JPH1038751A - 光ファイバ破断検出装置 - Google Patents

光ファイバ破断検出装置

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JPH1038751A
JPH1038751A JP19789996A JP19789996A JPH1038751A JP H1038751 A JPH1038751 A JP H1038751A JP 19789996 A JP19789996 A JP 19789996A JP 19789996 A JP19789996 A JP 19789996A JP H1038751 A JPH1038751 A JP H1038751A
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light
optical fiber
lens system
signal
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Norio Kamagami
則夫 鎌上
Masami Ishii
正美 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギ損失を低減し、誤検出を防止する光
ファイバ破断検出装置を提供する。 【解決手段】 高エネルギの光を伝送する光ファイバ1
の入射端1aに光源2からの光を光ファイバへ集光する
レンズ系4aを設けると共に出射端1bには伝送先へ光
を照射・集光するレンズ系4bを設け、これら入射端レ
ンズ系及び出射端レンズ系のそれぞれ近傍にレンズ系内
の迷光を受光する受光器5a,5bを設け、これら受光
器5a,5bの出力を比較して光ファイバの破断を検出
する検出部30を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高エネルギの光を
伝送する光ファイバの破断を検出する光ファイバ破断検
出装置に係り、特に、エネルギ損失を低減し、誤検出を
防止する光ファイバ破断検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ光による材料加工装置は、レーザ
光源と対象材料との間に光ファイバを設けてレーザ光を
伝送する。このように高エネルギの伝送に使用される光
ファイバには、破断等の故障を監視することが重要であ
る。
【0003】従来は、光ファイバの入射光と出射光とを
検出し、これらを比較して光ファイバの破断を検出して
いる。このために、レーザ光源と光ファイバとの間及び
光ファイバと対象材料との間にそれぞれ光分岐素子,ビ
ームスプリッタ等を挿入し、このビームスプリッタで取
り出された光をそれぞれ受光器で受光している。入射光
が十分に受光されているのに出射光がそれに見合うだけ
受光されていなければ、破断と考えてよい。比較の方法
は、受光器出力同士の差分又は比をとり、その差分又は
比が許容範囲にあるかを評価する方法や、各受光器出力
をそれぞれ基準レベルと比較し、光の有無を二値化検出
して論理的に光の有無が不一致であれば破断と判定する
方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のビー
ムスプリッタには分岐比の小さなものを使用し、破断検
出用の受光器には僅かの光だけを分岐するよう構成する
のは勿論のことである。しかし、このように分岐比を小
さくしても、もともとの光が高エネルギであり、2箇所
のビームスプリッタを挿入したために、かなりのエネル
ギが失われてしまう。
【0005】なお、出射光に対しては、照射された光の
反射光を受光するようにしてビームスプリッタをなく
し、エネルギ損失を低減することもできるが、その場
合、反射光の受光角度により受光器出力が変動し、一
方、基準レベルは受光角度に対して不動であるから、出
射光有無の検出が安定しないことになる。従って、受光
器の設置調整に厳密さが要求される。
【0006】また、材料加工等のための高エネルギのレ
ーザ光には、パルス光等の振幅が変化する光が使用され
ることがある。パルス光の場合、入射光及び出射光の有
無を検出する二値化の際に基準レベルの僅かの差が時間
的なずれとなって検出される。また、レーザ光の強度や
周波数の違いによって、二値化の時間的なずれが変化す
る。このため光ファイバが正常であっても入射光及び出
射光の有無が不一致となる場合が生じる。これを避ける
ために入射光の基準レベルと出射光の基準レベルとを互
いに整合するよう調整するのは大変困難である。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、エネルギ損失を低減し、誤検出を防止する光ファイ
