JPH1043157A - 核磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

核磁気共鳴イメージング装置

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JPH1043157A
JPH1043157A JP8202304A JP20230496A JPH1043157A JP H1043157 A JPH1043157 A JP H1043157A JP 8202304 A JP8202304 A JP 8202304A JP 20230496 A JP20230496 A JP 20230496A JP H1043157 A JPH1043157 A JP H1043157A
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JP
Japan
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temperature
magnetic field
voltage
time constant
gradient magnetic
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JP8202304A
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Inventor
Akinobu Maekawa
晃伸 前川
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電対、サーミスタ等のセンサを備えた温度
測定手段を用いることなく、傾斜磁場コイルの発熱によ
る温度を把握できるようにする。 【解決手段】 被検者Aの断層像の撮影のために、被検
者Aをガントリ3内部に送り込む。そして、術者がコン
ソール1を操作して撮影条件を設定しスキャンを実行す
ると、撮影条件で定まる傾斜磁場波形に対応する電圧を
波形発生器7が発生する。波形発生器7で発生した電圧
は電圧変換手段10で傾斜磁場コイルの発熱量に対応する
電圧に変換される。この変換された電圧は装置のスキャ
ン中の温度上昇、スキャン停止中の温度下降(放熱)特
性に対応する時定数を有する時定数回路11に供給され
る。時定数回路11は、装置の温度データを出力し、それ
が表示器2に与えられて、術者に温度情報を知らせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核磁気共鳴を利用
して被検体の所望の断層面を映像化する核磁気共鳴イメ
ージング装置、特に、傾斜磁場発生手段からの発熱によ
って生じる装置の温度上昇を、温度測定手段を用いるこ
となく把握できるようにした核磁気共鳴イメージング装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】核磁気共鳴イメージング装置(以下MR
I装置という)は、核磁気共鳴現象を利用して計測した
信号を演算処理することで被検体中の所望の検査部位に
おける核スピンの密度分布、緩和時間分布等を計測し
て、その計測信号を演算処理し、上記検査部位の断層像
として画像表示するもので、被検体に均一な磁場を与え
る静磁界発生磁気回路と、傾斜磁場を与える傾斜磁場電
源で駆動される傾斜磁場コイルと、被検体の組織を構成
する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周
波磁場を与える高周波パルス送信手段と、前記核磁気共
鳴による信号を検出する核磁気共鳴信号受信手段と、こ
の核磁気共鳴信号を用いて画像再構成演算を行う演算手
段とを備えている。
【0003】ところで、最近のMRI装置では高速撮像
や患者スループットの向上に加え、血流を計測し、画像
化する二次元TOFアンジオグラフィ計測機能を搭載す
ることが必要不可欠となってきている。このようなアン
ジオ計測は、スピンの結像に傾斜磁場の反転を利用する
グラジエントエコー法にリフェーズ機能を加えたシーケ
ンスを利用し、非常に短い繰り返し時間、薄いスライス
厚で長時間スキャンする撮像法であり、これに使用する
傾斜磁場の強度及び使用頻度は今までの撮像法に比べ数
倍に達している。
【0004】したがって、傾斜磁場コイルに印加される
電流も使用する傾斜磁場に比例して増大し、熱の問題が
大きくなってきている。すなわち、傾斜磁場コイルに大
電流が流れた場合、コイル線材の抵抗によって熱が発生
し、MRI装置ならびにそれが配置された室内の温度が
上昇する。そして、傾斜コイルを連続的に駆動した場合
には、傾斜コイルの温度が100℃以上に上がることも
あり、このような場合には、傾斜コイルが焼損する危険
性がある。また、被検体の診断中に、MRI装置が配置
された室内の温度が被検体に不快感を与える温度に達し
た場合には、患者保護のため診断を中止する必要があ
