JPH10341033A - 光電センサ - Google Patents

光電センサ

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JPH10341033A
JPH10341033A JP15216597A JP15216597A JPH10341033A JP H10341033 A JPH10341033 A JP H10341033A JP 15216597 A JP15216597 A JP 15216597A JP 15216597 A JP15216597 A JP 15216597A JP H10341033 A JPH10341033 A JP H10341033A
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JP
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light
detection
light receiving
photodiode
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Application number
JP15216597A
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English (en)
Inventor
Hisanori Imai
寿教 今井
Mitsunori Kiyono
光徳 清野
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Panasonic Industrial Devices SUNX Co Ltd
Original Assignee
Sunx Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成で、大形化の抑制ならびにコ
ストアップの抑制を図りながらも、モニタ用受光素子な
らびに検出用受光素子のそれぞれの出力特性を補償し、
検出精度の向上を図ることができる光電センサを提供す
る。 【解決手段】 光電センサ1において、投光装置2のモ
ニタ用フォトダイオード5と受光装置3の検出用フォト
ダイオード16とを同じ素子から構成した。周囲温度が
変動した場合であっても、モニタ用フォトダイオード5
と検出用フォトダイオードとの間のレベル変動の程度は
両者の間で同じになり、それによって、それらのレベル
変動の差分を補償することができるので、周囲温度の変
動による悪影響を防止して検出動作が行うことができ、
検出精度の向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投光素子と、この
投光素子が投光した光の一部を受光してモニタ用受光信
号を出力するモニタ用受光素子と、上記投光素子が投光
した光を受光して検出用受光信号を出力する検出用受光
素子とを備えてなる光電センサに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、光電センサ
の投光装置においては、投光用の光源として半導体レー
ザが使用されたものがある。ところで、この半導体レー
ザにあって発光するレーザ素子(レーザチップ)は、一
般的に、与えられた電流が光出力に変換される効率、す
なわち、電流−光出力変換効率が比較的大きな温度依存
性を有するため、周囲温度が変動すると、その光出力が
変動し易く、光出力の安定性が要求される場合には、何
らかの温度補償をする必要がある。
【0003】そのため、レーザ素子の光出力を所定のレ
ベルに保持することを目的として、従来の半導体レーザ
には、一般的に、上記レーザ素子と共に、モニタ用フォ
トダイオード(フォトダイオードチップ)が設けられた
ものが供されており、そして、例えば投光装置の内部
に、そのモニタ用フォトダイオードから出力されるモニ
タ用受光電流が与えられるAPC(オートパワーコント
ロール)回路を設けることが行われている。
【0004】このような投光装置においては、レーザ素
子が発光すると、モニタ用フォトダイオードは、レーザ
素子からの背面光や反射光を受光し、その受光量をモニ
タ用受光電流に変換してAPC回路へ出力し、APC回
路は、与えられたモニタ用受光電流の電流値に基づい
て、上記レーザ素子に供給する電流を決定するようにな
っている。
【0005】この場合、APC回路は、周囲温度の上昇
に伴って、レーザ素子の光出力が減少し、モニタ用フォ
トダイオードの受光量が減少してモニタ用受光電流の電
流値が減少すると、レーザ素子に供給する電流を増加さ
せることによって、レーザ素子の光出力を増加させ、元
