JP2003327675A - 架橋構造を有する軸不斉化合物重合体 - Google Patents

架橋構造を有する軸不斉化合物重合体

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Yoshio Okamoto
佳男 岡本
Shigeki Habagami
茂樹 幅上
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不斉識別材料として有用な軸不斉化合物重合
体の提供。 【解決手段】 下記一般式(I)で示される架橋構造を
有する軸不斉化合物重合体。 【化1】 (Aは、36員環までの炭素原子を主な構成原子とする
環状構造を示す。酸素、硫黄、セレン等から選ばれる1
個以上のヘテロ原子を含有する構造を示し、Arは芳香
族環状化合物を示し、Ar−1とAr−2は同一でも異
なっていても良い。Y及びZは、Ar−1とAr−2の
間に軸不斉構造を形成させる置換基を示す。R、R
は、水素、炭素数30以下のアルキル基、アリール基等
から選ばれるもので、同一でも異なっていてもよい。m
は5〜1000の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性な架橋構
造を有した軸不斉化合物重合体、その製造方法及び前記
軸不斉化合物重合体を使用する光学異性体分離用分離剤
等に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】光学活
性な重合体は、高分子主鎖の高次構造に由来する特異な
機能性に関心が寄せられており、これまで幾つかの報告
例がある。
【0003】特開昭56−106907号公報には、光
学活性なメタクリル酸トリフェニルメチルの重合体が開
示されており、この物質の高分子主鎖は一方向きのらせ
ん構造を有し、高い施光性を示すとともに、光学異性体
分離剤としても有用であることが記載されている。特開
昭56−167708号公報には、アクリル酸アミドの
重合体が開示され、この物質はその分子不斉に基づく大
きな施光性を示し、光学分割剤として有用であることが
記載されている。更に特願平10−49238号公報に
は、光学活性ポリフェニルアセチレンが光学異性体の絶
対配置識別剤として利用可能であることが記載されてい
る。また、特開昭64−79230号公報には、光学活
性な重合体を用いた液晶組成物が開示されている。
【0004】本発明の課題は、特異的な機能を持つ新規
な光学活性重合体、製造方法、更にはそれを用いた光学
異性体分離材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題の解
決手段として、下記一般式(I)で示される架橋構造を
有する軸不斉化合物重合体を提供する。
【0006】
【化4】
【0007】(式中の各記号の意味は下記のとおり。
【0008】Aは、36員環までの炭素原子を主な構成
原子とする環状構造を示し、酸素、硫黄、セレン、窒
素、燐、アンチモン、ケイ素から選ばれる1個以上のヘ
テロ原子を含有する構造を示す。
【0009】Arは、芳香族環状化合物を示し、Ar−
1とAr−2は、同一でも異なっていてもよい。
【0010】Y及びZは、Ar−1及びAr−2と共に
軸不斉構造を形成させる原子団を示す。
【0011】R、Rは、水素、炭素数30以下のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、
アミノ基、アルコキシ基、シロキシ基及びアセトキシ基
から選ばれるもので、同一でも異なっていてもよい。
【0012】mは5〜1000の整数を示す。) 更に本発明は、上記課題の他の解決手段として、下記一
般式(II)で示されるクラウンエーテルを架橋構造とし
て有する軸不斉化合物重合体を提供する。
【0013】
【化5】
【0014】(式中、nは10以下の整数を示し、Xは
酸素又は窒素原子を示し、他の記号の意味は一般式
(I)と同様である。) 本発明は、上記課題の解決手段として、下記一般式(II
I)で示されるクラウンエーテルを架橋構造として有す
る軸不斉化合物重合体を提供する。
【0015】
【化6】
【0016】(式中、nは10以下の整数を示し、Xは
酸素又は窒素原子を示し、他の記号の意味は一般式
(I)と同様である。) また本発明は、上記他の課題の解決手段として、上記各
発明の軸不斉化合物重合体の製造方法、上記各発明の軸
不斉化合物重合体からなる光学異性体分離材料を提供す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】一般式(I)、(II)又は(II
