JPH1035865A - 物品の整列搬出方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬入コンベア上の物品を確実かつ効率よく所
定の千鳥状態に整列して搬出コンベアに送り出す。 【解決手段】 物品Ｂを、配列ガイド部材１３によっ
て、そのコンベア方向に配列保持する工程と、各列先頭
部を先頭ストッパ装置１５によって、横並び状態で一旦
止めその後各列毎に互い違いの千鳥状の整列状態となす
工程と、千鳥状の整列状態となった物品を渡し台２５に
送り出す工程と、整列状態の物品を搬出保持装置３０と
搬出押出装置３５によって、一旦密着して単一の整列物
品群となす工程と前記単一の整列物品群を前記送り出し
方向に押し出して搬出コンベア４０上に搬出する工程と
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、搬入コンベア上
の包装用容器などの同種の物品を所定の千鳥状態に整列
して搬出コンベア上に送り出す整列搬出方法および装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば包装用びんあるいはペットボトル
などは、容器製造後、移送・保管のために所定個数ずつ
所定の多列で整列して包装される。このとき、容器胴部
の断面形状が円形のものにあっては各容器が互いに密着
するように各列毎に互い違いの千鳥状態に整列される。

【０００３】この千鳥状の整列状態を作出するための従
来手段としては、例えば図１８に示すように、搬入コン
ベア５０上で、多列に走行する物品（容器）Ｂの両側部
ガイド５１，５１を絞る（狭める）とともに、その送り
方向の前部に互い違いに配置された先頭ストッパ５２を
設けて、物品Ｂを移送しながら自然に千鳥状に整列して
いる。

【０００４】しかしながら、この従来手段では、物品と
ガイドの接触抵抗によって列が乱れたり、あるいは物品
同志のわずかな抵抗や押出力のバランスによって穴あき
部ができたり、さらに整列物品群の後方の物品がコンベ
ア上から飛び出したりするトラブルが絶えず、補助者の
介添えが不可欠であった。特に、ペットボトル等の軽量
物品ではこの種の問題が顕著であった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な問題点に鑑み提案されたものであって、搬入コンベア
上の物品を確実かつ効率よく所定の千鳥状態に整列して
搬出コンベアに送り出すための方法および装置を提案す
るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】すなわち、請求項１の発
明は物品の整列搬出方法の発明に関し、搬入コンベア上
の物品を、整列装置の配列ガイド部材によって、そのコ
ンベア方向に所定数の多列に配列保持する工程と、前記
搬入コンベア上で多列に配列された物品の各列先頭部
を、先頭ストッパ装置によって、横並び状態で一旦止め
その後各列毎に互い違いの千鳥状の整列状態となす工程
と、前記搬入コンベア上で多列の千鳥状の整列状態とな
った物品を、前記整列装置によって、前記搬入コンベア
の横側に配置された渡し台に送り出す工程と、前記渡し
台に送り出された整列状態の物品を、その送り出し方向
前部に当接する搬出保持装置の保持部材とその送り出し
方向後部を押し出す搬出押出装置の押出部材によって、
一旦密着して単一の整列物品群となす工程と、前記渡し
台上の単一の整列物品群を、前記搬出保持装置の保持部
材と搬出押出装置の押出部材によって、連動して前記送
り出し方向に押し出して搬出コンベア上に搬出する工程
とからなることを特徴とする。

