JPH1036508A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH1036508A
JPH1036508A JP19607196A JP19607196A JPH1036508A JP H1036508 A JPH1036508 A JP H1036508A JP 19607196 A JP19607196 A JP 19607196A JP 19607196 A JP19607196 A JP 19607196A JP H1036508 A JPH1036508 A JP H1036508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
resin composition
maleimide
bis
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19607196A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuhiro Yoshida
達弘 吉田
Masahiro Tada
昌弘 多田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP19607196A priority Critical patent/JPH1036508A/ja
Publication of JPH1036508A publication Critical patent/JPH1036508A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた作業性を有し、かつ速硬化性、耐熱
性、耐湿性、電気絶縁性、接着性、機械的物性に優れた
熱硬化性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)1分子中にマレイミド基を2個以
上有するマレイミド化合物と1分子中にアミノ基を2個
以上有するアミノ化合物とを有機溶剤中にて反応せしめ
て得られる、溶剤可溶性で重量平均分子量20,000
から200,000までの範囲のプレポリマーに、
(B)成分Aのマレイミド化合物中あるいはプレポリマ
ー中のマレイミド基と反応する架橋剤、(C)アクリル
ゴム、エチレン−アクリルゴム、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴムからなる群の中から選ばれた少なくとも1
種の樹脂を配合してなる熱硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた作業性を有
し、かつ速硬化性、耐熱性、耐湿性、電気絶縁性、接着
性、機械的物性に優れた熱硬化性樹脂組成物に関するも
のである。従って、耐熱性、接着性および機械的強度が
要求される様々な分野、例えば封止材料、積層材料、注
型材料、成形材料、接着剤、コーティング材料等の原料
として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、科学技術のめざましい発達に伴
い、より高機能化が材料に求められ、種々の樹脂組成物
が開発されている。例えばポリアミド、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリエーテルケトン、ポリフェニレン
スルフィドなどのスーパーエンジニアリングプラスチッ
クと呼ばれる高性能ポリマーが挙げられる。しかし一方
ではフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の従来から用いら
れている樹脂も、汎用材としてのものから特殊用途に対
応し得るよう開発されている。しかしながらエポキシ樹
脂は接着性や電気絶縁性、機械的特性に優れているもの
の、耐熱性の点では充分に満足いくものではない。フェ
ノール樹脂は耐熱性はある程度はあるものの、残存する
フリーフェノールが加工時にガスとして発生する、低分
子量体が樹脂の硬化物性を著しく低下させるといった問
題を完璧に克服できていないのが現状である。前述した
スーパーエンプラが要求される特性をすべて克服してい
るかと言えば必ずしもそうではない。例えばスーパーエ
ンプラのひとつであるポリイミド樹脂は、優れた耐熱性
を有しているものの、種々の溶媒に不溶であったり不融
であるため、成形加工することが非常に困難である。成
形加工性の改良を目的として、有機溶剤に可溶なポリイ
ミド樹脂が開発され、上市されているが、高沸点のアミ
ド系溶剤を使用している場合が多く、残存する溶剤によ
っては樹脂の特性を損なったりすることがある。また汎
用の有機溶剤への溶解性を高めようとすると逆に耐熱性
を著しく損ない、樹脂特性と加工性を両立することは非
常に困難であると言わざるを得ない。成形加工性を改良
したポリイミドとして、付加型ポリイミド樹脂が知られ
ている。例えば末端にノルボルネン骨格を有し分子内に
芳香環を有するナジイミドが従来から知られており、特
殊な先端複合材料用マトリックスとして一部実用化され
ている。またビスマレイミド樹脂も良く知られており成
形材料、積層材料の分野で耐熱性の要求が厳しい用途で
実用化されている。しかしながらビスマレイミド樹脂を
熱重合して得られる硬化物はきわめて脆弱でクラックが
生じやすく実用上まだまだ問題がある。またビスマレイ
ミド樹脂を用いた成形材料は、良好な成形品を得るのに
高温高圧下で長時間プレスしなければならないといった
加工性以外に生産性の問題も生じている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、このような従来技術に鑑み、加工性と耐熱性を
両立し、かつ生産性の高い熱硬化性樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
を鑑み、課題を解決するために鋭意検討した結果、マレ
イミド化合物とアミノ化合物を反応せしめ、有機溶剤に
可溶であり重量平均分子量200,000までのプレポ
リマーを合成し、これを硬化成分とする樹脂組成物が上
