JPH1071132A - 核磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

核磁気共鳴イメージング装置

Info

Publication number
JPH1071132A
JPH1071132A JP8230659A JP23065996A JPH1071132A JP H1071132 A JPH1071132 A JP H1071132A JP 8230659 A JP8230659 A JP 8230659A JP 23065996 A JP23065996 A JP 23065996A JP H1071132 A JPH1071132 A JP H1071132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
imaging
magnetic field
magnetic resonance
nuclear magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8230659A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinobu Maekawa
晃伸 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP8230659A priority Critical patent/JPH1071132A/ja
Publication of JPH1071132A publication Critical patent/JPH1071132A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影(スキャン)の実行による装置温度を事
前に把握できるようにする。 【解決手段】 被検者Aの断層像の撮影のために、被検
者Aをガントリ3内部に送り込む。そして、術者がコン
ソール1を操作して撮影条件を設定すると、システムコ
ントローラ4に設けられているパラメータ演算回路7が
設定された撮影条件の熱量パラメータQを算出する。温
度予測演算回路8は、パラメータを使用して温度予測の
近似式に基づいて、設定された撮影条件で撮影(スキャ
ン)が実行された際の装置温度の予測演算を行ない、温
度データを出力し、表示器2ならびに判定回路9に供給
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核磁気共鳴を利用
して被検者の所望の断層面を映像化する核磁気共鳴イメ
ージング装置、特に、撮影時に傾斜磁場発生手段からの
発熱によって生じる温度上昇を、温度測定手段を用いる
ことなく事前に把握できる機能を備えた核磁気共鳴イメ
ージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】核磁気共鳴イメージング装置(以下MR
I装置という)は、核磁気共鳴現象を利用して計測した
信号を演算処理することで被検者中の所望の検査部位に
おける核スピンの密度分布、緩和時間分布等を計測し
て、その計測信号を演算処理し、上記検査部位の断層像
として画像表示するもので、被検者に均一な磁場を与え
る静磁界発生磁気回路と、傾斜磁場を与える傾斜磁場コ
イルと、被検者の組織を構成する原子の原子核に核磁気
共鳴を起こさせるために高周波磁場を与える高周波パル
ス送信手段と、前記核磁気共鳴による信号を検出する核
磁気共鳴信号検出手段と、この核磁気共鳴信号を用いて
画像再構成演算を行う演算手段とを備えている。
【0003】ところで、最近のMRI装置では高速撮影
や患者スループットの向上に加え、血流を計測し、画像
化する二次元TOFアンジオグラフィ計測機能を搭載す
ることが必要不可欠となってきている。このようなアン
ジオ計測は、スピンの結像に傾斜磁場の反転を利用する
グラジエントエコー法にリフェーズ機能を加えたシーケ
ンスを利用し、非常に短い繰り返し時間、薄いスライス
厚で長時間スキャンする撮像法であり、これに使用する
傾斜磁場の強度及び使用頻度は今までの撮像法に比べ数
倍に達している。
【0004】したがって、傾斜磁場コイルに印加される
電流も使用する傾斜磁場に比例して増大し、熱の問題が
大きくなってきている。すなわち、傾斜磁場コイルに大
電流が流れた場合、コイル線材の抵抗によって熱が発生
し、MRI装置が配置された室内の温度が上昇する。そ
して、傾斜コイルを連続的に駆動した場合には、傾斜コ
イルの温度が100℃以上に上がることもあり、このよ
うな場合には、傾斜コイルが焼損する危険性がある。ま
た、被検者の診断中に、MRI装置が配置された室内の
温度が被検者に不快感を与える温度に達した場合には、
患者保護のため診断を中止する必要がある。
【0005】一方、静磁界発生磁気回路として永久磁石
を使用したMRI装置では、周囲温度の変化によりその
静磁場の強度が変化する傾向がある。このように、温度
の影響を受けて静磁界の大きさが変化すると、静磁界に
対して傾斜磁場コイルにより発生させられる傾斜磁場を
加えて位置を磁界の大きさに対応させ、その位置に応じ
た共鳴周波数を発生させて、この共鳴周波数を持つNM
R信号を検出して位置の特定を行う動作に誤差が生じる
