JPH104089A - 低誘電率酸化シリコン系絶縁膜の形成方法およびこれを用いた半導体装置 - Google Patents

低誘電率酸化シリコン系絶縁膜の形成方法およびこれを用いた半導体装置

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JPH104089A
JPH104089A JP15540196A JP15540196A JPH104089A JP H104089 A JPH104089 A JP H104089A JP 15540196 A JP15540196 A JP 15540196A JP 15540196 A JP15540196 A JP 15540196A JP H104089 A JPH104089 A JP H104089A
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Junichi Sato
淳一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低誘電率の酸化シリコン系絶縁膜のプラズマ
CVDによる成膜における、コンタミネーションを防止
し、半導体装置のホットキャリア耐性の低下を防止す
る。 【解決手段】 テトライソシアネートシランと、フッ化
カルコゲン化合物とを主体とする原料ガスにより、Si
OFからなる層間絶縁膜4を形成する。被処理基板11
に超音波を印加してもよい。 【効果】 プラズマ中での、フッ化カルコゲン化合物の
解離により発生するフッ素原子が、効果的にSiO2
ットワーク中に取り込まれる。一方カルコゲン元素は蒸
気圧が高いので、不純物としてSiOFに残留すること
がない。また原料ガス系に水素を含まないので、SiO
F層間絶縁膜4中にホットキャリア耐性劣化の原因とな
るSi−OH結合が形成されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低誘電率酸化シリコ
ン系絶縁膜の形成方法およびこれを用いた半導体装置に
関し、さらに詳しくは、フッ素を含む低誘電率の酸化シ
リコン系絶縁膜を形成する際の、膜中の不純物を低減し
た低誘電率酸化シリコン系絶縁膜の形成方法およびこれ
を用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の高集度積化が進
展するに伴い、多層配線構造においては同一配線層内の
隣り合う配線間の層間絶縁膜の幅が狭まるとともに、異
なる配線層間の層間絶縁膜の厚さも薄くなっている。か
かる配線間隔の縮小により、配線間容量の上昇が問題と
なりつつある。このため半導体装置の実動作速度は1/
K(Kは縮小率)のスケーリング則に合致しなくなり、
高集積化のメリットを充分に享受することができない。
配線間容量の上昇防止は、高集積度半導体装置の高速動
作、低消費電力および低発熱等の諸要請に応えるために
は、是非とも解決しなければならない要素技術の1つで
ある。
【0003】高集積度半導体装置の配線間容量の低減方
法として、例えば特開昭63−7650号公報に開示さ
れているように、低誘電率材料の層間絶縁膜への採用が
有効である。低誘電率材料としては、フッ素を含む酸化
シリコン系絶縁膜(以下SiOFと記す)等の無機系材
料が代表的であるが、この他にもシロキサン結合を有す
る有機SOG(Spin On Glass)、ポリイ
ミド、ポリパラキシリレン(商品名パリレン)、ベンゾ
シクロブテン、ポリナフタレン等の有機高分子材料や、
フレア(アライドシグナル社商品名)あるいはパーフル
オロ基含有ポリイミドやフッ化ポリアリルエーテル等の
フッ素樹脂系の有機高分子材料がある。これら低誘電率
材料については、例えば日経マイクロデバイス誌199
5年7月号p.105に、またSiOF低誘電率層間絶
縁膜に関して、例えば月刊セミコンダクター・ワールド
誌(プレスジャーナル社刊)1996年3月号p.76
等に紹介されている。
【0004】これら比誘電率が3.5以下の低誘電率材
