JPH10341589A - 動力発生装置およびそれを備えた電気洗濯機 - Google Patents

動力発生装置およびそれを備えた電気洗濯機

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JPH10341589A
JPH10341589A JP9148885A JP14888597A JPH10341589A JP H10341589 A JPH10341589 A JP H10341589A JP 9148885 A JP9148885 A JP 9148885A JP 14888597 A JP14888597 A JP 14888597A JP H10341589 A JPH10341589 A JP H10341589A
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inverter
current
interrupt signal
phase winding
power
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英樹 両角
Kazuhiko Asada
和彦 麻田
Yoshiaki Sakida
義明 崎田
Hidekazu Yamashita
秀和 山下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバータ制御の動力発生装置は、巻線の内
断線が発生しても正常状態時の動力性能を発生させよう
として、断線していない巻線に電力を過大に供給し、正
常状態時よりも大きい電流で前記電動機を駆動し続け、
前記インバータの構成部品に対し、定格を越えた電流が
流れ、当該部品の誤動作、破壊、焼損などが発生すると
いう課題や、前記電動機を過熱・焼損するという課題を
有していた。 【解決手段】 本発明は、電動機1に電力を供給するイ
ンバータ3と、位置検知手段11等からの信号が変化し
た瞬間に、割り込み信号を発生する割り込み信号発生手
段21とを備え、前記割り込み信号発生手段21が出力
した割り込み信号に同期して、前記インバータ3に流れ
る電流値を検知する電流検知手段16を有する制御手段
を有する動力発生装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、民生用または産業
用の機器に利用される動力発生装置と、一般家庭で使用
される電気洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の動力発生装置について、図11を
用いて説明する。図11は従来の動力発生装置の構成の
一例で、電動機1と、電動機1に3相電流を供給するイ
ンバータ3と、直流電源変換装置を介してインバータ3
に電力を供給する商用電源17で構成される。
【0003】電動機1は、図11には特に図示していな
いが、第1の物体と第2の物体から構成されており、第
1の物体は3相巻線2を有し、3相巻線2はU、V、W
なる端子を有し、また、前記第2の物体はリング状から
なる2極の永久磁石で構成され、界磁を与えている。イ
ンバータ3は、第1のスイッチング素子4と第2のスイ
ッチング素子5の直列回路と、第3のスイッチング素子
6と第4のスイッチング素子7の直列回路と、第5のス
イッチング素子8と第6のスイッチング素子9の直列回
路で構成され、前記スイッチング素子はIGBTと逆導
通ダイオードを並列接続して構成されている。
【0004】3相巻線2のU、V、W端子は前記スイッ
チング素子の直列回路の二つのスイッチング素子の接続
点に接続され、二つの素子のオン・オフの組み合わせに
より、3相巻線2のU、V、W端子を正電圧、零電圧、
開放の3状態にする。前記スイッチング素子のオン・オ
フはマイコン等の制御手段91によって行われている。
【0005】位置検知手段は例えば第1のホールIC1
1、第2のホールIC12、第3のホールIC13で構
成され、この3つのホールICの信号のハイ、ローによ
って前記第2の物体の前記第1の物体に対する相対的な
位置を検知するものである。前記直流電源変換装置は、
ここではダイオードブリッジ18とチョークコイル19
と平滑用コンデンサ20で構成される。
【0006】ここで、動作について説明する。前記3つ
のホールICは電気角で120度離れて配置されてお
り、右回転の場合、3つのホールICは図12のように
ハイ、ローを出力する。制御手段91は前記3つのホー
ルICの信号を入力して、あらかじめ設定されたテーブ
ルを元に所定のスイッチング素子をオン・オフする。こ
うすることで、U−V端子間、U−W端子間、V−W端
子間、V−U端子間、W−U端子間、W−V端子間、U
−V端子間に電圧が順次入力され、3相巻線2に電流を
供給する。
【0007】ここで、前記第2の物体は永久磁石により
界磁を与えているので、フレミング左手の法則により、
電動機1は動力を発生し続ける。ここで、インバータ2
が3相巻線2に供給する電流は図12の様になる。
【0008】ちなみに、3相巻線2の一つの導体に流れ
る電流をi、前記第2の物体の永久磁石が発生している
磁束密度をb、前記永久磁石に対向している3相巻線2
の巻線導体の長さをl、発生する力をfとすると、f=
bilとなり、発生するトルクは、fに導体数と半径を
乗じた値となる。
【0009】このように、図11の動力発生装置は、電
動機1がインバータ3より3相電力を給することで、前
記第2の物体がトルクを受けながら回転することによ
り、動力を発生する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の動力発生装置では、例えば、3相巻線を構成する三
つの巻線のうちの一つが断線し、非導通状態となった場
合、制御手段により、インバータが残りの二つの巻線の
端子間に交互に電力を供給することで、断線前と同じ回
転数、またはトルクの状態にするものであった。
【0011】このため、前記制御手段により、正常状態
時の動力性能を発生させようとして、残り二つの巻線に
電力を過大に供給し、正常状態時よりも大きい電流で前
記電動機を駆動し続け、前記インバータの構成部品に対
し、定格を越えた電流が流れ、当該部品の誤動作、破
壊、焼損などが発生するという課題や、前記電動機を過
熱・焼損するという課題を有していた。
【0012】本発明は従来の課題を解決し、信頼性と安