の光出力に復帰させるようになっている。逆に、周囲温
度の低下に伴って、レーザ素子の光出力が増加し、モニ
タ用フォトダイオードの受光量が増加してモニタ用受光
電流の電流値が増加すると、レーザ素子に供給する電流
を減少させることによって、レーザ素子の光出力を減少
させ、元の光出力に復帰させるようになっている。この
ように、従来の投光装置においては、周囲温度が変動す
ることに応じて、レーザ素子に供給する電流を制御し、
それによって、レーザ素子の光出力を所定のレベルに保
持するという周知のAPC動作がなされている。
【0006】ところで、上記モニタ用フォトダイオード
においても、受光量が電流に変換される効率、すなわ
ち、光電変換効率が温度依存性を有しているので、周囲
温度の変動によって、同じ受光量であってもモニタ用受
光電流の値が変動してしまうという性質がある。そのた
め、周囲温度が変動すると、レーザ素子に供給される電
流が変動してしまい、上述したようなAPC動作が精度
良く行われなくなるので、実際には、レーザ素子の光出
力を所定のレベルに保持できなくなるという問題があ
る。
【0007】これに対しては、周囲温度の変動に対し
て、光電変換効率の変動を補償する回路、すなわち、モ
ニタ用受光電流の温度変動分を補償する補償回路を新た
に設ければ良い。しかしながら、これでは、その補償回
路を設けることによって、投光装置の回路構成が複雑に
なったり、投光装置が大型化したり、部品点数の増加に
よってコスト高になったりして新たな問題が生じること
になる。
【0008】一方、光電センサの受光装置においては、
半導体レーザのレーザ素子が出力した光を受光する検出
用フォトダイオードが配設されている。この検出用フォ
トダイオードは、レーザ素子が出力した光を受光する
と、その受光量を検出用受光電流に変換して検出回路へ
出力するようになっている。検出回路は、例えば与えら
れた検出用受光電流の電流値と判定基準値とを比較し、
その比較結果によって、投光装置と受光装置との間を通
過する物体の有無検出や幅測定を行うようになってい
る。
【0009】ところで、この検出用フォトダイオード
も、上記モニタ用フォトダイオードと同様に、光電変換
効率が温度依存性を有しているので、周囲温度が変動す
ると、検出用受光電流の値が変動してしまい、その結
果、上述したような検出が良好に行われなくなり、実際
には、検出精度が低下してしまうという問題がある。
したがって、この受光装置においても、周囲温度の変動
に対して、光電変換効率の変動を補償する回路、すなわ
ち、検出用受光電流の温度変動分を補償する補償回路を
新たに設ければ良いが、これでは、上述した投光装置と
同様に、受光装置の回路構成が複雑になったり、受光装
置が大型化したり、部品点数の増加によってコスト高に
なったりするという新たな問題が生じることになる。
【0010】このように、従来の光電センサにおいて
は、投光装置では、レーザ素子の光出力を所定のレベル
に保持するために、温度変化に対するモニタ用フォトダ
イオードの出力特性を補償する補償回路を設ける必要が
あり、また、受光装置では、高い検出精度を実現するた
めに、温度変化に対する検出用フォトダイオードの出力
特性を補償する補償回路を設ける必要があるので、光電
センサ全体としても、回路構成が複雑になったり、装置
全体が大型化したり、部品点数の増加によってコスト高
になったりするという問題があった。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、簡単な回路構成で、大形化の抑制
を図り、しかも、コストアップの抑制を図りながらも、
モニタ用受光素子ならびに検出用受光素子のそれぞれの
出力特性を補償することができ、それによって、検出精
度の向上を図ることができる光電センサを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光電センサは、
投光素子と、この投光素子の投光光の一部を受光するよ
うに設けられ、その受光レベルに応じてモニタ用受光信
号を出力するモニタ用受光素子と、前記モニタ用受光信
号が与えられるように設けられ、そのモニタ用受光信号
のレベルが一定となるように前記投光素子を制御する制
御手段と、前記投光光を受光するように設けられ、その
受光レベルに応じて検出用受光信号を出力する検出用受
光素子と、前記検出用受光信号が与えられるように設け
られ、その検出用受光信号のレベルに応じて検出信号を
出力する検出手段とを備え、前記モニタ用受光素子およ
び検出用受光素子は、略同一素子から構成したところに
特徴を有する。
【0013】上記構成の光電センサによれば、投光素子
が投光すると、モニタ用受光素子により、投光光の一部
