JPH1034127A - 汚染土壌の修復方法 - Google Patents

汚染土壌の修復方法

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JPH1034127A
JPH1034127A JP19627596A JP19627596A JPH1034127A JP H1034127 A JPH1034127 A JP H1034127A JP 19627596 A JP19627596 A JP 19627596A JP 19627596 A JP19627596 A JP 19627596A JP H1034127 A JPH1034127 A JP H1034127A
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久美 小山田
Toshiaki Tsubone
俊明 局
Tatsuo Takechi
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微生物を利用してより安価に汚染土壌を修復
できる方法を提供する。 【解決手段】 排水を活性汚泥法で処理するときに排出
される活性汚泥を汚染土壌に散布することを特徴とする
汚染土壌の修復方法、前記活性汚泥の散布された汚染土
壌を攪拌することを特徴とする汚染土壌の修復方法など

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚染土壌を修復す
る方法、特に微生物を利用した方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機物の貯蔵された地下タンクか
らの漏洩などによる土壌汚染が大きな問題となってい
る。現在、国としての法規制の整備が進められていると
ともに、地方自治体レベルでも独自の条項で規制や浄化
の指導を定めている都市が増加してきているため、こう
した汚染土壌の浄化対策が急がれている。
【0003】従来より、汚染土壌の浄化処理は、焼却
法、洗浄法、真空抽出法などの物理的方法や、油汚染さ
れた土壌に有効な石灰散布法などの化学的方法で行われ
ている。
【0004】しかし、これらの方法には以下のような問
題がある。すなわち、焼却法には大掛かりな焼却設備が
必要である上に、排出される燃焼ガスにより2次的な大
気汚染を招く場合がある。洗浄法や真空抽出法はコスト
がかかる上、有害物質を液相や気相に転換するのみで根
本的に無害化する方法ではない。無害化するためには特
別な処理設備が必要となりさらにコストがかかる。ま
た、これらの方法には、低濃度の汚染に対する十分な効
果が期待できない。石灰散布法では、石灰を土壌中に均
一に混合させることが困難なため処理むらが生ずる。ま
た、未処理部分からの汚染物質の拡散を助長したり、処
理後の土壌を強いアルカリ性にするという2次的な汚染
を惹起する恐れもある。
【0005】最近、2次汚染の心配がなく、低濃度汚染
にも対応でき、しかも処理コストの安い微生物を利用し
た新しい浄化処理技術の開発が進められている。例え
ば、特開平7ー229138号公報には、特殊な微生物
と土壌団粒形成剤を散布する方法が、また、特開平5ー
228499号公報には、微生物栄養剤と薬剤を散布す
る方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7ー229138号公報や特開平5ー228499号公
報に記載の方法を用いても、微生物を生産したり、微生
物と薬剤などの複合体を製造したりするためのコストや
薬剤コストが必要であり、広範囲な汚染土壌を浄化処理
するには多大なコストがかかる。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、微生物を利用してより安価に汚染土壌
を修復できる方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、排水を活性
汚泥法で処理するときに排出される活性汚泥を汚染土壌
に散布することを特徴とする汚染土壌の修復方法により
解決される。
【0009】安水や圧延油系排水や生活系排水などを活
性汚泥法で処理するときに用いられる微生物からなる活
性汚泥は、それら排水中の処理対象物の分解、処理のた
めに長期間馴養されており、それらの処理対象物を分解
する能力の高い微生物相を形成している。また、この活
性汚泥法では、微生物の増殖により活性汚泥が排水処理
とともに増加し排水処理機能を低下させるので、定期的
に余剰の活性汚泥を排出除去する必要がある。この排出
された活性汚泥は、通常、そのほとんどが再利用される
ことなく適当な処理後廃棄されている。
【0010】したがって、この活性汚泥法で排出される
活性汚泥をそのまま汚染土壌に散布すれば、非常に安価
に汚染土壌を修復できることになる。
【0011】活性汚泥の散布された汚染土壌を攪拌すれ
ば、活性汚泥と土壌の接触がより均一に行きわたり、効
率よく汚染土壌を修復できる。
【0012】活性汚泥の散布された汚染土壌に水を供給
することが微生物の活性維持のために好ましい。
【0013】活性汚泥に好気性微生物を用いるときは、
活性汚泥の散布された汚染土壌に空気を供給することが
微生物の活性維持のために好ましい。
【0014】窒素やリンの欠乏した汚染土壌に対して
は、活性汚泥の散布された汚染土壌に窒素またはリンま
たはその両方を供給することが微生物の活性維持のため
に好ましい。
【0015】所定のpHで活性維持される微生物からな
る活性汚泥を用いるときは、活性汚泥の散布された汚染
