JPH1045743A - カリックスアレン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

カリックスアレン誘導体及びその製造方法

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JPH1045743A
JPH1045743A JP8204515A JP20451596A JPH1045743A JP H1045743 A JPH1045743 A JP H1045743A JP 8204515 A JP8204515 A JP 8204515A JP 20451596 A JP20451596 A JP 20451596A JP H1045743 A JPH1045743 A JP H1045743A
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JP
Japan
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compound
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calixarene derivative
calixarene
compound represented
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Application number
JP8204515A
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English (en)
Inventor
Toshikazu Takada
十志和 高田
Yoshio Furusho
義雄 古荘
Hideyuki Takagi
英行 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は有機分子の識別、人工酵素、高
分子機能材料など広範な分野に用いられるカリックスア
レン誘導体とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 本発明は、一般式(I) (式中、nは4〜8の整数を示す。)で示される構造を
有することを特徴とするカリックスアレン誘導体を提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機分子の識別、人
工酵素、高分子機能材料など広範な分野に用いられるカ
リックスアレン誘導体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カリックスアレンはフェノール単位をメ
チレン基で結合した環状オリゴマーであり、一般式(I
V)
【0003】
【化5】
【0004】で表わされる環状化合物である。ここで式
中、Rは、水素、アルキル基、アルコキシル基、カルボ
ニル基等の官能基を示し、mは4〜8の整数であり、芳
香族環数を示している。この名称はその分子構造がギリ
シャ語の「杯」(calix crater)に似た芳香族化合物(a
rene) であることに由来している。該カリックスアレン
の合成、構造などについては、例えば、Gutscheらによ
って報告されている[ジャーナル オブ ザ アメリカ
ン ケミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.),130,3
782(1981),アカウンツ オブ ケミカル リサーチ (A
cc.Chem.Res.),16,161(1983)]。一般式(IV)の合成
はp−アルキルフェノールとホルムアルデヒドを塩基存
在下、縮合させることによって得られる。
【0005】このようなカリックスアレン分子の立体的
構造の特徴はその名の由来の通り、ベンゼン環に囲まれ
た空孔を有することであり、この構造解析が進むと共に
ホスト−ゲスト化学を利用した機能性材料への用途展開
が活発になってきた。例えば、これらは酵素反応におい
て安定なホスト−ゲスト錯体を形成するための包接化合
物として注目されている。
【0006】また、カリックスアレンの杯構造に於ける
底縁(lower rim )部は相当する複数のフェノール性水
酸基を有しており、この水酸基群の金属に対する選択的
な配位子としての機能を利用して金属イオンの輸送体と
しても注目されている。更にはlower rim部のフェノー
ル性水酸基は機能性官能基の導入にも利用されている。
例えば、フェノール性水酸基部位にp−ニトロフェニル
基を導入したカリックスアレン誘導体(特開昭62−2
23156号公報)、また燐酸基を導入したカリックス
アレン誘導体のウラン吸着剤としての提案(特開平2−
229198号公報)やエーテル結合やエステル結合を
導入し、各種の空孔を有するカリックスアレン誘導体を
得て、生体液中の塩素イオンの定量に利用する技術(特
開平4−342733号公報)や特定のアルカリ金属識
別に利用する技術が報告されている[ブリテン オブ
ザ ケミカル ソサイエティ オブ ジャパン(Bull.C