【０００７】また、請求項２の発明は前記方法を実現す
る整列搬出装置の発明に関し、搬入コンベア上の物品を
所定個数の多列に配列しこれを千鳥状の整列状態とな
し、前記整列状態の物品を前記搬入コンベアの横側に配
置された渡し台に移し、ここで前記整列状態の物品を密
着して単一の整列物品群となした後、前記渡し台から搬
出コンベア上に送り出す装置であって、前記搬入コンベ
ア上の物品をそのコンベア方向に所定数の多列に配列保
持する配列ガイド部材を備え、前記配列ガイド部材を、
前記搬入コンベア上の基準位置から前記渡し台の送り出
し位置へ前進しその後上方へ退避し前記基準位置に戻る
ように作動せしめる駆動機構を有する整列装置と、前記
配列ガイド部材の基準位置において配列保持されたコン
ベア上の物品の各列先頭部を横並び状態で一旦止める先
頭部停止機構と、その後各列毎に互い違いの千鳥状の整
列状態となす千鳥作成機構を有する先頭ストッパ装置
と、前記搬入コンベアに設置され、前記配列ガイド部材
の基準位置において前記先頭部停止機構によって横並び
状態で一旦止められたコンベア上の各列の物品の所定個
数の末尾部の次に位置する次回整列物品の先頭部を止め
前記末尾部と切り離すストッパを有する切離装置と、前
記渡し台上に送り出された整列状態の物品の送り出し方
向の前部に当接して単一の整列物品群となるように保持
する保持部材を備え、前記保持部材を、前記渡し台の基
準位置から前記搬出コンベア上の搬出位置へ前進しその
後上方へ退避し前記基準位置に戻るように作動せしめる
駆動機構を有する搬出保持装置と、前記渡し台上に送り
出された整列状態の物品の送り出し方向の後部を該送り
出し方向に押し出す押出部材を備え、前記押出部材を、
前記渡し台の基準位置から前記整列状態の物品の後部を
押して密着して単一の整列物品群となるように前進し、
その後、前記搬出保持装置の保持部材と連動して、前記
搬出コンベア上の搬出位置へさらに前進しその後上方へ
退避し前記基準位置に戻るように作動せしめる駆動機構
を有する搬出押出装置を含むことを特徴とする。

【０００８】請求項３の発明は、前記請求項２の装置に
おいて、前記整列装置の配列ガイド部材が、その幅方向
の間隔を調節する機構を備えているものに係る。

【０００９】さらに、請求項４の発明は、前記請求項３
の装置において、前記整列装置の配列ガイド部材の幅調
節機構が、物品の配列保持時にはその幅方向に閉じて物
品に略当接し、渡し台の送り出し位置の上方退避時には
その幅方向にわずかに開いて物品との当接を回避するよ
うに構成された整列搬出装置にかかる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図１ないし図１５は、この発明装置
の要部をその工程ごとに示した図で、図１は物品の配列
保持工程を示す搬入コンベアの平面図、図２はその側面
図、図３は千鳥状整列工程を示す搬入コンベアの平面
図、図４は物品の送り出し工程を示す搬入コンベアの平
面図、図５はその側面図、図６は送り出し工程が完了し
た状態を示す側面図、図７は配列ガイド部材が基準位置
に戻った状態を示す側面図、図８は整列物品群の形成工
程を示す渡し台の平面図、図９はその側面図、図１０は
単一の整列物品群を形成した状態を示す渡し台の平面
図、図１１はその側面図、図１２は搬出工程を示す搬出
コンベアの平面図、図１３はその側面図、図１４は保持
部材と押出部材の作動を示す側面図、図１５はその他の
状態を示す側面図、図１６は請求項４に示す配列ガイド
部材の作動を示す側面図、図１７は切離装置の作動を示
す平面図である。

【００１１】本発明の物品の整列搬出方法は、物品の配
列保持工程と千鳥状整列工程と物品の送り出し工程と整
列物品群の形成工程と搬出工程とからなる。また、本発
明の物品の整列搬出装置は、整列装置と先頭ストッパ装
置と切離装置と搬出保持装置と搬出押出装置とを含んで
おり、搬入コンベア上の物品を効率よく所定個数の多列
に配置し、これを確実に千鳥状の整列状態となし、単一
の整列物品群として搬出コンベア上に送り出すものであ
る。

