)に示すように、第2段付き部分Cと継手30の
外段部分31とが嵌合することで、ねじ込みがスムーズ
に行われる。
【0024】図3はボルトのみを用いて曲線パイプを締
結する方法を示す。接続すべき2本の曲線パイプ10,
10の端部のいずれか一方(図示の例では左方)の端部
に、パイプ外周から同心円状に切削加工して、先細り状
で円錐台状のテーパー部Tを形成すると共に、他方のパ
イプ端部内面に、該テーパー部Tに対応するテーパー状
凹部Mを形成する。これらテーパー部T及びテーパー状
凹部Mのそれぞれには、両者を嵌合した場合に一致する
位置に4個のボルト穴11を設けておく。テーパー部T
の軸方向長さL1 は、曲線パイプ10の外径Dの1/2
以上1/1の範囲内であり、そのテーパー角度(勾配)
は1/20〜1/80の範囲内とする。また、テーパー
部Tの端部厚みt4 は3〜6mm程度の範囲がよく、テー
パー基部の厚みt5 は0〜6mm程度が適当である。テー
パー状凹部Mは、該テーパー部Tに対応した長さ及び勾
配を有する如く、パイプ内面を切削する。2本の曲線パ
イプを締結する場合は、図3(b)に示す如く、曲線パ
イプ10、10のテーパー部T及びテーパー状凹部Mの
相互を嵌合密着してから、各ボルト穴11にボルト15
を捩じ込んで締結すればよい。
【0025】図4は当て板を使用して曲線パイプを締結
する方法を示すものである。接続すべき2本の曲線パイ
プ10,10の端部に、パイプ外周から同心円状に切削
加工して直円筒状の段付き部分Aをそれぞれ形成する点
は、図1の例と同様である。従って、段付き部分Aの軸
方向長さL1 は、曲線パイプ10の外径Dの1/4以上
1/2以下の範囲内であり、また、その厚みt1 はパイ
プ肉厚tの1/3以上、換言すれば、段付き部分の加工
切削代がパイプ肉厚tの2/3を超えない範囲とする点
も、図1と同様である。図1と異なる点は、段付き部分
Aに複数のボルト穴11を設けておくことである。な
お、段付き部分Aの長さL1 の下限及び厚みt1 の上限
についても、図1と同様であるので説明は省略する。
【0026】図4において継手として、二つ割りタイプ
の当て板40を使用する。該当て板40は、曲線パイプ
の段付き部分Aの外径に合った内径の円を二つ割りした
もので、段付き部分Aのボルト穴に合致するように、ボ
ルト穴41を形成しておく。2本の曲線パイプを締結す
る場合は、図4(b)に示す如く、曲線パイプ10の端
面相互を密着してから、段付き部分Aに当て板40を被
せ、ボルト穴11と41とを合わせてボルト15を捩じ
込むことにより締結すればよい。
【0027】
【実施例】 (実施例1) ・曲線パイプ 材質:STK400 寸法:外径216.3mm、肉厚12.7mm、長さ198
0mm、曲率R30m 段付き部分:L1 =100mm、t1 =6mm ・形状記憶合金継手 材質:28%Mn−6%Si−5%Cr−Fe合金 寸法:内径(記憶処理した時の)185.5mm、軸長1
97mm、厚み6mm 上記の形状記憶合金継手の内径を205.2mmに拡径し
てから、上記の曲線パイプの2本を両側から差し込み、
誘導加熱装置を用いて300℃に加熱した。締結作業時
間は3分であり、従来の溶接による接合作業時間が約1
時間であるのに比較して非常に短時間であった。得られ
た曲線パイプの締結部を調べたところ、両パイプの端面
は密着し、継手は強固にパイプを締結していることが認
められた。
【0028】(実施例2) ・曲線パイプ 材質:STK400 寸法:外径216.3mm、肉厚18.2mm、長さ198
0mm、曲率R30m 段付き部分:L2 =80mm、L3 =100mm、t2
9.1mm、t3 =11.1mm ・ねじ付き継手 材質:STK540 寸法:軸長354mm、外径215.8mm、平滑段付き部
長さ97mm(片側)ねじ部長さ160mm(JIS管用平
行ねじ、左右ねじ) 上記継手に両側から2本の曲線パイプを差し込み、継手
を回転させて両パイプを引き寄せ締結した。締結作業時
間は5分であった。得られた曲線パイプの締結部を調べ
たところ、両パイプの端面は密着し、継手は強固にパイ
プを締結していることが認められた。
【0029】(実施例3) ・曲線パイプ 材質:STK540 寸法:外径216.3mm、肉厚18.2mm、長さ198
0mm、曲率R5m テーパー部:L1 =150mm、t4 =5.1mm、t5