が受光され、その受光レベルに応じてモニタ用受光信号
が出力され、制御手段により、そのモニタ用受光信号の
レベルが一定となるように投光素子が制御される。ま
た、検出用受光素子により、投光光が受光され、その受
光レベルに応じて検出用受光信号が出力され、検出手段
により、その検出用受光信号のレベルに応じて検出信号
が出力される。
【0014】さて、ここで、光電センサの周囲温度が変
動した場合について考える。周囲温度が変動すると、投
光素子では、電流−光出力変換効率が変動するが、その
変動分は、制御手段によりモニタ用受光信号のレベルが
一定となるように制御されることによって補償されるよ
うになる。ところが、モニタ用受光素子では、光電変換
効率が変動するので、そのモニタ用受光信号はレベル変
動して出力されるようになる。
【0015】これによって、投光素子からは、そのモニ
タ用受光信号のレベル変動分が補償されることなく、つ
まり、そのレベル変動分が含まれた出力レベルの光が投
じられるようになる。一方、検出用受光素子では、その
受光レベルに応じて検出用受光信号が出力されるが、周
囲温度の変動に伴って、光電変換効率が変動するので、
その検出用受光信号は、レベル変動して出力されるよう
になる。
【0016】しかしながら、この場合、これらモニタ用
受光素子および検出用受光素子は、略同一素子から構成
されているので、モニタ用受光信号および検出用受光信
号は略同一の出力特性となり、それによって、それらの
レベル変動の程度は両者の間で略同一になり、互いに補
償し合うようになる。つまり、モニタ用受光信号および
検出用受光信号における周囲温度の変動に対するレベル
変動が互いに相殺されるようになるので、周囲温度の変
動による悪影響を防止して検出動作を行うことができ、
よって、検出精度の向上を図ることができる。
【0017】このとき、モニタ用受光素子および検出用
受光素子には、それぞれ出力特性を補償する補償回路を
設ける必要がないので、光電センサとして、回路構成が
複雑になったり、装置全体が大型化したり、部品点数の
増加によってコスト高になったりすることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を透過型の光電セン
サに適用した第1実施例について、図1および図2を参
照して説明する。まず、光電センサ全体の電気的構成を
示す図1において、光電センサ1は、投光装置2と、受
光装置3とから構成されている。投光装置2には、投光
素子としてのレーザ素子4およびモニタ用受光素子とし
てのモニタ用フォトダイオード5が配設されている。
【0019】上記レーザ素子4のアノード端子は直流電
源端子Vc1に接続されており、カソード端子はNPN
型トランジスタ6のコレクタ端子に接続されている。上
記モニタ用フォトダイオード5のアノード端子は抵抗7
を介して差動増幅器8の反転入力端子に接続されている
と共に、抵抗9を介してアース端子に接続されている。
そして、モニタ用フォトダイオード5のカソード端子は
直流電源端子Vc1に接続されている。
【0020】上記差動増幅器8の非反転入力端子は、抵
抗10を介して基準電圧発生器11に接続されている。
また、差動増幅器8の出力端子は、上記NPN型トラン
ジスタ6のベース端子に接続されていると共に、帰還抵
抗12およびコンデンサ13からなる並列回路を介して
反転入力端子に負帰還されて接続されている。これら差
動増幅器8、抵抗7、帰還抵抗12およびコンデンサ1
3によって制御手段としての不完全積分回路14が構成
されている。この場合、抵抗7、帰還抵抗12の各抵抗
値およびコンデンサ13の静電容量は、不完全積分回路
14の増幅率が1となるように設定されている。また、
上記NPN型トランジスタ6のエミッタ端子は、抵抗1
5を介してアース端子に接続されている。
【0021】一方、上記受光装置3には、検出用受光素
子としての検出用フォトダイオード16が配設されてい
る。尚、この検出用フォトダイオード16は、上記モニ
タ用フォトダイオード5と同じ素子であり、すなわち、
チップサイズ、半導体構造ならびにパッケージサイズが
同じであり、また、チップサイズ、半導体構造が同じで
あることから、電気的特性も同じである。
【0022】この検出用フォトダイオード16のアノー
ド端子はアース端子に接続されており、カソード端子は
増幅器17の反転入力端子に接続されていると共に、抵
抗18を介して直流電源端子Vc2に接続されている。
【0023】増幅器17の非反転入力端子はアース端子
に接続され、出力端子は検出手段としての比較器19の
入力端子に接続されていると共に、帰還抵抗20を介し
て反転入力端子に負帰還されて接続されている。これら
