JPH1035087A - 複写防止が図られた物品とその製造方法 - Google Patents
複写防止が図られた物品とその製造方法Info
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- JPH1035087A JPH1035087A JP8189292A JP18929296A JPH1035087A JP H1035087 A JPH1035087 A JP H1035087A JP 8189292 A JP8189292 A JP 8189292A JP 18929296 A JP18929296 A JP 18929296A JP H1035087 A JPH1035087 A JP H1035087A
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Abstract
偽造を防止する機能を付加する。 【解決手段】所定方向に対してのみ装飾画像を再生回折
するように、観察領域の制限されたホログラムからなる
複写防止体を物品の所定箇所に配置する。前記ホログラ
ムは、異なる開口形状を有する複数枚の遮光パターンマ
スクそれぞれの開口部を通過した、装飾画像を構成する
物体光と参照光とをホログラム撮影することにより作製
する。
Description
どに、複写(コピー)による偽造を防止する機能を付加
するためのホログラムに関する。
提案として、本出願人による特開平7−134536号
公報が公知である。
マンホログラムに個別情報を追記する際、前記ホログラ
ムから再生される装飾画像とは異なる波長で個別情報が
再生されるように、単色のレーザー光のみを用いてホロ
グラム記録するものであり、上記ホログラムを単色のレ
ーザー光のみを用いた密着複製露光(コンタクトコピ
ー)によって複製しても、装飾画像と個別情報の再生波
長を異ならせることができないため、完全に複製できず
偽造への有効な対策となる。
ラムを、カラー複写装置により複写しても、ホログラム
の絵柄(パターン)自体を再現することは可能である。
これは、カラー複写装置の照明光源の波長が単波長では
ないためである。
実物と複写物とは、明らかにパターンの見え方が異なる
が、元々、ホログラム自体の存在を知らない人にとって
は、絵柄全体として違和感がなければその複写物を異常
と感じることなく、偽造に気付かないでしまう惧れがあ
る。
券,有価証券などの複写物による不正使用(偽造)への
対策が望まれており、複写物であることが明らかに判別
できるようにする対策のうち、ホログラムや回折格子を
用いた複写防止に係る提案として、特開平6−2063
94号公報が公知である。
を示す説明図である。金券に例示される偽造防止印刷物
20は、基材21と、基材21上に形成された情報表示
層22(22A〜22D;印刷による「1000」の文
字)と、その上層に形成されたホログラム形成層23
(23A〜23D)とから構成されている。各ホログラ
ム形成層23A〜23Dは、それぞれ異なる方向に光が
回折するように設けられている。金券20が複写される
と、各ホログラム形成層23A〜23Dの回折作用によ
り、情報表示層22,ホログラム形成層23の目視画像
とは異なる画像42A〜42Dが視覚される。図11
(a)は金券20を示す平面図、図11(b)は金券2
0を複写した複写物40を示す平面図、図11(c)は
金券20の断面図である。
が見にくくなることのないように、透明または半透明の
ホログラムまたは回折格子からなる情報表示層(ホログ
ラム形成層23)を情報表示層22(印刷物)の上層ま
たは下層に形成しているため、印刷パターンとホログラ
ムパターンとが同調していないと、肉眼で両者を視覚す
る際、違和感のあるものとなってしまう。そのため、両
者の位置合わせも要求されることになると共に、ホログ
ラムパターンも複数別々に(同図では、4種類)必要で
ある。また、上記提案は、レリーフタイプの反射型ホロ
グラムにのみ適用が限定されるものである。
に複写防止体としてホログラムパターンを形成する場合
には、物品表面の印刷パターンとホログラムパターンは
独立した別個のものと考える。そのため、ホログラムパ
ターンと印刷パターンとを必ずしも同調させる必要はな
く、絵柄または形成箇所が別々であり、それぞれ独自の
絵柄(パターン)を観察者に視覚させるようにする。