全性の高い動力発生装置を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、電動機に電力を供給するインバータと、位
置検知手段からの信号が変化した瞬間に、割り込み信号
を発生する割り込み信号発生手段とを備え、前記割り込
み信号発生手段が出力した割り込み信号に同期して、前
記インバータに流れる電流値を検知する電流検知手段を
有する制御手段を有する動力発生装置を提供するもので
ある。
【0014】このように、前記割り込み信号発生手段と
前記電流検知手段を有する前記制御手段を有すること
で、前記3相巻線を構成する三つの巻線のうちの一つの
巻線のみが断線した場合、前記3相巻線の電流経路は完
全に遮断されていないので、前記電動機は動作し続ける
が、前記電流検知手段が前記割り込み信号発生手段が出
力する割り込み信号に同期して前記インバータの入力電
流値を検知し、電流が流れているかを確認する。これに
より、前記一つの巻線が断線していることを検知し、前
記制御手段が前記六つのスイッチング素子を全てオフに
するので、前記インバータを停止し、前記3相巻線の断
線していない二つの巻線に、前記インバータから電力は
供給されなくなり、前記電動機は停止する。従って、前
記3相巻線の内の断線していない二つの巻線で、正常状
態時と同様の動力を発生させる為に、前記インバータの
入力電流を大きくすることがなくなるので、前記巻線の
断線による前記電動機の過熱を防止でき、かつインバー
タの構成部品までもが過電流にり過熱・焼損を起こすこ
ともなくなる。従って、前記電動機の断線という異常状
態においては、すぐに動作を停止する安全性を有し、ま
た、すぐに、前記電動機の断線を修理することにより復
旧させることも可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するために本発明
の請求項1記載の発明は、n相巻線を有する第1の物体
と、前記n相巻線に流れる電流により,前記第1の物体
と相互に電磁力を発生する第2の物体からなる電動機
と、前記n相巻線に電力を供給するインバータと、前記
第1の物体に対する前記第2の物体の相対的な位置を検
知する位置検知手段と、前記位置検知手段からの信号が
変化した瞬間に、割り込み信号を発生する割り込み信号
発生手段と、前記割り込み信号発生手段が出力した割り
込み信号に同期して、前記インバータに流れる電流値を
検知する電流検知手段を有する制御手段を有する動力発
生装置を提供するものである。
【0016】この構成により、前記n相巻線を構成する
n本の巻線のうちの一つの巻線のみが断線した場合、前
記n相巻線の電流経路は完全に遮断されていないので、
前記電動機は動作し続けるが、前記電流検知手段が前記
割り込み信号発生手段が出力する割り込み信号に同期し
て前記インバータの入力電流値を検知し、電流が流れて
いるかを確認することで、前記一つの巻線が断線してい
ることを検知し、前記制御手段が前記スイッチング素子
を全てオフにする。
【0017】これにより、前記インバータを停止し、前
記n相巻線の断線していない巻線に、前記インバータか
ら電力は供給されなくなり、前記電動機は停止する。従
って、前記n相巻線の内の断線していない巻線で、正常
状態時と同様の動力を発生させる為に、前記インバータ
の入力電流を大きくすることがなくなるので、前記巻線
の断線による前記電動機の過熱を防止でき、かつインバ
ータの構成部品までもが過電流により過熱等を起こすこ
ともなくなる。従って、前記電動機の断線という異常状
態においては、すぐに動作を停止する安全性を有し、ま
た、すぐに、前記電動機の断線を修理することにより復
旧させることも可能となる。
【0018】また、本発明の請求項2記載の発明は、請
求項1記載の発明に加え、制御手段は、記憶部を有し、
前記記憶部は割り込み信号発生手段が出力した割り込み
信号に同期して電流検知手段からのインバータ入力電流
値を複数回前から記憶し、前記割り込み信号発生手段か
らの割り込み信号が入力されるたびに、前記複数個のイ
ンバータ電流入力値を比較し、この複数個のインバータ
電流入力値のうちの最大値と最小値に所定値以上の差が
生じると、前記インバータの動作を停止する動力発生装
置である。
【0019】この構成により、前記n相巻線を構成する
n本の巻線のうちの一つの巻線のみが断線した場合、前
記n相巻線の電流経路は完全に遮断されていないので、
残りの巻線に電流を流すことで、前記電動機は動作し続
けるが、前記インバータの入力電流は流れたり、流れな
くなったりする。前記電流検知手段が前記割り込み信号
発生手段が出力する割り込み信号に同期して前記インバ
ータの入力電流値を検知し、前記記憶部に記憶し、前記
記憶部に記憶した最近複数回の前記インバータの入力電
流値を比較し、その内の最大値と最小値の差が所定値以
上あると検知したときは、前記一つの巻線が断線してい
ることを検知し、前記制御手段が前記スイッチング素子
を全てオフにする。
【0020】これにより、前記インバータを停止し、前
記n相巻線の断線していない巻線に、前記インバータか
ら電力は供給されなくなり、前記電動機は停止する。従
って、前記n相巻線の内の断線していない巻線で、正常
状態時と同様の動力を発生させる為に、前記インバータ
の入力電流を大きくすることがなくなるので、前記巻線
の断線による前記電動機の過熱を防止でき、かつインバ
ータの構成部品までもが過電流にり過熱・焼損を起こす
こともなくなる。従って、前記電動機の断線という異常
状態においては、すぐに動作を停止する安全性を有し、
また、すぐに、前記電動機の断線を修理することにより
復旧させることも可能となる。また、常に前記n相巻線
を構成するnつの巻線に流れる電流値を比較しているの
で、ノイズによる誤動作も防止できる。
【0021】本発明の請求項3記載の発明は、請求項2
記載の発明に加え、制御手段は、起動後、割り込み信号
発生手段からの割り込み信号が所定数を超えるまで、記
憶部の最近複数回のインバータ入力電流値を比較せず、
前記インバータを動作し続けるものであり、この構成に
より、前記インバータを動作し続けるものにおいては、
例えば、前記電動機が正方向回転・逆方向回転を繰り返
すものにおいて、反転する瞬間に、高トルクを要するこ
とになるので、起動時に前記インバータの入力電流値が
大きく変化し、前記記憶部で記憶した前記最近複数回の
