JPH1041284A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH1041284A
JPH1041284A JP8215172A JP21517296A JPH1041284A JP H1041284 A JPH1041284 A JP H1041284A JP 8215172 A JP8215172 A JP 8215172A JP 21517296 A JP21517296 A JP 21517296A JP H1041284 A JPH1041284 A JP H1041284A
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plasma
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Jiyunichi Arami
淳一 荒見
Tomomi Kondo
智美 近藤
Hiroo Ono
博夫 小野
Koji Miyata
浩二 宮田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Tokyo Electron Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の異方性セグメント磁石で構成したダイ
ポールリング磁石を備えた装置の磁場漏れを遠近に渡っ
て防止する。 【解決手段】 処理容器3の外周に配置するダイポール
リング磁石41の外周に磁性体からなるシールドリング
45を配置する。シールドリング45の外周に、カウン
ター磁石61を設ける。近接した場所への磁場漏れはシ
ールドリング45によって防止され、遠方へと漏洩する
磁場は、カウンター磁石61によって形成される磁場で
キャンセルされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理基板に対し
て、エッチング処理を始めとする各種のプラズマ処理を
施すためのプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から半導体製造プロセスにおいて
は、エッチング処理を始めとして、スパッタリング処理
やCVD処理などの処理に際し、処理容器内に処理ガス
を導入すると共にこの処理ガスをプラズマ化して、該プ
ラズマ雰囲気で、被処理基板、例えば半導体ウエハ(以
下、「ウエハ」という)の表面に所定の処理を行うよう
に構成されたプラズマ処理装置が用いられているが、今
日ではデバイスの集積度が益々高くなり、またウエハも
大口径化していることから、これらのプラズマ処理装置
においては、微細な処理を高速かつ均一に実施できるこ
とがとりわけ重視されている。
【0003】例えばエッチング装置を例にとれば、高密
度のプラズマを処理容器内に発生させて、微細な処理を
可能としつつエッチングレートを向上させ、しかもウエ
ハ面内でのエッチングレートの均一性が良好であること
が望まれる。
【0004】この点に関し、例えば特開平6−5317
7号公報においては、複数の異方性セグメント磁石を処
理容器の外周に環状に配置して構成されるダイポールリ
ング磁石(Dipole Ring Magnet)を備えたプラズマ生成
装置が開示されている。この装置は、磁場の均一性を向
上させて従来のマグネトロンプラズマを利用した装置よ
りも均一なプラズマ密度を実現しようとするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで今日では、量
産性を向上させるため、複数の処理容器を近接配置し
た、いわゆるマルチチャンバタイプの半導体デバイス製
造システムが用いられることがある。かかるシステムに
おいて、例えば前記したマグネトロンプラズマを利用し
たプラズマ装置を相互に近接させると、各装置からの漏
洩した磁場が影響し、所定の均一な磁場が得られないお
それがある。
【0006】磁場の漏洩を防止するために、例えば周囲
に磁気シールドを施すために磁性体を配置することが考
えられるが、発明者らによれば、前記した構成のダイポ
ールリング磁石を備えたプラズマ生成装置においては、
そのような磁性体をダイポールリング磁石の周囲に配置
した場合、確かにチャンバに極めて近い場所では磁場漏
れが抑えられるが、例えばウエハ中心から4m〜6mの
距離では、逆に漏れ磁場強度が大きくなることが判明し