料層を、隣り合う配線間はもとより、異なるレベルの配
線層間にも適用し、しかも低誘電率材料層をSiO
2 (比誘電率4)、SiON(比誘電率4〜6)やSi
3 4 (比誘電率6)等の膜質に優れた絶縁膜により挟
み込む構造の積層絶縁膜を、本願出願人は特願平7−3
727号明細書に提案し、低誘電率と高信頼性を合わせ
持つ層間絶縁膜を有する半導体装置の可能性を示した。
【0005】低誘電率材料のうち、SiOFはその成膜
プロセスがSiO2 等従来の無機系層間絶縁膜の成膜プ
ロセスと整合性があることから、現用の製造設備でも容
易に採用できるので注目されている。すなわち、一般的
には特開平6−333919号公報に開示されているよ
うに、酸化シリコン系絶縁膜を形成するSiH4 等のシ
リコンソースガスをSiF4 等のフルオロシラン系ガス
に変更するか、あるいはSiH4 等にSiF4 等を添加
してCVDを施すことによりSi−F結合を酸化シリコ
ン系絶縁膜中に採り込み、SiOFを形成することがで
きる。しかしながらSiF4 はプラズマ中での解離率が
小さいことから、Si−F結合を充分に取り込み比誘電
率を低減することは困難である。またシリコンソースガ
スとして、TEOS(Tetraethylorthosilicate) あるい
はその誘導体を用いる場合もある。しかしながら、TE
OSやSiH4 は水素を含む化合物であるので、SiO
F中にH原子をとりこみ、Si−OH結合を誘発し、ト
ランジスタのホットキャリア耐性を劣化する虞れがあ
る。
【0006】さらに、NH3 等の塩基性ガスを添加して
プラズマ中の原料ガスの解離を促進する方法を本願出願
人は特開平6−295907号公報に開示した。この方
法によれば、酸化シリコン系絶縁膜中の水酸基濃度の低
減に卓越した効果が見られるが、比誘電率低減の効果は
少ない。
【0007】またフッ素原子の供給源として、例えば特
開平7−90589号公報に開示されているようにCF
4 やC2 6 等のフッ化炭素系ガスを採用すれば比誘導
率低減の効果は得られるものの、炭素原子の混入による
コンタミネーションの問題が残る。
【0008】一方シリコンの原料化合物として、分子中
に水素原子を含まないテトライソシアネートシラン(S
i(NCO)4 )を採用し、トランジスタのホットキャ
リア耐性を劣化させる絶縁膜中のSi−OH結合を排除
する試みが、例えば電子情報通信学会誌1995年12
月号p.35(SDM95−179)に報告されてい
る。この報告中では、テトライソシアネートシランに加
えてSiF4 とArを混合することによりSiOFを成
膜している。したがって、先述したSiF4 をフッ素原
子供給源とする問題点は依然として残されたままであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みて発明されたものであり、比誘電率
が充分に低減され、しかも添加ガスによるコンタミネー
ションやホットキャリア耐性劣化のない、フッ素を含む
酸化シリコン系絶縁膜を形成する、低誘電率酸化シリコ
ン系絶縁膜の形成方法を提供することである。また本発
明の別の課題は、かかる形成方法による低誘電率酸化シ
リコン系絶縁膜を用いた、ホットキャリア耐性が向上
し、高速動作かつ低消費電力の半導体装置を提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の低誘電率酸化シ
リコン系絶縁膜の形成方法は、上述の課題を解決するた
めに提案するものであり、テトライソシアネートシラン
と、フッ化カルコゲン化合物とを主体とした原料ガスを
用いたCVD法により、被処理基板上にフッ素を含む酸
化シリコン系絶縁膜を形成することを特徴とする。
【0011】本発明で採用するフッ化カルコゲン化合物
は、OF2 (mp=−223.8℃、bp=−144.
8℃)、S2 2 (mp=−120.5℃、bp=−3
8.4℃)、SF2 (室温で気体)、SF4 (mp=−
121℃、bp=−38℃)、S2 10(mp=−5
2.7℃、bp=30℃)、SeF4 (mp=−13.