【００１２】なお、添付した図面は、それぞれ装置の要
部を本発明方法の工程に従い示したもので、装置の説明
を行なうことで本発明の方法の説明に代える。また、本
実施例ではペットボトルの整列および搬出の例を示して
いるが、これに限定されるものではなく、前記したよう
なびん、または缶などにも好適に実施することができ
る。

【００１３】図１および図２に示すように、物品の配列
保持工程は、搬入コンベア１０へ移送された物品Ｂを、
当該搬入コンベア１０上でコンベアの進行方向に所定数
の多列に配列して保持するもので、公知のベルトやロー
ラ、レールなどまたはそれに類するエンドレスの荷運搬
帯よりなる。この搬入コンベア１０は、一回に搬出され
る所定個数および所定列数の物品Ｂが一度に上面に乗る
大きさに形成され、適当な駆動機構により所定の速度で
連続的または断続的に回転している。本例では物品Ｂが
移送コンベア１１により４列になって搬入コンベア１０
へ送り込まれる。

【００１４】搬入コンベア１０には、物品の整列装置１
２が設けられている。この整列装置１２は、当該搬入コ
ンベア１０上に乗っている物品を所定数に整列保持する
ためのもので、配列ガイド部材１３およびその駆動機構
１４を有している。

【００１５】配列ガイド部材１３は、前記搬入コンベア
１０上の物品Ｂの列を整えて、転倒や搬入コンベアから
の落下などを防ぐとともに次の千鳥状の整列工程を効率
よく行なうためのもので、各物品列の左右に配されるガ
イド板よりなり、搬入コンベア１０上の基準位置に配置
されている。この基準位置とは、移送コンベア１１から
送られる略列状の物品が、配列ガイド部材１３のガイド
板の間を通ることによって所定の整列状態とされる位置
である。

【００１６】前記配列ガイド部材１３は、アームＡを介
して駆動機構１４に連結されており、前記物品Ｂの列間
に出入りするようになっている。また、この配列ガイド
部材１３は、その幅方向の間隔を調節する機構を有して
物品の側部を保持可能としている。以下にその機構につ
いて説明する。

【００１７】すなわち、この配列ガイド部材１３におけ
る物品側部の保持機構は、物品Ｂを搬入コンベア１０上
で配列し渡し台２５の送り出し位置へ押し出すまでは、
その幅方向に閉じて物品に略当接し、渡し台２５への送
り出しが終了し配列ガイド部材１３が上方へ退避する際
には、その幅方向に僅かに開いて物品Ｂとの当接を回避
するように構成するものである。

【００１８】図１６に上記配列ガイド部材１３の一例を
示す。図の（ａ）に示すように、この配列ガイド部材１
３は、搬入コンベア１０の流れ方向に沿って設けられた
固定側ガイド板１３ａと可動側ガイド板１３ｂとからな
り、両ガイド板１３ａ，１３ｂの間にびんなどの物品Ｂ
が列状に挿通保持されるようになっている。両ガイド板
１３ａ，１３ｂのうち、固定側ガイド板１３ａは搬入コ
ンベア１０上に駆動機構１４により上下動可能に配置さ
れている。また、可動側ガイド板１３ｂは、前記固定側
ガイド板１３ａに設けられて駆動機構１４により当該固
定側ガイド板１３ａと共に上下動するとともに、駆動装
置１３ｃにより前記固定側ガイド板１３ａに対してその
幅方向にわずかに接近しまたは遠ざかるように構成され
る。すなわち、搬入コンベア１０上の基準位置では、左
右のガイド板１３ａ，１３ｂの幅方向の間隔が、物品Ｂ
を列状で通過可能な幅とされているので、移送コンベア
１１によって送られてきた物品Ｂを確実に所定の整列状
態とすることができる。

