JPH1045683A - プロパルギルアミン化合物の製造方法 - Google Patents

プロパルギルアミン化合物の製造方法

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JPH1045683A
JPH1045683A JP8341991A JP34199196A JPH1045683A JP H1045683 A JPH1045683 A JP H1045683A JP 8341991 A JP8341991 A JP 8341991A JP 34199196 A JP34199196 A JP 34199196A JP H1045683 A JPH1045683 A JP H1045683A
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信三 世古
Akihiko Nakamura
明彦 中村
Yasuo Hazama
資雄 間
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C249/00Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton
    • C07C249/02Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton of compounds containing imino groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/62Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by cleaving carbon-to-nitrogen, sulfur-to-nitrogen, or phosphorus-to-nitrogen bonds, e.g. hydrolysis of amides, N-dealkylation of amines or quaternary ammonium compounds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロパルギル化合物からアンモニアを反応試
剤として用い、特別な設備を用いることなく簡便な操作
で、かつジプロパルギルアミン化合物やトリプロパルギ
ルアミン化合物を副生することなくプロパルギルアミン
化合物を製造できる方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1) で示されるプロパルギル化合物に一般式(2) ArCHO (2) で示される芳香族アルデヒドおよびアンモニアを反応さ
せて一般式(3) で示されるイミン化合物を得、次いで得られたイミン化
合物を加水分解することを特徴とする一般式(4)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロパルギルアミン
化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プロパルギルアミン化合物は医農薬の中
間体として重要な化合物である。かかるプロパルギルア
ミン化合物の製造方法としては、プロパルギル化合物を
アミノ化する方法が知られており、例えばアミノ化剤と
してヘキサメチレンテトラミンを用いる方法〔デレピン
(Delepine)反応、日本化学雑誌、76,1404(19
55)、Bull.Soc.Chim.Fr.,490(1958)〕、フタルイミドカ
リウムなどを用いる方法〔ガブリエル(Gabrie
l)反応、Bull.Soc.Chim.Fr.,2464(1963)、Justus Lie
bigs Ann.Chem.,870(1974)、特開昭50−46609号
公報〕などや、プロパルギルハライドからプロパルギル
アジドを経由する方法〔スタウジンガー(Staudi
nger)反応、Synthesis,202(1985)〕などが知られ
ている。
【0003】しかしながら、デレピン反応による方法は
操作が煩雑な上、反応後、大量に副生する塩化アンモニ
ウムを分離することが困難であり、ガブリエル反応によ
る方法は用いるフタルイミドカリウムが高価であるばか
りか、過酷な反応条件を必要とするものであり、スタウ
ジンガー反応による方法は爆発性の高いプロパルギルア
ジドを取り扱うための特別の製造設備を必要とするな
ど、いずれも工業的に満足できるものであるとは言えな
かった。
【0004】また、安価なアミノ化剤として知られてい
るアンモニアをプロパルギル化合物と反応させて製造す
る方法も知られているが〔Compt.Rend.,232,167(195
1)〕、この方法ではジプロパルギルアミン化合物やトリ
プロパルギルアミン化合物が大量に副生するため、目的
とするプロパルギルアミン化合物の収率は極めて低いも
のであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
プロパルギル化合物から安価な反応試剤を用い、特別な
設備を用いることなく簡便な操作により、かつジプロパ
ルギルアミン化合物やトリプロパルギルアミン化合物を
副生することなくプロパルギルアミン化合物を製造でき
る方法を開発すべく鋭意検討した結果、プロパルギル化
合物を芳香族アルデヒドおよびアンモニアと反応させる
ことによって選択的にイミン化合物を得、次いでこれを
加水分解することによってプロパルギルアミン化合物を
工業的に有利に製造できることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) (式中、Rは水素、低級アルキル基、アリール基または
ヘテロアリール基を示し、Xはハロゲン原子またはスル
ホニルオキシ基を示す。)で示されるプロパルギル化合
物に一般式(2) ArCHO (2) (式中、Arはアリール基を示す。)で示される芳香族
アルデヒドおよびアンモニアを反応させて一般式(3) (式中、R、Arはそれぞれ前記と同じ意味を示す。)
で示されるイミン化合物を得、次いで得られたイミン化
合物を加水分解することを特徴とする一般式(4) (式中、Rは前記と同じ意味を示す。)で示されるプロ
パルギルアミン化合物の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】一般式(1)で示されるプロパル
ギル化合物において、置換基Rにおける低級アルキル基
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオ
ペンチル基、n−ヘキシル基などの直鎖状または分枝状
の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。
【0008】アリール基としては、例えばフェニル基、
ナフチル基などが挙げられ、これらのアリール基はハロ
ゲン原子、ニトロ基、低級アルキル基または低級アルコ
キシ基より選ばれる1〜3個の置換基で置換されていて
もよい。ここでハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素
原子、臭素原子およびヨウ素原子が挙げられ、低級アル
キル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基などの直鎖状また
は分枝状の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられ、
低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブト
キシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブ
トキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ
基、n−ヘキシルオキシ基などの直鎖状または分枝状の
炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。
【0009】ヘテロアリール基としては、例えば2−チ
エニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル
基などが挙げられる。これらのヘテロアリール基はハロ
ゲン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基より
選ばれる1個または2個の置換基で置換されていてもよ
い。ここでハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子
および臭素原子が挙げられ、低級アルキル基としては、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、