I)で示される架橋構造を有する軸不斉化合物重合体は
上記の各一般式のとおりであり、各一般式中の各記号の
詳細は次のとおりである。
【0018】Aは、36員環までの炭素原子を主な構成
原子とする環状構造、好ましくは6〜36員環の環状構
造を示し、複数の環状構造を形成していてもよい。
【0019】環状構造中には、酸素、硫黄、セレン、窒
素、燐、アンチモン、ケイ素等のヘテロ原子が1個以上
含まれている。またカルボニル基、エステル基、アミド
基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等の極性
官能基を有していてもよいが、特に望ましいのは、クラ
ウンエーテルと呼ばれている等間隔で配列した酸素原子
やクリプタントと呼ばれている等間隔で配列した窒素原
子であり、特に好適であるのはクラウンエーテル構造で
ある。
【0020】Arは、芳香族環状化合物を示し、好まし
くは炭素数6〜14の芳香族環状化合物を示す。Ar−
1とAr−2は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
置換基R又はRを有し、これらの置換基の存在によ
る立体障害により、Ar−1とAr−2の回転障壁によ
って軸不斉構造が形成される構造であればいかなる構造
でもよい。
【0021】Y及びZは、Ar−1及びAr−2と共に
軸不斉構造を形成させる原子団を示し、1,1’−ビナ
フチル単位を形成するもの、6,6’−ジメチル−1,
1’−ビフェニル単位を形成するもの等を挙げることが
できる。
【0022】R、Rは、水素、炭素数30以下のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、
アミノ基、アルコキシ基、シロキシ基及びアセトキシ基
から選ばれるものである。R、Rは同一でも異なっ
ていてもよいが、同一であることが好ましく、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基又はアセトキシ基が好ましい。Xは
酸素又は窒素原子を示し、好ましくは酸素原子である。
【0023】mは5〜1000の整数を示し、好ましく
は10〜1000、より好ましくは取り扱いの容易さの
点で10〜500の整数である。nは、10以下の整数
を示し、好ましくは2〜6の整数を示す。
【0024】一般式(I)〜(III)で示される軸不斉
化合物重合体は、一般式(I)〜(III)で示される構
成単位が導かれる各モノマーを用い、金属触媒を使用し
た酸化的カップリング反応を適用した繰り返し重合によ
り得ることができる。
【0025】金属触媒は、酸化的カップリング反応を引
き起させる金属であればいかなる種類のものでもよく、
0価金属でも酸化状態が上がった原子価金属でもよい。
【0026】金属としては特に遷移金属が望ましく、よ
り好適にはウルマン反応などに使用されることで知られ
る銅やニッケル等が好ましい。酸化数が1価以上の金属
に対するカウンターアニオンとしては、通常、金属価カ
チオンのカウンターアニオンとして使用されるものなら
ばよいが、具体的には塩素アニオン、臭素アニオンに代
表されるハロゲンアニオン、ヘキサフルオロリン酸アニ
オン、過塩素酸アニオン、テトラフルオロホウ酸アニオ
ン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン等の原子団
アニオンでも構わない。
【0027】配位子はあっても無くてもよい。配位子を
使用する場合は、金属に配位可能な官能基を有する化合
物であればいかなる構造のものでもよく、配位子自体に
不斉構造があってもなくてもよい。金属への配位の点で
は、窒素、リン、酸素原子を有する配位子が望ましく、
特に二座以上の配位座を有した配位子がさらに望まし
い、その中でも銅を金属とした場合には、スパルテイ
ン、下記式で示されるピロリジニルメチルピロジニン
(PMP)、N,N,N’,N’,−テトラメチルエチレンジア
ミン(TMEDA)といったジアミン配位子が好適であ
る。
【0028】
【化7】
【0029】酸化的カップリング反応による繰り返し重
合反応は、窒素雰囲気下又は酸素雰囲気下で行うことが
望ましいが空気雰囲気下で行ってもよい。またモノマー
が常温、常圧で液体の場合、無溶剤条件でも重合反応を
行うことができるが、固体である場合に使用する反応溶
媒としては、鋳型高分子化合物が溶解可能であれば使用
することができる。より望ましくは、トルエン、テトラ