hem.Soc.Jpn.),62,1674(1989)]。
【0007】同様にフェノール骨格部分のp位への芳香
族求電子置換反応により各種の置換基を導入したり、フ
ェノール性水酸基部位の一部をアミノ基に置換したアミ
ノカリックスアレン誘導体を遷移金属の分離、定量に応
用する技術(特開平5−70413号公報)などが報告
されている。上述したようにカリックスアレン誘導体に
よる分子認識技術は、その空孔部分を分子デザインする
ことにより選択性を高めることが主流であった。しか
し、より高選択的な分子認識技術系を構築するためには
水素結合や配位結合といったベクトル性を持つ結合を利
用することがより有効と考えられる。
【0008】例えば、ホスト化合物とゲスト化合物間で
双極子−双極子相互作用を利用することが出来ればより
高選択的な分子認識が可能となり、特定化合物の補足、
分離、定量などに応用できる機能性材料として大いに期
待できる。しかし、双極子モーメントの制御を利用した
高い分子認識能を持ったカリックスアレン誘導体は従
来、知られておらず、例えば、カリックスアレンのフェ
ノール性水酸基部位を環状カーボネート基で修飾したカ
リックスアレン誘導体は、知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機分子の
識別、人工酵素、高分子機能材料など広範な分野に用い
られるカリックスアレン誘導体とその製造方法に関す
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、nは4〜8の整数を示す。)で示
されるカリックスアレン誘導体に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の式(I)
【0014】
【化7】
【0015】(式中、nは前記と同義である。)で示さ
れる化合物は、式(II)
【0016】
【化8】
【0017】(式中、nは前記と同義である。)で示さ
れる化合物に反応溶媒中、触媒存在下、炭酸ガス(CO
2 )を反応させることにより合成することができる。該
触媒としてはアルカリ金属のハロゲン化物を式(II)
で示される化合物に対して0.02〜10重量%、好ま
しくは0.02〜1.0重量%用いられる。アルカリ金
属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウム等があげられ、特にリチウム、ナトリウム
が好適である。ハロゲンとしては塩素、ヨウ素、臭素等
があげられ、特に臭素が好適である。この反応は、好ま
しくは反応温度40〜180℃、より好ましくは80〜
100℃で5〜50時間、好ましくは15〜30時間行
う。反応溶媒としてはエポキサイドに対して不活性な溶
媒が好適であり、特に1−メチル−2−ピロリドンが好
適である。
【0018】上記反応の出発化合物である式(II)で
示される化合物も新規化合物であり、式(III)
【0019】
【化9】
【0020】(式中、nはは前記と同義である。)で示
される化合物とエピクロロヒドリンとを不活性な反応溶
媒中、塩基存在下に反応させることにより得ることがで
きる。使用されるエピクロロヒドリンの量は、式(II
I)で示される化合物に対して1〜20倍量(モル
比)、好ましくは2〜15倍量(モル比)である。塩基
としては、水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム等が使用可能であるが、特に水
素化ナトリウムが好適であり、その使用量は、式(II
I)で示される化合物に対して1〜5倍量(モル比)、
好ましくは2〜4倍量(モル比)が用いられる。不活性
な反応溶媒としてはトルエン、キシレンのような芳香族
系炭化水素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコ
ールエーテル、ジメチルホルムアミド等があげられる
が、テトラヒドロフラン/ジメチルホルムアミド混合溶
媒が特に好適である。この反応は、反応温度20℃〜用
いた溶媒の沸点、好ましくは、60℃〜用いた溶媒の沸
点で1〜30時間、好ましくは5〜15時間行う。
【0021】また、式(III)で示される化合物は、
特開平4−342733号公報記載の方法に準じて、p
−t−ブチルフェノールとホルムアルデヒドを塩基存在
下、縮合させることによって得ることができる。以下に
示す実施例は本発明の方法を説明するものであり、本発
明をそれらに限定するものではない。
【0022】
【実施例】
【0023】実施例1 テトラエポキシド[式(II)
で示される化合物、n=4]の合成
【0024】
【化10】
【0025】アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム(N
aH)(60%,1.0g,25mmol) 、p-t-ブチルカリックス[4]
アレン[式(III)で示される化合物、n=4](1.0
g,1.54mmol) をテトラヒドロフラン(THF)/ジメチ
ルホルムアミド(DMF)混合溶媒(25ml-25ml)に溶解
させた。その後、エピクロロヒドリン(7.48g,6.2ml,80.
