JPH1034540A - メタルボンド砥石 - Google Patents

メタルボンド砥石

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JPH1034540A
JPH1034540A JP8206670A JP20667096A JPH1034540A JP H1034540 A JPH1034540 A JP H1034540A JP 8206670 A JP8206670 A JP 8206670A JP 20667096 A JP20667096 A JP 20667096A JP H1034540 A JPH1034540 A JP H1034540A
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JP
Japan
Prior art keywords
metal
abrasive grains
groove
grinding wheel
bonding material
Prior art date
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Application number
JP8206670A
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English (en)
Inventor
Noboru Hiraiwa
昇 平岩
Akira Suzuki
旭 鈴木
Koji Morita
宏司 森田
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Toyoda Van Moppes Ltd
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Van Moppes Ltd
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送り方向断面における砥粒間間隔を均等化す
る。 【解決手段】 金属製砥石台金2の、その表面部22
に、複数本のV溝21を、平行に、かつ、等間隔状に設
ける。このようなV溝21のところに、ダイヤモンドあ
るいは立方晶窒化ホウ素(CBN)からなる砥粒1を設
ける。これら砥粒1を、上記V溝21内に、メタルボン
ド材3を介して取り付ける(接合する)。このメタルボ
ンド材3としては、チタン(Ti )を含む金属製ロー材
からなるものであって上記ダイヤモンド砥粒1等との間
において濡れ性の良いもの、あるいはニッケルメッキ手
段等からなるものが採用される。 【効果】 砥粒はV溝内に設置されることとなるので、
上記ボンド材によって、強固に、上記砥石台金上に保持
されることとなる。また、相隣るV溝にて形成される隙
間が、クーラントの流通路等を形成するようになり冷却
効率を高めることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤモンド砥粒
を用いたメタルボンド砥石に関するものであり、特に、
砥粒の取り付けられる砥石台金の表面部に複数列のV溝
を平行に設けるようにしたメタルボンド砥石に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のメタルボンド砥石は、図5に示す
如く、金属製の砥石台金90の表面上に、ダイヤモンド
粒からなる砥粒10が、濡れ性の良い金属製接合材50
にて取り付けられるようになっているものである。そし
て、このような構成からなるメタルボンド砥石の製造に
あたっては、まず、上記金属製接合材50を形成するこ
ととなる所定の金属粉末及び有機バインダ等の混ぜ合わ
された状態のものからなるペースト状混合物を、上記砥
石台金90の表面上に塗布し、このような状態の上記ペ
ースト状混合物の上方からダイヤモンド粒等からなる砥
粒10をばらまくことによって付着させる。そして、こ
のように、上記砥石台金90の表面上への上記砥粒10
の仮付けが行なわれた状態のものをベースに、所定の温
度にて焼成を行なう。これによって、図5に示すよう
な、砥粒10の周りにボンド材50の濡れ上がった状態
のメタルボンド砥石が形成されることとなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のものは、図5に示す如く、砥粒と砥粒との間の距
離(T)が、不ぞろいの状態となる場合がある。特に、
各砥粒10の、その粒径の小さなもの、すなわち、微細
な砥粒10を用いる場合において、その傾向が著しく現
れる。例えば、砥粒10を上記砥石台金90上に塗布さ
れたペースト状混合物上に上方からばらまく(散布す
る)ことによって付着(仮付け)させるようにする場
合、これら各砥粒10は、静電気の作用等により、ある
ものは、近接した状態でペースト状混合物上へと落下し
て行くし、また、あるものは、大きく離れた状態で落下
して行き、上記ペースト状混合物上に付着することとな
る。このように、従来のものにおいては、上記砥粒10
を砥石台金90の表面上に均一に分散させるのが難しい