た。これは、遠方からみると、結果的に磁性体自身が1
つの磁場発生手段となるからだと考えられる。これで
は、周辺電子機器に影響を与えたり、マルチチャンバタ
イプの半導体デバイス製造システムを構築するにあた
り、設計上大きな制限を受ける。しかもウエハの径が大
きくなると、よりいっそう漏れ磁場強度が大きくなると
考えられ、好ましくない。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、前記した複数の異方性セグメント磁石を処理容器
の外周に環状に配置したダイポールリング磁石を備えた
プラズマ処理装置において、当該装置の近接した場所及
び前記した4m〜6mの相対的に遠い箇所でも漏れ磁場
がないようにして、周辺機器への磁気影響を防止すると
共に、マルチチャンバタイプの半導体デバイス製造シス
テムを構築にするにあたり、設計の自由度及び磁場強度
の均一性を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、処理容器内に処理ガスを導入す
ると共に、この処理ガスをプラズマ化して処理容器内の
被処理基板に対して所定の処理を行う装置であって、複
数の異方性セグメント磁石を処理容器の外周に環状に配
置したダイポールリング磁石を備えたプラズマ処理装置
において、前記ダイポールリング磁石の側面に磁性体を
配置すると共に、この磁性体にさらに磁場漏洩防止用の
磁界発生手段を設けたことを特徴とする。
【0009】発明者らの知見によれば、前記したダイポ
ールリング磁石を備えたプラズマ処理装置においては、
ダイポールリング磁石が静止している状態において、処
理容器内に形成される磁場ベクトルの平面からみた方向
(X方向)と、磁場強度の勾配が形成される方向(Y方
向)とは直交している。このような特性を鑑みれば、前
記漏れ磁場をキャンセルさせる磁界発生手段は、前記磁
気ベクトルの方向に設けることが好ましい。
【0010】具体的には、例えば磁場ベクトルが形成さ
れる方向(X方向)の外周にそれぞれ、磁界発生手段、
例えば当該方向に着磁されている磁石を設ければ、前記
漏れ磁場を好適にキャンセルすることができる。この磁
石は、単体のものでもよく、また適宜数を分散させても
よい。また保有する磁場の強さや配置エリアは、ダイポ
ールリング磁石が形成する磁場特性に応じて設定すれば
よい。形態については、板状、円弧状など適宜の形態の
ものが採用できる。
【0011】なお請求項2のように、磁性体をダイポー
ルリング磁石と同期して処理容器の外周まわりに回転自
在とすれば、磁界発生手段を磁性体の一部に設けても、
全周に渡って磁場漏洩を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をエッチング装置に
適用した実施の形態について説明すると、図1は本実施
の形態にかかるエッチング装置1の断面を模式的に示し
ており、このエッチング装置1における処理室2は、酸
化アルマイト処理されたアルミニウムなどからなる円筒
形状の処理容器3内に形成され、この処理室2は気密に
閉塞自在に構成されている。また処理容器3自体は、例
えば接地線4に接続されるなどして接地されている。
【0013】処理室2内の底部にはセラミックなどの絶
縁支持板5が設けられており、この絶縁支持板5の上部
に、被処理体例えば直径12インチの半導体ウエハ(以
下、「ウエハ」という)Wを載置するための略円柱状の
サセプタ6が収容されている。このサセプタ6は、例え
ば酸化アルマイト処理されたアルミニウムからなってお
り、下部電極を構成する。
【0014】サセプタ6は、上下動自在な支持体7によ
って支持されており、処理容器3外に設置されているモ
ータなどの駆動源8の作動により、図中の往復矢印に示
したように、上下動自在である。なお図1は、エッチン
グ時の位置を示しており、駆動源8によってサセプタ6
は、処理容器の側部下方に設けられている搬入出用のゲ
ートバルブ9まで下降自在である。また支持体7の外周
には、気密性を確保するためのベローズ10が配置され
ている。
【0015】サセプタ6上には、ウエハWを吸着保持す
るための静電チャック(図示せず)が設けられており、
ウエハWはこの静電チャック上の所定位置に載置される
ようになっている。またサセプタ6の上面外周縁には、
導電性を有する環状のフォーカスリング11が設けられ
ている。このフォーカスリング11は、ウエハW周辺の
