JPH1042455A - 差動保護継電装置 - Google Patents

差動保護継電装置

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JPH1042455A
JPH1042455A JP8187648A JP18764896A JPH1042455A JP H1042455 A JPH1042455 A JP H1042455A JP 8187648 A JP8187648 A JP 8187648A JP 18764896 A JP18764896 A JP 18764896A JP H1042455 A JPH1042455 A JP H1042455A
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JP
Japan
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deriving
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Application number
JP8187648A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Miyake
康明 三宅
Mikio Shintani
幹夫 新谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Publication of JPH1042455A publication Critical patent/JPH1042455A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流分を含む外部故障電流でCTが飽和して
装置が不要動作しないよう飽和波形検出で一定時間、動
作出力をロックするよう構成されているが、外部故障か
ら内部故障への進展故障時にも動作出力を不要にロック
するため、内部故障発生時、動作時間が大幅に遅れる課
題があった。 【解決手段】 外部故障から内部故障への進展故障時、
装置出力のロック時間を短縮する動作出力短縮部を備え
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通常の鉄心入り
変流器(以下、CTと称す)を使用しCTの飽和対策を
持つ差動保護継電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の被保護系統も含めた差動
保護継電装置を示す構成図であり、図において、1は保
護対象の母線、21,22・・・2Nは各端子(Nは端
子数)、P1,P2は電源、31,32・・・3Nは各
端子21,22・・・2Nに流れる一次電流I01,I02
・・・I0Nを検出する変流器(以下、CTと称する)、
4はCT31,32・・・3Nの二次電流I1 ,I2
・・IN を入力する差動保護継電装置である。
【0003】図12は従来の差動保護継電装置を示すブ
ロック図であり、図において、DFは各端子21,22
・・・2NのCT31,32・・・3Nの二次電流Ii
(i:1,2・・・N)を電気角30゜毎にサンプリン
グして得られる各CT31,32・・・3Nのt時点に
おける二次電流Ii tから下記の演算式でt時点におけ
る二次電流I1 ,I2 ・・・IN の差動電流IDtを導
出する差動電流導出手段である。
【数1】 DOCは差動電流が一定値IP以上であることを検出す
る差動電流手段であり、ここで一定値IPは例えば系統
の最小故障電流の50%程度である。
【0004】MAXは各端子21,22・・・2NのC
T31,32・・・3Nの二次電流Ii tから下記の演
算式で最大値抑制電流IRtを導出する最大値電流導出
手段である。
【数2】
【0005】ΔOCは例えば下記の演算式で最大値抑制
電流IRtの現在値と電気角で180゜前の値を比較し
て変化幅が一定値IP以上を検出する変化幅手段であ
る。 (IRt)−(IRt−180゜)>IP
【0006】WRDFは最大値抑制電流IRtと差動電
流IDtを用いて下記の条件を2サンプリング時間連続
して満足したら外部故障であることを検出する波形判別
比率差動手段である。 IRt>K1|IDt|ここで、K1は比率特性を決め
る係数で例えばK1=2とすれば、後記図13の比率特
性が50%となる。
【0007】なお、図12において、各ブロックDO
C,ΔOC,WRDFの右肩に記載の1/1,1/12
0,2/1は演算の照合回数を示す。即ち、2/1は2
回演算結果が成立すれば出力し、1回不成立となれば出
力復帰となる。
【0008】T1は動作時間(出力1となる時間)、復
