JPH1043275A - 血液パックのx線照射方法及びその装置 - Google Patents

血液パックのx線照射方法及びその装置

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JPH1043275A
JPH1043275A JP8225942A JP22594296A JPH1043275A JP H1043275 A JPH1043275 A JP H1043275A JP 8225942 A JP8225942 A JP 8225942A JP 22594296 A JP22594296 A JP 22594296A JP H1043275 A JPH1043275 A JP H1043275A
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pack
irradiation
blood
ray
dose
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JP8225942A
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Inventor
Kunihiro Totani
邦博 戸谷
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CHUBU MEDICAL KK
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CHUBU MEDICAL KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液パックの照射時間の短縮とパックの厚み
方向の照射線量の均一化を図る。 【構成】 X線の照射手段と線量計測手段との間に血液
パックの幅広面を対向させて介挿し、X線の照射によ
り、血液パックのパック中央部の線量率を演算し、この
線量率により計測点の積算線量を演算して、この積算線
量によりパック中央部の照射線量を制御するよう構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輸血用血液の免疫抑制
に使用するX線照射に関する。
【0002】
【従来の技術】輸血用血液に対するX線の照射は、輸血
後に発症するGVHD(GraftVersus Ho
st Disease:移植片対宿主病)を抑制するた
めに行われるが、通常、輸血が緊急を要するものである
ことから、血液に対するX線の照射時間は短時間である
程望ましく、また同時に品質確保の面から正確な線量の
照射が要求されている。
【0003】この種装置を例えば図9及び図10によっ
て説明する。図9(a)は、輸血用血液を収容した半透
明の血液パックBP1 を1個照射する場合を示し、同図
(b)は複数個の血液パックBP1 を同時に照射する場
合を示したものである。そして、X線の漏洩を防止する
ようにした照射室DR1 の内部にX線束内に位置してテ
ーブルT1 を配置し、このテーブルT1 の上方に設置し
たX線管装置XG1 により、上記テーブルT1 に載置し
た血液パックBP1 にX線を照射するようにしたもので
ある。なお、照射されるX線量は、テーブルT1 の下方
に配置された線量計プローブDP1 によって管理される
ようになっている。
【0004】また、図10は、照射室DR1 の内部に設
けた仕切壁SC1 上に血液パックBP1 を載置し、この
血液パックBP1 に上方と下方にそれぞれ配置したX線
管装置XG2 ,XG3 からX線を照射するようにしたも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、図9のも
のにあっては、X線の照射が一方向からだけであるの
で、照射線量がX線管側とその反対側とで大きな差を生
じ、反対側が設定照射線量に到達するのに時間がかか
り、かつ、X線が血液パックによって減弱し、血液パッ
クの厚み方向の照射線量の均一化を図ることができない
という問題を有している。
【0006】しかも、図9(a)においては、1個の血
液パックにX線を照射するため、同図(b)に示す場合
に比して、X線管の焦点位置F1 からテーブルT1 まで
の距離L1 が短くなるため(L1 <L2 )、X線の照射
時間が短くなる利点はあるが、X線管の焦点位置が上方
にあるため、図11(a),(b)で示すように、血液
パックの内容量(約50ccから400ccまで数種
類)の差などによって生ずる血液パックの厚みの差によ
りX線管の焦点位置F1 からテーブルT1 までの距離が
同一であってもX線管の焦点位置から血液パックまで距
離は異なることになる。