てでも、ホログラムを表面に適用するだけで、前記物品
の複写(コピー)を行なっても、複写物からはホログラ
ムによる絵柄(パターン)を完全には再現されないよう
なホログラムパターンを複写防止体として提供すること
を目的とする。特に、ホログラム自体の存在を知らない
人でも複写物であることが判別できるようなホログラム
からなる複写防止体を、撮影工程を改良することによ
り、ホログラムの種類(レリーフ型,体積位相型)に制
約を受けずに提供することを目的とする。
記載の複写防止が図られた物品は、所定方向に対しての
み装飾画像を再生回折するように、観察領域の制限され
たホログラムからなる複写防止体を物品の所定箇所に配
置したことを特徴とする。
は、異なる開口形状を有する複数枚の遮光パターンマス
クそれぞれの開口部を通過した、装飾画像を構成する物
体光と参照光とをホログラム撮影することにより、開口
部の重なり方に依存して観察領域の制限されたホログラ
ムを複写防止体とすることを特徴とする。
開口形状を有する複数枚の遮光パターンマスクを用い、
前記マスクを、マスターホログラムと感光材料の間で離
間させて配置し、装飾画像を構成するマスターホログラ
ムからの再生光を、前記遮光パターンマスクそれぞれの
重なった開口部を通過させて物体光とし、前記物体光
と、それとは異なる参照光とを感光材料で干渉させホロ
グラム撮影した最終ホログラムを作製し、前記最終ホロ
グラムから構成した複写防止体を、物品の所定箇所に固
着させることを特徴とする。
ラムを知らない人でも容易に判別できる本発明の原理を
以下に説明する。異なる開口形状を有する2枚の遮光パ
ターンマスクを重ねて配置した状態を、図1,図2に示
す。
スクbがホログラムの奥行き方向に相当する方向(同図
で左右方向)に、距離dだけ離れて配置してある。図示
してはいないが、パターンマスクaはホログラム面上に
配置(同図で、ホログラム面はパターンマスクaの左側
に密着)してあり、パターンマスクbはホログラム面よ
り奥の方向に配置してあるものとみなす。パターンマス
クaはパターンa1の開口形状をもっている。パターン
マスクbはパターンb1の開口形状をもっている。
は、パターンb1とパターンa1の開口を通過すること
で、領域A,領域B,領域Cに分けることができる。領
域Aではパターンa1の形状が完全に観察され、領域B
と領域Cではパターンa1の開口にパターンb1の遮光
部分が重なり、パターンa1の開口部の形状は完全に観
察することができない。
パターンb2のものを示した。パターンマスクaはパタ
ーンa2の開口形状をもっている。パターンマスクbは
パターンb2の開口形状をもっている。パターンマスク
aのパターンa2は、図1のパターンa1と同様な形状
・大きさである。パターンb2の形状は、図1のパター
ンb1とは異なり、開口面積を広くとってある。
ら再生される光は、パターンb2とパターンa2の開口
を通過することで、領域D,領域E,領域Fに分けるこ
とができる。領域Dではパターンa2の形状が完全に観
察され、領域Eと領域Fではパターンa2の開口にパタ
ーンb2の遮光部分が重なり、パターンa2の開口部の
形状は完全に観察することができない。
置関係は、図2における観察点Gとパターンa2との位
置関係と同じとする。この観察点Gから再生像を観察す
ると、図1の場合にはパターンa1は完全な形状では観
察できないが、図2の場合にはパターンa2は、完全な
形状で観察することができる。
状をパターンb1,パターンb2と変化することで、観
察点Gにおいてパターンマスクaのパターンを完全な形
状のもの(以下、表示パターンとする)と、不完全な形
状のパターン(以下、非表示パターンとする)を記録す
ることが可能となる。
ターンマスクを組み合わせて配置することにより、開口
部の重なり方に依存して観察領域を制限することがで
き、表示パターンによって文字または記号などを構成す
ることにより、制限された特定の観察点からはその文字
または記号などを視覚することができることになる。
源から感光ドラムまでの要部の光学系を示す。光源から
発した光は、オリジナル台の複写原稿を照明し、原稿か
らの反射光は全速ミラーを経由して半速ミラーへと導か
れる。全速ミラーは光源とともに移動し、半速ミラーは
全速ミラーと光源の移動速度の半分の速度で移動する。
半速ミラーに入射した光は、ミラーレンズとミラーによ
