JPH10339731A - 腸管出血性大腸菌感染の検出方法 - Google Patents

腸管出血性大腸菌感染の検出方法

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JPH10339731A
JPH10339731A JP9148917A JP14891797A JPH10339731A JP H10339731 A JPH10339731 A JP H10339731A JP 9148917 A JP9148917 A JP 9148917A JP 14891797 A JP14891797 A JP 14891797A JP H10339731 A JPH10339731 A JP H10339731A
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智子 小野
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真人 高田
Akio Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腸管出血性大腸菌感染の簡便な検出方法を提
供する。 【解決手段】 腸管出血性大腸菌由来リポポリサッカラ
イドを担体粒子上に担持させ、この担持されたリポポリ
サッカライドと、試料中の抗リポポリサッカライド抗体
とを反応せしめ、該反応混合物の凝集の程度を測定する
ことを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は腸管出血性大腸菌感
染の検出方法及びそれに用いる試薬キットに関する。
【0002】
【従来の技術】腸管出血性大腸菌は、出血性下痢を惹起
させるベロ(Vero)毒素を産生することを特徴とするた
め、ベロ毒素産生大腸菌とも呼ばれる。この大腸菌に感
染すると、出血性大腸炎のみでなく一部の患者には続発
症として溶血性尿毒症症候群(HUS)による急性腎不
全や血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を起こし、特
に幼児や老齢者にしばしば死をもたらす。
【0003】腸管出血性大腸菌の血清型は、O157:
H7、O157:NM、O26:H11、O91:H2
1、O111:NM、O113:H21、O145:N
M等が知られている。中でもO157:H7は、我が国
で分離頻度が最も高く、また病原性も強力であることか
ら特に重要視されている。腸管出血性大腸菌の検出率
は、抗生剤投与後ではかなり低下する。それ故、治療が
遅れると下痢症状から腎不全を呈し、そのうち1〜10
%は溶血性尿毒症症候群(HUS)を続発し、そのため
透析や血漿交換などの高度医療を必要とし3〜4%は血
管の破綻等で死亡する。
【0004】従って、腸管出血性大腸菌の感染の有無を
早期に診断し、的確な治療により溶血性尿毒症症候群
(HUS)等の重篤な症状への移行を抑制するために
は、先ず、感染の有無を、短時間で、正確に測定するこ
とが必要である
【0005】腸管出血性大腸菌の同定には、分離株のベ
ロ毒素産生性を調べることが不可欠であるが、該大腸菌
は患者の便からのみ検出されるので、便培養がもっとも
重要な検査となる。しかし、病日がたつにつれその検出
率は低下するので、病初期のしかも抗生剤投与以前にタ
イミング良く便を採取しておくことが大切である。とこ
ろが溶血性尿毒症症候群(HUS)などの重症になった
時点では、便培養で10%程度しか腸管出血性大腸菌が
分離できない。さらにベロ毒素に対する抗体は溶血性尿
毒症症候群(HUS)に進展した患者ではなかなか高力
価では検出できない。
【0006】一方、腸管出血性大腸菌由来リポポリサッ
カライド(LPS)に対する抗体(抗LPS抗体)は病
日7〜10日で検出されるようになり、その抗体価は約
1ヶ月間持続する。またこの抗LPS抗体価の上昇は、
腸管出血性大腸菌O157にのみ特異的である。
【0007】血中の抗腸管出血性大腸菌由来LPS抗体
を測定する方法として、Bitzan M.ら(Bitzan M. and Ka
rch H., J. Clin. Microbiol., 30, 1174-1178, 1992)
により赤血球凝集法が報告されている。腸管出血性大腸
菌O157由来LPSをヒツジ赤血球に被覆させ、溶血
性尿毒症症候群(HUS)の診断を行おうとするもので
ある。しかし、この方法では判定までに3時間を要すと
いう問題点がある。またGreatorx, J.ら(Greatorx, J.
