JPH1043577A - エマルジョンの製造方法 - Google Patents

エマルジョンの製造方法

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JPH1043577A
JPH1043577A JP20581896A JP20581896A JPH1043577A JP H1043577 A JPH1043577 A JP H1043577A JP 20581896 A JP20581896 A JP 20581896A JP 20581896 A JP20581896 A JP 20581896A JP H1043577 A JPH1043577 A JP H1043577A
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JP
Japan
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phase liquid
emulsion
oil phase
liquid
porous
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JP20581896A
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Katsunori Mukai
克典 向井
Takashi Hisada
隆史 久田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油相液のFluxを大きくしても大粒径の粒
子が発生せず、均一な粒子径を有するエマルジョンを生
産性良く得ることの出来るエマルジョンの製造方法を提
供することを課題とする。 【解決手段】 均一な細孔径を有する多孔質膜を通し
て、油相液Bを水相液A中に圧入し乳化することによる
エマルジョンの製造方法において、上記水相液Aの流速
を2〜8m/秒とすることを特徴とするエマルジョンの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エマルジョンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合体エマルジョンは、塗料、接着剤、
ゴム、インク等の添加剤、各種診断試薬や分析用カラム
充填材、標準粒子、LCD用ギャップ制御材等の用途に
広く用いられている。上記各種用途においては、一般的
にエマルジョン粒子の粒子径が均一であることが要求さ
れており、エマルジョン粒子の粒子径の精度向上を図る
ために種々の技術的検討が行われている。
【0003】例えば、特開平2−95433号公報で
は、分散相となるべき液体(以下、「油相液」と記す)
を均一な細孔径を有するミクロ多孔膜体を通して連続相
となるべき液体(以下、「水相液」と記す)中に圧入す
ることを特徴とするエマルジョンの製造方法が開示され
ている。
【0004】上記方法は、所謂シラス・ポーラス・グラ
ス法と称される方法であり、この方法以外の従来法に比
較して、格段に優れたエマルジョンを得ることが出来る
と評価されている。
【0005】しかし、上記シラス・ポーラス・グラス法
も完全無欠ではなく、生産能力を上げるために、油相液
の「単位膜面積・時間当たりの膜通過量」(以下、「F
lux」と記す)を上げると、大粒径の粒子が生成しエ
マルジョンの粒子径分布が広くなるという問題点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、油相液のFluxを大きくして
も大粒径の粒子が発生せず、均一な粒子径を有するエマ
ルジョンを生産性良く得ることの出来るエマルジョンの
製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるエマルジョ
ンの製造方法は、均一な細孔径を有する多孔質膜を通し
て、油相液を水相液中に圧入し乳化することによるエマ
ルジョンの製造方法において、上記水相液の流速を2〜
8m/秒とすることを特徴とし、そのことにより上記課
題が達成される。
【0008】本発明によるエマルジョンの製造方法に用
いられる製造装置の一例を示す概略図(図1)に基づい
て本発明の製造方法をより詳しく説明する。
【0009】先ず、均一な細孔径を有する多孔質膜から
成る多孔質管1をモジュール2に装着して二重管3を作
製する。連続相となる水相液Aは、タンク41からポン
プ61を備えた配管51を経て二重管3の内側に入り、
タンク41へと循環している。一方、分散相となる油相
液Bは、タンク42からポンプ62又は他の手段(窒
素、空気等による加圧、重力等による差圧等)により配
管52を経て多孔質管1の外側から内側へ圧入される。
【0010】上記のように分散相となる油相液Bが連続
相となる水相液A中に圧入されることにより、油相液B
が水相液A中に乳化分散されエマルジョンが形成され
る。
【0011】上記製造方法において、水相液Aの流速の
調節及び油相液BのFluxの調節は、それぞれポンプ
61,62及び/又は流量計71,72の運転条件を適
正に設定することにより行えば良い。
【0012】本発明によるエマルジョンの製造方法にお
いては、連続相となる水相液Aの流速を2〜8m/秒、
好ましくは2.5〜6m/秒、とすることが必要であ
る。
【0013】連続相となる水相液Aの流速を2〜8m/
秒、好ましくは2.5〜6m/秒、とすることにより、
分散相となる油相液Bの液滴は大きく成長する前に速や
かに多孔質膜から離脱するので、油相液BのFluxを
大きくした場合でも、大粒径の油相液B粒子の生成を防
止することが可能となり、均一な粒子径を有するエマル
ジョンを得ることが出来る。
【0014】上記水相液Aの流速が2m/秒未満である
と、油相液BのFluxが小さい時は均一な粒子径のエ
マルジョンを得ることが出来るが、油相液BのFlux
を大きくすると大粒径のエマルジョン粒子が生成し、エ
マルジョンの粒子径分布が拡大するので、均一な粒子径
を有するエマルジョンを生産性良く得ることが出来なく
なる。一方、上記水相液Aの流速を8m/秒を超える流
速にするためには、大容量のポンプ61が必要となるの
で経済的でない。
【0015】上記水相液A中に圧入する油相液Bの量
