JPH1046224A - スクラップ溶解法 - Google Patents

スクラップ溶解法

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JPH1046224A
JPH1046224A JP21423196A JP21423196A JPH1046224A JP H1046224 A JPH1046224 A JP H1046224A JP 21423196 A JP21423196 A JP 21423196A JP 21423196 A JP21423196 A JP 21423196A JP H1046224 A JPH1046224 A JP H1046224A
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JP
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furnace
dust
exhaust gas
scrap
synthetic resin
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Application number
JP21423196A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Shikada
勉 鹿田
Takeshi Konishi
武史 小西
Takanori Inokuchi
孝憲 井ノ口
Hidetoshi Noda
英俊 野田
Masahiro Matsuura
正博 松浦
Tatsuro Ariyama
達郎 有山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂類を微粉炭とともにシャフト炉内に
供給して行われるスクラップ溶解法において、炉内に含
塩素高分子樹脂が供給された場合でも、特別な処理を行
うことなく排ガス中の塩素水素濃度を効果的に低減させ
ること 【解決手段】 シャフト炉内に鉄源たるスクラップとコ
ークスを炉頂装入し、羽口部の燃焼バーナを通じて微粉
炭とO2若しくはO2含有ガスを吹き込み、燃焼バーナに
よる吹込みおよび/または炉頂装入により合成樹脂材を
炉内に供給し、微粉炭等の燃焼熱でスクラップを溶解す
るとともに、炉内に供給された合成樹脂材を燃焼または
熱分解させて処理するスクラップ溶解法であって、炉頂
部から排出されたダストを含む排ガスを、炉頂部を出た
後500℃以下のガス温度で少なくとも5秒間ダストを
同伴した状態とすることで、排ガス中に含まれる塩化水
素をダストに吸着または吸収させ、しかる後排ガス中の
ダストを捕集除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はスクラップ溶解法、
より詳細には、スクラップを主たる鉄源として溶銑を製
造するとともに、炉内に合成樹脂材を供給してこれを燃
焼または熱分解により処理するスクラップ溶解法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年スクラップ(銑屑、鉄屑)の供給が
増加の一途を辿っており、そのリサイクルが資源の有効
利用の面で重要な課題となりつつある。このためスクラ
ップを原料として低コストに高い生産性で溶銑を製造で
きる技術の開発が強く望まれている。従来、スクラップ
から溶銑を製造するために電気炉が用いられているが、
電気炉法は莫大な電気を必要とするためコストが高く、
製造コスト面での要求を満足できない。このため最近で
はシャフト炉を用いたスクラップ溶解法が種々提案さ
れ、実用化に向けた研究が進められている。このシャフ
ト炉を用いたスクラップ溶解では、シャフト炉内に鉄源
であるスクラップとコークスを装入するとともに、羽口
部から微粉粉を酸素富化空気等とともに吹き込んで微粉
炭を吹き込んで燃焼させ、この燃焼ガスの顕熱によりス
クラップを溶解するものである。
【0003】一方において、近年、産業廃棄物や一般廃
棄物としてプラスチック等の合成樹脂類が急増してお
り、その処理が大きな問題となっている。なかでも高分
子系の炭化水素化合物であるプラスチックは燃焼時に発
生する熱量が高く、焼却処理した場合に焼却炉を傷める
ために大量処理が困難であり、その多くがごみ埋立地等
に投棄されているのが現状である。しかし、プラスチッ
ク等の投棄は環境対策上好ましくなく、その大量処理方
