JPH1041776A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

Info

Publication number
JPH1041776A
JPH1041776A JP19493496A JP19493496A JPH1041776A JP H1041776 A JPH1041776 A JP H1041776A JP 19493496 A JP19493496 A JP 19493496A JP 19493496 A JP19493496 A JP 19493496A JP H1041776 A JPH1041776 A JP H1041776A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic wave
surface acoustic
wave device
package
element chip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP19493496A
Other languages
English (en)
Inventor
Satori Kimura
悟利 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP19493496A priority Critical patent/JPH1041776A/ja
Publication of JPH1041776A publication Critical patent/JPH1041776A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高特性・小型性を保持したままで、信頼性が
高く、実装工程が少なくかつ容易で安価な弾性表面波装
置を提供することを目的としている。 【解決手段】 弾性表面波素子チップを表面実装用のパ
ッケージに収納した弾性表面波装置において、前記弾性
表面波素子チップの一方の面を前記表面実装用のパッケ
ージ内の端子用パターン方向へ所定の圧力で押圧するよ
うに、前記弾性表面波素子チップの他方の面と前記パッ
ケージのキャップとの間に弾性部材が設けられ、前記一
方の面に設けられたボンディングパッド部は、前記パッ
ケージ内の端子用パターンに対向するように配置され、
異方性導電シートを介して電気的に接続されていること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面実装に適す
る改良された構造の高特性、小型、高信頼性、かつ安価
な弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波装置、特に弾性表面波フィル
タは、当初、TV用のIFフィルタとして盛んに採用さ
れ、現在も使われている。近年、移動体通信機の急速な
普及のなかIFフィルタのみならず、高周波のフロント
エンド部・アンテナ分波器にまで採用され、いわば移動
体通信機のキーパーツとなっている。
【0003】弾性表面波装置の基本構成は、圧電性基板
にアルミニウムを主成分とする金属膜からなるすだれ状
変換器及び入出力信号用のボンディングパッドを設けた
弾性表面波素子チップと、その弾性表面波素子チップを
密封するためのパッケージとからなり、チップをパッケ
ージに接着固定して電気的な接続を形成後、キャップに
より封止されている。
【0004】従来、この基本構成をもとにして、以下の
弾性表面波装置が提案されていた。 (従来例1)図6は従来例1の弾性表面波装置に係わる
要部縦断面図である。弾性表面波素子チップ61は、パッ
ケージ内の金属板ベース63上に接着材60によって固定さ
れている。そして、弾性表面波素子チップ61上の入出力
用のボンディングパッド62aと、絶縁体69を介して金属
板ベース63を貫通している端子64は、アルミニウムを主
成分とするボンディングワイヤー68で接続されている。
その後、金属板ベース63上に金属キャップ65が溶接によ
って固定され気密性が保持される。
【0005】この従来例1においては、端子64のリード
(足)が金属板ベース63の下に出ているため、小型・軽
量が望まれる移動体通信機に積極的に採用されている表
面実装(Surface Mounted Technology)には不向きであ
るという欠点があった。
【0006】(従来例2)図7は従来例2の弾性表面波
装置に係わる要部縦断面図である。従来例2は、従来例
1の前記課題を解決するため提案され、LCC(Lead-l
ess Chip Carrier)、又はSMD(Surface Mounted De
vice)タイプと呼ばれている。弾性表面波素子チップ71
は、主にセラミック基板73が多層で形成されるパッケー