帰時間(出力0となる時間)が共に6サンプル時間
(0.5サイクル)のタイマー、T2は動作時間が零で
復帰時間が36サンプル時間(3サイクル)のタイマ
ー、ORは故障時に出力される差動電流手段DOCの出
力または変化幅手段ΔOCの出力の論理和を導出する論
理和手段、AN1はアンドゲート、IN1はインヒビッ
ト手段である。
【0009】図13はこのように構成された従来の差動
保護継電装置の比率差動特性図、図14は内部故障FI
時の系統電流の分布図、図15は外部故障FOから内部
故障FIへの進展故障時の系統電流の分布図を示す。
【0010】図16は従来の差動保護継電装置の内部故
障FI時の動作波形図を示すもので、故障発生後大きな
差動電流IDが流れて、健全時は出力していた波形判別
比率差動手段WRDFのロック出力がすみやかに復帰
し、差動電流手段DOCの出力はタイマーT1を通して
装置の出力手段であるインヒビット手段IN1に出力さ
れる。
【0011】ここで、タイマーT1は、健全時にノイズ
性入力等で不要に出力手段に出力しないように6サンプ
リング時間の動作時間を、反対に故障発生時はノイズ性
入力等で不要に復帰しないように同様に6サンプリング
時間の復帰時間を持たせてある。
【0012】図17は従来の差動保護継電装置の外部故
障FOから内部故障FIへの進展故障時の動作波形図で
ある。図17の左の部分に直流分が大きい外部故障FO
を示す。この時は流出端子2Nに電流が集中し、CT3
Nが飽和して波形判別比率差動手段WRDFのロック出
力は第2波、第3波で途切れる場合があるため、ロック
出力はタイマーT2により36サンプリング時間(3サ
イクル)引き延ばされ、装置出力はインヒビット手段I
N1から出力されない。
【0013】また、図17の右の部分に外部故障FOが
発生している状態で内部故障FIが発生する進展故障時
の波形を示す。この場合、内部故障FI発生後も波形判
別比率差動手段WRDFのロック出力が、タイマーT2
の復帰時間、36サンプリング時間(3サイクル)継続
する。このため、内部故障FI時の動作時間が36サン
プリング時間(3サイクル)以上の大幅遅れとなる。な
お、上記従来装置に関連する先行技術として、例えば特
公平7−114533号公報に記載のものがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の差動保護継電装
置は以上のように構成されているので、直流分が発生す
る外部故障FO時の不要動作を防ぐためのロック引き延
ばしタイマーT2が、外部故障FOから内部故障FIへ
の進展故障時にもロック出力を継続させることになり、
動作時間が大幅に遅れるという課題があった。
【0015】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、外部故障FOから内部故障FIへ
の進展故障でも動作時間の遅れることのない差動保護継
電装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る差動保護継電装置は、保護対象母線の各端子電流から
の差動電流に基づいて故障の有無を検出する故障検出部
と、前記各端子電流と前記差動電流に基づいて前記故障
が外部故障であることを検出する外部故障検出部の検出
状態を延長する延長部と、この延長部の出力により前記
故障検出部からの動作出力をロックする動作出力ロック
部と、前記外部故障状態から内部故障状態への進展時に
は前記延長部の延長時間より短い時間で動作出力する動
作出力短縮部とを備えたものである。
【0017】請求項2記載の発明に係る差動保護継電装
置は、保護対象母線の各端子の最大値電流に対する差動
電流の比率が一定値以下の期間が一定時間以上継続した
ことにより外部故障を検出する波形判別比率差動手段
と、この波形判別比率差動手段からの装置出力手段への
ロック出力を一定時間(例えば14サンプリング時間)
引き延ばす復帰時間手段と、波形判別比率差動手段から
のロック出力を故障発生瞬間から一定時間(例えば36
サンプリング時間)のみ継続させる手段を備える。即
ち、外部故障継続状態では波形判別比率差動手段からの
ロック出力時間の引き延ばし時間は従来の時間(例えば
36サンプリング時間)よりも短縮された一定時間(例
えば14サンプリング時間)のみとなるように構成した
ものである。
【0018】請求項3記載の発明に係る差動保護継電装
置は、各端子電流の最大値電流変化量に対する差動電流
変化量の比率が一定値以下の期間が一定時間以上継続し
たことにより外部故障を検出する波形判別無電流手段
と、波形判別無電流手段からの装置出力手段へのロック