【0007】即ち、図11(a)におけるX線管の焦点
位置から血液パックまでの距離S1と、同図(b)にお
ける距離S2 とはS1 <S2 の関係となり、血液パック
の厚みの小さい方(図11(b))が照射線量も減り、
それだけ照射時間が長くなることになる。これは照射時
間の短くすることを阻害する要因となる。
【0008】今、図12(a)に示すように、X線管X
Gの焦点Fから血液パックBPにX線が照射され、これ
を線量計プローブDPにより測定すると、図12(b)
に示すように、厚み2tが増加するにつれて計測点にお
ける線量率は低下していく特性曲線を示す。この血液パ
ックBPの厚み2tは、内容量(約50ccから400
ccまで数種類)の違いによって生じ、かつ同容量のパ
ック相互間においても一定でないため、照射線量の均一
化及び品質の保持が困難であるという問題を有してい
る。
【0009】また、図10のものにあっては、いわゆ
る、血液パックの両面からX線を照射することになるの
で、照射時間の短縮化が図れるという利点はあるが、X
線管装置が2台必要となり、X線照射装置を大形化し、
高価なものにするという問題を有している。
【0010】本発明は上述した点にかんがみてなされた
もので、その目的とするところは、X線の照射時間の短
縮化を図ることができ、血液パックの厚み方向の照射線
量の均一化を図ることができるようにした照射方法及び
その装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、照射室の内部に、血液パックを、その幅広
面の一方(以下、パック表面という)がX線束内に位置
して対面配置するよう保持するパック受入手段と、X線
の照射手段と、上記パック表面のX線照射後、血液パッ
クの幅広面の他方(以下、パック裏面という)をX線束
内に位置して対面配置して保持するよう上記パック受入
手段を反転駆動させるパック反転駆動手段と、上記X線
束内に血液パックを介して位置し、X線の照射線量を計
測する線量計測手段と、この計測手段の出力信号により
血液パックの厚みの1/2となる面(以下、パック中央
部という)の線量率を演算し、計測点における積算線量
を演算して、上記パック表面とパック裏面のX線の照射
を制御する照射制御手段とを備えて構成したことを特徴
とする。
【0012】
【作用】パック受入手段に保持された血液パックのパッ
ク表面を、X線束内に位置して対面配置する。X線の照
射手段により、パック表面にX線を照射する。この照射
により、線量計測手段は、計測点における線量率を測定
する。この測定された線量率により、照射制御手段は、
パック中央部の線量率を演算し、この線量率とパック中
央部の設定線量から計測点における積算線量を演算す
る。照射線量が上記積算線量の1/2に達したとき、血
液パックを反転させて、パック裏面をX線束内に位置し
て対面配置し、X線を照射する。照射線量が上記積算線
量に達したとき、照射を完了する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図によって説明す
る。図1及び図2は、本発明の要部を略解的に示した構
成説明図である。図1において、1は、X線を遮蔽する
ことができる材料によって形成された防護室である。こ
れは、側壁2aと天井壁2b及び底壁2cにより箱状に
形成された照射室2と、この照射室2の一側壁2aと隣
接して箱状に形成されたX線管室3とからなっている。
【0014】4はX線発生装置のX線管装置で、上記X
線管室3に図示しない支持機構により収容設置されてい
る。そしてX線管装置4は図示しない高電圧発生装置に
ケーブル接続され、かつ冷却水源と接続されて、X線
を、側壁2aに開口した照射口2dを介して、照射室2
内に照射するようになっている。
【0015】5は上記照射口2dを開閉するX線側シャ
ッタで、モータにより電気的に開閉制御されるようにな
っている。6は上記照射口2dと対向して側壁2aに配
設された線量計プローブである。7は、照射室2の天井
壁2bに開口したパック投入口2eを開閉する投入側シ
ャッタで、モータにより電気的に開閉制御されるように
なっている。そして、上記パック投入口2eは、血液パ
ックがX線照射される位置の上方に位置して設けられて
いる。8は照射室2の底壁2cに開口したパック排出口
2fを開閉する排出側シャッタで、モータにより電気的
に開閉制御されるようになっている。そして、上記パッ
ク排出口2fは、X線照射が完了した血液パックを照射
室2から排出する至便な位置に設けられている。
【0016】9は、照射室2の内部に設置されて、上記
パック投入口2eから投入された血液パックを受入保持
するパック受入手段10と、血液パックのパック表面と
