JPH10338680A - チアゾール誘導体、その製造法および用途 - Google Patents

チアゾール誘導体、その製造法および用途

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JPH10338680A
JPH10338680A JP14973997A JP14973997A JPH10338680A JP H10338680 A JPH10338680 A JP H10338680A JP 14973997 A JP14973997 A JP 14973997A JP 14973997 A JP14973997 A JP 14973997A JP H10338680 A JPH10338680 A JP H10338680A
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JP14973997A
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Yoshihiro Sugihara
芳博 杉原
Naoto Uchibayashi
直人 内林
Hironobu Maezaki
博信 前▲ざき▼
Yukimasa Nozaki
幸正 野崎
Yuuzou Ichimori
有三 市森
Masayuki Ii
雅幸 伊井
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】下記式(I) 〔式中、R1は炭化水素基、複素環基又はアミノ基、n
は1又は2、R2はシアノ基、アシル基、カルバモイル
基、チオカルバモイル基、エステル化されていてもよい
カルボキシル基、ビニル基、エチニル基、アミジノ基又
はロゲノメチル基、R3は炭素原子を介する基を示す。
ただし、R2がエトキシカルボニル基の時、R1は炭化水
素基又は複素環基を示す〕で表わされるチアゾール誘導
体又はその塩、その製造法及び該誘導体を含有する医
薬。 【効果】上記化合物は、優れたiNOS誘導細胞からの
NO産生抑制作用、IL−6活性阻害作用等を有してお
り、NOに起因する疾患、例えば、動脈硬化症、心筋
炎、心筋症、脳虚血性障害、アルツハイマー病、多発性
硬化症、敗血症、慢性関節リウマチ、変形性関節症、胃
潰瘍、十二指腸潰瘍等の疾患に対する予防・治療剤等の
医薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一酸化窒素合成酵
素誘導細胞からの一酸化窒素産生抑制作用または(およ
び)インターロイキン6活性阻害作用を有し、心疾患、
自己免疫疾患、炎症疾患、肉芽腫を伴う疾患などの予防
・治療薬として有用なチアゾール誘導体、その製造法お
よび該誘導体を含有する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化窒素(以下、NOと略記する)
は、哺乳動物の生体内で生理的な活性、例えば、脈管系
では血管拡張因子として〔ファーマコロジカル・レビュ
ー(Pharmacol. Rev.)第43巻、109-142頁(1991)〕、
白血球系では殺腫瘍細胞殺菌作用を示す因子として〔カ
レント・オピニオン・イムノロジー(Curr. Opin. Immu
nol.)第3巻、65-70頁(1991)〕、神経系では神経伝達
因子として〔ニューロン(Neuron)第8巻、3-11頁(199
2)〕等、種々の役割を担っていると考えられている。
NOは、NO合成酵素(以下、NOSと略す)によりL
−アルギニンから生成される。現在のところ、遺伝子的
に神経型NOS、血管内皮型NOS、誘導型(inducibl
e)NOS(以下、iNOSと略記する)の3種のアイ
ソフォームの存在が明らかにされており〔セル(Cell)
第70巻、705-707頁(1992)〕、その産生様式から後者
のiNOSに対比して前二者は構成型(constitutive)
NOS(以下、cNOSと略記する)とも呼称される。
cNOSは、血管内皮細胞内、神経細胞内に存在し、カ
ルシウム・カルモジュリン依存性で各種レセプター刺激
により活性化されて少量のNOを産生し、上述の生理的
調節作用を担っているといわれている。一方、iNOS
は各種サイトカインや細菌性リポ多糖類(LPS)など
により、マクロファージ、好中球などで誘導され、大量
のNOを持続的に産生するため、上述の生理的な活性の
みならず産生局所で細胞および組織に傷害的に作用する
ことが指摘されている〔イムノロジー・トゥデイ(Immu
nol. Today)第13巻、157-160頁(1992)〕。
【0003】iNOSを発現する細胞・組織としては、
上記細胞の他、肝細胞、クッパー細胞、グリア細胞、血
管平滑筋細胞、血管内皮細胞、心筋内膜、心筋細胞、メ
サンギウム細胞、軟骨細胞、滑膜細胞、膵臓β細胞、破
骨細胞などが知られており〔ファセブ・ジャーナル(FA
SEB J.)第6巻、3051-3064頁(1992)、アーチ・サーグ
(Arch Surg.)第128巻、396-401頁(1993)、ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. C
hem.)第44巻、27580-27588頁(1994)、ジャーナル・
オブ・セルラー・バイオケミストリー(J. Cell. Bioch
em.)第57巻、399-408頁(1995)〕、これら細胞・組織
で過剰産生されたNOが多くの疾患や病態に関与するこ
とが想定される。したがって、iNOS誘導細胞からの
NO産生を抑制する物質は、例えば、動脈硬化症、心筋
炎、心筋症、脳虚血性障害、アルツハイマー病、多発性
硬化症、敗血症、慢性関節リウマチ、変形性関節症、胃
潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、糖尿病、糸球体腎
炎、骨粗鬆症、肺炎、肝炎、移植片拒絶反応または疼痛
など、種々の疾患の予防薬・治療薬として有効であるこ
とが考えられる。このような観点から、これまでにiN
OSを阻害する化合物としてL−アルギニン類縁体〔フ
ァーマコロジカル・レビュー(Pharmacol. Rev.)第43
巻、109-142頁(1991)〕、アミノグアニジン〔ブリテ
ッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Br. J.
Pharmacol.)第110巻、963-968頁(1993)〕、S−エ
チルイソチオウレア〔ジャーナル・オブ・バイオロジカ
ル・ケミストリー(J. Biol.Chem.)第43巻、26669-266
76頁(1994)〕などが報告されている。しかしながら、
これらの化合物は、活性としてあまり強くないか、ある
いはiNOSのみならず生理活性を担うcNOSをも阻
害するなどの問題があった。
【0004】インターロイキン6(以下、IL−6と略
記する)は、B細胞刺激因子としてクローニングされた
26kDの糖蛋白であり、Tリンパ球やBリンパ球、単
球、繊維芽細胞、皮膚ケラチノサイト、血管内皮細胞、
腎メサンギウム細胞、脳アストロサイト、骨芽細胞で産
生される。生理活性は免疫系、造血系、脳神経系、炎症
系、内分泌系など多義にわたり、1)抗体産生誘導因
子、2)ハイブリドーマ・形質細胞腫・骨髄腫増殖因
子、3)Tリンパ球増殖因子およびキラーTリンパ球分
化因子、4)造血幹細胞分化因子、5)巨核球分化因子
および血小板増加因子、6)神経細胞刺激因子、7)肝
細胞刺激因子、8)破骨細胞増殖因子、9)腎メサンギ
ウム細胞増殖因子、10)副腎皮質ホルモンACTH産
生因子などの活性を示す〔ザ・サイトカイン・ハンドブ
ック第2版(The Cytokine Handbook)、アカデミック・
プレス社、USA、145-168頁(1994年)〕。最近、IL−
6は、心筋症、心肥大、心筋梗塞、狭心症など心疾患、
慢性関節リウマチ、全身性エリスマトーデス、全身性強
皮症、リウマチ熱、多発性筋炎、結節性動脈周囲炎、シ
ェーグレン症候群、ペーチェット病、キャッスルマン病
および自己免疫性溶血性貧血など各種自己免疫疾患、メ
サンギウム増殖性腎炎、IgA腎炎、ループス腎炎、骨
粗鬆症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、乾癬、胸膜
炎、潰瘍性大腸炎、アテローム硬化症、活動性慢性肝
炎、アルコール性肝硬変症、痛風、および各種脳炎など
炎症疾患、多発性骨髄腫、心房内粘膜腫、腎癌、肺腺
癌、悪性中皮腫、卵巣癌および癌悪液質など肉芽腫を伴
う疾患との関係が明らかになってきた。
【0005】実際、慢性関節リウマチでは患者滑膜液中
に高濃度のIL−6が認められ、滑膜組織はIL−6m
RNAを発現していた。これら患者に抗IL−6抗体を
投与すると症状の改善が認められた〔ザ・ジャーナル・
オブ・リウマトロジー(TheJournal of Rheumatolog
y)、第20巻、259-261頁(1993年)〕。糸球体腎炎では
IL−6トランスジェニックマウスで高度の蛋白尿を伴
うメサンギウム増殖性腎炎が認められ、抗IL−6抗体
を投与すると症状の改善が認められた〔日本臨床、第50
巻、2840-2841頁(1992年)〕。また、IgA腎炎をは
じめとするヒト増殖性糸球体腎炎において組織障害が進
行性であるほど尿中IL−6が高値であり臨床マーカー
として用いられている。エステロゲン産生が減少した閉
経後骨粗鬆症ではIL−6は破骨細胞増殖因子として働
き強力な骨吸収活性を発揮する。卵巣摘出マウスでは破
骨細胞は増殖し抗IL−6抗体はこれを抑制した〔サイ
エンス(Science)、第257巻、88-91頁(1992年)〕。
IL−6遺伝子欠損マウスでは卵巣摘出後も骨破壊は起
こらなかった。これらの報告はIL−6が上記疾患に関
与していることを示すものであり、IL−6の生理活性
を阻害することで症状を改善することができることが示
されている。IL−6の生理活性の阻害方法にはIL−
6産生阻害とIL−6活性阻害が考えられるが、前者で
は従来から産生阻害物質である4H−1−ベンゾピラン
−4−オン誘導体が報告されてきた〔特開平2−497
78号公報〕。それに比し、後者ではその探索系が未開
拓の分野であり今までになく独特であるため、報告は投
与に不利な抗体やペプチドなどの高分子がほとんどであ
る〔ザ・ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジ
ー(The European Journal of Immunology)、第18
巻、951-956頁(1988年)〕。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これまで心疾患、自己
免疫疾患、炎症疾患、肉芽腫を伴う疾患を治療する薬剤
が使用されてきているが、その効果や安全性の面などで
まだ十分とは言えず、これらの点につき、さらに改良さ
れた心疾患、自己免疫疾患、炎症疾患、肉芽腫を伴う疾
患の予防・治療薬の開発が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、5位にスル
フィニル基またはスルホニル基を介して結合する基を有
するチアゾール誘導体が、予想外にも優れたiNOS誘
導細胞からのNO産生抑制作用または(および)IL−
6活性阻害作用を有し、心疾患、自己免疫疾患、炎症疾
患、肉芽腫を伴う疾患などに有効であることを見いだ
し、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、(1)式
【化8】
【0009】〔式中、R1は置換されていてもよい炭化
水素基、置換されていてもよい複素環基または置換され
ていてもよいアミノ基を、nは1または2を、R2はシ
アノ基、置換されていてもよいアシル基、置換されてい
てもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカ
ルバモイル基、エステル化されていてもよいカルボキシ
ル基、置換されていてもよいビニル基、置換されていて
もよいエチニル基、置換されていてもよいアミジノ基ま
たは置換されていてもよいハロゲノメチル基を、R3
炭素原子を介する基を示す。ただし、R2がエトキシカ
ルボニル基の時、R1は置換されていてもよい炭化水素
基または置換されていてもよい複素環基を示す〕で表わ
されるチアゾール誘導体またはその塩、
【0010】(2)R1が(1)ハロゲン,C1-6アルコキ
シもしくは置換されていてもよいアミノで置換されてい
てもよいC1-19炭化水素基、(2)ハロゲン,C1-6アルコ
キシもしくは置換されていてもよいアミノで置換されて
いてもよいC1-19炭化水素基で置換されていてもよいア
ミノ基、または(3)炭素原子以外に酸素原子または窒素
原子を含有していてもよい5ないし6員の複素環基で、
2が(1)シアノ基、(2)ハロゲン,C1-6アルコキシもし
くは置換されていてもよいアミノで置換されていてもよ
いC1-19炭化水素基で置換されていてもよいチオカルバ
モイル基、(3)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換
されていてもよいアミノで置換されていてもよいC1-19
炭化水素基で置換されていてもよいカルバモイル基、ま
たは(4)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換されて
いてもよいアミノで置換されていてもよいC1-19炭化水
素基でエステル化されていてもよいカルボキシル基で、
3が(1)C1-6アルコキシで置換されていてもよいC
1-19炭化水素基、または(2)炭素原子に結合手を有す
る、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子
からなる群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含
有する5ないし8員の複素環基である第(1)項記載の
チアゾール誘導体、
【0011】(3)R1が(1)C1-6アルキル基、(2)C
6-12アリール基、(3)C7-19アラルキル基、(4)C1-6
ルキルもしくはC6-12アリールで置換されていてもよい
アミノ基、(5)ピペリジノ基、または(6)モルホリノ基