る。
【0005】一方、静磁界発生磁気回路として永久磁石
を使用したMRI装置では、周囲温度の変化によりその
静磁場の強度が変化する傾向がある。このように、温度
の影響を受けて静磁界の大きさが変化すると、静磁界に
対して傾斜磁場コイルにより発生させられる傾斜磁場を
加えて位置を磁界の大きさに対応させ、その位置に応じ
た共鳴周波数を発生させて、この共鳴周波数を持つNM
R信号を検出して位置の特定を行う動作に誤差が生じる
ことになる。そして、この位置検出のずれは、画像の歪
み、ぼけをも生じる原因となるので、永久磁石方式のM
RI装置では、温度変化を防ぐために温度制御を行い、
常に磁石の温度を一定に保っている。
【0006】このように、MRI装置では、温度を測定
する必要があるため、MRI装置が配置された室内又
は、室外に温度測定手段を設け、この温度測定手段の出
力によって制御装置を制御したり、温度測定手段の測定
結果を表示したりしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、MRI
装置では、MRI装置が配置された室内又は、室外に温
度測定手段を設けているが、当該温度測定手段の温度セ
ンサとしては、通常、熱電対やサーミスタ等の温度によ
って抵抗値の変化するセンサを使用することが考えられ
ている。このような熱電対やサーミスタ等の温度センサ
は、温度変化を抵抗値の変化として検出するので、セン
サに電流を流す必要がある。MRI装置では、このよう
な電流が撮像時に、強力なノイズとなるので、このよう
なセンサをMRI装置に使用することができず、シール
ドルームから外部に排出される温調装置の空気の温度を
測定したり、空気の膨脹による圧力変動を利用した非電
気的な温度センサを使用していた。しかし、このような
非電気的な温度測定手段では、温度測定に誤差が生じ傾
斜磁場コイルの保護、及び被検者の不快感をなくすなど
の温度管理が十分に図れない。
【0008】また、温度を高精度に測定する必要がある
場合には、画像への影響があるにもかかわらず、熱電対
やサーミスタ等の温度センサを使用していた。しかし、
熱電対やサーミスタ等の温度センサを使用した測温方法
では、クリアな画像が得られないだけでなく、MRI装
置が撮像時に照射する高周波磁界によってセンサに誘導
電流が生じるため、この様な高周波磁界発生時に、セン
サが検出する温度に狂いが生じたり、温度測定手段を損
傷させるという問題もあった。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑み、熱電対、サ
ーミスタのような高精度なセンサを有する温度測定手段
を使用することなく、傾斜磁場発生手段の発熱による温
度ないし傾斜磁場発生手段の発熱にって生じる装置の温
度上昇を検知できるようにした核磁気共鳴イメージング
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、核磁気共鳴イメージング装置では、設定された撮影
条件で定まる電流波形の傾斜磁場を発生させるために、
所定の傾斜磁場を与えるための電流波形を電圧値に変換
し、傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源に印加して
いることに着眼し、本発明の核磁気共鳴イメージング装
置では、設定された撮影条件で定まる電流波形に対応す
る電圧値を傾斜磁場コイルの発熱量に対応する電圧に変
換する電圧変換手段と、この変換された発熱量に対応す
る電圧を入力とし装置の温度情報を出力する時定数回路
とを設け、この時定数回路の時定数を装置の撮影時の温
度上昇特性ならびに撮影停止時の温度下降特性に対応さ
せたことが特徴となっている。
【0011】本発明のMRI装置は上記のように構成さ
れており、撮像者がスキャンを実行すると、コンソール
等で設定された撮影(スキャン)条件で定まる電流波形
に対応する電圧値が傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場
電源に印加され、所定波形の傾斜磁場が被検者に与えら
れる。電圧変換手段は、傾斜磁場電源に印加される撮影
条件で定まる電流波形に対応する電圧値で駆動されるこ
とにより発熱する傾斜磁場コイルの発熱量に対応する電
圧に変換する。ここで、核磁気共鳴イメージング装置に
おける温度上昇は、電流波形に対応する電圧値に対応し
た電流が傾斜磁場コイルに流れることによる発熱が主因
であり、発熱量は、傾斜磁場電源に供給する電流の2乗
に傾斜磁場コイルの巻線抵抗を掛けたものとなる。
【0012】このことから、傾斜磁場コイルの巻線抵抗
を一定とすると(実際はコイルの温度上昇に応じて抵抗
はコイルの材質の温度係数分増加する)、MRI装置の
における温度上昇は、傾斜磁場コイルに供給する電流量
に依存することになる。傾斜磁場コイルに供給する電流
は、撮影条件で定まる電流波形に対応する電圧値に比例