【００１９】このようにして、配列ガイド部材１３によ
って整列状態となった物品Ｂは、物品の整列工程によ
り、固定側ガイド板１３ａと可動側ガイド板１３ｂに沿
って搬入コンベア１０上を進み先頭ストッパ装置１５に
当接する。この先頭ストッパ装置１５は、搬入コンベア
１０上に所定個数で所定列数に配列された物品Ｂを、ま
ず先頭部停止機構により横並び状態で一旦止めその後、
千鳥作成機構により各列毎に互い違いの千鳥状とするた
めのもので、前記搬入コンベア１０の進行方向先端に設
けられている。なお、前記先頭ストッパ装置１５への物
品Ｂの当接に際しては、その衝撃により物品Ｂが転倒し
たり、整列状態が乱れることのないように、コンベア速
度を充分減速させることが望ましい。特に、搬出する物
品がペットボトルなどの軽いものである場合に有効であ
る。

【００２０】前記先頭ストッパ装置１５は、列の先頭の
物品Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３，Ｂ４を１列置きに保持するホル
ダー１６，１７からなり、前記ホルダー１６が、列先頭
の物品Ｂ１，Ｂ３を、ホルダー１７が物品Ｂ２，Ｂ４を
それぞれ保持する。先頭部停止機構では、前記ホルダー
１６，１７は同じ位置にあり、各列の物品を同じ位置に
横並びさせる。また、千鳥作成機構では、一方のホルダ
ー（本例ではホルダー１６）が物品半個分前進（コンベ
アの前進方向）することにより、物品を一列置きに前進
させて全体として千鳥状とする。

【００２１】まず、この工程では、図３に示すように、
前記先頭物品停止機構により列の先頭の物品Ｂ１，Ｂ
２，Ｂ３，Ｂ４が保持されて、各列横並び状態で一旦止
まると同時に、搬入コンベア１０上の物品の末尾Ｂ６と
後続の物品列の先頭物品Ｂ７とを、切離装置２０によっ
て一旦切り離す。

【００２２】切離装置２０は、図１７（ａ）に示すよう
に、搬入コンベア側ゲート２１と移送コンベア側ゲート
２２とからなり、公知の光電センサー（図示せず）など
によってカウントされた所定数の物品Ｂが搬入コンベア
１０に所定数乗ると作動して、前記物品Ｂの列を一時的
に分断するためのもので、前記搬入コンベア１０と移送
コンベア１１との境界に設けられている。本実施例で
は、搬入コンベア１０上に１４個／列の物品が乗ると作
動して後続の物品列と分断する。

【００２３】搬入コンベア側ゲート２１は、当該搬入コ
ンベア１０の後端に設けられ、物品列を遮断する方向に
作動し、列末尾の物品Ｂ６を搬入コンベア１０上に保持
し落下や転倒などを防ぐ。また、移送コンベア側ゲート
２２は、前記搬入コンベア１０上に所定数の物品Ｂが乗
っている間、続いて送られてくる次回整列物品Ｂ５の先
頭の物品Ｂ７を保持してその前進を止めるためのもの
で、前記移送コンベア１１の進行方向最先端に設けられ
ている。

【００２４】この切離部材２０は、搬入コンベア１０へ
物品Ｂを乗せている途中では、図１７（ａ）に示すよう
に、前記搬入コンベア側ゲート２１と移送コンベア側ゲ
ート２２とが連続して配列ガイド部材１３の一部を構成
する。そして、図１７（ｂ）に示すように、所定数の物
品Ｂが搬入コンベア１０上に乗ったところで、両方のゲ
ートが閉じ、物品列を分断する。

【００２５】このようにして、物品Ｂの列が搬入コンベ
ア１０上の整列物品と次回整列物品Ｂ５とに分断し切り
離されたあと、図３から理解されるように、前記千鳥作
成機構により、前記先頭ストッパ装置１５のうちの一の
ホルダー１６が物品半個分だけ搬入コンベア１０の進行
方向に移動する。前記物品Ｂが乗っている搬入コンベア
１０は、前記先頭ストッパ装置１５によって先頭の物品
Ｂ１，Ｂ２，…が保持されている間も回転を続けている
ので、前記ホルダー１６に保持された物品Ｂ１，Ｂ３の
列は、ホルダー１６の前進とともに全体が物品半個分前
進して隣接する物品Ｂ２，Ｂ４の列の物品の間に配され
図のような互い違いの千鳥状となる。