ジ内に接着材70を介して固定されている。パッケージの
金属パターンの端子74は、図7に示すようにセラミック
基板73の上面、下面、及び側面に金属膜からなるパター
ンで形成されている。このため、リード(足)がない構
造となっている。このセラミック基板73上に形成された
パッケージの端子用パターン74と弾性表面波素子チップ
71上の入出力用のボンディングパッド72aとはボンディ
ングワイヤー78で接続されている。その後、金属キャッ
プ75が溶接によって固定され気密性が保持される。
【0007】従来例2は、小型・軽量が望まれている移
動体通信機に採用される弾性表面波装置において、現在
最も使われている構成である。しかし、この構成では、
唯一コストが高いという課題がある。
【0008】(従来例3)図8は従来例3の弾性表面波
装置に係わる要部縦断面図である。従来例3は、従来例
2の前記課題を解決するため提案されたものである。弾
性表面波素子チップ81の入出力用のボンディングパッド
82aは、その上に金属バンプ82cが形成されている。弾性
表面波素子チップ81は、図8に図示するように金属バン
プ82cがパッケージ内のセラミック基板83上の端子用パ
ターン84に接するように配置され、超音波加熱によって
溶着されている。その後、金属キャップ85が溶接によっ
て固定され気密性が保持される。
【0009】従来例3は、ボンディングワイヤを廃止し
ているので、従来例2に較べ実装工程を減少してコスト
ダウンを狙っている。
【0010】(従来例4)図9は従来例4の弾性表面波
装置に係わる要部縦断面図である。従来例1及び従来例
2では、弾性表面波素子チップをパッケージ内に固定す
るために接着工程が存在する。又、従来例3では、パッ
ケージ内の端子用パターンと弾性表面波素子チップ上の
入出力用のボンディングパッドの金属バンプとの溶着工
程がある。従来例4は、これら従来例の製造工程を簡略
化するため提案されている。セラミック基板93に形成さ
れた凸部を有する端子用パターン94bは、弾性表面波素
子チップ91上に形成された入出力用のボンディングパッ
ド92aと接触している。これを弾性部材96で押さえつ
け、キャップ95で封止する。
【0011】従って、従来例4は、弾性表面波素子チッ
プ91とパッケージ、更に弾性表面波素子チップ91上の入
出力用のボンディングパッド92aとパッケージ内の凸部
を有する端子用パターン94bとの溶着の必要がなく、実
装工程におけるコストを更に下げることを狙っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来例3及び4に代表
される従来の弾性表面波装置は、ボンディングワイヤー
をなくし実装工程を減少してコストダウンが図れるもの
の以下の課題があった。従来例3では、端子取り出し部
のボンディングパッド82a上の金属バンプ82cとパッケー
ジ内の端子用パターン84との接合のために、弾性表面波
素子チップ81を加圧しながら超音波加熱で溶着する。そ
の加える力は数kgfにもなり、加える超音波はおよそ
10W、加熱は300℃程度にもなるため、弾性表面波
素子チップに大きな残留応力が発生したり、又は弾性表
面波素子チップにひび(クラック)が入ったりする等の
問題があった。従って、実装工程を少なくしてコストダ
ウンが図れるものの、実装工程が難易であるという問題
があった。
【0013】従来例4では、弾性部材96によって一定の
接触圧を発生させ、入出力用のボンディングパッド92a
とパッケージ内の凸部形状の端子94bとが接触してはい
る。しかし、パッケージ内の凸部形状の端子94bを製造
する際、端子の高さばらつきが発生するため、短い端子
のところで弾性表面波素子チップの入出力用のボンディ
ングパッド92aとの接触ができずに不良が発生するとい
う問題があった。そこで、端子の高さばらつきをなくす
ため、すべての端子を研磨し平坦にして同じ高さにすれ
ばよいが、その分工程が増えるためにコストが上がると
いう問題がある。一方、パッケージ内の端子用パターン
に凸部がない平坦な場合は、入出力用のボンディングパ
ッドに金属バンプを形成して、その膜厚をすだれ状電極
の膜厚より大きくすればパッケージ内の端子用パターン
との接触が可能になるが、これもまたバンプ形成時の高
さばらつきのために、バンプ高さが低いところで端子用
パターンと接触しないという問題があった。
【0014】本発明は、以上の課題を解決して、高特性
・小型性を保持したままで、信頼性が高く、実装工程が
少なくかつ容易で安価な弾性表面波装置を提供すること
を目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
に示す構成1ないし構成6の発明により達成される。 (構成1)弾性表面波素子チップを表面実装用のパッケ