法の開発が切望されている。このような要望に対し、廃
棄合成樹脂類を大量処理する方法として、上述したよう
なスクラップ溶解炉に合成樹脂材を供給し、熱源や排ガ
スを高カロリー化するための高カロリーガス源として利
用する方法が考えられる。しかしながら、廃棄合成樹脂
類中には塩化ビニル樹脂等の含塩素高分子樹脂が平均し
て約15%も含まれると言われており、このような合成
樹脂類をスクラップ溶解炉に供給した場合には、含塩素
高分子樹脂の熱分解や燃焼により多量の有害ガス(塩化
水素)が発生し、著しい環境汚染を生じさせる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、ゴミ焼却炉から
排出される燃焼排ガス等に関しては、燃焼排ガスにアル
カリ溶液を噴霧することによってガス中の塩化水素を除
去する方法が採られているが、この方法は高価なアルカ
リ薬剤を大量に使用し、しかもアルカリ溶液を噴霧して
排ガス中の塩化水素と反応させるための大型の吸収塔が
必要となるため、設備コストや操業コストの面で問題が
ある。したがって本発明の目的は、合成樹脂類を微粉炭
とともにシャフト炉内に供給してスクラップの溶解を行
うスクラップ溶解法において、炉内に塩化ビニル等の含
塩素高分子樹脂が供給された場合でも、アルカリ溶液の
噴霧等の特別な処理を行うことなく、排ガス中の塩素水
素濃度を効果的に低減させることが可能なスクラップ溶
解法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するため、シャフト炉を用い羽口部から微粉炭と
酸素または酸素含有ガスを供給して行うスクラップ溶解
において、炉内に含塩素高分子樹脂材を供給した場合で
も、アルカリ溶液の噴霧等の特別な処理を行うことなく
排ガス中の塩化水素濃度を低減させる方法について検討
を行い、その結果、以下のような知見を得た。 微粉炭を羽口部から比較的大量に吹き込むこの種の
スクラップ溶解法では、排ガス中に大量のダストが含ま
れるが、この排ガス中のダストにはCaO、Na2O、
Fe等の塩化水素捕捉成分が大量に含まれている。
【0006】 一方、上記のダストには相当量の未燃
チャーが含まれているが、この未燃チャーには排ガス中
の塩化水素を強固に吸着(物理的吸着)する作用があ
り、したがって、この未燃チャーは排ガスとある程度の
時間接触することにより排ガス中の塩化水素を吸着し、
排ガスの塩化水素濃度を低減させる。そして、このよう
に未燃チャーの表面に物理的に吸着した塩化水素は、徐
々に上述した塩化水素捕捉成分(CaO、Na2O、F
e等)と反応してダストに固定される。つまり、未燃チ
ャーに物理的に吸着していた塩化水素は、時間の経過と
ともに化学反応によって塩化水素捕捉成分に吸収され、
最終的にCaCl2、NaCl、FeCl2等の安定した
塩化物としてダストに固定される。したがって、排ガス
中の塩化水素を上記のように未燃チャーに吸着させ、さ
らに好ましくはダストに安定した塩化物として固定でき
れば、塩化水素を排ガスから確実且つ容易に分離除去
し、その塩素分をダストの一部として回収することがで
きる。
【0007】 このようなメカニズムによる排ガス中
からの塩化水素の除去効率は、排ガス温度および排ガス
とダストとの接触時間に大きく左右される。具体的には
排ガス温度が比較的低い領域において排ガスとダストと
の接触時間を十分にとることにより、排ガス中の塩化水
素の未燃チャーへの吸着及び塩化水素捕捉成分による吸
収を高効率で行わせることができ、これにより排ガス中
の塩化水素濃度を効果的に低減させることができる。
【0008】本発明者らは、上記のような〜の知見
事実に基づきさらに実験と検討を重ねた結果、炉頂部を
出た後の排ガスがダストを同伴して流れる時間を、50
0℃以下の排ガス温度において5秒以上とることによ
り、塩化水素の未燃チャーによる吸着と塩化水素捕捉成
分による吸収、捕捉を高率で行うことができ、排ガス中
の塩化水素濃度を効果的に低減させ得ることが判った。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その
特徴とする構成は以下の通りである。
【0009】[1] シャフト炉内に鉄源であるスクラッ
プとコークスを炉頂装入するとともに、羽口部に設けら
れた燃焼バーナを通じて微粉炭と酸素若しくは酸素含有
ガスを吹き込み、さらに前記燃焼バーナによる吹込みお