増幅器17および帰還抵抗20によって電流−電圧変換
回路21が構成されている。また、比較器19は、電流
−電圧変換回路21から与えられた電圧値を判定基準値
と比較し、その比較結果に応じて検出信号を出力するよ
うになっている。
【0024】次いで、上述した投光装置2の機械的構
成、特には、レーザ素子4およびモニタ用フォトダイオ
ード5の構成ならびにそれらの配置関係について、図2
を参照して説明する。尚、図2は、投光装置2において
カバーが取外された状態を縦断平面にして示したもので
ある。
【0025】投光装置2のケース本体22の一端側には
外部機器(図示せず)に接続された投光ケーブル23が
外部から挿入されており、その投光ケーブル23の3本
のケーブル24〜26の各芯線24a〜26aは、ケー
ス本体22内に配設されたプリント配線基板27の導体
部に接続されている。
【0026】プリント配線基板27の一方の側面側(図
2中、表面側)にはパワー調整ボリューム28が実装さ
れており、他方の側面側(図2中、裏面側)には上記差
動増幅器8がパッケージに内蔵されて実装されている。
また、プリント配線基板27の図2中、上端部側には、
そのプリント配線基板27と例えば配線パターンによっ
て電気的に接続されたプリント配線基板29が立設され
ており、このプリント配線基板29には、半導体レーザ
30が実装されている。
【0027】この半導体レーザ30は、その側面部が薄
い金属パッケージ31で覆われた所謂キャンパッケージ
型のもので、その内部には上記レーザ素子4が配設され
ている。また、この半導体レーザ30の上面部ならびに
側面部には黒色樹脂からなる反射防止フード32が配設
されており、この反射防止フード32の上部32aに
は、図2中下側から上側へ向かって拡開した形状の孔部
33が形成されている。上記半導体レーザ30のレーザ
素子4は、この孔部33を通して投光するようになって
いる。
【0028】ケース本体22の他端側には、コリメート
レンズ34が配設されている。この場合、レーザ素子4
から出力された光は、コリメートレンズ34に入光する
と、平行光に変換された状態で略45°の傾斜角度に設
けられた反射面で反射されてコリメートレンズ34内を
通過し、投光窓(図示せず)を通して図面と垂直方向に
投光されるようになっている。
【0029】上記モニタ用フォトダイオード5は、半導
体レーザ30の図2中、右上方部に配設されており、レ
ーザ素子4が投光する投光方向(図2中上下方向)に平
行なその受光面5aによってレーザ素子4から投光され
た光の一部を受光するようになっている。そして、これ
ら半導体レーザ30、モニタ用フォトダイオード5およ
びコリメートレンズ34は、黒色樹脂からなる素子ブロ
ック35に保持されている。
【0030】尚、この場合、外部からコリメートレンズ
34を通して投光装置2内に入光した太陽光、白熱ラン
プあるいは蛍光灯などの外乱光は、反射防止フード32
に吸収され、これにより、モニタ用フォトダイオード5
にレーザ素子4から投光された光以外の光が入光されな
いようになっている。
【0031】次に、上記構成の作用について説明する。
尚、作用の説明に先立って、投光装置2において、モニ
タ用フォトダイオード5のアノード端子に印加される電
圧の電圧値(不完全積分回路14の反転入力端子に印加
される電圧の電圧値、本発明でいうモニタ用受光信号)
をVm、差動増幅器8の非反転入力端子に印加される電
圧の電圧値(不完全積分回路14の非反転入力端子に印
加される電圧の電圧値)をVs、差動増幅器8の出力端
子に印加される電圧の電圧値(不完全積分回路14の出
力端子に印加される電圧の電圧値)をVo、レーザ素子
4に流れる電流の電流値をIp、レーザ素子4の投光量
をPとする。
【0032】また、受光装置3において、増幅器17の
出力端子に印加される電圧の電圧値(電流−電圧変換回
路21の出力端子に印加される電圧の電圧値、本発明で
いう検出用受光信号)をVr、帰還抵抗20の抵抗値を
Rr、増幅器17の反転入力端子に流れる電流の電流値
(電流−電圧変換回路21の反転入力端子に流れる電流
の電流値)をIr、検出用フォトダイオード5の受光量
をP´とする。
【0033】投光装置2において、半導体レーザ30の
レーザ素子4が投光量Pで投光すると、レーザ素子4か
ら投光された光は、反射防止フード32の孔部33内を
通過し、コリメートレンズ34の内部で反射されてコリ
メートレンズ34内を通過し、さらに、投光窓を通過し
て出力される。そして、そのレーザ素子4から投光され
た光が受光装置3の検出用フォトダイオード16に受光
量P´で受光されると、検出用受光電流(電流値Ir)
