JPH10338705A - プロピレン単独重合体の製造方法 - Google Patents

プロピレン単独重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH10338705A
JPH10338705A JP14948797A JP14948797A JPH10338705A JP H10338705 A JPH10338705 A JP H10338705A JP 14948797 A JP14948797 A JP 14948797A JP 14948797 A JP14948797 A JP 14948797A JP H10338705 A JPH10338705 A JP H10338705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
reaction step
carbon atoms
propylene homopolymer
transition metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14948797A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Machida
修司 町田
Fumio Tatsumi
富美男 巽
Mitsugi Kanzawa
貢 神澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP14948797A priority Critical patent/JPH10338705A/ja
Publication of JPH10338705A publication Critical patent/JPH10338705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融張力が高く、成形加工性に優れ、特に大
型ブロー成形や厚物発泡体などの成形に好適に用いられ
るプロピレン単独重合体を安価に、かつ効率よく製造す
る方法を提供すること。 【解決手段】 (A)特定のメタロセン系重合触媒を用
い、極限粘度〔η〕が0.008〜0.8デシリットル/g
又は3.3〜20デシリットル/gのプロピレン単独重合
体を製造する第一反応工程、及び(B)上記第一反応工
程で得られた反応混合物の存在下、プロピレンの重合を
行う第二反応工程を順次施すことにより、MIが0.00
5〜1000g/10分で、かつ溶融張力MSと〔η〕
とが、式 logMS≧3.17×log〔η〕−0.68 の関係を満たすプロピレン単独重合体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロピレン単独重合
体の製造方法の改良に関し、さらに詳しくは、溶融張力
が高く、成形加工性に優れ、特に大型ブロー成形,厚物
発泡体,シートなどの成形に好適に用いられるプロピレ
ン単独重合体を安価に、かつ効率よく製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレンは、(1)剛性な
どの機械的強度が高く、そのバランスに優れる、(2)
化学的に安定で、耐候性に優れ、化学薬品などに侵され
にくい、(3)高融点で耐熱性に優れる、などの特性を
有することから、各種成形体、例えばフィルム,射出成
形体などとして、様々な分野において広く用いられてい
る。しかしながら、このポリプロピレンの利用分野をさ
らに拡大するには、押出成形特性の改良が必要である。
すなわち、ポリプロピレンは、溶融押出しの際、溶融張
力が小さいため、ドローダウンが発生しやすく、大型ブ
ロー成形体を製造するには限界があった。また、成形体
の軽量化,断熱性,制振性などの要求が高まり、耐熱性
を有するポリプロピレン発泡成形体が望まれているが、
従来のポリプロピレンでは、溶融張力が不足し、充分に
満足しうる発泡成形体を得ることができないのが実状で
あった。
【0003】ところで、ポリプロピレンの溶融張力を改
良し、溶融加工性を向上させる方法としては、これま
で、(1)溶融張力の高い高分子量の高密度ポリエチレ
ンを混合する方法(特公平6−55868号公報)、
(2)クロム系触媒によって製造される溶融張力の高い
高密度ポリエチレンを混合する方法(特開平8−924
38号公報)、(3)一般的な高圧ラジカル重合法によ
り製造される低密度ポリエチレンを混合する方法、
(4)一般的なポリプロピレンに光照射することにより
溶融張力を高める方法、(5)一般的なポリプロピレン
に架橋剤や過酸化物の存在下、光照射することにより溶
融張力を高める方法、(6)一般的なポリプロピレンに
スチレンなどのラジカル重合性モノマーをグラフトする
方法、(7)プロピレンとポリエンを共重合させる方法
(特開平5−194778号公報、特開平5−1947
9号公報)などが試みられている。
【0004】しかしながら、前記(1)〜(3)の方法
においては、溶融張力を高める成分の弾性率,強度,耐
熱性が不足するために、ポリプロピレン本来の特徴が損
なわれるのを免れない。また、前記(4)及び(5)の
方法においては、副反応として起こる架橋反応を制御す
ることが困難であって、ゲルの発生により外観不良や機
械特性に悪影響が生じる上、成形加工性を任意に制御す
ることに限界があり、制御範囲が狭いという問題があ
る。さらに、前記(6)の方法においては、ポリプロピ
レンの化学的安定性が損なわれ、しかもスチレン系のグ
ラフト体では樹脂リサイクル性に問題が生じ、また、前
記(7)の方法においては、溶融張力の改良効果が小さ
く、充分な効果が発揮されない上、ゲルの発生も懸念さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、溶融張力が高く、成形加工性に優れ、特にシ
ート,大型ブロー成形体や厚物発泡体などの成形に好適
に用いられるプロピレン単独重合体を安価に、かつ効率
よく製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の触媒系
を用いて、所定の範囲の極限粘度を有するプロピレン単
独重合体を製造する第一反応工程、及び上記第一反応工
程で得られた反応混合物の存在下、プロピレンの重合を
行う第二反応工程を順次施し、メルトインデックスが所
定の範囲にあり、かつ溶融張力MSと極限粘度〔η〕と
が特定の関係にあるプロピレン単独重合体を製造するこ
とにより、その目的を達成しうることを見出した。本発
明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、(1)(A)(a)
インデニル骨格を有する周期律表4族の遷移金属化合物
と、(b)(イ)アルミニウムオキシ化合物及び(ロ)
上記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうるイ
オン性化合物の中から選ばれた少なくとも一種とを含有
してなる重合触媒を用い、テトラリン溶媒中、温度13
5℃において測定した極限粘度〔η〕が0.008〜0.8
デシリットル/gのプロピレン単独重合体を製造する第
一反応工程、及び(B)上記第一反応工程で得られた反
応混合物の存在下、プロピレンの重合を行う第二反応工
程を順次施すことを特徴とする、メルトインデックスが
0.005〜1000g/10分の範囲にあり、かつ温度
230℃において測定した溶融張力MS(g)と、テト
ラリン溶媒中、温度135℃において測定した極限粘度
〔η〕(デシリットル/g)とが、式 logMS≧3.17×log〔η〕−0.68 (I) の関係を満たすプロピレン単独重合体の製造方法、並び
に(2)(A')前記(A)工程と同様にして極限粘度
〔η〕が3.3〜20デシリットル/gのプロピレン単独
重合体を製造する第一反応工程、及び(B)上記第一反
応工程で得られた反応混合物の存在下、プロピレンの重
合を行う第二反応工程を順次施すことを特徴とする、前
記と同様の性状を有するプロピレン単独重合体の製造方
法、を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法における(A)工程
及び(A')工程である第一反応工程においては、重合触
媒として、(a)インデニル骨格を有する周期律表4族
の遷移金属化合物と、(b)(イ)アルミニウムオキシ
化合物及び(ロ)上記遷移金属化合物と反応してカチオ
ンに変換しうるイオン性化合物の中から選ばれた少なく
とも一種とを含有するものが用いられる。前記(a)成
分のインデニル骨格を有する周期律表4族の遷移金属化
合物としては、例えば以下に示す化合物を好ましく挙げ
ることができる。 (1)下記一般式(II) で表されるインデニル骨格を有
する遷移金属化合物及びそれに対応する4,5,6,7
−テトラヒドロインデニル骨格を有する遷移金属化合物
【0009】
【化3】
【0010】この遷移金属化合物は、ヘキスト,BAS
F型錯体として知られている化合物である。前記一般式
(II) において、R1 〜R12は、それぞれ水素原子,ハ
ロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1
〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。ここで、ハロ
ゲン原子としては、塩素,臭素,フッ素,ヨウ素原子が
挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例
えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピ
ル基,n−ブチル基,イソブチル基,tert−ブチル
基,n−ヘキシル基などのアルキル基、フェニル基,1
−ナフチル基,2−ナフチル基などのアリール基、ベン
ジル基などのアラルキル基などが挙げられ、また炭素数
1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、上記炭化
水素基の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置
換された基が挙げられる。このR1 〜R 12は、たがいに
同一であっても異なっていてもよく、また、隣接する
基、すなわちR3 とR4 ,R4 とR5 , R5 とR6 , R
9 とR10,R10とR11及びR11とR 12は、それぞれたが
いに結合して環を形成していてもよい。このような環を
形成したインデニル基としては、例えば4,5−ベンゾ
インデニル基,α−アセナフトインデニル基及びその炭
素数1〜10のアルキル置換体などを挙げることができ
る。
【0011】X1 及びX2 それぞれ水素原子,ハロゲン
原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示す。ここで、
ハロゲン原子としては、塩素,臭素,フッ素,ヨウ素原
子が挙げられ、炭素数1〜20の炭化水素基としては、
例えばメチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル
基,n−ブチル基,tert−ブチル基,n−ヘキシル
基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、ベ
ンジル基などのアラルキル基などが挙げられる。X1
びX2 はたがいに同一であっても異なってもよい。
【0012】Yは二つの配位子を結合する二価の基であ
って、炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20の
ハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はゲルマニウム
若しくはスズ含有基を示す。ここで、炭素数1〜20の
二価の炭化水素基としては、例えばメチレン基;ジメチ
ルメチレン基;1,2−エチレン基;ジメチル−1,2
−エチレン基;1,4−テトラメチレン基;1,2−シ
クロプロピレン基などのアルキレン基,ジフェニルメチ
レン基などのアリールアルキレン基などが挙げられ、炭
素1〜20の二価のハロゲン含有炭化水素基としては、
例えばクロロエチレン基,クロロメチレン基などが挙げ
られる。また、二価の珪素含有基としては、例えばメチ
ルシリレン基,ジメチルシリレン基,ジエチルシリレン
基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基
などが挙げられる。さらに、ゲルマニウム含有基,スズ
含有基としては、上記珪素含有基において、珪素をゲル
マニウム,スズに変換した基を挙げることができる。M
はチタニウム,ジルコニウム又はハフニウムである。 (2)下記一般式(III)で表されるインデニル骨格を有
する遷移遷移金属化合物及びそれに対応する4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル骨格を有する遷移金属
化合物
【0013】
【化4】
【0014】この遷移金属化合物は二重架橋型錯体であ
る。前記一般式(III)において、M 1 はチタニウム,ジ
ルコニウム又はハフニウムである。また、X3 はσ結合
性の配位子を示し、X3 が複数ある場合、複数のX3
同じでも異なっていてもよく、他のX3 又はY1 と架橋
していてもよい。このX3 の具体例としては、ハロゲン
原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20の
アルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭
素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有
基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20の
スルフィド基,炭素数1〜20のアシル基などが挙げら
れる。一方、Y1 はルイス塩基を示し、Y 1 が複数ある
場合、複数のY1 は同じでも異なっていてもよく、他の
1 又はX 3 と架橋していてもよい。このY1 の具体例
としては、アミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオ
エーテル類などを挙げることができる。次に、A1 及び
2 はそれぞれ炭素数1以上の炭化水素基からなる架橋
基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
い。このような架橋基としては、例えば一般式
【0015】
【化5】
【0016】(R23及びR24はそれぞれ水素原子又は炭
素数1〜20の炭化水素基で、それらはたがいに同一で
も異なっていてもよく、またたがいに結合して環構造を
形成していてもよい。eは1〜4の整数を示す。)で表
されるものが挙げられ、その具体例としては、メチレン
基,エチレン基,エチリデン基,プロピリデン基,イソ
プロピリデン基,シクロヘキシリデン基,1,2−シク
ロヘキシレン基,ビニリデン基(CH2 =C=)などを
挙げることができる。これらの中で、メチレン基,エチ
レン基及びイソプロピリデン基が好適である。qは
〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示
す。さらに、R13〜R22はそれぞれ水素原子,ハロゲン
原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20の
ハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子含
有基を示す。また、R13〜R22はたがいに同一でも異な
っていてもよく、隣接する基同士がたがいに結合して環
を形成していてもよい。
【0017】前記一般式(II) で表されるインデニル骨
格を有する遷移金属化合物の例としては、ジメチルシラ
ンジイル−ビス−1−(2−メチル−4−フェニルイン
デニル)−ジルコニウムジクロリド,ジメチルシランジ
イル−ビス−1−〔2−メチル−4−(1−ナフチル)
インデニル〕−ジルコニウムジクロリド,ジメチルシラ
ンジイル−ビス−1−(2−エチル−4−フェニルイン
デニル)−ジルコニウムジクロリド,ジメチルシランジ
イル−ビス−1−〔2−エチル−4−(1−ナフチル)
インデニル〕ジルコニウムジクロリド,フェニルメチル
シランジイル−ビス−1−(2−メチル−4−フェニル
インデニル)−ジルコニウムジクロリド,フェニルメチ
ルシランジイル−ビス−1−〔2−メチル−4−(1−
ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド,フ
ェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−エチル−
4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,
フェニルメチルシランジイル−ビス−1−〔2−エチル
−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジ
クロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2
−メチル−4−エチルインデニル)−ジルコニウムジク
ロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−
メチル−4−イソプロピルインデニル)−ジルコニウム
ジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−
(2−メチル−4−第三ブチルインデニル)−ジルコニ
ウムジクロリド,rac−フェニルメチルシリレン−ビ
ス−1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)
−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン
−ビス−1−(2−エチル−4−メチルインデニル)−
ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−
ビス−1−(2,4−ジメチルインデニル)−ジルコニ
ウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1
−(2−メチル−4−エチルインデニル)−ジルコニウ
ムジメチルなどの2,4−位置換体、rac−ジメチル
シリレン−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)
−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−エタンジ
イル−ビス−1−(2−メチル−4,7−ジメチルイン
デニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチル
シリレン−ビス−1−(3,4,7−トリメチルインデ
ニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−エ
タンジイル−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニ
ル)−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−ブタ
ンジイル−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)
−ジルコニウムジクロリドなどの4,7−位,2,4,
7−位又は3,4,7−位置換体,ジメチルシランジイ
ル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピル
インデニル)−ジルコニウムジクロリド,フェニルメチ
ルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジ
イソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,
rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチ
ル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウ
ムジクロリド,rac−1,2−エタンジイル−ビス−
1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニ
ル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジフェニルシ
ランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソ
プロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,ra
c−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メ
チル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニ
ウムジクロリド,rac−ジメチルシランジイル−ビス
−1−(2,4,6−トリメチルインデニル)−ジルコ
ニウムジクロリドなどの2,4,6−位置換体,rac
−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2,5,6−ト
リメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリドなどの
2,5,6−位置換体,ジメチルシランジイル−ビス−
1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド,フェニルメチルシランジイル−ビス
−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジ
ルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシランジイル
−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニ
ル)−ジルコニウムジクロリド,rac−フェニルメチ
ルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベ
ンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−
エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベン
ゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ブ
タンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾ
インデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメ
チルシランジイル−ビス−1−(4,5−ベンゾインデ
ニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシ
ランジイル−ビス−1−(2−メチル−α−メチル−α
−アセナフトインデニル)−ジルコニウムジクロリド,
rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2
−メチル−α−アセナフトインデニル)−ジルコニウム
ジクロリドなどのベンゾインデニル型又はアセナフトイ
ンデニル型化合物、及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタニウム又はハフニウムに置換したものを挙
げることができる。
【0018】また、前記一般式(II) で表されるインデ
ニル骨格を有する遷移金属化合物に対応する4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル骨格を有する遷移金属
化合物の例としては、rac−ジメチルシリレン−ビス
−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−
インデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−エチ
レン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒ
ドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド,r
ac−ジメチルシリレン−ビス−(2−メチル−4,
5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコ
ニウムジメチル,rac−エチレン−ビス−(2−メチ
ル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)
−ジルコニウムジメチル,rac−エチレン−ビス−
(4,7−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−
1−インデニル)−ジルコニウムジクロリドなど、及び
これらの化合物におけるジルコニウムをチタニウム又は
ハフニウムに置換したものを挙げることができる。
【0019】一方、前記一般式(III)で表されるインデ
ニル骨格を有する遷移金属化合物の例としては、(1,
2' −エチレン)(2,1' −エチレン)−ビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−メチレ
ン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジル
コニウムジクロリド,(1,2’−イソプロピリデン)
(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)
(2,1’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデ
ニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレ
ン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−イソプロピル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エ
チレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ジメ
チルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’
−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,7−
ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス
(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス
(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニ
ウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−
エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコ
ニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’
−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2’−メチレン)(2,1’−エ
チレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド,(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリ
デン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドな
ど及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又
はハフニウムに置換したものを挙げることができる。本
発明においては、この(a)成分の遷移金属化合物は一
種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、重合触媒における(b)成分の中の(イ)ア
ルミニウムオキシ化合物としては、特に一般式(IV)
【0020】
【化6】
【0021】(式中、R25は炭素数1〜20、好ましく
は1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,
アリールアルキル基などの炭化水素基あるいはハロゲン
原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好
ましくは2〜40の整数である。なお、各R25は同じで
も異なっていてもよい。)で示される鎖状アルミノキサ
ン、及び一般式(V)
【0022】
【化7】
【0023】( 式中、R25及びwは前記一般式(IV)に
おけるものと同じである。)で示される環状アルミノキ
サンを好ましく挙げることができる。前記アルミノキサ
ンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水などの
縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段に
ついては特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させ
ればよい。例えば、有機アルミニウム化合物を有機溶
剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、重合
時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水
を添加する方法、金属塩などに含有されている結晶
水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合
物と反応させる方法、テトラアルキルジアルミノキサ
ンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、さらに水を
反応させる方法などがある。なお、アルミノキサンとし
ては、トルエン不溶性のものであってもよい。これらの
アルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0024】また、(b)成分の中で(ロ)前記(a)
成分の遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうる
イオン性化合物としては、特に制限はなく、様々な化合
物を用いることができるが、効率的に重合活性点を形成
できるなどの点から、次の一般式(VI),(VII)
【0025】 (〔L1 −R26h+a (〔Z〕- b ・・・(VI) (〔L2 h+a (〔Z〕- b ・・・(VII) ( ただし、L2 はM3 ,R27284,R29 3 C又はR30
4 である。) 〔(VI),(VII)式中、L1 はルイス塩基、〔Z〕- は、
非配位性アニオン〔Z1- 又は〔Z2 - 、ここで
〔Z1 - は複数の基が元素に結合したアニオンすなわ
ち〔M2 1 2 ・・・Gf 〕(ここで、M2 は周期律
表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15
族元素を示す。G1 〜Gf はそれぞれ水素原子,ハロゲ
ン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜40
のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ
基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のア
リールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール
基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜
20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシ
ルオキシ基,有機メタロイド基、又は炭素数2〜20の
ヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G1 〜Gf のうち2
つ以上が環を形成していてもよい。fは〔( 中心金属M