入力電流値のうちの最大値と最小値の差が所定値以上生
じる状態があっても、確実に前記動力発生装置を駆動す
ることが出来る。
【0022】また、本発明の請求項4記載の発明は、請
求項3記載の発明に加え、電動機は、n相巻線を構成す
るn本の巻線の内の少なくとも1つに所定温度以下で導
通状態となり、所定温度を超えると非導通状態となる電
流開閉手段を有するものであり、この構成により、例え
ば、過負荷状態時に、前記電動機が過熱され所定温度を
超えると、前記電流開閉手段が非導通となり、前記イン
バータは前記n相巻線の内の導通している巻線に電力を
供給することで、前記電動機に動力を発生させるが、前
記制御手段が、前記n相巻線のうちの一つの巻線が非導
通状態であることを検知し、前記スイッチング素子を全
てオフし、前記インバータを停止するので、前記n相巻
線の内の導通している巻線に、前記インバータから電力
は供給されなくなり、前記電動機は停止する。
【0023】従って、前記n相巻線の内の導通している
巻線で、正常状態と同様の動力を発生させるために、前
記インバータの入力電流を大きくすることがなくなるの
で、前記電動機を所定温度以上に過熱することを防止で
き、かつ前記電動機の非導通状態においても、前記イン
バータの構成部品に過電流を流さないようにすることが
でき、安全な動力発生装置を実現できる。
【0024】また、本発明の請求項5記載の発明は、請
求項3記載の発明に加え、電動機は、n相巻線を構成す
るn本の巻線の内の(n−1)本に電流開閉手段を有す
るものであり、また、本発明は前記請求項1〜5記載の
動力発生装置を有する電気洗濯機である。
【0025】また、前記制御手段は、起動後、前記割り
込み信号発生手段からの割り込み信号が所定数を超える
まで、前記記憶部の最近3回のインバータ入力電流値を
比較せず、また、前記電動機は、前記3相巻線を構成す
る3つの巻線の内の1つに所定温度以下で導通状態とな
り、所定温度を超えると非導通状態となる電流開閉手段
を有するものにおいては、例えば、過負荷状態時に、前
記電動機が過熱され所定温度を超えると、前記(n−
1)つの電流開閉手段の内の一つが他方の電流開閉手段
より先に非導通となり、前記インバータは前記n相巻線
のうちの導通している(n−1)本の巻線に電力を供給
することで、前記電動機に動力を発生させる。しかし、
前記制御手段が、前記n相巻線を構成する巻線の一つが
非導通状態であることを検知し、前記スイッチング素子
全てをオフし、前記インバータを停止するので、前記n
相巻線の内の導通している(n−1)本の巻線に、前記
インバータからは電力は供給されなくなり、前記電動機
は停止する。
【0026】従って、前記n相巻線のうちの導通してい
る(n−1)本の巻線で、正常状態時と同様の動力を発
生させるために、前記インバータの入力電流を大きくす
ることがなくなるので、前記電動機を所定温度以上に過
熱することを防止でき、かつ前記インバータの構成部品
にも過電流を流さないようにできる。
【0027】また、例えばノイズ等により、前記インバ
ータが故障して、前記電動機に過電流が流れ過熱した場
合においても、所定温度を超えた段階で、前記(n−
1)つの電流開閉手段が順次非導通となるので、前記n
相巻線の電流経路は完全に遮断され、前記電動機は停止
する。従って、どんな異常状態においても、前記電動機
を停止することができる安全な動力発生装置を実現でき
る。
【0028】また、本発明の請求項1〜5記載の動力発
生装置を有する電気洗濯機では、例えば、衣類の入れ過
ぎや、稼動部分へのボタンがらみなどによる過負荷状態
時に、前記電動機が過熱され、所定温度を超えると前記
電流開閉手段が非導通となる。
【0029】ここで、前記導通非導通検知手段が上記の
状態を検知し、前記インバータ停止手段により前記イン
バータを停止するので、前記電動機の過熱を防止し、か
つ前記インバータの構成部品に過電流を流さないように
するので、異常状態に対して安全な電気洗濯機を提供で
きる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)図1は第1の実施例における動力発生装置
の構成を示したものである。
【0031】図1において、電動機1は図には特に示し
ていないが3相巻線2を有する第1の物体と、リング上
の2極の永久磁石を配設してなる第2の物体から構成さ
れ、前記第1の物体は3相巻線2を構成する第1の巻
線、第2の巻線、第3の巻線を、図には特に示していな
いが、スロットを設けた鉄心に巻き付けることで構成さ
れている。インバータ3は、本実施例では、IGBTと
逆導通ダイオードの並列回路からなるスイッチング素子
で構成されている。第1のスイッチング素子4と第2の
スイッチング素子5の直列回路と、第3のスイッチング
素子6と第4のスイッチング素子7の直列回路と、第5
のスイッチング素子8と第6のスイッチング素子9の直
列回路で構成され、前記スイッチング素子の直列回路は
並列接続されている。ここで、前記スイッチング素子の
直列回路の両端は、入力端子で、直流電源が接続され、
前記スイッチング素子の直列回路を構成する二つのスイ
ッチング素子の接続点に、それぞれ出力端子を接続して
いる。
【0032】前記出力端子は、3相巻線2の3つの端
子、U端子、V端子、W端子に接続し、前記スイッチン
グ素子の直列回路を構成する二つのスイッチング素子の
オン・オフの組み合わせにより、前記U端子、V端子、
W端子を正電圧、零電圧、開放の3状態にする。前記ス
イッチング素子のオン・オフは、制御手段10と、第1
のホールIC11、第2のホールIC12、第3のホー
ルIC13からなる位置検知手段により制御されてい
る。ホールIC11、12、13は電気角で120度の
間隔で前記第2の物体が有する永久磁石に対向するよう
に前記第1の物体に配設されているものとする。
【0033】14は操作部で制御手段10に電動機1の
運転のオン・オフ、運転の向き、速度の指令を送信す
る。制御手段10は、処理部15と電流検知手段16で
構成され、処理部15には、あらかじめ運転の向きごと
にホールIC11、12、13の出力信号に対応して、
前記スイッチング素子のオン・オフを決定する図3のよ
うなデータテーブルが用意されており、操作部14から
の電動機1の運転・停止指令が停止となっている間に、
運転向きの指令に対応した前記データテーブルを設定し
ておき、運転時はこの設定されたデータテーブルを元に