記目的に適うことを見出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明の主旨は以下の通りである。1分子中にマレ
イミド基を2個以上有するマレイミド化合物と1分子中
にアミノ基を2個以上有するアミノ化合物とを有機溶剤
中にて反応せしめて得られる、溶剤可溶性で重量平均分
子量20,000から200,000までの範囲である
プレポリマー(成分A)に、成分Aのマレイミド化合物
中あるいはプレポリマー中のマレイミド基と反応する架
橋剤(成分B)、そしてアクリルゴム、エチレン−アク
リルゴム及びアクリロニトリル−ブタジエンゴムからな
る群の中から選ばれた少なくとも1種の樹脂(成分C)
を配合してなる熱硬化性樹脂組成物であり、成分A10
0重量部に対して、成分Bを0.5〜8重量部、成分C
を20〜200重量部を配合してなることを特徴とする
熱硬化性樹脂組成物である。
【0005】 [発明の詳細な説明] 以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いられるマ
レイミド化合物は下記一般式1で表されるマレイミド基
を1分子中に2個以上有するものである。
【0006】
【化1】 (式中、Xは2価以上の有機基であり、nは2以上の整
数である。)
【0007】例えば、1分子中に2個のマレイミド基を
有するものとして様々なビスマレイミドを用いることが
可能であり、具体的には、1−メチル−2,4−ビスマ
レイミドベンゼン、N,N’−m−フェニレンビスマレ
イミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、
N,N’−m−トルイレンビスマレイミド、N,N’−
4,4’−ビフェニレンビスマレイミド、N,N’−
4,4’−〔3,3’−ジメチル−ビフェニレン〕ビス
マレイミド、N,N’−4,4’−〔3,3’−ジメチ
ルジフェニルメタン〕ビスマレイミド、N,N’−4,
4’−〔3,3’−ジエチルジフェニルメタン〕ビスマ
レイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビス
マレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルプロパン
ビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエー
テルビスマレイミド、N,N’−3,3’−ジフェニル
スルホンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェ
ニルスルホンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4
−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔3−t−ブチル−4−(4−マレイミドフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−s−ブ
チル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、1,1−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕デカン、1,1−ビス〔2−メチル−4
−(4−マレイミドフェノキシ)−5−t−ブチルフェ
ニル〕−2−メチルプロパン、4,4’−シクロヘキシ
リデン−ビス〔1−(4−マレイミドフェノキシ)−2
−(1,1−ジメチルエチル)ベンゼン〕、4,4’−
メチレン−ビス〔1−(4−マレイミドフェノキシ)−
2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)ベンゼン〕、
4,4’−メチレン−ビス〔1−(4−マレイミドフェ
ノキシ)−2,6−ジ−s−ブチルベンゼン〕、4,
4’−シクロヘキシリデン−ビス〔1−(4−マレイミ
ドフェノキシ)−2−シクロヘキシルベンゼン、4,
4’−メチレンビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−
2−ノニルベンゼン〕、4,4’−(1−メチルエチリ
デン)−ビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−2,6
−ビス(1,1−ジメチルエチル)ベンゼン〕、4,
4’−(2−エチルヘキシリデン)−ビス〔1−(マレ
イミドフェノキシ)−ベンゼン〕、4,4’−(1−メ
チルヘプチリデン)−ビス〔1−(マレイミドフェノキ
シ)−ベンゼン〕、4,4’−シクロヘキシリデン−ビ
ス〔1−(マレイミドフェノキシ)−3−メチルベンゼ
ン〕、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−マ
レイミドフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−マレイミド
フェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−
メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕
ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3,5−ジメ
チル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−
マレイミドフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロ
パン、2,2−ビス〔3−エチル−4−4−マレイミド
フェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−
エチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕
ヘキサフルオロプロパン、ビス〔3−メチル−(4−マ
レイミドフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3,5