n−ヘキシル基などの直鎖状または分枝状の炭素数1〜
6のアルキル基などが挙げられ、低級アルコキシ基とし
ては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチ
ルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキ
シ基などの直鎖状または分枝状の炭素数1〜6のアルコ
キシ基などが挙げられる。
【0010】置換基Xで示されるハロゲン原子として
は、例えば塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子などが
挙げられる。スルホニルオキシ基としては、例えばメタ
ンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、
p−トルエンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタン
スルホニルオキシ基などが挙げられる。
【0011】かかるプロパルギル化合物としては、例え
ばプロパルギルクロリド、プロパルギルブロミド、プロ
パルギルヨージド、プロパルギルメタンスルホナート、
プロパルギルベンゼンスルホナート、プロパルギルp−
トルエンスルホナート、プロパルギルトリフルオロメタ
ンスルホナート、2−ブチニルブロミド、2−ブチニル
メタンスルホナート、2−ブチニルベンゼンスルホナー
ト、2−ブチニルp−トルエンスルホナート、2−ブチ
ニルトリフルオロメタンスルホナート、2−ペンチニル
メタンスルホナート、4−メチル−2−ペンチニルメタ
ンスルホナート、2−ヘキシニルブロミド、4−メチル
−2−ヘキシニルベンゼンスルホナート、5−メチル−
2−ヘキシニルメタンスルホナート、2−ヘプチニルp
−トルエンスルホナート、5−メチル−2−ヘプチニル
メタンスルホナート、2−オクチニルブロミド、2−ノ
ニルメタンスルホナート、
【0012】3−フェニル−2−プロピニルメタンスル
ホナート、3−フェニル−2−プロピニルベンゼンスル
ホナート、3−フェニル−2−プロピニルp−トルエン
スルホナート、3−(4−フルオロフェニル)−2−プ
ロピニルメタンスルホナート、3−(3−クロロフェニ
ル)−2−プロピニルメタンスルホナート、3−(2−
ブロモフェニル)−2−プロピニルベンゼンスルホナー
ト、3−(4−ニトロフェニル)−2−プロピニルメタ
ンスルホナート、3−(4−メチルフェニル)−2−プ
ロピニルp−トルエンスルホナート、3−(4−メトキ
シフェニル)−2−プロピニルメタンスルホナート、3
−(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピニルトリ
フルオロメタンスルホナート、3−(2,4,5−トリ
メチルフェニル)−2−プロピニルメタンスルホナー
ト、
【0013】3−(1−ナフチル)−2−プロピニルp
−トルエンスルホナート、3−(2−ナフチル)−2−
プロピニルベンゼンスルホナート、3−(2−チエニ
ル)−2−プロピニルメタンスルホナート、3−(5−
フルオロ−2−チエニル)−2−プロピニルメタンスル
ホナート、3−(5−クロロ−2−チエニル)−2−プ
ロピニルメタンスルホナート、3−(5−ブロモ−2−
チエニル)−2−プロピニルメタンスルホナート、3−
(5−メチル−2−チエニル)−2−プロピニルメタン
スルホナート、3−(3−チエニル)−2−プロピニル
ベンゼンスルホナート、3−(5−フルオロ−3−チエ
ニル)−2−プロピニルp−トルエンスルホナート、3
−(5−クロロ−3−チエニル)−2−プロピニルトリ
フルオロメタンスルホナート、3−(5−ブロモ−3−
チエニル)−2−プロピニルメタンスルホナート、3−
(5−メチル−3−チエニル)−2−プロピニルベンゼ
ンスルホナート、
【0014】3−(2−フリル)−2−プロピニルメタ
ンスルホナート、3−(5−フルオロ−2−フリル)−
2−プロピニルメタンスルホナート、3−(5−クロロ
−2−フリル)−2−プロピニルメタンスルホナート、
3−(5−ブロモ−2−フリル)−2−プロピニルメタ
ンスルホナート、3−(5−メチル−2−フリル)−2
−プロピニルメタンスルホナート、3−(3−フリル)
−2−プロピニルベンゼンスルホナート、3−(5−フ
ルオロ−3−フリル)−2−プロピニルp−トルエンス
ルホナート、3−(5−クロロ−3−フリル)−2−プ
ロピニルトリフルオロメタンスルホナート、3−(5−
ブロモ−3−フリル)−2−プロピニルメタンスルホナ
ート、3−(5−メチル−3−フリル)−2−プロピニ
ルベンゼンスルホナートなどが挙げられる。かかるプロ
パルギル化合物はいずれも対応するアルコールから容易
に製造することができる(例えば特許公報第25245
13号など参照)。
【0015】一般式(2)で示される芳香族アルデヒド
において、置換基Arで示されるアリール基としては、
例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。かか
るアリール基はハロゲン原子、ニトロ基、低級アルキル
基または低級アルコキシ基より選ばれる1〜3個の置換
基で置換されていてもよい。ここでハロゲン原子として
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が
挙げられ、低級アルキル基としては、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基
などの直鎖状または分枝状の炭素数1〜6のアルキル基
が挙げられ、低級アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペ
ンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基などの直鎖状ま
たは分枝状の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ
る。
【0016】かかる芳香族アルデヒドとしては、例えば
ベンズアルデヒド、2−フルオロベンズアルデヒド、3
−フルオロベンズアルデヒド、4−フルオロベンズアル
デヒド、2−クロロベンズアルデヒド、3−クロロベン
ズアルデヒド、4−クロロベンズアルデヒド、2,4−
ジクロロベンズアルデヒド、2−ブロモベンズアルデヒ
ド、3−ブロモベンズアルデヒド、4−ブロモベンズア
ルデヒド、4−ヨードベンズアルデヒド、3−ニトロベ
ンズアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒド、2−メ
チルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、
4−メチルベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズ
アルデヒド、4−エチルベンズアルデヒド、4−ブチル
ベンズアルデヒド、2−メトキシベンズアルデヒド、3
−メトキシベンズアルデヒド、4−メトキシベンズアル
デヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド、3,4
−メチレンジオキシベンズアルデヒド、1−ナフタレン
カルボアルデヒド、2−ナフタレンカルボアルデヒドな
どが挙げられ、その使用量はプロパルギル化合物に対し
て通常0.7〜10モル倍、好ましくは0.8〜5モル
倍の範囲である。
【0017】アンモニアはアンモニア水溶液であっても
よいしアンモニアガスであってもよいが、反応系内に吹
き込み装置などを用いることなく供給でき、しかも後処
理が簡便である点でアンモニア水溶液が好ましく用いら
れる。かかるアンモニア水溶液を用いる場合、その濃度
は通常5〜30重量%である。かかるアンモニアの使用
量はプロパルギル化合物に対して通常2〜20モル倍、
好ましくは3〜15モル倍の範囲である。
【0018】反応は通常、溶媒中で行われる。かかる溶
媒は収率がよく、しかも反応後の処理を簡便にし得る点
で、疎水性であることが好ましい。かかる疎水性の溶媒
としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの
芳香族炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン
などの脂肪族炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベン
ゼン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジエトキシメタ
ンなどのエーテル化合物などが挙げられる。これらの溶
媒はそれぞれ単独または2種類以上を混合して用いら
れ、その使用量はプロパルギル化合物に対して通常0.