前記スイッチング素子のオン・オフを行う。
【0034】また、速度制御については、所定期間の
間、ホールIC11のパルス数をカウントすることでフ
ィードバックを行い、前記スイッチング素子の導通比を
調整することで速度を操作部14からの指令値に安定さ
せている。電流検知手段16については、本実施例では
抵抗を使用するものし、前記抵抗の両端電圧でインバー
タ3の入力電流値を検知するものとする。
【0035】17は商用電源で、ダイオードブリッジ1
8、チョークコイル19、平滑用コンデンサ20からな
る直流電源変換装置を介して、インバータ3に接続して
いる。ただし、これは一例であり、電動機1の構成、イ
ンバータ3の構成等は、これに限定しない。
【0036】本実施例の割り込み信号発生手段21は、
ホールIC11、12、13が出力する信号のどれかが
変化するごとに、ハイからローに変化するパルスを処理
部15に出力する。本実施例においては処理部15は、
ハイからローへの変化のみしか前記割り込み信号を検知
できない低コストのマイクロコンピュータを使用するも
のである。ある程度、パルス幅を有しているのは、前記
割り込み信号とノイズを見間違えないようにするためで
ある。
【0037】本実施例では図2のような回路を用いるこ
ととするが、割り込み信号発生手段20はこれに限定す
るものではないし、処理部15についても、ハイからロ
ーの変化だけでなく、ローからハイの変化も検知できる
ものにしてもよい。
【0038】ここで、動作について説明する。例えば、
操作部14から電動機1の運転指令、運転向き指令とし
て右回転指令、速度指令を受け、所定時間後、操作部1
4から割り込み信号を受けると、処理部15は割り込み
信号を検知し、ホールIC11、12、13の出力信号
を確認する。前記右回転指令により右回転用データテー
ブルで、ホールIC11、12、13の出力信号に対応
した前記スイッチング素子のオン・オフを設定する。こ
こで、処理部15は次の割り込み信号が入力されるま
で、設定した前記スイッチング素子のオン・オフを固定
したままにする。
【0039】前記スイッチング素子のオン・オフを設定
すると、3相巻線2に電流が流れ、前記第2の物体の有
する永久磁石が界磁を与えているので、フレミング左手
の法則により電動機1は運転を開始する。前記第2の物
体がフレミング左手の法則により、前記第1の物体に対
し徐々に位置を変えていくと、前記第2の物体が有する
永久磁石の位置も変化していき、ホールIC11、1
2、13のどれか1つの地点の磁極が変化する。
【0040】すると、図2に示したような割り込み信号
発生手段21により、割り込み信号が出力され、処理部
15はこれを検知し、改めて、ホールIC11、12、
13の出力信号を確認し、前記右回転用データテーブル
でホールIC11、12、13の出力信号に対応した前
記スイッチング素子のオン・オフを設定する。こうする
ことで、3相巻線2の電流経路が前記第2の物体の有す
る永久磁石の磁極に対応したものになり、電動機1は回
転を続けるものである。
【0041】ここで、ホールIC11、12、13と前
記割り込み信号、前記スイッチング素子のオン・オフ、
インバータ3の入力電流の関係は図4のようになる。こ
うすることで、割り込み信号発生手段21から割り込み
信号が出力されたときのみ、インバータ3の入力電流値
を検知すれば、前記入力電流の最大値の近傍を確実に検
知することが出来る。
【0042】ここで、何らかの原因により、3相巻線2
の内の一つが断線すると、その瞬間、3相巻線2に流れ
る電流が減少するので、電動機1の回転数及びトルクは
低下する。
【0043】なお、処理部15はマイコンにより回転数
制御を行っており、電動機1の回転数、トルクを正常時
と同じしようとするために、インバータ3の入力電流の
平均値を断線前と同じにしようとして、3相巻線2の断
線されてない二つの巻線に過電流を流し、インバータ3
の入力電流波形は図4のように変化する。処理部15は
割り込み信号発生手段21が割り込み信号を出力する
と、電流検知手段16が出力するインバータ3の入力電
流値を検知するので、前記入力電流値が零になる時も検
知することとなり、3相巻線2を構成する巻線の内のい
ずれかが断線したものと検知し、前記六つのスイッチン
グ素子全てをオフにし、電動機1を停止する。
【0044】一般に平衡n相の電動機において、その一
相の巻線が断線すると、電流にアンバランスが生じるも
のであるが、本実施例では、3相の電動機を構成してい
るということから、その内の一相が断線したこと、上記
のように電流値を検知して、その結果をもとにして検知
することが出来るものである。
【0045】なお、本実施例においては、一旦インバー
タ停止手段が動作すると、ラッチされた状態となり、こ
れを解除するには、一度商用電源16を切り離す事が必
要となるものである。
【0046】ただし、本発明は上記ラッチ動作を行う構
成に限定するものでもなく、またその解除方法について
も、例えば解除信号を装置に入力することによって実現
するようにしてもよい。
【0047】以上のように、3相巻線2の内の一つの巻
線のみが断線しても、確実に検知して、インバータ3を
停止し、電動機1を停止することができ、断線状態のま
ま電動機1に電力を供給して、電動機1が過熱するのを
防止し、また、インバータ3に過電流が流れるのを防止
する、安全な動力発生装置を提供できるものである。
【0048】(実施例2)図5は第2の実施例である動
力発生装置の構成を示したものである。
【0049】制御手段31は、処理部32、電流検知手
段16、記憶部33を有し、本実施例では記憶部33は
処理部32を構成する低コストのマイコンのメモリーの
一部を利用するものとする。ここで、記憶部33は抵抗
で構成された電流検知手段15が出力するインバータ3
の入力電流値の最近3回の値を、割り込み信号発生手段
21が割り込み信号を出力するのに同期して、記憶する
ものである。また、処理部33は、最近3回のインバー
タ3の入力電流値の内の最大値Imaxと最小値Iminを前
記割り込み信号に同期して更新し、図6のグラフが示し
た範囲内に前記最大値Imaxと最小値Iminが入ったとき
に、3相巻線2を構成する三つの巻線の内のいずれかが
断線したと検知する。
【0050】ここで、動作について説明する。正常時、
インバータ3の入力電流は図4のようになるので、前記