という問題点がある。そして、このように、相隣る砥粒
10どうしが、近接した状態で砥石台金90上に付着し
た状態の部分においては、研削作業中において、研削油
(クーラント)が十分に供給されにくいという問題が生
ずる。このような問題点を解決するために、研削加工時
における本砥石の進行方向において、各砥粒間のピッチ
(隙間)が一定の値となるようにし、これによって研削
面へのクーラントの供給が十分に行なわれるようにした
メタルボンド砥石を提供しようとするのが、本発明の目
的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、請求項1記載の発明においては、微細な
砥粒を砥石台金の表面部に有するものであって、これら
が金属製接合材にて結合される構成からなる、いわゆる
メタルボンド砥石に関して、上記砥石台金の表面部にV
溝を設け、当該V溝内に、ダイヤモンド及び立方晶窒化
ホウ素(CBN)のうち、少なくともいずれか一方のも
のにて形成される砥粒を設置し、これら各砥粒を、上記
砥石台金のV溝のところに、金属製材料からなるボンド
材、すなわち、メタルボンド材にて結合させるようにし
た構成を採ることとした。
【0005】このような構成を採ることにより、本発明
のものにおいては次のような作用を呈することとなる。
すなわち、砥石台金上に結合される各砥粒は、すべて、
所定のV溝内に設置されることとなるので、当該砥粒が
研削刃物として研削加工に携わる際、当該各砥粒の先端
部(刃先部)には、図2に示すようなPの力が加わるこ
ととなるが、砥粒の設置されている砥石台金の表面部と
上記砥粒の先端部との間の距離は小さくなっているの
で、このPの力に基づく、当該砥粒を倒そうとするモー
メントは小さな値となる。従って、従来のものに比べ
て、砥粒を砥石台金から剥離させようとする力は小さく
なる。また、図2に示す如く、研削加工中においてワー
クからは力(P)が入力することとなるが、砥粒の収納
されるV溝の部分が、上記Pの方向に対して所定の傾斜
角を有するようになっているので、上記Pの力に対し
て、その分力であるF(方向)の力が上記砥粒のところ
には作用することとなる。これらによって、各砥粒は、
上記砥石台金のV溝内に強固に保持されることとなり、
砥粒の早期脱落等が防止されるようになる。
【0006】次に、請求項2記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項1記載
のものと同じである。その特徴とするところは、上記請
求項1記載のものに加えて、上記V溝を、上記砥石台金
の表面部に、複数本、平行に設けるようにしたことであ
る。このような構成を採ることにより、本発明のものに
おいては、次のような作用を呈することとなる。すなわ
ち、各砥粒は、上記砥石台金の表面上に平行に形成され
たV溝内に納まることとなり、この相隣るV溝内に設置
されることとなった各砥粒間どうしにおいては、その間
隔が一定の値に保たれることとなる。従って、このV溝
を、砥石が研削加工に従事する際の研削砥石の進行方向
(送り方向)に対して、一定の間隔を有するように設定
しておけば、研削加工中における研削工具の送り方向に
対する各砥粒の間隔は、常に、一定の値に保たれること
となる(図3参照)。そして、この間隔、すなわち、相
隣るV溝の間に形成される隙間が、クーラントの流通
路、あるいは研削屑の排出路を形成することとなる。そ
の結果、本発明においては、冷却性能及び研削屑の排出
機能が高められることとなる。
【0007】次に、請求項3記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項1記載
のものと同じである。その特徴とするところは、上記砥
粒を上記V溝内に接合(結合)させるボンド材を、ダイ
ヤモンド砥粒等との間において濡れ性の良い性状を有す
る金属製接合材からなるようにしたことである。すなわ
ち、メタルボンド砥石において、上記ボンド材を、チタ
ン(Ti )を含む周期律表第4A族の金属、バナジウム
(V)を含む周期律表第5A族の金属、及びクロム(C
r )を含む周期律表第6A族の金属のうちの、いずれか
一つのものと、銅(Cu )、銀(Ag )を含む周期律表
第1B族の金属と、の合金にて形成させるようにした構
成を採ることとしたことである。このような構成を採る
ことにより、上記砥粒の周りには、チタン(Ti )を含
む濡れ性の良い金属製ロー材からなるボンド材が濡れ上
がって来て、上記砥粒を強力に保持(グリップ)するこ
ととなる。また、このような濡れ上がり現象に基づい
て、各砥粒の間には、凹陥状のポケット部が形成される
こととなる(図2参照)。このポケット部がクーラント
の流通路を形成するとともに、研削屑の排出路を形成す
ることとなる。その結果、本発明においては、研削面に
おける冷却性能が高められるとともに、研削屑の排出機
能が高められることとなる。
【0008】次に、請求項4記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項1記載