8℃、bp=>100℃)TeF4 (bp>97℃)が
例示され、これら化合物を単独あるいは複数種組み合わ
せて用いることができる。フッ化カルコゲン化合物とし
ては、この他にSF6 、SeF6 が知られているが、一
分子の解離により生成されるフッ素原子数が6と多く、
SiOFのデポジションと競合してエッチングが優勢と
なり、デポジションレートが飽和する現象が見られるの
で、スループットの観点からは好ましくない。テトライ
ソシアネートシランと、フッ化カルコゲン化合物との他
に、O2 やN2 O等の酸化剤を添加してもよい。本発明
の一実施態様においては、被処理基板に超音波を印加し
つつ、フッ素を含む酸化シリコン系絶縁膜を形成するこ
とが望ましい。
【0012】本発明の半導体装置は、かかる形成方法に
より成膜された低誘電率酸化シリコン系絶縁膜を層間絶
縁膜等の絶縁膜として有していることを特徴とする。
【0013】次に作用の説明に移る。本発明において
は、SiOF膜のCVD法による成膜における原料ガス
として、テトライソシアネートシランを採用することに
より、反応系から水素原子を可及的に排除し、膜中のS
i−OH結合を低減し、ホットキャリア耐性を向上す
る。一方フッ素供給源ガスとして、成膜時の被処理基板
加熱により容易に昇華除去できるカルコゲン元素のフッ
化物を採用する。O、S、SeあるいはTe等のカルコ
ゲン元素は単体で蒸気圧が大きく、気体あるいは昇華性
元素である。したがって、SiOF膜中にカルコゲン元
素が取り込まれる虞れは少ない。また例えSiOF膜中
にカルコゲン元素が微量取り込まれても、成膜後の熱処
理により昇華除去することができる。成膜後、SiOF
膜を化学的機械研磨等により平坦化後に熱処理すれば、
昇華除去は効率的におこなわれる。また例えSiOF膜
からカルコゲン元素が昇華脱離して、膜中にマイクロポ
アが発生しても、マイクロポア中の空気の比誘電率は1
であるので、SiOF膜の低誘電率化にはむしろ好都合
である。
【0014】またSiF4 をF原子供給源として用いた
場合に比較して、Siを有しないので形成されるSiO
FがSiリッチな組成となることがない。
【0015】さらに、CVD反応系に超音波振動を印加
することにより、被処理基板の振動エネルギや、原料ガ
ス分子の並進ないしは回転、振動等の内部エネルギレベ
ルが高まり、原料ガスの解離反応や、中間生成物の被処
理基板上でのマイグレーションが活性化される。このた
め、従来より低温でも効率良く、ステップカバレッジの
よい成膜が可能となる。
【0016】これらの作用により、コンタミネーション
のないSiOF膜をステップカバレッジよく形成するこ
とが可能となる。またかかるSiOFを高集積度半導体
装置の層間絶縁膜等に用いることにより、ホットキャリ
ア耐性が改善された、高速かつ低消費電力の半導体装置
を提供することが可能となる。
【0017】なお、本発明に類似の先願として、基板支
持具あるいは反応空間に超音波振動を印加しつつSiO
2 膜を形成する方法が特開平5−44037号公報に開
示されている。これはO3 /TEOS系による熱分解C
VDによるものであり、またコンタミネーションのない
低誘電率の酸化シリコン系絶縁膜形成については、具体
的な記述は見当たらない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例につき図面を参
照しながら説明する。始めに本発明の各実施例で一例と
して用いる枚葉式プラズマCVD装置の構成例および動
作につき、図2に示す概略断面図を参照して説明する。
【0019】図2に示す装置は、その基本構成は平行平
板型プラズマCVD装置である。すなわち、SiOFを
形成すべき被処理基板11は、ヒータ13を内蔵する接
地電位の基板ステージ12上にセッティングする。ガス
導入孔16に導入する原料ガスは、ガス拡散板15で拡
散され、被処理基板11に対向して多孔板状のガス吹き
出し孔を有するガスシャワーヘッド14を経由して被処
理基板11表面に均一に噴出する。符号17は被処理基
板11の外周上面に配設したガスリングであり多数のガ
ス噴出孔をもつ中空円環状のノズル部材であり、必要に
応じて原料ガスの1部や、希釈ガス等を添加するもので
ある。符号18は図示しない真空ポンプに接続されたガ