土壌を所定のpHに調整することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明法を実施するにあたって
は、使用する活性汚泥を安水や圧延油系排水や生活系排
水などの排水を処理している活性汚泥処理設備から調達
し、汚染地域へ運搬すればよい。
【0017】活性汚泥の散布された汚染土壌に水や空気
を供給するには、間欠的に行っても、連続的に行っても
よい。
【0018】活性汚泥の散布された汚染土壌に水を供給
するには、スプリンクラーを用いることができる。
【0019】
【実施例】図2に、汚染土壌の修復をシミュレートする
ための実験装置を示す。図で、1は塩化ビニルパイプ、
2は補給孔、3は修復対象土壌、4は攪拌機、5はガラ
ス容器を表す。
【0020】塩化ビニルパイプ1より、フェノール濃度
150mg/kgの土壌3を4.5lガラス容器5に投
入し、MLSS濃度2300mg/lの安水処理活性汚
泥0.5lを散布した。温度を20℃に保ち、3日に1
度の割合で攪拌機4により攪拌羽根を10回回転させる
攪拌操作を行い、5日に1度の割合で塩化ビニルパイプ
1に設けた補給孔2より水0.2lを供給した。そし
て、経時的に土壌3からサンプリングしてフェノール濃
度を測定した。
【0021】また、本発明法における微生物の効果を確
認するために、活性汚泥をオートクレーブで滅菌処理し
た後に散布して同様な実験を行った。
【0022】図1に、土壌のフェノール濃度の経時変化
を示す。安水処理活性汚泥を用いれば、フェノールで汚
染された土壌を4週間で修復できる。一方、活性汚泥を
滅菌処理した場合には、4週間後でも高濃度のフェノー
ルが残留しており、ほとんど土壌の修復が行われない。
したがって、本発明法では、安水処理活性汚泥の微生物
により効果的に土壌の修復が行われていることがわか
る。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、微生物を利用してより安価に汚染土壌を修復
できる方法を提供できる。
【0024】また、本発明法で用いる活性汚泥において
は微生物の活性度が高いため、汚染土壌の修復を短時間
で行うことができる。
【0025】さらに、本発明法は、本来廃棄される活性
汚泥を再利用しているので、環境汚染の防止のみならず
省資源の面でも大いに貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】土壌のフェノール濃度の経時変化を示す図であ
る。
【図2】汚染土壌の修復をシミュレートするための実験
装置を示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水を活性汚泥法で処理するときに排出
    される活性汚泥を汚染土壌に散布することを特徴とする
    汚染土壌の修復方法。
  2. 【請求項2】 前記活性汚泥の散布された汚染土壌を攪
    拌することを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌の修
    復方法。
  3. 【請求項3】 前記活性汚泥の散布された汚染土壌に、
    水を供給することを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の汚染土壌の修復方法。
  4. 【請求項4】 前記活性汚泥の散布された汚染土壌に、
    空気を供給することを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれか1項に記載の汚染土壌の修復方法。
  5. 【請求項5】 前記活性汚泥の散布された汚染土壌に、
    窒素またはリンまたはその両方を供給することを特徴と
    する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の汚染
    土壌の修復方法。
  6. 【請求項6】 前記活性汚泥の散布された汚染土壌を所
    定のpHに調整することを特徴とする請求項1から請求
    項5のいずれか1項に記載の汚染土壌の修復方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999007490A1 (fr) * 1997-08-07 1999-02-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Procede de purification de sol contamine
JP2004097962A (ja) * 2002-09-10 2004-04-02 Nippon Steel Corp 汚染土壌の浄化方法
RU2595149C1 (ru) * 2015-03-18 2016-08-20 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Пермский национальный исследовательский политехнический университет" (ФГБОУ ВО "ПНИПУ") Способ очистки почв и техногенных грунтов, загрязненных амино- и нитроароматическими соединениями
CN108358412A (zh) * 2018-04-02 2018-08-03 陈鹏 一种造纸污泥处理药剂及其制备方法和应用
CN108373250A (zh) * 2018-04-02 2018-08-07 陈钦先 一种河流污染淤泥治理材料及其制备方法和应用

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