が電流−電圧変換回路21に流れ、その検出用受光電流
が検出用受光電圧(電圧値Vr)に変換され、その検出
用受光電圧が比較器19に与えられる。
【0034】そして、検出用受光電圧の電圧値Vrが判
定基準値と比較され、その比較結果に基づいて検出信号
が出力され、これにより、例えば投光装置と受光装置と
の間を通過する物体の有無検出や幅測定が行われる。
【0035】さて、このとき、レーザ素子4の投光量P
は、レーザ素子4の電流−光出力変換効率をσとする
と、 P=σ・Vo …(1) と表すことができる。
【0036】ここで、電圧値Voは、電圧値Vmと電圧
値Vsとが差動増幅することに基づいて決定され、 Vm=Vs …(2) であるときに、 Vo=Vs(=Vm) …(3) となっている。これにより、電圧値Voが電圧値Vsと
等しくされ、電流値Ipが所定のレベルに保持されて、
レーザ素子4の投光量Pが所定のレベルに保持されるよ
うになっている。
【0037】ここで、光電センサ1の周囲温度が変動
し、投光装置2のモニタ用フォトダイオード5ならびに
受光装置3の検出用フォトダイオード16の周囲温度が
変動した場合に、それによって、検出用受光電圧の電圧
値Vrがどのような影響を受けるかについて以下に説明
する。尚、投光装置2と受光装置3とは、一般的には、
近接した位置に配置されることから、投光装置2のモニ
タ用フォトダイオード5と受光装置3の検出用フォトダ
イオード16との間で、配置位置の違いによる周囲温度
の差はないものである。
【0038】まず、上記レーザ素子4の投光量Pは、周
囲温度の上昇に伴って、以下のように変動する。光電セ
ンサ1の周囲温度が上昇したとき、電圧値Voの電圧増
加分をΔVoとすると、レーザ素子4の投光量Pは、 P=σ・(Vo+ΔVo) …(4) と表すことができる。
【0039】また、投光装置2のモニタ用フォトダイオ
ード5では、周囲温度が上昇すると、受光量が電流に変
換される効率、すなわち、光電変換効率が増加し、それ
によって、電圧値Vmが増加するので、このとき、モニ
タ用フォトダイオード5の温度係数をk(%/℃)とす
ると、電圧値Vmの電圧増加分ΔVmは、 ΔVm=k・Vm/100 …(5) と表すことができる。この場合、温度係数kは、例えば
0.08という1よりも極めて小さな値である。
【0040】そして、電圧値Vmが増加することに伴っ
て、電圧値Voも増加するので、不完全積分回路14の
増幅率をAvとすると、上記した電圧値Voの電圧増加
分ΔVoは、 ΔVo=−Av・ΔVm …(6) と表なり、この(6)式に、上記(5)式を代入する
と、 ΔVo=−Av・k・Vm/100 …(7) となる。
【0041】このとき、上述したように、不完全積分回
路14の増幅率Avは、 Av=1 であるので、上記(7)式は、 ΔVo=−k・Vm/100 …(8) となる。よって、上記(3)および(8)式を上記
(4)式に代入すると、レーザ素子4の投光量Pは、 P=σ・(Vm−k・Vm/100) …(9) と表すことができる。
【0042】一方、検出用フォトダイオード16では、
周囲温度が上昇すると、上記モニタ用フォトダイオード
5と同じように、光電変換効率が増加するので、電流値
Irが増加する。ここで、検出用フォトダイオード16
は、上述したように、モニタ用フォトダイオード5と同
じ素子であるから、その温度係数はモニタ用フォトダイ
オード5の温度係数kと等しく、よって、電流値Irの
電流増加分ΔIrは、 ΔIr=k・Ir/100 …(10) と表すことができる。
【0043】検出用受光電圧の電圧値Vrは、電流値
(Ir+ΔIr)が電流−電圧変換回路21で電流−電
圧変換されて求められることから、 Vr=Rr・(Ir+ΔIr) …(11) と表すことができる。この(11)式に、上記(10)
式を代入すると、 Vr=Rr・(Ir+k・Ir/100) …(12) となる。
【0044】ところで、検出用フォトダイオード16の
光電変換効率をρとすると、 Ir=P´・ρ …(13) の関係が成立し、また、レーザ素子4と検出用フォトダ
イオード16との間における光の減衰率をαとすると、
検出用フォトダイオード16の受光量P´は、 P´=α・P …(14) と表すことができるので、電流値Irは、上記(13)
および(14)式から、 Ir=α・ρ・P …(15) と表すことができる。
【0045】この(15)式を上記(12)式に代入す
ると、電圧値Vrは、 Vr=Rr・(α・ρ・P+α・ρ・P・k・/100) …(16) となり、この(16)式に、上記(9)式を代入する
と、 Vr=Rr・{α・ρ・σ・(Vm−k・Vm/100)+α・ρ・σ・k ・(Vm−k・Vm/100)/100} =Rr・(α・ρ・σ・Vm−k2 ・α・ρ・σ・Vm/10000) …(17) と表すことができる。