プラズマ密度の均一性を改善する機能を有している。
【0016】処理容器3の底部には、例えばターボ分子
ポンプなどの真空引き手段12に通ずる排気管13が設
けられており、真空引き手段12の作動によって、処理
容器3内は所定の減圧度、例えば10mTorrにま
で、真空引きすることが可能である。なおこのような処
理容器3内の排気、並びに真空引き手段12の作動によ
る処理容器3内の減圧度の維持は、処理容器3に設けた
圧力センサ(図示せず)からの検出信号に基づいて自動
的に制御されるようになっている。
【0017】前記処理室2の上部には、例えばアルミナ
からなる絶縁材21を介して、上部電極22が設けられ
ている。この上部電極22は、導電性の材質、例えば酸
化アルマイト処理されたアルミニウムで構成されている
が、少なくとも前記ウエハWに対向する面22aは、高
周波に対して導電性を有する他の材質、例えば単結晶シ
リコンで形成してもよい。またこの上部電極22は、そ
の内部に中空部22bを有する中空構造であり、さらに
上部電極22の上部中央にはガス導入口23が形成さ
れ、このガス導入口23は前記中空部22bと通じてい
る。そしてウエハWに対向する面22aには、ウエハW
の被処理面全面に均一に処理ガスを供給するため、多数
の吐出口22cが形成されている。
【0018】前記ガス導入口23には、ガス導入管24
が接続され、さらにこのガス導入管24には、バルブ2
5、流量調節のためのマスフローコントローラ26を介
して、処理ガス供給源27が接続されている。本実施の
形態では、処理ガス供給源27から所定の処理ガス、例
えばCF4ガスやC48ガスなどのCF系のエッチング
ガス等が供給されるようになっており、このエッチング
ガスは、マスフローコントローラ26で流量が調節され
て、前記上部電極22の吐出口22cから、ウエハWに
対して均一に吐出される構成となっている。
【0019】次にこのエッチング装置1の高周波電力の
供給系について説明すると、まず下部電極となるサセプ
タ6に対しては、周波数が数百kHz程度、例えば80
0kHzの高周波電力を出力する第1の高周波電源31
からの電力が、ブロッキングコンデンサなどを有する整
合器32を介して供給される構成となっている。一方上
部電極22に対しては、整合器33を介して、周波数が
前記第1の高周波電源31よりも高い1MHz以上の周
波数、例えば27.12MHzの高周波電力を出力する
第2の高周波電源34からの電力が供給される構成とな
っている。
【0020】そして前記処理容器3の外周には、磁場発
生手段として、いわゆるダイポールリング磁石41が配
置されている。このダイポールリング磁石41は、円環
状の回転ステージ42の上に、図2にも示したように、
円環状に配列された36個の円柱形のセグメント磁石M
1〜M36を有している。これら各セグメント磁石M1〜M
36は、同形同大であるが、回転ステージ42に配置され
るときは、後述のようにその着磁方向が異なった方向に
向くように配置されている。そして前記回転ステージ4
2自体は、図1に示したように、モータなどの駆動手段
43及びギヤなどの伝達機構44によって、処理容器3
の外周を同心円状に回転するように構成されている。な
お回転する方向は、図1中の回転矢印Rで示した。また
回転ステージ42上には、さらに前記ダイポールリング
磁石41の外周を囲むように、円環状の磁性体からなる
シールドリング45が設けられており、ダイポールリン
グ磁石41と共に同期して回転する。
【0021】前記したように各セグメント磁石M1〜M3
6は同形同大であるから、例えばセグメント磁石M1につ
いて説明すると、このセグメント磁石M1は、全体とし
て円柱形であり、例えば磁化させて磁石とするための同
形同大の円柱形の磁性材料51、52の間に、例えば同
径の、例えばアルミニウム材からなる非磁性体52を挟
み込んだ構造を有している。そしてこのように構成され
た素材を磁化して、例えば図3の矢印に示したような方
向で磁性材料51、52を着磁させることによってセグ
メント磁石M1は構成されている(矢印の先がN極を示
している)。なお磁石材料51、52の着磁方向は全く
同一である。
【0022】他のセグメント磁石M2〜M36は、このセ
グメント磁石M1と全く同一構成である。そしてこの3
6個の同一の着磁方向を持ったセグメント磁石を、回転
ステージ42上に配置するにあたり、図4に示したよう