最大値Imaxと前記最小値Iminは殆ど同じ値になる。従
って図6で示した前記断線検知領域には入らない。ここ
で、何らかの原因によって、3相巻線2の内の一つが断
線すると、その瞬間、3相巻線2に流れる電流が減少す
るので、電動機1の回転数及びトルクは低下する。
【0051】なお、処理部32はマイコンにより回転数
制御を行っており、電動機1の回転数、トルクを正常時
と同じしようとするために、インバータ3の入力電流の
平均値を断線前と同じにしようとして、3相巻線2の断
線されてない二つの巻線に過電流を流し、インバータ3
の入力電流波形は図4のように変化する。
【0052】処理部32は割り込み信号発生手段21が
割り込み信号を出力すると、電流検知手段15が出力す
るインバータ3の入力電流値を検知し、記憶部22の最
近3回のインバータ3の入力電流値を更新し、この更新
したインバータ3の入力電流値の最大値Imaxと最小値
Iminを更新する。このときImin=0となるので図6で
示した断線検知領域に入り、処理部32は3相巻線2を
構成する巻線の内のいずれかが断線したものと検知し、
前記六つのスイッチング素子全てをオフにし、電動機1
を停止する。このように、インバータ3の最近3回の入
力電流値を比較することで、電動機1が急に回転数を変
化したり、トルクを上げたりしても断線と誤検知するこ
となく、また、3相巻線2を構成する三つの内の一つの
巻線が断線したときは確実に断線検知する安全な動力発
生装置を提供することが出来る。
【0053】(実施例3)図7は本発明の第3実施例で
ある動力発生装置を示している。
【0054】制御手段41は新たにメモリの一部にカウ
ンタ42を設け、カウンタ42は起動後、割り込み信号
発生手段21が発生する割り込み信号の数を前記割り込
み信号に同期して、1ずつ増やし記憶しておくものとす
る。処理部43はカウンタ42が数えた前記割り込み信
号の数が所定数以上になるまで、記憶部32のインバー
タ3の最近3回の入力電流値を比較しないものである。
【0055】ここで動作の説明をする。ここで、電動機
1は正方向運転・逆方向運転を交互に繰り返すものとす
る。この場合、電動機1が反転する際に今までの運転方
向とは逆になるため、運転を一旦、停止しようとするた
め、起動トルクが大となり、記憶部22のインバータ3
の最近3回の入力電流値を比較した場合、前記最大値I
maxと前記最小値Iminの差が大となり、図6で示したグ
ラフの断線検知領域に入る場合がありうる。
【0056】そこで、カウンタ42が数えた割り込み信
号の数が所定数を超えるまで、処理部43が記憶部22
のインバータ3の最近3回の入力電流値を比較しないで
おけば、電動機1が反転の際の起動トルクが大である期
間を無視するので、誤動作で停止せず、また、3相巻線
2を構成する三つの内の一つの巻線が断線したときは確
実に断線検知する安全な動力発生装置を提供することが
出来る。
【0057】(実施例4)図8は本発明の第4の実施例
である動力発生装置を示している。
【0058】電動機51は、図には特に示していない
が、第1の物体とリング状の2極永久磁石からなる第2
の物体で構成され、前記第1の物体は3相巻線を構成す
る第1の巻線52と、第2の巻線53と、第3の巻線5
4を図には特に示していないが、スロットを設けた鉄心
に巻き付け、第1の巻線52を電流開閉手段55の一端
に接続し、電流開閉手段55の他端を第1の巻線52の
U端子として、インバータ3に接続している。ここで、
電流開閉手段55は、所定温度により形状変化するバイ
メタルを用いたサーモスタットを用いている。所定温度
以下では前記バイメタルは形状変化が殆どなく、前記サ
ーモスタットは導通状態である。所定温度を超えると前
記バイメタルは形状変化を起こし、前記サーモスタット
は非導通状態になる。ただし、これは一例であり、電流
開閉手段はこれに限定しないし、電動機51の構成も、
これに限定しない。
【0059】ここで、動作について説明する。正常状態
時、インバータ3は、本発明の第2の実施例と同様に、
電動機51に電力を供給して、動力を発生させるもので
あるので、インバータ3の入力電流は、図4に示した波
形になるが、例えば、前記第1の物体と前記第2の物体
の間に、障害物が入ってロック状態になると、制御手段
31により、電動機31の回転数を上げようとして、イ
ンバータ3の入力電流を大きくする。
【0060】従って、前記3相巻線を流れる電流が増加
し、前記3相巻線の損失が増加して、発熱が大きくな
る。
【0061】本実施例では、電流開閉手段55を構成す
るサーモスタットが、前記サーモスタットが有するバイ
メタルにより所定温度を超えると、非導通となり(即
ち、U端子が開放状態になる)、第2の巻線53と第3
の巻線54のみが導通状態となる。ここで、制御手段3
1は、本発明の第1の実施例と同様に、回転数を正常時
と同じにしようとするので、インバータ3の入力電流
は、図4に示した波形になる。制御手段31は、本発明
の第2の実施例の場合と同様に確実に断線を検知するこ
とが可能となり、インバータ3を停止する。
【0062】従って、電動機51が所定温度以上に過熱
することを防止し、また、前記3相巻線を構成する三つ
の巻線の内の一つのみが、断線した場合でも、確実にイ
ンバータ3を停止し、電動機51を停止することができ
るので、電動機の過熱を防止し、かつインバータに過電
流が流れることを防止した安全な動力発生装置を提供で
きる。本実施例は3つの巻線のものであるが、これは一
例に過ぎず、n相巻線の場合は、少なくとも1つの巻線
が前記サーモスタットが有するバイメタルにより所定温
度を超えると非導通となるものである。
【0063】(実施例5)図9は第5の実施例である動
力発生装置の構成を示したものである。
【0064】電動機61は、図には特に示していない
が、第1の物体とリング状の2極の永久磁石からなる第
2の物体で構成され、前記第1の物体は、3相巻線を構
成する第1の巻線52と、第2の巻線53と、第3の巻
線54を、図には特に示していないが、スロットを設け
た鉄心に巻き付け、第1の巻線52を第1の電流開閉手
段62の一端に接続し、第1の電流開閉手段62の他端
をU端子として、インバータ3に接続し、第2の巻線5
3を第2の電流開閉手段63の一端に接続し、第2の電
流開閉手段63の他端をW端子として、インバータ3に
接続している。ここで、第1の電流開閉手段62と第2