よび/または炉頂装入により合成樹脂材を炉内に供給
し、微粉炭等の燃焼熱でスクラップを溶解するととも
に、炉内に供給された合成樹脂材を燃焼または熱分解さ
せて処理するスクラップ溶解法であって、炉頂部から排
出されたダストを含む排ガスを、炉頂部を出た後500
℃以下のガス温度で少なくとも5秒間ダストを同伴した
状態とすることで、排ガス中に含まれる塩化水素をダス
トに吸着または吸収させ、しかる後排ガス中のダストを
捕集除去することを特徴とするスクラップ溶解法。
【0010】[2] 上記[1]のスクラップ溶解法におい
て、炉頂部から排出されたダストを含む排ガスを、炉頂
部を出た後350〜150℃のガス温度で少なくとも5
秒間ダストを同伴した状態とすることを特徴とするスク
ラップ溶解法。 [3] 上記[1]または[2]のスクラップ溶解法において、
炉内への合成樹脂材の供給が非連続的若しくは間欠的に
実施されることを特徴とするスクラップ溶解法。 [4] 上記[1]、[2]または[3]のスクラップ溶解法にお
いて、燃焼バーナによる合成樹脂材の吹込みが非連続的
若しくは間欠的に実施され、且つこの合成樹脂材の吹込
みが、微粉炭の吹き込みとともに若しくは一時的に微粉
炭の吹き込みに代えて実施されることを特徴とするスク
ラップ溶解法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のスクラップ溶解法では、
シャフト炉内に鉄源であるスクラップとコークスを炉頂
装入するとともに、羽口部に設けられた燃焼バーナを通
じて微粉炭と酸素若しくは酸素含有ガスを吹き込み、さ
らに前記燃焼バーナによる吹込みおよび/または炉頂装
入により合成樹脂材を炉内に供給する。そして、微粉炭
等の燃焼熱でスクラップを溶解するとともに、炉内に供
給された合成樹脂材を燃焼または熱分解させて処理す
る。
【0012】図1は本発明のスクラップ溶解法に使用さ
れるシャフト炉の一構成例を示す概念図である。このシ
ャフト炉1の炉頂部3の上部には原料装入装置4が連設
されているが、この原料装入装置4と炉内とは開閉装置
5により遮断できる構造とし、炉頂ガス(排ガス)をダ
クト6を通じて完全に回収できるようにしてある。シャ
フト炉1の炉頂部3からは原料装入装置4により鉄源で
あるスクラップの他、コークスや造滓剤、さらに合成樹
脂材を炉頂装入する場合には合成樹脂材が装入される。
コークスとしては一般の高炉用コークス(通常、粒度が
20〜80mm)を用いることができ、炉内に装入され
たコークスは、炉内に充填されたスクラップを保持する
作用をするとともに、スクラップ溶解のための熱源の一
部となる。
【0013】羽口部2からは、燃焼バーナを通じて少な
くとも微粉炭と酸素または酸素含有ガス(以下、酸素を
例に説明する)が炉内に吹き込まれる。図2はこの微粉
炭と酸素の吹き込み方法の一例を示す説明図であり、7
は炉壁である。この例では、羽口部2に設けられた燃焼
バーナ8が用いられ、バーナ径方向中心またはその近傍
の固体燃料吹込部aから微粉炭PC(合成樹脂材の羽口
吹込みを行う場合には微粉炭PC+合成樹脂材SR)
が、またその周囲の酸素吹込部bから酸素がそれぞれ炉
内に吹き込まれる。この際、微粉炭(及び合成樹脂材)
はその周囲を酸素で囲まれるようにして炉内に吹き込ま
れるため酸素の接触が極めて良好になり、微粉炭(及び
合成樹脂材)と酸素は羽口先で混合して微粉炭が急速燃
焼し、羽口先で燃焼帯及びレースウェイを形成する。
【0014】シャフト炉内に合成樹脂材を供給する方法
としては、上述した羽口吹込みまたは炉頂装入若しくそ
の両方を実施することができる。炉内に供給する合成樹
脂材の形態は、炉頂装入の場合には特に制約はないが、
羽口吹込みする場合には粒状または細片状の合成樹脂材
を用いることが好ましい。炉内に供給された合成樹脂材
のうち、羽口吹込みされた合成樹脂材は主として燃焼す
ることによりスクラップ溶解の熱源として利用され、一
方、炉頂装入された合成樹脂材は主として熱分解するこ
とにより、排ガスを高カロリー化するための高カロリー
ガス源として利用される。
【0015】炉頂部3からはダストを多量に含む排ガス
が排出される。そして、炉内に供給された合成樹脂材に
含塩素高分子樹脂が含まれる場合には、排ガス中には含
塩素高分子樹脂の燃焼または熱分解により生じた塩化水
素が含まれる。炉頂部3から排出された排ガスは、排ガ
スダクト6を通じてサイクロン9およびバグフィルタ1
0等からなる集塵装置Aに送られ、ここで排ガス中のダ