するので、電流波形に対応する電圧値を2乗し、それに
傾斜磁場コイルの巻線抵抗を掛けたものを出力する手段
を設ければ、傾斜磁場コイルの発熱量に対応する出力が
得られることになる。したがって、電圧変換手段は、設
定された撮影条件で定まる電流波形に対応する電圧値を
傾斜磁場コイルの発熱量に対応する電圧に変換する。
【0013】電圧変換手段で変換された電圧は時定数回
路に供給され、時定数回路の出力は、撮影中は供給電圧
に従ってその進行と共に上昇し、撮影停止中は時間の経
過と共に降下して行く。
【0014】時定数回路の時定数は、実際の装置の実測
等による撮影時の傾斜磁場コイルの発熱による温度上昇
特性、撮影停止時の放熱(冷却)特性に対応して設定さ
れている。したがって、時定数回路の出力信号は、撮影
中ならびに撮影停止中における装置の現時の温度情報を
出力しており、それを表示器に供給し、温度表示するこ
とにより、現時点の装置温度を表示することができる。
また、時定数回路の出力信号を警報手段に供給すれば、
装置温度が許容温度を越えたことを術者に警鐘し、注意
を促したり、または、撮影の中止ないし撮影の禁止、そ
れの解除を制御することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のMRI装置の実施
例について図面により説明する。図1は、本発明のMR
I装置の一実施例の基本構成図であり、1は術者が撮影
(スキャン)条件の設定とスキャンの実行開始を指示す
るコンソール、2は表示器、3はガントリで、それ内に
は図では省略されている被検者に均一な磁場を与える静
磁界発生磁気回路、傾斜磁場を与える傾斜磁場コイル、
被検者の組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴をお
こさせるために高周波磁場を与える高周波パルス送信手
段及び上記核磁気共鳴による信号を検出する核磁気共鳴
信号受信手段が設けられている。4は、コンソール1で
術者が設定したスキャン条件に応じて傾斜磁場コイル及
び高周波送受信手段を制御して所望の撮影用パルスシー
ケンスを実行するスキャンコントローラ、5はシールド
ルーム、6はベッドである。
【0016】図2は、本発明のMRI装置の一実施例の
構成図を示すブロック図である。図において、7は術者
がコンソール1に入力(設定)した撮影(スキャン)条
件に応じてそれに対応した傾斜磁場波形が波形メモリか
ら読み出され、読み出された傾斜磁場波形に対応した電
圧値を出力する波形メモリを有する波形発生器、8は波
形発生器7よりの傾斜磁場波形に対応した電圧値で駆動
される傾斜磁場電源、9は傾斜磁場電源8よりの電圧が
供給され傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル、10は波形
発生器7よりの傾斜磁場波形に対応した電圧値を入力と
し、傾斜磁場コイル9の発熱量に対応する電圧に変換す
る電圧変換手段、11は装置のスキャン時の温度上昇特
性、スキャン停止後の温度降下(放熱)特性に対応する
時定数を有する時定数回路である。時定数回路10の出力
は表示器2に供給され、表示器2は時定数回路10の出力
信号を温度データに変換し、装置の温度を表示する。
【0017】このように構成された実施例のMRI装置
の動作を説明する。まず、撮像者は、被検者Aの断層像
を撮像するために、被検者Aを可動式のベッド6に載
せ、被検者Aをガントリ3の内部に送り込む。そして、
術者はスキャンの種類、繰り返し周期等の撮影条件をコ
ンソール1に入力し、スキャンの実行を指示すると、コ
ンソール1は入力(設定)された撮影条件を出力し、そ
れをスキャンコントローラ4に与える。スキャンコント
ローラ4は波形発生器7を制御し、波形発生器7はそれ
内の波形メモリより設定撮影条件に応じてそれに対応し
た傾斜磁場を与える電流波形を生成し、その電流波形に
対応する電圧値を傾斜磁場電源8に出力する。傾斜磁場
電源8はこの電圧値に対応した電流を傾斜磁場コイル9
に供給し、傾斜磁場を被検者Aに与える。
【0018】一方、波形発生器7より出力される電流波
形に対応する電圧値は、電圧変換手段10にも供給され
る。電圧変換手段10は、波形発生器7より供給された電
圧値を傾斜磁場コイルの発熱量に対応する電圧値に変換
し、それを時定数回路11に供給する。したがって、時定
数回路11の出力は、スキャンの実行により装置のスキャ
ン時の温度上昇特性で上昇し、また、スキャン停止後は
装置の温度降下(放熱)特性で下降する温度情報を示
す。この温度情報を示す時定数回路11の出力は、温度デ
ータとして表示器2に入力すれば、表示器2は、装置の
現時の温度を表示し、術者は表示値より装置温度状態を
知ることができる。
【0019】つぎに、傾斜磁場コイルの発熱量に対応す
る電圧に変換する電圧変換手段10、時定数回路11の構
成、ならびに、時定数回路11の時定数の設定について説
