JPH1035214A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH1035214A
JPH1035214A JP8189671A JP18967196A JPH1035214A JP H1035214 A JPH1035214 A JP H1035214A JP 8189671 A JP8189671 A JP 8189671A JP 18967196 A JP18967196 A JP 18967196A JP H1035214 A JPH1035214 A JP H1035214A
Authority
JP
Japan
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belt
carcass
tire
hollow
layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP8189671A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Morinaga
啓詩 森永
Kazuo Oshima
一男 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
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Publication of JPH1035214A publication Critical patent/JPH1035214A/ja
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Ropes Or Cables (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗用車用タイヤの操縦安定性を従来程度に保
持しながら振動乗り心地性を向上させたタイヤを提供す
る。 【解決手段】 一対のビード部と、該ビード部にトロコ
イド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウ
ン部をたが締めする2枚以上のベルト交錯層とを有する
空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス及び/又は
ベルトの上のベルト補強層に中空率5〜40%、単糸デ
ニール2〜8d/fの特性を満たす中空有機繊維を使用
してなる振動乗り心地性の優れた空気入りラジアルタイ
ヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤのカーカス
層、ベルト補強層などのタイヤ補強材として、特定単糸
デニールを有する中空有機繊維を使用した振動乗り心地
性に優れた空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来タイヤ補強材として用いられている
有機繊維としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、アラミド樹脂、レーヨン等が挙げられるが、タイヤ
補強材として使われているもので中空化されているもの
は存在しなかった。中空繊維の主たる用途は、保温性を
高めるとか、あるいは、嵩高性を高めるとかの衣料用用
途であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】乗用車用タイヤに対す
る要求性能としては、振動乗り心地のよいこと、操縦安
定性がよいこと等が挙げられるが、操縦安定性と振動乗
り心地とは一般的に背反する性能であり、両立化が困難
である。本願の課題は、操縦安定性を従来程度に保持し
ながら振動乗り心地性を向上させるタイヤを提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ある特定の条件を
満たす中空有機繊維をタイヤ補強材として使用すること
により、操縦安定性を損なうことなく、振動乗り心地性
を向上し得ることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち本発明は一対のビード部と、該ビード部にトロコイド
状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウン部
をたが締めする2枚以上のベルト交錯層とを有する空気
入りラジアルタイヤにおいて、タイヤカーカス及び、ま
たはベルト補強層に下記特性を満たす中空有機繊維を使
用してなる振動乗り心地性の優れた空気入りラジアルタ
イヤである。 (1)中空率:5%以上、40%以下 (2)単糸デニール:2d/f以上、8d/f以下
【0005】
【発明の実施の形態】本発明を構成する各要素内容とそ
の作用効果について説明する。ラジアルタイヤの構成に
ついて説明する。図1、図2、図3において、ラジアル
タイヤ10はビードコア12の周りにタイヤ内側から外
側に折り返して係止されるカーカス14と、このカーカ
ス14のクラウン部に位置するトレッド部16と、カー
カス14のサイドウォール部18と、トレッド部16の
内側に配置された少なくとも二層のベルト20と、この
ベルト層20の外周側にトレッド部全体及び/又は両端
部に少なくとも一枚よりなるベルト補強層22と、を備
えると共に、このベルト補強層22は繊維コードを複数
本含むゴム引きされた狭幅のストリップを、該コードが
タイヤ周方向に実質的に平行(0゜〜5゜)になるよう
にラセン状(スパイラル状)に、エンドレスに巻き付け
られている。ベルト補強層22はベルト層20の径方向