の電流開閉手段63は、本発明の請求項5の実施例にお
ける電流開閉手段と同様のものとするが、電流開閉手段
は、これに限定しない。
【0065】第1の電流開閉手段62と第2の電流開閉
手段63は、等しい定格のバイメタルを使用している
が、バイメタル自身のばらつきや、巻線ばらつき等によ
り、一般的にはまず一方が先に動作するものである。
【0066】ここで、動作について説明する。正常状態
時、インバータ3は、本発明の請求項2の実施例と同様
に、電動機61に電力を供給して、動力を発生させるも
のであるので、インバータ3の入力電流は、図4に示し
た波形になるが、例えば、前記第1の物体と前記第2の
物体の間に、障害物が入ってロック状態になると、制御
手段31により、電動機61の回転数を上げようとし
て、インバータ3の入力電流を大きくする。従って、前
記3相巻線を流れる電流が増加し、前記3相巻線の損失
が増加して、発熱が大きくなる。
【0067】本実施例では、第1の電流開閉手段62と
第2の電流開閉手段63を構成するサーモスタットが、
前記サーモスタットが有するバイメタルにより所定温度
を超えると、非導通となるものであるが、上で述べたよ
うに、色々な要因で、先に一方の電流開閉手段が動作す
る。ここでは、先に第1の電流開閉手段62が非導通に
なったものとすると(即ち、U端子が開放状態にな
る)、第2の巻線53と第3の巻線54のみが導通状態
となる。ここで、制御手段31は、本発明の請求項2の
実施例と同様に、回転数を正常時と同じにしようとする
ので、インバータ3の入力電流は、図4に示した波形に
なる。従って、制御手段31は、確実に第1の電流開閉
手段62が非導通状態になったことを検知し、インバー
タ3を停止する。
【0068】加えて、本実施例においては、インバータ
3が制御手段31の誤動作等何らかの原因にて、破損
し、電動機61が回転し続けた場合においても、第2の
巻線53と第3の巻線54に過電流が供給され、それに
よる温度上昇により、第2の電流開閉手段63が所定温
度を超えると非導通になるので、前記3相巻線の電流経
路は完全に遮断され、電動機61は停止する。
【0069】一般的に、n相の電動機について、(n−
1)個の電流開閉手段を有する構成であれば、上記のよ
うなインバータ故障に対する焼損保護は実現できるもの
となるので、本発明においては、前記電動機は3相で構
成していることから2個の電流開閉手段を用いて構成し
ているものである。
【0070】従って、どのような異常が生じた場合で
も、最終的には電動機を所定温度以上に過熱することを
防止し、また、3相巻線を構成する三つの巻線の一つが
非導通の状態で、前記電動機が動作しない、非常に安全
性の高い動力発生装置を提供できる。
【0071】(実施例6)本発明の第6の実施例につい
て、図10を用いて説明する。
【0072】本発明の第6の実施例である電気洗濯機
は、図10のように構成されており、洗濯機外枠71は
4本の吊り棒72により水受け槽73を吊り下げてお
り、洗濯兼脱水槽74は、水受け槽73内に回転自在に
配設し、洗濯兼脱水槽74の底部に攪拌翼75を回転自
在に配設している。インバータと電動機は上記請求項
1、2、3、4、5の実施例と同様の動力発生装置76
を構成しており、動力発生装置76は、Vベルト77及
び減速機構78を介して攪拌翼75及び洗濯兼脱水槽7
4を駆動する。79は排水弁、80は給水弁である。制
御装置81は、例えば、入力手段より入力された情報に
より、洗い、すすぎ、脱水の各行程を制御し、動力発生
装置76を制御するものである。
【0073】なお、本実施例では、動力発生装置76
は、前記第1から第5までの実施例で説明した動力発生
装置のいづれを用いてもかまわない。本実施例では、第
5の実施例で説明した動力発生装置と同様のものとす
る。ただし、これは一例で、動力発生装置を有する電気
洗濯機はこれに限定しない。
【0074】ここで、動作について説明する。洗濯兼脱
水槽74に衣類を入れすぎた状態で、動力発生装置76
を駆動させると、動力発生装置76を構成する電動機6
1は過負荷状態となり、温度上昇するが、電動機61を
構成する電流開閉手段は所定温度で非導通状態となり、
動力発生装置76の制御手段31が、インバータ3を停
止し、電動機61を停止するので、過熱は防止され、電
動機およびその周囲の構成物の特性劣下や、発煙・発火
などを防ぐことができる。また、動力発生装置76の制
御手段61が故障した場合においても、所定温度を超え
た段階で、電流開閉手段が順次非導通となり、最終的に
電動機61を停止する。
【0075】これにより、衣類の入れ過ぎ、電源異常な
どの異常状態においても、前記電動機の過熱を防止し、
電気洗濯機を構成する部品の熱による劣化等を防止する
安全性の高い電気洗濯兼脱水機を実現できる。
【0076】なお、図1〜図9に示した電動機、および
図10に示した動力発生装置の電動機の部分は、いずれ
も回転運動を行いつつ負荷に動力を供給する例を示して
いるが、各請求項は特に回転運動に限定するものではな
く、例えば直線運動を行う一般にリニアモータと呼ばれ
る構造のものなどであってもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明は、割り込
み信号発生手段と電流検知手段を有する制御手段を備え
ることで、n相巻線を構成するn本の巻線のうちの一つ
の巻線のみが断線した場合、前記n相巻線の電流経路は
完全に遮断されていないので、電動機は動作し続ける
が、前記電流検知手段が前記割り込み信号発生手段が出
力する割り込み信号に同期して前記インバータの入力電
流値を検知し、電流が流れているかを確認する。これに
より、前記一つの巻線が断線していることを検知し、前
記制御手段がスイッチング素子を全てオフにするので、
前記インバータを停止し、前記n相巻線の断線していな
い(n−1)つの巻線に、前記インバータから電力は供
給されなくなり、前記電動機は停止する。
【0078】従って、前記n相巻線の内の断線していな
い(n−1)本の巻線で、正常状態時と同様の動力を発
生させる為に、前記インバータの入力電流を大きくする
ことがなくなるので、前記巻線の断線による前記電動機
の過熱を防止でき、かつインバータの構成部品までもが
過電流にり過熱・焼損を起こすこともなくなる。従っ
て、前記電動機の断線という異常状態においては、すぐ