のものと同じである。その特徴とするところは、上記砥
粒を上記砥石台金のV溝のところに結合させるボンド材
を、メッキ手段にて形成されるメタルボンド材からなる
ようにしたことである。このような構成を採ることによ
り、本発明のものにおいては、簡単な接合手段(結合手
段)にて、上記砥粒を砥石台金の表面上に保持すること
ができるようになる。すなわち、本発明のものにおいて
は、上記砥粒は、砥石台金上に設けられるV溝内に設置
されるようになっており、その大部分は、上記V溝の壁
にて保持されることとなる。従って、ワークの加工等に
供された場合、ワークからは、図2に示すようなPの力
が上記砥粒の先端部のところに入力されることとなる
が、このPの力は、上記V溝の壁のところでFの力へと
変換されることとなる。これによって、砥粒はV溝の内
部へと押し付けられることとなる。従って、当該砥粒
は、当該砥粒の周りに設けられたメタルボンド材によっ
て、上記砥石台金のV溝のところに確実に固定されるこ
ととなる。
【0009】また、このようなメッキ手段によるメタル
ボンド材の形成にあたっては、上記V溝を形成するシャ
ープエッジのところに、多くの金属イオンが付着するこ
ととなる。その結果、図4に示す如く、上記砥粒の周り
を囲むようにメッキ材が付着することとなる。従って、
砥粒は、本メッキ手段に基づくメタルボンド材にて、そ
の周りが堤状に取り囲まれることとなり、砥粒は本メタ
ルボンド材にて上記砥石台金のV溝のところに確実に保
持(固定)されることとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1ないし図4を基に説明する。本発明の実施の形態に関
するものの、その構成は、図1に示す如く、金属製部材
からなるものであって、その表面部22のところに複数
本のV溝21が平行に設けられた形態からなる砥石台金
2と、当該砥石台金2の上記V溝21内に設置されるも
のであって微細な粒体からなる砥粒1と、当該砥粒1を
上記V溝21に結合(接合)させるように機能する金属
製材料からなるボンド材(メタルボンド材)3と、から
なることを基本とするものである。
【0011】このような基本構成において、上記砥粒1
は、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホウ素(CBN)
からなる微細な粒状体にて形成されるようになっている
ものである。また、このような砥粒1を上記砥石台金2
の表面部22に形成されたV溝21内へ接合させるボン
ド材3は、金属製接合材からなるものであり、いわゆる
メタルボンド材と称されるものである。そして、本実施
の形態のものにおいては、ダイヤモンド砥粒等との間に
て濡れ性の良い性状を有する金属製ロー材、あるいはメ
ッキ手段にて形成されるメタルボンド材が採用されるよ
うになっている。
【0012】次に、このようなメタルボンド材3のう
ち、濡れ性の良い金属製ロー材等からなるボンド材につ
いて、その接合方法も含めて説明する。まず、チタン
(Ti )を含む周期律表第4A族の金属、あるいはバナ
ジウム(V)を含む周期律表第5A族の金属、またはク
ロム(Cr )を含む周期律表第6A族の金属のうちのい
ずれか一つのものによって形成される金属粉末と、銅
(Cu )、銀(Ag )等の周期律表第1B族の金属粉末
と、更には、当該周期律表第1B族の金属との間におい
て合金を形成するスズ(Sn )、亜鉛(Zn )、鉄(F
e )等の金属の粉末とを、適当な有機バインダーを加え
て混合し、ペースト状のもの(混合物)を造る。そし
て、このようなペースト状の混合物を、図1及び図2に
示すような砥石台金2の表面部22に形成されたV溝2
1内に塗布する。次に、このような状態のペースト状混
合物の上に、ダイヤモンド砥粒あるいはCBN砥粒を付
着させる。これによって、V溝21内にペースト状混合
物を介して砥粒1の付着した状態のものが形成される。
【0013】次に、このようにして所定の状態に形成さ
れたものを、焼成工程にて焼成する。なお、この焼成に
あたっては、上記ボンド3を形成する金属材が酸化物を
形成することのないようにするため、上記焼成工程を行
なう炉内の雰囲気を、アルゴンガス等の不活性ガスの充
填された状態、または、真空状態に保持する。このよう
な状態において焼成工程が行なわれる。また、このとき
の炉内は、840℃ないし940℃程度の温度に保たれ
る。この温度は、砥粒1の表面にチタンカーバイト(T
i C)からなるメタライジング層が形成されるととも
に、ボンド材3を形成する各種金属が溶融して合金を形
成する範囲の温度である。すなわち、あまり高温状態
で、かつ、長時間加熱されると、砥粒1が、例えばダイ
ヤモンドである場合、当該砥粒1の表面のチタンカーバ
イト層(Ti C)が深くなり過ぎ、ボンド材3との結合
強度が低下するおそれがあるからである。
【0014】このような工程を経ることによって、各砥
粒1の周りは、図2に示す如く、濡れ上がった金属製の
ボンド材3によって被われるとともに、各砥粒1は上記
V溝21内に強固に保持(グリップ)されることとな