り感光ドラムへ結像される。
のなす角度をθとすると、ホログラムを観察する場合
に、ホログラム面の正面(反射光の方向)に視点があ
り、θの角度(入射光の方向)より照明光を照射するこ
とと同等である。
関係を概念的に示す。図4は、図1で説明したパターン
マスクa,パターンマスクbを配置して撮影したリップ
マンホログラムを、図3で示した光学系の複写装置によ
って複写する際のホログラムの再生条件を示す説明図で
ある。ただし、リップマンホログラムの撮影時の参照光
は、ホログラム面に垂直な方向から入射させて撮影した
ものとする。
として、この光軸と角度θの方向より複写光を照明す
る。照明光の入射角は、ホログラム撮影時の参照光の入
射角度とθだけ異なる角度で入射したことになる。
aの再生像は、撮影時のパターンマスクの配置条件か
ら、ホログラム面上に存在し、参照光角度と照明光角度
の角度の差による再生位置への影響はないが、パターン
マスクbは撮影時にホログラム面上より距離dだけ奥に
あるため、tanθ*dだけ再生像がシフトする。ただ
し、dが非常に小さい場合で、近軸の点を考えた場合
で、収差などは考慮していない。
り、表示パターンの観察領域Aと非表示領域Bと非表示
領域Cの配置は図示のようになり、図3で示す全速ミラ
ーへの反射方向に相当する複写装置光軸は非表示領域に
入るため、このパターンは完全には複写されない。
a,パターンマスクbを配置して撮影したリップマンホ
ログラムを、図3で示した光学系の複写装置によって複
写する際のホログラムの再生条件を示す説明図である。
な方向を複写装置光軸として、この光軸と角度θの方向
より複写光を照明する。同様に、ホログラムからのパタ
ーンマスクbの再生像のシフトにより、表示パターンの
観察領域Dと非表示領域Eと非表示領域Fの配置は図示
のようになり、図3で示す全速ミラーへの反射方向に相
当する複写装置光軸は表示領域に入るため、このパター
ンは完全に複写されることになる。
ンの組み合わせにより文字,記号等のパターンを記録す
ることで、複写を行うことによって、ホログラムに撮影
記録された画像パターンとは異なる前記の文字,記号等
のパターンが現れて複写物であることが明白となる。
施形態を詳細に説明する。図6は、本発明のホログラム
撮影工程の一例について、第1ステップ(マスターホロ
グラムの撮影記録)を示したものである。照明された被
写体(拡散板)にパターンマスクbを密着し、パターン
マスクaを距離dの位置に配置する。双方のパターンマ
スクの開口部分を通過した光を物体光とし、参照光を照
射して感光材料H1上で撮影記録する。
最終ホログラムの撮影記録)を示したものである。第1
ステップで撮影記録したH1に、参照光に共役な方向か
ら再生光を入射し、パターンマスクの実像を再生する。
パターンマスクaの再生実像上に感光材料H2を配置
し、H1と反対の垂直方向から参照光を入射しリップマ
ンホログラムH2を撮影記録する。
マスクaの一例を示す平面図である。パターンマスクa
は、一種類の大きさの円形の開口部の集まりによって、
パターンaを構成する。
面図である。パターンマスクbは、二種類の大きさ(一
方はパターンマスクaの円形と同等であり、他方はパタ
ーンマスクaの円形よりも大きく「X」を表示するよう
に配置されている)の円形の開口部の集まりによって、
パターンbを構成する。
て撮影記録されたリップマンホログラム(複写防止体)
を複写した場合の複写物を示す説明図である。パターン
マスクa,bの重なり方に依存して、「X」を表わす部
分だけにパターンaが再現される。
して拡散板を用いたが、それに限られるものではなく、
装飾画像を構成する何らかの絵柄を再生するホログラム
であっても良い。
物への入射角度は、垂直ではなくある程度の角度θを有
している。ホログラムの撮影記録時の参照光を垂直に入
射することで、複写時に照明光の入射方向と前記の参照
光の角度に差が生じることで、パターンマスクの再生位
置に差が生じ、非表示部は複写の時に露光不足となり複
写ができなくなる。
ログラムに限定されるわけではなく、レリーフ型の透過
型実像再生ホログラムでも実施することが可能である。
物品表面に形成することによって、複写による偽造が妨
げられることになる。偽造防止が必要な物品としては、
カード,プリペイドカード,商品券,トラベラーズチェ
ック,通帳,切符,入場券,名刺などの信用が求められ