バ破断検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、高エネルギの光を伝送する光ファイバの入
射端に光源からの光を光ファイバへ集光するレンズ系を
設けると共に出射端には伝送先へ光を照射・集光するレ
ンズ系を設け、これら入射端レンズ系及び出射端レンズ
系のそれぞれ近傍にレンズ系内の迷光を受光する受光器
を設け、これら受光器の出力を比較して光ファイバの破
断を検出する検出部を設けたものである。
【0009】上記レンズ系を収容するレンズ筒の内周壁
に窪み部を形成し、この窪み部内に上記受光器を収容し
てもよい。
【0010】上記検出部は、入射端及び出射端の受光器
出力をそれぞれ予め設定したしきい値と比較して光の有
無を検出する二値化検出部と、光が有ることを示す光有
り信号を光が無くなってからも所定時間経過後まで維持
する信号延長部と、入射端の光有り信号と出射端の光有
り信号とが不一致ならば破断と判定する破断判定部とか
ら構成してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0012】図1に示されるように、レーザ加工装置に
は高エネルギの光を伝送する光ファイバ1が設けられ、
光ファイバの入射端1aには光源2、出射端1bには加
工ヘッド3が設けられている。光源2には、気体レー
ザ、固体レーザ等の高エネルギレーザ光を出射するもの
を用いることができ、その出力動作は連続パルス、三角
波、正弦波等である。ここではパルス動作をする光源を
用いた説明をする。光ファイバの入射端1aと光源2と
の間には、光源2からの光を入射端1aへ集光するレン
ズ系4aが設けられている。加工ヘッド3内には、対象
材料に光を集光・照射するためのレンズ系4bが設けら
れている。
【0013】本発明に係る光ファイバ破断検出装置を備
えたレーザ加工装置にあっては、入射端レンズ系4a及
び出射端レンズ系4bのそれぞれの近傍に受光器5a,
5bが設けられている。受光器5a,5bからの出力信
号ライン6a,6bは異常判別装置7に接続されてい
る。この異常判別装置7内には、受光器5a,5bの出
力信号を比較して光ファイバ1の破断及び異常を検出す
る検出部が設けられている。
【0014】図2にレンズ系の詳細を示す。ここでは、
レンズ系4bについて説明するがレンズ系4aについて
もほぼ同じと考えてよい。レンズ系4bは、光ファイバ
出射端1bからの出射発散光を平行光化するコリメート
レンズ21とその平行光を対象材料へ集光する集光レン
ズ22とを組み合わせ、これらを光軸上に並べて構成し
たものであり、レンズ系全体がレンズ筒23に収容され
ている。レンズ筒23の内周壁には、断面が角型の窪み
部24が形成されている。この窪み部24内に受光器5
bが収容されるかたちで取り付けられている。Tは対象
材料、25は光学窓である。
【0015】なお、窪み部24は、実線で示すようにコ
リメートレンズ21よりも入射側の位置に、または破線
で示す位置へ形成してもよく、受光器5bを安定に設置
できればよい。その受光器5bは、レンズ系4bを透過
するレーザ光の存在を検知し、好適には強度に比例する
光を受光する目的で設けられている。そのため必ずしも
レンズ21,22からの直接の反射光が受光できなくて
もよく、反射や散乱によってレンズ系4b内に生じてい
る迷光を受光することができればよい。通常の高エネル
ギレーザ光を扱う光学系においては、その光学系周辺に
迷光が漠然と存在しているので、受光器5bの位置は、
図2に示した窪み部24,24に限定されずレンズ系近
傍であればよい。
【0016】次に、図3に示されるように、光ファイバ
破断検出装置の電気系は、光検出器(受光器)5a,5
bの出力電流を電圧に変換する電流・電圧変換回路31
a,31b、その電圧を増幅する電圧増幅回路32a,
32b、発振器側異常を判別する光量敷居値を設定する
基準電圧回路及び加工ヘッド側異常を判別する光量しき
い値を設定する基準電圧回路(図示せず)、受光器出力
電圧と各基準電圧とを大小比較して二値化する電圧比較
回路33a,33b、その二値化出力とサンプリングト
リガとなるCLKとでNANDをとり、そのトリガが立
ち上がりから設定する所定時間幅のタイマパルスを出力
し、かつ再トリガによりその時間が延長されるリトリガ
ブルタイマ回路34a,34b、リトリガブルタイマ回
路34a,34bに対し共通のサンプリングトリガクロ
ックを供給するサンプリングトリガ回路35、リトリガ
ブルタイマ回路34a,34bの出力同士を排他的論理
演算する排他的論理回路36、その排他的論理回路36
