JP2021519825A - 輸送体の調節薬としての二環式エノンカルボキシラートとその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は広く、モノカルボン酸輸送阻害剤の分野、より特に、新規二環式エノンカルボキシラートエノン化合物、これらの化合物およびそれらの医薬組成物の合成、ならびに、例えば、癌および他の新生物障害、組織および臓器移植拒絶の治療などの、モノカルボン酸輸送体活性に関連する生理的状態の治療、調節および/または予防における、それらの使用に関する。

Description

政府の権限に関する記載
本願発明は、米国立衛生研究所による交付金1R43CA217564−01A1の下での政府支援により成された。米国政府は本発明に特定の権利を有する。
関連出願の相互参照
本出願は、2018年3月30日に出願された米国仮特許出願第62/650,592号からの優先権を主張し、そしてそれを全体として参照により本明細書中に援用する。
本発明の分野
本発明は、輸送体調節薬として有用な化合物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む医薬的に許容される組成物および様々な障害の治療における上記組成物の使用方法も提供する。
背景
腫瘍が細胞代謝の変化を示し、癌細胞が、非形質転換正常細胞と比較して高いグルコース消費率を示すことは実証されている。腫瘍は、十分に酸素化した(好気性)、および不完全に酸素化した(低酸素)領域を有する。正常細胞と比較して、いくつかの癌細胞は、一定のレベルの酸化リン酸化を維持しながらのエネルギー(ATP)産生のために、好気性解糖(ワールブルク効果、1956年)または嫌気性解糖(特に低酸素領域において)に非常に依存する。このような高度に急増する低酸素癌細胞による解糖の転換は、癌細胞生存のためのエネルギーおよび生合成の必要性をもたらす。この代謝表現型を維持するために、癌細胞は、解糖酵素およびpH制御因子を含む一連のタンパク質;プロトンと共輸送された乳酸の流出を促進するであろうモノカルボン酸輸送体(MCT)を上方制御する。正常細胞および癌細胞の間のこの基本的な差異は、これまで、癌治療のためには応用されていない。
MCTは、細胞膜を横切る、乳酸、ピルビン酸、ケトン体(アセト酢酸およびベータ−ヒドロキシ酪酸)などのモノカルボン酸の流入および流出を媒介する。これらのモノカルボン酸は、哺乳類細胞における炭水化物、アミノ酸および脂質代謝において不可欠な役割を果たし、そして細胞の原形質膜を横切って急速に輸送されなければならない。MCTは、プロトンの共輸送を必要とする促進性拡散メカニズムを経由して、これらの溶質の輸送を促進する。乳酸、ピルビン酸およびケトン体などのモノカルボン酸は、細胞代謝および組織の間での代謝伝達において中心的な役割を果たす。乳酸は、好気性解糖の最終生成物である。乳酸は、最近、癌発生、浸潤および転移の重要な制御因子となった。腫瘍乳酸濃度は、転移、腫瘍再発および不良な予後と十分に関連する(J.Clin.Invest 2013)。
MCTは、細胞質ドメインにおいてN−およびC末端を有する、12スパンの膜貫通タンパク質であって、そして溶質輸送体SLC16A遺伝子族の一員である。MCT族は、14員を含有し、これまでに、MCT1、MCT2、MCT3およびMCT4が十分に特徴づけられている[Biochemical Journal (1999), 343:281-299]。
MCT1およびMCT4の制御および機能は、単一の膜貫通ヘリックスを有するイムノグロブリンスーパーファミリーの一員である、シャペロンCD147(basigin, EMMPRIN)などの他のタンパク質の相互作用に依存する。多くの研究によって、CD147およびMCT1およびMCT4の密接な関連が示された[Future Oncology (2010), (1), 127]。CD147は、原形質膜にMCT1およびMCT4を送り、そしてMCTの不可欠な機能に密接に関連し続ける。
悪性腫瘍は、好気性および低酸素領域を含有し、そして低酸素状態は、癌浸潤および転移のリスクを増加させる。これらの低酸素細胞は、一般に、標準的な化学療法および放射線療法に対して耐性があるため、腫瘍低酸素状態は、治療不成功、再発および患者死亡を導く。低酸素状態の領域において、癌細胞は、グルコースを乳酸へと代謝するのに対し、付近の有酸素癌細胞は、酸化性リン酸化(OXPHOS)のために、MCT1を経由して、この乳酸を消費する。低酸素条件下、癌細胞は、グルコース輸送体を上方制御し、そして大量のグルコースを消費する。癌細胞は、解糖酵素を上方制御し、そしてグルコースを乳酸に変換し、次いでこれは、MCT4を経由して細胞から流出される。付近の好気性癌細胞は、OXPHOSを通してのエネルギー産生のため、MCT1を経由してこの乳酸を消費する。したがって、腫瘍への限定的なグルコース利用可能性は、相乗的な代謝共存を経由して最も効率的に使用される。生存のためのエネルギー代替としての乳酸のこのような利用は、好気性細胞が大量のグルコースを消費するのを防ぐ。