外側にはみ出した方が良い。
【0006】カーカス14は繊維コードを実質的に周方
向と直交する方向に配列されており、少なくとも一枚の
層から構成されている。前記ベルト層20はアラミド繊
維及びスチールコードに代表される非伸長性コードが周
方向(またはタイヤの赤道面)に対し10゜〜30゜の
傾斜角度で配列されており、少なくとも2枚、コードが
異なる方向に交差するように重ね合わされている。
【0007】図1はトレッド部16全体に、ベルト層2
0の外周側にセリアル側〜反セリアル側にまんべんなく
ベルト補強層22を一層巻き付け、その外周側の両端部
にさらにベルト補強層22を一層巻き付けたタイヤの断
面図である。図2はトレッド部16(ベルト層20の外
周側)の両端部にベルト補強層22を一層巻き付けたタ
イヤの断面図である。図3はベルト補強層22をそれぞ
れトレッド部全体に一層巻き付けたタイヤの断面図であ
る。
【0008】本発明は、このカーカス層及び/又はベル
ト補強層に中空有機繊維を用いて振動乗りごこち性を向
上させた空気入りラジアルタイヤである。以下に本発明
を構成する各要素内容とその作用効果について説明す
る。本発明者らが研究した結果、中空繊維は従来のタイ
ヤ用補強繊維と異なり、内面にゴムと接触していない領
域、すなわち空気層を有しているため、優れた振動減衰
作用を有する。コード内面へのエネルギー拡散が生じて
いるためと考えるが、従って路面の凹凸から生じる振
動、タイヤ変形から生じる振動を効果的に減衰させ、リ
ムに伝わる振動を低下させることができる。
【0009】一方、繊維形状を中空としても繊維長さ方
向の弾性率、強度などの直線力学特性は殆んど損なわれ
ることが無く、操縦安定性は従来のタイヤより優るとも
劣ることはない。しかしながら、ある特定の条件を満た
さなければ、タイヤ内において十分な振動減衰性を得る
ことができない。そのひとつの理由は、タイヤ部材とし
て使用される際の撚糸、接着剤処理、加硫というプロセ
スの中で、中空部がつぶれてしまうからである。このつ
ぶれ現象は特に撚り合わせ部において、張力がかかるこ
とにより発生しやすい。このようなつぶれ現象を極力避
けるためには、中空率は40%以下とするべきであり、
好ましくは35%以下、さらに好ましくは30%以下と
するべきである。ここでいう中空率とは見かけの単糸断
面積に対する中空部断面積の割合である。
【0010】一方、中空率が5%未満となると、中空部
が小さくなりすぎて、十分な振動減衰性が得られない。
また単糸デニールも重要で、単糸デニールが8デニール
より大きくなると、単糸自体の耐つぶれ性が低下して来
て、中空部を十分確保することが困難となる。従って、
好ましくは7デニール以下、さらに好ましくは、6デニ
ール以下とするべきである。単糸デニールは小さい方が
好ましいのであるが、繊維製造上の困難性、タイヤ製造
工程における取り扱い性の観点から2デニール以上であ
ることが必要である。
【0011】中空有機繊維の素材は、特に限定されるも
のではないが、特殊ノズル使用による溶融紡糸により生
産され得ることが、生産コストを押さえられるので好ま
しい。具体的には、現在タイヤ補強材として用いられて
いるポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、又溶融紡糸で
はないがアラミド樹脂等が最適と考えられる。撚り数に
ついても特に限定されるものではないが、撚り数を大き
くするほど、撚り合わせ部の中空繊維がつぶれる傾向に
あるので、疲労性に問題の無い範囲で小さく設定される
方が好ましい。
【0012】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例により具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。本実施例は、タイヤサイズ195/65R1
4を用いた。下記表1及び表2にタイヤカーカス及びベ
ルト補強層に用いた繊維種、コードデニール、中空率、
単糸デニール、タイヤ性能を示す。試験に供された中空
繊維は、ノズルがドーナツ状二重管である以外は通常の
溶融紡糸法により製造されたものであり、断面形状は円
形である。通常の撚糸機で所定の撚りをかけ、さらにデ
ィップ処理を行い、荷重6.75kg時の中間伸度がプ
ライコードにおいては4%に、ベルト補強層コードにお
いては6%になるようテンション調整してディップコー
ドとした。なお、この中間伸度はコントロールとして用
いた非中空糸も同一である。試作タイヤの作成及び性能
評価は以下の通りである。
【0013】(1)空気入りタイヤの作成 試作タイヤは195/65R14の乗用車用ラジアルタ
イヤであり、1枚のカーカスプライ、2枚のベルト層、
タイヤ周方向に連続して巻かれたセンター部1層、ショ
ルダー部2層のベルト補強層、一対のビード部を有して
いる。カーカスコードはタイヤ周方向に対し90度の角
度で配置され、コードの打ち込み数は50本/5cmであ
る。ベルト層は1×5×0.23構造のスチールベルト
コードにより構成されており、打込み角度は周方向に対
し25度、打込み数は40本/5cmである。タイヤ最外
層のベルト補強層は、周方向に対し0〜2度の打込み角
度であり、コード打込み数は50本×5cmである。本構
成のタイヤを工場において、通常条件で作成した。
【0014】(2)実車振動乗り心地性及び操縦安定性 各実施例及び各比較例のタイヤを供試タイヤとして充填
空気圧2.0kgf/cm2で乗用車の4輪に装着し、このテ
スト車輌を熟練した2名のテストドライバーがテストコ
ースを走行させ、テストドライバーによる振動乗り心地