パック裏面とを反転駆動させてX線束内に位置させるパ
ック反転駆動手段11と、X線照射が完了した血液パッ
クを上記パック排出口2fに搬出するパック排出駆動手
段12とを具備したハンドリング装置である。
【0017】そして、上記各手段10,11,12を図
3乃至図5と共に説明すると、パック受入手段10は、
上方を開口した有底箱状に形成された受入具10aと、
この受入具10aの底部中央から垂設した筒状の連結具
10bとから形成されている。
【0018】また、パック反転駆動手段11は、モータ
(例えば可逆モータ)11aの外側に、筒状の連結具1
1dを突設したフランジ11cを、上記連結具11dの
軸心線と該モータ11aの回転軸11bの軸心線とが直
交方向となるように、溶接等により固着してモータ11
aの駆動により受入具10aが血液パックを受入保持し
たまま180°(1/2回転)回動して血液パックを反
転させるように形成されている。なお、上記連結具11
dを突設したフランジ11cの取付は、モータ11aの
取付座にフランジ11cをボルト・ナット等の締着手段
により一体に装着するようにしてもよい。
【0019】さらに、上記パック排出駆動手段12は、
モータ(例えば可逆モータ)12aの回転軸12bを上
記連結具11dに挿着固定して、モータ12aの駆動に
より、上記受入具10aが血液パックを受入保持したま
まパック反転駆動手段11と共に反時計方向(図1及び
図4の図示状態で)に所定の角度回動されたとき照射室
2の底壁2cに設けたパック排出口2fに上記受入具1
0aの開口端が臨むように形成されている。
【0020】このように構成されたハンドリング装置9
は、上記受入具10aの上方開口部が照射室2の天井壁
2bに設けたパック投入口2eと対向する位置でパック
排出駆動手段12のモータ12aの取付座を、図4及び
図5に示すように、支持具13を介して照射室2の側壁
2aに取付けられて支持されるようになっている。
【0021】14は、照射を完了した血液パックをパッ
ク排出口に搬出する前に受入具10aから離脱しないよ
う案内するガイド板である。
【0022】15は、照射室2の天井壁2bの外面に設
けられて、パック投入口2eから複数の血液パックを間
欠的に順次上記受入具10aにパック投入口2eパック
投入装置である。
【0023】これは、図6及び図7に示すように、上下
を開口した長方形状の枠箱16aの長手方向内部空間を
仕切板16bにより、血液パックの厚さ方向寸法にもと
づいて複数(本例では5個)に区分して複数のパック収
納部16cを形成したパックポケット16と、このパッ
クポケット16の枠箱16aの大きさと略同じ大きさを
有して天井壁2bの外面に取付けられ、上記パックポケ
ット16を摺動可能に、かつその下方開口端を開閉可能
に乗載する板状の底板17とを備えて、パックポケット
16をパック投入口2eに向って移動(以下、前進とい
う。図1において左方へ移動)させることにより、上記
底板17の長手方向端縁からパック収納部16cの下方
開口端を順次開放するようになっている。
【0024】そして、上記パックポケット16の移動手
段としては、枠箱16aの長手方向外側面の一方に、側
方を開口した断面コ字状のガイド18を長手方向に延設
し、このガイド18に係合してパックポケット16の移
動を円滑に案内するガイドレール19を天井壁2bの外
面上に支持具を介して取付け、かつ、上記ガイド18と
並行してラック20を取付け、このラック20と噛合す
るピニオン21に回転軸22aを挿着させたモータ(例
えば可逆モータ)22を上記天井壁2bの外面上に取付
けて上記モータ22の回転により、上記ピニオン21と
ラック20の伝動手段を介して上記パックポケット16
を前進(又は後退)させるようになっている。
【0025】なお、上記パックポケット16を前進させ
てパック収納部16cの下方開口端をパック投入口2e
の位置で停止させる、いわゆる位置決め手段としては、
例えばパック収納部16c毎に光電管スイッチの光信号
が通過する穴を設け、パック投入口2eの上方に図示し
ない支持具により支持させた光電管スイッチを取付け、
光信号が反射しないとき、モータ22を停止させるよう
に構成してもよい。
【0026】23,24,25,26は例えば、光電管
スイッチによる確認スイッチで、X線側シャッタ5、投
入側シャッタ7、排出側シャッタ8並びパック投入口2
eにそれぞれ近接して取付けられて、各シャッタの開閉
並びに血液パックの落下を反射信号により確認して出力
信号を制御装置27に送出するようになっている。
【0027】そして、上記制御装置27は、記憶部,演
算処理部等を有して形成される周知のマイクロコンピュ
ータにより構成され、X線の照射線量を測定する線量計
プローブ6の出力信号により計測点における線量率を測