一態様において、本発明は、モノカルボン酸輸送調節薬として有効な化合物に関する。斯かる化合物は、式(I):
Figure 2021519825
{式中、
nは、0、1、または2であり;
Xは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Yは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Zは、結合、CH2、C=O、またはSO2であり;
Figure 2021519825
は、
Figure 2021519825
または
Figure 2021519825
の共鳴異性体のいずれかであり;
Aは、HまたはR’’置換基によって任意に置換された窒素(N)、硫黄(S)、酸素(O)、または炭素(C)原子であり;
R1は、水素、ハロゲン(Br、F、I、Cl)、アルキル、−CHF2、−CF3、−CN、−C(O)R’’、−C(O)OR’’、−SO2R’’、−C(O)NR’’2、−C(O)N(OR’’)R’’、および
Figure 2021519825
からなる群から独立して選択されるが、但し、AがOまたはSであるとき、R1は存在せず;
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から独立して選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}を有する。
本発明の詳細な説明
特定の実施形態において、本発明は、式(I):
Figure 2021519825
{式中、
nは、0、1、または2であり;
Xは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Yは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Zは、結合、CH2、C=O、またはSO2であり;
Figure 2021519825
は、
Figure 2021519825
または
Figure 2021519825
の共鳴異性体のいずれかであり;
Aは、HまたはR’’置換基によって任意に置換された窒素(N)、硫黄(S)、酸素(O)、または炭素(C)原子であり;
R1は、水素、ハロゲン(Br、F、I、Cl)、アルキル、−CHF2、−CF3、−CN、−C(O)R’’、−C(O)OR’’、−SO2R’’、−C(O)NR’’2、−C(O)N(OR’’)R’’、および
Figure 2021519825
からなる群から独立して選択されるが、但し、AがOまたはSであるとき、R1は存在せず;
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から独立して選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}の化合物に関する。
本明細書に記載の化合物および医薬的に許容されるそれらの組成物は、細胞代謝の変化によって引き起こされる異常細胞反応と関連した種々の疾患、障害または状態を治療するために有用である。斯かる疾患、障害または状態としては、下記のものが含まれる。
本発明によって提供される化合物は、生物学的および病理学的現象におけるモノカルボン酸輸送調節の研究、すなわち、乳酸および他のモノカルボキシラートによって媒介された細胞内および細胞間シグナル伝達経路の研究ならびに新規モノカルボン酸輸送調節薬の比較評定のためにも有用である。
本発明の新規特徴は、本発明の以下の詳細な説明の考察によって、当業者に明白になるであろう。しかしながら、提示された本発明の詳細な説明および具体的な実施例は、本発明の特定の実施例を示しているが、本発明の詳細な説明および添付の請求の範囲から、本発明の精神および範囲内の様々な変更および修正が当業者に明らかであるため、例示の目的のみのため提供されることは、理解されるべきである。
本明細書で使用される場合、他に明記されない限り、以下の定義が適用されるであろう。本発明の目的のため、化学元素は、Periodic Table of the Elements CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.に従って識別される。加えて、有機化学の一般的原理は、“Organic Chemistry”, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999、および“March’s Advanced Organic Chemistry”, 5th Ed., Ed.: Smith, M.B. and March, J., John Wiley & Sons, New York: 2001に記載されており、それらの全内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