【0046】ここで、上記(17)式の右辺の第2項で
ある k2 ・α・ρ・σ・Vm/10000 は、極めて小さな値となるので無視することができ、よ
って、電圧値Vrは、 Vr=Rr・α・ρ・σ・Vm …(18) と表すことができる。
【0047】したがって、この(18)式から、検出用
受光電圧の電圧値Vrは、温度係数kに依存しない値と
なることが分かる。つまり、投光装置2のモニタ用フォ
トダイオード5と受光装置3の検出用フォトダイオード
16とにおいて、それらを同じ素子から構成したので、
電圧値Vrが検出用フォトダイオード16の温度係数k
に依存しない値として得られるようになる。
【0048】尚、上述した説明は、光電センサ1の周囲
温度が上昇した場合のものであるが、周囲温度が低下し
た場合も、これと同様である。
【0049】このように第1実施例によれば、投光装置
2のモニタ用フォトダイオード5と受光装置3の検出用
フォトダイオード16とを同じ素子から構成したので、
それらの出力特性は同じになり、それによって、周囲温
度の変動に伴うモニタ用フォトダイオード5と検出用フ
ォトダイオード16との間のレベル変動の程度は両者の
間で同じになり、互いに補償し合うようになる。したが
って、それらのレベル変動が互いに相殺されるようにな
るので、周囲温度の変動による悪影響を防止して検出動
作が行うことができ、検出精度の向上を図ることができ
る。
【0050】この場合、投光装置2および受光装置3に
は、それぞれモニタ用フォトダイオード5および検出用
フォトダイオード16の周囲温度の変動に対する光電変
換効率の変動を補償する補償回路を設ける必要がないの
で、光電センサ1として、回路構成を簡単にすることが
でき、装置全体の大形化を抑制することができ、さらに
は、部品点数を少なくし得て、コストアップの抑制を図
ることができる。
【0051】特に、この第1実施例では、モニタ用フォ
トダイオード5を半導体レーザ30の外部に配置したの
で、モニタ用フォトダイオード5のサイズが半導体レー
ザ30のサイズに制限されることがなく、設計の自由度
を向上することができる。また、その受光面5aのサイ
ズも制限されることがないので、受光面5aのサイズを
比較的大きくすることによって、S/N比を向上するこ
とができる。
【0052】次に、本発明の第2実施例について、図3
を参照して説明する。尚、上述した第1実施例と同一部
分には同一符号を付して説明を省略し、以下、異なる部
分について説明する。この第2実施例においては、第1
実施例で説明した半導体レーザ30とモニタ用フォトダ
イオード5とを一体化した半導体レーザ41を設け、そ
の半導体レーザ41のパッケージ内部にレーザ素子4の
チップと共に、モニタ用フォトダイオードのチップを配
設している。
【0053】尚、この第2実施例においては、モニタ用
フォトダイオードのチップを半導体レーザ41の内部に
配設するため、モニタ用フォトダイオードのパッケージ
サイズは、半導体レーザ41のパッケージサイズと同一
となる。すなわち、検出用フォトダイオード16とはパ
ッケージサイズが異なることになるが、パッケージサイ
ズには多少の違いがあっても、放熱に影響を及ぼさない
ので、モニタ用フォトダイオードとしての出力特性には
何ら影響を及ぼすことはなく、これによって、第1実施
例と同様の作用効果を得ることができる。
【0054】すなわち、特許請求の範囲でいう略同一素
子とは、少なくとも素子のチップサイズならびに半導体
構造が同一であり、パッケージサイズにおいては放熱に
影響を及ぼさない程度の多少の差を許容することを指し
示すものである。
【0055】特に、この第2実施例では、モニタ用フォ
トダイオードを半導体レーザ41の内部に配設したの
で、モニタ用フォトダイオードを配置するスペースを別
途設ける必要がなく、モニタ用フォトダイオード5を半
導体レーザ30の外部に配設した第1実施例のものより
も、小形化を図ることができる。
【0056】また、この第2実施例にあっては、通常
は、半導体レーザ41の内部に配設されたモニタ用フォ
トダイオードの型式は不明であるが、仮に、モニタ用フ
ォトダイオードの型式が判明している場合には、その型
式と同じ検出用フォトダイオードを使用すれば良いもの
である。
【0057】さて、発明者らは、上述した第1実施例な
らびに第2実施例について、周囲温度が変動した場合で
あっても、検出用受光電圧の電圧値Vrの変動が従来の
構成のものよりも小さいことを測定によって確認した。
図4は、第1実施例ならびに第2実施例における電圧値
Vrならびに20℃を基準にしたときの電圧値Vrの変