で、R2が(1)シアノ基、(2)C7-19アラルキルで置換さ
れていてもよいチオカルバモイル基、(3)C1-6アルキル
もしくはC7-19アラルキルで置換されていてもよいカル
バモイル基、または(4)C1-6アルキルでエステル化され
ていてもよいカルボキシル基で、R3が(1)C1-6アルキ
ル基、(2)C1-6アルコキシで置換されていてもよいC
6-12アリール基、(3)C7-19アラルキル基、または(4)2
−チエニル基である第(1)項記載のチアゾール誘導
体、(4)R2がシアノ基、置換されていてもよいアシ
ル基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換され
ていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよ
いビニル基、置換されていてもよいエチニル基、置換さ
れていてもよいアミジノ基または置換されていてもよい
ハロゲノメチル基である第(1)項記載のチアゾール誘
導体、(5)R2が(1)シアノ基、(2)C7-19アラルキル
で置換されていてもよいチオカルバモイル基、または
(3)C1-6アルキルもしくはC7-19アラルキルで置換され
ていてもよいカルバモイル基である第(1)項記載のチ
アゾール誘導体、(6)R2がシアノ基またはカルバモ
イル基である第(1)項記載のチアゾール誘導体、
【0012】(7)(i)式
【化9】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
わされる化合物を酸化反応に付し、式
【0013】
【化10】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
わされる化合物を製造するか、
【0014】(ii)式
【化11】 〔式中、R2およびR3は第(1)項記載と同意義を、R
1'は低級アルキル基またはフェニル基を、n1は0、1
または2を示す〕で表わされる化合物と式 R1−SO2M 〔式中、R1は第(1)項記載と同意義を、Mはアルカ
リ金属を示す〕で表わされる化合物とを反応させ、式
【0015】
【化12】 〔式中、各記号は第(1)項記載と同意義を示す〕で表
わされる化合物を製造するか、または、
【0016】(iii)式
【化13】 〔式中、R2、R3およびnは前記と同意義を、Xは脱離
基を示す〕で表わされる化合物と式 HNR45 〔式中、R4およびR5はそれぞれ同一または異なって水
素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換さ
れていてもよい複素環基を示し、R4とR5は隣接する窒
素原子と共に置換されていてもよい複素環を形成してい
てもよい〕で表わされる化合物とを反応させ、式
【0017】
【化14】 〔式中、R2、R3およびnは第(1)項記載と同意義
を、R4およびR5は前記と同意義を示す〕で表わされる
化合物を製造する第(1)項記載のチアゾール誘導体ま
たはその塩の製造法、
【0018】(8)第(1)項記載のチアゾール誘導体
またはその塩を含有してなる医薬、(9)心疾患、自己
免疫疾患、炎症疾患または肉芽腫を伴う疾患に対する予
防・治療剤である第(8)項記載の医薬、(10)動脈
硬化症、心筋炎、心筋症、脳虚血性障害、アルツハイマ
ー病、多発性硬化症、敗血症、慢性関節リウマチ、変形
性関節症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、糖尿
病、糸球体腎炎、骨粗鬆症、肺炎、肝炎、移植片拒絶反
応または疼痛に対する予防・治療剤である第(8)項記
載の医薬、(11)心筋症、心肥大、心筋梗塞、狭心
症、慢性関節リウマチ、全身性エリスマトーデス、全身
性強皮症、リウマチ熱、多発性筋炎、結節性動脈周囲
炎、シェーグレン症候群、ペーチェット病、キャッスル
マン病、自己免疫性溶血性貧血、メサンギウム増殖性腎
炎、IgA腎炎、ループス腎炎、骨粗鬆症、アミロイド
ーシス、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、乾癬、胸膜
炎、潰瘍性大腸炎、アテローム硬化症、活動性慢性肝
炎、アルコール性肝硬変症、痛風、脳炎、多発性骨髄
腫、心房内粘膜腫、腎癌、肺腺癌、悪性中皮腫、卵巣癌
または癌悪液質の予防・治療剤である第(8)項記載の
医薬、(12)第(1)項記載のチアゾール誘導体また
はその塩を含有してなる一酸化窒素産生抑制剤、および
(13)第(1)項記載のチアゾール誘導体またはその
塩を含有してなるインターロイキン6活性阻害剤を提供
する。
【0019】本発明の化合物の骨格となるチアゾール環
は次式で示される。
【化15】
【0020】R1で示される炭化水素基としては、例え
ば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アラルキル基、架橋式炭化水
素基などが用いられる。なかでも、C1-24の炭化水素基
などが好ましく、特に、C1-19炭化水素基などが好まし
い。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜24の直
鎖もしくは分枝状のアルキル基(C1-24アルキル基)が
好ましく、具体例としては、メチル,エチル,n−プロ
ピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−
ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,イソアミル,te
rt−アミル,n−ヘキシル,イソヘキシル,n−ヘプチ
ル,n−オクチル,n−ノニル,n−デシル,n−ウン
デシル,n−ドデシル,n−トリデシル,n−テトラデ
シル,n−ペンタデシル,n−ヘキサデシル,n−ヘプ
タデシル,n−オクタデシル,n−エイコシル,n−ド
コシル,n−テトラコシルなどが用いられる。ここでア
ルキル基としては、炭素数1〜19の直鎖もしくは分枝
状のアルキル基(C1-19アルキル基)が好ましく、なか
でも炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝状のアルキル基
(C1-12アルキル基)が好ましく、特に炭素数1〜6の
直鎖もしくは分枝状のアルキル基(C1-6アルキル基)
などが好ましい。
【0021】アルケニル基としては、例えば、炭素数2
〜24の直鎖もしくは分枝状のアルケニル基(C2-24
ルケニル基)が好ましく、具体例としては、ビニル,プ
ロペニル(1−、2−),ブテニル(1−、2−、3
−),ペンテニル,オクテニル,ブタジエニル(1,3
−)などが用いられる。ここでアルケニル基としては、
例えば、炭素数2〜19の直鎖もしくは分枝状のアルケ
ニル基(C2-19アルケニル基)が好ましく、なかでも炭
素数2〜12の直鎖もしくは分枝状のアルケニル基(C
2-12アルケニル基)が好ましく、特に炭素数2〜6の直
鎖もしくは分枝状のアルケニル基(C2-6アルケニル
基)などが好ましい。アルキニル基としては、例えば、
炭素数2〜24の直鎖もしくは分枝状のアルキニル基
(C2-24アルキニル基)が好ましく、具体例としては、
エチニル,プロピニル(1−、2−),ブチニル(1
−、2−、3−),ペンチニル,オクチニル,デシニル
などが用いられる。ここでアルキニル基としては、例え
ば、炭素数2〜19の直鎖もしくは分枝状のアルキニル
基(C2-19アルキニル基)が好ましく、なかでも炭素数
2〜12の直鎖もしくは分枝状のアルキニル基(C2-12
アルキニル基)が好ましく、特に炭素数2〜6の直鎖も
しくは分枝状のアルキニル基(C2-6アルキニル基)な
どがより好ましい。シクロアルキル基としては、例え
ば、炭素数3〜10のもの(C3-10シクロアルキル基)
が好ましく、具体例としては、シクロプロピル,シクロ
ブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,シクロヘプ
チル,シクロオクチルが用いられる。ここでシクロアル
キルとしては、例えば、炭素数3〜8のもの(C3-8
クロアルキル基)が好ましく、なかでも炭素数3〜6の
もの(C3-6シクロアルキル基)がより好ましい。
【0022】アリール基としては、例えば、単環式また
は縮合多環式基などが用いられ、炭素数6〜18のもの
(C6-18アリール基)などが好ましく、その例として
は、例えばフェニル,ビフェニリル,ナフチル,アント
リル,フェナントリル,アセナフチレニルなどが挙げら
れる。ここでアリール基としては、例えば、フェニル,
ナフチルなどの炭素数6〜14のもの(C6-14アリール
基)が好ましく、炭素数6〜12のもの(C6-12アリー
ル基)がさらに好ましい。アラルキル基としては、1〜
3環性の芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基など
が用いられ、なかでも炭素数6〜18のアリール基で置
換された炭素数1〜24のアルキル基(C6-18アリール
−C1-24アルキル基)などが好ましい。このようなアラ
ルキル基の具体例としては、ベンジル,ビフェニリルメ
チル,2−フェニルエチル,1−フェニルエチル,3−
フェニルプロピル,4−フェニルブチル,1−ナフチル
メチル,2−ナフチルメチルなどが挙げられる。これら
アラルキル基のなかでも、例えば、C7-19アラルキル基
(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6アル
キルなど)などが好ましく、特にC7-13アラルキル基
(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-3アル
キルなど)などが好ましい。架橋式炭化水素基として
は、例えば炭素数4〜19の架橋式炭化水素基(C4-19
架橋式炭化水素基)などが好ましく、なかでも炭素数4
〜12の架橋式炭化水素基(C4-12架橋式炭化水素基)
がさらに好ましい。このような架橋式炭化水素基の具体
例としては、1−アダマンチル、2−アダマンチル、2
−ノルボルナニル、5−ノルボルネン−2−イルなどが
挙げられる。上記したR1で示される炭化水素基のなか
でも、アルキル基、アリール基、アラルキル基などが好
ましく、特に、C1-12アルキル基(好ましくは、C1-6
アルキル基)、C6-14アリール基、C7-19アラルキル基
などが好適である。
【0023】R1で示される複素環基としては、例え
ば、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子
などから成る群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
を含有する5ないし8員複素環基(芳香族複素環または
非芳香族複素環のいずれであってもよい)、または炭素
原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子などから
成る群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有す
る5ないし8員複素環と炭化水素環(例えば、6ないし
8員の炭化水素環)および(または)炭素原子以外に酸
素原子、硫黄原子および窒素原子などから成る群から選
ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし8
員複素環とが縮合して形成する縮合環基などが用いられ
る。具体的には、例えば、チエニル(例、2−または3
−チエニル),フリル(例、2−または3−フリル),
ピロリル(例、2−または3−ピロリル),ピリジル
(例、2−,3−または4−ピリジル),ピリミジル
(例、2−,4−または5−ピリミジニル),オキサゾ
リル(例、2−,4−または5−オキサゾリル),チア
ゾリル(例、2−,4−または5−チアゾリル),ピラ
ゾリル(例、3−,4−または5−ピラゾリル),イミ
ダゾリル(例、2−,4−または5−イミダゾリル),
イソキサゾリル(例、3−,4−または5−イソキサゾ
リル),イソチアゾリル(例、3−,4−または5−イ
ソチアゾリル),オキサジアゾリル〔例、3−または5
−(1,2,4−オキサジアゾリル),1,3,4−オキサジ
アゾリル〕,チアジアゾリル〔例、3−または5−(1,
2,4−チアジアゾリル),1,3,4−チアジアゾリル,
4−または5−(1,2,3−チアジアゾリル),1,2,
5−チアジアゾリル〕,トリアゾリル(例、1,2,3−
トリアゾリル,1,2,4−トリアゾリル),テトラゾリ
ル(例、1H−または2H−テトラゾリル),N−オキ
シド−ピリジル(例、N−オキシド−2−,3−または
4−ピリジル),N−オキシド−ピリミジル(例、N−
オキシド−2−,4−または5−ピリミジニル),ピリ
ダジニル(例、3−または4−ピリダジニル),ピラジ
ニル,N−オキシド−ピリダジニル(例、N−オキシド
−3−または4−ピリダジニル),ベンゾフリル,ベン
ゾチアゾリル,ベンズオキサゾリル,トリアジニル,オ
キソトリアジニル,テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジ
ニル,トリアゾロ〔1,5−b〕ピリダジニル,オキソ
イミダジニル,ジオキソトリアジニル,ピラニル,チオ
ピラニル,オキサジニル(例、1,4−オキサジニ
ル),チアニジル(例、1,4−チアジニル,1,3−チ
アジニル),ベンズイミダゾリル,キノリル,イソキノ
リル,シンノリニル,フタラジニル,キナゾリニル,キ
ノキサリニル,インドリジニル,キノリジニル,ナフチ
リジニル(例、1,8−ナフチリジニル),プリニル,
プテリジニル,ジベンゾフラニル,カルバゾリル,アク
リジニル,フェナントリジニル,フェナジニル,フェノ
チアジニル,フェノキサジニル,チエノピリミジニル,
フタルイミド,インドリルなどの5ないし8員の芳香族
複素環基や、例えば、ピロリジニル,ピペリジニル,モ
ルホリニル,チオモルホリニル,ピペラジニル,ヘキサ
メチレンイミノ,ヘプタメチレンイミノなどの5ないし
8員の非芳香族複素環基などが用いられる。
【0024】該複素環基としては、例えば、炭素原子以
外に窒素原子または酸素原子を含有していてもよい5な
いし6員の複素環基などが好ましく、具体的には、1−
ピロリジル,ピペリジノ(例、1−ピペリジル),1−