出力を一定時間(例えば14サンプリング時間)引き延
ばす復帰時間手段と、波形判別無電流手段からのロック
出力を故障発生瞬間から一定時間(例えば36サンプリ
ング時間)のみ継続させる手段を備える。即ち、外部故
障継続状態では波形判別無電流手段からのロック出力時
間の引き延ばし時間は従来の時間(例えば36サンプリ
ング時間)よりも短縮された一定時間(例えば14サン
プリング時間)のみとなるように構成したものである。
【0019】請求項4記載の発明に係る差動保護継電装
置は、最大値電流に対する差動電流の比率が一定値以下
の期間が一定時間以上継続したことにより外部故障を検
出する波形判別比率差動手段と、波形判別比率差動手段
からの装置出力手段へのロック出力を一定時間(例えば
36サンプリング時間)引き延ばす復帰時間手段と、差
動電流が一定値以上(例えば系統の故障電流の200
%)の期間が一定時間以上(例えば14サンプリング時
間)継続した時出力する高整定差動電流手段で前記復帰
時間手段出力を無効にする手段を備える。即ち、内部故
障発生時に高整定差動電流手段出力により波形判別比率
差動手段からのロック時間を短縮する(例えば36サン
プリング時間から14サンプリング時間)ように構成し
たものである。
【0020】請求項5記載の発明に係る差動保護継電装
置は、最大値電流に対する差動電流の比率が一定値以下
の期間が一定時間以上継続したことにより外部故障を検
出する波形判別比率差動手段と、波形判別比率差動手段
からの装置出力手段へのロック出力を一定時間(例えば
36サンプリング時間)引き延ばす復帰時間手段と、最
大値電流変化量に対する差動電流変化量の比率が一定値
以上の期間が一定時間(14サンプリング時間)以上継
続した時出力する波形判別有電流手段で前記復帰時間手
段出力を無効にする手段を備える。即ち、内部故障発生
時に波形判別有電流手段により波形判別比率差動手段か
らのロック時間を短縮する(例えば36サンプリング時
間から14サンプリング時間)ように構成したものであ
る。
【0021】請求項6記載の発明に係る差動保護継電装
置は、外部故障検出手段を波形判別無電流手段としたも
のである。
【0022】請求項7記載の発明に係る差動保護継電装
置は、差動電流手段と比率差動手段の論理積を装置の出
力手段としたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による差
動保護継電装置のブロック図であり、図において、DF
は差動電流導出手段であり、この差動電流導出手段は前
記図11に示す保護対象の母線1の各端子21,22・
・・2Nに設けたCT31,32・・・3Nの二次電流
Ii(i:1,2・・・N)を、電気角30゜毎にサン
プリングして得られる各CT31,32・・・3Nのt
時点における二次電流Ii tから下記の演算式でt時点
における二次電流I1 ,I2 ・・・IN の差動電流ID
tを導出する。
【数3】
【0024】DOCは上記差動電流IDtが一定値IP
以上であることを検出する差動電流手段であり、ここで
一定値IPは例えば系統の最小故障電流の50%程度で
ある。MAXは各端子21,22・・・2NのCT3
1,32・・・3Nの二次電流Ii tから下記の演算式
で最大値抑制電流IRtを導出する最大値電流導出手段
である。
【数4】
【0025】ΔOCは例えば下記の演算式で最大値抑制
電流IRtの現在値と電気角で180゜前の値を比較し
て変化幅が一定値IP以上であることを検出する変化幅
手段である。 (IRt)−(IRt−180゜)>IP
【0026】WRDFは最大値抑制電流IRtと差動電
流IDtを用いて下記の条件を2サンプリング時間連続
して満足したら外部故障FOであることを検出する波形
判別比率差動手段である。 IRt>K1|IDt| ここでK1は比率特性を決める係数で例えばK1=2と
すれば比率特性が50%となる。
【0027】なお、図1において、各ブロックDOC,
ΔOC,WRDFの右肩に記載の1/1,1/120,
2/1は演算の照合回数を示す。即ち、2/1は2回演
算結果が成立すれば出力し、1回不成立となれば出力復
帰となる。
【0028】T1は動作時間、復帰時間が共に6サンプ
ル時間(0.5サイクル)のタイマー、ORは故障時に
出力される差動電流手段DOCの出力または変化幅手段
ΔOCの出力の論理和を導出する論理和手段としてのオ
アゲート、AN1は第1の論理積手段としてのアンドゲ
ート、IN2は動作出力ロック部を構成する第2の論理
積手段としてのインヒビット手段である。
【0029】OSMはアンドゲートAN1の出力が立ち
上がり、動作時間が零で復帰時間が14サンプリング時
間のタイマーT3の出力が2サンプリング時間継続した
