JPH10339119A - エンジンバルブ及びその製造方法 - Google Patents
エンジンバルブ及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH10339119A JPH10339119A JP15329197A JP15329197A JPH10339119A JP H10339119 A JPH10339119 A JP H10339119A JP 15329197 A JP15329197 A JP 15329197A JP 15329197 A JP15329197 A JP 15329197A JP H10339119 A JPH10339119 A JP H10339119A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- adhesive coating
- aluminum alloy
- valve face
- engine valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
バルブの傘部と金属製の当て板とを、容易かつ強固に固
着する。 【解決手段】 アルミニウム合金により形成されたエン
ジンバルブの傘部2の弁フェース部4に、純アルミニウ
ム又はニッケルよりなる接着被膜層6を介して、硬質金
属製の当て板5を固着する。
Description
アルミニウム合金により形成されたエンジンバルブ及び
その製造方法に関する。
は、通常、マルテンサイト又はオーステナイト系の耐熱
鋼により形成されている。また、最近では、比較的熱負
荷の小さい吸気バルブを、アルミニウム合金により形成
する試みもなされている。
ルブは、機械的強度が高く、耐久性、信頼性に優れてい
る反面、慣性質量が大きく、かつ熱伝導性も悪いという
問題がある。
は、軽量であるため、動弁系の慣性質量を低減して、エ
ンジン性能を向上させうるとともに、熱伝導性にも優
れ、シリンダヘッドへの放熱性が高いという利点があ
る。しかし、機械的強度が小さいため、特に、弁フェー
ス部の耐摩耗性の点で問題があり、耐久性や信頼性に欠
ける。
に硬質金属製の当て板を固着することも考えられるが、
異なる材質同士の結合は難しい。すなわち、構造材料と
して用いられる通常のアルミニウム合金の組成中には、
10%前後のSiが含まれているため、単なる圧着によ
る結合手段では、金属製の当て板との大きな結合強度は
得られない。
用いられるが、融点の大きく異なる材料同士の結合は難
しく、結合強度にばらつきが生じ、またコスト高となる
などの問題がある。
ので、材質の異なるアルミニウム合金と金属製の当て板
とを、容易かつ強固に固着することにより、弁フェース
部の耐摩耗性を高めうるようにしたエンジンバルブ及び
その製造方法を提供することを目的としている。
に、本発明のエンジンバルブは、軸部の一端に傘部が連
設され、かつ少なくとも傘部がアルミニウム合金により
形成されたエンジンバルブにおいて、前記傘部に形成さ
れた弁フェース部に、純アルミニウム又はニッケルより
なる接着被膜層を介して、硬質金属製の当て板を固着し
たことを特徴としている。
装置における上下の型の間に、製造しようとするエンジ
ンバルブの傘部と補形をなす成形室を形成し、この成形
室内に、前記傘部の弁フェース部とほぼ同形のリング板
状をなし、かつ一方の面に純アルミニウム又はニッケル
よりなる接着被膜層を有する金属製の当て板と、アルミ
ニウム合金よりなる素材とを、接着被膜層が素材側を向
くようにして挿入したのち、前記素材をプレスにより塑
性変形させて、傘部を成形するとともに、その弁フェー
ス部に、前記当て板を固着することを特徴としている。
ブ、例えば吸気バルブの一実施例を示すもので、軸部
(1)の下端に傘部(2)が連設された弁体(3)は、アルミ
ニウム合金(例えばAI−Si系)により形成されている。
ス部(4)には、図2に拡大して示すように、リング板状
をなす硬質金属製の薄肉(例えば1.0mm前後)の当て板
(5)が、その下面に固着した純アルミニウム又はニッケ
ルよりなる接着被膜層(6)を介して、一体的に固着され
ている。
は、接着被膜層(6)が純アルミニウムの際には、冷間又
は熱間圧延(当て板成形前の平板状にて行う)か溶射等に
より、またニッケルの際には、メッキ等により行うこと
ができ、かつそれらの厚さは、当て板(5)が弁体(3)と
直に接触しない最小限の厚さ、すなわち、それぞれ5〜
40μm、1〜4μmの範囲とするのが好ましい。
と、弁体(3)と当て板(5)とを強く圧接させた際、互い
に強固に固着される。これは、前述したように、金属材
料とSiを含有しているアルミニウム合金との結合力は
小さいが、金属材料と純アルミニウム及びニッケル、ア
ルミニウム合金と純アルミニウム及びニッケルの結合力
は大きいため、このような純アルミニウム又はニッケル
よりなる接着被膜層(6)が強力なバインダ的役割を果た
して、アルミニウム合金製の弁体(3)、すなわち弁フェ
ース部(4)と金属製の当て板(5)との結合力を高めるた
めである。
るために、当て板(5)の弁体(3)に対する剥離強度試験
を行った。その結果、接着被膜層(6)を介在させずに、
単に当て板(5)を弁体(3)に圧接して固着したときの剥
離開始時の荷重が6〜12kgfであったのに対し、接着
被膜層(6)を介して固着した本発明のものの剥離荷重
は、20kgf以上にまで高まっていることを確認してい
る。
及び図4を参照して説明する。まず、図3に示すよう
に、プレス装置におけるダイ(下型)(7)に形成された、
製造しようとする吸気バルブと補形をなす成形室(7a)
(上下は倒立している)内に、上述したような、純アルミ
ニウム又はニッケルよりなる接着被膜層(6)を予め固着
した金属製のテーパ状の当て板(5)を、接着被膜層(6)
側を上として載置する。なお、当て板(5)は、平板状の
鋼板をプレス等により打抜いて成形する。
に、アルミニウム合金よりなる円柱状の素材(8)を挿入
する。
(9)を、型孔(7a)内に向かって予め定めた位置まで下降
させ、素材(8)を冷間(又は温間)により鍛造する。する
と素材(8)は、成形室(7a)内において塑性変形させら
れ、図1に示すのと同様、軸部(1')(軸端部は図示略)と
傘部(2')とからなる弁体(3')が成形される。
着被膜層(6)と強く圧着することにより、成形後におけ
る弁体(3')の弁フェース部(4')に強固に固着され、かつ
この接着被膜層(6)を強力なバインダとして、弁体(3')
と当て板(5)とは一体的に結合される。
られる。なお、成形後において、JISに規定されてい
るT6熱処理、軸部(1')外周面への耐摩耗表面処理、各
部の仕上加工等を施すこともある。
体(3)の成形と同時に当て板(5)を一体的に固着しうる
利点があるが、この方法の外に、弁体(3)をプレスや鋳
型等により別途成形したのち、その弁フェース部(4)に
当て板(5)を圧着して結合する方法もある。
アルミニウム合金により形成したもの以外に、軸部(1)