ージに収納した弾性表面波装置において、前記弾性表面
波素子チップの一方の面を前記表面実装用のパッケージ
内の端子用パターン方向へ所定の圧力で押圧するよう
に、前記弾性表面波素子チップの他方の面と前記パッケ
ージのキャップとの間に弾性部材が設けられ、前記一方
の面に設けられたボンディングパッド部は、前記パッケ
ージ内の端子用パターンに対向するように配置され、異
方性導電シートを介して電気的に接続されていることを
特徴とする。
【0016】(構成2)構成1に記載した弾性表面波装
置において、前記ボンディングパッド部は、前記弾性表
面波素子チップの一方の面における他の金属膜より膜厚
が厚く金属膜が嵩上げされていることを特徴とする。
【0017】(構成3)構成1に記載した弾性表面波装
置において、前記ボンディングパッド部は、金属バンプ
が形成されていることを特徴とする。
【0018】(構成4)構成1に記載した弾性表面波装
置において、前記パッケージ内の端子用パターンは、凸
部が形成されていることを特徴とする。
【0019】(構成5)構成1ないし構成4に記載した
弾性表面波装置において、前記弾性部材は、ゴム系材料
よりなることを特徴とする。
【0020】(構成6)構成1ないし構成4に記載した
弾性表面波装置において、前記弾性部材は、バネ性材料
よりなることを特徴とする。
【0021】(作 用)上記のように構成される本発明
の弾性表面波装置では、パッケージ内の端子用パターン
と弾性表面波素子チップのボンディングパッド部との間
に設けられた異方性導電シートの弾性力及び導電性が利
用される。本発明で使用する異方性導電シートは、図1
0に示すように金属繊維101を絶縁性ゴム102の厚み方向
に配向させ、露出した金属繊維端部103に通常金メッキ
加工が施されている。従って、絶縁性ゴム102の弾性力
と金メッキがなされた金属繊維端部103により接触安定
性に優れている。更に、厚み方向に配向した金属繊維10
1により、厚み方向では抵抗値がおよそ 10 mΩと低抵
抗であるため電気的に接続をすることができる。一方、
長さ方向には抵抗値が数MΩと高抵抗あるために電気的
には絶縁することができる。従って、例えば異なる信号
の端子用パターンが隣合って配置される端子用パターン
と、それに対応した入出力用のボンディングパッド部を
有するチップがある場合においても、1枚の導電性シー
トを用いるだけで、両端子用パターン間または両入出力
用のボンディングパッド部間の絶縁を確保したまま、端
子用パターンと入出力用のボンディングパッド部とを電
気的に接続することを可能とする。異方性導電シートと
しては、例えば信越ポリマー(株)製MAFタイプ等を
使用できる。
【0022】本発明では、この異方性導電性シートをパ
ッケージ内の端子用パターンと弾性表面波素子チップの
入出力用のボンディングパッド部間に設けることによ
り、各端子用パターン間、又は各入出力用のボンディン
グパッド部間の絶縁を確保した状態で、端子用パターン
間と入出力用のボンディングパッド部との間の電気的接
続が可能となる。また、パッケージのキャップと弾性表
面波素子チップの間には弾性部材を設けるため、その弾
性力によって弾性表面波素子チップは端子用パターンに
押し当てられて固定する。更に端子用パターンに押し当
てられた弾性表面波素子チップのボンディングパッド部
とパッケージ内の端子用パターン間には異方性導電シー
トの絶縁ゴムによる弾性力により端子高さが低い端子に
おいても電気的に接触させることが可能となる。
【0023】本発明は、又弾性表面波素子チップとパッ
ケージ内の端子用パターンとの接着または溶着、ワイヤ
ボンディングが不要であるために、それらの工程及び設
備を廃止することが可能となる。更に、弾性表面波素子
チップとパッケージが接着または溶接されている場合、
例えば熱衝撃試験、高温放置試験、低温放置試験等の信
頼性試験を行った時に生じる弾性表面波素子チップとパ
ッケージ部材との熱膨張の差による不良発生が、本願発
明においては弾性表面波素子チップの両面には弾性部材
及び異方性導電シートがあるために、それぞれの弾性力
によって弾性表面波素子チップとパッケージ部材との熱
膨張差を吸収するために不良が起こらない。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を参照し具
体例を用いて詳細に説明する。以下の説明で、具体例1
は構成1と構成5に、具体例2は構成2と構成5に、具
体例3は構成3と構成5に、具体例4は構成4と構成5
に、具体例5は構成1と構成6に、それぞれ対応する。
【0025】(具体例1)図1は本発明の弾性表面波装
置の具体例1を示す要部断面図である。図1において、
弾性表面波素子チップ11は、圧電性基板であるタンタル
酸リチウム基板上に、アルミニウム―銅合金(Al―0.