に動作を停止する安全性を有し、また、すぐに、前記電
動機の断線を修理することにより復旧させることも可能
となる。
【0079】本発明の請求項2記載の発明は、記憶部を
有し、前記記憶部は前記電流検知手段からの最近複数回
のインバータ入力電流値を記憶し、前記割り込み信号発
生手段からの割り込み信号が入力されるたびに、前記複
数個のインバータ電流入力値を比較し、この複数個のイ
ンバータ電流入力値のうちの最大値と最小値の差が所定
値以上生じると、前記インバータの動作を停止する制御
手段を有することで、前記n相巻線を構成するn本の巻
線のうちの一つの巻線のみが断線した場合、前記n相巻
線の電流経路は完全に遮断されていないので、残り巻線
に電流を流すことで、前記電動機は動作し続けるが、前
記インバータの入力電流は流れたり、流れなくなったり
する。前記電流検知手段が前記割り込み信号発生手段が
出力する割り込み信号に同期して前記インバータの入力
電流値を検知し、前記記憶部に記憶し、前記記憶部に記
憶した複数回の前記インバータの入力電流値を比較し、
その内の最大値と最小値の差が所定値以上あると検知し
たときは、前記一つの巻線が断線していることを検知
し、前記制御手段が前記スイッチング素子を全てオフに
するので、前記インバータを停止し、前記n相巻線の断
線していない巻線に、前記インバータから電力は供給さ
れなくなり、前記電動機は停止する。従って、前記n相
巻線の内の断線していない巻線で、正常状態時と同様の
動力を発生させる為に、前記インバータの入力電流を大
きくすることがなくなるので、前記巻線の断線による前
記電動機の過熱を防止でき、かつインバータの構成部品
までもが過電流にり過熱・焼損を起こすこともなくな
る。
【0080】さらに、前記電動機の断線という異常状態
においては、すぐに動作を停止する安全性を有し、ま
た、すぐに、前記電動機の断線を修理することにより復
旧させることも可能となる。また、常に前記n相巻線を
構成するn本の巻線に流れる電流値を比較しているの
で、ノイズによる誤動作も防止できる。
【0081】本発明の請求項3記載の発明は、起動後、
前記割り込み信号発生手段からの割り込み信号が所定数
を超えるまで、前記記憶部の最近複数回のインバータ入
力電流値を比較せず、前記インバータを動作し続ける制
御手段を有することで、例えば、前記電動機が正方向回
転・逆方向回転を繰り返すものにおいて、反転する瞬間
に、高トルクを要することになるので、起動時に前記イ
ンバータの入力電流値が大きく変化し、前記記憶部で記
憶した前記最近複数回の入力電流値のうちの最大値と最
小値の差が所定値以上生じる状態があっても、確実に前
記動力発生装置を駆動することが出来る。
【0082】本発明の請求項4記載の発明は、前記n相
巻線を構成するn本の巻線の内の少なくとも1つに所定
温度以下で導通状態となり、所定温度を超えると非導通
状態となる電流開閉手段を有することで、例えば、過負
荷状態時に、前記電動機が過熱され所定温度を超える
と、前記電流開閉手段が非導通となり、前記インバータ
は前記3相巻線の内の導通している巻線に電力を供給す
ることで、前記電動機に動力を発生させるが、前記制御
手段が、前記n相巻線のうちの少なくとも一つの巻線が
非導通状態であることを検知し、前記スイッチング素子
を全てオフし、前記インバータを停止するので、前記n
相巻線の内の導通している巻線に、前記インバータから
電力は供給されなくなり、前記電動機は停止する。従っ
て、前記n相巻線の内の導通している巻線で、正常状態
と同様の動力を発生させるために、前記インバータの入
力電流を大きくすることがなくなるので、前記電動機を
所定温度以上に過熱することを防止でき、かつ前記電動
機の非導通状態においても、前記インバータの構成部品
に過電流を流さないようにすることができ、安全な動力
発生装置を実現できる。
【0083】本発明の請求項5記載の発明は、前記n相
巻線を構成するn本の巻線の内の(n−1)つに前記電
流開閉手段を有することで、例えば、過負荷状態時に、
前記電動機が過熱され所定温度を超えると、前記(n−
1)つの電流開閉手段の内の一つが他方の電流開閉手段
より先に非導通となり、前記インバータは前記n相巻線
のうちの導通している巻線に電力を供給することで、前
記電動機に動力を発生させるが、前記制御手段が、前記
n相巻線を構成する巻線の一つが非導通状態であること
を検知し、前記スイッチング素子全てをオフし、前記イ
ンバータを停止するので、前記n相巻線の内の導通して
いる巻線に、前記インバータからは電力は供給されなく
なり、前記電動機は停止する。従って、前記n相巻線の
うちの導通している巻線で、正常状態時と同様の動力を
発生させるために、前記インバータの入力電流を大きく
することがなくなるので、前記電動機を所定温度以上に
過熱することを防止でき、かつ前記インバータの構成部
品にも過電流を流さないようにできる。
【0084】また、例えばノイズ等により、前記インバ
ータが故障して、前記電動機に過電流が流れ過熱した場
合においても、所定温度を超えた段階で、前記(n−
1)つの電流開閉手段が順次非導通となるので、前記n
相巻線の電流経路は完全に遮断され、前記電動機は停止
する。従って、どんな異常状態においても、前記電動機
を停止することができる安全な動力発生装置を実現でき
る。
【0085】本発明の請求項6から10記載の発明は、
本発明の請求項1〜5記載の動力発生装置をそれぞれ有
することで、例えば、衣類の入れ過ぎや、稼動部分への
ボタンがらみなどによる過負荷状態時に、前記電動機が
過熱され、所定温度を超えると前記電流開閉手段が非導
通となる。ここで、前記導通非導通検知手段が上記の状
態を検知し、前記インバータ停止手段により前記インバ
ータを停止するので、前記電動機の過熱を防止し、かつ
前記インバータの構成部品に過電流を流さないようにす
るので、異常状態に対して安全な電気洗濯機を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である動力発生装置の構
成図
【図2】同動力発生装置の割り込み信号発生手段の回路
【図3】同動力発生装置のホールICとスイッチング素
子のデータを示す図
【図4】同動力発生装置の動作波形図
【図5】本発明の第2の実施例である動力発生装置の構
成図
【図6】同動力発生装置の断線検知の判定を示す図
【図7】本発明の第3の実施例である動力発生装置の構