and G. M.Thorne, J. Clin. Microbiol., 32,1172-117
8,1994)により酵素免疫測定法(ELISA)が報告さ
れているが、操作が煩雑であること、判定までに数時間
を必要とすること、カットオフの設定が明確でないな
ど、反応、測定に関して問題を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分析時間が
短く、簡便で、正確かつ感度の高い腸管出血性大腸菌感
染の検出方法の提供を目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく検討を重ねた結果、腸管出血性大腸菌由来
のリポポリサッカライドを担持させたラッテクス粒子の
凝集反応を用いれば、迅速、正確で高感度に腸管出血性
大腸菌感染が検出可能なことを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0010】即ち、本発明は、腸管出血性大腸菌由来リ
ポポリサッカライドを担体粒子上に担持させ、この担持
されたリポポリサッカライドと、試料中の抗リポポリサ
ッカライド抗体とを反応せしめ、該反応混合物の凝集の
程度を測定することを特徴とする腸管出血性大腸菌感染
の検出方法である。この発明の好ましい態様によれば、
担体粒子がラテックス粒子である上記方法が提供され
る。
【0011】また、本発明の別の態様により、少なくと
も、腸管出血性大腸菌由来リポポリサッカライドが担持
された担体粒子よりなり、この担持されたリポポリサッ
カライドと、試料中の抗リポポリサッカライド抗体とを
反応せしめ、該反応混合物の凝集の程度を測定すること
を特徴とする腸管出血性大腸菌感染の検出に用いるため
の試薬キットが提供される。
【0012】更に、本発明の別の態様により、腸管出血
性大腸菌由来リポポリサッカライドが担持された担体粒
子が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明で用いる担体粒子としては、リポポリサッカ
ライドを担持しうるものであれば特に制限されないが、
通常、試料溶液に不溶性の有機高分子物質又は無機物質
よりなる微粒子が使用される。かかる有機高分子物質よ
りなる微粒子としては、ポリスチレン、スチレン−マレ
イン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ア
クリル酸−スチレンの共重合体、スチレン−アクリル酸
−アクリルアクリレート共重合体、酢酸ビニル−アクリ
ル酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリア
クリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等の合成
ポリマーよりなるラテックス粒子が例示できる。また、
無機物質よりなる微粒子としては、ガラス、シリカ、ア
ルミナ、シリカ−アルミナ、活性炭、カーボン等よりな
るものが例示できる。これらの中で、特にポリスチレン
ラッテクス粒子が好ましい。また、担体粒子の直径は、
0.1〜10μmのものが使用可能であるが、通常、
0.1〜1μmの範囲内が好ましい。
【0014】上記担体粒子に担持するリポポリサッカラ
イド(LPS)としては、腸管出血性大腸菌由来のもの
であり、感染者の血清中に存在する抗腸管出血性大腸菌
リポポリサッカライド抗体と反応しうるものであれば特
に制限はない。このリポポリサッカライド(LPS)
は、腸管出血性大腸菌から、例えば、Westphal, V.らの
フェノールホットウォーター法(Westphal, V. and K.
Jaun. Methos Carbohydr. Chem. 5 : 83-91, 1965)に
より次の通り調製することができる。
【0015】上記大腸菌の乾燥菌体あるいは湿菌体を約
65〜68℃の温水に浮かべ、これに約68℃に加温し
た90%フェノールを等量加え、約30分攪拌する。約
4℃に冷却後、遠心し、水層を分離する。フェノール層
に再び純水を加えて約60℃に加温、約30分攪拌し、
冷却後遠心し水層を分離する。2回の水層をあわせ流水
で一晩透析する。透析後、遠心し、上清を採取する。こ
れに少量(5〜10mg)の酢酸ソーダを添加後、エタ
ノールを加えることにより、白色の沈殿物を得る。沈殿
物をエタノールで、ついでアセトンでそれぞれ洗浄を行
い、さらに沈殿物を1%の割合で純粋に溶解して超遠心
を行い、沈さとして粗毒素(リポポリサッカライド)を
得る。
【0016】上記リポポリサッカライドの担体粒子への
担持は、それ自体既知の通常用いられる方法、例えば、
担体粒子とリポポリサッカライドとを混合することによ
って起こる物理的な吸着を用いる物理吸着法、カルボジ
イミドなどのカップリング剤により、ラテックス粒子表
面のカルボキシル基やアミノ基とリポポリサッカライド
とを化学的に結合させる化学結合法等により容易に行え
る。また、リポポリサッカライドをスペーサー分子を介
してラテックス粒子に結合させてもよい。さらに、アル
ブミンなどのタンパク質に化学結合法を用いて結合させ
た後に、そのタンパク質を担体粒子に結合させても良
い。
【0017】担体粒子へのリポポリサッカライドの担持
量に特に制限はないが、ラッテクス粒子の場合、通常、
ラッテクス1mlに対して0.02〜2mg、好ましく
は0.075〜0.4mgが適当である。
【0018】かくして得られるリポポリサッカライドを
担持させた担体粒子と、血液や血清等の試料溶液とを混
合し、試料中の抗腸管出血性大腸菌由来リポポリサッカ
ライド抗体と担体粒子に担持されたリポポリサッカライ