性及び操縦安定性についてのフィーリング結果をコント
ロールタイヤとの対比にて評点付けを行った。評点の基
準は ±0:変らない +1:0<+1<+2 +2:やや良いと思われる +3:+2<+3<+4 +4:やや良い +5:+4<+5<+6 +6:良い −1:−2<−1<0 −2:やや悪いと思われる −4:やや悪い −6:悪い とした。評価のまとめは表1においては比較例1を、表
2については比較例4をコントロールタイヤとして、こ
れを0とする指数にて、2名のドライバーの平均を表示
した。
【0015】
【表1】
【0016】表1から、以下のことが確認された。比較
例1は通常の非中空のカーカスプライであり、このコン
トロールタイヤに対し、実施例1〜3はカーカス部のコ
ードに中空糸を用いることにより、明らかに操縦安定性
を保持したまま振動乗り心地性を大きく改良している。
これらに対し、比較例2は中空率が高すぎたために、ま
た比較例3では単糸デニールが大きくなりすぎたために
中空部がつぶれてしまい、改良の効果が見られなかっ
た。
【0017】
【表2】
【0018】表2では、ベルト補強層コードの中空化を
検討した結果を示すが、表1の結果と同様中空化によ
り、振動乗り心地性が改善されている。しかし、やはり
中空率が高すぎたり、また単糸デニールが大きくなりす
ぎると中空部がつぶれてしまい、改良の効果が見られな
かった。
【0019】
【発明の効果】本発明は空気入りラジアルタイヤのカー
カス層及び/又はベルト補強層の有機繊維コードにおい
て、中空繊維を使用すると共に中空率及び単糸デニール
を適度の範囲とすることによって、タイヤの操縦安定性
を保持したまま、振動乗り心地性を改良することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤ断面の左半分を示した図で、トレッド部
全体にベルト補強層22を一層巻き付け、その外周側の
両端部にさらにベルト補強層22を一層巻き付けたタイ
ヤの断面図である。
【図2】トレッド部16(ベルト層20の外周側)の両
端部にベルト補強層22を一層巻き付けたタイヤの断面
図である。
【図3】トレッド部16全体に一層のベルト補強層22
を巻き付けたタイヤの断面図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部と、該ビード部にトロコ
    イド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウ
    ン部をたが締めする2枚以上のベルト交錯層とを有する
    空気入りラジアルタイヤにおいて、タイヤ骨格材あるい
    は補強材として、下記要件を満たす中空有機繊維を用い
    てなる振動乗りごこち性の優れた空気入りラジアルタイ
    ヤ。 (1)中空率:5%以上、40%以下 (2)単糸デニール:2d/f以上、8d/f以下
  2. 【請求項2】 カーカス層が請求項1の要件を満たす中
    空有機繊維で構成されてなる振動乗りごこち性の優れた
    空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 一対のビード部と、該ビード部にトロコ
    イド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウ
    ン部をたが締めする2枚以上のベルト交錯層と、ベルト
    周方向に連続して巻付けられたベルト補強層とを有する
    空気入りラジアルタイヤにおいて、該ベルト補強層が請
    求項1の要件を満たす中空有機繊維で構成されてなる振
    動乗りごこち性の優れた空気入りラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 一対のビード部と、該ビード部にトロコ
    イド状をなして連なるカーカスと、該カーカスのクラウ
    ン部をたが締めする2枚以上のベルト交錯層と、ベルト
    周方向に連続して巻付けられたベルト補強層を有する空
    気入りラジアルタイヤにおいて、該カーカス層とベルト
    補強層とが共に請求項1の要件を満たす中空有機繊維で
    構成されてなる振動乗りごこち性の優れた空気入りラジ
    アルタイヤ。
JP8189671A 1996-07-18 1996-07-18 空気入りラジアルタイヤ Pending JPH1035214A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057282A (ja) * 2010-09-13 2012-03-22 Bridgestone Corp タイヤ用コードおよびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2013512810A (ja) * 2009-12-03 2013-04-18 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン ケーブル及び毛管から成るカーカス補強材を有するタイヤ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013512810A (ja) * 2009-12-03 2013-04-18 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン ケーブル及び毛管から成るカーカス補強材を有するタイヤ
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