成図
【図8】本発明の第4の実施例である動力発生装置の構
成図
【図9】本発明の第5の実施例である動力発生装置の構
成図
【図10】本発明の第6の実施例である電気洗濯機の構
成図
【図11】従来の動力発生装置の構成図
【図12】従来の動力発生装置の動作波形図
【符号の説明】
1、51、61 電動機 2 3相巻線 3 インバータ 4 第1のスイッチング素子 5 第2のスイッチング素子 6 第3のスイッチング素子 7 第4のスイッチング素子 8 第5のスイッチング素子 9 第6のスイッチング素子 10、31、41、91 制御手段 11 第1のホールIC 12 第2のホールIC 13 第3のホールIC 14 操作部 15、32、43 処理部 16 電流検知手段 17 商用電源 18 ダイオードブリッジ 19 チョークコイル 20 平滑コンデンサ 21 割り込み信号発生手段 33 記憶部 42 カウンタ 52 第1の巻線 53 第2の巻線 54 第3の巻線 55 電流検知手段 62 第1の電流検知手段 63 第2の電流検知手段 71 洗濯機外枠 72 吊り棒 73 水受け槽 74 洗濯兼脱水槽 75 攪拌翼 76 動力発生装置 77 Vベルト 78 減速機構 79 排水弁 80 給水弁 81 制御装置
フロントページの続き (72)発明者 山下 秀和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n相巻線を有する第1の物体と、前記n
    相巻線に流れる電流により、前記第1の物体と相互に電
    磁力を発生する第2の物体からなる電動機と、前記n相
    巻線に電力を供給するインバータと、前記第1の物体に
    対する前記第2の物体の相対的な位置を検知する位置検
    知手段と、前記位置検知手段からの信号が変化した瞬間
    に、割り込み信号を発生する割り込み信号発生手段と、
    前記割り込み信号発生手段が出力した割り込み信号に同
    期して、前記インバータに流れる電流値を検知する電流
    検知手段を有する制御手段を有する動力発生装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、記憶部を有し、前記記憶部
    は割り込み信号発生手段が出力した割り込み信号に同期
    して電流検知手段からのインバータ入力電流値を複数回
    前から記憶し、前記割り込み信号発生手段からの割り込
    み信号が入力されるたびに、前記複数個のインバータ電
    流入力値を比較し、この複数個のインバータ電流入力値
    のうちの最大値と最小値に所定値以上の差が生じると、
    前記インバータの動作を停止する請求項1記載の動力発
    生装置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、起動後、割り込み信号発生
    手段からの割り込み信号が所定数を超えるまで、記憶部
    に記憶されている複数個のインバータ入力電流値を比較
    せず、前記インバータを動作し続ける請求項2記載の動
    力発生装置。
  4. 【請求項4】 電動機は、n相巻線を構成するn本の巻
    線の内の少なくとも1本に所定温度以下で導通状態とな
    り、所定温度を超えると非導通状態となる電流開閉手段
    を有する請求項3記載の動力発生装置。
  5. 【請求項5】 電動機は、n相巻線を構成するn本の巻
    線の内の(n−1)本に前記電流開閉手段を有する請求
    項3記載の動力発生装置。
  6. 【請求項6】 n相巻線を有する第1の物体と、前記n
    相巻線に流れる電流により、前記第1の物体と相互に電
    磁力を発生する第2の物体からなる電動機と、前記n相
    巻線に電力を供給するインバータと、前記第1の物体に
    対する前記第2の物体の相対的な位置を検知する位置検
    知手段と、前記位置検知手段からの信号が変化した瞬間
    に、割り込み信号を発生する割り込み信号発生手段と、
    前記割り込み信号発生手段が出力した割り込み信号に同
    期して、前記インバータに流れる電流値を検知する電流
    検知手段を有する制御手段を有する動力発生装置を備え
    た電気洗濯機。
  7. 【請求項7】 制御手段は、記憶部を有し、前記記憶部
    は割り込み信号発生手段が出力した割り込み信号に同期
    して電流検知手段からのインバータ入力電流値を複数回
    前から記憶し、前記割り込み信号発生手段からの割り込
    み信号が入力されるたびに、前記複数個のインバータ電
    流入力値を比較し、この複数個のインバータ電流入力値
    のうちの最大値と最小値に所定値以上の差が生じると、
    前記インバータの動作を停止する請求項1記載の動力発
    生装置を備えた電気洗濯機。
  8. 【請求項8】 制御手段は、起動後、割り込み信号発生
    手段からの割り込み信号が所定数を超えるまで、記憶部
    に記憶されている複数個のインバータ入力電流値を比較
    せず、前記インバータを動作し続ける請求項2記載の動
    力発生装置を備えた電気洗濯機。
  9. 【請求項9】 電動機は、n相巻線を構成するn本の巻
    線の内の少なくとも1本に所定温度以下で導通状態とな
    り、所定温度を超えると非導通状態となる電流開閉手段
    を有する請求項3記載の動力発生装置を備えた電気洗濯
    機。
  10. 【請求項10】 電動機は、n相巻線を構成するn本の
    巻線の内の(n−1)本に前記電流開閉手段を有する請
    求項3記載の動力発生装置を備えた電気洗濯機。
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JP2009061164A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Toshiba Corp ランドリー機器
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JP2017055945A (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 洗濯機

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