5wt%Cu)をスパッタリングにより膜厚0.17μmに成
膜し、フォトリソグラフィー技術を用いてすだれ状電極
及び入出力用のボンディングパッド部12a等を形成した
後、一素子ごとにダイシングソウにより切断しチップ化
したものである。なお、すだれ状変換器のパターンとし
て、縦結合二重モード型弾性表面波フィルタ(中心周波
数 947.5 MHz)を採用した。パッケージは、セラミッ
ク基板13に形成した金属パターンの表面に金メッキを施
したパッケージ内の入出力用の端子用パターン14aと、
金属キャップ15を設けたものを使用した。また、本発明
で必要となる弾性部材 6 には、シリコンゴム16a、異方
性導電シート17には、信越ポリマー(株)製MAFタイ
プ(厚み 0.3mm)を採用した。
【0026】次に実装方法について説明する。パッケー
ジ内のセラミック基板13にあるパッケージ内の入出力用
の端子用パターン14a上に異方性導電シート17を設置し
た。その異方性導電シート17上に、弾性表面波素子チッ
プ11のボンディングパッド部12aを下向きにして、パッ
ケージの入出力用の端子用パターン14aと弾性表面波素
子チップ11上の入出力用のボンディングパッド部12aが
異方性導電シートを介して電気的に接続されるように設
置した。次に、弾性表面波素子チップ11の他方の面(弾
性表面波素子の裏面)とパッケージのキャップとの間に
所要の厚みの弾性部材16(シリコンゴム16a)を張設し
て、弾性表面波素子チップ11の一方の面(弾性表面波素
子の上面)を表面実装用のパッケージ内の端子用パター
ン14a方向へ押圧するようにし、気密を得るために金属
キャップ15をシーム溶接して封止した。
【0027】本発明の構成により得られた弾性表面波装
置における電気特性の測定結果について説明する。図1
1は本発明により構成された実施例における弾性表面波
フィルタの伝送特性を示す図である。図12はボンディ
ングワイヤを用いた従来のSMDタイプ(従来例2)で
構成した従来の弾性表面波フィルタの伝送特性である。
どちらも同一設計の弾性表面波素子を使用している。図
11及び図12を比較してわかるように、両者のフィル
タ特性の差はほとんどなく、本発明の弾性表面波装置の
構成を用いても好ましい伝送特性が得られることがわか
る。
【0028】次に、本発明の構成により得られた弾性表
面波装置の信頼性について説明する。弾性表面波装置に
とって信頼性試験の中でも厳しいとされる熱衝撃試験を
行った。熱衝撃試験の条件は、−40℃(30分)〜+
85℃(30分)を1サイクルとして500サイクルを
行い、弾性表面波フィルタの中心周波数の変化を測定し
た結果を図13に示す。図13において、実線(具体例
1)が本発明の構成による弾性表面波フィルタの中心周
波数の変化で、波線がボンディングワイヤを用いた従来
のSMDタイプ(従来例2の構成)で構成した従来の弾
性表面波フィルタの中心周波数の変化を示している。こ
の図より、従来の構成に較べて、本願発明の構成の方が
熱衝撃試験による特性の変化が若干小さいことがわか
る。一般に弾性表面波素子チップとパッケージとを接着
した場合、それぞれの熱膨張係数が異なるために、熱衝
撃試験等によって弾性表面波素子チップには残留応力が
発生する。この残留応力が弾性表面波装置の特性に影響
するといわれている。一方、本発明においては弾性表面
波素子チップの両面には弾性部材及び異方性導電シート
があるために、それぞれの弾性力によって弾性表面波素
子チップとパッケージ部材との熱膨張差を吸収するため
に弾性表面波チップ内の残留応力の発生を抑え、熱衝撃
試験における特性の変化を小さくしている。
【0029】(具体例2)図2は本発明の弾性表面波装
置の具体例2を示す要部断面図である。図2において、
弾性表面波素子チップ11の入出力用のボンディングパッ
ド12a上に嵩上げパッド22bが設けられている点が異なる
以外は、前述の具体例1と同様の構成である。この嵩上
げパッド22bは、すだれ状変換器とボンディングパッド1
2aを形成後に、嵩上げ工程により膜厚 0.5 μmに作製
したものである。そして、具体例1の実装方法と同様に
弾性表面波装置とした。
【0030】電気特性及び信頼性を確認した結果、電気
特性は具体例1と同様の特性が得られた。また熱衝撃試
験(具体例1と同じ条件)における弾性表面波フィルタ
の中心周波数の変化は、具体例2の構成では、ボンディ
ングパッドが嵩上げされてすだれ状変換器の膜厚より厚
くなっているため、異方性導電シートとの接触安定性は
具体例1の構成よりも良く、図13の実線の具体例2に
図示するように、具体例1より好ましい結果が得られ