8mmol)を加え6時間環流させた。薄層クロマトグラフィ
ーで原料のスポットがなくなった後に更に3時間経過
後、反応を停止した。メタノールを加えてNaHを処理
した後、水300ml を加えた。これを塩化メチレン100ml
で2回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムを加え
て乾燥し、濾過後減圧下で溶媒留去することにより粗生
成物を得た。この粗生成物をカラム精製[カラム充填
剤;ワコーゲルC−300(登録商標、和光純薬社
製),展開溶媒;塩化メチレン:酢酸エチル=1:5
(体積比)]した後、目的物を下記の条件で液体クロマ
トグラフィーで分取した。その結果、130mg (収率17.5
% )のテトラエポキシド[式(II)で示される化合
物、n=4]を得た。液体クロマトグラフィー分取条件 カラム;JAIゲルH−1000[内径2cm、長さ6
0cm(日本分析工業株式会社製)]とJAIゲルH−
2000[内径2cm、長さ60cm(日本分析工業株
式会社製)]を直列に接続した。 移動相;クロロホルム(流速3.50ml/min ) 検出器;UV(254nm)[UV−254型(日本分
析工業株式会社製)]、RI[RI−5型(日本分析工
業株式会社製)] FT-IR(KBr); 1245, 911, 872cm -1 1 H-NMR(270MHz,CDCl3);δ 6.7-6.9, 4.49, 4.28, 3.6-
4.0 , 3.18, 2.86, 2.56,1.10, 1.08.
【0026】実施例2 テトラカーボネート[式(I)
で示される化合物、n=4]の合成
【0027】
【化11】
【0028】実施例1で得られたテトラエポキシド[式
(II)で示される化合物、n=4](130mg,0.15mmol)
に触媒として臭化リチウム(LiBr)(3.42mg,0.03mm
ol)を加え、完全に炭酸ガス(CO2 )(1気圧) 雰囲気
下にした後、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)
1.0mlを加えた。この混合物を90℃で20時間加熱した。
反応終了後、水30mlを加え、エーテル10mlで3回抽出し
た。有機層を飽和食塩水で数回洗浄した後、無水硫酸マ
グネシウムを加えて乾燥し、濾過後、減圧下で溶媒を留
去することにより、130mg (収率82.5% )のテトラカー
ボネート[化合物(I)で示される化合物、n=4]を
得た。 FT-IR(KBr); 1800(C=O )cm -1 1 H-NMR(270MHz,CDCl3);δ 6.67-6.85, 5.0-5.8, 3.84-
4.84, 3.23, 1.21, 1.19,1.08, 0.98, 0.96.
【0029】
【発明の効果】本発明により、有機分子の高選択的識
別、人工酵素、高分子機能材料等の広い分野で有用であ
るカリックスアレン誘導体が提供される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、nは4〜8の整数を示す。)で示されるカリッ
    クスアレン誘導体。
  2. 【請求項2】 nが4である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 式(II) 【化2】 (式中、nは前記と同義である)で示される化合物に触
    媒存在下、炭酸ガスを反応させることを特徴とする請求
    項1に記載の式(I)の化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 式(II) 【化3】 (式中、nは前記と同義である)で示される化合物。
  5. 【請求項5】 nが4である請求項4記載の化合物。
  6. 【請求項6】 式(III) 【化4】 (式中、nは前記と同義である)で示される化合物に塩
    基存在下、エピクロロヒドリンを反応させることを特徴
    とする請求項4記載の式(II)の化合物の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2449124A (en) * 2007-05-11 2008-11-12 Sun Chemical Ltd Sensitiser for cationic photoinitiators

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2449124A (en) * 2007-05-11 2008-11-12 Sun Chemical Ltd Sensitiser for cationic photoinitiators
JP2010526803A (ja) * 2007-05-11 2010-08-05 サン ケミカル リミテッド カチオン光開始剤用増感剤
US8785515B2 (en) 2007-05-11 2014-07-22 Sun Chemical Corporation Sensitizer for cationic photoinitiators

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