ヒドロフラン、クロロホルム、塩化メチレン、メタノー
ル等である。
【0030】酸化的カップリング重合反応を行う際の原
料モノマー濃度は、0.01mmol/L(溶剤)から
無溶媒条件までの濃度が用いられるが、反応溶媒中で重
合を行う際の好適なモノマー濃度は、反応溶媒中、1m
mol/L〜10mol/Lとなる濃度範囲が好まし
い。金属触媒の使用濃度は、反応液中、0.0001m
mol/L〜1mol/Lとなる濃度範囲が好ましく、
0.1mmol/L〜1mol/Lの範囲がより好まし
い。
【0031】配位子を反応時に添加する場合、その量
は、上限に関しては重合溶剤に溶解する濃度であればい
かなる濃度でも構わないが、金属触媒モル数に対して1
00倍量〜1/100倍量の範囲で使用することが好ま
しく、10倍量〜1/10倍量の範囲がより好ましい。
【0032】本発明の重合体を不斉識別材料とした場合
の識別対象化合物はいかなる光学異性体化合物でもよい
が、特に架橋構造部分と相互作用可能な光学異性体が望
ましい。
【0033】本発明の軸不斉化合物重合体は、光学異性
体分離メディア、センシング材料等の不斉識別機能を有
した材料として適用できるが、液晶、非線型光学材料等
の機能材料としても適用の可能性がある。
【0034】分離メディアとしては、クロマトグラフィ
ー固定相、膜分離材料、ホストゲスト分離材料等に適用
できるが、特に液体クロマトグラフィー(HPLC)、
ガスクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、キ
ャピラリー電気泳動などのクロマトグラフィー用材料と
して好適であり、特定分子への認識材料という点では、
分取用液体クロマトグラフィー基材、特に擬似移動床方
式を組み合わせた大量分取を志向したクロマトグラフィ
ー基材への適用が好ましい。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例にそって詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0036】製造例1(モノマー(IV)、(V)、(VI)の製
造) 窒素置換した反応容器に2,3-ジヒドロキシナフタレン
(32.0g、200mmol)を入れ、DMSO(20
0ml)を加え溶解した。臭化ベンジル(19.0m
l、160mmol)、炭酸カリウム(27.6g、2
00mmol)を加え、90℃にて2.5時間攪拌し
た。その後、反応混合物を濾過し、エーテルで洗浄し
た。得られた溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和
塩化ナトリウム水溶液で抽出し、有機層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧蒸留し粗生成物を得た。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル/クロロホルム)により精製し、
2-ヒドロキシ-3-ベンジルオキシナフタレン(収量:2
2.7g、収率:56.8%)を得た。
【0037】窒素置換した容器に、CuCl(OH)・
TMEDA(0.120g、0.515mmol)を入
れ、ジクロロメタン(275ml)及び2-ヒドロキシ-3
-ベンジルオキシナフタレン(12.9g、51.5m
mol)を加え、酸素雰囲気にし、23時間攪拌した。
その後、希塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、得られ
た有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧
蒸留し粗生成物を得た。得られた粗生成物をカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル/クロロ
ホルム)により精製し、モノマー(IV)(収量:12.2
g、収率:95.1%)を得た。
【0038】窒素置換した反応容器にt-ブトキシカリウ
ム(KTB)(0.573g、 5.11mmol)を
入れ、乾燥THF(8ml)を加え、ついで、モノマー(I
V)(0.849g、1.70mmol)を加え攪拌・溶
解した。また、別に窒素置換した反応容器にpenta(ethy
leneglycol)di-p-toulenesulfonate(0.976g、
1.70mmol)THF(9ml)を加え、溶液を調
製した。この溶液を先の反応容器に加え、加熱還流し、
4時間攪拌を行った。その後、この反応混合物を希塩酸