5〜50重量倍、好ましくは1〜30重量倍の範囲であ
る。
【0019】反応は、例えば溶媒中でプロパルギル化合
物および芳香族アルデヒドを混合した後、アンモニアを
供給することにより行われ、アンモニアとしてアンモニ
ア水溶液を用いる場合には、溶媒中で芳香族アルデヒド
およびアンモニアを混合した後、プロパルギル化合物を
供給してもよい。反応温度は通常0〜100℃、好まし
くは15〜50℃の範囲である。
【0020】かくして一般式(3)で示されるイミン化
合物が得られるが、かかるイミン化合物としては、例え
ばN−ベンジリデン−2−プロピニルアミン、N−(2
−フルオロベンジリデン)−2−プロピニルアミン、N
−(3−フルオロベンジリデン)−2−プロピニルアミ
ン、N−(4−フルオロベンジリデン)−2−プロピニ
ルアミン、N−(2−クロロベンジリデン)−2−プロ
ピニルアミン、N−(3−クロロベンジリデン)−2−
プロピニルアミン、N−(4−クロロベンジリデン)−
2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロベンジ
リデン)−2−プロピニルアミン、N−(2−ブロモベ
ンジリデン)−2−プロピニルアミン、N−(3−ブロ
モベンジリデン)−2−プロピニルアミン、N−(4−
ブロモベンジリデン)−2−プロピニルアミン、N−
(4−ヨードベンジリデン)−2−プロピニルアミン、
N−(3−ニトロベンジリデン)−2−プロピニルアミ
ン、N−(4−ニトロベンジリデン)−2−プロピニル
アミン、N−(2−メチルベンジリデン)−2−プロピ
ニルアミン、N−(3−メチルベンジリデン)−2−プ
ロピニルアミン、N−(4−メチルベンジリデン)−2
−プロピニルアミン、N−(2,4−ジメチルベンジリ
デン)−2−プロピニルアミン、N−(4−エチルベン
ジリデン)−2−プロピニルアミン、N−(4−ブチル
ベンジリデン)−2−プロピニルアミン、N−(2−メ
トキシベンジリデン)−2−プロピニルアミン、N−
(3−メトキシベンジリデン)−2−プロピニルアミ
ン、N−(4−メトキシベンジリデン)−2−プロピニ
ルアミン、N−(3,4−ジメトキシベンジリデン)−
2−プロピニルアミン、N−(3,4−メチレンジオキ
シベンジリデン)−2−プロピニルアミン、
【0021】N−(2−プロピニル)−1−ナフチルメ
タンイミン、N−(2−プロピニル)−2−ナフチルメ
タンイミン、N−ベンジリデン−2−ブチニルアミン、
N−(2−クロロベンジリデン)−2−ブチニルアミ
ン、N−(3−クロロベンジリデン)−2−ブチニルア
ミン、N−(4−クロロベンジリデン)−2−ブチニル
アミン、N−(2,4−ジクロロベンジリデン)−2−
ブチニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデン)−2
−ブチニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−
2−ブチニルアミン、N−(2−メチルベンジリデン)
−2−ブチニルアミン、N−(3−メチルベンジリデ
ン)−2−ブチニルアミン、N−(4−メチルベンジリ
デン)−2−ブチニルアミン、N−(2−メトキシベン
ジリデン)−2−ブチニルアミン、N−(3−メトキシ
ベンジリデン)−2−ブチニルアミン、N−(4−メト
キシベンジリデン)−2−ブチニルアミン、N−(3,
4−ジメトキシベンジリデン)−2−ブチニルアミン、
N−(3,4−メチレンジオキシベンジリデン)−2−
ブチニルアミン、
【0022】N−ベンジリデン−2−ペンチニルアミ
ン、N−(2−クロロベンジリデン)−2−ペンチニル
アミン、N−(3−クロロベンジリデン)−2−ペンチ
ニルアミン、N−(4−クロロベンジリデン)−2−ペ
ンチニルアミン、N−(2,4−ジクロロベンジリデ
ン)−2−ペンチニルアミン、N−(3−ニトロベンジ
リデン)−2−ペンチニルアミン、N−(4−ニトロベ
ンジリデン)−2−ペンチニルアミン、
【0023】N−ベンジリデン−4−メチル−2−ペン
チニルアミン、N−(2−クロロベンジリデン)−4−
メチル−2−ペンチニルアミン、N−(4−ニトロベン
ジリデン)−4−メチル−2−ペンチニルアミン、N−
ベンジリデン−2−ヘキシニルアミン、N−(2−クロ
ロベンジリデン)−2−ヘキシニルアミン、N−(3−
クロロベンジリデン)−2−ヘキシニルアミン、N−
(4−クロロベンジリデン)−2−ヘキシニルアミン、
N−(2,4−ジクロロベンジリデン)−2−ヘキシニ
ルアミン、N−(3−ニトロベンジリデン)−2−ヘキ
シニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−2−
ヘキシニルアミン、N−ベンジリデン−4−メチル−2
−ヘキシニルアミン、N−(2−クロロベンジリデン)
−4−メチル−2−ヘキシニルアミン、N−(4−ニト
ロベンジリデン)−4−メチル−2−ヘキシニルアミ
ン、N−ベンジリデン−5−メチル−2−ヘキシニルア
ミン、N−(2−クロロベンジリデン)−5−メチル−
2−ヘキシニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデ
ン)−5−メチル−2−ヘキシニルアミン、
【0024】N−ベンジリデン−2−ヘプチニルアミ
ン、N−(2−クロロベンジリデン)−2−ヘプチニル
アミン、N−(3−クロロベンジリデン)−2−ヘプチ
ニルアミン、N−(4−クロロベンジリデン)−2−ヘ
プチニルアミン、N−(2,4−ジクロロベンジリデ
ン)−2−ヘプチニルアミン、N−(3−ニトロベンジ
リデン)−2−ヘプチニルアミン、N−(4−ニトロベ
ンジリデン)−2−ヘプチニルアミン、N−ベンジリデ
ン−5−メチル−2−ヘプチニルアミン、N−(2−ク
ロロベンジリデン)−5−メチル−2−ヘプチニルアミ
ン、N−(4−ニトロベンジリデン)−5−メチル−2
−ヘプチニルアミン、
【0025】N−ベンジリデン−2−オクチニルアミ
ン、N−(2−クロロベンジリデン)−2−オクチニル
アミン、N−(3−クロロベンジリデン)−2−オクチ
ニルアミン、N−(4−クロロベンジリデン)−2−オ
クチニルアミン、N−(2,4−ジクロロベンジリデ
ン)−2−オクチニルアミン、N−(3−ニトロベンジ
リデン)−2−オクチニルアミン、N−(4−ニトロベ
ンジリデン)−2−オクチニルアミン、
【0026】N−ベンジリデン−2−ノニルアミン、N
−(2−クロロベンジリデン)−2−ノニルアミン、N
−(3−クロロベンジリデン)−2−ノニルアミン、N
−(4−クロロベンジリデン)−2−ノニルアミン、N
−(2,4−ジクロロベンジリデン)−2−ノニルアミ
ン、N−(3−ニトロベンジリデン)−2−ノニルアミ
ン、N−(4−ニトロベンジリデン)−2−ノニルアミ
ン、
【0027】N−ベンジリデン−3−フェニル−2−プ
ロピニルアミン、N−(2−クロロベンジリデン)−3
−フェニル−2−プロピニルアミン、N−(3−クロロ
ベンジリデン)−3−フェニル−2−プロピニルアミ
ン、N−(4−クロロベンジリデン)−3−フェニル−
2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロベンジ
リデン)−3−フェニル−2−プロピニルアミン、N−
(3−ニトロベンジリデン)−3−フェニル−2−プロ
ピニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−3−
フェニル−2−プロピニルアミン、
【0028】N−ベンジリデン−3−(3−クロロフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベン
ジリデン)−3−(3−クロロフェニル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(3−クロロベンジリデン)−3−