ドとを反応せしめ、反応によって生じる担体粒子の凝集
の程度を測定し、試料中の上記抗体の存在又は濃度を検
出し、腸管出血性大腸菌の感染の有無を判定する。
【0019】上記反応は、通常、スライド板上、又はプ
ラスチックセル若しくはガラスセル内で行われる。スラ
イド板上で反応を行う場合、担体粒子の凝集程度は目視
により測定すれば良い。セル内での反応の場合、セル外
部より可視光から近赤外域の光、例えば、通常400〜
2400nm、好ましくは600〜1000nmの波長
の光を照射し、吸光度変化又は散乱光の強度変化を検出
して担体粒子の凝集の程度を測定する。この場合、予め
作成した検量線を用いれば、試料内の抗体量(濃度)が
算出できる。
【0020】このような凝集測定を行う装置として、三
菱化学株式会社のLPIA−S500ラテックス凝集全
自動測定器、ロシュ・ダイアグノスティック・システム
ズ社のCOBAS FARA装置及びCOBAS MI
RA装置、及び日立製作所の日立7070分析装置等が
あげられる。
【0021】また、上記担体粒子の凝集反応は、通常、
生理的食塩水、pH5.0〜10.0程度の適当な緩衝
液、例えば、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス緩衝
液等の溶液中で行われる。また、担体粒子と試料中のタ
ンパク質との非特異的結合を抑制するために、適当な界
面活性剤、例えば、TritonX−100、Twee
n20、Tween80等の吸着抑制剤を反応液に添加
してもよい。
【0022】上記反応及び測定工程等を含む腸管出血性
大腸菌感染の検出に用いるための試薬キットは、それ自
体既知の通常用いられる方法により調製できる。このよ
うなキットは、通常の免疫凝集反応を利用したキットと
同様の構成によって提供される。すなわち、本発明の試
薬キットは、少くとも、腸管出血性大腸菌由来リポポリ
サッカライドが担持された担体粒子を含み、さらに任意
の要素として、試料希釈液、標準物質等を含む。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。実施例1 大腸菌O157由来LPS結合ラテックス試
薬の調製 <1>大腸菌O157由来LPSの調製 腸管出血性大腸菌の中でも、患者からの検出率が最も高
かったベロ毒素産生大腸菌O157:H7株由来LPS
を用いて検討を行った。大腸菌O157由来LPSは、
Westphal, V.ら(Westphal, V. and K. Jaun. Methos C
arbohydr. Chem. 5 : 83-91, 1965)のフェノールホッ
トウォーター法に従って次の通り調製した。
【0024】湿菌体40gを約68℃の温水350mL
に浮かべ、これに68℃に加温した90%フェノールを
等量加え、約30分攪拌する。4℃に冷却後、遠心し、
水層を分離する。フェノール層に再び300mLの純水
を加え、60℃に加温、約30分攪拌する。同様に4℃
に冷却、遠心し、水層を分離する。2回の水層をあわせ
て、透析膜に入れ、流水で一晩透析する。透析後、遠心
し、上清を採取する。これに少量(5〜10mg)の酢
酸ソーダを添加後、エタノールを10倍量加えることに
より、白色の沈殿物を得る。沈殿物は遠心で回収し、さ
らにエタノールで、ついでアセトンでそれぞれ1回ずつ
遠心洗浄を行い、粗毒素(LPS)を得る。この粗毒素
は、かなりの量の核酸が混入しているので、それを除去
するために粗毒素を1%の割で純水にとかし、超遠心
(100,000×g、1時間)にて沈さを得る。沈さ
を再度純水に溶解し、遠心する。得られた沈さは少量の
純水にとかし、凍結乾燥を行って精製内毒素(収量2〜
5%)を得る。この方法で得られた大腸菌O157由来
LPSを0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)にて透析
して以下のラテックス試薬の調製に用いた。
【0025】<2>大腸菌O157由来LPSのラテッ
クスへの担持 得られた大腸菌O157由来LPSを平均粒径0.47
μmのポリスチレンラテックス(セラダイン社製)表面
に以下の方法により固定(担持)し、ラテックス試薬と
した。1%、1mLのラテックス溶液にカップリング剤
として4mgのカルボジイミドを加え30分間室温にて
反応を行った。遠心後、沈さを0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0)に懸濁し、ここに0.1mgの大腸菌O
157由来LPSを加え室温にて1時間反応を行った。
遠心後、0.3%ウシアルブミンにて30分間ブロッキ
ングを行い、遠心後、蒸留水に懸濁させラテックス試薬
とした。
【0026】実施例2 抗大腸菌O157由来LPS抗
体のスライド判定法 生理食塩水もしくは正常ヒト血清とウサギ抗LPS抗血
清をBSA含有トリス−塩酸緩衝液にて20倍希釈し、
それぞれ陰性コントロールと陽性コントロールとした。
被検体としては患者血清を用いBSA含有トリス−塩酸
緩衝液にて同様に希釈した。
【0027】スライド板上に、上記コントロールもしく
は被検体100μLを滴下し、実施例1で得られたラテ
ックス試薬35μLを加えスライド板上で混和し、3分
後にラテックス粒子凝集塊の生成を肉眼により観察し
た。
【0028】被検体はさらに酵素免疫法(ELISA)
にて測定を行った。酵素免疫法(ELISA)は以下の
ように実施した。96穴イムノプレート(polyso
rp、NUNC社)にPBSで1μg/mL希釈した大
腸菌O157由来LPSを100μLずつ分注し、37
℃で2時間インキュベーションを行った。0.05%T
ween20/PBS(PBST)で3回洗浄し、0.