明する。コンソール1で設定された撮影条件に応じて波
形発生器7は、撮影条件に対応した図3に示すような電
流波形を生成する。図3において、TRはパルスシーケ
ンスの繰り返し時間であり、MRI装置における撮像で
はこの時間TRのパルスシーケンスが繰り返される。ま
た、電流値はパルスシーケンスの種別や撮影範囲、スラ
イス厚等によって決定される傾斜磁場コイルに流す電流
量である。MRI装置における温度上昇は、傾斜磁場コ
イルに電流を流すことによる発熱が主因となり、傾斜磁
場コイルの発生熱量は、傾斜磁場電源に供給する電流の
2乗にコイルの巻線抵抗を掛けたものである。
【0020】従って、傾斜磁場コイルの巻線抵抗値を一
定とすると、MRI装置における温度変化は、傾斜磁場
コイル9に供給する電流量の2乗に依存することにな
る。この傾斜磁場コイル9に供給される電流の変化は、
波形発生器7の出力する電流波形であるため、この電流
波形に対応する電圧が電圧変換手段10に入力される。電
圧変換手段10が傾斜磁場コイル9の発熱量に対応する電
圧信号を出力するには、波形発生器7の出力を2乗して
傾斜磁場コイル9の巻線抵抗倍した出力を発生する必要
がある。
【0021】図4は、図5(a)に示すベース電圧VBE
−ベース電流IB 特性を有するトランジスタTrを用い
波形発生器7の出力を2乗して傾斜磁場コイル9の巻線
抵抗倍した出力を発生し、傾斜磁場コイル9の発熱量に
対応した出力電圧が得られるようにした電圧変換手段の
一実施例を示す回路図である。図5(a)に示す特性曲
線では、VBE=0.7 V付近でIB =(VBE2 の関係を
満たしている。ここで、波形発生器7の出力電圧の波高
値が最大5Vである場合には、トランジスタTrの動作
点PをIB =(VBE2 の関係を満たす範囲内で設計す
る必要があるため、図5(a)に示す負荷直線lを実現
するために図4に示すように抵抗R1が接続されてい
る。これによりトランジスタTrのベース−エミッタ間
に波形発生器7より図5(b)に示す電流(電圧)波形
v1を入力すれば、コレクタ−ベース間に図5(c)に
示す出力電流ibを得ることができる。
【0022】図4の回路でエミッタ接地電流増幅率をh
feとすると、出力v2は、v2=hfe×ib×R2とな
る。ここで入力v1の最大値を5V、出力v2の最大値
を5Vとし、傾斜磁場コイルの最大発熱量がv2=5V
となるように抵抗R2を選ぶと、hfe×ib=I2(但
し、Iは傾斜磁場コイルに流れる電流)に、R2は傾斜
磁場コイルの巻線抵抗に対応することから、図4の回路
における出力v2は、傾斜磁場コイルの発熱量Q(=I
2 ×R2)となる。なお、図6は、入力v1、出力v
2、ならびに、抵抗R2をこのように選定した場合の図
4に示すの回路の入出力波形を示す。
【0023】MRI装置においては、傾斜磁場コイルの
発熱による温度変化は、冷却装置等により奪われる熱量
が平衡に達したときの温度を平行温度とし、この温度ま
である時定数をもった関数に従って変化すると考えるこ
とができる。そこで、この変化を実現するために、抵抗
RとコンデンサCを直列に接続した時定数回路11を設
け、図4に示す回路(電圧変換手段10)の出力をこの時
定数回路11に供給する。時定数回路11は、図2に示すよ
うに抵抗RとコンデンサCが直列接続されたもので、電
圧変換手段10からの電流波形に対応する電圧が供給でこ
の回路の出力、すなわち、コンデンサCの端子電圧Vc
は、時定数CRにしたがって過渡現象を生じる。
【0024】この過渡現象によるコンデンサCの端子電
圧の変化をMRI装置の温度変化に対応させるため、以
下に示す手法によって時定数CRを導出する。 1)実際の装置における熱量パラメータのスキャンを実
行した時の温度上昇及び下降特性を測定する。 2)次式に、1)で測定した各時間における実測温度
(℃)と時間(秒)を代入し時定数を求める。 実測温度=(最初の温度−最終温度)e-t/時定数+最
終温度 上式は、以下のCR直列回路におけるコンデンサ端子電
圧Vcの式を温度上昇の式に適用したものである。
【0025】 Vc=(最初値−最終値)e-t/CR+最終値 なお、上式で「最終温度」は、スキャンを実行した時の
装置の許容温度の上限値、ないし、それより低い温度
を、スキャン停止時における放熱による温度低下の最低
温度(すなわち室温)を意味する。 3)2)によって求めた時定数は、各測定時間において
それぞれ存在するので温度近似のモデルとしては、各時
定数の平均をとるのが望ましい。
【0026】このように時定数回路の時定数CRを設定
すると、コンデンサ端子電圧Vcの変化を装置の温度変
化を現す温度情報として捕らえることができる。図7
は、電圧変換手段10と時定数回路11の一実施例を示す回
路図で、この構成アノードが基準電圧(REF 電圧)に接
続された発光ダイオードDのカソードをコンデンサCに
接続し、コンデンサ端子電圧Vcの変化によって図のA
点の電位がREF の電位よりも下がった時に発光ダイオー