(3−クロロフェニル)−2−プロピニルアミン、N−
(4−クロロベンジリデン)−3−(3−クロロフェニ
ル)−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロ
ベンジリデン)−3−(3−クロロフェニル)−2−プ
ロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデン)−3
−(3−クロロフェニル)−2−プロピニルアミン、N
−(4−ニトロベンジリデン)−3−(3−クロロフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、
【0029】N−ベンジリデン−3−(2−ブロモフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベン
ジリデン)−3−(2−ブロモフェニル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(3−クロロベンジリデン)−3−
(2−ブロモフェニル)−2−プロピニルアミン、N−
(4−クロロベンジリデン)−3−(2−ブロモフェニ
ル)−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロ
ベンジリデン)−3−(2−ブロモフェニル)−2−プ
ロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデン)−3
−(2−ブロモフェニル)−2−プロピニルアミン、N
−(4−ニトロベンジリデン)−3−(2−ブロモフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、
【0030】N−ベンジリデン−3−(4−ニトロフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベン
ジリデン)−3−(4−ニトロフェニル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(3−クロロベンジリデン)−3−
(4−ニトロフェニル)−2−プロピニルアミン、N−
(4−クロロベンジリデン)−3−(4−ニトロフェニ
ル)−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロ
ベンジリデン)−3−(4−ニトロフェニル)−2−プ
ロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデン)−3
−(4−ニトロフェニル)−2−プロピニルアミン、N
−(4−ニトロベンジリデン)−3−(4−ニトロフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、
【0031】N−ベンジリデン−3−(4−メチルフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベン
ジリデン)−3−(4−メチルフェニル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(3−クロロベンジリデン)−3−
(4−メチルフェニル)−2−プロピニルアミン、N−
(4−クロロベンジリデン)−3−(4−メチルフェニ
ル)−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロ
ベンジリデン)−3−(4−メチルフェニル)−2−プ
ロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデン)−3
−(4−メチルフェニル)−2−プロピニルアミン、N
−(4−ニトロベンジリデン)−3−(4−メチルフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、
【0032】N−ベンジリデン−3−(4−メトキシフ
ェニル)−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベ
ンジリデン)−3−(4−メトキシフェニル)−2−プ
ロピニルアミン、N−(3−クロロベンジリデン)−3
−(4−メトキシフェニル)−2−プロピニルアミン、
N−(4−クロロベンジリデン)−3−(4−メトキシ
フェニル)−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジ
クロロベンジリデン)−3−(4−メトキシフェニル)
−2−プロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデ
ン)−3−(4−メトキシフェニル)−2−プロピニル
アミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−3−(4−
メトキシフェニル)−2−プロピニルアミン、N−ベン
ジリデン−3−(2,4−ジメチルフェニル)−2−プ
ロピニルアミン、N−(2−クロロベンジリデン)−3
−(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピニルアミ
ン、N−(3−クロロベンジリデン)−3−(2,4−
ジメチルフェニル)−2−プロピニルアミン、N−(4
−クロロベンジリデン)−3−(2,4−ジメチルフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロ
ロベンジリデン)−3−(2,4−ジメチルフェニル)
−2−プロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデ
ン)−3−(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−3−
(2,4−ジメチルフェニル)−2−プロピニルアミ
ン、
【0033】N−ベンジリデン−3−(2,4,5−ト
リメチルフェニル)−2−プロピニルアミン、N−(2
−クロロベンジリデン)−3−(2,4,5−トリメチ
ルフェニル)−2−プロピニルアミン、N−(3−クロ
ロベンジリデン)−3−(2,4,5−トリメチルフェ
ニル)−2−プロピニルアミン、N−(4−クロロベン
ジリデン)−3−(2,4,5−トリメチルフェニル)
−2−プロピニルアミン、N−(2,4−ジクロロベン
ジリデン)−3−(2,4,5−トリメチルフェニル)
−2−プロピニルアミン、N−(3−ニトロベンジリデ
ン)−3−(2,4,5−トリメチルフェニル)−2−
プロピニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−
3−(2,4,5−トリメチルフェニル)−2−プロピ
ニルアミン、
【0034】N−ベンジリデン−3−(1−ナフチル)
−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベンジリデ
ン)−3−(1−ナフチル)−2−プロピニルアミン、
N−(3−クロロベンジリデン)−3−(1−ナフチ
ル)−2−プロピニルアミン、N−(4−クロロベンジ
リデン)−3−(1−ナフチル)−2−プロピニルアミ
ン、N−(2,4−ジクロロベンジリデン)−3−(1
−ナフチル)−2−プロピニルアミン、N−(3−ニト
ロベンジリデン)−3−(1−ナフチル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−3−
(1−ナフチル)−2−プロピニルアミン、
【0035】N−ベンジリデン−3−(2−ナフチル)
−2−プロピニルアミン、N−(2−クロロベンジリデ
ン)−3−(2−ナフチル)−2−プロピニルアミン、