定し、この線量率によって血液パック中央部の線量率を
演算し、この線量率と、あらかじめ設定したパック中央
部の照射線量(以下、設定線量という、例えば1500
レントゲン)から算出された照射時間とにより計測点に
おける積算線量を演算し、この積算線量により、パック
表面及びパック裏面のX線照射を制御するようになって
いる。
【0028】換言すれば、血液パックに対するX線の照
射制御は、計測点の線量によって、血液パック中央部の
照射線量を管理するようになっている。
【0029】この線量管理を行うため、本実施例におい
ては、図12(a)に示すような関係において、血液パ
ックBPに代って血液と同じ吸収係数の物体で、パック
中央部に相当する位置は線量計プローブを挿入したいわ
ゆるプローブ内挿法により厚さ2tを変化させたときの
計測点線量とパック中央部線量とのデータをとって、計
測点線量率−パック中央部線量率の特性曲線(例えば図
13)を作り、図13において、例えば計測点線量率が
実測値からY1 であれば、パック中央部線量率X1 を演
算して算出できるようにしたデータが制御装置27の記
憶部にストアされている。
【0030】上述のように構成された防護室1は制御装
置27及び図示しない高電圧発生装置等と共に外箱内に
収容配置されるようになっている。この際、パック投入
装置15のパックポケット16の上方は開口又は開閉可
能に形成して、パックポケット16の各パック収納部1
6cに血液パックが外箱の外方から容易に収納できるよ
うになっている。
【0031】次に、血液パックに対するX線照射を図8
及び図14と共に説明する。先ず、制御装置27の図示
しない操作盤上に設けた電源スイッチを投入し、次に
「自動運転」か「手動運転」かを選択して図示しない選
択スイッチを押動する。
【0032】以下、「自動運転」を選択した場合を説明
する。上記「自動運転」の選択により、パックポケット
16を後端まで移動させる。これは、モータ22を例え
ば図6において時計方向へ回転させることにより、ピニ
オン21と噛合するラック20を後端に向って送ること
によってパックポケット16が一体に移動し、後端まで
移動したとき、リミットスイッチを応動させてモータ2
2を停止し、パックポケット16の移動が停止する。こ
のとき、底板17は、パックポケット16の各パック収
納部16cの下方開口端を閉塞することになる。この
際、パックポケット16の各パック収納部にX線照射に
必要な血液パックが収容されているか否か目視確認す
る。
【0033】次いで、投入側シャッタ7、排出側シャッ
タ8及びX線側シャッタ5を図示しないモータを駆動さ
せてパック投入口2e,パック排出口2f及び照射口2
dを順次閉塞させる。これらの動作は確認スイッチの出
力信号により、例えば個別に表示灯を点灯表示させて目
視確認ができるようにしてもよい。
【0034】次いで、ハンドリング装置9の受入具10
aを、受入側即ち、その上方開口部をパック投入口2e
に対向させる位置までモータ12aを駆動させて復帰さ
せる。このハンドリング装置9の受入具10aの受入側
復帰により、いわゆる「準備完了」となり、運転準備が
終了する(ステップ100)。この際、上記準備完了に
よってX線の照射スイッチをOFF表示させるようにし
てもよい。
【0035】次いで、図示しない操作盤面上のX線の照
射スイッチをONする。(ステップ101)この照射ス
イッチON操作の信号により、投入側シャッタ7を開放
させる。続いて、モータ22を上述とは逆方向(例えば
図6において反時計方向)に起動させてパックポケット
16を前進させる。この移動により、パックポケット1
6のパック収納部16cの1つがパック投入口2eに臨
むと血液パックが自重でハンドリング装置9の受入具1
0a内に落下して、該受入具10aにより受入保持され
る(ステップ102)。
【0036】上記受入具10aに血液パックが収容され
たか否かを確認スイッチ26により確認する(ステップ
103)。血液パックが収容されていれば、上記確認ス
イッチ26の出力信号により制御装置27から図示しな
いX線線量計に測定開始のスタート信号が出力される。
これをうけた線量計からX線出力許可信号が出力され、
この信号を確認した後、X線側シャッタ5を開き、X線
を血液パックのパック表面に照射する(ステップ10
4)。この照射により図14に示すフローが割込実行さ
れ、線量計プローブ6が照射線量を検出し線量計に出力
して計測を開始し、計測点における線量率が測定される
(ステップ200)。
【0037】測定された計測点の線量率からパック中央
部の線量率が演算される(ステップ201)。この演算
処理は、記憶部にストアしたデータにより、例えば図1