ピペラジニル,ヘキサメチレンイミノ,ヘプタメチレン
イミノ,モルホリノ(例、4−モルホリニル),ピリジ
ル(例、2−,3−または4−ピリジル),チエニル
(例、2−または3−チエニル)などが用いられる。特
に、ピペリジノ,モルホリノなどの窒素原子に結合手を
有する5ないし6員の含窒素非芳香族複素環基などが好
適である。
【0025】上記のR1で示される炭化水素基または複
素環基は1ないし3個の置換基で置換されていてもよ
く、該置換基としては、例えば、C1-12アルキル基(例
えば、メチル,エチル,プロピル,ブチル,ペンチル,
ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシルなど、
好ましくはC1-6アルキル、さらに好ましくはC1-4アル
キル)、C3-8シクロアルキル(例えば、シクロプロピ
ル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル,
シクロヘプチルなど、好ましくはC3-6シクロアルキ
ル)、ハロゲン原子(例えば、フッ素,塩素,臭素,ヨ
ウ素など)、シアノ基、アシル化されていてもよいヒド
ロキシル基(例えば、C1-12アルカノイル、C6-14アリ
ール−カルボニル、C7-13アラルキル−カルボニルなど
でアシル化されていてもよいヒドロキシル基、具体的に
は、例えば、C1-12アルカノイルオキシ(例、アセチル
オキシなど)、C6-14アリール−カルボニルオキシ
(例、ベンゾイルオキシなど)、C7-13アラルキル−カ
ルボニルオキシ(例、ベンジルカルボニルオキシなどの
フェニル−C1-6アルキル−カルボニルオキシなど)な
ど)、C1-12アルコキシ基(例えば、メトキシ,エトキ
シ,プロポキシ,ブトキシなど、好ましくはC1-6アル
コキシ)、C6-14アリールオキシ基(例えば、フェニル
オキシ,ナフチルオキシなど)、カルボキシル基、C
1-12アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカル
ボニル,エトキシカルボニル,プロポキシカルボニル,
ブトキシカルボニルなど、好ましくはC1-6アルコキシ
−カルボニル)、ニトロ基、1または2個のC1-12アル
キルで置換されていてもよいカルバモイル基(例えば、
ブチルカルバモイルなど)、C1-12アルカノイル基(例
えば、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリルな
ど、好ましくはC1-6アルカノイル)、C6-14アリール
基(例えば、フェニル,ナフチルなど)、C6-14アリー
ル−カルボニル(例えば、ベンゾイル,ナフトイルな
ど)、C7-13アラルキル−カルボニル(例えば、ベンジ
ルカルボニルなどのフェニル−C1-6アルキル−カルボ
ニル,ナフチルメチルカルボニルなどのナフチル−C
1-2アルキル−カルボニルなど)、複素環基〔例えば、
炭素原子以外に窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子な
どから選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む3ない
し8員の複素環基、または炭素原子以外に窒素原子、酸
素原子もしくは硫黄原子などから選ばれる1ないし4個
のヘテロ原子を含む3ないし8員の複素環と6ないし8
員の炭化水素環および(または)炭素原子以外に窒素原
子、酸素原子もしくは硫黄原子などから選ばれる1ない
し4個のヘテロ原子を含む3ないし8員の複素環とが縮
合して形成する縮合環基など、具体的には、例えば、フ
リル(2−、3−),チエニル(2−、3−),ピリジ
ル(2−、3−、4−),チアゾリル,イミダゾリル,
ベンゾチアゾリル,ベンズイミダゾリル、オキサゾリル
(2−、4−、5−)など〕、置換されていてもよいア
ミノ基(例えば、1ないし2個のC1-6アルキル基、C
6-14アリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、C
7-19アラルキル基(例、フェニル−C1-6アルキル,ナ
フチル−C1-6アルキルなど)などで置換されていても
よいアミノ基など)、C1-12アルキルチオ、C1-12アル
キルスルフィニル、C1-12アルキルスルホニル、C6-14
アリールチオ(例、フェニルチオ、ナフチルチオな
ど)、C6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスル
フィニル、ナフチルスルフィニルなど)、C6-14アリー
ルスルホニル(例、フェニルスルホニル、ナフチルスル
ホニルなど)などが用いられる。
【0026】上記置換基のうち、C1-12アルキル基、C
3-8シクロアルキルおよび、C1-12アルキルチオ、C
1-12アルキルスルフィニルまたはC1-12アルキルスルホ
ニルのアルキル基は、例えば、C3-8シクロアルキル
(例、シクロペンチル,シクロヘキシルなど、好ましく
はC3-6シクロアルキル基)、C6-14アリール(例、フ
ェニル,ナフチルなど)、ハロゲン原子(例、フッ素,
塩素,臭素,ヨウ素など)、シアノ、ヒドロキシル、C
1-12アルコキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキ
シ,ブトキシなど、好ましくはC1-6アルコキシ)、カ
ルボキシル、C1-12アルコキシ−カルボニル(例、メト
キシカルボニル,エトキシカルボニル,プロポキシカル
ボニル,ブトキシカルボニルなど、好ましくはC1-6
ルコキシ−カルボニル)、ニトロ、アミノ、カルバモイ
ル、C1-12アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プ
ロピオニル,ブチリルなど、好ましくはC1-6アルカノ
イル)などの1ないし3個の置換基でさらに置換されて
いてもよい。上記置換基のうち、C6-14アリール基や、
6-14アリール−カルボニル基、C6-14アリールチオ、
6-14アリールスルフィニルまたはC6-14アリールスル
ホニルのC6-14アリールは、例えば、C1-6アルキル
(例メチル,エチル,プロピル,ブチルなど、好ましく
はC1-4アルキル)、C3-8シクロアルキル(例、シクロ
ペンチル,シクロヘキシルなど、好ましくはC3-6シク
ロアルキル)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチ
ルなど)、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨ
ウ素など)、シアノ、ヒドロキシル、C1-6アルコキシ
(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシな
ど、好ましくはC1-4アルコキシ)、カルボキシル、C
1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル,プロポキシカルボニル,ブト
キシカルボニルなど、好ましくはC1-4アルコキシ−カ
ルボニル)、ニトロ、アミノ、カルバモイル、C1-6
ルカノイル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,
ブチリルなど、好ましくはC1-4アルカノイル)などの
1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい。
上記置換基のうち、複素環基は、例えば、C1-6アルキ
ル(例、メチル,エチル,プロピル,ブチルなど、好ま
しくはC1-4アルキル)、C3-8シクロアルキル(例、シ
クロペンチル,シクロヘキシルなど、好ましくはC3-6
シクロアルキル)、C6-14アリール(例、フェニル,ナ
フチルなど)、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭
素,ヨウ素など)、シアノ、ヒドロキシル、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキ
シなど、C1-4アルコキシ)、カルボキシル、C1-6アル
コキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキ
シカルボニル,プロポキシカルボニル,ブトキシカルボ
ニルなど、好ましくはC1-4アルコキシ−カルボニ
ル)、ニトロ、アミノ、カルバモイル、C1-6アルカノ
イル(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリ
ルなど、好ましくはC1-4アルカノイル)などの1ない
し3個の置換基でさらに置換されていてもよい
【0027】R1で表わされる置換されていてもよいア
ミノ基としては、例えば、式−NR45、−NRa−C
O−Rb、−NRa−CO−NR45、−NRa−CS−
NR4 5、−NRa−NR45または−NRa−CO−O
b(式中、R4、R5、RaおよびRbはそれぞれ同一ま
たは異なって、水素原子、置換されていてもよい炭化水
素基または置換されていてもよい複素環基を示し、R4
とR5は隣接する窒素原子とともに複素環を形成しても
よい)で表わされる基などが用いられる。R4、R5、R
aまたはRbで示される置換されていてもよい炭化水素基
としては、前記したR1で示される置換されていてもよ
い炭化水素基と同様のものが用いられる。R4、R5、R
aまたはRbで示される炭化水素基としては、アルキル
基、アリール基などが好ましい。R4、R5、Raまたは
bで示される置換されていてもよい複素環基として
は、前記したR1で示される置換されていてもよい窒素
原子に結合手を有する含窒素非芳香族複素環基と同様の
ものが用いられる。
【0028】R2で示される置換されていてもよいアシ
ル基としては、例えば、式−CO−R6(R6は水素原
子、置換されていてもよい炭化水素基または置換されて
いてもよい複素環基を示す)で表わされる基などが用い
られる。R2で示される置換されていてもよいカルバモ
イル基としては、例えば、式−CO−NR78(R7
よびR8は同一もしくは異なって、水素原子、置換され
ていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい複
素環基を示す)で表わされる基などが用いられる。R2
で示される置換されていてもよいチオカルバモイル基と
しては、例えば、式−C(=S)−NR910(R9およ
びR10は同一もしくは異なって水素原子、置換されてい
てもよい炭化水素基または置換されていてもよい複素環
基を示す)で表わされる基などが用いられる。R2で示
されるエステル化されていてもよいカルボキシル基とし
ては、例えば、−COOR11(R11は水素原子、置換さ
れていてもよい炭化水素基または置換されていてもよい
複素環基を示す)で表わされる基などが用いられる。R
2で示される置換されていてもよいビニル基としては、
例えば、−CR12=CR1314(R12、R13およびR14
は同一もしくは異なって、水素原子、ハロゲン原子、置
換されていてもよい炭化水素基または置換されていても
よい複素環基を示す)で表わされる基などが用いられ
る。R2で示される置換されていてもよいエチニル基と
しては、例えば、−C≡C−R15(R15は水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基または置
換されていてもよい複素環基を示す)で表わされる基な
どが用いられる。R2で示される置換されていてもよい
アミジノ基としては、例えば、−C(=NH)−NHR
16(R16は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基
または置換されていてもよい複素環基を示す)で表わさ
れる基などが用いられる。R2で示される置換されてい
てもよいハロゲノメチル基としては、例えば、−CX1
1718(R17およびR18は同一もしくは異なって、水
素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換さ
れていてもよい複素環基を、X1はハロゲン原子を示
す)で表わされるモノハロゲノメチル基、−CX23
19(R19は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基
または置換されていてもよい複素環基を、X2およびX3
はそれぞれハロゲン原子を示す)で表わされるジハロゲ
ノメチル基や−CX456(X4、X5およびX6はそれ
ぞれハロゲン原子を示す)で表わされるジハロゲノメチ
ル基などが用いられる。
【0029】R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12
13、R14、R15、R16、R17、R18またはR19で示さ
れる置換されていてもよい炭化水素基としては、前記し
たR1で示される置換されていてもよい炭化水素基と同
様のものが用いられる。R6、R7、R8、R9、R10、R
11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18または
19で示される炭化水素基としては、アルキル基、アラ
ルキル基などが好ましく、なかでもC1-6アルキル基、
7-19アラルキル基などが好ましい。R6、R7、R8
9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R
17、R18またはR19で示される置換されていてもよい複
素環基としては、前記したR1で示される置換されてい
てもよい複素環基と同様のものが用いられる。R12、R
13、R14、R15、X1、X2、X3、X4、X5またはX6
示されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などが用いられる。上記したR2のな
かでも、シアノ基、置換されていてもよいアシル基、置
換されていてもよいカルバモイル基、置換されていても
よいチオカルバモイル基、エステル化されていてもよい
カルボキシル基などが好ましい。
【0030】R3で示される炭素原子を介する基として
は、例えば、置換されていてもよい炭化水素基、置換さ
れていてもよい複素環基(該複素環基は、環上の炭素原