た。
【0031】(具体例3)図3は本発明の弾性表面波装
置の具体例3を示す要部断面図である。図3において、
弾性表面波素子チップ11のボンディングパッド12a上に
金属バンプ32cが設けられている点が異なる以外は、前
述の具体例1と同様の構成である。この金属バンプ32c
は金バンプとした。金バンプの形成には金線用超音波ワ
イヤーボンダーを用いて行った。そして、具体例1の実
装方法と同様に弾性表面波装置とした。
【0032】電気特性及び信頼性を確認した結果、電気
特性及び信頼性は具体例2とほぼ同様の特性が得られ
た。具体例3の構成では、金属バンプ32cはバンプ形成
時の金線ひきちぎりによる高さばらつきがある。 100
個試作したところ、金属バンプ32cの高さばらつきは、
最大値と最小値で約 50 μmあった。従って、具体例3
の構成では電気特性の不良が 100 個中1個もなかった
ため、異方性導電シート17の厚みと弾性力によって、
接触不良を防止することができた。また、熱衝撃試験
(具体例1と同じ条件)における弾性表面波フィルタの
中心周波数の変化は、具体例1と同様な好ましい結果が
得られた。
【0033】(具体例4)図4は本発明の弾性表面波装
置の具体例4を示す要部断面図である。図4において、
表面実装用のパッケージの基板13の凸部形状の端子44
bが設けられている点が異なる以外は、前述の具体例1
と同様の構成である。この凸部形状の端子44bは、表面
実装用のパッケージの基板13に貫通孔をあけ、金属を入
れることによって作製した。そして、具体例1の実装方
法と同様に弾性表面波装置とした。
【0034】この凸部形状の端子44bを 100 個試作した
ところ、高さばらつきは最大値と最小値で 0.1mmあっ
た。しかし、具体例4では異方性導電シート17の厚みが
0.3mmであるため、凸部形状の端子用パターン44bの
高さばらつき 0.1 mmを異方性導電シートの弾性力で
許容した。凸部形状の端子用パターン44bの高さばらつ
きが大きい時は、異方性導電シート17の厚みの大きいも
のを用い、逆に凸部形状の端子用パターン44bの高さば
らつきが小さい時は、異方性導電シート17の厚みの小さ
いもので良いといえる。従って、異方性導電シート17を
用いなければ、凸部形状の端子用パターン44bの高さの
低い端子用パターンで接触不良が生じる。しかし、具体
例4の構成では、具体例1と同様の電気特性が得られ、
不良は 100 個中1個もなく、接触不良は発生しなかっ
た。また、熱衝撃試験(具体例1と同じ条件)における
弾性表面波フィルタの中心周波数の変化は、図13の実
線の具体例4に図示するように具体例1と同様な好まし
い結果が得られた。
【0035】(具体例5)図5は本発明の弾性表面波装
置の具体例5を示す要部断面図である。図5において、
弾性部材6が金属板バネ56bである点が異なる以外は、前
述の具体例1と同様の構成である。そして、具体例1の
実装方法と同様に弾性表面波装置とした。
【0036】次に、電気特性及び信頼性を確認した結
果、具体例1の場合と同様の電気特性が得られ、また熱
衝撃試験における特性の変化も具体例1と同様に小さか
った。
【0037】また、第1ないし第4の実施例では弾性部
材としてシリコンゴムを使用したが、上述の金属板バネ
を使用しても同様の効果が得られた。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、異方性導電性シートを
パッケージ内の端子用パターンと弾性表面波素子チップ
上のボンディングパッド部間に設けることにより、各端
子用パターン間、又は各ボンディングパッド部間の絶縁
を確保した状態で、それぞれの端子用パターンとボンデ
ィングパッド部の電気的接続を可能とし、更に、キャッ
プと弾性表面波チップの間には弾性部材があるため、そ
の弾性力によって弾性表面波素子チップは端子用パター
ンに押し当てられて固定し、端子用パターンに押し当て
られた弾性表面波素子チップのボンディングパッド部と
パッケージ内の端子用パターン間には異方性導電シート
の絶縁ゴムによる弾性力により高さが低い端子用パター
ンにおいても電気的に接触することができ、製造歩留ま
りの高い弾性表面波装置が実現される。
【0039】又、本発明によれば、弾性表面波素子チッ
プの両面にはそれぞれ弾性部材及び異方性導電シートが
あるために、それぞれの弾性力によって弾性表面波素子
チップとパッケージ部材との熱膨張差を吸収するため
に、信頼性の高い弾性表面波装置を得ることができる。
【0040】更に、本発明によれば、弾性表面波素子チ
ップとパッケージとの接着または溶着、ワイヤボンディ