ス排出孔、符号19は上部電極を兼ねるガスシャワーヘ
ッド14にRFパワーを供給するRF電源である。なお
ガスシャワーヘッド14と基板ステージ12の上下関係
を逆にした構成、すなわち被処理基板11を下向きに背
面保持するフェースダウン構成とすれば、被処理基板1
1表面へのパーティクル付着が防止される。
【0020】本プラズマCVD装置の特徴部分は、超音
波振動印加手段20A、20Bおよび20Cである。こ
のうち、超音波振動印加手段20Aは基板ステージ12
内に組み込み、被処理基板11を直接に励振するもので
ある。超音波振動印加手段20Bは、ガス拡散板15に
組み込み、ガスシャワーヘッド14から噴出する原料ガ
スを励振する。超音波振動印加手段20Bはガスシャワ
ーヘッド14やガス導入孔16、あるいはガスリング1
7に取りつけてもよい。また超音波振動印加手段20C
はCVDチャンバ内壁に取りつけ、被処理基板11上面
の原料ガスを励振するものである。超音波振動印加手段
20Cは、被処理基板11近傍の原料ガスを効果的に励
振するため、ホーンを取りつけ超音波の指向性を高めて
いる。これはスピーカシステムにおけるホーンツィータ
のごときものである。超音波振動印加手段20Cは、エ
ッチングチャンバ内壁に複数個取りつけることが望まし
い。超音波振動印加手段としては、圧電素子、磁歪素
子、磁気回路とコイルによる動電型等、各種の電気/音
響変換器を任意に用いてよい。
【0021】実施例1 次に、SiOFの形成工程の具体的実施例を説明する。
本実施例は、Al系金属配線上にSiOFからなる低誘
電率層間絶縁膜を、テトライソシアネートシランとS2
2 を原料ガスとしてプラズマCVDにより形成した例
であり、これを図1(a)〜(b)を参照して説明す
る。
【0022】まずSi等の半導体基板1上の層間絶縁膜
2上に例えば0.35μm幅のラインアンドスペースか
らなるAl系金属からなる配線層3を形成し、これを被
処理基板11とする。これを図1(a)に示す。
【0023】次に一例としてSiH4 とN2 Oをソース
ガスとした通常のプラズマCVDにより、薄い下層絶縁
膜(図示せず)をコンフォーマルに形成する。この下層
絶縁膜は次工程で堆積するSiOF膜の膜質を補完する
ために形成するが、必要がなければ成膜を省略してもよ
い。
【0024】続けて図2に示したCVD装置の基板ステ
ージ12にこの被処理基板11を載置し、本実施例の要
部であるSiOF膜のプラズマCVDを一例として下記
条件により施す。 Si(NCO)4 50 sccm S2 2 30 sccm ガス圧力 27 Pa RF電源パワー 0.08 W/cm2 (13.56MHz) 基板温度 300 ℃
【0025】SiOF膜の厚さは、Al系金属配線上部
で例えば0.3μmの厚さとなるまで形成した。この結
果、図1(b)に示すようにステップカバレッジが良
く、水素のコンタミネーションのないSiOFからなる
層間絶縁膜4が実用的なデポジションレートで形成され
た。層間絶縁膜4の比誘導率は3.3であった。層間絶
縁膜4は比較的平坦な表面を有するが、この段階で化学
的機械研磨等によりさらに平坦化してもよい。この後、
再びSiH4 とN2 Oをソースガスとした通常のプラズ
マCVDにより、SiO2 からなる薄い上層絶縁膜(図
示せず)を必要に応じて形成する。あるいはこの上層絶
縁膜を厚く形成してCMPにより平坦化してもよい。こ
のような積層構造をとることにより、耐湿性と平坦性に
すぐれた信頼性の高い低誘電率の層間絶縁膜を得ること
ができる。また本実施例により形成された低誘電率酸化
シリコン系絶縁膜を層間絶縁膜として有する半導体装置
は、従来の方法により形成された水素原子を膜中に有す
るSiOFを層間絶縁膜として有する半導体装置と比較
して、ホットキャリア耐性が1桁改善された。
【0026】実施例2 本実施例は酸化剤として前実施例1の原料ガスにさらに
2 を若干添加した他は、実施例1に準じたものであ
る。CVD条件の一例を下記に示す。 Si(NCO)4 50 sccm S2 2 30 sccm O2 20 sccm ガス圧力 27 Pa RF電源パワー 0.08 W/cm2 (13.56MHz) 基板温度 300 ℃ 本実施例によっても、実用的な成膜速度で比誘導率3.