は、特に限定されるものではないが、水相液A100重
量部に対し、油相液B1〜100重量部であることが好
ましく、なかでも油相液B5〜100重量部であること
がより好ましい。
【0016】水相液A100重量部に対する油相液Bの
量が1重量部未満であると、得られるエマルジョンの安
定性が低下し、逆に100重量部を超えると、得られる
エマルジョンの粒子径が不均一となる。
【0017】本発明によるエマルジョンの製造方法にお
いては、上述の如く、均一な細孔径を有する多孔質膜が
用いられる。
【0018】本発明で言う「均一な細孔径」とは、相対
累積細孔径分布曲線において、多孔質膜の細孔径分布
〔大きい細孔径の方からの積算値が10%のときの細孔
径(φ 10)を90%のときの細孔径(φ90)で除した
値〕が、1〜2.5の範囲内にあることを意味する。上
記多孔質膜の細孔径分布が1未満もしくは2.5を超え
ると、得られるエマルジョンの粒子径が不均一となる。
【0019】上記均一な細孔径を有する多孔質膜の具体
例としては、特に限定されるものではないが、多孔性の
アルミナ、ジルコニア、マグネシア、アラルダイト、カ
ーボランダム等のセラミックスの膜状成形体やCaO−
2 3 −SiO2 −Al23 系多孔性ガラス(特公
昭62−25618号公報に開示)、CaO−B23
−SiO2 −Al2 3 −Na2 O系多孔性ガラス、C
aO−B2 3 −SiO2 −Al2 3 −Na2 O−M
gO系多孔性ガラス(以上、特開昭61−40841号
公報に開示)等の多孔性ガラスの膜状成形体等が挙げら
れ、いずれも好適に用いられるが、なかでも多孔性ガラ
スの膜状成形体は、平均細孔径を任意に調整出来ると共
に細孔径が均一であるので、より好適に用いられる。
尚、上記多孔質膜は、必要に応じて、シリル化剤、シラ
ンカップリング剤等で表面処理を施されていても良い。
【0020】本発明によるエマルジョンの製造方法に連
続相として用いられる水相液としては、特に限定される
ものではないが、水単独、水に懸濁安定剤や界面活性剤
等を単独もしくは併用して溶解した水溶液等が挙げられ
好適に用いられるが、なかでも水に懸濁安定剤を溶解し
た水溶液は、後述する油相液の重合時に凝集物の発生が
少なく均一な粒子径の重合体エマルジョンを得ることが
出来るので、より好適に用いられる。
【0021】上記懸濁安定剤の具体例としては、特に限
定されるものではないが、ポリビニルアルコール等の水
酸基含有ポリマー、ポリ酢酸ビニル等のポリビニルエス
テル、ポリエチレンオキサイド等のポリエーテル、ポリ
アクリルアミド等のアミド基含有ポリマー、ポリアクリ
ル酸等のカルボキシル基含有ポリマー、カルボキシメチ
ルセルロース等のセルロース類、デキストリン、カルボ
キシメチル澱粉等の多糖類、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルメチルエーテル等の各種水溶性ポリマー等が挙
げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いら
れる。
【0022】上記懸濁安定剤の使用量は、特に限定され
るものではないが、水相液全量中0.1〜20重量%で
あることが好ましい。0.1重量%未満であると、得ら
れるエマルジョンの安定性が不十分となり、逆に20重
量%を超えると、経済的に不利となる。
【0023】又、上記界面活性剤の具体例としては、特
に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンアル
キレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリ
オキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタ
ンアルキルエステル等のノニオン性界面活性剤、ミリス
チン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の脂肪酸もしくは
その塩、高級アルコールの硫酸エステル等のアニオン性
界面活性剤、トリメチルアンモニウムクロライド、ジア
ルキルアンモニウムクロライド等のアンモニウムクロラ
イド、ベンジルアンモニウム塩、第4級アンモニウム塩
等のカチオン性界面活性剤、α,β−不飽和カルボン酸
のスルホエステル、α,β−不飽和カルボン酸のサルフ
ェートエステル、スルホアルキルアリルエーテル等の二
重結合を含有する界面活性剤等が挙げられ、これらの1
種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0024】上記界面活性剤の使用量は、特に限定され
るものではないが、水相液全量中0.1〜10重量%で
あることが好ましい。0.1重量%未満であると、得ら
れるエマルジョンの安定性が不十分となり、逆に10重
量%を超えると、得られるエマルジョン粒子の粒径が小
さくなり過ぎると共に経済的にも不利となる。
【0025】本発明によるエマルジョンの製造方法に分
散相として用いられる油相液としては、水に相溶しない
有機液体であれば良く特に限定されるものではないが、
重合体エマルジョンを得たい時には重合性単量体を好適
に用いることが出来る。
【0026】上記重合性単量体の具体例としては、特に
限定されるものではないが、スチレン、アルキルエチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、クロロスチレ
ン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の芳香族
単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のビニル単量
体、酢酸ビニル等のビニルエステル単量体、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸メ
トキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、
(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アク
リル酸シアノエチル、(メタ)アクリル酸2−エチル−