ことになる。そして、この位置検出のずれは、画像の歪
み、ぼけをも生じる原因となるので、永久磁石方式のM
RI装置では、温度変化を防ぐために温度制御を行い、
常に磁石の温度を一定に保っている。
【0006】このように、MRI装置では、温度を測定
する必要があるため、MRI装置が配置された室内又
は、室外に温度測定手段を設け、この温度測定手段の出
力によって制御装置を制御したり、温度測定手段の測定
結果を表示したりしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、MRI
装置では、MRI装置が配置された室内又は、室外に温
度測定手段を設けているが、当該温度測定手段の温度セ
ンサとしては、通常、熱電対やサーミスタ等の温度によ
って抵抗値の変化するセンサを使用することが考えられ
ている。このような熱電対やサーミスタ等の温度センサ
は、温度変化を抵抗値の変化として検出するので、セン
サに電流を流す必要がある。MRI装置では、このよう
な電流が撮像時に、強力なノイズとなるので、このよう
なセンサをMRI装置に使用することができず、シール
ドルームから外部に排出される温調装置の空気の温度を
測定したり、空気の膨脹による圧力変動を利用した非電
気的な温度センサを使用していた。しかし、このような
非電気的な温度測定手段では、温度測定に誤差が生じ傾
斜磁場コイルの保護、及び被検者の不快感をなくすなど
の温度管理が十分に図れない。
【0008】また、温度を高精度に測定する必要がある
場合には、画像への影響があるにもかかわらず、熱電対
やサーミスタ等の温度センサを使用していた。しかし、
熱電対やサーミスタ等の温度センサを使用した測温方法
では、クリアな画像が得られないだけでなく、MRI装
置が撮像時に照射する高周波磁界によってセンサに誘導
電流が生じるため、この様な高周波磁界発生時に、セン
サが検出する温度に狂いが生じるという問題もあった。
さらに、温度測定手段では現時点の装置温度は知ること
ができても、これから行なおうとする撮影が実行された
場合の傾斜磁場コイルの発熱による装置温度を知ること
ができないことから、装置ならびに被検者の安全の確保
という面で問題があった。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑み、熱電対、サ
ーミスタのような高精度なセンサを有する温度測定手段
を使用することなく、傾斜磁場コイルを含む核磁気共鳴
イメージング装置の温度を予測することで、装置温度を
事前に把握できるようにした核磁気共鳴イメージング装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の核磁気共鳴イメージング装置は、設定さ
れた撮影条件における熱量パラメータを求めるパラメー
タ演算手段と、演算で求められた熱量パラメータを用い
て設定撮影条件で撮影が実行された場合における装置温
度を演算する温度予測演算手段を設けた。温度予測演算
手段は、当該装置が発生する熱量と冷却装置に奪われる
熱量により変化する当該装置の温度を近似式に基づいて
演算処理でもって算出する。
【0011】本発明のMRI装置は上記のように構成さ
れているので術者が撮影(スキャン)の実行のためにコ
ンソール等で撮影条件を設定すると、設定された撮影条
件に対応する熱量パラメータをパラメータ演算手段が算
出する。温度予測演算手段は、算出された熱量パラメー
タに従って当該装置が発生する熱量及び冷却装置によっ
て奪われる熱量によって変化する当該装置の温度を近似
式に基づいて、当該装置が設定された撮影条件で撮影が
行なわれた際の装置温度の予測演算を行なう。
【0012】ここで、予測演算の近似式は、装置の発熱
特性、冷却装置の冷却特性を実測し、その特性より求め
られる。また、装置の発熱、ならびに冷却装置による装
置の冷却(放熱)は、装置の時定数にしたがって変化す
るが、その時定数は、撮影時の傾斜磁場コイルの発熱に
よる温度上昇特性、ならびに撮影停止時の放熱特性の実
測より求めることができる。このことから、温度予測演
算手段は、設定された撮影条件で撮影(スキャン)が実
行された際の装置温度を正確にシュミレーションする。
【0013】この結果、温度予測演算手段の出力信号
は、設定された撮影条件でスキャンが実行された際の装
置温度情報を出力しており、それを表示器に供給し温度
表示することにより、スキャンが実行された際における
装置の予測温度を表示することができる。また、温度予
測演算手段の出力信号を警報回路、ないしMRI装置の
制御回路に供給すれば、設定された撮影条件で撮影を実
行すれば装置温度が許容温度を超えることを術者に警鐘
し、注意を促したり、または、撮影の禁止、それの解除
を制御することができ、装置ならびに被検者の安全を未
然に確保することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のMRI装置の実施
例について図面により説明する。図1は、本発明のMR
I装置の一実施例の基本構成図であり、1は術者が撮影
(スキャン)条件の設定と撮影(スキャン)の実行を指
示するコンソール、2は表示器、3はガントリでそれ内
には図では省略されている被検者に均一な磁場を与える