―クロロホルムにて抽出し、得られた有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧乾燥し粗生成物を得
た。この得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル/クロロホルム)にて精
製し、モノマー(V)(収量:0.563g、収率:4
7.2%)を得た。
【0039】窒素置換した反応容器にモノマー(V)
(0.563g、0.803mmol)を入れ、THF
(10ml)を加え、攪拌・溶解した。次に10%パラ
ジウム炭素(0.113g、20質量%)を加え、水素
雰囲気とし、23時間攪拌を行った。この得られた反応
混合物をろ過し、THFにて洗浄したのち、溶媒を減圧
蒸留し、粗生成物を得た。この得られた粗生成物をカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル/クロロホルム)にて精製し、モノマー(VI)(収
量:0.216g、収率:51.7%)を得た。
【0040】
【化8】
【0041】(式中のBnはベンジル基を示す。)得ら
れたモノマー(VI)は、HPLCにより、R体とS体に
それぞれ分取した。分取条件は以下のとおり。 カラム・・・CHIRALPAK AD(2cmφ×25cmL) 溶離液・・・エタノール 流速・・・・3ml/min 得られたモノマー(VI)の1H−NMRスペクトル、赤
外線吸収スペクトル及び旋光度を以下に示す。
【0042】H-NMR(400MHz, CDCl3) :δ3.36-3.75
(m, 20H, -OCH2CH2O-), 7.08-7.76(m, 12H, C6H5OH) IR(KBr):3231, 2875,1597,1509,1442,1347,1251,117
0,1111,1043,951,870,750cm-1 [α]25 D=-55.8°(CHCl3,c=1.0,R体)、[α]25 D=+60.0°
(CHCl3,c=1.0,S体)。
【0043】実施例1(ジアミン錯体として(-)-スパル
テインを使用した軸不斉化合物重合体の製造) 窒素置換した反応容器に塩化銅II(0.207g、モノ
マーに対して2当量)を入れ、塩化メチレン(13.4m
l)を加えた。(-)-スパルテイン(0.71ml、モノマ
ーに対して4当量)を加え、20分攪拌することにより
触媒を調製した。次に、モノマー(VI)(0.40g、
0.77mmol)を加え、24時間攪拌した。反応混
合物をメタノール(250ml)に滴下し、得られた沈殿
物を遠心分離し、さらに繰り返しメタノールで洗浄した
後、真空乾燥を行い、下記式(VII)で示される軸不斉化
合物重合体を得た。生成物はGPC、旋光計により分析
を行い、その結果を表1に示す。
【0044】
【化9】
【0045】実施例2(ジアミン錯体として(+)PMPを使
用した軸不斉化合物重合体の製造) 窒素置換した反応容器に、塩化銅I(0.0152g、
20mol%)を入れ、0.5mol/L(+)PMP/塩
化メチレン溶液 (0.38ml、25mol%)を加
え、酸素雰囲気にし、20分攪拌することにより触媒を
調製した。次に、モノマー(V)(0.40g、0.77m
mol)を塩化メチレン(6.4ml)に溶かした溶液を
上記混合物に加え、24時間攪拌した。反応混合物をメ
タノール(250ml)に滴下し、得られた沈殿物を遠心
分離し、更に繰り返しメタノールで洗浄した後、真空乾
燥を行い、式(VII)で示される軸不斉化合物重合体を得
た。生成物はGPC、旋光計により分析を行い、その結
果を表1に示す。
【0046】実施例3(ジアミン錯体としてTMEDA
を使用した軸不斉化合物重合体の製造) 窒素置換した反応容器に塩化銅I(0.0152g、2
0mol%)を入れ、0.66MのTMEDA/塩化メ
チレン溶液(0.29ml、25mol%)を加え、酸
素雰囲気にし、20分攪拌することにより触媒を調製
た。次に、モノマー(V)(0.40g、0.77mmo
l)を塩化メチレン(6.4ml)に溶かした溶液を上記
混合物に加え、24時間攪拌した。反応混合物をメタノ
ール(250ml)に滴下し、得られた沈殿物を遠心分離
し、更に繰り返しメタノールで洗浄した後、真空乾燥を
行い、式(VII)で示される軸不斉化合物重合体を得た。
生成物はGPC、旋光計により分析を行い、その結果を
表1に記す。
【0047】
【表1】
【0048】a):メタノール不溶出重量から算出 b):サイズ排除クロマトグラフィー法(THF)により測定