他に明記されない限り、本明細書において、使用される命名法は、一般に、Nomenclature of Organic Chemistry, Sections A, B, C, D, E, F, and H, Pergamon Press, Oxford, 1979に記載の例および原則に従う。上記刊行物は、その例示的な化学構造名および化学構造命名の原則に関して、参照によって本明細書に組み込まれる。任意に、化合物の名称は、化学命名プログラム:ACD/ChemSketch, Version 5.09/September 2001, Advanced Chemistry Development, Inc., Toronto, Canadaを使用して生成されてもよい。
本発明の化合物は、(例えば、E. L. Eliel and S. H. Wilen, Stereo-chemistry of Carbon Compounds, John Wiley & Sons, New York, 1994, pages 1119-1190に記載の通り)不斉中心、キラル軸およびキラル面を有し得、かつ光学異性体を含む全ての可能な異性体およびそれらの混合物が、本発明に含まれる、ラセミ化合物、ラセミ混合物として、そして個々のジアステレオ異性体または鏡像異性体として生じ得る。
一般に、(適切である場合)、水素またはHなどの特定の元素の言及は、その元素の全ての同位元素、例えば、水素に関しては重水素および三重水素を含むように意味される。
「アルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖炭化水素を意味し、例えば、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチルなどが含まれる。置換アルキルとしては、例えば、限定されないが、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シアノアルキルなどが含まれる。これは、置換「アルケニル」、「アルキニル」、「アリール」などの本明細書に記載の基のいずれにも適用される。
「アルケニル」という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の二重結合を有する直鎖または分岐鎖脂肪族炭化水素を意味する。アルケンは、2〜8個の炭素原子を有し、例えば、限定されないが、エテニル、1−プロペニル、1−ブテニルなどが含まれ得る。「アルケニル」という用語は、「cis」および「trans」配向、あるいは「E」および「Z」配向を有する基を包含する。
「アルキニル」という用語は、本明細書で使用される場合、少なくとも1個の三重結合を有する直鎖または分岐鎖脂肪族炭化水素を意味する。アルキンは、2〜8個の炭素原子を有し、例えば、限定されないが、1−プロピニル(プロパルギル)、1−ブチニルなどが含まれ得る。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、斯かる環が、ペンダント様式で一緒に付加され得るか、または縮合され得る、1個もしくは複数の環を含有する(不飽和であり得る)脂肪族炭素環式系を意味する。一態様において、環は、3〜7個の炭素原子を有し得、例えば、限定されないが、シクロプロピル、シクロヘキシル、シクロヘキセニルなどが含まれ得る。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、N、Sおよび/またはOから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、かつ斯かる環が、ペンダント様式で一緒に付加され得るか、または縮合され得る、1個もしくは複数の環を含有する(不飽和であり得る)複素環式系を意味する。一態様において、環は、3〜7員環式基を有し得、例えば、限定されないが、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルなどが含まれ得る。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、硫黄、窒素、リンまたはケイ素の1個もしくは複数を意味する。
「不飽和」という用語は、本明細書で使用される場合、一部分が、1個もしくは複数の不飽和単位を有することを意味する。
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用される場合、直鎖または分岐鎖酸素現有炭化水素を意味する。一態様において、これは、1〜8個の炭素原子を有し、例えば、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、t−ブトキシなどが含まれる。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、例えば、限定されないが、放射性および非放射性の両形態のフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードが含まれる。