に、回転ステージ42上を180゜ずれると(半周する
と)、セグメント磁石の着磁方向が元の方向に戻る(一
周する)ように、各セグメント磁石M1〜M36の着磁方
向が異なるように設定されている。例えば図4に即して
言うと、セグメント磁石M1とセグメント磁石M19と
は、同一の着磁方向であり、またセグメント磁石M18と
セグメント磁石M36とは、同一の着磁方向であり、本実
施形態においては、セグメント磁石M1〜M36は、等角
度ずつ着磁方向がずれるように設定されている。なお側
面からみた場合、各セグメント磁石M1〜M36の着磁方
向のZ成分は0であり、サセプタ6上のウエハWと平行
である。以上のようなセグメント磁石M1〜M36の配置
により、処理容器3内の磁場ベクトルは、図4の太矢印
に示した方向に向いている。
【0023】そしてシールドリング45の外周の所定の
箇所には、図5に示したような磁場漏洩防止用の磁界発
生手段となるカウンター磁石61が取り付けられてい
る。このカウンター磁石61は、全体として略直方体の
形状をなし、当該形状の磁性材料を、例えば図5中の矢
印方向に着磁するように磁化したものである。
【0024】かかる構成のカウンター磁石61を、本実
施形態においては、図2、図4に示したように、前記磁
場ベクトルの方向に沿った位置、即ちセグメント磁石M
35〜M2、及びセグメント磁石M17〜M20の外方に位置
するように、各々上下二段にしてシールドリング45の
外周に、計16個取り付けられている。従って、セグメ
ント磁石M35〜M2側のカウンター磁石群と、セグメン
ト磁石M17〜M20側のカウンター磁石群とは、磁場ベク
トルの方向に沿って対向した位置関係を有している。な
おシールドリング45に取り付ける際の各カウンター磁
石61群の磁極については、セグメント磁石M35〜M2
側については、N極が外側に位置するように、セグメン
ト磁石M17〜M20側についてはN極が内側に位置するよ
うに取り付けられる。
【0025】本実施の形態にかかるエッチング装置1の
主要部は以上のように構成されており、前記したような
ダイポールリング磁石41の配置により、ウエハWを側
面からY軸方向に向かってみると、図6に示したよう
に、ダイポールリング磁石41が静止している状態にお
いては、ウエハWを含む平面に対して、ほぼ平行な磁場
が形成されている。
【0026】また同じくダイポールリング磁石41が静
止している状態においては、即ち回転ステージ42が停
止している状態では、図7に示したように、Y軸上のY
(+)からY(-)の方向に、ウエハWの一端から他端に
かけて磁場強度が次第に弱くなった傾斜磁場が形成され
ている。この場合の磁場強度は、例えばウエハW上で最
も強い箇所、即ち前記ウエハWのY(+)方向の一端に
おいて例えば約600G(ガウス)、ウエハWの中心
(C)のところで約120G(ガウス)程度となるよう
に設定されている。
【0027】次に本実施形態にかかるエッチング装置1
を用いて、例えばシリコンのウエハWの酸化膜(SiO
2)をエッチングする場合のプロセス、作用等について
説明すると、このエッチング装置1の側面には、ゲート
バルブ9を介して、搬送アームなどのウエハ搬送手段等
が収容されているロードロック室(図示せず)が並設さ
れており、被処理基板であるウエハWの処理容器3内へ
の搬入出時においては、駆動源8の作動により、サセプ
タ6が所定の受け渡し位置まで降下する。
【0028】そして前記ロードロック室(図示せず)か
らウエハWが処理室2内に搬入され、静電チャック等の
保持手段によってサセプタ6上の所定位置に該ウエハW
がセットされる。次いで駆動源8の作動により、サセプ
タ6が所定のエッチング処理位置(図1に示された位
置)まで上昇する。同時に処理室2内が、真空引き手段
12によって真空引きされていき、所定の減圧度になっ
た後、処理ガス供給源27から所定の処理ガス、例えば
CF4が所定の流量で供給され、処理室2の圧力が所定
の減圧度、例えば20mTorrに設定、維持される。
【0029】次いで上部電極22に対して第2の高周波
電源34から周波数が27.12MHz、パワーが2k
Wの高周波電力が供給されると、処理室2内のエッチン
グガス、即ちCF4ガスのガス分子が解離してプラズマ
化される。また同時にサセプタ6に対して第1の高周波
電源31から周波数が800kHz、パワーが1kWの
高周波電力が供給される。