静磁界発生磁気回路、傾斜磁場を与える傾斜磁場コイ
ル、被検者の組織を構成する原子の原子核に核磁気共鳴
をおこさせるために高周波磁場を与える高周波パルス送
信手段および、上記核磁気共鳴による信号を検出する核
磁気共鳴信号受信手段が設けられている。4は、コンソ
ール1で術者が設定した撮影条件に応じて傾斜磁場コイ
ル及び高周波送受信手段を制御して所望の撮影用パルス
シーケンスを実行するシステムコントローラ、5はシー
ルドルーム、6はベッドである。
【0015】システムコントローラ4は、図2に示すよ
うにコンソール1で設定された撮影条件のパルスシーケ
ンスより熱量パラメータを算出するパラメータ演算回路
7と、算出されたパラメータを用いて当該装置が発生す
る熱量と冷却装置により奪われる熱量により変化する当
該装置の温度変化を近似式に基づいて、設定された撮影
条件でもってスキャンが実行された際の装置温度の予測
演算を行なってシュミレーションする温度予測演算回路
(温度予測演算手段)8と、温度予測演算回路8の出力
が供給される判定回路9とを備えており、温度予測演算
回路8の出力は表示器2にも供給される。表示器2は温
度予測演算回路8の出力信号を温度データに変換し装置
の予測温度を表示し、判定回路9は許容温度を超えた際
に警報信号を発生すると共に許容温度に達しない場合は
撮影(スキャン)実行信号をする。
【0016】つぎに、パラメータ演算回路7による熱量
パラメータの算出、ならびに温度予測演算回路8による
温度予測演算、ならびに、予測演算に使用する時定数の
設定について説明する。まず、撮像者は、撮像シーケン
スの種類、繰り返し周期等の撮像条件を設定する。する
と、これらの条件によって傾斜磁場を発生する傾斜磁場
電源に供給する電流パターンが決定する。図3に繰り返
し周期の1周期分に相当するTRの電流パターンを示
す。図3においてGX,GY,GZは、それぞれ被検者
の空間座標X,Y,Zに傾斜磁場を発生させる傾斜磁場
コイルのX,Y,Z軸に供給する電流パターンである。
核磁気共鳴イメージング装置では、この電流パターンを
ディジタル値として計算し、D/A変換器を介して傾斜
磁場電源に出力する。ここで、図3のix,iy,iz
は、実際に傾斜磁場コイルに供給される電流値に比例し
た数値であり、本実施例ではix,iy,izがソフト
上20000 の時に傾斜磁場電源の出力電流が150Aとな
るものと定義する。
【0017】パラメータ演算回路7は、術者によりコン
ソール1に入力された撮影条件に対応したパルスシーケ
ンス、即ち、図3に示すパルスパターンより、例えば次
の式1で熱量パラメータQを算出する。
【0018】
【数1】 傾斜磁場コイルが発生する熱量QはQ=I2 Rによって
求められることから、式1では、熱量パラメータとして
傾斜磁場コイルに流す電流量の2乗を用いている。従っ
て、傾斜磁場コイルが発生する熱量と、熱量パラメータ
との間には、比例関係が成立する。式1のTRは、パル
スシーケンスの繰り返し時間であり、核磁気共鳴イメー
ジング装置の撮像では、この時間TRのパルスシーケン
スが繰り返されるため、熱量パラメータはTRを周期と
して計算する。本実施例では、図3で示す電流パターン
を式1に従って計算し、各軸における熱量パラメータQ
x=0.6043、Qy=0.0956、Qz=0.5320の結果を得
る。
【0019】また、温度予測演算回路8による温度予測
は次の手順で行なわれる。傾斜磁場コイルに電流を供給
した場合、又は電流の供給を停止させた場合の装置の温
度変化は、次式2の関係を満たす。 装置の温度変化=装置に与えられた熱量/装置の比熱×装置の重量 …(2) ここで、式2における装置に与えた熱量は、傾斜磁場コ
イルの発熱量から冷却装置が奪う熱量を引いたものであ
る。従って、傾斜磁場コイルの発熱量は、(コイルに流
した電流量の2乗)×(コイルの抵抗値)であるため、
“装置に与えられた熱量”は次式3の関係を満たす。
【0020】 装置に与えられた熱量=(コイルに流した電流)2 ×コイルの抵抗 …(3) また、次式4は式3を式2に代入したものである。
【0021】 ΔT=(I2 ×α(T) ×R/比熱(T) ×重量)−(q(T) /比熱(T) ×重量) =k(T)×I2 R−k'(T) …(4) 上式4において、ΔTは装置の温度変化であり、Iはコ
イルに流した電流、α(T) は温度Tによって変化するコ
イル抵抗値の温度係数を関数で表現し、Rは常温でコイ
ル抵抗値、q(T) は冷却装置が奪う熱量を温度の関数で
表現したものである。この式に示すように装置における
温度変化は、コイルの抵抗値、比熱、冷却装置が奪う熱
量が温度の関数として変化するため、実際の状態を正確
にシュミレーションするのは困難である。
【0022】そこで、これらの関数を式4の後段に示す
発熱に関与する関数k(T)と冷却に関与する関数k'(T) で
表現し、温度シュミレーションを行う。k(T)とk'(T) は
実験により求めることができるので、比較的容易に、ま
た正確に温度近似モデルを構築することができる。以下
にその方法を示す。k'(T) は、傾斜磁場コイルに一定時
間電流を供給した後、電流の供給を停止し、装置内の監
視したい位置の温度下降特性を測定することにより導出