2 の原子価) +1〕の整数を示す。) 、〔Z2 - は、
酸解離定数の逆数の対数(pKa ) が−10以下のブレ
ンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の
組合わせの共役塩基、あるいは一般的に超強酸と定義さ
れる酸の共役塩基を示す。また、ルイス塩基が配位して
いてもよい。また、R26は水素原子,炭素数1〜20の
アルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルア
リール基又はアリールアルキル基を示し、R27及びR28
はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタ
ジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R29
炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルア
リール基又はアリールアルキル基を示す。R30はテトラ
フェニルポルフィリン,フタロシアニンなどの大環状配
位子を示す。hは〔L1 −R26〕,〔L2 〕のイオン価
数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(h×a)
である。M3 は、周期律表第1〜3、11〜13、17
族元素を含むものであり、M4 は、周期律表第7〜12
族元素を示す。〕で表されるものを好適に使用すること
ができる。
【0026】ここで、L1 の具体例としては、アンモニ
ア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエチ
ルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,
N,N−ジメチルアニリン,トリメチルアミン,トリエ
チルアミン,トリ−n−ブチルアミン,メチルジフェニ
ルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルア
ニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリンなどの
アミン類、トリエチルホスフィン,トリフェニルホスフ
ィン,ジフェニルホスフィンなどのホスフィン類、テト
ラヒドロチオフェンなどのチオエーテル類、安息香酸エ
チルなどのエステル類、アセトニトリル,ベンゾニトリ
ルなどのニトリル類などを挙げることができる。
【0027】R26の具体例としては水素,メチル基,エ
チル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることがで
き、R27,R28の具体例としては、シクロペンタジエニ
ル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペ
ンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基
などを挙げることができる。R29の具体例としては、フ
ェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基など
を挙げることができ、R30の具体例としてはテトラフェ
ニルポルフィン,フタロシアニン,アリル,メタリルな
どを挙げることができる。また、M3 の具体例として
は、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3 など
を挙げることができ、M4 の具体例としては、Mn,F
e,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。ま
た、〔Z1 - 、すなわち〔M2 1 2 ・・・Gf
において、M2 の具体例としてはB,Al,Si ,P,
As,Sbなど、好ましくはB及びAlが挙げられる。
また、G1 ,G2 〜Gf の具体例としては、ジアルキル
アミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基な
ど、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメト
キシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基な
ど、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピ
ル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,
n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−
トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,
3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲン原子として
フッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素
基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロ
フェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−ト
リフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,
3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス
(トリメチルシリル)メチル基など、有機メタロイド基
としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル
基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジ
シクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素などが挙
げられる。
【0028】また、非配位性のアニオン、すなわちpK
aが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステ
ッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Z2 -
具体例としてはトリフルオロメタンスルホン酸アニオン
(CF3 SO3 - ,ビス(トリフルオロメタンスルホ
ニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスル
ホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタン
スルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(Cl
4 - ,トリフルオロ酢酸アニオン( CF3
2)-,ヘキサフルオロアンチモンアニオン( SbF6)
- ,フルオロスルホン酸アニオン(FSO3 - ,クロ
ロスルホン酸アニオン(ClSO3 - ,フルオロスル
ホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO3 /S
bF5 - ,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化
砒素(FSO3 /AsF5 - ,トリフルオロメタンス
ルホン酸/5−フッ化アンチモン(CF3SO3 /Sb
5)- などを挙げることができる。
【0029】このような前記(a)成分の遷移金属化合
物と反応してカチオンに変換しうるイオン性化合物の具
体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニ
ウム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウム,テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモ
ニウム,テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)ア
ンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウ
ム,テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム,テトラフ
ェニル硼酸ベンジルピリジニウム,テトラフェニル硼酸
メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブ
チルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリフェニルアンモニウム,テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニ
ウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テト
ラエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウ
ム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル
ジフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニ
リニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸
ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸トリメチルアニリニウム,テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム,テト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジ
ニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メ
チル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニ
ウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル) 硼酸メ
チル( 4−シアノピリジニウム) ,テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム,テ
トラキス〔ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェ
ニル〕硼酸ジメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸
フェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラフェニ
ル硼酸トリチル,テトラフェニル硼酸テトラフェニルポ
ルフィリンマンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸フェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウ
ム) ,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカ
メチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸リチウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸ナトリウム,テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テト
ラフルオロ硼酸銀,ヘキサフルオロ燐酸銀,ヘキサフル
オロ砒素酸銀,過塩素酸銀,トリフルオロ酢酸銀,トリ
フルオロメタンスルホン酸銀などを挙げることができ
る。
【0030】これらのイオン性化合物は一種用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、本発
明においては、重合触媒の(b)成分として、前記のア
ルミニウムオキシ化合物のみを用いてよいし、前記のイ
オン性化合物のみを用いてもよく、あるいは、アルミニ
ウムオキシ化合物とイオン性化合物を組み合わせて用い
てもよい。本発明における重合触媒は、前記(a)成分
及び(b)成分を主成分として含有するものであっても
よいし、また、(a) 成分、(b)成分及び(c)有機
アルミニウム化合物を主成分として含有するものであっ
てもよい。ここで、(c)成分の有機アルミニウム化合
物としては、一般式(VIII) R31 v AlQ3-v ・・・(VIII) (式中、R31は炭素数1〜10のアルキル基、Qは水素
原子、炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20
のアリール基又はハロゲン原子を示し、vは1〜3の整
数である)で示される化合物が用いられる。
【0031】前記一般式(VIII) で示される化合物の具
体例としては、トリメチルアルミニウム,トリエチルア
ルミニウム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソ
ブチルアルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,
ジエチルアルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジ
クロリド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルア
ルミニウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒド
リド,ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニ
ウムセスキクロリド等が挙げられる。これらの有機アル
ミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せ
て用いてもよい。
【0032】本発明で用いられる重合触媒における各成
分の使用割合については、(b)成分として(イ)アル
ミニウムオキシ化合物〔(b−イ)成分〕を用いた場合
には、(a)成分と(b−イ)成分とのモル比は、好ま
しくは1:1〜1:1000000の範囲、より好まし
くは1:10〜1:10000の範囲である。また
(b)成分として、(ロ)イオン性化合物〔(b−ロ)
成分〕を用いた場合には、(a)成分と(b−ロ)成分
とのモル比は、好ましくは10:1〜1:100、より
好ましくは2:1〜1:10の範囲である。さらに、
(c)成分として、有機アルミニウム化合物を用いる場
合には、(a)成分と(c)成分とのモル比は、好まし
くは1:1〜1:20000、より好ましくは1:5〜
1:2000、さらに好ましくは1:10〜1:100
0の範囲である。各触媒成分の割合が、上記範囲を逸脱
すると単位重量ポリマー当たりの触媒コストが高くな
り、実用的でない。
【0033】本発明においては、触媒成分、すなわち
(a)成分,(b)成分,及び場合により用いられる
(c)成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用
いることができる。該担体の種類については特に制限は
なく、無機酸化物担体、それ以外の無機担体及び有機担
体のいずれも用いることができるが、特にモルホロジ−
制御の点から無機酸化物担体あるいはそれ以外の無機担
体が好ましい。無機酸化物担体としては、具体的には、
SiO2 ,Al2 3 ,MgO,ZrO2 ,TiO2
Fe2 3 ,B2 3 ,CaO,ZnO,BaO,Th
2 やこれらの混合物、例えばシリカアルミナ,ゼオラ
イト,フェライト,グラスファイバーなどが挙げられ
る。これらの中では、特にSiO2 またはAl2 3
好ましい。なお、上記無機酸化物担体は、少量の炭酸
塩,硝酸塩,硫酸塩などを含有してもよい。一方、上記
以外の担体として、MgCl2 ,Mg(OC2 5)2
どのマグネシウム化合物などで代表される一般式MgR
32 X 4 y で表されるマグネシウム化合物やその錯塩な
どを挙げることができる。ここで、R32は炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基又は炭
素数6〜20のアリール基、X4 はハロゲン原子又は炭
素数1〜20のアルキル基を示し、xは0〜2、yは0
〜2であり、かつx+y=2である。各R32及び各X4
はそれぞれ同一でもよく、また異なってもいてもよい。
【0034】また、有機担体としては、ポリスチレン,
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体,ポリエチレン,
ポリプロピレン,置換ポリスチレン,ポリアリレートな
どの重合体やスターチ,カーボンなどを挙げることがで
きる。本発明において用いられる担体としては、MgC
2 ,MgCl(OC2 5),Mg(OC2 5)2
SiO2 ,Al2 3 などが好ましい。また担体の性状
は、その種類及び製法により異なるが、平均粒径は通常
1〜300μm、好ましくは10〜200μm、より好
ましくは20〜100μmである。粒径が小さいと重合
体中の微粉が増大し、粒径が大きいと重合体中の粗大粒
子が増大し嵩密度の低下やホッパーの詰まりの原因にな
る。
【0035】また、担体の比表面積は、通常1〜100
0m2 /g、好ましくは50〜500m2 /g、細孔容
積は通常0.1〜5cm3 /g、好ましくは0.3〜3cm
3 /gである。比表面積又は細孔容積のいずれかが上記
範囲を逸脱すると、触媒活性が低下することがある。な
お、比表面積及び細孔容積は、例えばBET法に従って
吸着された窒素ガスの体積から求めることができる
(J.Am.Chem.Soc,第60巻,第309ペ
ージ(1983年)参照)。さらに、上記担体は、通常
150〜1000℃、好ましくは200〜800℃で焼
成して用いることが望ましい。触媒成分の少なくとも一
種を前記担体に担持させる場合、(a)触媒成分及び
(b)触媒成分の少なくとも一方を、好ましくは(a)
触媒成分及び(b)触媒成分の両方を担持させるのが、
モルホロジー制御、気相重合などプロセスへの適用性な
どの点から望ましい。
【0036】該担体に、(a)成分及び(b)成分の少
なくとも一方を担持させる方法については、特に制限さ
れないが、例えば(a)成分及び(b)成分の少なく
とも一方と担体とを混合する方法、担体を有機アルミ
ニウム化合物又はハロゲン含有ケイ素化合物で処理した
のち、不活性溶媒中で(a)成分及び(b)成分の少な
くとも一方と混合する方法、担体と(a)成分又は
(b)成分あるいはその両方と有機アルミニウム化合物
又はハロゲン含有ケイ素化合物とを反応させる方法、
(a)成分又は(b)成分を担体に担持させたのち、
(b)成分又は(a)成分と混合する方法、(a)成
分と(b)成分との接触反応物を担体と混合する方法、
(a)成分と(b)成分との接触反応に際して、担体
を共存させる方法などを用いることができる。なお、上
記、及びの反応において、(c)成分の有機アル
ミニウム化合物を添加することもできる。このようにし
て得られた触媒は、いったん溶媒留去を行って固体とし
て取り出してから重合に用いてもよく、そのまま重合に
用いてもよい。
【0037】また、本発明においては、(a)成分及び
(b)成分の少なくとも一方の担体への担持操作を重合
系内で行うことにより触媒を生成させることができる。
例えば(a)成分及び(b)成分の少なくとも一方と担
体とさらに必要により前記(c)成分の有機アルミニウ
ム化合物を加え、プロピレンを常圧〜20kg/cm 2
加えて、−20〜200℃で1分〜2時間程度予備重合
を行い触媒粒子を生成させる方法を用いることができ
る。本発明においては、前記化合物(b−イ)成分と担
体との使用割合は、重量比で好ましくは1:0.5〜1:
1000、より好ましくは1:1〜1:50とするのが
望ましく、(b−ロ)成分と担体との使用割合は、重量
比で好ましくは1:5〜1:10000、より好ましく
は1:10〜1:500とするのが望ましい。触媒成分
(b)として二種を混合して用いる場合は、各(b)成
分と担体との使用割合が重量比で上記範囲内にあること
が望ましい。また、(a)成分と担体との使用割合は、
重量比で、好ましくは1:5〜1:10000、より好
ましくは1:10〜1:500とするのが望ましい。
【0038】該(b)成分〔(b−イ)成分又は(b−
ロ)成分〕と担体との使用割合、又は(a)成分と担体
との使用割合が上記範囲を逸脱すると、活性が低下する
ことがある。このようにして調製された本発明で用いる
重合触媒の平均粒径は、通常2〜200μm、好ましく
は10〜150μm、特に好ましくは20〜100μm
であり、比表面積は、通常20〜1000m2 /g、好
ましくは50〜500m2 /gである。平均粒径が2μ
m未満であると重合体中の微粉が増大することがあり、
200μmを超えると重合体中の粗大粒子が増大するこ
とがある。比表面積が20m2 /g未満であると活性が
低下することがあり、1000m2 /gを超えると重合
体の嵩密度が低下することがある。また、この触媒にお
いて、担体100g中の遷移金属量は、通常0.05〜1
0g、特に0.1〜2gであることが好ましい。遷移金属
量が上記範囲外であると、活性が低くなることがある。
このように担体に担持することによって、工業的に有利
な高い嵩密度と優れた粒径分布を有する重合体を得るこ
とができる。
【0039】本発明のプロピレン単独重合体の製造方法