−ジメチル−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕
メタン、ビス〔3−エチル−(4−マレイミドフェノキ
シ)フェニル〕メタン、3,8−ビス〔4−(4−マレ
イミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ−〔5,
2,1,02.6〕デカン、4,8−ビス〔4−(4−マ
レイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ−〔5,
2,1,02.6〕デカン、3,9−ビス〔4−(4−マ
レイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ−〔5,
2,1,02.6〕デカン、4,9−ビス〔4−(4−マ
レイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ−〔5,
2,1,02.6〕デカン、1,8ビス〔4−(4−マレ
イミドフェノキシ)フェニル〕メンタン、1,8ビス
〔3−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェ
ニル〕メンタン、1,8−ビス〔3,5−ジメチル−4
−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メンタンな
どを挙げることができ、これらを単独、あるいは併用し
て使用することができる。
【0008】1分子中に3個以上のマレイミド基を有す
るものとして、トリス(4−マレイミドフェニル)メタ
ン、ビス(3,4−ジマレイミドフェニル)メタン、ポ
リ(4−マレイミドスチレン)、および下記一般式
(2)で表されるアニリンとホルムアルデヒドの反応に
より得られるアニリン樹脂等の芳香族ポリアミンをマレ
イミド化したポリマレイミド等があり、具体的には下記
一般式(3)で表されるポリマレイミドを挙げることが
できる。これらのポリマレイミド化合物を単独、あるい
は併用して用いることができ、また上記ビスマレイミド
化合物を併用して使用することもできる。
【0009】
【化2】 (式中、kは2以上の整数)
【0010】
【化3】 (式中、mは1から5までの整数、Rは水素原子または
1価の有機基)
【0011】本発明で用いられるアミノ化合物として
は、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジ
アミン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ビス
(アミノプロピル)ピペラジン、トリメチルヘキサメチ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルフォン、m−フェニレンジアミ
ン、2,4−トルイレンジアミン、2,6−トルイレン
ジアミン、o−トルイレンジアミン、キシリレンジアミ
ン、ジメチルフェニレンジアミン、2,2−ビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4
-(4-アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロ
パン、ビス-4-(4-アミノフェノキシ)フェニルスルフォ
ン、ビス-4-(3-アミノフェノキシ)フェニルスルフォ
ン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,
3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシル
メタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビ
ス(アミノメチル)シクロヘキサン、ポリアミン、アニ
リン樹脂などを挙げることができ、これらを単独、ある
いは併用して使用することができる。
【0012】マレイミド化合物とアミノ化合物との反応
は有機溶剤中で行われる。溶剤としては、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、酢酸エチル、アセトニトリル、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ
る。マレイミド化合物とアミノ化合物とを反応せしめて
得られるプレポリマーは有機溶剤に可溶であることが必
要である。溶剤可溶性でない場合、本発明が目的とする
成形加工性が優れた樹脂組成物を得ることができない。
マレイミド化合物とアミノ化合物とを反応せしめて得ら
れるプレポリマーの重量平均分子量は20,000〜2
00,000、さらには40,000〜150,000
であることがより好ましい。重量平均分子量が20,0
00より小さい場合、溶融粘度が低くなり樹脂のフロー
を制御することができない、また架橋密度が高く、硬い
が脆いというマレイミド樹脂の欠点が克服されない。一
方、重量平均分子量が200,000より大きい場合有
機溶剤への溶解性が低下し、プレポリマーが反応中に析
出し好ましくない、また溶融粘度が高くなりすぎて加工
性の改良が果たせない場合がある。
【0013】本発明の樹脂組成物の熱硬化の方法につい
て、硬化成分である成分Aのプレポリマーは無触媒でも
硬化可能であるが、架橋剤を用いることにより更に容易
に硬化せしめることが可能となり、本発明の目的とする
生産性の向上を期待し得る。プレポリマー中のマレイミ
ド基と反応する架橋剤として有機過酸化物が好ましい。
硬化時間の短縮による生産性の向上を目的とする場合特
に好ましい。具体的には、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−
ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3などが好適に挙げられる。AI
BN、ジ−t−ブチルパーオキサイド、アセチルパーオ
キサイドなどは分解温度が低く、保存安定性、硬化物性
に劣り好ましくない。
【0014】架橋剤の添加量は、成分Aのプレポリマー
100重量部に対して0.5〜8重量部用いることが好
ましい。より好ましくは0.8〜5重量部である。0.