6−シアノヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、2−スルホエチルアクリレ
ート、マレイン酸エチル、マレイン酸ジブチル、フマル
酸ジブチル等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単
量体、(メタ)アクリロニトリル、フマロニトリル、α
−クロロ(メタ)アクリロニトリル、α−シアノエチル
(メタ)アクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリ
ル単量体、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド等のエチレン性不飽和アミド単量体、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、フロロエチル
ビニルエーテル等のビニルエーテル単量体、エチレン、
プロピレン等のオレフィン単量体、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン等の共役ジエ
ン単量体、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン等の非共役ジエン単量体、エ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、テトラメチロールメタン等
の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル単量
体、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フ
マル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等のエチレ
ン性不飽和カルボン酸単量体並びにその塩等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
【0027】本発明によるエマルジョンの製造方法にお
いては、上記油相液中に分散水として水が含有されてい
ても良い。上記水の含有量は、特に限定されるものでは
ないが、油相液100重量部に対し、水0.1〜2重量
部であることが好ましい。
【0028】又、本発明によるエマルジョンの製造方法
においては、油相液として重合性単量体を用いる場合、
重合開始剤が含有されていても良い。
【0029】上記重合開始剤の具体例としては、特に限
定されるものではないが、ベンゾイルパーオキサイド、
オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、ターシャリーブチルパ
ーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリル
パーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネート、ターシャリーブチルパー
オキシベンゾエート等の過酸化物、2,2−アゾビスイ
ソブチロニトリル、ジメチル−2,2−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメチル)
バレロニトリル等のアゾ系化合物、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化物と還元剤を組
み合わせたレドックス系重合開始剤等が挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0030】上記重合開始剤の含有量は、特に限定され
るものではないが、重合性単量体100重量部に対し、
重合開始剤0.05〜10重量部であることが好まし
い。重合性単量体100重量部に対する重合開始剤の含
有量が0.05重量部未満であると、得られるエマルジ
ョン中に未反応の重合性単量体が残って、エマルジョン
の安定性が低下したり臭気が強くなり、逆に10重量部
を超えると、重合反応の制御が困難になる。
【0031】本発明によるエマルジョンの製造方法によ
り重合体エマルジョンを製造するためには、上記重合開
始剤を含有する前記重合性単量体を油相液として先ず重
合性単量体のエマルジョンを作製し、次いで、得られた
重合性単量体のエマルジョンを重合すれば良い。
【0032】上記重合を行う場合には、重合性単量体の
エマルジョンを作製する時に用いた容器をそのまま用い
て重合を行っても良いし、得られた重合性単量体のエマ
ルジョンを他の容器(例えば、重合器等)に仕込んで重
合を行っても良い。
【0033】上記後者の方法を採る場合、その仕込み方
法は特に限定されず、重合性単量体のエマルジョンを他
の容器に一括して仕込んでも良いし、分割して仕込んで
も良いし、又、連続的に仕込んでも良い。
【0034】上記重合方法としては、通常懸濁重合法が
採られるが、重合器の形式、攪拌方法等は特に限定され
るものではなく、又、重合温度は用いられる重合開始剤
によって決定されるので特に限定されるものではない。
【0035】上記で得られる重合体エマルジョンには、
本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、懸
濁安定剤、界面活性剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等の各
種添加剤の1種もしくは2種以上が含有されていても良
い。
【0036】上記懸濁安定剤や界面活性剤は、水相液中
に油相液(重合性単量体)を圧入して重合性単量体のエ
マルジョンを作製する際に用いたものをそのまま用いて
も良いし、重合を行う時点で重合性単量体のエマルジョ
ンに含有させても良い。又、懸濁安定剤や界面活性剤の
含有量は、特に限定されるものではないが、重合を行う
時点で、前述したエマルジョン作製時の量の範囲にある
ことが好ましい。
【0037】又、上記連鎖移動剤の具体例としては、通
常の重合において用いられるものであれば良く特に限定
されるものではないが、ターシャリードデシルメルカプ
タン等のメルカプタン、キサントゲンジスルフィド等の
ジスルフィド、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、α
−メチルスチレン、α−メチルスチレンダイマー等の芳