【００２６】続いて、搬入コンベア１０上で千鳥状の整
列状態となった物品Ｂは、図４および図５に示すよう
に、整列装置１２により、千鳥の列状態が保持されなが
ら、前記搬入コンベア１０の進行方向に沿って横側に配
置されている渡し台２５へと送り出される。この整列装
置１２は、整列板１８と駆動装置１９とからなり、搬入
コンベア１０上で整列させた物品Ｂの列の送り出し方向
後側に当接する。そして、当該物品Ｂを配列ガイド部材
１３および先頭ストッパ装置１５とともに渡し台２５へ
押し出し、送り出し位置まで移動させる。なお、渡し台
の送り出し位置とは、後で述べる搬出保持装置と搬出押
出装置とが作動して、渡し台上の物品を保持し搬出コン
ベアへ送り出す位置である。

【００２７】その際、図１６（ｂ）に示すように、駆動
機構１３ｃにより可動側ガイド板１３ｂを固定側ガイド
板１３ａ側へスライドさせ僅かに近づけ、両ガイド板１
３ａ，１３ｂの幅方向の間隔を狭めて、その間にある物
品Ｂの側部に当接して押さえる。それにより、物品を直
線状に整列させるだけでなく、側部から保持して安定さ
せることができ、転倒やコンベアからの落下を防ぐこと
ができる。なお、前記駆動機構１３ｃとして特に限定は
なく、公知の油圧シリンダ装置などが用いられる。

【００２８】物品Ｂを送り出し位置まで押し出した後、
配列ガイド部材１３は駆動機構１４により、その送り出
し位置上方へ退避するのであるが、その時には、前記可
動側ガイド板１３ｂと固定側ガイド板１３ａとの間の間
隔が再び僅かに広げられる。それにより、配列ガイド部
材上昇時の物品Ｂとの当接が回避され、ガイド板と物品
との接触による物品の転倒などがなくなり整列状態が確
実に維持される。なお、前記駆動機構１４としても特に
限定はなく、公知の油圧シリンダ装置などが用いられ
る。

【００２９】渡し台２５は、前記送り出された物品Ｂを
密着した千鳥状のひとまとまりの物品群として搬出コン
ベア４０へ移送する場所であって、搬出保持装置３０と
搬出押出装置３５とを備えている。

【００３０】搬出保持装置３０は前記渡し台２５上の物
品Ｂを、整列された単一の製品群となるように保持する
ためのもので、保持部材３１を備えており、渡し台２５
上部の前記物品Ｂの送り出し方向前方に設けられてい
る。保持部材３１は渡し台２５上の物品群を製品群とし
て保持するとともに、搬出コンベア４０へ確実に送り出
すためのものである。この保持部材３１は、保持板３２
とアーム３３とからなり、駆動機構３４により渡し台２
５上の基準位置と搬出コンベア４０上の搬出位置とで昇
降可能とされるとともに、前記基準位置と搬出位置との
間を往復動可能とされている。

【００３１】ここで、搬出保持装置３０と搬出押出装置
３５の基準位置と搬出位置とについて説明する。すなわ
ち、前記搬出保持装置３０と搬出押出装置３５は、配列
ガイド部材１３と整列装置１２とによって送り出し位置
まで移動された物品群に対して、当該配列ガイド部材１
３と整列装置１２に代わり、物品群を製品群として搬出
位置まで送り出すものである。したがって、搬出保持装
置３０の基準位置は、物品群の搬出方向最前側の物品を
保持していた配列ガイド部材１３の送り出し位置、搬出
押出装置３５の基準位置は、前記整列装置１２の送り出
し位置となる。さらに、前記搬出保持装置３０の搬出位
置は、搬出押出装置３５との連動により、渡し台２５上
の製品群を搬出コンベア４０に乗せた時に、搬出方向最
後側の製品群が確実に搬出コンベア４０上に乗る位置で
ある。さらに、前記搬出押出装置３５の搬出位置は、前
記搬出保持装置３０とによって千鳥状に整列された製品
群を確実に搬出コンベア４０上に乗せる位置である。