時、36サンプリング時間出力するワンショットマルチ
タイマー手段である。
【0030】ここで、上記差動電流導出手段DF,差動
電流手段DOCは故障検出部を、最大値電流導出手段M
AX,波形判別比率差動手段WRDFは外部故障検出部
を、変化幅手段ΔOC,オアゲートOR,アンドゲート
AN1,ワンショットマルチタイマー手段OSMは外部
故障検出部の検出状態を延長する延長部を、タイマーT
3は動作出力短縮部をそれぞれ構成する。
【0031】図2は外部故障FOから内部故障FIへの
進展故障時の動作を説明する動作波形図であり、図2の
左の部分に直流分を含んだ外部故障FOを示す。この外
部故障FO時、波形判別比率差動手段WRDFからのロ
ック出力は差動電流IDの第2波で途切れるため、復帰
時間が14サンプリング時間のタイマーT3からのロッ
ク出力は不連続であるが、アンドゲートAN1の出力の
立ち上がり毎にワンショットマルチタイマー手段OSM
が36サンプリング時間(3サイクル)ロック出力する
(但し、図2の第3波のようにワンショットマルチタイ
マー手段OSMが既に出力中にアンドゲートAN1の出
力が立ち上がった場合は出力しない)。
【0032】従って、差動電流手段DOCからの装置出
力がインヒビット手段IN2に不要に出力することはな
い。ここで、タイマーT3の復帰時間は第2波が途切れ
ない場合には波形判別比率差動手段WRDFから1サイ
クル(12サンプリング時間)に1回出力されるロック
出力をワンショットマルチタイマー手段OSMに依存せ
ずタイマーT3のみで連続出力できるように12サンプ
リング時間に余裕を加えて14サンプリング時間として
いる。
【0033】次に図2の右の部分に外部故障FOが発生
している状態で内部故障FIが発生する進展故障時の波
形を示す。この場合、内部故障FI発生とほぼ同時に大
きな差動電流IDが流れ波形判別比率差動手段WRDF
からのロック出力は復帰するので、ワンショットマルチ
タイマー手段OSMからロック出力は発生しない。内部
故障FI発生後14サンプリング時間経過でタイマーT
3からのロック出力が復帰し、インヒビット手段IN2
から装置の動作出力が出る。即ち動作時間は14サンプ
リング時間となる。
【0034】実施の形態2.図3はこの発明の実施の形
態2による差動保護継電装置のブロック図であり、図に
おいて、前記図1と同一部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。WCHRは例えば下記の演算式で最大
値電流変化量に対する差動電流変化量が一定値以下の期
間が一定時間(例えば2サンプリング時間)継続したこ
とにより、外部故障FOを検出する波形判別無電流手段
である。 IRCH>K2IDCH 例えばK2=4 IRCH=|IRt−(IRt−30゜)|+|(IR
t−30゜)−(IRt−60゜)| IDCH=|IDt−(IDt−30゜)|+|(ID
t−30゜)−(IDt−60゜)|
【0035】なお、外部故障FOから内部故障FIへの
進展故障時の動作及び外部故障FOが発生している状態
で内部故障FIが発生する進展故障時の動作については
実施の形態1と同様であるから重複説明を省略する。
【0036】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3による差動保護継電装置のブロック図であり、図に
おいて、前記図1と同一部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。DHOCは差動電流IDtの瞬時値が
一定値IPH(例えば系統故障電流の200%程度)以
上の時出力する高整定差動電流手段、T4は動作時間が
14サンプリング時間、復帰時間が2サンプリング時間
のタイマー、IN3はインヒビット手段である。
【0037】図5は外部故障FOから内部故障FIへの
進展故障時の動作を説明する動作波形図であり、図5の
左の部分に直流分を含んだ外部故障FOを示す。この
時、波形判別比率差動手段WRDFからのロック出力は
差動電流IDの第2波で途切れるが、ロック出力は従来
装置同様にタイマーT2により36サンプリング時間
(3サイクル)引き延ばされており、また差動電流ID
が1サイクルに1回のCT不飽和期間にほとんど零にな
るので、高整定差動電流手段DHOCからの出力は周期
的に途切れるため、タイマーT4からの出力はなく、イ
ンヒビット手段IN3のロック出力が無効にされないの
で、差動電流手段DOCからの装置出力がインヒビット
手段IN1から不要に出力されることはない。
【0038】次に図5の右の部分に外部故障FOが発生