ングが不要であるために、それらの工程及び設備を廃止
することができ大幅なコストダウンを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の弾性表面波装置の要部
縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例の弾性表面波装置の要部
縦断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例の弾性表面波装置の要部
縦断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例の弾性表面波装置の要部
縦断面図である。
【図5】本発明の第5の実施例の弾性表面波装置の要部
縦断面図である。
【図6】従来例1の弾性表面波装置に係わる要部縦断面
図である。
【図7】従来例2の弾性表面波装置に係わる要部縦断面
図である。
【図8】従来例3の弾性表面波装置に係わる要部縦断面
図である。
【図9】従来例4の弾性表面波装置に係わる要部縦断面
図である。
【図10】本発明で使用する異方性導電シートの説明図
である。
【図11】本発明による弾性表面波装置の電気特性(伝
送特性)を示す図である。
【図12】従来の弾性表面波装置の電気特性(伝送特
性)を示す図である。
【図13】本発明による弾性表面波装置の熱衝撃試験に
よる特性変化を従来例と比較した図である。
【符号の説明】
11 弾性表面波素子チップ 12a 弾性表面波素子チップの一方の面に設けられた入
出力用のボンディングパッド部 22b ボンディングパッド部の嵩上げパッド 32c ボンディングパッド部の金属バンプ 3 表面実装用のパッケージ 13 表面実装用のパッケージの基板 14a パッケージ内の入出力用の端子用パターン 44b 凸部形状の端子用パターン 15 キャップ 16 弾性部材 16a シリコンゴム 56b 金属板バネ 17 異方性導電シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性表面波素子チップを表面実装用のパ
    ッケージに収納した弾性表面波装置において、 前記弾性表面波素子チップの一方の面を前記表面実装用
    のパッケージ内の端子用パターン方向へ所定の圧力で押
    圧するように、前記弾性表面波素子チップの他方の面と
    前記パッケージのキャップとの間に弾性部材が設けら
    れ、 前記一方の面に設けられたボンディングパッド部は、前
    記パッケージ内の端子用パターンに対向するように配置
    され、異方性導電シートを介して電気的に接続されてい
    ることを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した弾性表面波装置にお
    いて、 前記ボンディングパッド部は、前記弾性表面波素子チッ
    プの一方の面における他の金属膜より膜厚が厚く金属膜
    が嵩上げされていることを特徴とする弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した弾性表面波装置にお
    いて、 前記ボンディングパッド部は、金属バンプが形成されて
    いることを特徴とする弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載した弾性表面波装置にお
    いて、 前記パッケージ内の端子用パターンは、凸部が形成され
    ていることを特徴とする弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4に記載した弾性
    表面波装置において、 前記弾性部材は、ゴム系材料よりなることを特徴とする
    弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4に記載した弾性
    表面波装置において、前記弾性部材は、バネ性材料より
    なることを特徴とする弾性表面波装置。
JP19493496A 1996-07-24 1996-07-24 弾性表面波装置 Withdrawn JPH1041776A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19493496A JPH1041776A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 弾性表面波装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19493496A JPH1041776A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 弾性表面波装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1041776A true JPH1041776A (ja) 1998-02-13