ドDに電流が流れるようにし、術者に警告を与えるよう
にしている。
【0027】また、傾斜磁場コイルが生成する傾斜磁場
は、被検者の空間座標に対して正と負の傾斜磁場を発生
させるため、スキャンコントローラが出力する電流波形
は±5Vのレンジで出力される。傾斜磁場コイルの発熱
量は、それに流れる電流の2乗に比例するので、MRI
装置における温度情報を時定数回路が出力するようにす
るためには、時定数回路に電流波形の絶対値を入力する
必要がある。そこで、図7の回路では、NPN 型トランジ
スタTr1 とPNP 型トランジスタTr2 を設け、Tr1 は入力
波形の正側を、Tr2 は入力波形の負側を出力するように
している。 なお、図8は、図7の動作を示すタイムチ
ャートである。
【0028】上記の実施例では、時定数回路の温度デー
タを表示器に与え温度表示したり、発光ダイオードを発
光させるようにしたが、この温度データを用いて警報を
鳴らしたり、ガントリ内の被検者の居住空間に風を送る
等の温度制御を行なうことができ、さらに、温度データ
をコンソールに入力して、撮影を中止する等の制御、傾
斜磁場コイルの温度制御、温度管理に利用することも可
能である。また、実施例では時定数回路を抵抗Rとコン
デンサCとで構成したが、装置のスキャン時の温度上昇
特性、スキャン停止時の温度下降(放熱)特性を再現で
きるものであれば、カウンタとタイマとの組み合わせ
等、如何なる構成の時定数回路であってもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明の核磁気共鳴イメージング装置に
よれば、熱電対サーミスタ等の温度センサを有する温度
測定手段を使用することなく、被検者周辺を含め、装置
の温度情報を正確に知ることができると共に、被検者の
居住性を考慮したシステムを構築することができる。ま
た、ノイズの発生源となる温度測定手段を使用しないの
で、アーチファクトのない良質な画像が得られる。さら
に、傾斜磁場コイルを含め、ガントリ内に存在するあら
ゆる発熱体の温度情報を知ることができるので、傾斜磁
場コイル等の発熱問題に適切に対処できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の核磁気共鳴イメージング装置の基本構
成図である。
【図2】本発明の核磁気共鳴イメージング装置の一実施
例を示す回路図である。
【図3】傾斜磁場波形を示す図である。
【図4】電圧変換手段の一実施例を示す回路図である。
【図5】図4に用いられているトランジスタの特性図で
ある。
【図6】図4の回路の入出力波形図である。
【図7】電圧変換手段と時定数回路の一実施例を示す回
路図である。
【図8】図7の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1:コンソール 2:表示器
3:ガントリ 4:スキャンコントローラ 5:シールドルーム
6:ベッド 7:波形発生器 8:傾斜磁場電源
9:傾斜磁場コイル 10:電圧変換手段 11:時定数回路
C:コンデンサ Tr、Tr1 、Tr2 :トランジスタ R、R1、R2:抵

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像者が撮影条件を設定し、スキャンの
    実行開始を指示するコンソールと、設定された撮影条件
    で定まる傾斜磁場を発生させるための電流波形を電圧値
    として傾斜磁場コイルに加えるようにした核磁気共鳴イ
    メージング装置であって、前記電圧値を傾斜磁場コイル
    の発熱量に対応する電圧に変換する電圧変換手段と、こ
    の変換された電圧を入力とし装置の温度情報を出力する
    時定数回路とを設け、この時定数回路の時定数を装置の
    撮影時の温度上昇特性ならびに撮影停止時の温度下降特
    性に対応させたことを特徴とする核磁気共鳴イメージン
    グ装置。
JP8202304A 1996-07-31 1996-07-31 核磁気共鳴イメージング装置 Pending JPH1043157A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6977501B2 (en) 2002-05-07 2005-12-20 Kabushiki Kaisha Toshiba MRI apparatus and method for calculating predicted and/or actual net accumulated gradient coil heat and/or temperature
CN102958433A (zh) * 2011-06-13 2013-03-06 株式会社东芝 磁共振成像装置以及倾斜磁场发生系统的负荷算出方法

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