る。また、ボンド材3とV溝21の壁部との間において
も、両者は金属どうしであるので、合金を形成し、強固
に結合されることとなる。そして、上記ボンド材3の濡
れ上がりの際に、当該ボンド材3が引き上げられ、砥粒
1と砥粒1との間には、図2に示す如く、凹陥状のポケ
ット部5が形成されることとなる。
【0015】なお、上記構成において、上記メタライジ
ング層は、上記チタンカーバイト(Ti C)の代わり
に、バナジウムカーバイト(VC)、あるいはクロムカ
ーバイト(Cr C)等にて形成される場合もある。この
場合においても、これらメタライジング層と銅(Cu
)、銀(Ag )を含む周期律表第1B族の金属とは融
合しやすくなっているので、ダイヤモンド砥粒1とボン
ド材3との濡れ性が良くなり、両者の結合力は強固にな
る。また、上記構成は、砥粒1に立方晶窒化ホウ素(C
BN)を用いた場合にも、同じように、ホウ素(B)と
チタン(Ti )との間においてメタライジング層が形成
されることにより、強力な結合が行なわれることとな
る。
【0016】なお、このような工程において、上記V溝
21内に塗布されたペースト状混合物のところに、微細
な砥粒1を上方からばらまくことによって付着させる場
合、当該砥粒1は、図3に示す如く、一つのV溝21内
に付着する各砥粒間においては、その間隔が不ぞろいの
状態となるが、これら砥粒1は、上記平行に設けられた
V溝21内にしか付着しないようになっているので、研
削工具の送り方向の断面において見れば、図2に示す如
く、各砥粒1は、等間隔(T)状に、設置されることと
なる。従って、この等間隔状に設けられた隙間のところ
が、図3の白抜き矢印図示の如く、クーラントの流通路
あるいは研削屑の排出路を形成することとなる。
【0017】次に、上記ボンド材3として、メッキ手段
に基づくメタルボンド材が採用された場合の構成につい
て、図4を基に説明する。この場合も、その基本的な点
は、上記濡れ性の良い金属製ロー材を用いた場合と同じ
である。すなわち、クロムメッキ手段あるいはニッケル
メッキ手段等の金属メッキ手段からなる場合、これらの
金属は、上記砥粒1を形成するダイヤモンドとの間にお
いて濡れ性が良くないので、砥粒1の周りにはボンド材
3による濡れ上がり部は形成されない。しかしながら、
本実施の形態のものにおいては、砥粒1はV溝21内に
設置されるようになっているので、従来のもの程、メッ
キ層にて上記砥粒1を保持する必要がない。すなわち、
メッキ層の部分を薄くすることができる。また、本V溝
21の、その壁面が形成されるところには、砥石台金2
の表面部22との間にシャープエッジ部211が形成さ
れることとなる。従って、メッキ処理を施すことによっ
て、この部分(シャープエッジ部)211には、クロム
イオンあるいはニッケルイオン等の金属イオンが多く集
中することとなり、これらの金属が集中的に析出するこ
ととなる。その結果、この部分には、図4に示す如く、
砥粒1の周りを囲むように堤状の盛り上がり部31が形
成されることとなる。この盛り上がり部31によって、
上記砥粒1は、上記砥石台金2のV溝21のところに、
確実に固定されることとなる。
【0018】次に、このような構成からなる本実施の形
態のものについての、その作用等について説明する。す
なわち、各砥粒1は、図3に示す如く、上記砥石台金2
の表面部22上に形成されたV溝21内に納まるように
なっている。そして、この相隣るV溝21間の距離は一
定の値(T)に保たれるようになっている。従って、研
削加工中における研削工具の送り方向(矢印方向)に対
する各砥粒1の間隔は、図2に示す如く、常に、一定の
値(T)を有するようになる。そして、この間隔、すな
わち、相隣るV溝21の間に形成される隙間が、クーラ
ントの流通路、あるいは研削屑の排出路を形成すること
となる(図3の白抜き矢印図示)。その結果、本実施の
形態のものにおいては、冷却性能及び研削屑の排出機能
が高められることとなる。
【0019】また、各砥粒1は、図2及び図4に示す如
く、すべて、所定のV溝21内に設置されるようになっ
ている。従って、当該砥粒1が研削刃物として研削加工
に携わる場合、当該各砥粒1の先端部(刃先部)には、
図2に示すようなPの力が加わることとなるが、これに
対して、当該砥粒1を倒そうとするモーメントは小さな
値となる。すなわち、従来のものに比べて、砥粒1を砥
石台金2から剥離させようとする力は小さな値となる。
また、図2に示す如く、研削加工中においてワークから
は力(P)が入力することとなるが、砥粒1の収納され
るV溝21の壁面が、上記Pの方向に対して所定の傾斜
角を有するようになっているので、砥粒1には、上記P
の力に対して、その分力であるF(方向)の力が作用す
ることとなる。これらによって、各砥粒1は、上記砥石
台金2のV溝21内に強固に保持されることとなり、砥
粒の早期脱落等が防止されるようになる。
【0020】また、ボンド材3として、チタン(Ti )
等を含む濡れ性の良い金属製ロー材からなるものが採用
される場合においては、上記砥粒1の周りには、図2に
示す如く、ボンド材3の濡れ上がり現象に基づいて、凹