子を介してチアゾール環の2位と結合する)、−CN、
−COORc、−CO−Rc、−CO−NRde、−CS
−NRde、−CO−SRc、−CS−SRc、−CO−
NRd−CO−Re、−C(=NH)−NRdeなどが用い
られる。上記のRc、RdおよびReは、同一または異な
って水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または
置換されていてもよい複素環基を示す。また、置換基の
部分構造として−NRdeを有する場合は、RdとRe
隣接する窒素原子とともに環を形成してもよい。R3
示される炭素原子を介する基における「置換されていて
もよい炭化水素基」、およびRc、RdならびにReで示
される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、
前記したR1で示される置換されていてもよい炭化水素
基と同様のものなどが用いられる。R3で示される炭素
原子を介する基における「置換されていてもよい複素環
基」としては、前記したR1で示される置換されていて
もよい複素環基と同様のものなどが用いられる。Rd
eが隣接する窒素原子とともに形成する複素環として
は、1個の窒素原子および炭素原子以外に、窒素原子、
酸素原子もしくは硫黄原子などから選ばれる1ないし4
個のヘテロ原子を含む3ないし8員の複素環、または1
個の窒素原子および炭素原子以外に、窒素原子、酸素原
子もしくは硫黄原子などから選ばれる1ないし4個のヘ
テロ原子を含む3ないし8員の複素環と6ないし8員の
炭化水素環および(または)炭素原子以外に、窒素原
子、酸素原子もしくは硫黄原子などから選ばれる1ない
し4個のヘテロ原子を含む3ないし8員の複素環とが縮
合して形成する縮合環などが用いられる。具体的には、
1−ピロリジル,1−イミダゾリル,ピペリジノ(例、
1−ピペリジル),1−ピペラジニル,3−オキサゾリ
ジニル,ヘキサメチレンイミノ,ヘプタメチレンイミ
ノ,モルホリノ(例、4−モルホリニル),1−インド
リニル,フタルイミド,チオモルホリノ(例、4−チオ
モルホリニル)などが用いられ、なかでも、ピペリジ
ノ,モルホリノなどの5ないし6員の非芳香族複素環な
どが好適である。
【0031】RdとReが隣接する窒素原子とともに形成
する複素環は1ないし3個の置換基を有していてもよ
い。該置換基としては、例えば、C1-4アルキル(例、
メチル,エチル,プロピル,ブチルなど)、C3-8シク
ロアルキル(例、シクロペンチル,シクロヘキシルな
ど、好ましくはC1-6シクロアルキル基)、ハロゲン原
子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素など)、シアノ、
ヒドロキシル、C1-4アルコキシ(例、メトキシ,エト
キシ,プロポキシ,ブトキシなど)、カルボキシル、C
1-4アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル,エトキシカルボニル,プロポキシカルボニル,ブト
キシカルボニルなど)、ニトロ、アミノ、ジ−C1-4
ルキルアミノ、カルバモイル、C1-4アルカノイル
(例、ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリルな
ど)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチルな
ど)、ピリジル(例、2−ピリジルなど)などの5ない
し8員の複素環基などが用いられる。そして、該置換基
としての該C1-4アルキルおよびC3-8シクロアルキル
は、例えば、C3-8シクロアルキル(例、シクロペンチ
ル,シクロヘキシルなど、好ましくはC3-6シクロアル
キル)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチルな
ど)、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素
など)、シアノ、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ
(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシな
ど)、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カルボニル
(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,プロ
ポキシカルボニル,ブトキシカルボニルなど)、ニト
ロ、アミノ、カルバモイル、C1-4アルカノイル(例、
ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリルなど)な
どの1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよ
い。また、該置換基としての該C6-14アリールは、例え
ば、C1-4アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,
ブチルなど)、C3-8シクロアルキル(例、シクロペン
チル,シクロヘキシルなど、好ましくはC3-6シクロア
ルキル)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチルな
ど)、ハロゲン原子(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素
など)、シアノ、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ
(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,ブトキシな
ど)、カルボキシル、C1-4アルコキシ−カルボニル
(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル,プロ
ポキシカルボニル,ブトキシカルボニルなど)、ニト
ロ、アミノ、カルバモイル、C1-4アルカノイル(例、
ホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリルなど)な
どの1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよ
い。
【0032】上記したR3で示される炭素原子を介する
基としては、例えば、置換されていてもよい炭化水素
基、置換されていてもよい複素環基などが好ましい。n
としては、1または2のいずれでも好ましいが、特に2
が好ましい。上記式において、R2がエトキシカルボニ
ル基の時、R1は置換されていてもよい炭化水素基また
は置換されていてもよい複素環基を示す。
【0033】上記式において、R1としては、(1)ハロゲ
ン,C1-6アルコキシもしくは置換されていてもよいア
ミノで置換されていてもよいC1-19炭化水素基(好まし
くは、C1-12アルキル基、C6-14アリール基、C7-19
ラルキル基など)、(2)ハロゲン,C1-6アルコキシもし
くは置換されていてもよいアミノで置換されていてもよ
いC1-19炭化水素基(例、C1-12アルキル基、C6-14
リール基など)で置換されていてもよいアミノ基、(3)
炭素原子以外に酸素原子または窒素原子を含有していて
もよい5ないし6員の複素環基などが好ましく、なかで
も、(1)C1-6アルキル基、(2)C6-12アリール基(例、
フェニル、ナフチルなど)、(3)C7-19アラルキル基
(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6アル
キルなど)、(4)C1-6アルキルもしくはC6-12アリール
(例、フェニル、ナフチルなど)で置換されていてもよ
いアミノ基、(5)ピペリジノ基、(6)モルホリノ基などが
好適である。
【0034】R2としては、シアノ基、置換されていて
もよいアシル基、置換されていてもよいカルバモイル
基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換さ
れていてもよいビニル基、置換されていてもよいエチニ
ル基、置換されていてもよいアミジノ基または置換され
ていてもよいハロゲノメチル基などが好ましく、なかで
も、シアノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、
置換されていてもよいチオカルバモイル基、エステル化
されていてもよいカルボキシル基などが好ましい。具体
的には、R2としては、(1)シアノ基、(2)ハロゲン,C
1-6アルコキシもしくは置換されていてもよいアミノで
置換されていてもよいC1-19炭化水素基(好ましくは、
1-12アルキル基、C6-14アリール基(例、フェニル、
ナフチルなど)、C7-19アラルキル基(例、フェニル−
1-6アルキル、ナフチル−C1-6アルキルなど)など)
で置換されていてもよいチオカルバモイル基、(3)ハロ
ゲン,C1-6アルコキシもしくは置換されていてもよい
アミノで置換されていてもよいC1-19炭化水素基(好ま
しくは、C1-12アルキル基、C6-14アリール基(例、フ
ェニル、ナフチルなど)、C7-19アラルキル基(例、フ
ェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6アルキルな
ど)など)で置換されていてもよいカルバモイル基、
(4)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換されていて
もよいアミノで置換されていてもよいC1-19炭化水素基
(好ましくは、C1-12アルキル基など)でエステル化さ
れていてもよいカルボキシル基などが用いられ、なかで
も、(1)シアノ基、(2)C7-19アラルキル(例、フェニル
−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6アルキルなど)で置
換されていてもよいチオカルバモイル基、(3)C1-6アル
キルもしくはC7-19アラルキル(例、フェニル−C1-6
アルキル、ナフチル−C1-6アルキルなど)で置換され
ていてもよいカルバモイル基、(4)C1-6アルキルでエス
テル化されていてもよいカルボキシル基などが好適であ
る。また、R2としては、(1)シアノ基、(2)C7-19アラ
ルキル(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C
1-6アルキルなど)で置換されていてもよいチオカルバ
モイル基、(3)C1-6アルキルもしくはC7-19アラルキル
(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6アル
キルなど)で置換されていてもよいカルバモイル基など
も好ましく、特に、シアノ基、カルバモイル基などが好
適である。
【0035】R3としては、置換されていてもよいC
1-19炭化水素基、置換されていてもよい複素環基などが
好ましい。具体的には、R3としては、(1)C1-6アルコ
キシで置換されていてもよいC1-19炭化水素基(例、C
1-12アルキル基、C1-6アルコキシで置換されていても
よいC6-14アリール基(例、フェニル、ナフチルなど)
もしくはC7-19アラルキル基(例、フェニル−C1-6
ルキル、ナフチル−C1-6アルキルなど)など)、(2)炭
素原子に結合手を有する、炭素原子以外に窒素原子、酸
素原子および硫黄原子からなる群から選ばれる1ないし
4個のヘテロ原子を含有する5ないし8員の複素環基
(例、2−チエニルなど)などが用いられ、特に、(1)
1-6アルキル基、(2)C1-6アルコキシで置換されてい
てもよいC6-12アリール基(例、フェニル、ナフチルな
ど)、(3)C7-19アラルキル基(例、フェニル−C1-6
ルキル、ナフチル−C1-6アルキルなど)、(4)2−チエ
ニル基などのチエニル基などが好適である。
【0036】本発明のチアゾール誘導体としては、例え
ば、次の化合物A〜Eなどが好ましく用いられる。 〔化合物A〕R1が(1)ハロゲン,C1-6アルコキシもし
くは置換されていてもよいアミノで置換されていてもよ
いC1-19炭化水素基(好ましくは、C1-12アルキル基、
6-14アリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、C
7-19アラルキル基(例、フェニル−C1-6アルキル、ナ
フチル−C1-6アルキルなど)など)、(2)ハロゲン,C
1-6アルコキシもしくは置換されていてもよいアミノで
置換されていてもよいC1-19炭化水素基(例、C1-12
ルキル基、C6-14アリール基(例、フェニル、ナフチル
など)など)で置換されていてもよいアミノ基、または
(3)炭素原子以外に酸素原子または窒素原子を含有して
いてもよい5ないし6員の複素環基を、R2が(1)シアノ
基、(2)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換されて
いてもよいアミノで置換されていてもよいC1-19炭化水
素基(好ましくは、C1-12アルキル基、C6-14アリール
基(例、フェニル、ナフチルなど)、C7-19アラルキル
基(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6
ルキルなど)など)で置換されていてもよいチオカルバ
モイル基、(3)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換
されていてもよいアミノで置換されていてもよいC1-19
炭化水素基(好ましくは、C1-12アルキル基、C6-14
リール基(例、フェニル、ナフチルなど)、C7-19アラ
ルキル基(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−
1-6アルキルなど)など)で置換されていてもよいカ
ルバモイル基、または(4)ハロゲン,C1-6アルコキシも
しくは置換されていてもよいアミノで置換されていても
よいC1-19炭化水素基(好ましくは、C1-12アルキル基
など)でエステル化されていてもよいカルボキシル基
を、R3が(1)C1-6アルコキシで置換されていてもよい