【００３２】また、搬出押出装置３５は、前記渡し台２
５上で整列状態となった物品Ｂを、密着した千鳥状の整
列状態とするとともに、単一の製品群として搬出コンベ
ア４０へ押し出すためのもので、前記搬出保持装置３０
と同様に、渡し台２５上部に設けられ、前記物品Ｂの送
り出し方向の後部を押し出す押出部材３６を備えてい
る。この押出部材３６は、保持板３７とアーム３８から
なり、前記搬出保持装置３０の保持部材３１に対し接
近、離反可能とする。また、搬出保持装置３０と連動し
て、基準位置と搬出位置との間を往復動するとともに、
駆動機構３９により、基準位置と搬出位置とで昇降する
ようになっている。

【００３３】すなわち、渡し台２５上に送り出された整
列状態の物品Ｂを介して、前記押出部材３６を保持部材
３１へ近づけることにより、前記物品Ｂを全体に保持部
材３１側へ押し出し、互いに密着した千鳥状の整列状態
を有する単一の整列物品群とするのである。それによ
り、物品物品同士の接触面積が増すので安定し転倒しに
くくなり、スペース的にも有効となる。

【００３４】渡し台２５の上では整列物品群形成工程
と、前記物品群の搬出コンベアへの搬出工程とが行なわ
れるが、その前にまず、図６ないし図８に示すように、
前記整列装置１２によって渡し台２５の上に整列状態で
送り出された物品Ｂに対し、各列の物品を保持している
先頭ストッパ部材１５および配列ガイド部材１３が物品
保持を解除する。配列ガイド部材１３は、図１６におい
て説明したように、固定側ガイド板１３ａと可動側ガイ
ド板１３ｂとの間の間隔を僅かに広げ、物品Ｂとの当接
を回避しつつ物品Ｂの移動に影響がない高さまで退避
し、再び搬入コンベア１０上の基準位置に戻る。また、
先頭ストッパ部材１５も、図８のように搬入コンベア１
０前方の元の位置に戻り、次に移送される次回整列物品
Ｂ５の整列工程に備える。

【００３５】その後、図９に示すように、整列物品群形
成工程では、渡し台２５上の物品に対し、搬出保持装置
３０の保持部材３１と搬出押出装置３５の押出部材３６
が、それぞれ物品Ｂの送り出し方向の前方および後方か
ら挟むように配置される。そして、図１０および図１１
に示すように、前記押出部材３６を保持部材３１に向か
って押圧し、物品同士を互いに密着させ単一の製品群と
する。なお、次回整列物品Ｂ５は、図９のように、渡し
台２５上に物品が送り出された後、配列ガイド部材１３
および先頭ストッパ装置のホルダー１６，１７が搬入コ
ンベア１０の基準位置に戻ったところで、切離装置２０
の移送コンベア側ゲート２２が開けられて、搬入コンベ
ア１０上に送られる。

【００３６】前記物品Ｂは整列工程によってあらかじめ
千鳥状となっているので、図１０のように、物品と物品
との間に隣の列の物品が互い違いに嵌まり、密着した千
鳥状となる。それにより、物品間の隙間がなくなり省ス
ペースとなる上、物品同士の接触面積が増すので安定し
転倒しにくくなる。そして、互いに密着して単一製品群
となった物品Ｂは、図１２および図１３のように、前記
保持部材３１と、当該保持部材３１と連動する押出部材
３６とによってその整列状態を保持したまま押し出さ
れ、搬出コンベア４０上の搬出位置へ前進する。その
時、図示のように、次回搬出整列物品Ｂ５が、整列装置
１２によって搬入コンベア１０から渡し台２５上に送り
出されてくる。