3を有するSiOFからなる層間絶縁膜4がステップカ
バレッジよく、また水素はもとより炭素のコンタミネー
ションもなく形成された。
【0027】実施例3 本実施例は希ガス元素とフッ素元素から構成される化合
物として、S2 2 に替えてS2 10を採用した例であ
り、他は前実施例2に準じたものである。CVD条件の
一例を下記に示す。 Si(NCO)4 50 sccm S2 10 30 sccm O2 20 sccm ガス圧力 27 Pa RF電源パワー 0.08 W/cm2 (13.56MHz) 基板温度 300 ℃ 本実施例によっても、実用的な成膜速度で比誘導率3.
2を有するSiOFからなる層間絶縁膜4がステップカ
バレッジよく、また水素はもとより炭素のコンタミネー
ションもなく形成された。
【0028】実施例4 本実施例は、テトライソシアネートシランとKrFとの
原料ガスにさらにO2を20sccm添加し、さらに被
処理基板に超音波を印加しつつSiOFを形成した例で
ある。すなわち、前実施例3を基本とし、このCVD条
件にさらに超音波振動印加を組み合わせたものである。
本実施例で採用した被処理基板11は、実施例1におい
て図1(a)で示したものと同じであるので、重複する
説明は省略する。この被処理基板11を図2に示したC
VD装置の基板ステージ12に載置し、SiOFのプラ
ズマCVDを一例として下記条件により施す。なお超音
波振動は、基板ステージ12に組み込んだ超音波振動印
加手段20Aを用いて印加した。励振用の電力は一例と
して100Wとしたが、被処理基板11の直径や重量、
電気/音響変換器の変換効率により最適値は変動する。 Si(NCO)4 50 sccm S2 10 30 sccm O2 20 sccm ガス圧力 27 Pa RF電源パワー 0.08 W/cm2 (13.56MHz) 超音波振動(連続的) 100 W(200kHz) 基板温度 300 ℃
【0029】SiOF膜の厚さは、Al系金属配線上部
で0.3μmの厚さとなるまで形成した。この結果、図
1(b)に示すようにステップカバレッジが良く、炭素
や水素のコンンタミネーションのないSiOFからなる
層間絶縁膜4が実用的なデポジションレートで形成され
た。層間絶縁膜4の比誘導率は、原料ガスの解離が超音
波印加により向上し、効率的にフッ素原子が膜中に取り
込まれたことから、3.1の値が得られた。
【0030】以上、本発明を4例の実施例により説明し
たが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0031】例えばフッ化カルコゲン化合物として、S
2 2 、S2 10、を用いたが、他にSF2 、SF4
OF2 、SeF4 およびTeF4 等の化合物を用いるこ
とができる。酸化性ガスとしてO2 を用いたが、勿論他
の酸化性ガスであるO3 、N2 O、NO2 、NOを用い
たり、混合してもよい。また窒化性ガスや不純物源ガス
を混合してFを含むSiON膜等を形成してもよい。そ
の他、希釈ガスとしてHe、Ar、Xe等の希ガスやN
2 を混合して用いてもよい。
【0032】実施例中では超音波を基板ステージ12に
組み込んだ超音波振動印加手段20Aを用いて印加した
が、ガス拡散板15に組み込んだ超音波振動印加手段2
0Bや、チャンバ壁に直接取りつけた超音波振動印加手
段20Cを用いてもよい。また超音波印加は、間欠的に
印加してもよい。その周波数も200kHz以外でもよ
く、複数の周波数を切り替えて印加したり、周波数や出
力をスィープして印加してもよい。
【0033】プラズマCVD法を用いる場合には、上記
実施例で用いた平行平板型の装置の他に、マイクロ波C
VD装置、ECR−CVD装置、さらにはヘリコン波プ
ラズマや誘導結合プラズマ(ICP)等の高密度プラズ
マソースを用いることも特に大口径の被処理基板におい
ては好ましい。また低圧Hgランプやエキシマレーザ等
のUV光線の利用は原料ガスの解離の促進や、基板ダメ
ージ低減に有用である。SiOF膜の下部構造に低融点
のAl系金属配線が存在しない場合には、LP−CVD
や常圧CVD法を採用することも可能である。この場合
には、従来のこれらCVD装置の基板ステージやガスノ
ズルあるいはCVDチャンバ等に、適宜超音波振動印加
手段を付設して用いてもよい。
【0034】前述の各実施例は、Al系金属配線上の層
間絶縁膜を形成する場合について例示したが、他の配線
材料層を用いてもよい。また層間絶縁膜に溝を形成し、