している状態で内部故障FIが発生する進展故障時の波
形を示す。内部故障FI発生とほぼ同時に波形判別比率
差動手段WRDFからの出力は復帰するが、タイマーT
2から36サンプリング時間、ロック出力は継続する。
【0039】しかし、内部故障FI発生後、差動電流I
Dが設定値IPHの高整定差動電流手段DHOCの出力
期間が一定時間例えば14サンプリング時間以上継続す
るので(又は多くても1サンプリング時間の復帰を含み
ながら継続する)、タイマーT4が出力しインヒビット
手段IN3でタイマーT2からのロック出力を無効にす
るので、この時点でインヒビット手段IN1に装置の動
作出力が出る。即ち、動作時間は約14サンプリング時
間となる。
【0040】実施の形態4.図6はこの発明の実施の形
態4による差動保護継電装置のブロック図であり、図に
おいて、前記図1と同一部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。WCHDは例えば下記の演算式で最大
値電流変化量に対する差動電流変化量が一定値以上の時
出力する波形判別有電流手段である。 K2IDCH>IRCH 例えばK2=4 IRCH=|IRt−(IRt−30゜)|+|(IR
t−30゜)−(IRt−60゜)| IDCH=|IDt−(IDt−30゜)|+|(ID
t−30゜)−(IDt−60゜)| T5は動作時間が14サンプリング時間で復帰時間が零
のタイマーである。
【0041】図7は外部故障FOから内部故障FIへの
進展故障時の動作を説明する動作波形図であり、図7の
左の部分に直流分を含んだ外部故障FOを示す。この
時、波形判別比率差動手段WRDFからのロック出力
は、差動電流IDの第2波で途切れるがロック出力は従
来装置同様にタイマーT2により36サンプリング時間
(3サイクル)引き延ばされており、また差動電流ID
が連続し差動電流変化量IDCHと最大電流変化量IR
CHにおいて、K2IDCH>IRCHの条件で出力す
る波形判別有電流手段WCHDの出力は連続しないの
で、タイマーT5から出力はなく、タイマーT2からの
ロック出力がインヒビット手段IN3で無効にされるこ
とはなく、差動電流手段DOCからの装置出力がインヒ
ビット手段IN1から不要に出力されることはない。
【0042】次に図7の右の部分に外部故障FOが発生
している状態で内部故障FIが発生する進展故障時の波
形を示す。内部故障FI発生とほぼ同時に波形判別比率
差動手段WRDFからのロック出力は復帰するがタイマ
ーT2から36サンプリング時間、インヒビットIN1
からのロック出力は継続する。
【0043】しかし内部故障FI発生後に差動電流ID
が連続し、差動電流変化量IDCHと最大電流変化量I
RCHにおいて、K2IDCH>IRCHの条件が続く
ので、波形判別有電流手段WCHDの出力が継続してタ
イマーT5から出力し、インヒビット手段IN3でタイ
マーT2からのロック出力を無効にするので、この時点
でインヒビット手段IN1に装置の動作出力が出る。即
ち、動作時間は約14サンプリング時間となる。
【0044】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形
態5による差動保護継電装置のブロック図であり、図に
おいて、前記図1と同一部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。WCHRは例えば下記の演算式で最大
値電流変化量IRCHに対する差動電流変化量IDCH
比率が一定値以下の期間が一定時間(例えば2サンプリ
ング時間)継続した時出力する波形判別無電流手段であ
る。 IRCH>K2IDCH 例えばK2=4 IRCH=|IRt−(IRt−30゜)|+|(IR
t−30゜)−(IRt−60゜)| IDCH=|IDt−(IDt−30゜)|+|(ID
t−30゜)−(IDt−60゜)| なお、外部故障FOから内部故障FIへの進展故障時の
動作及び外部故障FOが発生している状態で内部故障F
Iが発生する進展故障時の動作については実施の形態
3,実施の形態4と同様であるので重複説明は省略す
る。
【0045】実施の形態6.図9はこの発明の実施の形
態6による差動保護継電装置のブロック図であり、図に
おいて、前記図1と同一部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。RDFは下記の演算式で比率差動特性
を得て内部故障FIを検出する比率差動手段である。 K3|IDt|>IRt ここでK3は比率特性を決める係数で例えばK=2とす
れば比率特性50%となる。実施の形態1では差動電流
手段DOCの出力を装置の出力としたが、実施の形態6