化率の推移を示している。また、図5は、従来例として
投光装置ならびに受光装置にそれぞれ補償回路を設けた
場合におけるそれらの推移を示しており、図6は、他の
従来例として投光装置ならびに受光装置にそれぞれ補償
回路を設けなかった場合におけるそれらの推移を示して
いる。
【0058】そして、図7は、これら図4〜6に得られ
た結果をグラフとしてプロットした図である。この図7
から明らかなように、第1実施例ならびに第2実施例の
ものでは、従来例ならびに他の従来例よりも、周囲温度
の変動に対する電圧値Vrの変動が小さくなっているこ
とが分かる。
【0059】本発明は、上記実施例にのみ限定されるも
のでなく、次のように変形または拡張することができ
る。透過型に限らず、反射型の光電センサに適用しても
良い。投光素子としては、半導体レーザに代えて、LE
Dを採用しても良い。
【0060】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の光電センサによれば、投光素子の投光光の
一部を受光し、その受光レベルに応じてモニタ用受光信
号を出力するモニタ用受光素子と、投光素子の投光光を
受光し、その受光レベルに応じて検出用受光信号を出力
する検出用受光素子とにあって、それらモニタ用受光素
子および検出用受光素子を略同一素子から構成したの
で、モニタ用受光信号および検出用受光信号は略同一の
出力特性となり、周囲温度に伴って生じるそれらのレベ
ル変動の程度を両者の間で略同一とすることができる。
これにより、周囲温度の変動による悪影響を防止して検
出動作が行うことができ、検出精度の向上を図ることが
できる。
【0061】この場合、モニタ用受光素子および検出用
受光素子に対してそれぞれ出力特性を補償する補償回路
を設ける必要がないので、光電センサとして、回路構成
を簡単にすることができ、装置全体の大形化を抑制する
ことができ、さらには、部品点数を少なくし得て、コス
トアップの抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す電気回路図
【図2】投光装置のカバーが取外された状態を示す縦断
平面図
【図3】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図4】第1実施例ならびに第2実施例における温度変
化に対する電圧値Vrならびに20℃を基準にしたとき
のその変化率の推移を示す図
【図5】従来例における図4相当図
【図6】他の従来例における図4相当図
【図7】図4〜6に示した測定結果をプロットした図
【符号の説明】
図面中、1は光電センサ、4はレーザ素子(投光素
子)、5はモニタ用フォトダイオード(モニタ用受光素
子)、14は不完全積分回路(制御手段)、16は検出
用フォトダイオード(検出用受光素子)、19は比較器
(検出手段)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投光素子と、 この投光素子の投光光の一部を受光するように設けら
    れ、その受光レベルに応じてモニタ用受光信号を出力す
    るモニタ用受光素子と、 前記モニタ用受光信号が与えられるように設けられ、そ
    のモニタ用受光信号のレベルが一定となるように前記投
    光素子を制御する制御手段と、 前記投光光を受光するように設けられ、その受光レベル
    に応じて検出用受光信号を出力する検出用受光素子と、 前記検出用受光信号が与えられるように設けられ、その
    検出用受光信号のレベルに応じて検出信号を出力する検
    出手段とを備え、 前記モニタ用受光素子および検出用受光素子は、略同一
    素子から構成されていることを特徴とする光電センサ。
JP15216597A 1997-06-10 1997-06-10 光電センサ Pending JPH10341033A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013125760A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Semiconductor Components Industries Llc 光検出器制御回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013125760A (ja) * 2011-12-13 2013-06-24 Semiconductor Components Industries Llc 光検出器制御回路

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