1-19炭化水素基(例、C1-12アルキル基、C1-6アル
コキシで置換されていてもよいC6-14アリール基(例、
フェニル、ナフチルなど)もしくはC7-19アラルキル基
(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフチル−C1-6アル
キルなど)など)、または(2)炭素原子に結合手を有す
る、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子
からなる群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含
有する5ないし8員の複素環基(例、2−チエニルな
ど)を示す。
【0037】〔化合物B〕R1が(1)C1-6アルキル基、
(2)C6-12アリール基(例、フェニル、ナフチルな
ど)、(3)C7-19アラルキル基(例、フェニル−C1-6
ルキル、ナフチル−C1-6アルキルなど)、(4)C1-6
ルキルもしくはC6-12アリール(例、フェニル、ナフチ
ルなど)で置換されていてもよいアミノ基、(5)ピペリ
ジノ基、または(6)モルホリノ基を、R2が(1)シアノ
基、(2)C7-19アラルキル(例、フェニル−C1-6アルキ
ル、ナフチル−C1-6アルキルなど)で置換されていて
もよいチオカルバモイル基、(3)C1-6アルキルもしくは
7-19アラルキル(例、フェニル−C1-6アルキル、ナ
フチル−C1-6アルキルなど)で置換されていてもよい
カルバモイル基、または(4)C1-6アルキルでエステル化
されていてもよいカルボキシル基を、R3が(1)C1-6
ルキル基、(2)C1-6アルコキシで置換されていてもよい
6-12アリール基(例、フェニル、ナフチルなど)、
(3)C7-19アラルキル基(例、フェニル−C1-6アルキ
ル、ナフチル−C1-6アルキルなど)、または(4)2−チ
エニル基などのチエニル基などを示す。
【0038】〔化合物C〕R2がシアノ基、置換されて
いてもよいアシル基、置換されていてもよいカルバモイ
ル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換
されていてもよいビニル基、置換されていてもよいエチ
ニル基、置換されていてもよいアミジノ基または置換さ
れていてもよいハロゲノメチル基を示す。
【0039】〔化合物D〕R2が(1)シアノ基、(2)C
7-19アラルキル(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフ
チル−C1-6アルキルなど)で置換されていてもよいチ
オカルバモイル基、または(3)C1-6アルキルもしくはC
7-19アラルキル(例、フェニル−C1-6アルキル、ナフ
チル−C1-6アルキルなど)で置換されていてもよいカ
ルバモイル基を示す。
【0040】〔化合物E〕R2がシアノ基またはカルバ
モイル基を示す。
【0041】本発明の化合物において、その置換基に酸
性基(例、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スル
ホ基等)あるいは塩基性基(例、アミノ基等)を有する
場合は、適当な塩基あるいは酸と塩を形成することがで
きるが、これらの塩も本発明の化合物に含まれる。塩の
種類としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、例
えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、
有機酸との塩、塩基性あるいは酸性アミノ酸との塩など
が用いられる。無機塩基との塩としては、例えばアルカ
リ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカ
リ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)
あるいはアンモニウム塩などが用いられる。有機塩基と
の塩としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、ジシクロヘキシルアミンなどとの塩が用
いられる。無機酸との塩としては、例えば、塩酸、硫
酸、リン酸、硝酸などとの塩が用いられる。有機酸との
塩としては、例えば、ギ酸、酢酸、シュウ酸、フマル
酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、トリフルオロ酢
酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などと
の塩が用いられる。塩基性アミノ酸との塩としては、例
えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が用
いられ、酸性アミノ酸との塩としては、例えば、アスパ
ラギン酸、グルタミン酸などとの塩が用いられる。本発
明の化合物は水和物であってもよく、また非水和物であ
ってもよい。また、本発明の化合物中に不斉原子が存在
することもあるが、その場合、各々の異性体およびそれ
らの混合物も本発明に包含されるものである。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の化合物(I)は、例え
ば、以下の(1)〜(4)の方法で製造することができ
る。 (1)
【化16】 〔式中、R1、R2、R3およびnは前記と同意義を示
す。〕
【0043】本法はチアゾール誘導体(II)を酸化して
本発明の化合物(I)を製造する方法である。より詳し
くは、誘導体(II)を溶媒に溶解したのち、酸化剤を反
応させて化合物(I)を製造する方法である。酸化剤と
しては、例えば、メタクロロ過安息香酸,過酸化水素,
過酢酸,t−ブチルヒドロペルオキシド,ペルオキシ硫
酸カリウム,過マンガン酸カリウム,過ホウ素酸ナトリ
ウム,過ヨウ素酸ナトリウム,次亜塩素酸ナトリウム,
ハロゲンなどが用いられる。酸化剤の量は、化合物(I
I)1モルに対して通常1〜3モル程度である。特に、
n=1の時は通常1〜1.5モル程度、好ましくは1〜
1.2モル程度を、n=2の時は通常2〜3モル程度、
好ましくは2〜2.5モル程度使用する。反応溶媒とし
ては、酸化剤と反応しなければ特に制限はなく、例え
ば、ジクロロメタン,クロロホルム,四塩化炭素,1,
2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類,ベン
ゼン,トルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素類、ペ
ンタン,ヘキサン,石油エーテルなどの脂肪族炭化水素
類、メタノール,エタノール,i−プロパノール,t−
ブタノールなどのアルコール類、酢酸,トリフルオロ酢
酸などのカルボン酸類、ジエチルエーテル,テトラヒド
ロフラン,ジオキサンなどのエーテル類、アセトニトリ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。本
酸化反応では、触媒として、例えば、五酸化バナジウ
ム,ベンゼンセレニン酸,酸化ルテニウム,酸化オスミ
ウムなどを用いてもよい。該反応は、冷却下、室温下ま
たは加熱下に行なうが、室温から加熱下で行なうのが普
通である。反応時間は通常約1〜20時間、好ましくは
約1〜10時間である。反応後は公知の手段、例えば、
溶媒抽出,蒸留,カラムクロマトグラフィー,再結晶な
どによって目的物を高純度で反応溶液から単離・精製で
きる。
【0044】(2)
【化17】 〔式中、R1、R2、R3およびnは上記と同意義を、
1'は低級アルキル基またはフェニル基を、n1は0,
1または2を、Mはアルカリ金属を示す。〕
【0045】上記式中、Mで示されるアルカリ金属とし
ては、例えば、リチウム,ナトリウム,カリウム,セシ
ウムなどが用いられる。R1'で示される低級アルキル基
としては、例えば、メチル,エチル,プロピルなどのC
1-6アルキル基などが用いられる。本法は、溶媒中でチ
アゾール誘導体(III)にスルフィン酸塩(IV)を反応
させて、本発明の化合物(I)のうちn=2の化合物を
製造する方法である。反応溶媒としては、極性溶媒が好
ましく、例えば、ジクロロメタン,クロロホルム,四塩
化炭素,1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化
水素類、メタノール,エタノール,i−プロパノール,
t−ブタノールなどのアルコール類、アセトン、アセト
ニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこ
れらの混合溶媒などが用いられる。該反応は、冷却下、
室温下または加熱下に行ない、反応時間は通常約1〜2
0時間、好ましくは約1〜10時間である。反応後は公
知の手段、例えば、溶媒抽出,蒸留,カラムクロマトグ
ラフィー,再結晶などによって目的物を高純度で反応溶
液から単離・精製できる。
【0046】(3)
【化18】
【0047】〔式中、R1''、R2''およびR3''は上記
のR1、R2およびR3と同意義を示す。R1'''、R2'''
およびR3'''は上記のR1、R2およびR3と同意義を示
す。R1''とR1'''、R2''とR2'''またはR3''と
3'''は同一でもよいが、3組のうち少なくとも1組は
同一ではない。〕 本法はチアゾール誘導体(I'')のR1''、R2''または
3''のうち1〜3個に置換基を導入するか、または官
能基変換することによる化合物(I''')を製造する方
法である。置換基の導入反応や官能基変換反応は、慣用
の方法を適用して行なうことができる。慣用の方法とし
ては、例えば、以下に示す反応を代表的な例として挙げ
ることができる。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】 ここで、Rf,RgおよびRhは同一または異なり、置換
されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよ
い複素環基を示す。
【0051】(4)
【化19】 〔式中、R1、R2、R3、R1'、R4、R5、nおよびM
は上記と同意義を、Xは脱離基示す。〕 上記式中、Xとしては塩素,臭素,ヨウ素などのハロゲ
ン原子やp−トルエンスルホニルオキシ,メタンスルホ
ニルオキシなどが用いられ、なかでもハロゲン原子が好
ましく、塩素原子がさらに好ましい。
【0052】本法は、本発明の化合物(I)のうち、R
1が置換していてもよいアミノ基(−NR45)である
化合物(VII)の製造法である。より詳しくは、化合物
(III)を硫化ナトリウム,硫化カリウムなどのM2Sと
反応させたのち、酸で処理してチオール中間体(V)ま
たはジスルフィド中間体(V')とし、次いで、公知の
方法(Chem. Lett. 1992年,1483頁)に準じて、中間体
(VI)に変換し、次いで、塩基存在下1級および2級ア
ミンと反応させて化合物(VII)を製造する方法であ
る。このとき、中間体(V)、(V')および(VI)は
単離・精製して純品を得ることが可能であるが、特に精
製しなくとも差し支えない。化合物(III)から化合物
(V)への工程中、M2Sとの反応における反応溶媒と
しては、極性溶媒が好ましく、例えば、ジクロロメタ
ン,クロロホルム,四塩化炭素,1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、メタノール,エタノー
ル,i−プロパノールなどのアルコール類、アセトン、
アセトニトリル、水またはこれらの混合溶媒などが用い
られる。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行な
い、反応時間は通常約1〜20時間、好ましくは約1〜
10時間である。次に酸処理工程において用いられる酸
は特に制限はないが、一般には、塩酸,硫酸,硝酸,酢
酸などの水溶液が用いられる。
【0053】なお、化合物(III)から化合物(V)へ
の工程は、M2Sのかわりに水硫化ナトリウム,水硫化
カリウムなどのMSHを用いてもよい。この場合の反応
条件はM2Sのときと同様であるが、酸処理工程は不要
である。化合物(V)から化合物(VI)への工程は、上
記のようにスルフリルクロリドと硝酸塩を用いる公知の
方法に準じて行なうことができる。化合物(VI)から化
合物(VII)への工程において用いられる塩基は、例え
ば、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウ
ム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリ
ウム,トリエチルアミン,ピリジン,ナトリウムメトキ
シド,ナトリウムエトキシド,カリウム t−ブトキシ
ド,水素化ナトリウム,ナトリウムアミドなどが用いら
れる。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン,ク
ロロホルム,四塩化炭素,1,2−ジクロロエタンなど
のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン,トルエン,キシレ
ンなどの芳香族炭化水素類、ペンタン,ヘキサン,石油
エーテルなどの脂肪族炭化水素類、ジエチルエーテル,
テトラヒドロフラン,ジオキサンなどのエーテル類、ア
セトニトリル,N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルスルホキシドまたはこれらの混合溶媒などが用いられ
る。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行ない、
反応時間は通常約1〜20時間、好ましくは約1〜10
時間である。反応後は公知の手段、例えば、溶媒抽出,
蒸留,カラムクロマトグラフィー,再結晶などによって
目的物を高純度で反応溶液から単離・精製できる。
【0054】製造法(1)の原料化合物(II)は、次式
に示す工程により製造することができる。
【化20】 〔式中、R1、R2およびR3は上記と同意義を示す。〕
【0055】上記式中、R2としては、例えば、シア
ノ,アルキルオキシカルボニル,カルバモイルなどの電
子吸引性基が好ましい。本法は、松村らの方法〔Chem.