N−(3−クロロベンジリデン)−3−(2−ナフチ
ル)−2−プロピニルアミン、N−(4−クロロベンジ
リデン)−3−(2−ナフチル)−2−プロピニルアミ
ン、N−(2,4−ジクロロベンジリデン)−3−(2
−ナフチル)−2−プロピニルアミン、N−(3−ニト
ロベンジリデン)−3−(2−ナフチル)−2−プロピ
ニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデン)−3−
(2−ナフチル)−2−プロピニルアミン、
【0036】N−ベンジリデン−3−(2−チエニル)
−2−プロピニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5
−フルオロ−2−チエニル)−2−プロピニルアミン、
N−ベンジリデン−3−(5−クロロ−2−チエニル)
−2−プロピニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5
−ブロモ−2−チエニル)−2−プロピニルアミン、N
−(2−クロロベンジリデン)−3−(5−ブロモ−2
−チエニル)−2−プロピニルアミン、N−(4−クロ
ロベンジリデン)−3−(5−ブロモ−2−チエニル)
−2−プロピニルアミン、N−(4−ニトロベンジリデ
ン)−3−(5−ブロモ−2−チエニル)−2−プロピ
ニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5−メチル−2
−チエニル)−2−プロピニルアミン、N−ベンジリデ
ン−3−(3−チエニル)−2−プロピニルアミン、N
−ベンジリデン−3−(5−フルオロ−3−チエニル)
−2−プロピニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5
−クロロ−3−チエニル)−2−プロピニルトリフルオ
ロアミン、N−ベンジリデン−3−(5−ブロモ−3−
チエニル)−2−プロピニルアミン、N−ベンジリデン
−3−(5−メチル−3−チエニル)−2−プロピニル
アミン、
【0037】N−ベンジリデン−3−(2−フリル)−
2−プロピニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5−
フルオロ−2−フリル)−2−プロピニルアミン、N−
ベンジリデン−3−(5−クロロ−2−フリル)−2−
プロピニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5−ブロ
モ−2−フリル)−2−プロピニルアミン、N−ベンジ
リデン−3−(5−メチル−2−フリル)−2−プロピ
ニルアミン、
【0038】N−ベンジリデン−3−(3−フリル)−
2−プロピニルアミン、N−ベンジリデン−3−(5−
フルオロ−3−フリル)−2−プロピニルアミン、N−
ベンジリデン−3−(5−クロロ−3−フリル)−2−
プロピニルトリフルオロアミン、N−ベンジリデン−3
−(5−ブロモ−3−フリル)−2−プロピニルアミ
ン、N−ベンジリデン−3−(5−メチル−3−フリ
ル)−2−プロピニルアミンなどが挙げられる。
【0039】かくして得られたイミン化合物は該反応混
合物からその溶液として取り出して次の加水分解に用い
てもよいし、さらに該溶液から単離して用いてもよい。
反応混合物からイミン化合物をその溶液を取り出すに
は、例えば反応後の反応混合物を分液して有機相を得れ
ばよい。また、該溶液から更に通常の方法、例えば溶媒
留去などの方法によって容易にイミン化合物を単離する
こともでき、これは更に蒸留、カラムクロマトグラフィ
ーなどの方法によって精製されてもよい。
【0040】次いで、得られたイミン化合物を加水分解
して、目的のプロパルギルアミン化合物を得る。加水分
解に際して通常は酸が用いられ、かかる酸としては、例
えば塩酸、硫酸、臭化水素酸などの無機酸、p−トルエ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸
などの有機酸などが挙げられる。かかる酸の使用量はイ
ミン化合物に対して通常0.45〜5モル倍、好ましく
は0.9〜2.5モル倍の範囲である。水の使用量はイ
ミン化合物に対して通常0.8モル倍以上であればよ
く、好ましくは50重量倍以下、さらに好ましくは20
重量倍以下の範囲である。
【0041】加水分解に際して通常は溶媒が用いられ、
かかる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、クロロホルム、1,2−ジクロロエ
タンなどのハロゲン化炭化水素、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メタノール、
エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテ
ル類などが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独ま
たは2種以上を混合して用いられ、その使用量はイミン
化合物に対して通常0.8〜50重量倍、好ましくは
1.5〜30重量倍の範囲である。
【0042】加水分解は、例えばイミン化合物および溶
媒を混合したのち、酸および水を加えることにより行わ
れ、イミン化合物を分液により有機相として得た溶液の
まま用いる場合には、該溶液に、酸および水を加えても
よい。加水分解温度は通常0〜100℃、好ましくは1
5〜80℃である。
【0043】かくして目的のプロパルギルアミン化合物
が生成するが、かかるプロパルギルアミン化合物は、先
の加水分解において疎水性の溶媒を用いた場合には、例
えば該反応混合物を水相と有機相とに分液したのちの水
相から容易に取り出すことができる。分液に際して、先
の加水分解における溶媒の使用量または水の使用量が少
ない場合には、容易に分液できないこともあるが、その
場合には適宜、疎水性の溶媒または水を加えた後に分液
すればよい。かかる疎水性の溶媒としては、例えばベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘキ
サン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水
素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水
素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
のケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ルなどのエーテル類などが挙げられる。分液は、反応混
合物を通常100℃以下、好ましくは80℃以下に加熱
して行うことが、操作性の点で好ましい。
【0044】分液後の水相からプロパルギルアミン化合
物を取り出すには、例えば得られた水相に塩基を加えた
のち抽出すればよい。塩基としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムなどの無機塩基が挙げられ、その使用量は、先の加水
分解に用いた酸に対して通常0.4〜20モル倍、好ま
しくは0.9〜10モル倍である。かかる塩基は固体の
まま加えてもよいし、水溶液として加えてもよい。塩基
を水溶液として用いる場合、該水溶液の塩基濃度は通常
3〜80%、好ましくは10〜50%である。抽出に用
いる溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、シクロヘキサン、
ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテ
ルなどのエーテル類などが挙げられる。これらの溶媒は
それぞれ単独または2種以上を混合して用いられ、その