香族ビニルモノマーのオリゴマー等が挙げられ、これら
の1種もしくは2種以上が好適に用いられるが、その含
有量は特に限定されるものではない。
【0038】
【作用】本発明によるエマルジョンの製造方法は、均一
な細孔径を有する多孔質膜を通して、油相液を水相液中
に圧入し乳化する際に、上記水相液の流速を2〜8m/
秒とするので、分散相となる油相液のFluxを大きく
した場合でも、その液滴は大きく成長する前に速やかに
多孔質膜から離脱し、大粒径の油相液粒子の生成を防止
することが出来る。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【0040】(実施例1)
【0041】(1)エマルジョンの作製 図1に示す製造装置を用いて、以下のようにエマルジョ
ンを作製した。尚、上記製造装置において、多孔質管1
の平均細孔径は0.8μmであった。水588部にポリ
ビニルアルコール(懸濁安定剤)12部を溶解したポリ
ビニルアルコール水溶液を水相液Aとして、流速2.5
m/秒で、タンク41からポンプ61により配管51を
経て二重管3の内側へ注入した。一方、スチレン単量体
50部、メタクリル酸メチル単量体50部、ベンゾイル
パーオキサイド(重合開始剤)1.5部及び水(分散
水)1部を混合してなる重合性単量体溶液を油相液Bと
して、Flux0.1g/cm2 ・分で、タンク42か
らポンプ62により配管52を経て多孔質管1の外側か
ら二重管3の内側を流れている水相液A中に圧入し、ポ
リビニルアルコール水溶液を連続相とし重合性単量体溶
液を分散相とするエマルジョンを作製した。
【0042】(2)評価 上記で得られたエマルジョンの重量平均粒子径、及
び、変動係数を以下の方法で求めた。その結果は表1
に示すとおりであった。
【0043】重量平均粒子径 コールターカウンターZB型/C−1000による粒子
径分布測定値より、重量平均粒子径(μm)を求めた。
変動係数 コールターカウンターZB型/C−1000による粒子
径分布測定値より、重量平均粒子径とその標準偏差を求
め、次式により変動係数(%)を算出した。 変動係数(%)=〔標準偏差(μm)/重量平均粒子径
(μm)〕×100
【0044】(実施例2)油相液のFluxを0.37
g/cm2 ・分としたこと以外は実施例1と同様にして
エマルジョンを作製した。
【0045】(実施例3)水相液の流速を3.2m/秒
とし、油相液のFluxを0.1g/cm2 ・分とした
こと以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを作製し
た。
【0046】(実施例4)水相液の流速を3.2m/秒
とし、油相液のFluxを0.3g/cm2 ・分とした
こと以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを作製し
た。
【0047】(実施例5)水相液の流速を3.2m/秒
とし、油相液のFluxを0.5g/cm2 ・分とした
こと以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを作製し
た。
【0048】(実施例6)水相液の流速を6.0m/秒
とし、油相液のFluxを0.6g/cm2 ・分とした
こと以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを作製し
た。
【0049】(比較例1)水相液の流速を1.7m/秒
とし、油相液のFluxを0.08g/cm2 ・分とし
たこと以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを作製
した。
【0050】(比較例2)水相液の流速を1.7m/秒
とし、油相液のFluxを0.2g/cm2 ・分とした
こと以外は実施例1と同様にしてエマルジョンを作製し
た。
【0051】実施例2〜6、及び、比較例1、2で得ら
れた7種類のエマルジョンの重量平均粒子径、及び、
変動係数を実施例1と同様にして求めた。その結果は
表1に示すとおりであった。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の製造方法に
よれば、油相液のFluxを大きくしても油相液の液滴
が大粒径とならないので、均一な粒子径を有するエマル
ジョンを生産性良く得ることが出来る。
【0054】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエマルジョンの製造方法に用いら
れる製造装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 多孔質管 2 モジュール 3 二重管 41 タンク 42 タンク 51 配管 52 配管 61 ポンプ 62 ポンプ 71 流量計 72 流量計 81 圧力計 82 圧力計 A 水相液 B 油相液

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均一な細孔径を有する多孔質膜を通し
    て、油相液を水相液中に圧入し乳化することによるエマ
    ルジョンの製造方法において、上記水相液の流速を2〜
    8m/秒とすることを特徴とするエマルジョンの製造方
    法。
JP20581896A 1996-08-05 1996-08-05 エマルジョンの製造方法 Pending JPH1043577A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005021884A (ja) * 2003-06-11 2005-01-27 Asahi Glass Co Ltd 無機質球状体の製造方法及び製造装置
JP2011026196A (ja) * 2003-06-11 2011-02-10 Asahi Glass Co Ltd 無機質球状体の製造方法及び製造装置
JP2013515123A (ja) * 2009-12-22 2013-05-02 コミッサリア ア ロンネルジー アトミック エ オ ゾンネルジー ザルテルナティーフ 金属元素を含むポリマー球又はポリマービーズを作製する方法

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