5重量部より少ないと短時間で硬化が完了せず硬化物が
不均一となり好ましくない。8重量部を越えて用いると
硬化時に発泡したり、分解せずに残留した架橋剤により
硬化物性が低下する。
【0015】本発明で用いられる樹脂成分Cとしては、
アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、アクリロニト
リル−ブタジエンゴムからなる群の中から選ばれた少な
くとも1種の樹脂を配合することが好ましい。特に成分
Aとの相溶性を重視する場合アクリロニトリル−ブタジ
エンゴムがより好ましい。その量比については、成分A
のプレポリマー100重量部に対して、20〜200重
量部であることが好ましい。20重量部より少ないと硬
化物の靭性が低下し好ましくない。200重量部を越え
ると樹脂組成物のフローを制御し得なくなり作業性が低
下してしまう、またマレイミドの硬化物性が十分に発現
せず、特に耐熱性の低下は著しく好ましくない。本発明
の樹脂組成物には、その樹脂組成物の特性を損なわない
範囲でフェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂
などを併用することが可能である。また本発明の無機質
充填材を加えることは妨げない。
【0016】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、優れた作
業性を有し、かつ速硬化性、耐熱性、耐湿性、電気絶縁
性、接着性、機械的物性に優れた熱硬化性樹脂組成物に
関するものである。従って、耐熱性、接着性および機械
的強度が要求される様々な分野、例えば封止材料、積層
材料、注型材料、成形材料、接着剤、コーティング材料
等の原料として有用である。以下実施例により本発明を
詳細に説明するが、これらの実施例に限定されるもので
はない。
【0017】
【実施例】
(合成例1)表1の配合に従って、トルエン848.4
gに2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)
フェニル)プロパン(BMI−80、ケイ・アイ化成
(株)製)150g、1,3−ビス(3−アミノプロピ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(H
−PAM、信越シリコーン(株)製)62.1gを添加
し60℃まで加熱しそのまま2時間反応させた。反応終
了後、反応溶液を室温まで放冷し、大量のメタノールに
投入して成分Aである樹脂成分を析出させ、濾別により
プレポリマーを洗浄、分離し、十分に乾燥させた。得ら
れたプレポリマーの分子量を高速液体クロマトグラフィ
ーを用いて分析した(GPC−209Gウォターズ、カ
ラム:G4000HXL、G3000HXL、G200
0HXL、G1000HXL、溶媒:テトラヒドロフラ
ン、流量:1.0ml/分、検出器:RI)。重量平均
分子量89000、数平均分子量18000であった。
【0018】
【表1】
【0019】(合成例2〜4)表1の配合に従って、合
成例1と同様にしてプレポリマーを得た。
【0020】(実施例1)表2の配合に従って、メチル
エチルケトン(MEK)400gに合成例1で得たプレ
ポリマー100gを添加し均一に溶解した後、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム(N220SH、日本合成ゴ
ム(株)製)100gをMEK400gに溶解させたも
のを添加し室温にて1時間攪拌した。さらにその後α,
α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼン(PBP、日本油脂(株)製)2gを加え
1時間撹拌し、樹脂組成物溶液を得た。この樹脂溶液を
35μm電解銅箔の黒処理をしていない金属光沢面に塗
布し、40℃/15分、80℃/15分乾燥し、溶剤で
あるMEKを揮発させた。乾燥後の塗布した樹脂にはボ
イドは見られなかった。この銅箔をフェノール樹脂積層
板上へヒートブロックを有する熱プレスで圧着し、試験
片を作成した。この時樹脂フローを樹脂のにじみ幅にて
評価した。接着条件は120℃/1秒、圧力は4kg/
cm2であった。この試験片を200℃/90秒間熱板
上で硬化させ、180度ピール強度を測定した(引張り
速度50mm/min)。強度は1.26kgf/cm
であり、銅に対して優れた接着力を示した。破断面は樹
脂層が凝集破壊し、圧着時あるいは硬化時のボイドは全
く見られなかった。樹脂組成物の硬化後の物性値は、フ
ィルム状試験片を用いて測定した。樹脂組成物溶液を離
型剤を塗ったステンレス鋼板に塗布、銅箔試験片と同様
にして乾燥し、200℃/90秒間熱板上でステンレス
鋼板とともに硬化させ、剥離後フィルム状試験片を得
た。熱分解開始温度はTG/DTA測定(昇温速度10
℃/min、空気下)、吸水率はJIS K7209
(D−24hr/23℃)により求めた。結果を表2に
示した。
【0021】
【表2】
【0022】(実施例2〜4)実施例1と同様にして表
2に示す配合にて樹脂組成物溶液を調整し、評価結果を
得た。
【0023】(比較例1〜3)表3の配合に従って、実
施例1と同様に試験片を作成し、評価した。
【0024】
【表3】
【0025】表3の結果から、成分Aの分子量が低い場
合樹脂フローを制御することができず、硬化時にボイド
が発生してしまう。また成分A100重量部に対する成
分Cの量比が20〜200重量部の範囲外であると樹脂
フロー、ボイド、接着力をすべて満足させ得ないことが
わかる。
【0026】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、優れた
作業性を有し、かつ速硬化性、耐熱性、耐湿性、電気絶
縁性、接着性、機械的物性に優れた熱硬化性樹脂組成物
に関するものである。従って、耐熱性、接着性および機
械的強度が要求される様々な分野、例えば封止材料、積
層材料、注型材料、成形材料、接着剤、コーティング材