1%Tween20/PBSで37℃1時間ブロッキン
グを行った。3回の洗浄後、0.5%BSA/PBST
にて400倍に希釈した検体を100μLずつ添加し、
37℃で1時間インキュベーションを行った。3回の洗
浄後、0.5%BSA/PBSTにて2500倍希釈し
たHRP標識抗IgM抗体を100μLずつ分注し37
℃で30分インキュベーションを行った。3回の洗浄
後、基質溶液(OPD錠/クエン酸緩衝液/過酸化水素
水)を100μLずつ分注し、室温で5分間インキュベ
ーションを行った。反応停止液(2N硫酸溶液)100
μLを分注した後、イムノリーダー(波長492nm)
にて吸光度の測定を行った。
【0029】大腸菌O157感染の疑われた患者血清1
7検体を測定した結果、酵素免疫測定法(ELISA)
とラテックススライド法のいずれも陽性を示したのは1
6検体、いずれも陰性を示したものは1検体であり、1
00%の一致率を示した。
【0030】実施例3 抗大腸菌O157由来LPS抗
体の自動測定 上記患者血清17検体を用いて検討を行った。生理食塩
水で40倍に希釈された検体10μL、BSA含有トリ
ス−塩酸緩衝液180μL、実施例1で得られたラテッ
クス試薬80μLを混合し反応キュベットに自動分注
後、近赤外(800nm)の吸収の増加を10分間測定
することにより免疫反応を観察した。測定はラテックス
凝集全自動測定装置LPIA−S500を用いて行っ
た。
【0031】実施例2で行った酵素免疫測定法(ELI
SA)とラテックス試薬(LPIA−S500)にて患
者血清17検体を測定した結果を図1に示す。横軸にE
LISAの吸光度を、縦軸にLPIA−S500の吸光
度の単位時間あたりの変化率をプロットすると、2法の
間に正の相関が認められた。
【0032】
【発明の効果】本発明方法によれば、血清中の抗腸管出
血性大腸菌リポポリサッカライド抗体の存在の有無を短
時間、簡便、かつ正確に測定することができ、その結果
に基づき腸管出血性大腸菌感染の有無を検出できる。上
記特徴を有する本発明の方法は、従来の菌培養検出法の
ように患者の糞便を試料とするのとは異なり、患者の血
清を試料とするために検体も扱いやすく、特に優れた腸
管出血性大腸菌の検出方法であるといえる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】酵素免疫測定法にて抗体価を測定した腸管出血
性大腸菌感染患者血清17検体について、該検体を生理
食塩水にて40倍希釈し、全自動凝集測定装置LPIA
−S500にて測定した結果を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腸管出血性大腸菌由来リポポリサッカラ
    イドを担体粒子上に担持させ、この担持されたリポポリ
    サッカライドと、試料中の抗リポポリサッカライド抗体
    とを反応せしめ、該反応混合物の凝集の程度を測定する
    ことを特徴とする腸管出血性大腸菌感染の検出方法。
  2. 【請求項2】 担体粒子がラテックス粒子である請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも、腸管出血性大腸菌由来リポ
    ポリサッカライドが担持された担体粒子よりなり、この
    担持されたリポポリサッカライドと、試料中の抗リポポ
    リサッカライド抗体とを反応せしめ、該反応混合物の凝
    集の程度を測定することを特徴とする腸管出血性大腸菌
    感染の検出に用いるための試薬キット。
  4. 【請求項4】 腸管出血性大腸菌由来リポポリサッカラ
    イドが担持された担体粒子。
JP9148917A 1997-06-06 1997-06-06 腸管出血性大腸菌感染の検出方法 Pending JPH10339731A (ja)

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Cited By (2)

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