3に示すように、計測点の線量率Y1 に対するパック中
央部の線量率X1 を算出する。そして、(パック中央部
の線量率)×(照射時間)=(設定線量、例えば150
0レントゲン)の関係式から(照射時間)が定まるの
で、この(照射時間)と(計測点の線量率)とから計測
点における積算線量が演算され(ステップ202)、割
込処理が終了する。上記計測点における積算線量からパ
ック中央部の照射線量が管理されることになる。
【0038】パック表面のX線照射によってパック中央
部の照射線量が計測点の積算線量から演算設定した設定
値に到達すると(ステップ105)、線量計から出力さ
れる設定到達信号により制御装置27を介してハンドリ
ング装置9の反転駆動用のモータ11aが起動され、血
液パックは受入具10aに受入保持されたまま180°
回転される。即ち、血液パックは反転されてパック裏面
がX線管装置4の焦点と対向してX線が照射されること
になる(ステップ106)。
【0039】そして、血液パックの上記パック裏面のX
線照射によってパック中央部の照射線量が計測点の積算
線量から演算設定した設定値に達すると(ステップ10
7)、上述同様、線量計から出力される2回目の設定到
達信号により、X線側シャッタ5により照射口2dを閉
塞してX線の照射が完了する。
【0040】確認スイッチ23より、出力される上記X
線側シャッタ5による照射口2dの閉塞の確認信号によ
って、排出側シャッタ8を開き確認スイッチ25の確認
信号によりハンドリング装置9のパック排出駆動用のモ
ータ12aを起動させ、受入具10aをパック排出口2
fに向って回動させる。受入具10aの上方開口部が上
記パック排出口2fに臨んだとき、血液パックは受入具
10aから離脱して、パック排出口2fを介して図示し
ない回収手段に向って落下する(ステップ108)。こ
の際、血液パックは、受入具10aの回動につれて受入
具10aから離脱しかけることになるがガイド板14に
より抑止されるので、回動操作にもかかわらず、血液パ
ックをパック排出口2fに円滑に搬出することができ
る。
【0041】血液パックが排出されたことを確認スイッ
チ25により確認した後(ステップ109)、排出側シ
ャッタ8がパック排出口2fを閉塞し、ハンドリング装
置9のパック排出駆動用モータ12aを上記と逆回転に
起動させて、受入具10aを受入側に移動復帰する。こ
れで自動運転の1サイクルが終了することになる。そし
て、ステップ102に戻って次サイクルの自動運転に入
る。
【0042】このように、血液パックに対するX線照射
は、計測点における積算線量からパック中央部の照射線
量を管理して、パック表面とパック裏面の両面を反転照
射して行うので、血液パックの厚みの変化にかかわら
ず、パック中央部の照射線量の均一化を図ることがで
き、照射時間の短縮を図ることができる。しかも、X線
管はX線を照射したままであるので、X線照射の立上り
立下り時間が省略され、複数の血液パックを1パック毎
にX線照射するものであっても処理時間の短縮を図るこ
とができる。
【0043】なお、上記ステップ109において、万
一、パック排出ができなかった場合は、確認スイッチ2
5によりエラー表示を行って、手動操作によりパックを
排出する。
【0044】上記実施例において、パックポケットの外
側壁にガイドを設け、このガイドをガイドレールと係合
させて案内するよう説明したが、本発明はこれに限定す
るものではなく、底板の両側壁を上方に折曲げてガイド
片を形成するようにしてもよい。
【0045】また、上記実施例において、血液パックに
対するX線の照射は、「自動運転」によって説明した
が、「手動運転」の場合も同様で、順次操作の確認表示
をしながら、次ステップの操作を該当する手動スイッチ
の操作によって行えばよい。
【0046】
【発明の効果】本発明の照射方法によれば、計測点にお
ける線量率から血液パックのパック中央部の線量率を演
算し、これにより計測点の積算線量を演算して、パック
中央部の照射線量を計測点の積算線量により制御するよ
うにしてあるので、同容量及び異容量の血液パックの厚
みが変化してもパック相互間のX線照射の品質の均一化
・安定化を図ることができ、血液パックに対するX線照
射の線量管理を的確に行うことができる。
【0047】請求項2の発明によれば、血液パックのX
線照射は、1パック毎に行うので、X線管とパックとの
距離を短くすることができ、照射時間の短縮を図って緊
急時に必要な血液パック数のX線照射を迅速に対応する
ことができる。
【0048】しかも、パック表面とパック裏面のX線照
射は、パック中央部の設定線量を計測点における積算線
量の1/2によって制御するようになっているので、血
液パックを1パック毎に反転照射するものであっても、