5.0mm、テーパー部勾配=1/60 ・ボルト 4本 2本の曲線パイプの端部相互を嵌合密着させてから、ボ
ルトにより両パイプを締結した。締結作業時間は5分で
あった。得られた曲線パイプの締結部を調べたところ、
両パイプの端面は密着し、強固にパイプ相互が締結して
いることが認められた。
【0030】(実施例4) ・曲線パイプ 材質:STK540 寸法:外径216.3mm、肉厚15.1mm、長さ198
0mm、曲率R5m 段付き部分:L1 =100mm、t1 =7.6mm ・当て板(二つ割り) 材質:STK540 寸法(半割り部):軸長194mm、肉厚7.5mm、 ・ボルト 4本 2本の曲線パイプの端面相互を接触させてから、当て板
とボルトにより両パイプを締結した。締結作業時間は1
0分であった。得られた曲線パイプの締結部を調べたと
ころ、両パイプの端面は密着し、継手は強固にパイプを
締結していることが認められた。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の接続方法に
よれば、短時間で充分な接続強度を持つ曲線パイプの接
続が可能となり、作業能率を向上することができる。ま
た、本発明の平行ねじ式継手によれば、効果的に曲線パ
イプを接続し得る。さらに、本発明の曲線パイプによれ
ば、締結用継手を利用して効率的に接続強度の高い曲線
ボーリング工法を実施することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における形状記憶合金製継手を使用する
接続方法を示す図。
【図2】本発明における平行ねじ式継手を使用する接続
方法を示す図。
【図3】本発明におけるボルトのみを使用する接続方法
を示す図。
【図4】本発明における当て板を利用する接続方法を示
す図。
【符号の説明】
10:曲線パイプ 11:ボルト用穴 A:同心円状段付き加工部分 B:Aより内側部分に形成された段付き加工部分 15:当て板を固定するボルト 20:形状記憶合金製継手 30:平行雌ねじを有する継手 31:継手30の平滑部分 32:継手30のねじ部 40:二つ割り式の当て板 41:ボルト用穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丹羽 一男 東京都千代田区神田小川町2−3−13 M &Cビル4F 淡路産業株式会社内 (72)発明者 粕谷 太郎 東京都千代田区三崎町2−5−3 鉄建建 設株式会社内 (72)発明者 小幡 常雄 東京都千代田区三崎町2−5−3 鉄建建 設株式会社内 (72)発明者 三木 甫 東京都杉並区荻窪4−29−6−204 (72)発明者 三木 昭男 東京都杉並区方南1−51−7−106

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土中を掘削し、この掘削済み部分の内壁
    が土圧によって潰れるのを防止するために配する円弧形
    状のパイプの接続方法において、先行する円弧状曲線パ
    イプの後端部とこれに接続するための後続する円弧状曲
    線パイプ先端部の両端部に、予め前記円弧状曲線パイプ
    外径の1/4以上1/2以下の一定長さ(L1 )にわた
    って前記パイプ肉厚の1/3以上2/3以下範囲内の一
    定深さまでを同心円状に段付き加工した部分(A)を形
    成しておき、掘削の進行とともに先行する円弧状曲線パ
    イプの後端部に後続する円弧状曲線パイプの先端部を接
    続するに際して、これら段付き部分(A)に形状記憶合
    金製継手を配して接続することを特徴とする曲線ボーリ
    ング用パイプの接続方法。
  2. 【請求項2】 土中を掘削し、この掘削済み部分の内壁
    が土圧によって潰れるのを防止するために配する円弧形
    状のパイプの接続方法において、先行する円弧状曲線パ
    イプの後端部とこれに接続するための後続する円弧状曲
    線パイプ先端部の両端部に、予め前記円弧状曲線パイプ
    外径の1/2以下1/4以上の一定長さ(L2 )にわた
    って前記パイプ肉厚の2/3を越えない範囲内の一定深
    さまでを同心円状に段付き加工した部分(B)には平行
    ねじ(P)を形成するとともに、更に前記平行ねじを有