【0030】さらに駆動手段43の作動によって回転ス
テージ42が回転し、それによってダイポールリング磁
石41が処理容器3の外周を回転すると、ウエハW上に
このウエハWと平行かつ均一な磁場、即ち前記した高周
波電源によって形成された電界と直交する方向に平行磁
場が形成される。
【0031】それによってプラズマ中の電子がドリフト
運動を起こし、その結果、中性分子との衝突によってさ
らに解離が起こって、処理容器3内のプラズマの密度は
極めて高いものとなる。また例えばドリフト運動を起こ
さない、バルク中の電子であっても、前記磁場によって
その拡散が抑えられる。従って、かかる点からもプラズ
マ密度は高くなっている。
【0032】しかもウエハWの一端から他端に移動する
に従って磁場強度が弱くなっているので、ドリフト運動
を起こした電子に対する前記拡散抑制効果は弱められ、
結果として端部での電子の集中は回避され、ウエハW上
に電子溜まりが生ずることはなく、ウエハW上のプラズ
マ密度の均一性は良好なものとなっている。
【0033】このようなプラズマ雰囲気の下で、それに
よって生じた高密度のエッチャントイオンが、第1の高
周波電源31からサセプタ6側に供給された相対的に低
い周波数の高周波(800kHz)によってその入射エ
ネルギーが、前記プラズマの生成過程とは独立に制御さ
れつつ、ウエハW表面のシリコン酸化膜(SiO2)を
エッチングしていく。従って、ウエハWにダメージを与
えることなく、所定のエッチング処理を行うことが可能
である。また高速のエッチングレートと面内均一性の高
いエッチング処理がウエハWに対してなされる。
【0034】このとき前記ダイポールリング磁石41に
よって発生した磁場は、処理容器3外周の全方向に渡っ
て漏洩しようとするが、ダイポールリング磁石41の側
面外周には、磁性体のシールドリング45が配置されて
いるので、近接した場所に対する磁場の漏洩は防止され
ている。しかもこのシールドリング45の外周には、さ
らにカウンター磁石61が配置されているので、遠方に
対する磁場漏れも防止されている。
【0035】このことを確認するため、前記エッチング
装置1におけるシールドリング45にカウンター磁石6
1を取り付けない場合と、取り付けた場合であっても、
カウンター磁石61の厚み(t)を変えた場合とにおけ
る、ウエハ中心からの距離と漏れ磁場強度との関係を調
べ、その結果を図8のグラフに示した。なおそのときの
条件は、次の通りである。 (1)ダイポールリング磁石の強さ 12インチ径のウエハに対して、そのエッジ部で600
G、中心部で120Gの磁場強度を発生させるもの (2)カウンター磁石の強さ もちろん磁石の大きさに応じて強くなるが、大きさが5
0mm×50mm×t(mm)、強さが厚みt=2mmで中心か
らX方向に5.5mの地点で1.2mGの磁場(磁束密
度)を発生する方形磁石を16個用い、以下2mmごとに
厚さを変化させた。従って、t=0mmはカウンター磁石
61を取り付けていない場合を示す。
【0036】図8のグラフに示したように、カウンター
磁石61を取り付けない場合には、例えばウエハ中心か
ら5500mm離れた場所で、0.7mGの漏れ磁場強度
が観測された。これに対し、t=6mmの場合には、25
00mm〜6000mm離れた場所での漏れ磁場強度は殆ど
観測されなかった。従って、カウンター磁石61の強度
を適当に設定することにより、処理容器3から離れた場
所に対する、磁場の漏洩をも防止することができる。
【0037】したがってエッチング装置1と同一の装置
を相互に接近した場所に設置しても、相互に磁場の干渉
はなく、所期の高速かつ均一なエッチング処理が実施で
きる。また遠方に対する磁場漏れも防止されるので、周
辺機器に対する磁気的影響も防止することができる。
【0038】そのうえシールドリング45は、ダイポー
ルリング磁石41と共に回転するので、シールドリング
45の一部にカウンター磁石61を取り付けても、全周
囲に渡って遠方の磁場漏れを防止することができる。ま
た構造も極めて簡易であって、装置全体の設計に影響を
与えない。シールドリング45を有する既存のこの種の
装置に対しても適用可能である。
【0039】またダイポールリング磁石41を構成した
異方性セグメント磁石であるセグメント磁石M1〜M36
は全て同一の円柱構造であり、1種類のセグメントを多
数製造して、その配置を変えることで所期のダイポール