使用量は水相に対して通常0.2〜50重量倍、好まし
くは0.5〜20重量倍の範囲である。抽出後の有機相
から通常の方法、例えば減圧濃縮などによって、容易に
目的のプロパルギルアミン化合物を得ることができる。
【0045】また、分液後の水相から再結晶により、プ
ロパルギルアミン化合物をその酸塩として取り出すこと
もできる。再結晶に際しては、水相をそのまま用いても
よいが、収率の点で予め水相を濃縮しておくことが好ま
しい。水相を濃縮するには、水相を常圧あるいは減圧下
に加熱してもよいし、水相に水と共沸し得る有機溶媒を
加えて加熱することにより共沸脱水してもよい。
【0046】共沸脱水に用いられる有機溶媒としては、
例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンなどの脂肪
族炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの
ハロゲン化炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンなどのケトン類、エタノール、2−プロパ
ノールなどのアルコール類、ジイソプロピルエーテルな
どのエーテル類などが挙げられる。かかる有機溶媒はそ
れぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。かかる有機溶媒の使用量は水相に対して
通常0.1〜20重量倍、好ましくは0.2〜10重量
倍の範囲である。共沸脱水による濃縮は常圧下で行うこ
ともできるが、プロパルギルアミン化合物の安定性の点
で、85℃以下、好ましくは35〜85℃で共沸脱水し
得るように減圧下で行うことが好ましい。共沸脱水に際
して、留出した共沸混合物を分液し、得られた有機溶媒
を水相に循環させることにより、新たに有機溶媒を補充
することなく、連続的に濃縮することもできる。ここで
分液には、例えばディーン−スタークトラップなどを用
いることができる。
【0047】濃縮後の混合物の水分量はプロパルギルア
ミン化合物に対して3重量倍以下、さらには0.2〜
1.5重量倍であることが好ましい。
【0048】その後、例えば貧溶媒を添加したのち、冷
却し、析出した結晶を濾取することにより、プロパルギ
ルアミン化合物をその酸塩として取り出すことができ
る。貧溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、
2−プロパノールなどのアルコール類、エチレングリコ
ールジメチルエーテルなどのエーテル類、アセトニトリ
ルなどのニトリル類などが挙げられる。これらの貧溶媒
はそれぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いるこ
とができ、その使用量は水相に含まれる水分量に対して
通常0.5〜20重量倍、好ましくは1.5〜10重量
倍の範囲である。その後の冷却温度は通常−5〜30
℃、好ましくは0〜15℃の範囲である。かくしてプロ
パルギルアミン化合物が先の加水分解において用いた酸
との塩を形成して、プロパルギルアミン化合物がその酸
塩の結晶として析出するが、これは、通常の方法、例え
ば濾取などにより、容易に取り出すことができる。
【0049】先の加水分解において親水性の有機溶媒を
用いた場合には、例えば加水分解後の反応混合物に貧溶
媒を加えることにより、プロパルギルアミン化合物をそ
の酸塩として得ることもできる。貧溶媒としては、例え
ばメタノール、エタノール、2−プロパノールなどのア
ルコール類が挙げられる。
【0050】かくして得られるプロパルギルアミン化合
物としては、例えばプロパルギルアミン、2−ブチニル
アミン、2−ペンチニルアミン、4−メチル−2−ペン
チニルアミン、2−ヘキシニルアミン、4−メチル−2
−ヘキシニルアミン、5−メチル−2−ヘキシニルアミ
ン、2−ヘプチニルアミン、5−メチル−2−ヘプチニ
ルアミン、2−オクチニルアミン、2−ノニルアミン、
3−フェニル−2−プロピニルアミン、3−(4−フル
オロフェニル)−2−プロピニルアミン、3−(3−ク
ロロフェニル)−2−プロピニルアミン、3−(2−ブ
ロモフェニル)−2−プロピニルアミン、3−(4−ニ
トロフェニル)−2−プロピニルアミン、3−(4−メ
チルフェニル)−2−プロピニルアミン、3−(4−メ
トキシフェニル)−2−プロピニルアミン、3−(2,
4−ジメチルフェニル)−2−プロピニルアミン、3−
(2,4,5−トリメチルフェニル)−2−プロピニル
アミン、
【0051】3−(1−ナフチル)−2−プロピニルア
ミン、3−(2−ナフチル)−2−プロピニルアミン、
3−(2−チエニル)−2−プロピニルアミン、3−
(5−フルオロ−2−チエニル)−2−プロピニルアミ
ン、3−(5−クロロ−2−チエニル)−2−プロピニ
ルアミン、3−(5−ブロモ−2−チエニル)−2−プ
ロピニルアミン、3−(5−メチル−2−チエニル)−
2−プロピニルアミン、3−(3−チエニル)−2−プ
ロピニルアミン、3−(5−フルオロ−3−チエニル)
−2−プロピニルアミン、3−(5−クロロ−3−チエ
ニル)−2−プロピニルトリフルオロアミン、3−(5
−ブロモ−3−チエニル)−2−プロピニルアミン、3
−(5−メチル−3−チエニル)−2−プロピニルアミ
ン、
【0052】3−(2−フリル)−2−プロピニルアミ
ン、3−(5−フルオロ−2−フリル)−2−プロピニ
ルアミン、3−(5−クロロ−2−フリル)−2−プロ
ピニルアミン、3−(5−ブロモ−2−フリル)−2−
プロピニルアミン、3−(5−メチル−2−フリル)−
2−プロピニルアミン、3−(3−フリル)−2−プロ
ピニルアミン、3−(5−フルオロ−3−フリル)−2
−プロピニルアミン、3−(5−クロロ−3−フリル)
−2−プロピニルトリフルオロアミン、3−(5−ブロ
モ−3−フリル)−2−プロピニルアミン、3−(5−
メチル−3−フリル)−2−プロピニルアミンなどが挙
げられる。
【0053】プロパルギルアミン化合物の酸塩として
は、例えば上記各化合物の塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸
塩、メタンスルホン酸塩などが挙げられる。
【0054】なお、加水分解によって目的とするプロパ
ルギルアミン化合物と同時に一般式(2)で示される芳
香族アルデヒドが生成するが、かかる芳香族アルデヒド
は分液後の有機相に含まれており、該有機相から蒸留な
どの通常の方法によって容易に回収することができる。
かくして回収された芳香族アルデヒドは、さらに本発明
の方法に再使用することができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の方法によれば、特別な設備を用
いることなく簡便な操作で、ジプロパルギルアミン化合
物やトリプロパルギルアミン化合物を副生することなく
プロパルギルアミン化合物を製造することができる。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0057】実施例1 プロパルギルメタンスルホナート46.8g(0.35
mol)およびベンズアルデヒド47.0g(0.44
mol)をトルエン148gに溶解し、これに28%ア
ンモニア水溶液180g(2.96mol)を24℃で
7.5時間かけて滴下して加え、同温度でさらに15時
間撹拌した。その後、分液し、得られた有機相を水洗し
た後、濃縮してN−ベンジリデン−2−プロピニルアミ
ン40.0g(収率80%)を含む粗生成物56.5g
を得た。得られた粗生成物を蒸留し、N−ベンジリデン
−2−プロピニルアミン34.9g(純度97%、沸点
80−83℃/2.5mmHg)を得た。得られたN−
ベンジリデン−2−プロピニルアミン24.8g(0.