する。図4は、電流停止後の温度下降特性を示す図で、
図で温度下降特性は室温TOを平衡温度とし、この温度
まである時定数Kをもった関数に従って変化すると考え
ることができる。
【0023】そこで、この関数を時定数Kに従って変化
する次式で近似することができる。 t時間経過後の温度=(現在の温度−平衡温度)e-t/k
+平衡温度 上式は、t時間経過後の温度を近似的に予測するもので
あり、ある熱量を継続的に加えた場合の温度変化は、現
在の温度からその熱量における平衡温度に向かって時定
数Kで変化することを示す。したがって、k'(T) は次式
5に示す近似式で表現することができる。
【0024】
【数2】 ここで、上式に使用される時定数Kの導出方法の一例を
以下に説明する。 1)実際の装置における熱量パラメータのスキャンを実
行した時の温度上昇及び下降特性を測定する。 2)次式に、1)で測定した各時間における実測温度
(℃)と時間(秒)を代入し時定数を求める。 実測温度=(最初の温度−最終温度)e-t/時定数+最
終温度 なお、上式で「最終温度」は、スキャンを実行した時の
装置の許容温度の上限値、ないし、それより低い温度
を、スキャン停止時における放熱による温度低下の最低
温度(すなわち室温)を意味する。 3)2)によって求めた時定数は、各測定時間において
それぞれ存在するので温度近似のモデルとしては、各時
定数の平均をとるのが望ましい。
【0025】k(T)は、図5に示す電流パターンを継続し
て流し、温度上昇特性を測定することにより導出する。
この様子を図5に示す。ここで、前記方法によって導出
したk'(T) を式4に代入し、時刻t2 における温度T2
を時刻t1 における温度T1から予測する次式6を導
く。
【0026】
【数3】 上式6を「k(t)=…」の形に展開すると次の式7とな
り、図5で示す各時刻における実測したデータをこの式
に代入すれば、各時刻におけるk(T)の値が求まる。この
データを横軸を温度にとってグラフにすると図6に示す
近似式を得ることができる。この近似式がk(T)であり、
測定データが多ければ多いほどより正確な近似式を得る
ことができる。
【0027】
【数4】 このように、装置の温度変化をk(T)とk'(T) の2つの関
数で近似することにより、これらを使用して温度予測演
算を行なう。まず、傾斜磁場コイルの発熱量を熱量パラ
メータQx,Qy,Qzを用いて次式8で計算する。
【0028】
【数5】 次に、k(T)=45.998T+421962と上式5(=k'(T) )を
用いて次式9の演算により温度近似を行なう。
【0029】
【数6】 ここで図3に示す電流パターンであればP=7174.85485
6 ジュールとなり、スキャンが停止している間はP=0
ジュールである。なお、図7は、温度予測演算回路8で
行なわれる温度予測の手順を示すフローチャートであ
る。
【0030】このように、導出された近似式により温度
予測を行なう実施例のMRI装置の動作を説明する。ま
ず、術者は、被検者Aの断層像を撮像するために、被検
者Aを可動式のベッド6に載せ、図1に示すように被検
者Aのガントリ3の内部に送り込む。そして、術者はコ
ンソール1に撮影条件を入力し、スキャンを実行する
と、パラメータ演算回路7は入力(設定)された撮影条
件のパルスシーケンスにしたがって熱量パラメータQを
算出する。温度予測演算回路8は、算出された熱量パラ
メータQを使用して、設定された撮影条件でスキャンが
実行された場合における装置の温度を近似式に基づいて
演算し予測する。
【0031】予測演算の近似式は、実装置のスキャン時
の温度上昇、スキャン停止後の温度下降特性より導出さ
れたものであるので、温度予測演算回路8の出力は装置
温度を忠実にシュミレーションする。したがって、温度
予測演算回路8の出力を温度データとして表示器2に入
力すれば表示器2は、設定された撮影条件でスキャンが
実行された場合における装置の温度を表示し、術者は表
示値より、スキャン実行時の装置の温度状態を知ること
ができる。
【0032】温度予測演算回路8の出力温度データは判
定回路9にも供給され、許容温度を超えていない場合に
は、スキャン実行信号を出力してスキャンを実行する。
また許容温度を超えている場合には警報信号を出力して
図示しない警報回路を駆動し術者に警告を行なうと共
に、スキャン実行可能となる温度まで装置を冷却するた
め所定時間スキャン実行を禁止する。
【0033】なお、図8は、上記の動作のフローチャー
トである。また、図9、図10は、温度予測を検証する
ために図11のフローチャートで示す〜までのそれ
ぞれ撮影条件の異なったスキャンを順次1時間半繰り返
した後、スキャンを停止した場合における実測温度と実
施例の構成による予測温度との関係を示した温度特性図
であり、予測による近似温度が実測温度とほぼ一致して
いる。なお、図において横軸は時間(秒)、縦軸は温度
(℃)である。
【0034】
【発明の効果】本発明の核磁気共鳴イメージング装置に
よれば、スキャン実行による装置温度を事前に予測でき
るので、装置ならびに被検者の安全を確保することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の核磁気共鳴イメージング装置の一実施