リング磁石41を構成することができる。従って、配置
状態を変えるだけで容易に所望の着磁方向の異方性セグ
メント磁石を得ることができ、また製造コストも低廉で
ある。
【0040】なお前記実施の形態において用いたダイポ
ールリング磁石41は、36個のセグメント磁石M1〜
M36によって構成されていたが、もちろんセグメント磁
石の数は必要に応じて任意に選択したものであってもよ
い。カウンタ磁石61も漏れ磁場に応じた数でよい。
【0041】前記した実施の形態は、エッチング装置と
して構成した例であったが、これに限らず、本発明は他
のプラズマ処理装置、例えばアッシング装置、スパッタ
リング装置、CVD装置としても具体化できる。さらに
被処理基板も、ウエハに限らず、LCD基板であっても
よい。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ダイポールリング磁石
を備えたプラズマ処理装置において、当該装置に近接し
た場所、及びそれより離れた場所のいずれにおいても、
装置からの漏れ磁場がない。従って、周辺機器に対する
磁気的影響を防止することができる。また適当に距離を
おいてプラズマ処理装置を設置しても、各装置において
所期の磁場の均一性が阻害されることはない。従って、
マルチチャンバタイプのシステムを構築する際の設計の
自由度が大きい。しかも磁界発生手段を磁性体外周に設
けるだけで、かかる効果が得られるので、装置全体の構
造等に影響を与えない。また特に請求項2の場合には、
磁界発生手段を磁性体の一部に設けても、全周に渡って
磁場漏洩を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるエッチング装置の
断面説明図である。
【図2】図1のエッチング装置に用いたダイポールリン
グ磁石の斜視図である。
【図3】図2のダイポールリング磁石に用いたセグメン
ト磁石の斜視図である。
【図4】図2のダイポールリング磁石の各セグメント磁
石の着磁方向を示す斜視図である。
【図5】図2のダイポールリング磁石のシールドリング
に取り付けたカウンター磁石の斜視図である。
【図6】図1のエッチング装置におけるウエハ上の磁場
の様子を示す側面からみた説明図である。
【図7】図1のエッチング装置におけるウエハ上の磁場
勾配の様子を示す他の側面からみた説明図である。
【図8】図1のエッチング装置におけるウエハ中心から
の距離と漏れ磁場強度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エッチング装置 2 処理室 3 処理容器 6 サセプタ 12 真空引き手段 22 上部電極 27 処理ガス供給源 31 第1の高周波電源 34 第2の高周波電源 41 ダイポールリング磁石 42 回転ステージ 45 シールドリング 61 カウンター磁石 M1〜M36 セグメント磁石 W ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 H01L 21/31 C H05H 1/46 H05H 1/46 A (72)発明者 小野 博夫 東京都港区赤坂5丁目3番6号 東京エレ クトロン株式会社内 (72)発明者 宮田 浩二 福井県武生市北府2丁目1番5号 信越化 学工業株式会社磁性材料研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内に処理ガスを導入すると共
    に、この処理ガスをプラズマ化して処理容器内の被処理
    基板に対して所定の処理を行う装置であって、複数の異
    方性セグメント磁石を処理容器の外周に環状に配置した
    ダイポールリング磁石を備えたプラズマ処理装置におい
    て、 前記ダイポールリング磁石の側面に磁性体を配置すると
    共に、この磁性体に、さらに磁場漏洩防止用の磁界発生
    手段を設けたことを特徴とする、プラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 磁性体は、ダイポールリング磁石と同期
    して処理容器の外周まわりに回転自在であることを特徴
    とする、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
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