の出力を所定時間無効化する信号を発生するマスク回路
37、排他的論理回路出力が有効な場合のみ、光量の正
常・異常を判別する正常・異常判別回路38とからな
る。受光器5a,5bから電圧増幅回路32a,32b
までを受光部39とすると、それ以降が検出部30とい
うことになる。
【0017】検出部30の各回路を機能により区分する
と、基準電圧回路及び電圧比較回路33a,33bは、
入射端及び出射端の受光器出力をそれぞれ予め設定した
しきい値と比較して光の有無を検出する二値化検出部4
1である。リトリガブルタイマ回路34a,34b及び
サンプリングトリガ回路35は、光が有ることを示す光
有り信号を光が無くなってからも所定時間経過後まで維
持する信号延長部42である。信号延長部42は、リト
リガブルタイマ回路34a,34bの前段に電圧比較回
路33a,33bの出力に応じてサンプリングトリガク
ロックを通過/遮断するNANDゲートを内蔵し、その
後段に内蔵されるタイマ回路のトリガタイミングをサン
プリングトリガクロックに同期させる機能を持つ。排他
的論理回路36、マスク回路37及び正常・異常判別回
路38は、入射端の光有り信号と出射端の光有り信号と
が不一致ならば破断と判定する破断判定部43である。
破断判定部43は、マスク回路37によって各光有り信
号の変化の過渡的なずれによる論理の不一致を除外する
機能を持ち、正常・異常判別回路38より最終的な破断
判定を出力するようになっている。
【0018】次に動作を説明する。
【0019】まず、図1のレーザ加工装置において、光
源2は高エネルギのレーザ光をパルス状に発振し、レン
ズ系4aにてレーザ光を集光し光ファイバ1に入射させ
る。光ファイバ1に破断等の異常がなければ、レーザ光
は光ファイバ1より出射され、加工ヘッド3内のレンズ
系4bにて集光されて対象材料に照射・集光される。
【0020】このとき、図2のレンズ筒23内には迷光
により漠然と光が存在する。受光器5bが受光する迷光
の強度は、レンズ系4bを通過するレーザ光の強度に概
ね比例する。このようにして受光器5bでは光ファイバ
1の出射端1bの受光器出力が得られる。同様にして、
受光器5aでは光ファイバ1の入射端1aの受光器出力
が得られる。
【0021】図3の検出部の動作は、各部の信号波形を
示した図4を用いて説明する。光ファイバの入射端1a
及び出射端1bにおける光強度をA,Bとし、これに基
づく信号には回路処理の順に番号を付記する。入射端及
び出射端の受光器出力を示す電圧増幅回路32a,32
bの電圧A1,B1は、光源光とほぼ同じパルス幅及び
パルス間隔を有している。しかし、完全な矩形波にはな
らず、高電圧部分の波形は飽和してしまう。また、図か
らは読み取りにくいが低電圧部分でも過渡的な波形のな
まりがある。
【0022】この波形には基準電圧Va,Vbが重ねて
示されている。基準電圧Va,Vbは、図3の発振器側
異常を判別する光量しきい値及び加工ヘッド側異常を判
別する光量しきい値を意味する。ただし、ここでの異常
とは光強度A,Bがパルス幅内でしきい値を下回ること
をいう。基準電圧Va,Vbは、電圧A1,B1の波形
を考慮して任意に設定できるが、前記のように波形には
なまりがあるため、二値化の際に時間的なずれが生じ
る。
【0023】次に二値化検出部41による二値化出力の
例を示す。電圧比較回路33a,33bの出力である二
値化信号A2,B2は、高レベルが光有り、低レベルが
光無しという論理になっている。さらに信号C2として
二値化信号A2,B2の排他的論理が示されている(た
だし、検出部30内には信号C2は存在しない)。信号
C2は二値化信号A2,B2の僅かな時間的なずれによ
って高レベルになっている。従来技術ではこのために誤
検出が生じた。信号C2を解消するために基準電圧V
a,Vbを厳密に調整しても、光源光の波形・強度・周
波数を変えたり、光ファイバ1の特性が代わることによ
り誤検出が生じる。また、光源2の運転開始・停止時に
も誤検出が生じることがあった。本発明の場合、二値化
信号A2,B2は、直ちに比較せず、さらに加工され
る。
【0024】信号延長部42では、電圧比較回路33
a,33bの出力に応じてサンプリングトリガクロック
を通過/遮断する。図4に示したサンプリングトリガク
ロックCKは光源光のパルス幅及びパルス間隔よりも十
分に短い周期で、常時、発振されている。次に示したN
AND出力A3,B3は、光有りの期間のみサンプリン
グトリガクロックCKに同期するクロックが存在し、光
無しの期間は高レベルになっている。このクロックの立
上りがトリガ及び再トリガに使用される。
【0025】図4には、リトリガブルタイマ回路34