Family

ID=16332779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19493496A Withdrawn JPH1041776A (ja) 1996-07-24 1996-07-24 弾性表面波装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1041776A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7656070B2 (en) 2005-04-06 2010-02-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface wave sensor apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7656070B2 (en) 2005-04-06 2010-02-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Surface wave sensor apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3115155B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
US6628178B2 (en) Radio frequency module parts including surface acoustic wave elements and manufacturing method thereof
US20130057361A1 (en) Surface acoustic wave device and production method therefor
JP4377500B2 (ja) 弾性表面波装置及び弾性表面波装置の製造方法
US6518649B1 (en) Tape carrier type semiconductor device with gold/gold bonding of leads to bumps
US5818145A (en) Surface acoustic wave device
JP2002217673A (ja) Sawデバイスとその製造方法及びこのsawデバイスを用いた電子部品
JP2001068621A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2002111311A (ja) 誘電体フィルタ
KR100378919B1 (ko) 범프 전극을 갖는 탄성 표면파 장치 및 그 장치의 제조방법
JPH1041776A (ja) 弾性表面波装置
JP3339450B2 (ja) 表面波装置の製造方法
JP2002314364A (ja) 弾性表面波装置およびその製造方法、通信装置
EP1128423A2 (en) Flip-Chip mounted electronic device with multi-layer electrodes
JPH046841A (ja) 半導体装置の実装構造
JP3638431B2 (ja) 弾性表面波装置
JP4318893B2 (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
US6815834B2 (en) Electronic part
JP2000299355A (ja) 電子部品の製造方法
JPH10163797A (ja) 弾性表面波装置
JP2002124848A (ja) 表面弾性波素子、電子部品及びその搭載方法
JP3795644B2 (ja) 接合方法
KR20230010466A (ko) Saw 필터
JPH0936119A (ja) 半導体装置及びその製造方法並びにその半導体装置を用いた半導体ユニット
JP3647796B2 (ja) パッケージ基板およびそれを用いた集積回路装置、ならびに集積回路装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031007