17mol)にトルエン24.8gを加え、36%塩酸
20.7g(0.2mol)を60℃で1時間かけて滴
下し、更に60℃で1.5時間撹拌した。その後、水
3.5gを加えて60℃で分液して水相と有機相とを得
た。有機相を水5gで1回抽出し、得られた水相を先の
水相と合わせ、これに2−プロパノール64gを60℃
で加えたのち、5℃に冷却して、析出した結晶を濾取し
た。この結晶を2−プロパノール20gで3回洗浄した
後乾燥して、プロパルギルアミン塩酸塩(10.1g、
純度100%、収率65%)を得た。一方、分液後の有
機相(41.7g)をガスクロマトグラフィー内部標準
法により定量分析した結果、ベンズアルデヒド18.4
g(0.17mol)が含まれていた。
【0058】実施例2 プロパルギルメタンスルホナート31.6g(0.23
6mol)およびベンズアルデヒド31.9g(0.3
mol)をトルエン103gに溶解し、これに28%ア
ンモニア水溶液122g(2mol)を21℃で8時間
かけて滴下したのち、同温度でさらに15時間撹拌し
た。その後、分液し、得られた有機相を水洗した後、重
量が57.3gになるまで濃縮してN−ベンジリデン−
2−プロピニルアミン28.6g(収率85%)を含む
トルエン溶液を得た。この溶液に36%塩酸30.4g
(0.3mol)を20℃で1時間かけて滴下したの
ち、更に20℃で2時間撹拌した。その後、水2.5g
を加えて60℃で分液して水相と有機相とを得、有機相
を水5gで1回抽出し、得られた水相を先の水相と合わ
せ、トルエン42.4gを加え、62℃に加熱して12
0mmHgで共沸脱水して水10.6gを留去した。大
気圧に戻した後、該混合物に2−プロパノール18.8
gを60℃で加え、5℃に冷却したのち、析出した結晶
を濾取した。この結晶を2−プロパノール15gで2回
洗浄した後乾燥して、プロパルギルアミン塩酸塩(1
8.1g、純度86%、収率85%)を得た。
【0059】実施例3 28%アンモニア水溶液166.4g(2.74mo
l)およびベンズアルデヒド30.6g(0.288m
ol)を混合し、これにプロパルギルメタンスルホナー
ト36.7g(0.274mol)をトルエン147g
に溶解させた溶液を20〜25℃で3時間かけて滴下
し、更に同温度で3時間撹拌した。その後、分液して有
機相と水相とを得、水相をトルエン25gで2回抽出し
て得た有機相を先の有機相と合わせ、その重量が78g
になるまで濃縮して、N−ベンジリデン−2−プロピニ
ルアミンのトルエン溶液を得た。この溶液に36%塩酸
41.7g(0.411mol)を20〜25℃で10
分かけて滴下し、更に20〜25℃で2.5時間撹拌し
た。その後、エタノール50gを加え、5℃に冷却し
て、析出した結晶を濾取し、同時に濾液を得た。この結
晶をエタノール25gで1回洗浄した後、乾燥して、プ
ロパルギルアミン塩酸塩13.7gを得た。結晶を濾取
した後の濾液および洗浄液を合わせたのち分液し、得ら
れた下層を重量が82gになるまで濃縮した後、5℃に
冷却して、析出した結晶を濾取した。この結晶をエタノ
ール6.2gで1回洗浄した後乾燥して、プロパルギル
アミン塩酸塩3.2gを得た。このプロパルギルアミン
塩酸塩と先に得たプロパルギルアミン塩酸塩を合わせた
ところ(重量16.9g)、その純度は94%であり、
原料(プロパルギルメタンスルホナート)に対する収率
は63%であった。
【0060】実施例4 28%アンモニア水溶液12.1g(200mmol)
およびo−クロロベンズアルデヒド3.65g(26m
mol)を混合し、これにプロパルギルメタンスルホナ
ート2.68g(20mmol)をトルエン10.7g
に溶解させた溶液を20℃で0.6時間かけて滴下し、
同温度でさらに10時間撹拌した。その後、分液し、得
られた有機相を濃縮してN−(2−クロロベンジリデ
ン)−2−プロピニルアミンの粗生成物を得た。この粗
生成物にエタノール5mlおよび36%塩酸3.0g
(30mmol)を加え、20℃で5時間撹拌したの
ち、5℃に冷却して、析出した結晶を濾取し、同時に濾
液を得た。得られた結晶をエタノールで洗浄した後乾燥
して、プロパルギルアミン塩酸塩878mgを得た。ま
た、濾液を濃縮した後エタノールから再結晶して、プロ
パルギルアミン塩酸塩546mgを得た。これらのプロ
パルギルアミン塩酸塩を合わせたところ(重量1.42
g)、その純度は99%であり、収率は78%であっ
た。
【0061】実施例5 o−クロロベンズアルデヒドに代えてp−メトキシベン
ズアルデヒド3.54g(26mmol)を用いる以外
は実施例4と同様に操作して、プロパルギルアミン塩酸
塩(1.32g、純度87%、収率63%)を得た。
【0062】実施例6 o−クロロベンズアルデヒドに代えてベンズアルデヒド
2.76g(26mmol)を、プロパルギルメタンス
ルホナートに代えてプロパルギルベンゼンスルホナート
3.92g(20mmol)を、トルエン10.7gに
代えてトルエン19.6gをそれぞれ用いる以外は実施
例4と同様に操作して、プロパルギルアミン塩酸塩
(1.40g)純度99%、収率77%)を得た。
【0063】実施例7 28%アンモニア水溶液12.1g(200mmol)
およびベンズアルデヒド2.23g(21mmol)を
混合し、これにプロパルギルブロミド2.38g(20
mmol)をトルエン9.5gに溶解させた溶液を20
℃で0.7時間かけて滴下し、同温度で10時間撹拌し
た。その後、分液し、得られた有機相を10gになるま
で濃縮してN−ベンジリデン−2−プロピニルアミンを
含むトルエン溶液を得た。この溶液に36%塩酸3.0
g(30mmol)を加え、20℃で5時間撹拌した。
その後、デカンテーションしてトルエン相を除去した
後、エタノール5mlを加え、次いで5℃に冷却して、
析出した結晶を濾取し、同時に濾液を得た。この結晶を
エタノールで洗浄した後乾燥して、プロパルギルアミン
塩酸塩889mgを得た。更に、濾液を濃縮した後、エ
タノールから再結晶することにより、プロパルギルアミ
ン塩酸塩271mgを得た。取得したプロパルギルアミ
ン塩酸塩を合わせたところ(重量1.16g)、その純
度は99%、収率は63%であった。
【0064】実施例8 プロパルギルブロミドに代えてプロパルギルクロリド
1.49g(20mmol)を、およびトルエン9.5
gに代えてトルエン6.0gを用いる以外は実施例7と
同様に操作して、プロパルギルアミン塩酸塩(790m
g、純度96%、収率42%)を得た。
【0065】実施例9 2−ブチニルメタンスルホナート18.7g(126m
mol)およびベンズアルデヒド17.8g(168m
mol)をトルエン64gに溶解し、これに28%アン
モニア水溶液68.1g(1.12mol)を23℃で
3.5時間かけて滴下し、同温度で6時間撹拌した。そ
の後、分液し、得られた有機相を水洗した後、濃縮して
N−ベンジリデン−2−ブチニルアミン17.4g(収
率88%)を含む粗生成物24.3gを得た。この粗生
成物17.3gを蒸留して、N−ベンジリデン−2−ブ