の中間部より上方を通常の耐熱鋼とし、かつ傘部(2)を
含む軸部(1)の下方を上述のようなアルミニウム合金製
とした軸溶接型のエンジンバルブにも適用しうる。
フェース部と当て板とを、容易かつ強固に固着して、弁
フェース部の耐摩耗性を高めることができる。
を、傘部のプレス成形と同時に容易に固着しうるので、
製造コストが低減される。
る。
状態を示す縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 軸部の一端に傘部が連設され、かつ少な
くとも傘部がアルミニウム合金により形成されたエンジ
ンバルブにおいて、前記傘部に形成された弁フェース部
に、純アルミニウム又はニッケルよりなる接着被膜層を
介して、硬質金属製の当て板を固着したことを特徴とす
るエンジンバルブ。 - 【請求項2】 プレス装置における上下の型の間に、製
造しようとするエンジンバルブの傘部と補形をなす成形
室を形成し、この成形室内に、前記傘部の弁フェース部
とほぼ同形のリング板状をなし、かつ一方の面に純アル
ミニウム又はニッケルよりなる接着被膜層を有する金属
製の当て板と、アルミニウム合金よりなる素材とを、接
着被膜層が素材側を向くようにして挿入したのち、前記
素材をプレスにより塑性変形させて、傘部を成形すると
ともに、その弁フェース部に、前記当て板を固着するこ
とを特徴とするエンジンバルブの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15329197A JP3693082B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | エンジンバルブ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15329197A JP3693082B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | エンジンバルブ及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10339119A true JPH10339119A (ja) | 1998-12-22 |
JP3693082B2 JP3693082B2 (ja) | 2005-09-07 |
Family
ID=15559274
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15329197A Expired - Lifetime JP3693082B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | エンジンバルブ及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3693082B2 (ja) |
-
1997
- 1997-06-11 JP JP15329197A patent/JP3693082B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3693082B2 (ja) | 2005-09-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5371944A (en) | Composite insulation for engine components | |
JPS62107216A (ja) | バルブシートインサート及びその製造法並びにそれを使用してなるシリンダーヘッド | |
JP3380081B2 (ja) | バルブシート | |
JPS62182174A (ja) | セラミツクス・金属複合体 | |
JP3546261B2 (ja) | 異種金属材料の接合方法 | |
JPH08312800A (ja) | 接合型バルブシート | |
JP3693082B2 (ja) | エンジンバルブ及びその製造方法 | |
US5943990A (en) | Tappet in an internal combustion engine and a method of manufacturing the same | |
JPH10317926A (ja) | 内燃機関用スプリングリテーナ及びその製造方法 | |
US5809644A (en) | Valve lifter | |
JPH02233858A (ja) | アルミニウム合金製鍛造ピストンの製造方法 | |
JPH1113427A (ja) | 内燃機関のタペット用シム及びその製造方法 | |
JPS63256287A (ja) | ピストンの製造方法 | |
KR20060056703A (ko) | 실린더 라이너 및 그 제조방법 | |
JPH10339118A (ja) | 内燃機関用バルブシート | |
JPH063171B2 (ja) | セラミックスー金属の摩擦圧接体およびそれから成るセラミックス鋳ぐるみピストン | |
JPH0525589B2 (ja) | ||
JPH0350103B2 (ja) | ||
JPH0372831B2 (ja) | ||
JPH0328390B2 (ja) | ||
JPH0240058A (ja) | セラミックス鋳ぐるみピストン | |
JPH10306710A (ja) | アルミニウム合金製タペット及びその製造方法 | |
JPH10299428A (ja) | アルミニウム合金製タペット及びその製造方法 | |
JPS60240858A (ja) | エンジン用ピストン | |
JPS6350614A (ja) | バルブスプリングリテ−ナ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040212 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20050215 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20050418 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050607 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050614 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 3 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080701 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090701 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090701 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100701 Year of fee payment: 5 |