Pharm. Bull. 24巻,912頁(1976)〕もしくはそれに準
じた方法で得られる化合物(VIII)を溶媒中で、ローソ
ン試薬、五硫化二リンなどのイオウ化剤と反応させて化
合物(II)を得る方法である。反応溶媒としては、極性
溶媒が好ましく、例えば、ジクロロメタン,クロロホル
ム,四塩化炭素,1,2−ジクロロエタンなどのハロゲ
ン化炭化水素類、メタノール,エタノール,i−プロパ
ノール,t−ブタノールなどのアルコール類、アセト
ン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、
水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。該反応
は、冷却下、室温下または加熱下に行ない、反応時間は
通常約1〜20時間、好ましくは約1〜10時間であ
る。
【0056】また、次の工程によっても原料化合物(I
I)を得ることができる。
【化21】 〔式中、R1、R2、R3およびXは上記と同意義を、X'
はハロゲン原子を、R'はアリール基またはアルキル基
を示す。〕
【0057】R'で示されるアリール基としては、例え
ば、フェニル基、トリル基などのC6-14アリール基など
が用いられる。R'で示されるアルキル基としては、例
えば、ブチル基などのC1-6アルキル基などが用いられ
る。X'で示されるハロゲン原子としては、前記したX
で示されるハロゲン原子と同様のものが用いられる。本
法は、松村らの方法〔Chem. Pharm. Bull. 24巻,912頁
(1976)〕もしくはそれに準じた方法で得られる化合物
(IX)をジブロモトリフェニルホスホランなどの
(R')3PX2と反応させてイミノホスホラン(X)と
し、次いで、酸ハライド(R3COX')と反応させて化
合物(II)を得る方法である。両工程とも、反応溶媒と
しては、極性溶媒が好ましく、例えば、ジクロロメタ
ン,クロロホルム,四塩化炭素,1,2−ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素類、メタノール,エタノー
ル,i−プロパノール,t−ブタノールなどのアルコー
ル類、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホス
ホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられ
る。該反応は、冷却下、室温下または加熱下に行ない、
反応時間は通常約1〜20時間、好ましくは約1〜10
時間である。
【0058】さらに、次式に示す工程により、原料化合
物(II)を得ることができる。
【化22】 〔式中、R1、R2、R3、R1'、n1、MおよびXは上記
と同意義を示す。〕
【0059】すなわち、化合物(III)を、溶媒中、塩
基存在下、チオールと反応(A法)させるか、または硫
化ナトリウム,硫化カリウムなどのM2Sと反応させた
のち、R3Xで処理する(B法)ことにより、化合物(I
I)を得る方法である。A法、B法ともに反応溶媒は、
極性溶媒が好ましく、例えば、ジクロロメタン,クロロ
ホルム,四塩化炭素,1,2−ジクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、メタノール,エタノール,i−プ
ロパノール,t−ブタノールなどのアルコール類、アセ
トン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる、冷却
下、室温下または加熱下に行ない、反応時間は通常約1
〜20時間、好ましくは1〜10時間である。A法にお
ける塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナ
トリウム,炭酸水素カリウム,トリエチルアミン,ピリ
ジン,ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,
カリウム t−ブトキシド,水素化ナトリウム,ナトリ
ウムアミドなどが用いられる。また、事前にチオールを
塩基で処理して、チオールアニオン(RS-)として、
化合物(III)に反応させてもよい。
【0060】こうして得られた化合物(II)は、その置
換基R1、R2およびR3のうち1〜3個に、化合物
(I)の製造法(3)で示したものと同様の方法で置換
基を導入するか、または官能基変換することにより、異
なった置換基の化合物に変換できる。製造法(2)、
(4)の原料化合物(III)のうち、n1=0のものは上
記の化合物(II)に含まれ、n1=1および2の化合物
は化合物(I)に含まれるので、それぞれ上記の製造法
に準じて製造できる。製造法(3)の原料化合物
(I'')は製造法(1)または(2)により製造するこ
とができる。以上のようにして、本発明のチアゾール誘
導体(I)を製造することができる。
【0061】本発明の化合物(I)またはその塩は、優
れたiNOS誘導細胞からのNO産生抑制作用、IL−
6活性阻害作用などを有し、かつ毒性が低く、ヒトおよ
び哺乳動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウ
サギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒツジ、サル、チンパ
ンジーなど)に対する安全なNO産生抑制剤またはIL
−6活性阻害剤として使用することができる。また、本
発明の化合物(I)は、NOに起因する疾患(例えば、
動脈硬化症、心筋炎、心筋症、脳虚血性障害、アルツハ
イマー病、多発性硬化症、敗血症、慢性関節リウマチ、
変形性関節症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、
糖尿病、糸球体腎炎、骨粗鬆症、肺炎、肝炎、移植片拒
絶反応または疼痛)に対する予防・治療薬などの医薬と
して、さらには、IL−6に起因する疾患(例えば、心
筋症,心肥大,心筋梗塞,狭心症などの心疾患、慢性関
節リウマチ,全身性エリスマトーデス,全身性強皮症,
リウマチ熱,多発性筋炎,結節性動脈周囲炎,シェーグ
レン症候群,ペーチェット病,キャッスルマン病もしく
は自己免疫性溶血性貧血などの各種自己免疫疾患、メサ
ンギウム増殖性腎炎,IgA腎炎,ループス腎炎,骨粗
鬆症,アミロイドーシス,気管支喘息,アトピー性皮膚
炎,乾癬,胸膜炎,潰瘍性大腸炎,アテローム硬化症,
活動性慢性肝炎,アルコール性肝硬変症,通風もしくは
各種脳炎などの炎症疾患、または多発性骨髄腫,心房内
粘膜腫,腎癌,肺腺癌,悪性中皮腫,卵巣癌もしくは癌
悪液質などの肉芽腫を伴う疾患)に対する予防・治療剤
などの医薬として、ヒトおよび哺乳動物(例えば、マウ
ス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、
ブタ、ヒツジ、サル、チンパンジーなど)に対して安全
に使用することができる。
【0062】本発明の化合物(I)を医薬として用いる
場合には、それ自体あるいは適宜の薬理的に許容される
担体、賦形剤、希釈剤と混合し、例えば、錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤、粉剤などに成型して経口的に、例えば注
射剤に成型して非経口的に投与される。上記経口製剤、
例えば錠剤を製造する際には、結合剤(例、ヒドロキシ
プロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース,マクロゴールなど)、崩壊剤(例、デンプン,カ
ルボキシメチルセルロールカルシウムなど)、賦形剤
(例、乳糖,デンプンなど)、滑沢剤(例、ステアリン
酸マグネシウム,タルクなど)などを適宜配合すること
ができる。また、非経口製剤、例えば、注射剤を製造す
る際には、水性溶剤(例、蒸留水)、水溶性溶剤(例、
生理的食塩水,リンゲル液など)、等張化剤(例、ブド
ウ糖,D−ソルビトール,D−マンニトール,塩化ナト
リウムなど)、安定剤(例、ヒト血清アルブミンな
ど)、防腐剤(例、ベンジルアルコール,クロロブタノ
ール,パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸
プロピル,フェノールなど)、緩衝剤(例、リン酸塩緩
衝液,酢酸ナトリウム緩衝液など)、無痛化剤(例、塩
化ベンザルコニウム,塩酸プロカインなど)などを適宜
配合することができる。本発明の化合物(I)の一日投
与量は、対象疾患、対象のヒトまたは哺乳動物、症状な
どにより異なるが、例えば、心疾患の治療目的で経口投
与の場合は、通常、ヒトまたは哺乳動物1kg体重当た
り約1〜100mg、さらに好ましくは約1〜50mg
を1〜3回に分けて投与することができる。静注などの
非経口投与の場合は、通常、例えば、ヒトまたは哺乳動
物1kg体重当たり約0.1〜10mg、さらに好まし
くは約0.1〜5mgを一日一回投与することができ
る。
【0063】
【実施例】以下に、本発明を参考例、実施例および試験
例でより詳しく説明するが、これらは本発明を限定する
ものではない。
【0064】
【参考例1】2−メチル−5−メチルチオ−4−チアゾ
ールカルボチオアミド
【化23】
【0065】2−アセチルアミノ−3,3−ビス(メチ
ルチオ)アクリロニトリル 1.50gとローソン試薬
3.75gとを乾燥テトラヒドロフラン 50mlに溶解
し、7時間加熱還流した。反応溶液を濃縮し、残渣をカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:クロ
ロホルム)にて精製し、次いでクロロホルム/n−ヘキ
サンから再結晶して、標記化合物 0.58gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.55(s,3H), 2.63(s,3H), 7.85(bs,
2H). 元素分析値(%):C6H8N2S3として 計算値 : C,35.27 ; H,3.95 ; N,13.71 実測値 : C,35.33 ; H,3.67 ; N,13.89 同様の方法で参考例5の化合物を製造した。
【0066】
【参考例2】2−メチル−5−メチルチオ−4−チアゾ
ールカルボニトリル
【化24】
【0067】参考例1で製造した2−メチル−5−メチ
ルチオ−4−チアゾールカルボチオアミド 0.58gの
テトラヒドロフラン溶液 40mlに酢酸銀 1.89gを
加え、1時間加熱還流した。不溶物を濾取して除いた
後、濾液を濃縮し、その残渣をカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル,展開溶媒:クロロホルム)にて精製し
た。次いでメタノール/水から再結晶し、標記化合物
1.38gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.61(s,3H), 2.69(s,3H). 元素分析値(%):C6H6N2S2として 計算値 : C,42.33 ; H,3.55 ; N,16.45 実測値 : C,42.50 ; H,3.41 ; N,16.61
【0068】
【参考例3】2−メチル−5−ペンチルチオ−4−チア
ゾールカルボニトリル
【化25】
【0069】ペンタンチオール 0.11gのメタノール
溶液 20mlに、28% ナトリウムメトキシドメタノー
ル溶液 0.20gを加え、室温で5分間撹拌した溶液
を、後述の実施例1で製造した2−メチル−5−メチル
スルホニル−4−チアゾールカルボニトリル 0.20g
のメタノール溶液 30mlに徐々に添加し、室温で5分
間撹拌した。この反応液の溶媒を留去し、残渣をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチ
ル/n−ヘキサン=1/6)により精製して、標記化合
物 0.17gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 0.90(t,J=6.9Hz,3H), 1.22-1.52(m,
4H), 1.67(qin,J=7.5Hz,2H), 2.69(s,3H), 2.96(t,J=7.
2Hz,2H). 元素分析値(%):C10H14N2S2として 計算値 : C,53.06 ; H,6.23 ; N,12.38 実測値 : C,53.02 ; H,6.12 ; N,12.32 同様の方法で参考例4の化合物を製造した。
【0070】
【参考例6】2−ベンジル−5−メチルチオ−4−チア
ゾールカルボキサミド
【化26】
【0071】参考例5で製造した2−ベンジル−5−メ
チルチオ−4−チアゾールカルボン酸メチル 2.69g
を5% 水酸化ナトリウム水溶液 10mlに溶解し、室温
で12時間撹拌した。反応液を1N 塩酸で酸性にし、
析出した沈澱を濾取、水洗後減圧乾燥して得られた固体
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:
酢酸エチル/イソプロパノール/水=10/2/1)に
より精製し、2−ベンジル−5−メチルチオ−4−チア
ゾールカルボン酸の粗結晶を得た。この粗結晶0.21
gに塩化チオニル 2mlを加え溶解し、1時間加熱還流
した。過剰の塩化チオニルを留去し、得られた固体をジ
クロロメタン 10mlに溶解して、氷冷下、2N アンモ
ニアメタノール溶液 0.9mlを滴下した。氷冷下30分
間撹拌した後、反応液を水にあけ、ジクロロメタンで3
回抽出した。抽出液を乾燥、濃縮し、その残渣をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチ
ル)にて精製し、標記化合物 0.20gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.48(s,3H), 4.22(s,2H), 7.01(b,2
H), 7.22-7.44(m,5H).