チニルアミン10.6g(純度98%)を得た。 沸点83−85℃/0.4mmHg1 H−NMR(270MHz、CDCl3):δ1.92
(t,3H,J=2.3Hz),4.4−4.5(m,
2H),7.4−7.5(m,3H),7.7−7.8
(m,2H),8.56(s,1H)
【0066】得られたN−ベンジリデン−2−ブチニル
アミン9.56g(60mmol)にトルエン19.1
gおよび水1gを加え、36%塩酸20.7g(0.2
mol)を60℃で1時間かけて滴下し、更に60℃で
3時間撹拌した。その後、水2.5gを加えて60℃で
分液して水相と有機相とを得、有機相(24.9g)を
水4gで1回抽出して得た水相を、先の水相と合わせ
た、この水相(18.2g)にトルエン18.2gを加
えたのち62℃に加熱し、90mmHgで共沸脱水し
て、水10gを留去した。大気圧に戻した後、2−プロ
パノール10gを60℃で加えたのち、5℃に冷却し
て、析出した結晶を濾取した。この結晶を2−プロパノ
ール5gで2回洗浄した後乾燥して、2−ブチニルアミ
ン塩酸塩(5.93g、純度100%、収率は94%)
を得た。一方、分液により得た有機相24.9gをガス
クロマトグラフィー内部標準法により定量分析した結
果、ベンズアルデヒド6.15g(58mmol)が含
まれていた。
【0067】実施例10 3−フェニル−2−プロピニルメタンスルホナート2
9.2g(139mmol)およびベンズアルデヒド1
7.8g(168mmol)をトルエン88.5gに溶
解し、これに28%アンモニア水溶液68.1g(1.
12mol)を23℃で8時間かけて滴下し、同温度で
さらに20時間撹拌した。その後、分液し、得られた有
機相を水洗した後、濃縮してN−ベンジリデン−3−フ
ェニル−2−プロピニルアミン17.2g(収率57
%)を含む粗生成物39.5gを得た。粗生成物中に
は、未反応の3−フェニル−2−プロピニルメタンスル
ホナート12.7gが含まれていた。この粗生成物2
1.7gにトルエン21.7gおよび水2gを加え、3
6%塩酸12.2g(120mol)を60℃で1時間
かけて滴下し、更に60℃で3時間撹拌した。その後、
水9gを加えて60℃で分液して水相と有機相とを得、
有機相を水5gで1回抽出し、得られた水相を先の水相
と合わせ、50℃でトルエン20gを用いて1回洗浄し
た。この水相にトルエン70gを加え、40〜50℃で
27%水酸化ナトリウム水溶液22.2g(150mm
ol)を1時間かけて滴下し、40℃で0.5時間攪拌
した。室温で反応混合物を分液し、有機相を飽和食塩水
20gで洗浄した後、濃縮、乾燥して、3−フェニル−
2−プロピニルアミン(4.54g、純度97%、収率
78%)を得た。
【0068】実施例11 3−(2−チエニル)−2−プロピニルメタンスルホナ
ート2.47g(11.4mmol)およびベンズアル
デヒド1.51g(14.3mmol)をトルエン1
5.9gに溶解し、これに28%アンモニア水溶液5.
89g(97mol)を23℃で1時間かけて滴下し、
同温度でさらに22時間撹拌した。その後、分液し、得
られた有機相を水洗した後、濃縮して、N−ベンジリデ
ン−3−(2−チエニル)−2−プロピニルアミン1.
49g(収率60%)を含むトルエン溶液(18.7
g)を得た。このトルエン溶液17.7gに36%塩酸
1.27g(12.5mol)を60℃で10分かけて
滴下し、更に60℃で1.5時間撹拌した。その後、水
4gを加えて60℃で分液して水相と有機相とを得、有
機相を水2.5gで1回抽出し、得られた水相を先の水
相と合わせ、トルエン10gで1回洗浄した。この水相
にトルエン15gを加え、23℃で27%水酸化ナトリ
ウム水溶液2.78g(18.7mmol)を15分か
けて滴下し、23℃で0.5時間攪拌した。その後、同
温度で分液し、得られた有機相を飽和食塩水5gで洗浄
した後、濃縮し、乾燥して、3−(2−チエニル)−2
−プロピニルアミン(0.73g、純度87%、収率7
7%)を得た。
【0069】参考例1 28%アンモニア水溶液5.0g(82mol)にプロ
パルギルメタンスルホナート0.90g(6.7mmo
l)を20℃で3.5時間かけて滴下した。その後、反
応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、プロパルギルアミン、ジプロパルギルアミンおよび
トリプロパルギルアミンの生成比は29対48対20で
あった。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Rは水素、低級アルキル基、アリール基または
    ヘテロアリール基を示し、Xはハロゲン原子またはスル
    ホニルオキシ基を示す。)で示されるプロパルギル化合
    物に一般式(2) ArCHO (2) (式中、Arはアリール基を示す。)で示される芳香族
    アルデヒドおよびアンモニアを反応させて一般式(3) (式中、R、Arはそれぞれ前記と同じ意味を示す。)
    で示されるイミン化合物を得、次いで得られたイミン化
    合物を加水分解することを特徴とする一般式(4) (式中、Rは前記と同じ意味を示す。)で示されるプロ
    パルギルアミン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(1)で示されるプロパルギル化合
    物に一般式(2)で示される芳香族アルデヒドおよびア
    ンモニアを反応させることを特徴とする一般式(3)で
    示されるイミン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】芳香族アルデヒドの使用量がプロパルギル
    化合物に対して0.5〜10モル倍であることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】アンモニアの使用量がプロパルギル化合物
    に対して2〜20モル倍であることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】アンモニアとしてアンモニア水溶液を用い
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製
    造方法
  6. 【請求項6】アンモニア水溶液の濃度が5〜30重量%
    であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法
  7. 【請求項7】加水分解を、酸を用いて行うことを特徴と
    する請求項1に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】酸が無機酸または有機酸であることを特徴
    とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】酸の使用量がイミン化合物に対して0.4
    5〜5モル倍であることを特徴とする請求項7に記載の
    製造方法。
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