ストが捕集、除去されるが、本発明では、炉頂部3から
排出された排ガスを、500℃以下のガス温度で少なく
とも5秒間ダストを同伴した状態とし、しかる後、集塵
装置Aによるダストの捕集、除去を行う。炉頂部3を出
た排ガスが、500℃以下の温度で少なくとも5秒間ダ
ストを同伴した状態で流れることにより、この間に排ガ
ス中に含まれる塩化水素がダストに吸着または吸収さ
れ、塩化水素またはその塩素分をダストの一部として捕
集・除去できる。
【0016】すなわち、羽口部2から微粉炭を吹き込む
本発明のスクラップ溶解法では、排ガス中に大量のダス
トが含まれ、且つこのダストにはCaO、Na2O、F
e等の塩化水素捕捉成分が大量に含まれている。また、
排ガス中のダストには相当量の未燃チャーが含まれてお
り、この未燃チャーには排ガス中の塩化水素を強固に吸
着(物理的吸着)する作用がある。したがって、炉頂部
3を出た排ガス中の塩化水素は、まずダストに含まれる
未燃チャーの表面に物理的に吸着し、次いで、上述した
塩化水素捕捉成分(CaO、Na2O、Fe等)と反応
し、最終的にCaCl2、NaCl、FeCl2等の安定
した塩化物としてダストに固定される。
【0017】排ガス中の塩化水素はガス温度が高過ぎる
とダストに吸着、吸収されにくく、排ガス温度が500
℃以下、好ましくは150〜350℃の温度範囲におい
てダストに効率的に吸着、吸収される。また、塩化水素
をダストに確実に吸着、吸収させるには、上記の温度域
における排ガス(塩化水素)とダストとの接触時間(排
ガスがダストを同伴して流れる時間)を十分にとること
が重要であり、塩化水素を未燃チャーに物理的に吸着さ
せ、さらに好ましくは塩化水素捕捉成分と反応させて塩
化物としてダストに固定させるためには、炉頂部3を出
た排ガス(塩化水素)とダストとの接触時間を5秒以上
確保する必要がある。この接触時間が5秒未満では、塩
化水素のダスト(未燃チャー)表面への吸着や塩化水素
捕捉成分との反応が十分に進行せず、排ガス中の塩化水
素濃度の低減化が十分に達成されない。
【0018】このため本発明では、炉頂部3から排ガス
ダクト6に排出された排ガスを500℃以下のガス温度
で少なくとも5秒間ダストを同伴した状態とし、しかる
後、集塵装置Aによるダストの捕集、除去を行う。した
がって、炉頂部3を出た排ガスの温度が500℃超の場
合には、ガス温度が500℃以下まで低下した後に、5
秒以上の接触時間(排ガスがダストを同伴して流れる時
間)をとる必要がある。またこの場合、排ガスに冷却ガ
スを加える等して500℃以下まで強制的に冷却するこ
ともできる。また、本発明を実施するに当っては、ダス
ト中に未燃チャーが比較的多く含まれていた方が、ダス
トに塩化水素を効率的に吸着させることができるため好
ましい。したがって、未燃チャーを消費してしまう炉内
での有意の二次燃焼(シャフト部や炉頂部において酸素
や酸素含有ガスを供給して行われる二次燃焼)は行わな
い方が好ましい。
【0019】また、以上のようなダストが排ガス中の塩
化水素濃度を低減させる機構からして、排ガス中の塩化
水素を効果的に低減させるためには、合成樹脂材の炉内
への供給量(より正確には含塩素高分子樹脂の供給量)
に応じた塩化水素捕捉成分及び未燃チャー量が確保され
ること、したがって、合成樹脂材の炉頂装入量+吹込み
量に応じた相当量の微粉炭を吹込むことが好ましい。具
体的には、合成樹脂材の[炉頂装入量+吹込み量]に対
して、その1/10以上の重量の微粉炭を吹き込むこと
が好ましく、且つこの微粉炭の吹込み量(重量)は含塩
素高分子樹脂の[炉頂装入量+吹込み量]以上であるこ
とが好ましい。
【0020】なお、合成樹脂材の炉内への供給は、連続
的に実施しても或いは非連続的若しくは間欠的に実施し
てもよく、また、合成樹脂材を羽口部2から吹込む際の
合成樹脂材の吹き込みは、微粉炭の吹き込みとともに行
っても、また一時的に微粉炭の吹込みに代えて(つま
り、微粉炭の吹込みを一時的に停止して)行ってもよ
い。すなわち、本発明法において炉内に合成樹脂材を供
給するというのは、このような各ケースを含むものであ
る。また、本発明法において微粉炭及び合成樹脂材と酸
素または酸素含有ガスの炉内吹込みの態様は任意であ
り、図2の態様に限定されるものではない。したがって
例えば、バーナ先端開口部の内方に予燃焼室が設けられ
た燃焼バーナを羽口部に設け、微粉炭及び合成樹脂材を