    する段付き部分(B)より内側部分に前記L2 より長い
    一定範囲を、前記パイプ肉厚の1/3を越えない範囲内
    の一定深さまで同心円状に段付き加工した部分(C)を
    形成しておき、接続に際しては、前記円弧状曲線パイフ
    端面に対応するよう内径側に段付き形状を有しかつ内段
    部分に前記パイプ側のねじ(P)とかみ合う平行ねじ部
    分を有するねじ式継手を用いて行うことを特徴とする曲
    線ボーリング用パイプの接続方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載する曲線ボーリング用パ
    イプの接続方法において使用する内面側に雌ねじ部分を
    有する継手であって、円筒状の継手本体は、接続する円
    弧状曲線パイプとほぼ同じ外径の直管で、かつその内面
    側は二段の段付き形状を有して両端部側の外段部分は円
    弧状曲線パイプ端部の(C)部に嵌合する平滑面、内段
    部分には同じく円弧状曲線パイプ端部のねじ部(P)と
    かみ合う平行雌ねじを形成されてなることを特徴とする
    曲線ボーリングにおけるパイプ接続用継手。
  4. 【請求項4】 土中を掘削し、掘削済み部分の内壁が土
    圧によって潰れるのを防止するために配する円弧形状の
    パイプの接続方法において、先行する円弧状曲線パイプ
    の後端部とこれに接続するための後続する円弧状曲線パ
    イプ先瑞部のいずれか一方の端部には、予め前記円弧状
    曲線パイプ外径の1/2以上1/1以下の一定長さ(L
    1 )にわたって勾配1/20〜1/80の先端に向かっ
    て先細りの円錐台状のテーパー部を形成すると共に、他
    方の端部のパイプ内面には、前記テーパー部に対応する
    長さと勾配を持つテーパー状凹部を形成しておき、掘削
    の進行とともに先行する円弧状曲線パイプの後端部に後
    続する円弧状曲線パイプの先端部を嵌合接続するに際し
    ては、前記テーパー部とテーパー状凹部とをボルトによ
    って締結することを特徴とする曲線ボーリング用パイプ
    の接続方法。
  5. 【請求項5】 土中を掘削し、掘削済み部分の内壁が土
    圧によって潰れるのを防止するために配する円弧形状の
    パイプの接続方法において、先行する円弧状曲線パイプ
    の後端部とこれに接続するための後続する円弧状曲線パ
    イプ先瑞部の両端部には、予め前記円弧状曲線パイプ外
    径の1/2以下1/4以上の一定長さ(L1 )にわたっ
    て前記パイプ肉厚の2/3を越えない範囲内の一定深さ
    までを同心円状に段付き加工した部分(A)を形成して
    おき、掘削の進行とともに先行する円弧状曲線パイプの
    後端部に後続する円弧状曲線パイプの先端部を接続する
    に際しては、前記段付き部分(A)の両側からパイプを
    二つ割りにした形状の当て板を添え、曲線パイプと前記
    当て板とをボルトによって締結することを特徴とする曲
    線ボーリング用パイプの接続方法。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,5のいずれか1項に記載
    の方法において使用される円弧状曲線パイプであって、
    その端部には直線的に段付き部が形成されていて、前記
    段付き部に締結用の継手を配することによって接続され
    ることを特徴とする円弧状曲線パイプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008025175A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Ohbayashi Corp 地盤改良装置及び地盤改良方法
JP2012084704A (ja) * 2010-10-13 2012-04-26 T Rad Co Ltd 半導体の両面冷却用熱交換器
JP2013056578A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置およびその製造方法

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