溝内にエッチバックや研磨により埋め込み配線を形成す
る半導体装置構造に用いてもよい。さらに、最終パッシ
ベーション膜として用いる場合や、トレンチアイソレー
ション等をボイドの発生なく平坦に埋め込む場合等にも
適用できる。また半導体装置以外にも、薄膜ヘッドや薄
膜インダクタ等の各種マイクロ電子デバイスにも適用可
能なことは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、原料ガ
ス系から水素原子を排除し、また解離効率のよいフッ素
化合物の採用により、フッ素原子が効果的にSiOF膜
中に採り込まれる。またSiOF膜中の水素原子や炭素
原子等のコンタミネーションが低減される。したがっ
て、ホットキャリア耐性が向上するとともに、配線間容
量による信号遅延が問題となるロジックICや高集積度
メモリ等の半導体装置を信頼性よく提供することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1ないし4のプラズマCVDプ
ロセスを説明する概略断面図であり、(a)は層間絶縁
膜上に配線層を形成した状態、(b)は低誘電率酸化シ
リコン系絶縁膜からなる層間絶縁膜を形成した状態であ
る。
【図2】本発明の実施例1ないし4で用いた枚葉式プラ
ズマCVD装置の一構成例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…層間絶縁膜、3…配線層、4…層
間絶縁膜 11…被処理基板、12…基板ステージ、13…ヒー
タ、14…ガスシャワーヘッド、15…ガス拡散板、1
6…ガス導入孔、17…ガスリング、18…ガス排出
孔、19…RF電源、20A,20B,20C…超音波
振動印加手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトライソシアネートシランと、フッ化
    カルコゲン化合物とを主体とした原料ガスを用いたCV
    D法により、被処理基板上にフッ素を含む酸化シリコン
    系絶縁膜を形成することを特徴とする低誘電率酸化シリ
    コン系絶縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 フッ化カルコゲン化合物は、OF2 、S
    2 2 、SF2 、SF4 、S2 10、SeF4 およびT
    eF4 からなる群から選ばれるいずれか少なくとも一種
    であることを特徴とする請求項1記載の低誘電率酸化シ
    リコン系絶縁膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 被処理基板に超音波を印加しつつ、フッ
    素を含む酸化シリコン系絶縁膜を形成することを特徴と
    する請求項1または2記載の低誘電率酸化シリコン系絶
    縁膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか1項記載の低
    誘電率酸化シリコン系絶縁膜の形成方法により形成され
    た、フッ素を含む酸化シリコン系絶縁膜を有することを
    特徴とする半導体装置。
JP15540196A 1996-06-17 1996-06-17 低誘電率酸化シリコン系絶縁膜の形成方法およびこれを用いた半導体装置 Pending JPH104089A (ja)

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JP15540196A Pending JPH104089A (ja) 1996-06-17 1996-06-17 低誘電率酸化シリコン系絶縁膜の形成方法およびこれを用いた半導体装置

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JP (1) JPH104089A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015119045A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 大陽日酸株式会社 窒化ケイ素含有薄膜の形成方法
CN110176388A (zh) * 2018-02-21 2019-08-27 株式会社爱发科 电介质元件的制造方法和电介质元件

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