例を示す模式図である。
【図2】図1のシステムコントローラの一実施例を示す
図である。
【図3】傾斜磁場波形を示す図である。
【図4】核磁気共鳴イメージング装置の温度下降特性を
示す図である。
【図5】核磁気共鳴イメージング装置の温度上昇特性を
示す図である。
【図6】実測データよりk(T)を求めた結果を示す図であ
る。
【図7】温度予測演算回路の動作を示すフローチャート
である。
【図8】実施例装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】テストシーケンスを実行したときの実際の装置
における温度データの実測値を示す図である。
【図10】テストシーケンスを実行したときの実施例に
よる近似結果を示す図である。
【図11】テストシーケンスのフローチャートを示す図
である。
【符号の説明】
1:コンソール 2:表示器
3:ガントリ 4:システムコントローラ 5:シールドルーム
6:ベッド 7:パラメータ演算回路 8:温度予測演算回路
9:判定回路 A:被検者

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影条件を設定する設定手段と、設定さ
    れた撮影条件で定まる傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生
    手段を有する核磁気共鳴イメージング装置であって、設
    定された撮影条件における熱量パラメータを求めるパラ
    メータ演算手段と、温度予測演算手段とを備え、前記温
    度予測演算手段が前記演算で求められた熱量パラメータ
    と当該装置が発生する熱量及び冷却装置により奪われる
    熱量によって変化する当該装置の温度を近似式に基づい
    て演算し、設定された撮影条件で撮影された際の装置温
    度を予測するものであることを特徴とする核磁気共鳴イ
    メージング装置。
JP8230659A 1996-08-30 1996-08-30 核磁気共鳴イメージング装置 Pending JPH1071132A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8230659A JPH1071132A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 核磁気共鳴イメージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8230659A JPH1071132A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 核磁気共鳴イメージング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1071132A true JPH1071132A (ja) 1998-03-17

Family

ID=16911284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8230659A Pending JPH1071132A (ja) 1996-08-30 1996-08-30 核磁気共鳴イメージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1071132A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6977501B2 (en) 2002-05-07 2005-12-20 Kabushiki Kaisha Toshiba MRI apparatus and method for calculating predicted and/or actual net accumulated gradient coil heat and/or temperature
WO2009131060A1 (ja) * 2008-04-24 2009-10-29 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置
JP2010075753A (ja) * 2010-01-12 2010-04-08 Toshiba Corp Mri装置
JP2011505950A (ja) * 2007-12-11 2011-03-03 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 冷却システムとヘリウムの圧力監視とを備えた磁気共鳴システム
JP2016214413A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 東芝メディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴イメージング装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6977501B2 (en) 2002-05-07 2005-12-20 Kabushiki Kaisha Toshiba MRI apparatus and method for calculating predicted and/or actual net accumulated gradient coil heat and/or temperature