【0072】
【参考例7】N−ベンジル−2−ベンジル−5−メチル
チオ−4−チアゾールカルボキサミド
【化27】
【0073】参考例6の中間体として製造した2−ベン
ジル−5−メチルチオ−4−チアゾールカルボン酸の粗
結晶 0.11gに塩化チオニル 2mlを加え、2時間加
熱還流した。過剰の塩化チオニルを留去し、得られた固
体をジクロロメタン 20mlに溶解して、氷冷下、ベン
ジルアミン 0.046gとトリエチルアミン 0.044
gの混合物を加え、1時間撹拌した。反応液を濃縮し、
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:酢
酸エチル/n−ヘキサン=1/4)にて精製し、標記化
合物 0.13gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.49(s,3H), 4.19(s,2H), 4.62(d,J
=6.1Hz,2H), 7.20-7.42(m,10H), 7.50(t,J=6.0Hz,1H). 同様の方法で参考例8の化合物を製造した。
【0074】
【参考例9】3,3−ビス(メチルチオ)−2−N−ト
リフェニルホスホラニリデンアミノアクリロニトリル
【化28】
【0075】3,3−ビス(メチルチオ)−2−アミノ
アクリロニトリル 1.00gとトリエチルアミン 1.2
6gとをベンゼン 10mlに溶解し、これにジブロモト
リフェニルホスホラン 2.63gのベンゼン溶液 20m
lを滴下した。この混合物を15時間加熱還流した後、
室温まで放冷し、析出物を濾過して除いた。濾液を濃縮
して得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル,展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)
により精製、次いでトルエン/n−ヘキサンから再結晶
して標記化合物 1.76gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.24(s,3H), 2.43(s,3H), 7.40-7.8
2(m,15H). 元素分析値(%):C23H21N2S2Pとして 計算値 : C,65.69 ; H,5.03 ; N,6.66 実測値 : C,65.62 ; H,5.10 ; N,6.84
【0076】
【参考例10】2−ベンジル−5−メチルチオ−4−チ
アゾールカルボニトリル
【化29】
【0077】参考例9で製造した3,3−ビス(メチル
チオ)−2−N−トリフェニルホスホラニリデンアミノ
アクリロニトリル 0.33gをトルエン 50mlに溶解
し、60℃まで昇温した後フェニル酢酸クロリド 0.1
2gを加えた。この混合物を26時間加熱還流した後、
溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル,展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)に
より精製、標記化合物0.083gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.56(s,3H), 4.26(s,2H), 7.22-7.4
4(m,5H). 同様の方法で参考例11,12の化合物を製造した。
【0078】
【実施例1】2−メチル−5−メチルスルホニル−4−
チアゾールカルボニトリル
【化30】
【0079】参考例2で製造した2−メチル−5−メチ
ルチオ−4−チアゾールカルボニトリル 0.056gを
ジクロロメタン 30mlに溶解し、氷冷下m−クロロ過
安息香酸 0.136gを加えた。反応液を室温下で30
分間撹拌した後、5時間加熱還流した。反応液を10%
チオ硫酸ナトリウム水溶液で2回、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で3回洗浄した後、有機層を乾燥、濃縮
し、その残留物をメタノールから再結晶することにより
標記化合物 0.060gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.82(s,3H), 3.36(s,3H). 元素分析値(%):C6H6N2O2S2として 計算値 : C,35.63 ; H,2.99 ; N,13.85 実測値 : C,35.57 ; H,2.87 ; N,13.87 同様の方法で実施例2,3,6〜8,12,16,20
を製造した。
【0080】
【実施例4】2−メチル−5−メチルスルホニル−4−
チアゾールカルボン酸メチル
【化31】
【0081】参考例1と同様に2−アセチルアミノ−
3,3−ビス(メチルチオ)−アクリル酸メチル 1.0
0gのテトラヒドロフラン溶液 80mlにローソン試薬
1.03gを加え、1時間加熱還流した。反応液を濃縮
し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル,展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/5)
により精製して針状晶 0.70gを得た。次いで実施例
1と同様にこの針状晶をクロロホルム 30mlに溶解
し、氷冷下m−クロロ過安息香酸 1.42gを加え、9
時間加熱還流した。反応液を10% チオ硫酸ナトリウ
ム水溶液で2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回
洗浄し、有機層を乾燥、濃縮して得られた残渣をジクロ
ロメタン/n−ヘキサンから再結晶して、標記化合物
0.21gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.79(s,3H), 3.53(s,3H), 4.03(s,3
H). 元素分析値(%):C7H9NO4S2として 計算値 : C,35.73 ; H,3.86 ; N,5.95 実測値 : C,35.44 ; H,3.83 ; N,5.78
【0082】
【実施例5】2−メチル−5−メチルスルホニル−4−
チアゾールカルボン酸
【化32】
【0083】実施例4で製造した2−メチル−5−メチ
ルスルホニル−4−チアゾールカルボン酸メチル 0.6
2gに10% 水酸化ナトリウム水溶液 10mlを加え、
室温で5分間撹拌した。希硫酸を加え酸性にした後、酢
酸エチルで5回抽出した。抽出液を乾燥、濃縮してその
残渣をメタノールから再結晶して、標記化合物 0.15
gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 2.79(s,3H), 3.56(s,3H). 元素分析値(%):C6H7NO4S2・0.35H2Oとして 計算値 : C,31.67 ; H,3.41 ; N,6.16 実測値 : C,31.37 ; H,3.22 ; N,5.94
【0084】
【実施例9】N−ベンジル−2−ベンジル−5−メチル
スルホニル−4−チアゾールカルボチオアミド
【化33】
【0085】実施例8で製造したN−ベンジル−2−ベ
ンジル−5−メチルスルホニルチアゾールカルボキサミ
ド 0.091gをテトラヒドロフラン 50mlに溶解
し、これにローソン試薬 0.057gを加え、45時間
加熱還流した。反応溶液を濃縮して得られた残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:酢酸エ
チル/n−ヘキサン=1/8)により精製、次いで酢酸
エチル/n−ヘキサンから再結晶して、標記化合物 0.
021gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 3.53(s,3H), 4.27(s,2H), 4.97(d,J
=5.3Hz,2H), 7.22-7.48(m,10H), 8.72(bs,1H). 元素分析値(%):C19H18N2O2S3として 計算値 : C,56.69 ; H,4.51 ; N,6.96 実測値 : C,56.72 ; H,4.47 ; N,6.99
【0086】
【実施例10】2−ベンジル−5−メチルスルホニル−
4−チアゾールカルボチオアミド
【化34】
【0087】実施例7で製造した2−ベンジル−5−メ
チルスルホニル−4−チアゾールカルボニトリル 0.3
77gをテトラヒドロフラン/水=10/1溶液 55m
lに溶解し、ジチオリン酸O,O'−ジエチル 0.50g
を加え、21時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残渣
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:
酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2)により精製し、次
いで酢酸エチル/n−ヘキサンから再結晶して、標記化
合物 0.33gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 3.57(s,3H), 4.30(s,2H), 7.25-7.5
0(m,5H). 元素分析値(%):C12H12N2O2S3として 計算値 : C,46.13 ; H,3.87 ; N,8.97 実測値 : C,46.68 ; H,4.09 ; N,8.80
【0088】
【実施例11】2−ベンジル−5−メチルスルフィニル
−4−チアゾールカルボニトリル
【化35】
【0089】参考例13で製造した2−ベンジル−5−
メチルチオ−4−チアゾールカルボニトリル 0.22g
をジクロロメタンに溶解し、氷冷下、m−クロロ過安息
香酸0.16gを加えた。2時間撹拌した後、反応液を
10% チオ硫酸ナトリウム水溶液で1回、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で2回洗浄した。有機層を乾燥、濃
縮し、その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル,展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1)に
て精製して、標記化合物 0.077gを得た。 1 H-NMR (CDCl3)δ: 3.01(s,3H), 4.35(s,2H), 7.25-7.5
0(m,5H). 元素分析値(%):C12H10N2OS2として 計算値 : C,54.94 ; H,3.84 ; N,10.68 実測値 : C,54.68 ; H,3.89 ; N,10.46 同様の方法で、実施例15,19を製造した。
【0090】
【実施例13】2−フェニル−5−メチルスルホニル−
4−チアゾールカルボニトリル
【化36】
【0091】参考例9で製造した3,3−ビス(メチル
チオ)−2−N−トリフェニルホスホラニリデンアミノ
アクリロニトリル 4.2gをトルエン 50mlに溶解
し、ベンゾイルクロリド 1.40gを加えて4時間加熱
還流した。この反応液を減圧下濃縮し、残渣をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:n−ヘキサ
ン/酢酸エチル=3/1)にて分離、精製した。目的画
分を減圧下濃縮して得た残渣 1.2gをクロロホルム
60mlに溶解し、冷却下m−クロロ過安息香酸 1.3g
加え、室温で1時間撹拌した。この反応液を10% チ
オ硫酸ナトリウム水溶液で1回、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で1回洗浄した。有機層を乾燥、濃縮し、その
残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶
媒:クロロホルム)にて分離、精製した。次いでn−ヘ
キサン/酢酸エチルから再結晶して、標記化合物 0.4
8gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 3.41(s,3H), 7.56-7.93(m,5H). 元素分析値(%):C11H8N2O2S2として 計算値 : C,49.98 ; H,3.05 ; N,10.59 実測値 : C,51.39 ; H,3.71 ; N, 9.87 同様の方法で実施例22を製造した。
【0092】
【実施例14】2−フェニル−5−メチルスルホニル−
4−チアゾールカルボキサミド
【化37】
【0093】実施例13で製造した2−フェニル−5−
メチルスルホニル−4−チアゾールカルボニトリル 0.
33gにメタノール 20mlを加え50℃に加温して溶
解した。そこへ10% 過酸化水素水 1.7ml及び3N
炭酸ナトリウム溶液 0.5mlを添加し1時間撹拌した。
この反応液に酢酸エチル 100mlを加え、10% チオ
硫酸ナトリウムで1回、水で1回洗浄した。有機層を乾
燥、濃縮乾固しその残渣をメタノールで洗浄することに
より、標記化合物 0.21gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 3.67(s,3H), 5.88(b,1H), 7.35(b,1
H), 7.54(m,3H), 7.94(dd,2H). 元素分析値(%):C11H10N2O3S2として 計算値 : C,46.79 ; H,3.57 ; N, 9.92 実測値 : C,46.92 ; H,3.60 ; N,10.04 同様の方法で実施例17,18,21,23,26,2
9,32,37を製造した。
【0094】
【実施例24】2−(3−メトキシフェニル)−5−
(2−メチルプロピルスルフィニル)−4−チアゾール
カルボニトリル
【化38】
【0095】実施例16で製造した2−(3−メトキシ
フェニル)−5−メチルスルホニル−4−チアゾールカ
ルボニトリル 0.59gをメタノール 60mlに溶解
し、iso−ブチルメルカプタン 0.23g及びt−ブト
キシカリウム 0.29gを加え、室温で1時間撹拌し
た。この反応液を濃縮し、得られた残渣に酢酸エチルと
水を加えた。有機層を濃縮し、2−(3−メトキシフェ
ニル)−5−(2−メチルプロピルチオ)−4−チアゾ
ールカルボニトリルを淡黄色油状物として得た。そこへ
クロロホルム 20mlを加えm−クロロ過安息香酸 0.