照射時間の短縮を図ることができる。
【0049】請求項3の発明によれば、複数の血液パッ
クを収納する手段から1パックづつ、X線の照射手段と
線量計測手段との間に介挿して照射するようにしてある
ので、血液パックの補充及び照射の自動化を図って行う
ことができ、多量の輸血時にあっても迅速に対応させる
ことができる。
【0050】請求項4の発明によれば、X線を、照射室
の側壁に開口した照射口を介して照射し、かつ照射口は
X線側シャッタにより閉塞するようになっているので、
X線の照射を簡単なシャッタ構造で遮蔽することがで
き、X線の照射中であっても照射口を遮蔽することによ
って未照射の血液パックを照射室内に簡単に投入させる
ことができる。
【0051】しかも、投入された血液パックは、X線の
照射位置で、かつパックの幅広面を照射口に対向させて
反転可能に設けたハンドリング装置により受入保持させ
るようになっているので、血液パックを受入れた状態で
パック幅広面の一方を演算設定されたパック中央部の線
量率によりX線照射することができ、照射のためのパッ
クセットを簡単に行うことができる。加えて、反転も受
入状態を保持したまま行うことができるので、照射前の
準備時間の短縮を図ることができ、照射に要する時間を
小形コンパクトな構成で自動化を図って短縮することが
できる。
【0052】請求項5の発明によれば、照射室内に設置
されるハンドリング装置は、血液パックの形状を維持し
て受入保持して照射させた後反転照射させ、照射完了後
はパック排出まで行う機能を簡単な構成で具備せしめる
ようになっているので、照射室を拡大することなく、コ
ンパクト化を図って設置することができ、血液パックに
対するX線照射の自動化を装置の小形化を図って行うこ
とができる。
【0053】請求項6の発明によれば、ハンドリング装
置は、投入される血液パックを、上方を開口した箱状の
受入具で受入保持し、この受入具の反転及びパック排出
の駆動は第1,第2のモータによって行うようなってい
るので、シーケンス制御を行うことができることは勿
論、血液パックはその都度パック中央部の線量率を演算
されて厚さの変化に対応したX線の照射が行われるた
め、受入具を簡単な構成とすることができ、ハンドリン
グ装置の小形化を図った構成とすることができる。
【0054】請求項7の発明によれば、複数の血液パッ
クを個別に収納したパック投入装置を防護室の外壁上面
に設けるようにしてあるので、X線の照射中であって
も、照射を停止することなく、血液パックの補充を簡単
に行うことができる。
【0055】しかも、血液パックはその都度パック中央
部の線量率を演算し、これにより計測点の積算線量を演
算して、パック中央部の照射線量を計測点の積算線量に
より制御するようにしているので、輸血量に必要な複数
の血液パックに異容量パックが混在して補充されても、
パック相互の照射線量の品質を維持することができる。
【0056】請求項8の発明によれば、パック投入装置
は、上下を開口した枠箱の内部空間を複数に仕切って、
複数の血液パックを個別に収納し、枠箱の下方開口部の
閉塞は、パック投入口に向って延設した底板によって行
い、底板上を摺動させてパック投入口から血液パックを
照射室内に落下せしめるようになっているので、簡単な
構成で1パックづつ投入させることができ、パックの補
充も目視により簡単に行うことができる。
【0057】しかも、摺動の駆動はモータによって行う
ようになっているので、他の制御と簡単に協調をとって
パック投入の制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成説明図
【図2】図1の一部を示す構成説明図
【図3】ハンドリング装置の一例を示す平面構成説明図
【図4】図3の正面構成説明図
【図5】図3の側面構成説明図
【図6】パック投入装置の一例を示す正面構成説明図
【図7】図6の側面構成説明図
【図8】X線照射の動作を説明するフローチャート図
【図9】従来装置の構成説明図
【図10】従来装置の他の構成説明図
【図11】血液パックの厚み状態とX線照射との関係説
明図
【図12】血液パックの厚みと計測点線量率との関係を
示す測定説明図及び特性曲線図
【図13】計測点線量率とパック中央部線量率との関係
を示す特性曲線図
【図14】X線照射の動作を説明するフローチャート図
【符号の説明】
1 防護室 2 照射室 2a 側壁 2b 天井壁 2c 底壁 2d 照射口 2e パック投入口 2f パック排出口 3 X線管室 4 X線管装置 5 X線側シャッタ 6 線量計プローブ 7 投入側シャッタ 8 排出側シャッタ 9 ハンドリング装置 10 パック受入手段 10a 受入具 11 パック反転駆動手段 12 パック排出駆動手段 14 ガイド板 15 パック投入装置 16 パックポケット 17 底板 18 ガイド 19 ガイドレール 20 ラック 21 ピニオン 27 制御装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線の照射手段と線量計測手段との間に