【００３７】しかる後、図１４に示すように、駆動機構
３４，３９により、前記保持部材３１と押出部材３６を
物品Ｂの搬出に影響のない高さまで退避させると、図１
５に示すように、前記物品群は互いに密着した千鳥状態
のまま、搬出コンベア４０上を移動してその後の工程へ
送られる。その後、この保持部材３１と押出部材３６
は、渡し台２５上部の基準位置へ、整列装置１２および
配列ガイド部材１３は、搬入コンベア１０上の基準位置
へ戻り、次の工程に備える。

【００３８】なお、この物品の搬送作業を連続的に効率
よく行なうため、本実施例において前記整列装置１２と
搬出保持装置３０と搬出押出装置３５の往復動を同期さ
せている。すなわち、図２からよく理解されるように、
整列装置１２と保持部材３１と押出部材３６とを連結部
材Ｒにより所定間隔で連結するとともに、この連結部材
ＲをクランクアームＫを介して駆動機構１９に連結して
いる。それにより、図５に示すように、整列装置１２の
駆動機構１９がこれら各装置の主駆動機構となり、その
作動により整列装置１２による物品の送り出しが行なわ
れると同時に、保持部材３１と押出部材３６とによる物
品群の押し出しがなされる。また、図６に示すように、
配列ガイド部材１３と保持部材３１と押出部材３６を上
方へ退避させた後も、前記駆動機構１９の作動により、
各部材が同時に基準位置へ戻されるので、連続した搬送
作業が可能となる。

【００３９】

【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
整列搬出装置によれば、多列に走行する物品を、搬入コ
ンベア上では先頭ストッパ部材によって一旦横並びとし
てから互い違いに整列させ、その後渡し台上で千鳥状に
密着整列させるものであるから、列の乱れが少なく物品
が倒れたり飛び出したりするのを防ぐことができる。そ
のため、補助者を配置することなく、前記搬入コンベア
上の物品を効率的かつ確実に千鳥状とすることができ
る。しかも、配列ガイド部材の幅方向の間隔を調節可能
とすることにより、前記ガイドを物品列に出入りさせる
際に、ガイド板と物品とが接触して転倒するおそれがな
くなる。特に、ペットボトルなどの軽量容器の場合に有
用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明装置の要部をその工程ごとに示した図
で、物品の配列保持工程を示す搬入コンベアの平面図で
ある。

【図２】その側面図である。

【図３】千鳥状整列工程を示す搬入コンベアの平面図で
ある。

【図４】物品の送り出し工程を示す搬入コンベアの平面
図である。

【図５】その側面図である。

【図６】送り出し工程が完了した状態を示す側面図であ
る。

【図７】配列ガイド部材が基準位置に戻った状態を示す
側面図である。

【図８】整列物品群の形成工程を示す渡し台の平面図で
ある。

【図９】その側面図である。

【図１０】単一の整列物品群を形成した状態を示す渡し
台の平面図である。

【図１１】その側面図である。

【図１２】搬出工程を示す搬出コンベアの平面図であ
る。

【図１３】その側面図である。

【図１４】保持部材と押出部材の作動を示す側面図であ
る。

【図１５】その他の状態を示す側面図である。

【図１６】請求項４に示す配列ガイド部材の作動を示す
側面図である。

【図１７】切離装置の作動を示す平面図である。

【図１８】従来の物品の整列搬出装置における千鳥状整
列方法を示す平面図である。

【符号の説明】 １０ 搬入コンベア １１ 移送コンベア １２ 整列部材 １３ 配列ガイド部材 １５ 先頭ストッパ装置 ２０ 切離装置 ２５ 渡し台 ３０ 搬出保持装置 ３１ 保持部材 ３５ 搬出押出装置 ３６ 押出部材 ４０ 搬出コンベア

