JPH1042976A - 段付厨房キャビネット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カウンター上面の高さが異なる厨房キャビネ
ットが隣接配置されてなる段付厨房キャビネットにおい
て、高い位置にカウンターを有する一方の厨房キャビネ
ットの調理台と低い位置にカウンターを有する他方の厨
房キャビネットの調理器の炊事具支持用架台との間での
炊事具の持ち運び移動を容易にし、作業能率を向上させ
る。 【構成】 少なくとも調理台１１ａが設けられたカウン
ター１８を有する第１厨房キャビネット１０と、該第１
厨房キャビネットの調理台上面より低く形成され、少な
くとも調理器３１が設けられたカウンター３２を有する
第２厨房キャビネット３０とが隣接配置されてなる段付
厨房キャビネットにおいて、該第１厨房キャビネットの
調理台上面と、該第２厨房キャビネットの調理器におけ
る炊事具支持用架台３８の支持面とが略同一高さに設け
られることを特徴とする段付厨房キャビネット。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、調理キャビネッ
ト、シンクキャビネット、調理器キャビネット等の厨房
に使用される厨房キャビネットに関し、特に２つまたは
それ以上のキャビネットをそれらのカウンターの高さが
異なるように設置してなる段付厨房キャビネットに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】厨房キャビネットとして、従来より、２
つまたはそれ以上のキャビネットをそれらのカウンター
の高さが異なるように設置してなる段付厨房キャビネッ
トが用いられている。

【０００３】特に、調理台を有する調理キャビネットや
シンクおよび調理台を有するシンクキャビネットは、そ
のカウンターの上に調理器が載置される調理器キャビネ
ットよりも一般に高い位置にカウンターが設けられてい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
段付厨房キャビネットにおいては、調理台を有するキャ
ビネットのカウンターと、調理器キャビネットの調理器
における炊事具支持用架台の支持面との高さ関係につい
て何ら配慮がなされていなかった。

【０００５】このため、鍋やフライパン等の炊事具を調
理台から調理器の支持用架台上に載置し、あるいは反対
に調理器の支持用架台上の炊事具を調理台に移す際に
は、炊事具を持ち上げて移動させなければならなかっ
た。炊事具には多くの食材や湯水が収容されていること
が多く、重い炊事具を手で持って移動させるのは重労働
である。特に、調理器の支持用架台上において加熱調理
した後の炊事具を降ろして調理台に持ち運ぶ際に、熱湯
や高温の食材が炊事具から溢れ出て火傷を負う危険があ
った。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上述の
従来技術の問題点を解決し、炊事具の持ち運びを簡単に
して作業効率の向上を図ることのできる段付厨房キャビ
ネットを提供することを目的とする。

【０００７】すなわち本発明は、少なくとも調理台が設
けられたカウンターを有する第１厨房キャビネットと、
該第１厨房キャビネットの調理台上面より低く形成さ
れ、少なくとも調理器が設けられたカウンターを有する
第２厨房キャビネットとが隣接配置されてなる段付厨房
キャビネットにおいて、該第１厨房キャビネットの調理
台上面と、該第２厨房キャビネットの調理器における炊
事具支持用架台の支持面とが略同一高さに設けられるこ
とを特徴とする。

【０００８】本発明の好適な一態様によれば、第１厨房
キャビネットの調理台は第２厨房キャビネットとの隣接
側に設けられる。

【０００９】また、第２厨房キャビネットのカウンター
にも調理台が設けられ得る。この場合、第１厨房キャビ
ネットの調理台と第２厨房キャビネットの調理台とが隣
接して配置される。

【００１０】なお、段付厨房キャビネットの構成は、カ
ウンター上面の高さが異なる複数のキャビネットを隣接
配置したもの、高さの異なる収納体を隣接配置した上に
それら収納体の高さに合わせて段差が設けられた一体型
カウンターを載置したもの、あるいは収納体上端部に段
差が設けられた一体型収納体の上にその高さに合わせて
段差が設けられた一体型カウンターを載置したもの等に
種別されるが、本発明はこれらいずれの種類の段付厨房
キャビネットにも適用可能である。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１は本発明による段付厨房キャ
ビネットの全体構成の一例を示し、第１厨房キャビネッ
トとして調理台１１ａ、１１ｂおよびシンク１２が設け
られたカウンター１８を有するシンクキャビネット１０
が用いられ、第２厨房キャビネットとしてガス調理器３
１および調理台３７ａ、３７ｂが設けられたカウンター
３２を有する調理器キャビネット３０が用いられてい
る。

【００１２】第１厨房キャビネットであるシンクキャビ
ネット１０は、側板１３（図２）、幕板、裏板および底
板（いずれも図示せず）からなる箱体の前方開口に引き
出し１５および扉体１６が設けられた収納体１７が下部
に設けられ、収納体１７の上にカウンター１８が配置さ
れてなる。カウンター１８の後方にはバックガード１９
が一体的に形成される。

【００１３】カウンター１８の上面には開口が設けら
れ、該開口にシンク１２、水洗装置２１等が取り付けら
れると共に、調理台１１ａ、１１ｂが設けられる。カウ
ンター１８上の調理台は、第２厨房キャビネットである
調理器キャビネット３０との隣接側に設けられる調理台
１１ａを少なくとも有しており、必要に応じて図示実施
例のようにシンク１２を挟んだ反対側にも調理台１１ｂ
として設けられる。