    血液パックを介挿して、上記血液パックにX線を所定線
    量照射するようにした血液パックのX線照射方法におい
    て、上記X線の照射を計測した線量計測手段の出力信号
    により、血液パックのパック中央部の線量率を演算し、
    この線量率から演算した計測点の積算線量により、上記
    パック中央部の照射線量を制御するようにしたことを特
    徴とする血液パックのX線照射方法。
  2. 【請求項2】 上記血液パックは、1パック毎に、かつ
    該パックの幅広面を上記X線の照射手段に対向配置し
    て、上記積算線量の1/2に達したとき、血液パックを
    反転して照射するようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の血液パックのX線照射方法。
  3. 【請求項3】 複数の血液パックを収納するパック収納
    手段とパック排出手段とを備えて、上記パック収納手段
    から1パックづつ上記X線の照射手段と線量計測手段と
    の間に介挿し、X線照射後、血液パックを順次排出して
    血液パックのX線照射を自動的に行うようにしたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の血液パックのX線照射
    方法。
  4. 【請求項4】 X線を、照射室の側壁に開口され、X線
    側シャッタにより開閉される照射口を介して照射するよ
    うにしたX線管装置と、照射室内に上記照射口と対向し
    て配設した線量計プローブと、この線量計プローブと上
    記照射口との間に、血液パックの幅広面を反転可能に保
    持して対向配置するようにしたハンドリング装置と、上
    記線量計プローブの出力信号により上記血液パックのパ
    ック中央部の線量率を演算してX線の照射を制御すると
    共に、各装置の駆動制御を行うようにした制御装置とを
    備えて成ることを特徴とする血液パックのX線照射装
    置。
  5. 【請求項5】 上記ハンドリング装置は、血液パックを
    受入れるパック受入手段と、血液パックの幅広面の両面
    を上記照射室の照射口に対向配置させるパック反転駆動
    手段と、照射後の血液パックを上記パック受入手段から
    離脱させるパック排出駆動手段とを備えて成ることを特
    徴とする請求項4記載の血液パックのX線照射装置。
  6. 【請求項6】 上記パック受入手段は、上方を開口した
    箱状の受入具を形成し、上記パック反転駆動手段は、上
    記箱状の底部中央に第1のモータの回転軸を駆動連結し
    て該回転軸の180°回動により血液パックの幅広面が
    反転するよう該モータを垂設し、上記パック排出駆動手
    段は、第2のモータを、その回転軸が第1のモータの回
    転軸と直交方向となるよう第1のモータに駆動連結し、
    上記第2のモータの回動により、上記第1のモータと受
    入具とを一体に回動させて、血液パックを排出するよう
    構成したことを特徴とする請求項5記載の血液パックの
    X線照射装置。
  7. 【請求項7】 防護室の外壁上面に、複数の血液パック
    を個別に収容し、外壁上面上をパック投入口に向って摺
    動可能に形成したパック投入装置を設けて、複数の血液
    パックを照射室内のハンドリング装置に順次投入するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項4,5又は6記載
    の血液パックのX線照射装置。
  8. 【請求項8】 上記パック投入装置は、上下を開口した
    長方形状の枠箱と、この枠箱の長手方向内部空間を複数
    に区分して複数のパック収納部を形成する仕切板と、枠
    箱の外側面に摺動方向に延設したレール状のガイドと第
    3のモータの回転軸に装着したピニオンと噛合するラッ
    クとを並設し、上記枠箱の底部には、パック投入口に向
    って延設して防護室の外壁上面に固定した底板とを設け
    て、上記第3のモータの駆動により、上記底板上を枠箱
    が前後に摺動するように構成したことを特徴とする請求
    項7記載の血液パックのX線照射装置。
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