(ポリスチレン換算) c):CHCl3, c=1.0 応用例1 製造例1、実施例1〜3で製造したモノマー及びポリマ
ーにて、フェニルグリシンメチルエステルの塩酸塩に対
する不斉識別能の評価を行った。ラセミ体のアミノ酸塩
酸塩及びLiPFを含む水溶液(アミノ酸=0.02
5mol/L)をポリマーのクロロホルム溶液(モノマー
基準=0.0125mol/L)で15分間激しく攪拌
し、抽出操作を行った(モノマーユニット/アミノ酸=1
/2、モノマーユニット/LiPF=1/20)。水
層のUV及びCD吸収を測定し、アミノ酸の濃度及び光
学純度(e.e.)を決定した。また、α値は以下の式に従っ
て決定した。結果を以下の表2に示す。
【0049】
【数1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の軸不斉化合物重合体は、光学異
性体分離メディア、センシング材料等の不斉識別機能を
有した材料として適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07D 323/00 C07D 323/00 Fターム(参考) 4C022 NA04 4G066 AB03A AB05A AB11A AB15A AB18A AB23A AC12B AC31B AC33B AC35B BA36 CA19 CA54 EA01 FA05 FA09 4J032 BA22 BA25 BB04 BB06 BC03 CA12 CB01 CD02 CE03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される架橋構造を
    有する軸不斉化合物重合体。 【化1】 (式中の各記号の意味は下記のとおり。Aは、36員環
    までの炭素原子を主な構成原子とする環状構造を示し、
    酸素、硫黄、セレン、窒素、燐、アンチモン、ケイ素か
    ら選ばれる1個以上のヘテロ原子を含有する構造を示
    す。Arは、芳香族環状化合物を示し、Ar−1とAr
    −2は、同一でも異なっていてもよい。Y及びZは、A
    r−1及びAr−2と共に軸不斉構造を形成させる原子
    団を示す。R、Rは、水素、炭素数30以下のアル
    キル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシ基、ア
    ミノ基、アルコキシ基、シロキシ基及びアセトキシ基か
    ら選ばれるもので、同一でも異なっていてもよい。mは
    5〜1000の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で示されるクラウンエ
    ーテルを架橋構造として有する軸不斉化合物重合体。 【化2】 (式中、nは10以下の整数を示し、Xは酸素又は窒素
    原子を示し、他の記号の意味は一般式(I)と同様であ
    る。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(III)で示されるクラウン
    エーテルを架橋構造として有する軸不斉化合物重合体。 【化3】 (式中、nは10以下の整数を示し、Xは酸素又は窒素
    原子を示し、他の記号の意味は一般式(I)と同様であ
    る。)
  4. 【請求項4】 一般式(I)、(II)又は(III)で示
    される軸不斉化合物重合体の製造方法であり、それぞれ
    の単量体を用い、金属触媒を使用した酸化的カップリン
    グ反応により、一般式(I)、(II)又は(III)で示
    される軸不斉化合物重合体を得ることを特徴とする製造
    方法。
  5. 【請求項5】 金属触媒として銅及びジアミン配位子触
    媒を用いる請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1記載の軸不斉
    化合物重合体を使用する光学異性体分離用分離剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか1記載の軸不斉
    化合物重合体を使用する液体クロマトグラフィー用光学
    異性体分離用固定相。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれか1記載の軸不斉
    化合物重合体を使用する擬似移動床方式を含む分取用液
    体クロマトグラフィー用光学異性体分離用固定相。
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