は、(A)前記重合触媒を用い、極限粘度〔η〕が0.0
08〜0.8デシリットル/gのプロピレン単独重合体を
製造する第一反応工程、及び(B)上記第一反応工程で
得られた反応混合物の存在下、プロピレンの重合を行う
第二反応工程、並びに、(A’)前記重合触媒を用い、
極限粘度〔η〕が3.3〜20デシリットル/gのプロピ
レン単独重合体を製造する第一反応工程、及び(B)上
記第一反応工程で得られた反応混合物の存在下、プロピ
レンの重合を行う第二反応工程から構成されている。ま
ず、第一反応工程〔(A),(A’)工程〕について説
明する。
【0040】この第一反応工程においては、前述の重合
触媒の存在下にプロピレンを重合させ、(A)工程にお
いては、テトラリン溶媒中、温度135℃で測定した極
限粘度〔η〕が0.008〜0.8デシリットル/g、好ま
しくは0.012〜0.7デシリットル/g、より好ましく
は0.016〜0.6デシリットル/gの範囲にあるプロピ
レン単独重合体を生成させる。このように、極限粘度
〔η〕が0.8デシリットル/g未満では、重合反応性を
有するポリプロピレンが生成する。次工程の第二反応工
程において、この重合反応性を有するポリプロピレンと
プロピレンを共重合させ、生成ポリマーの分岐の数と長
さを制御することにより、溶融張力の向上したプロピレ
ン単独重合体が得られる。
【0041】一方、(A’)工程においては、該極限粘
度〔η〕が3.3〜20デシリットル/g、好ましくは3.
7〜15デシリットル/g、より好ましくは4.1〜15
デシリットル/gの範囲にあるプロピレン単独重合体を
生成させる。このように極限粘度〔η〕が3.3デシリッ
トル/g以上では、少量の長鎖分岐高分子量ポリマーが
生成し、このものが次の工程の第二反応工程において生
成する低分子量ポリマーと混合又は反応されることによ
り、溶融張力が向上したプロピレン単独重合体が得られ
る。この第一工程において生成したプロピレン単独重合
体の極限粘度〔η〕が0.8デシリットル/gより大き
く、3.3デシリットル/g未満では、第二工程におい
て、溶融張力の向上したプロピレン単独重合体が得られ
にくい。この第一反応工程において生成したプロピレン
単独重合体はアタクチック,アイソタクチック,シンジ
オタクチックのいずれであってもよい。重合形式として
は、回分式,連続式のいずれであってもよく、また、ス
ラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法な
どの中から、任意の方法を採用することができる。
【0042】スラリー重合又は溶液重合を実施する場合
に使用する重合溶媒としては、例えばプロパン,ブタ
ン,ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン,デカ
ン,ドデカン,灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペン
タン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂
環式炭化水素、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳
香族炭化水素、エチレンクロリド,クロロベンゼン,ジ
クロロメタン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
などが挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよ
く、二種以上を混合して用いてもよい。重合条件につい
ては、重合温度は、通常−50〜200℃、好ましくは
−20〜150℃、より好ましくは−10〜120℃の
範囲である。重合圧力は、通常0.01〜100kg/c
2 G、好ましくは0.1〜80kg/cm2 G、より好
ましくは0.2〜60kg/cm2 Gの範囲である。ま
た、重合時間は、通常、10秒〜10時間、好ましくは
30秒〜7時間、より好ましくは1分〜6時間の範囲で
ある。さらに、重合触媒の使用量は、原料モノマー/前
記(a)成分モル比が、好ましくは1〜108 、より好
ましく100〜107 となるように選ぶのが有利であ
る。
【0043】生成するプロピレン単独重合体の極限粘度
の制御(分子量の制御)は、重合触媒の各成分の使用割
合や重合触媒の使用量,重合温度,重合圧力などを、前
記範囲で適宜選定することにより、行うことができる。
次に、第二反応工程〔(B)工程〕について説明する。
この第二反応工程においては、前記第一反応工程
〔(A)工程,(A’)工程〕で得られた反応混合物の
存在下、プロピレンを重合させて、以下に示す性状を有
するプロピレン単独重合体を製造する工程である。
【0044】すなわち、この第二反応工程で得られるプ
ロピレン単独重合体は、まず、メルトインデックスMI
が0.005〜1000g/10分の範囲にあることが必
要である。このMIが0.005g/10分未満では溶融
流動性が不充分であり、1000g/10分を超えると
機械物性が著しく低下する。溶融流動性及び機械物性の
バランスなどの面から、好ましいMIは0.01〜800
g/10分の範囲であり、特に0.05〜600g/10
分の範囲が好ましい。なお、このMIは、ASTM D
1238−T65に準拠し、温度230℃,荷重2.16
kgの条件で測定した値である。
【0045】次に、温度230℃において測定した溶融
張力MS(g)と、テトラリン溶媒中、温度135℃に
おいて測定した極限粘度〔η〕(デシリットル/g)と
が、 式 logMS≧3.17×log〔η〕−0.68 ・・・(I) の関係を満たすことが必要である。logMSが「3.1
7×log〔η〕−0.68」の値より小さい場合には、
溶融加工性に劣り、本発明の目的が達せられない。溶融
加工性の面から、好ましくは
【0046】 logMS≧3.17×log〔η〕−0.57 より好ましくは logMS≧3.17×log〔η〕−0.46 更に好ましくは logMS≧3.17×log〔η〕−0.35 である。なお、前記溶融張力MSは、東洋精機社製キャ
ピログラフを用い、下記の条件で測定した値である。 キャピラリー : 直径2.095mm,長さ8.0
mm,流入角90度 シリンダー径 : 9.0mm シリンダー押出速度 : 10mm/分 巻き取り速度 : 3.14m/分 温度 : 230℃
【0047】また、この第二反応工程で得られたプロピ
レン単独重合体においては、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)法で測定したポリエチレン換
算の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw
/Mnは、通常1.4〜30の範囲にある。なお、このM
w/Mnは、下記の装置及び条件で測定した値である。 装置 : 本体 ウォーターズ社製 ALC/GPC
150C カラム 東ソー製 TSK MH+GMH6×2本 条件 : 温度135℃ 溶媒 1,2,4−トリクロルベンゼン 流量 1.0ミリリットル/分 さらに、この第二反応工程で得られたプロピレン単独重
合体は、前記第一反応工程で生成した重合体を、0.1〜
40重量%の範囲で含有するのが好ましい。この含有量
が0.1重量%未満では溶融張力の向上効果が充分に発揮
されないなおそれがあり、また、40重量%を超えると
成形加工性が低下したり、弾性などの機械物性が低下す
る傾向がみられる。溶融張力,成形加工性及び機械物性
などを考慮すると、この第一反応工程で生成した重合体
の含有量は、第一反応工程で生成した重合体が極限粘度
〔η〕0.008〜0.8デシリットル/gのもの〔(A)
工程で生成したもの〕である場合には、より好ましくは
0.2〜35重量%、さらに好ましくは0.3〜30重量
%、特に好ましくは0.4〜25重量%の範囲である。一
方、極限粘度〔η〕3.3〜20デシリットル/gのもの
〔(A’)工程で生成したもの〕である場合には、より
好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.15
〜25重量%、特に好ましくは0.2〜25重量%の範囲
である。
【0048】この第二反応工程で得られるプロピレン単
独重合体はアタクチック,アイソタクチック,シンジオ
タクチックのいずれのものであってもよいが、特にアイ
ソタクチックのものが好ましい。このアイソタクチック
プロピレン単独重合体の場合、融点は通常80℃以上、
好ましくは90℃以上、より好ましくは110℃以上、
さらに好ましくは115℃以上、最も好ましくは120
〜167℃の範囲である。なお、この融点は、下記の方
法により測定した値である。すなわち、示差走査型熱量
計〔セイコー電子工業(株)製、DSC200型〕を用
い、室温から10℃/分の速度で200℃まで昇温し、
200℃で3分間保持したのち、10℃/分で30℃ま
で降温する。30℃で5分間保持したのち、10℃/分
で昇温し、その際に現れる融解ピークの温度を融点とす
る。
【0049】この第二反応工程においては、前記第一反
応工程で得られた反応混合物の存在下に、プロピレンの
重合が行われる。その重合形式としては特に制限はな
く、前記第一反応工程と同様に回分式,連続式のいずれ
であってもよく、また、スラリー重合法,気相重合法,
塊状重合法,溶液重合法などの中から、任意の方法を採
用することができる。この第二反応工程における重合形
式は、前記第一反応工程における重合形式と同一であっ
てもよく、異なっていてもよい。例えば第一反応工程の
重合形式と第二反応工程の重合形式の組合せとして、ス
ラリー重合とスラリー重合、スラリー重合と気相重合、
気相重合と気相重合、気相重合とスラリー重合などの組
合せを挙げることができる。
【0050】スラリー重合又は溶液重合を実施する場合
に使用する重合溶媒としては、前記第一反応工程におい
て例示したものと同じものを挙げることができる。重合
条件については、重合温度は、通常0〜200℃、好ま
しくは10〜150℃、より好ましくは20〜150℃
の範囲である。重合圧力は、通常0.1〜100kg/c
2 G、好ましくは0.5〜80kg/cm2 G、より好
ましくは1.0〜60kg/cm2 Gの範囲である。ま
た、重合時間は、通常、1分〜10時間、好ましくは2
分〜8時間、より好ましくは5分〜7時間の範囲であ
る。
【0051】重合触媒は、第一反応工程で得られた反応
混合物中に含まれているので、新たに添加しなくてもよ
いが、必要に応じ、全触媒成分又は一部の触媒成分、例
えば(b)成分や(c)成分、あるいは(a)成分と
(b)成分などを、適宜量添加してもよい。生成するプ
ロピレン単独重合体の分子量の調節は、例えば重合触媒
の各成分の使用割合や重合触媒の使用量,重合温度,重
合圧力などを、前記の範囲で適宜選定することにより、
あるいは水素導入量を制御することにより行うことがで
きるが、特に水素導入量又は重合温度の制御により行う
のが好ましい。