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬入コンベア上の物品を、整列装置の配
   列ガイド部材によって、そのコンベア方向に所定数の多
   列に配列保持する工程と、 前記搬入コンベア上で多列に配列された物品の各列先頭
   部を、先頭ストッパ装置によって、横並び状態で一旦止
   めその後各列毎に互い違いの千鳥状の整列状態となす工
   程と、 前記搬入コンベア上で多列の千鳥状の整列状態となった
   物品を、前記整列装置によって、前記搬入コンベアの横
   側に配置された渡し台に送り出す工程と、 前記渡し台に送り出された整列状態の物品を、その送り
   出し方向前部に当接する搬出保持装置の保持部材とその
   送り出し方向後部を押し出す搬出押出装置の押出部材に
   よって、一旦密着して単一の整列物品群となす工程と、 前記渡し台上の単一の整列物品群を、前記搬出保持装置
   の保持部材と搬出押出装置の押出部材によって、連動し
   て前記送り出し方向に押し出して搬出コンベア上に搬出
   する工程とからなることを特徴とする物品の整列搬出方
   法。
2. 【請求項２】 搬入コンベア上の物品を所定個数の多列
   に配列しこれを千鳥状の整列状態となし、前記整列状態
   の物品を前記搬入コンベアの横側に配置された渡し台に
   移し、ここで前記整列状態の物品を密着して単一の整列
   物品群となした後、前記渡し台から搬出コンベア上に送
   り出す装置であって、 前記搬入コンベア上の物品をそのコンベア方向に所定数
   の多列に配列保持する配列ガイド部材を備え、前記配列
   ガイド部材を、前記搬入コンベア上の基準位置から前記
   渡し台の送り出し位置へ前進しその後上方へ退避し前記
   基準位置に戻るように作動せしめる駆動機構を有する整
   列装置と、 前記配列ガイド部材の基準位置において配列保持された
   コンベア上の物品の各列先頭部を横並び状態で一旦止め
   る先頭部停止機構と、その後各列毎に互い違いの千鳥状
   の整列状態となす千鳥作成機構を有する先頭ストッパ装
   置と、 前記搬入コンベアに設置され、前記配列ガイド部材の基
   準位置において前記先頭部停止機構によって横並び状態
   で一旦止められたコンベア上の各列の物品の所定個数の
   末尾部の次に位置する次回整列物品の先頭部を止め前記
   末尾部と切り離すストッパを有する切離装置と、 前記渡し台上に送り出された整列状態の物品の送り出し
   方向の前部に当接して単一の整列物品群となるように保
   持する保持部材を備え、前記保持部材を、前記渡し台の
   基準位置から前記搬出コンベア上の搬出位置へ前進しそ
   の後上方へ退避し前記基準位置に戻るように作動せしめ
   る駆動機構を有する搬出保持装置と、 前記渡し台上に送り出された整列状態の物品の送り出し
   方向の後部を該送り出し方向に押し出す押出部材を備
   え、前記押出部材を、前記渡し台の基準位置から前記整
   列状態の物品の後部を押して密着して単一の整列物品群
   となるように前進し、その後、前記搬出保持装置の保持
   部材と連動して、前記搬出コンベア上の搬出位置へさら
   に前進しその後上方へ退避し前記基準位置に戻るように
   作動せしめる駆動機構を有する搬出押出装置を含むこと
   を特徴とする物品の整列搬出装置。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記整列装置の配列
   ガイド部材が、その幅方向の間隔を調節する機構を備え
   ている物品の整列搬出装置。
4. 【請求項４】 請求項３において、前記整列装置の配列
   ガイド部材の幅調節機構が、物品の配列保持時にはその
   幅方向に閉じて物品に略当接し、渡し台の送り出し位置
   の上方退避時にはその幅方向にわずかに開いて物品との
   当接を回避するように構成された物品の整列搬出装置。