【００１４】図２に示されるように、第２厨房キャビネ
ットである調理器キャビネット３０は、そのカウンター
３２の上面高さが、第１厨房キャビネットであるシンク
キャビネット１０のカウンター１８の上面高さよりも低
く設けられる。すなわち、調理台１１ａよりも低い位置
に調理台３７ａが設けられ、それらの間には段差が形成
される。

【００１５】調理器キャビネット３０の下部には、側板
３３（図２）、幕板、裏板および底板（いずれも図示せ
ず）からなる箱体の前方開口に扉体３４が設けられてな
る収納体３５が配置される。

【００１６】収納体３５の上に配置されるカウンター３
２の上面には開口が設けられ、該開口にガス調理器３１
が取り付けられると共に、調理台３７ａ、３７ｂが設け
られる。カウンター３２上の調理台は、第１厨房キャビ
ネットであるシンクキャビネット１０との隣接側に設け
られる調理台３７ａを少なくとも有しており、必要に応
じて図示実施例のようにガス調理器３１を挟んだ反対側
にも調理台３７ｂとして設けられる。

【００１７】カウンター３２の後方にはバックガード３
６が一体に形成される。シンクキャビネット１０のカウ
ンター１８および調理器キャビネット３０のカウンター
３２のそれぞれ後方から立設されるバックガード１９、
３６は、それらの上端が略面一状に連続するように設け
られている。

【００１８】図２に示されるように、調理器キャビネッ
ト３０のガス調理器３１におけるバーナー口の周囲およ
び上方には鍋、フライパン、ヤカン等の炊事具を載置支
持するための架台３８が設けられるが、この架台３８の
支持面は、シンクキャビネット１０の調理台１１ａ上面
と略同一高さに設定されている。換言すれば、高い位置
に設けられているシンクキャビネット１０のカウンター
１８上面と、低い位置に設けられている調理器キャビネ
ット３０のカウンター３２上面との間に形成される段差
内にぴったり収まるようにガス調理器３１がカウンター
３２上に配置されている。

【００１９】なお、調理器キャビネット３０との隣接側
において上記段差に臨むシンクキャビネット１０の側面
部は、調理器キャビネット３０のガス調理器３１上で火
気の使用にょり調理が行われることにより加熱されるこ
とになるので、この部分に任意材料の防熱板２０を取り
付けて保護することが好ましい。防熱板２０を取り付け
ることに代えて、調理器キャビネット３０と隣接される
側板１３としてあらかじめ不燃化ないし難燃化処理され
たものを用いてもよい。

【００２０】また、調理器キャビネット３０においてシ
ンクキャビネット１０との隣接側に設けられる調理台３
７ａの幅を広く形成し、ガス調理器３１とシンクキャビ
ネット１０とを離すことによって、側板１３が一定温度
以上に加熱されることを防止するようにしてもよい。

【００２１】この場合、シンクキャビネット１０とガス
調理器３１との間隔は１５ｃｍ以上あけることが好まし
い。この間隔を１５ｃｍ以上とすることで、ガス調理器
３１における火気の使用による熱気が周囲の空気を熱す
ることとなり、熱せられた空気が上昇し、それに伴って
冷気が他から流れ込むこととなるため、シンクキャビネ
ット１０の側板１３が一定温度以上に加熱されることが
防止される。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、カウンター上面が高い
位置に設けられる第１厨房キャビネットとカウンター上
面が低い位置に設けられる第２厨房キャビネットとが隣
接配置されてなる段付厨房キャビネットにおいて、第１
厨房キャビネットの調理台上面と、第２厨房キャビネッ
トの調理器における炊事具支持用架台の支持面とが略同
一高さに設けられるため、鍋やフライパン等の炊事具を
第１厨房キャビネットの調理台と架台との間において持
ち運び移動することが容易であり、作業能率の向上が図
られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による段付厨房キャビネットの構成例を
概略的に示す斜視図である。

【図２】図１の段付厨房キャビネットにおける第１およ
び第２厨房キャビネットの隣接部の構成を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１０ 天板上面の高さの高い第１厨房キャビネット（シ
ンクキャビネット） １１ａ、１１ｂ 調理台 １３ 収納体の側板 １７ 収納体 １８ カウンター ２０ 防熱板 ３０ 天板上面の高さの低い第２厨房キャビネット（調
理器キャビネット） ３１ ガス調理器 ３２ カウンター ３３ 収納体の側板 ３５ 収納体 ３７ａ、３７ｂ 調理台 ３８ 炊事具支持用架台

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも調理台が設けられたカウンター
   を有する第１厨房キャビネットと、該第１厨房キャビネ
   ットの調理台上面より低く形成され、少なくとも調理器
   が設けられたカウンターを有する第２厨房キャビネット
   とが隣接配置されてなる段付厨房キャビネットにおい
   て、該第１厨房キャビネットの調理台上面と、該第２厨
   房キャビネットの調理器における炊事具支持用架台の支
   持面とが略同一高さに設けられることを特徴とする段付
   厨房キャビネット。
2. 【請求項２】第１厨房キャビネットの調理台は第２厨房
   キャビネットとの隣接側に設けられることを特徴とする
   請求項１の段付厨房キャビネット。
3. 【請求項３】第２厨房キャビネットのカウンターに調理
   台が設けられ、第１厨房キャビネットの調理台と第２厨
   房キャビネットの調理台とが隣接して配置されることを
   特徴とする請求項１の段付厨房キャビネット。