JP2011505950A (ja) * 2007-12-11 2011-03-03 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 冷却システムとヘリウムの圧力監視とを備えた磁気共鳴システム
WO2009131060A1 (ja) * 2008-04-24 2009-10-29 株式会社 日立メディコ 磁気共鳴イメージング装置
JP2009261566A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
US8723523B2 (en) 2008-04-24 2014-05-13 Hitachi Medical Corporation Magnetic resonance imaging apparatus with temperature sensor for predicting static magnetic field inhomogeneity
JP2010075753A (ja) * 2010-01-12 2010-04-08 Toshiba Corp Mri装置
JP2016214413A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 東芝メディカルシステムズ株式会社 磁気共鳴イメージング装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3907182B2 (ja) 磁気共鳴映像装置
US6566878B1 (en) Magnetic resonance imaging device and method therefor
JP3586047B2 (ja) 磁気共鳴診断装置
CN101396265B (zh) 磁共振成像装置及其脂肪抑制效果的分析方法
JP4106053B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置及び渦電流補償導出方法
US6407548B1 (en) Method for the operation of a magnetic resonance tomography apparatus, magnetic resonance tomography apparatus for the implementation of the method and method for designing a magnetic resonance tomography apparatus
JP5681629B2 (ja) Rfについて安全なmitスキャンを実行する方法及びモニタリング装置
JP2013031633A (ja) 磁気共鳴イメージング装置及びsar予測方法
JP6580953B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JP5259715B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置および実行順決定方法
US10330756B2 (en) Method and apparatus for eddy current field compensation in magnetic resonance tomography
JP2009034479A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH1071132A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置
JPH1071131A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置
JP5331716B2 (ja) Mri装置
US9784810B2 (en) Magnetic resonance method and apparatus for quick detection of regions of modified temperature
JP4305736B2 (ja) 磁気共鳴撮影装置および温度情報生成方法
JP3343391B2 (ja) Mri装置
JP2011200342A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH1043156A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置
JPH0919413A (ja) Mriの被検体体重計測方法、mri装置及びテーブル装置
JP2000023939A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH0919411A (ja) 磁気共鳴イメージング装置
JPH11253420A (ja) 磁気共鳴診断装置
JPH09262222A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置