陥状のポケット部5が形成されることとなる。このポケ
ット部5がクーラントの流通路を形成するとともに、研
削屑の排出路を形成することとなる。その結果、研削面
における冷却性能の向上が図られることとなる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、微細な砥粒を砥石台金
の表面部に有するものであって、これらが金属製接合材
にて結合されるメタルボンド砥石に関して、上記砥石台
金の表面部に、複数列のV溝からなる平行溝を設け、当
該V溝内に、ダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ素(CB
N)のうち、少なくともいずれか一方のもの、または、
これらの混合されたものにて形成される砥粒を設置し、
これら各砥粒を、上記砥石台金のV溝のところに、金属
製材料からなるボンド材、すなわち、メタルボンド材に
て結合させるようにした構成を採ることとしたので、本
メタルボンド砥石は、その研削加工における送り方向の
断面において、相隣る砥粒の間に、等間隔状の隙間が形
成されるようになった。そして、この隙間が、クーラン
トの流通路及び研削屑の排出路を形成することとなり、
その結果、本メタルボンド砥石による研削加工において
は、冷却性能の向上等を図ることができるようになっ
た。また、V溝内に各砥粒が設置されるようになったの
で、砥粒の砥石台金上への結合が強固に保持されること
となり、砥粒の早期脱落等が防止されるようになった。
その結果、生産性の向上等が図られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態に関するものの、その送
り方向の断面形態を示す図である。
【図3】本発明にかかる砥粒の砥石台金表面部への分布
状態を示す平面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に関するものの、砥粒
の結合構造を示す部分断面図である。
【図5】従来例における砥粒の結合構造を示す部分断面
図である。
【符号の説明】
1 砥粒 2 砥石台金 21 V溝 211 シャープエッジ部 22 表面部 3 ボンド材(メタルボンド材) 31 盛り上がり部 5 ポケット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 宏司 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面部にV溝を有する砥石台金と、当該
    砥石台金の上記V溝内に設置されるものであって、ダイ
    ヤモンド及び立方晶窒化ホウ素(CBN)のうち、少な
    くともいずれか一方のものにて形成される砥粒と、当該
    砥粒を上記砥石台金のV溝のところに結合させるもので
    あって金属製材料からなるボンド材と、からなることを
    特徴とするメタルボンド砥石。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメタルボンド砥石におい
    て、上記砥石台金の表面部に、複数本のV溝を、平行に
    設けるようにした構成からなることを特徴とするメタル
    ボンド砥石。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のメタルボ
    ンド砥石において、上記ボンド材を、チタン(Ti )を
    含む周期律表第4A族の金属、バナジウム(V)を含む
    周期律表第5A族の金属、及びクロム(Cr )を含む周
    期律表第6A族の金属のうちの、いずれか一つのもの
    と、銅(Cu )、銀(Ag )を含む周期律表第1B族の
    金属と、からなるようにしたことを特徴とするメタルボ
    ンド砥石。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載のメタルボ
    ンド砥石において、上記ボンド材を、メッキ手段にて形
    成される金属製ボンド材からなるようにしたことを特徴
    とするメタルボンド砥石。
JP8206670A 1996-07-17 1996-07-17 メタルボンド砥石 Pending JPH1034540A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006035728A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Asahi Diamond Industrial Co Ltd コアドリル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006035728A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Asahi Diamond Industrial Co Ltd コアドリル

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