酸素または酸素含有ガスとともに予燃焼室に供給してそ
の一部または全部を燃焼させ、その燃焼ガス(及び未燃
焼の固形分)を羽口先に供給するような方式を採ること
もできる。
【0021】
【実施例】図1の炉体に図2に示す構造の羽口部を有す
るスクラップ溶解用試験炉(炉内容積:2.5m3、銑
鉄生産量:10t/日)を用い、表1に示す条件でスク
ラップの溶解を行った。合成樹脂材としては、粒状の塩
化ビニル樹脂材を羽口部から微粉炭とともに炉内に吹き
込んだ。この実施例では、炉頂部から集塵装置までの排
ガスダクトの長さを変えることで排ガスのダスト同伴時
間を調整し、除塵後の排ガスのHCl濃度を測定した。
その結果を操業条件とともに表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上述べた本発明のスクラップ溶解法に
よれば、合成樹脂類を微粉炭とともにシャフト炉内に供
給してスクラップの溶解を行うスクラップ溶解法におい
て、炉内に塩化ビニル等の含塩素高分子樹脂を供給した
場合でも、アルカリ溶液の噴霧等のような特別な処理を
行うことなく、排ガス中の塩素水素濃度を効果的に低減
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクラップ溶解法の実施に供されるシ
ャフト炉の一構成例を示す概念図
【図2】図1のシャフト炉の羽口部の一構成例(断面構
造)を示す説明図
【符号の説明】
1…シャフト炉、2…羽口部、3…炉頂部、4…原料装
入装置、5…開閉装置、6…排ガスダクト、7…炉壁、
8…燃焼バーナ、9…サイクロン、10…バグフィル
タ、A…集塵装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 303F (72)発明者 野田 英俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 松浦 正博 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 有山 達郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフト炉内に鉄源であるスクラップと
    コークスを炉頂装入するとともに、羽口部に設けられた
    燃焼バーナを通じて微粉炭と酸素若しくは酸素含有ガス
    を吹き込み、さらに前記燃焼バーナによる吹込みおよび
    /または炉頂装入により合成樹脂材を炉内に供給し、微
    粉炭等の燃焼熱でスクラップを溶解するとともに、炉内
    に供給された合成樹脂材を燃焼または熱分解させて処理
    するスクラップ溶解法であって、炉頂部から排出された
    ダストを含む排ガスを、炉頂部を出た後500℃以下の
    ガス温度で少なくとも5秒間ダストを同伴した状態とす
    ることで、排ガス中に含まれる塩化水素をダストに吸着
    または吸収させ、しかる後排ガス中のダストを捕集除去
    することを特徴とするスクラップ溶解法。
  2. 【請求項2】 炉頂部から排出されたダストを含む排ガ
    スを、炉頂部を出た後350〜150℃のガス温度で少
    なくとも5秒間ダストを同伴した状態とすることを特徴
    とする請求項1に記載のスクラップ溶解法。
  3. 【請求項3】 炉内への合成樹脂材の供給が非連続的若
    しくは間欠的に実施されることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のスクラップ溶解法。
  4. 【請求項4】 燃焼バーナによる合成樹脂材の吹込みが
    非連続的若しくは間欠的に実施され、且つこの合成樹脂
    材の吹込みが、微粉炭の吹き込みとともに若しくは一時
    的に微粉炭の吹き込みに代えて実施されることを特徴と
    する請求項1、2または3に記載のスクラップ溶解法。
JP21423196A 1996-07-25 1996-07-25 スクラップ溶解法 Pending JPH1046224A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002003925A (ja) * 2000-06-20 2002-01-09 Daido Steel Co Ltd 金属溶解炉の操業方法

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