料等の原料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 79/08 LRC C08L 79/08 LRC

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中にマレイミド基を2個以
    上有するマレイミド化合物と1分子中にアミノ基を2個
    以上有するアミノ化合物とを有機溶剤中にて反応せしめ
    て得られる、溶剤可溶性で重量平均分子量が20,00
    0から200,000までの範囲であるプレポリマー
    に、(B)成分Aのマレイミド化合物中あるいはプレポ
    リマー中のマレイミド基と反応する架橋剤、(C)アク
    リルゴム、エチレン−アクリルゴム及びアクリロニトリ
    ル−ブタジエンゴムからなる群の中から選ばれた少なく
    とも1種の樹脂を配合してなる熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分A100重量部に対して、成分Bを
    0.5〜8重量部、成分Cを20〜200重量部を配合
    してなる請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分Aのマレイミド化合物がビスマレイ
    ミドである請求項1、または2記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 成分Aのアミノ化合物がジアミノ化合物
    である請求項1、2または3記載の熱硬化性樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 成分Bの架橋剤が有機過酸化物である請
    求項1、2、3または4記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 成分Cの樹脂がアクリロニトリル−ブタ
    ジエンゴムである請求項1、2、3、4または5記載の
    熱硬化性樹脂組成物。
JP19607196A 1996-07-25 1996-07-25 熱硬化性樹脂組成物 Pending JPH1036508A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19607196A JPH1036508A (ja) 1996-07-25 1996-07-25 熱硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19607196A JPH1036508A (ja) 1996-07-25 1996-07-25 熱硬化性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1036508A true JPH1036508A (ja) 1998-02-10

Family

ID=16351724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19607196A Pending JPH1036508A (ja) 1996-07-25 1996-07-25 熱硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1036508A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI405794B (zh) 熱硬化性聚醯亞胺樹脂組成物及其硬化物
TWI822976B (zh) 聚醯胺酸樹脂、聚醯亞胺樹脂及含有該等的樹脂組成物
JPH10231362A (ja) シロキサンポリイミドおよびそれを含有する耐熱性接着剤
JP4548855B2 (ja) 熱硬化性ポリイミドシリコーン樹脂組成物及びその硬化皮膜
JP5423949B2 (ja) 2液型熱硬化性ポリイミド樹脂組成物及びその硬化物
JP2004051794A (ja) フェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂、その製造方法、及びポリイミド樹脂組成物
JP4535245B2 (ja) 部分ブロックポリイミド−ポリシロキサン共重合体及びその製造方法並びに該共重合体を含む樹脂組成物
JPS6312898B2 (ja)
JPH10218993A (ja) シロキサンポリイミドおよびそれを含有する耐熱性接着剤
JP2004015668A (ja) 弾性表面波装置用フィルム
JP2003012924A (ja) 硬化性樹脂組成物
JPWO2004009708A1 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2004043547A (ja) イミド構造を有する熱硬化性樹脂、その硬化物及び熱硬化性樹脂組成物
TWI432487B (zh) Flammable polyimide silicone resin composition
WO2023149394A1 (ja) 重合体、組成物、硬化物、積層体および電子部品
JP2000154225A (ja) 高耐熱低誘電率熱硬化性樹脂
JPH1036508A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH11172045A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH09176309A (ja) 熱硬化性樹脂組成物および熱硬化性接着テープ
JPH1036789A (ja) 熱硬化性接着テープ
JP5352527B2 (ja) 新規ポリイミド及びその製造方法
JPH10219225A (ja) 接着剤組成物
JPH08245833A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JPH11172206A (ja) 熱硬化性接着テープ
JP2003105199A (ja) ポリイミド樹脂組成物溶液およびフィルム状接着剤