【0052】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、ポリプロピレンの各物性は、
明細書本文に記載している方法に従って測定した。 実施例1 (1)ポリプロピレンの製造 攪拌装置付き1.6リットルステンレス製耐圧オートクレ
ーブを80℃に加熱し、充分に減圧乾燥したのち、乾燥
窒素で大気圧に戻して室温まで冷却した。このオートク
レーブに、乾燥窒素気流下、乾燥脱酸素トルエン400
ミリリットル,メチルアルミノキサン〔東ソー・アクゾ
(株)製,トルエン溶液〕をアルミニウム原子換算で5
ミリモル投入したのち、500rpmで攪拌を開始し、
90℃まで5分間で昇温後、さらに5分間攪拌したまま
放置した。これに、rac−ジメチルシリレンビス(2
−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド(rac−Me2 Si〔2−Me−4−Ph−
Ind〕2 ZrCl2 )のトルエン溶液を2マイクロモ
ル投入した。プロピレンを圧力1.0kg/cm2 Gで連
続的に供給し、90℃で30分間重合を行った。反応終
了後、素早く未反応プロピレンを脱圧し、乾燥窒素でプ
ロピレンをパージしたのち、反応混合物30ミリリット
ルを採取した(第一反応工程)。
【0053】次に、反応温度を10分間要して50℃ま
で下げたのち、プロピレンを圧力7kg/cm2 Gに保
持し、50℃で30分間重合を行った。反応終了後、少
量のメタノールで触媒を失活させ、未反応のプロピレン
を脱圧により除去した。次いで、反応混合物を大量のメ
タノールに投入して洗浄したのち、固形物をろ取して乾
燥処理することにより、ポリプロピレン52.6gを得た
(第二反応工程)。 (2)ポリプロピレンの評価 (イ)第一反応工程のポリプロピレン 採取した反応混合物をメタノールで失活させたのち、溶
媒を蒸発乾固し、残渣をメタノールに分散し、少量の塩
酸を加えて室温で2時間脱灰した。脱灰終了後、メタノ
ールで2回洗浄し、乾燥してポリプロピレン0.15gを
得た。これから算出した第一反応工程/第二反応工程の
生成比は、重量比1:28.4であった。
【0054】また、第一反応工程で得られたポリプロピ
レンの135℃テトラリン中で測定した極限粘度〔η〕
は0.149デシリットル/gであった。 (ロ)第二反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 2.76デシリットル/g 溶融張力MS : 11.5g 分子量分布Mw/Mn : 22.0 融点 : 160.5℃ メルトインデックスMI: 0.05g/10分 以上から、logMS=1.06であり、一方、3.17×
log〔η〕−0.68=0.72であり、式(I)の関係
を満足する。 実施例2 実施例1−(1)において、第一反応工程のプロピレン
供給圧を2.0kg/cm2 Gとし、かつ第二反応工程の
重合温度を60℃とした以外は、実施例1−(1)と同
様にしてプロピレンの重合を実施したところ、ポリプロ
ピレン117.2gが得られた。結果を以下に示す。 第一反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 0.295デシリットル/g 第二反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 1.75デシリットル/g 溶融張力MS : 3.8g 分子量分布Mw/Mn : 4.31 融点 : 160.5℃ メルトインデックスMI: 1.65g/10分 第一反応工程/第二反応工程生成比:重量比1/9.40 以上から、logMS=0.58であり、一方、3.17×
log〔η〕−0.68=0.09であり、式(I)の関係
を満足する。
【0055】実施例3 (1)シリカ担持メチルアルミノキサンの調製 200℃、減圧下で4時間焼成したSiO2 〔富士シリ
シア化学(株)製,CARIACT P−10〕4.67
gを200ミリリットルの乾燥トルエンに分散した。こ
れに、以下に示した方法で処理したメチルアルミノキサ
ン30ミリリットルを0℃で60分間にわたり、攪拌し
ながら滴下した。滴下終了後60分間反応し、更に、2
0℃で30分間、80℃で120分間反応した。その
後、乾燥トルエン100ミリリットルを用い60℃で2
回、デカンテーション法により固体成分を洗浄した。更
に、ヘキサン100ミリリットルで同様に一回洗浄し
た。これをヘキサンで全容量が230ミリリットルと
し、メチルアルミノキサンの担持されたSiO2 を得
た。メチルアルミノキサンの処理方法:アルベマール社
製のメチルアルミノキサンのトルエン溶液〔1.45モル
/リットル〕からトルエンを留去し、更に、45℃で4
時間、減圧処理した。これに脱水トルエンをトルエン留
去前の容量になるまで加え攪拌しながら溶解した。その
後、一昼夜静置し、メチルアルミノキサンの完全に溶解
した上澄み部分を上記反応に用いた。
【0056】(2)触媒成分の調製 30ミリリットルのフラスコに脱水ヘキサン15ミリリ
ットル、上記(1)で調製した触媒成分2.75ミリリッ
トルを窒素雰囲気下で投入した。これにrac−ジメチ
ルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド〔rac−Me2 Si(2
−Me−4−Ph−lnd)2 ZrC1 2 〕2マイクロ
モルのトルエン溶液を攪拌しながら滴下した。更に、2
0分間反応して触媒成分を調製した。 (3)ポリプロピレンの製造 攪拌装置付き1.6リットルステンレス製耐圧オートクレ
ーブを充分乾燥した後、乾燥窒素気流下、乾燥脱酸素ヘ
キサン400ミリリットル、トリイソブチルアルミニウ
ム0.5ミリモルを加え500rpmで攪拌を開始し、3
0℃で15分間放置した。これに、上記(2)で調製し
た触媒成分全量を投入し、プロピレンを圧力5.0kg/
cm2 Gで連続的に供給し、140分間反応した。反応
終了後、素早く未反応プロピレンを脱圧し、乾燥窒素で
プロピレンをパージした後、反応混合物30ミリリット
ルを摂取した。(第一反応工程)次に反応温度を60℃
とし、プロピレンの供給圧力を8kg/cm2 Gで18
0分間重合を実施した。実施例1と同様にしてポリプロ
ピレンを回収した結果、ポリマ収量は222gであっ
た。(第二反応工程)
【0057】(4)ポリプロピレンの評価 (イ)第一反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 4.27デシリットル/g (ロ)第二反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 3.01デシリットル/g 溶融張力MS : 16.2g 分子量分布 : 3.8 融点 : 147.2℃ メルトインデックスMI:0.05g/10分 第一反応工程/第二反応工程生成比 :重量比1/41.
7 以上から、logMS=1.21であり、一方、3.17×
log〔η〕−0.68=0.84であり、式(I)の関係
を満足する。
【0058】比較例1 実施例1において、第一反応工程を実施せずに第二反応
工程のみを実施した以外は、実施例1と同様にしてポリ
プロピレンを製造した。結果を第1表に示す。以上か
ら、logMS=0.51であり、一方、3.17×log
〔η〕−0.68=0.66であり、式(I)の関係を満足
しない。 比較例2 実施例2において、第一反応工程を実施せずに第二反応
工程のみを実施した以外は、実施例2と同様にしてポリ
プロピレンを製造した。結果を第1表に示す。以上か
ら、logMS=−0.10であり、一方、3.17×lo
g〔η〕−0.68=0.07であり、式(I)の関係を満
足しない。
【0059】
【表1】
【0060】比較例3 以下し示す条件にて、実施例1−(1)と同様にして二
段重合を実施した。 第一反応工程 プロピレン圧力 : 7kg/cm2 G 重合温度 : 70℃ ジルコニウム触媒成分 : 0.5マイクロモル 重合時間 : 5分 収量 : 1.05g/30ミリリット
ル 第二反応工程 プロピレン圧力 : 7kg/cm2 G 重合温度 : 50℃ 重合時間 : 20分 収量 : 120g
【0061】得られたポリプロピレンの評価結果を以下
に示す。 第一反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 1.14デシリットル/g 第二反応工程のポリプロピレン 極限粘度〔η〕 : 1.68デシリットル/g 溶融張力MS : 0.6g 分子量分布Mw/Mn : 5.31 融点 : 157.0℃ メルトインデックスMI: 15.2g/10分 第一反応工程/第二反応工程生成比:重量比1/9.3 以上から、logMS=−0.22であり、一方、3.17
×log〔η〕−0.68=0.03であり、式(I)の関
係を満足しない。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、溶融張力が高く、成形
加工性に優れ、発泡成形,シート成形,ブロー成形など
に適用でき、特に大型ブロー成形や厚物発泡体などの成
形に好適に用いられるプロピレン単独重合体を安価に、
かつ効率よく製造することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)インデニル骨格を有する周
    期律表4族の遷移金属化合物と、(b)(イ)アルミニ
    ウムオキシ化合物及び(ロ)上記遷移金属化合物と反応
    してカチオンに変換しうるイオン性化合物の中から選ば
    れた少なくとも一種とを含有してなる重合触媒を用い、
    テトラリン溶媒中、温度135℃において測定した極限
    粘度〔η〕が0.008〜0.8デシリットル/gのプロピ
    レン単独重合体を製造する第一反応工程、及び(B)上
    記第一反応工程で得られた反応混合物の存在下、プロピ
    レンの重合を行う第二反応工程を順次施すことを特徴と
    する、メルトインデックスが0.005〜1000g/1
    0分の範囲にあり、かつ温度230℃において測定した
    溶融張力MS(g)と、テトラリン溶媒中、温度135
    ℃において測定した極限粘度〔η〕(デシリットル/
    g)とが、式 logMS≧3.17×log〔η〕−0.68 (I) の関係を満たすプロピレン単独重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 (A’)(a)インデニル骨格を有する
    周期律表4族の遷移金属化合物と、(b)(イ)アルミ
    ニウムオキシ化合物及び(ロ)上記遷移金属化合物と反
    応してカチオンに変換しうるイオン性化合物の中から選
    ばれた少なくとも一種とを含有してなる重合触媒を用
    い、テトラリン溶媒中、温度135℃において測定した
    極限粘度〔η〕が3.3〜20デシリットル/gのプロピ
    レン単独重合体を製造する第一反応工程、及び(B)上