るもの全てに適用でき、紙,樹脂,金属材など材質を問
うものではない。ホログラムを物品表面に形成する方法
としては、転写シートもしくはシール(ラベル)の形態
として、固着形成するのが好ましい。
写物の見え方が明らかに元々のパターンに対して違和感
を持って視覚されるため、複写物であることが判別でき
るような複写防止体が提供される。特に、ホログラムか
らは元々肉眼で視覚されず、複写によって初めて現れる
パターンが視覚されることになるので、複写物に対する
違和感の伴い方が一層顕著である。本発明では、適用す
る物品表面に印刷パターンは必要とせず、ホログラム単
体であっても、上記効果を奏することが可能である。
スクを重ねて配置した状態を示す説明図。
スクを重ねて配置した状態を示す説明図。
図。
図。
明図。
を示す説明図。
の撮影)を示す説明図。
術を示す説明図。
Claims (3)
- 【請求項1】所定方向に対してのみ装飾画像を再生回折
するように、観察領域の制限されたホログラムからなる
複写防止体を物品の所定箇所に配置したことを特徴とす
る複写防止が図られた物品。 - 【請求項2】異なる開口形状を有する複数枚の遮光パタ
ーンマスクそれぞれの開口部を通過した、装飾画像を構
成する物体光と参照光とをホログラム撮影することによ
り、開口部の重なり方に依存して観察領域の制限された
ホログラムを複写防止体とする請求項1記載の複写防止
が図られた物品。 - 【請求項3】異なる開口形状を有する複数枚の遮光パタ
ーンマスクを用い、 前記マスクを、マスターホログラムと感光材料の間で離
間させて配置し、 装飾画像を構成するマスターホログラムからの再生光
を、前記遮光パターンマスクそれぞれの重なった開口部
を通過させて物体光とし、 前記物体光と、それとは異なる参照光とを感光材料で干
渉させホログラム撮影した最終ホログラムを作製し、 前記最終ホログラムから構成した複写防止体を、物品の
所定箇所に固着させることを特徴とする請求項2に記載
の複写防止が図られた物品の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP18929296A JP4066463B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 複写防止体の製造方法及び複写防止体 |
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Publications (2)
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---|---|
JPH1035087A true JPH1035087A (ja) | 1998-02-10 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP4066463B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2004085681A (ja) * | 2002-08-23 | 2004-03-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 潜像入り回折格子表示体 |
WO2007047642A1 (en) * | 2005-10-14 | 2007-04-26 | 3M Innovative Properties Company | Imaged anti-copy film |
US7467873B2 (en) | 2005-10-14 | 2008-12-23 | 3M Innovative Properties Company | Privacy film |
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JP2012046204A (ja) * | 2010-08-26 | 2012-03-08 | Dainippon Printing Co Ltd | 窓付き封筒 |
-
1996
- 1996-07-18 JP JP18929296A patent/JP4066463B2/ja not_active Expired - Fee Related
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