a,34bの基本のタイマパルス(再トリガなしの場
合)TPが参考に示されている。図示例では、タイマパ
ルスTPは、光源光パルスの2個分を跨ぐ程度の時間幅
になっているが、これに限定されず任意に設定してよ
い。
【0026】ここで図の上に戻って電圧A1,B1の波
形を見ると、入射端受光器出力である電圧A1は継続的
にパルスが出ているのに対し、出射端受光器出力である
電圧B1は2個のパルスの後、とぎれている。これは例
えば×印の時点で光ファイバの破断したことを表してい
る。従って、NAND出力B3も×印以降にはクロック
が存在しない。
【0027】次に示したタイマパルスA4は、基本のタ
イマパルスTPの時間幅が光源光のパルス間隔よりも広
いので、クロックの立上りの度に次々と再トリガされ、
最初の立下がり以後、低レベル(光有り)を維持してい
る。一方、タイマパルスB4は2個目の光源光パルスに
対応したクロックの後尾で再トリガされた後はクロック
が来ないので、所定時間経過後に高レベル(光無し)に
なっている。
【0028】破断判定部43では、排他的論理回路36
によりタイマパルスA4とタイマパルスB4との排他的
論理をとる。排他的論理出力C4は、タイマパルスB4
の論理反転により直ちに論理反転している。同時に、マ
スク回路37は、所定のマスク時間のみ高レベル(無
効)となるマスク信号MTを出力する。正常・異常判別
回路38は、排他的論理出力C4をマスク信号MTが低
レベル(有効)のときのみ通過させ、破断判定出力C5
を得る。マスク信号MTが低レベル(有効)になったと
き排他的論理出力C4が高レベルであるため、最終的な
破断判定出力C5は高レベル(異常=破断)となる。
【0029】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0030】(1)破断検出のための光学素子(ビーム
スプリッタ)が不要となり、エネルギ損失を低減するこ
とができる。
【0031】(2)二値化の際の時間的なずれに左右さ
れなくなり、光源の状態の影響による誤検出がなくなる
と共に基準レベルの設定も容易になる。
【0032】(3)レーザ光の発振出力,発振動作に関
係なく、正異常判別が可能である。そのことにより、レ
ーザ光発振状態変更毎の電気的な回路定数再調整などが
不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す光ファイバ破断検出
装置を備えたレーザ加工装置の構成図である。
【図2】図1のレーザ加工装置の加工ヘッド内を示す断
面図である。
【図3】本発明に係る光ファイバ破断検出装置の電気系
のブロック回路図である。
【図4】図3の検出部各部の信号波形を示す信号波形図
である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 1a 入射端 1b 出射端 2 光源 4a,4b レンズ系 5a,5b 受光器 23 レンズ筒 24 窪み部 30 検出部 41 二値化検出部 42 信号延長部 43 破断判定部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高エネルギの光を伝送する光ファイバの
    入射端に光源からの光を光ファイバへ集光するレンズ系
    を設けると共に出射端には伝送先へ光を照射・集光する
    レンズ系を設け、これら入射端レンズ系及び出射端レン
    ズ系のそれぞれ近傍にレンズ系内の迷光を受光する受光
    器を設け、これら受光器の出力を比較して光ファイバの
    破断を検出する検出部を設けたことを特徴とする光ファ
    イバ破断検出装置。
  2. 【請求項2】 上記レンズ系を収容するレンズ筒の内周
    壁に窪み部を形成し、この窪み部内に上記受光器を収容
    したことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ破断検
    出装置。
  3. 【請求項3】 上記検出部は、入射端及び出射端の受光
    器出力をそれぞれ予め設定したしきい値と比較して光の
    有無を検出する二値化検出部と、光が有ることを示す光
    有り信号を光が無くなってからも所定時間経過後まで維
    持する信号延長部と、入射端の光有り信号と出射端の光
    有り信号とが不一致ならば破断と判定する破断判定部と
    から構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の
    光ファイバ破断検出装置。
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