    記第一反応工程で得られた反応混合物の存在下、プロピ
    レンの重合を行う第二反応工程を順次施すことを特徴と
    する、メルトインデックスが0.005〜1000g/1
    0分の範囲にあり、かつ溶融張力MS(g)と、テトラ
    リン溶媒中、温度135℃において測定した極限粘度
    〔η〕(デシリットル/g)とが、式 logMS≧3.17×log〔η〕−0.68 (I) の関係を満たすプロピレン単独重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 第二反応工程で得られたプロピレン単独
    重合体が、第一反応工程で生成したプロピレン単独重合
    体を0.1〜40重量%の割合で含有するものである請求
    項1又は2記載のプロピレン単独重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 重合触媒が、(c)成分として有機アル
    ミニウム化合物を含有するものである請求項1又は2記
    載のプロピレン単独重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 重合触媒における(a)成分の遷移金属
    化合物が、一般式(II) 【化1】 〔式中、R1 〜R12は、それぞれ独立に水素原子,ハロ
    ゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜
    20のハロゲン含有炭化水素基を示し、R3 とR 4,R4
    とR5 , R5 とR6 , R9 とR10,R10とR11及びR11
    とR12は、それぞれたがいに結合して環を形成していて
    もよい。X1 及びX2 は、それぞれ独立に水素原子,ハ
    ロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、Y
    は二つの配位子を結合する二価の基であって、炭素数1
    〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭
    化水素基,珪素含有基又はゲルマニウム若しくはスズ含
    有基を示し、Mはチタニウム,ジルコニウム又はハフニ
    ウムを示す。〕で表されるインデニル骨格を有する遷移
    金属化合物及びそれに対応する4,5,6,7−テトラ
    ヒドロインデニル骨格を有する遷移金属化合物、並びに
    一般式(III) 【化2】 〔式中、M1 はチタニウム,ジルコニウム又はハフニウ
    ム、X3 はσ結合性の配位子を示し、X3 が複数ある場
    合、複数のX3 は同じでも異なっていてもよく、他のX
    3 又はY1 と架橋していてもよい。Y1 はルイス塩基を
    示し、Y1 が複数ある場合、複数のY1 は同じでも異な
    っていてもよく、他のY1 又はX3 と架橋していてもよ
    く、A1 及びA2 はそれぞれ炭素数1以上の炭化水素基
    から成る架橋基を示し、それらはたがいに同一でも異な
    っていてもよい。qは〔(M1 の原子価)−2〕を示
    し、rは0〜3の整数を示す。R13〜R22は、それぞれ
    独立に水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化
    水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基,珪
    素含有基又はヘテロ原子含有基を示し、また隣接する基
    同士がたがいに結合して環を形成していてもよい。〕で
    表されるインデニル骨格を有する遷移金属化合物及びそ
    れに対応する4,5,6,7−テトラヒドロインデニル
    骨格を有する遷移金属化合物の中から選ばれた少なくと
    も一種である請求項1又は2記載のプロピレン単独重合
    体の製造方法。
  6. 【請求項6】 重合触媒として、(a)成分,(b)成
    分及び(c)成分の少なくとも一種が担体に固定されて
    なる担持触媒を用いる請求項4記載のプロピレン単独重
    合体の製造方法。
JP14948797A 1997-06-06 1997-06-06 プロピレン単独重合体の製造方法 Pending JPH10338705A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14948797A JPH10338705A (ja) 1997-06-06 1997-06-06 プロピレン単独重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14948797A JPH10338705A (ja) 1997-06-06 1997-06-06 プロピレン単独重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10338705A true JPH10338705A (ja) 1998-12-22

Family

ID=15476236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14948797A Pending JPH10338705A (ja) 1997-06-06 1997-06-06 プロピレン単独重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10338705A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525460A (ja) * 1997-12-10 2001-12-11 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク マクロマーを組み入れるプロピレンポリマー
JP2003515629A (ja) * 1999-11-29 2003-05-07 バーゼル・ポリオレフィン・ゲーエムベーハー 広範囲分子量分布を示しかつ短いイソタクチック配列長さを有する高分子量ポリプロピレン
WO2013125670A1 (ja) 2012-02-24 2013-08-29 日本ポリプロ株式会社 プロピレン-エチレン共重合体樹脂組成物並びにその成形体、フィルム及びシート

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001525460A (ja) * 1997-12-10 2001-12-11 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク マクロマーを組み入れるプロピレンポリマー
JP2003515629A (ja) * 1999-11-29 2003-05-07 バーゼル・ポリオレフィン・ゲーエムベーハー 広範囲分子量分布を示しかつ短いイソタクチック配列長さを有する高分子量ポリプロピレン
WO2013125670A1 (ja) 2012-02-24 2013-08-29 日本ポリプロ株式会社 プロピレン-エチレン共重合体樹脂組成物並びにその成形体、フィルム及びシート
US9328232B2 (en) 2012-02-24 2016-05-03 Japan Polypropylene Corporation Propylene-ethylene copolymer resin composition and moulded article, film and sheet thereof
US9598567B2 (en) 2012-02-24 2017-03-21 Japan Polypropylene Corporation Propylene-ethylene copolymer resin composition and moulded article, film and sheet thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4801215B2 (ja) プロピレン−エチレンブロック共重合体
US7109283B2 (en) Higher α-olefin copolymers and process for preparation thereof
JP3955573B2 (ja) 結晶性高級αオレフィン重合体及びその製造方法
JP2000038420A (ja) プロピレン系共重合体及びその製造方法
JP4620206B2 (ja) プロピレン系重合体、及び該重合体からなる樹脂組成物並びに成形体
JPH11292912A (ja) オレフィン重合用触媒及びポリオレフィンの製造方法
US6800706B1 (en) Propylene polymer, molded object thereof, and process for producing propylene polymer
JP4847638B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及び成形体
JP2000038418A (ja) ポリオレフィンの製造方法
JPH06172414A (ja) プロピレンブロック共重合体の製造法
JP2000095808A (ja) プロピレン系重合体の製造方法
JP3895193B2 (ja) 樹脂複合材料
JP4521092B2 (ja) 遷移金属化合物、オレフィン重合触媒及びオレフィン重合体の製造方法
US20090018288A1 (en) Crosslinked olefin polymers and process for production thereof
JP2010265473A (ja) プロピレン系共重合体、及び該共重合体からなる樹脂組成物並びに成形体
JP4252691B2 (ja) プロピレン系重合体、その製造方法及び成形体
JP4916055B2 (ja) 1−ブテン系重合体及び該重合体からなる成形体
JPH10338705A (ja) プロピレン単独重合体の製造方法
JP2012036411A (ja) 1−ブテン系共重合体及び該共重合体からなる成形体
JP4441222B2 (ja) 塩素化プロピレン系重合体及びその製造方法、並びにその用途
JP4166324B2 (ja) 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造方法
JP3424964B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JP4184765B2 (ja) プロピレン−エチレンブロック共重合体及びその製造方法
JP2000038411A (ja) オレフィン重合用触媒及びポリオレフィンの製造方法
JP2003165809A (ja) 官能基含有高級α−オレフィン共重合体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060613