は差動電流手段DOCの出力と比率差動手段RDFの出
力の論理積を装置の出力とするものである。
【0046】図10は外部故障FOから内部故障FIへ
の進展故障時の動作を説明する動作波形図であり、図1
0の左の部分に直流分を含んだ外部故障FOを示す。こ
の時、差動電流手段DOCは直流分が減衰し、CT飽和
が回復後もCT31,32・・・3Nの交流分誤差によ
る若干の差動電流IDのため、動作が継続している。
【0047】比率差動手段RDFは、直流分によるCT
飽和期間は断続的に動作するがCT飽和回復後は復帰す
る。このように比率差動手段RDFは差動電流手段DO
Cに比べ外部故障FOに対して不要動作する機会が少な
いので、実施の形態6によれば、比率差動手段RDFを
差動電流手段DOCに論理積として加えることにより外
部故障FO時に不要動作の可能性のより少ない高信頼度
の差動保護継電装置が得られる。なお、実施の形態6の
上記以外の動作は実施の形態1と同様であるので、重複
説明を省略する。
【0048】上記実施の形態1から実施の形態4では電
気角30゜毎のサンプリング及び演算の場合について記
載したが、電気角15゜毎のサンプリング及び演算でも
同様に適用できる。また、比率差動演算は各端子電流の
最大値を抑制として用いる場合について記載したが、各
端子電流の和電流を用いる場合でも適用できる。さらに
母線保護差動継電装置への適用について記載したが、変
圧器保護差動継電装置、送電線保護差動継電装置にも同
様に適用できる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、外部故障を検出した外部故障検出部の検出状態を
延長部で延長し、外部故障から内部故障への進展時には
動作出力短縮部により、前記延長部の延長時間より短い
時間で動作出力するように構成したので、内部故障時に
おける動作出力を短縮でき、動作を高速化することがで
きる効果がある。
【0050】請求項2記載の発明によれば、波形判別比
率差動手段からのロックを引き延ばす復帰時間を例えば
14サンプリング時間とし、別に故障が発生した時間か
ら一定時間のみ波形判別比率差動手段からのロック出力
を例えば36サンプリング時間継続させるように構成し
たので、外部故障から内部故障への進展故障時等でも動
作時間を従来の36サンプリング時間から14サンプリ
ング時間に短縮することができ、動作を高速化すること
ができる効果がある。
【0051】請求項3記載の発明によれば、波形判別無
電流手段からのロックを引き延ばす復帰時間を例えば1
4サンプリング時間とし、別に故障が発生した瞬間から
一定時間のみ波形判別無電流手段からのロック出力を例
えば36サンプリング時間継続させるように構成したの
で、外部故障から内部故障への進展故障時等でも動作時
間を従来の36サンプリング時間から14サンプリング
時間に短縮でき、動作を高速化することができる効果が
ある。
【0052】請求項4記載の発明によれば、波形判別比
率差動手段からのロックを引き延ばす復帰時間は例えば
36サンプリング時間であるが、内部故障時に差動電流
が一定値以上の期間、例えば14サンプリング時間以上
継続したことにより、上記のロック出力を無効にするよ
うに構成したので、外部故障から内部故障への進展故障
時等でも動作時間を従来の36サンプリング時間から1
4サンプリング時間に短縮化することができ、動作を高
速化することができる効果がある。
【0053】請求項5記載の発明によれば、波形判別比
率差動手段からのロックを引き延ばす復帰時間は例えば
36サンプリング時間であるが、内部故障時に各端子最
大電流変化量に対する差動電流変化量の比率が一定値以
上の期間が一定時間例えば14サンプリング時間以上継
続で上記のロック出力を無効にするように構成したの
で、外部故障から内部故障への進展故障時等でも動作時
間を従来の36サンプリング時間から14サンプリング
時間に短縮でき、動作を高速化することがきる効果があ
る。
【0054】請求項6記載の発明によれば、波形判別無
電流手段により、各端子最大値電流変化量に対する差動
電流変化量の比が一定値以下で外部故障を検出するよう
に構成したので、請求項4および請求項5記載の発明と
同様に、動作時間を従来の36サンプリング時間から1
4サンプリング時間に短縮化することができ、動作を高
速化することができる効果がある。
【0055】請求項7記載の発明によれば、差動電流手
段出力と比率差動手段出力の論理積を装置出力とするよ
うに構成したので、請求項2から請求項6に比較し外部
故障に対し不要動作の可能性のより少ない高信頼度で、
しかも外部故障から内部故障への進展故障時等でも動作