34gを加え室温で1時間撹拌した。この反応液を10
% チオ硫酸ナトリウム水溶液で1回、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液で1回洗浄した。有機層を乾燥、濃縮
し、その残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル,展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2)で
精製し、油状物の標記化合物 0.52gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.18(t,6H), 2.25(m,1H), 2.93-3.3
2(m,2H), 3.89(s,3H), 7.05-7.51(m,4H). 元素分析値(%):C15H16N2O2S2として 計算値 : C,56.22 ; H,5.03 ; N,8.74 実測値 : C,55.95 ; H,5.02 ; N,8.71 同様の方法で実施例27,30を製造した。
【0096】
【実施例25】2−(3−メトキシフェニル)−5−
(2−メチルプロピルスルホニル)−4−チアゾールカ
ルボニトリル
【化39】
【0097】実施例24で合成した2−(3−メトキシ
フェニル)−5−(2−メチルプロピルスルフィニル)
−4−チアゾールカルボニトリル 0.32gをクロロホ
ルム20mlに溶解しm−過安息香酸 0.34gを加え室
温で1時間撹拌した。この反応液を10% チオ硫酸ナ
トリウム水溶液で1回、飽和炭酸水素ナトリウムで1回
洗浄した。有機層を乾燥、濃縮し、その残渣をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル,展開溶媒:酢酸エチル
/n−ヘキサン=1/2)で精製し、次いで酢酸エチル
/n−ヘキサンから再結晶して、標記化合物 0.24g
を得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.15(s,3H), 1.18(s,3H), 2.40(m,1
H), 3.34(d,2H), 3.90(s,3H), 7.10-7.52(m,4H). 元素分析値(%):C15H16N2O3S2として 計算値 : C,53.55 ; H,4.79 ; N,8.33 実測値 : C,53.33 ; H,4.77 ; N,8.30 同様の方法で実施例28,31を製造した。
【0098】
【実施例33】2−メチル−5−(ピペリジノスルホニ
ル)−4−チアゾールカルボニトリル
【化40】
【0099】実施例1で製造した2−メチル−5−メチ
ルスルホニル−4−チアゾールカルボニトリル 0.50
gをN,N−ジメチルホルムアミド 10mlに溶解した。
氷冷下で硫化ナトリウム 0.25gを加え撹拌した。3
0分間撹拌した後、反応液をクロロホルム/水の混合液
にあけ、撹拌しながら6N 塩酸を加えて弱酸性とし
た。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで3回抽出
した。有機層を合わせて乾燥、濃縮し、残留物をn−ヘ
キサン/酢酸エチルから再結晶して、5−〔(5−シア
ノ−3−メチルチアゾイル)ジスルファニル〕−2−メ
チル−4−チアゾールカルボニトリル 0.25gを得
た。これをアセトニトリル 5mlに溶解し、氷冷下で硝
酸カリウム 0.5gと塩化スルフリル 0.66gを加え
た。氷冷下で4時間撹拌した後、過剰のピペリジンを加
えた。その後、室温下で2時間撹拌した。反応液を水に
あけて、酢酸エチルで3回抽出した後、乾燥、濃縮し、
その残渣とカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,展
開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて分
離、精製し、次いでn−ヘキサン/酢酸エチルから再結
晶して標記化合物 0.25gを得た。1 H-NMR (CDCl3)δ: 1.50-1.61(m,2H), 1.65-1.77(m,4
H), 2.78(s,3H), 3.25(t,4H). 元素分析値(%):C10H13N3O2S2として 計算値 : C,44.26 ; H,4.83 ; N,15.48 実測値 : C,44.45 ; H,4.83 ; N,15.58 同様の方法で実施例34〜36の化合物を製造した。
【0100】上記の参考例および実施例で得られる化合
物を〔表4〕〜〔表6〕に示した。IRスペクトルは液
膜またはKBr錠剤法により測定した。表中のPhはフ
ェニル基を示す。
【表4】
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【試験例1】NO産生に対する抑制効果 iNOS誘導細胞としてマウスマクロファージ系細胞株
RAW264.7を用い、NO産生に対する被検化合物
の抑制率を測定した。被検化合物は10mMとなるよう
にN,N−ジメチルホルムアミドに溶かし、0.1mMと
なるようにRPMI−1640培地により希釈した。さ
らに最終濃度が10μMから10倍希釈で10nM程度
になるよう培地で調製し培養液中に添加した。実験前
日、細胞が5×105個/mlになるよう非働化牛胎児
血清10%添加RPMI−1640培地で調製し、96
穴プレートへ1穴に細胞が1×105個/0.2mlにな
るよう蒔いた。37℃、5%CO2/95%airで一
晩培養した後、調製した被検化合物を加え、大腸菌由来
リポ多糖類(以下、LPSと略記する)とマウス・イン
ターフェロンガンマを、それぞれ終濃度で5ng/m
l、1U/mlとなるように添加した。さらに一晩培養
後、培養上清中の亜硝酸イオン(NOの安定代謝物)濃
度を測定し、NO産生の指標とした。亜硝酸イオン濃度
は培養上清50μlに20μg/ml 2,3−ジアミノ
ナフタレン(DAN)を25μl添加し、450nm
(励起波長365nm)の蛍光を測定することにより定
量した。その結果を〔表7〕に示す。IC50は50%の
NO産生抑制を示す被検化合物濃度を示す。
【0104】
【表7】 〔表7〕から、本発明のチアゾール誘導体が、RAW2
64.7細胞からのNO産生を強く阻害し、優れたNO
産生阻害作用を有することが分かった。
【0105】
【試験例2】血中窒素酸化物濃度上昇に対する効果 感染などに対する生体防御反応や免疫異常などに伴い生
体内でNOが産生されると、すぐに亜硝酸、硝酸へと代
謝され、血中の窒素酸化物濃度(NOx)が上昇する。
そこで実験動物を用いて血中NOx濃度上昇に対する被
検化合物の作用を検討した。雌性BALB/cマウス
(6週齢)を1週間の予備飼育の後、1群6−8匹に群
分けした。被検群には被検化合物(実施例化合物13、
16および22)を0.5%メチルセルロース水溶液に
懸濁し、30mg/kgを腹腔内投与した。対照群には
0.5%メチルセルロース水溶液を同様に投与した。そ
の30分後、LPS(30mg/kg)を被検群および
対照群に腹腔内投与し、LPS投与後6時間後に採血
し、血清中の硝酸イオン+亜硝酸イオン濃度を測定し
た。硝酸イオンはnitrate reductase
で亜硝酸イオンに変換し、総亜硝酸イオン濃度として前
記のDANを用いた蛍光法により定量した。その結果、
対照群に対して有意の抑制を示し(Student t
−test)、本発明のチアゾール誘導体が、生体内に
おいても優れたNO産生抑制作用を有することがわかっ
た。
【0106】
【発明の効果】本発明のチアゾール誘導体またはその塩
は、優れたiNOS誘導細胞からのNO産生抑制作用、
IL−6活性阻害作用などを有しており、NOに起因す
る疾患(例、動脈硬化症、心筋炎、心筋症、脳虚血性障
害、アルツハイマー病、多発性硬化症、敗血症、慢性関
節リウマチ、変形性関節症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰
瘍性大腸炎、糖尿病、糸球体腎炎、骨粗鬆症、肺炎、肝
炎、移植片拒絶反応または疼痛などの疾患)に対する予
防・治療剤などの医薬として、さらには、IL−6に起
因する疾患(例、心筋症,心肥大,心筋梗塞,狭心症な
どの心疾患、慢性関節リウマチ,全身性エリスマトーデ
ス,全身性強皮症,リウマチ熱,多発性筋炎,結節性動
脈周囲炎,シェーグレン症候群,ペーチェット病,キャ
ッスルマン病もしくは自己免疫性溶血性貧血などの各種
自己免疫疾患、メサンギウム増殖性腎炎,IgA腎炎,
ループス腎炎,骨粗鬆症,アミロイドーシス,気管支喘
息,アトピー性皮膚炎,乾癬,胸膜炎,潰瘍性大腸炎,
アテローム硬化症,活動性慢性肝炎,アルコール性肝硬
変症,痛風もしくは各種脳炎などの炎症疾患、または多
発性骨髄腫,心房内粘膜腫,腎癌,肺腺癌,悪性中皮
腫,卵巣癌もしくは癌悪液質などの肉芽腫を伴う疾患)
に対する予防・治療剤などの医薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/425 ABE A61K 31/425 ABE ABG ABG ABJ ABJ ABN ABN ABX ABX ABY ABY ACD ACD ACJ ACJ ACL ACL ACS ACS ACV ACV ADA ADA ADF ADF ADM ADM ADP ADP ADT ADT ADU ADU AGZ AGZ 31/445 ABS 31/445 ABS 31/535 ABA 31/535 ABA C07D 417/04 333 C07D 417/04 333 (72)発明者 野崎 幸正 大阪府池田市室町11番23号 (72)発明者 市森 有三 大阪府堺市浜寺元町5丁725番地 (72)発明者 伊井 雅幸 大阪府箕面市箕面6丁目5番71号ハイツフ ジ305

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、R1は置換されていてもよい炭化水素基、置換
    されていてもよい複素環基または置換されていてもよい
    アミノ基を、nは1または2を、R2はシアノ基、置換
    されていてもよいアシル基、置換されていてもよいカル
    バモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル
    基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換
    されていてもよいビニル基、置換されていてもよいエチ
    ニル基、置換されていてもよいアミジノ基または置換さ
    れていてもよいハロゲノメチル基を、R3は炭素原子を
    介する基を示す。ただし、R2がエトキシカルボニル基
    の時、R1は置換されていてもよい炭化水素基または置
    換されていてもよい複素環基を示す〕で表わされるチア
    ゾール誘導体またはその塩。
  2. 【請求項2】R1が(1)ハロゲン,C1-6アルコキシもし
    くは置換されていてもよいアミノで置換されていてもよ
    いC1-19炭化水素基、(2)ハロゲン,C1-6アルコキシも
    しくは置換されていてもよいアミノで置換されていても
    よいC1-19炭化水素基で置換されていてもよいアミノ
    基、または(3)炭素原子以外に酸素原子または窒素原子
    を含有していてもよい5ないし6員の複素環基で、 R2が(1)シアノ基、(2)ハロゲン,C1-6アルコキシもし
    くは置換されていてもよいアミノで置換されていてもよ
    いC1-19炭化水素基で置換されていてもよいチオカルバ
    モイル基、(3)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換
    されていてもよいアミノで置換されていてもよいC1-19
    炭化水素基で置換されていてもよいカルバモイル基、ま
    たは(4)ハロゲン,C1-6アルコキシもしくは置換されて
    いてもよいアミノで置換されていてもよいC1-19炭化水
    素基でエステル化されていてもよいカルボキシル基で、 R3が(1)C1-6アルコキシで置換されていてもよいC
    1-19炭化水素基、または(2)炭素原子に結合手を有す
    る、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子
    からなる群から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含
    有する5ないし8員の複素環基である請求項1記載のチ
    アゾール誘導体。
  3. 【請求項3】R1が(1)C1-6アルキル基、(2)C6-12アリ
    ール基、(3)C7-19アラルキル基、(4)C1-6アルキルも
    しくはC6-12アリールで置換されていてもよいアミノ
    基、(5)ピペリジノ基、または(6)モルホリノ基で、 R2が(1)シアノ基、(2)C7-19アラルキルで置換されて
    いてもよいチオカルバモイル基、(3)C1-6アルキルもし
    くはC7-19アラルキルで置換されていてもよいカルバモ
    イル基、または(4)C1-6アルキルでエステル化されてい
    てもよいカルボキシル基で、 R3が(1)C1-6アルキル基、(2)C1-6アルコキシで置換
    されていてもよいC6-12アリール基、(3)C7-19アラル
    キル基、または(4)2−チエニル基である請求項1記載
    のチアゾール誘導体。
  4. 【請求項4】R2がシアノ基、置換されていてもよいア
    シル基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換さ
    れていてもよいチオカルバモイル基、置換されていても
    よいビニル基、置換されていてもよいエチニル基、置換
    されていてもよいアミジノ基または置換されていてもよ
    いハロゲノメチル基である請求項1記載のチアゾール誘
    導体。
  5. 【請求項5】R2が(1)シアノ基、(2)C7-19アラルキル
    で置換されていてもよいチオカルバモイル基、または
    (3)C1-6アルキルもしくはC7-19アラルキルで置換され
    ていてもよいカルバモイル基である請求項1記載のチア
    ゾール誘導体。
  6. 【請求項6】R2がシアノ基またはカルバモイル基であ
    る請求項1記載のチアゾール誘導体。
  7. 【請求項7】(1)式 【化2】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表わ
    される化合物を酸化反応に付し、式 【化3】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表わ
    される化合物を製造するか、(2)式 【化4】 〔式中、R2およびR3は請求項1記載と同意義を、R1'
    は低級アルキル基またはフェニル基を、n1は0、1ま
    たは2を示す〕で表わされる化合物と式 R1−SO2M 〔式中、R1は請求項1記載と同意義を、Mはアルカリ
    金属を示す〕で表わされる化合物とを反応させ、式 【化5】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表わ
    される化合物を製造するか、または、(3)式 【化6】 〔式中、R2、R3およびnは前記と同意義を、Xは脱離
    基を示す〕で表わされる化合物と式 HNR45 〔式中、R4およびR5はそれぞれ同一または異なって水
    素原子、置換されていてもよい炭化水素基または置換さ
    れていてもよい複素環基を示し、R4とR5は隣接する窒
    素原子と共に置換されていてもよい複素環を形成してい
    てもよい〕で表わされる化合物とを反応させ、式 【化7】 〔式中、R2、R3およびnは請求項1記載と同意義を、
    4およびR5は前記と同意義を示す〕で表わされる化合
    物を製造する請求項1記載のチアゾール誘導体またはそ
    の塩の製造法。
  8. 【請求項8】請求項1記載のチアゾール誘導体またはそ
    の塩を含有してなる医薬。
  9. 【請求項9】心疾患、自己免疫疾患、炎症疾患または肉
    芽腫を伴う疾患に対する予防・治療剤である請求項8記
    載の医薬。
  10. 【請求項10】動脈硬化症、心筋炎、心筋症、脳虚血性
    障害、アルツハイマー病、多発性硬化症、敗血症、慢性
    関節リウマチ、変形性関節症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、
    潰瘍性大腸炎、糖尿病、糸球体腎炎、骨粗鬆症、肺炎、
    肝炎、移植片拒絶反応または疼痛に対する予防・治療剤
    である請求項8記載の医薬。
  11. 【請求項11】心筋症、心肥大、心筋梗塞、狭心症、慢
    性関節リウマチ、全身性エリスマトーデス、全身性強皮
    症、リウマチ熱、多発性筋炎、結節性動脈周囲炎、シェ
    ーグレン症候群、ペーチェット病、キャッスルマン病、
    自己免疫性溶血性貧血、メサンギウム増殖性腎炎、Ig
    A腎炎、ループス腎炎、骨粗鬆症、アミロイドーシス、
    気管支喘息、アトピー性皮膚炎、乾癬、胸膜炎、潰瘍性
    大腸炎、アテローム硬化症、活動性慢性肝炎、アルコー
    ル性肝硬変症、痛風、脳炎、多発性骨髄腫、心房内粘膜
    腫、腎癌、肺腺癌、悪性中皮腫、卵巣癌または癌悪液質
    の予防・治療剤である請求項8記載の医薬。
  12. 【請求項12】請求項1記載のチアゾール誘導体または
    その塩を含有してなる一酸化窒素産生抑制剤。
  13. 【請求項13】請求項1記載のチアゾール誘導体または
    その塩を含有してなるインターロイキン6活性阻害剤。
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