を高速化することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による差動保護継電
装置を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による差動保護継電
装置の外部故障から内部故障への進展故障時の動作波形
図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による差動保護継電
装置を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による差動保護継電
装置を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による差動保護継電
装置の外部故障から内部故障への進展故障時の動作波形
図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による差動保護継電
装置を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による差動保護継電
装置の外部故障から内部故障への進展故障時の動作波形
図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による差動保護継電
装置を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による差動保護継電
装置を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態6による差動保護継
電装置の外部故障から内部故障への進展故障時の動作波
形図である。
【図11】 従来の被保護系統も含めた差動保護継電装
置の構成図である。
【図12】 従来の差動保護継電装置を示すブロック図
である。
【図13】 その差動保護継電装置の比率差動特性図で
ある。
【図14】 内部故障時の系統電流の分布を示す図であ
る。
【図15】 外部故障から内部故障への進展故障時の系
統電流の分布を示す図である。
【図16】 従来の差動保護継電装置の内部故障時の動
作波形図である。
【図17】 従来の差動保護継電装置の外部故障から内
部故障への進展故障時の動作波形図である。
【符号の説明】
MAX 最大値電流導出手段(外部故障検出部)、DF
差動電流導出手段(故障検出部)、DOC 差動電流
手段(故障検出部)、ΔOC 変化幅手段(延長部)、
WRDF 波形判別比率差動手段(外部故障検出部)、
WCHR 波形判別無電流手段、DHOC 高整定差動
電流手段、WCHD 波形判別有電流手段、RDF 比
率差動手段、T3 タイマー(動作出力短縮部)、OS
M ワンショットマルチタイマー手段(延長部)、OR
オアゲート(延長部)、AN1アンドゲート(第1の
論理積手段、延長部)、IN2 インヒビット手段(第
2の論理積手段、動作出力ロック部)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保護対象母線の各端子より検出した各端
    子電流からの差動電流に基づいて故障の有無を検出する
    故障検出部と、前記各端子電流と前記差動電流に基づい
    て前記故障が外部故障か否かを検出する外部故障検出部
    と、この外部故障検出部の検出状態を延長する延長部
    と、この延長部の出力により前記故障検出部からの動作
    出力をロックする動作出力ロック部と、前記外部故障状
    態から内部故障状態への進展時には前記延長部の延長時
    間より短い時間で動作出力する動作出力短縮部とを備え
    た差動保護継電装置。
  2. 【請求項2】 保護対象母線の各端子より検出した各端
    子電流から差動電流を導出する差動電流導出手段と、前
    記各端子電流の最大値を導出する最大値電流導出手段
    と、前記差動電流が一定値以上であることを検出する差
    動電流手段と、最大値電流の変化幅が一定値以上を検出
    する変化幅手段と、前記最大値電流に対する差動電流の
    比率が一定値以下の期間が一定時間以上継続したことに
    より外部故障を検出する波形判別比率差動手段と、前記
    差動電流手段出力と前記変化幅手段出力及び前記波形判
    別比率差動手段出力の論理積を導出する第1の論理積手
    段と、前記第1の論理積手段の出力を一定時間引き延ば
    す復帰時間手段と、この第1の論理積手段の出力立ち上
    がり後一定時間出力するワンショットマルチタイマー手
    段と、前記復帰時間手段出力または前記ワンショットマ
    ルチタイマー手段出力により上記出力手段出力をロック
    する第2の論理積手段とを備えた差動保護継電装置。
  3. 【請求項3】 保護対象母線の各端子より検出した各端
    子電流から差動電流を導出する差動電流導出手段と、前
    記各端子電流の最大値を導出する最大値電流導出手段
    と、前記差動電流が一定値以上であることを検出する差
    動電流手段と、最大値電流の変化幅が一定値以上を検出
    する変化幅手段と、最大値電流変化量に対する差動電流
    変化量の比率が一定値以下の期間が一定時間以上継続し
    たことにより外部故障を検出する波形判別無電流手段
    と、差動電流手段出力と変化幅手段出力及び波形判別無
    電流手段出力の論理積を導出する第1の論理積手段、こ
    の第1の論理積手段の出力を一定時間引き延ばす復帰時
    間手段、前記第1の論理積手段の出力立ち上がり後一定
    時間出力するワンショットマルチタイマー手段と、前記
    復帰時間手段出力または前記ワンショットマルチタイマ
    ー手段出力により上記出力手段出力をロックする第2の
    論理積手段とを備えた差動保護継電装置。
  4. 【請求項4】 保護対象母線の各端子より検出した各端
    子電流から差動電流を導出する差動電流導出手段と、前
    記各端子電流の最大値を導出する最大値電流導出手段
    と、前記差動電流が一定値以上であることを検出する差
    動電流手段と、最大値電流の変化幅が一定値以上を検出
    する変化幅手段と、最大値電流に対する差動電流の比率
    が一定値以下の期間が一定時間以上継続したことにより
    外部故障を検出する波形判別比率差動手段と、前記差動
    電流手段出力と前記変化幅手段出力及び前記波形判別比
    率差動手段出力の論理積を導出する論理積手段と、この
    諭理積手段の出力を一定時間引き延ばす復帰時間手段、
    この復帰時間手段出力により上記出力手段出力をロック
    する手段と、前記差動電流が一定値以上の期間が一定時
    間以上継続した時、前記復帰時間手段出力をロックする
    高整定差動電流手段とを備えた差動保護継電装置。
  5. 【請求項5】 保護対象母線の各端子より検出した各端
    子電流から差動電流を導出する差動電流導出手段と、前
    記各端子電流の最大値を導出する最大値電流導出手段
    と、前記差動電流が一定値以上であることを検出する差
    動電流手段と、最大値電流の変化幅が一定値以上を検出
    する変化幅手段と、最大値電流に対する差動電流の比率
    が一定値以下の期間が一定時間以上継続したことにより
    外部故障を検出する波形判別比率差動手段と、前記差動
    電流手段出力と前記変化幅手段出力及び前記波形判別比
    率差動手段出力の論理積を導出する論理積手段、この論
    理積手段の出力を一定時間引き延ばす復帰時間手段、前
    記復帰時間手段出力により上記出力手段出力をロックす
    る手段を備え、最大値電流変化量に対する差動電流変化
    量の比率が一定値以上の期間が一定時間以上継続した時
    出力し、前記復帰時間手段出力をロックする波形判別有
    電流手段とを備えた差動保護継電装置。
  6. 【請求項6】 各端子電流の最大値電流変化量に対する
    差動電流変化量の比率が一定値以下で外部故障を検出す
    る波形判別無電流手段を備えた請求項4または請求項5
    記載の差動保護継電装置。
  7. 【請求項7】 差動電流手段出力と比率差動手段出力の
    論理積を装置出力とする請求項2から請求項6のうちの
    いずれか1項記載の差動保護継電装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010207032A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Toshiba Corp 母線保護継電装置
JP2014150658A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Toshiba Corp 保護継電装置

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JP2010207032A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Toshiba Corp 母線保護継電装置
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