「アルキレン」という用語は、本明細書で使用される場合、二官能性の分岐状または非分岐状飽和炭化水素を意味する。一態様において、これは、1〜8個の炭素原子を有し、例えば、限定されないが、メチレン、エチレン、n−プロピレン、n−ブチレンなどが含まれる。
「アリール」という用語は、単独で、または組み合わされて、本明細書で使用される場合、1個もしくは複数の環を含有する炭素環式芳香族系を意味する。特定の実施形態において、アリールは、1個、2個または3個の環である。一態様において、アリールは、5〜12個の環原子を有する。「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、フェナントリル、アンスリルまたはアセナフチルなどの芳香族基を含む。「アリール」基は、低級アルキル、ヒドロキシル、ハロ、ハルアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、低級アルキルアミノなどの1〜4個の置換基を有し得る。
「ヘテロアリール」という用語は、単独で、または組み合わされて、本明細書で使用される場合、N、Sおよび/またはOから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、かつ1個もしくは複数の環を含有する芳香族系を意味する。特定の実施形態において、ヘテロアリールは、1個、2個または3個の環である。一態様において、ヘテロアリールは、5〜12個の環原子を有する。「ヘテロアリール」という用語は、トリアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、テトラゾリル、ピリジル、インドリル、フリル、ベンゾフリル、チエニル、ベンゾチエニル、キノリル、オキサゾリル、チアゾリルなどの複素芳香族基を包含する。「ヘテロアリール」基は、低級アルキル、ヒドロキシル、ハロ、ハルアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、低級アルキルアミノなどの1〜4個の置換基を有し得る。
本発明の化合物上の置換基および置換パターンが、化学的に安定であり、かつ当該技術において既知の技術、ならびに以下に明らかにされる方法によって容易に合成可能である化合物を提供するために、当業者によって選択され得ることは理解される。置換基が、1個もしくは複数の基によってそれ自体置換される場合、安定した構造が得られる限り、これらの複数の基が、同じ炭素または異なる炭素上にあり得ることは理解される。
本明細書で記載されるように、本発明の化合物は、「任意に置換された」部分を含有し得る。一般に、「置換される」という用語は、「任意」という用語によって先行されるかどうかにかかわらず、指定された部分の1つまたはそれ以上の水素が、適切な置換基によって置き換えられることを意味する。他に明記されない限り、「任意に置換された」基は、基のそれぞれの置換可能な位置において、適切な置換基を有し得、そしていずれかの所与の構造における2個以上の位置が、指定された群から選択される2個以上の置換基で置換され得る場合、置換基は、同一または異なる全ての位置のいずれでもあり得る。本発明によって構想された置換基の組み合わせは、好ましくは、安定しているか、または化学的に実行可能な化合物の形成をもたらすものである。「安定」という用語は、本明細書で使用される場合、それらの製造、検出および特定の実施形態においては、それらの回収、精製、ならびに本明細書に開示された目的の1つまたはそれ以上のための使用を可能にする条件を受けた場合に、実質的に変化しない化合物を指す。
「任意に置換された」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価置換基は、独立して、ハロゲン;−(CH20~4R;−(CH20~4OR;−O(CH20~4R、−O−(CH20~4C(O)OR;−(CH20~4CH(OR2;−(CH20~4SR;Rによって置換されていてもよい、−(CH20~4Ph;Rによって置換されていてもよい、−(CH20~4O(CH20~1Ph;Rによって置換されていてもよい、−CH=CHPh;Rによって置換されていてもよい、−(CH20~4O(CH20~1−ピリジル;−NO2;−CN;−N3;−(CH20~4N(R2;−(CH20~4N(R)C(O)R;−N(R)C(S)R;−(CH20~4N(R)C(O)NR 2;−N(R)C(S)NR 2;−(CH20~4N(R)C(O)OR;−N(R)N(R)C(O)R;−N(R)N(R)C(O)NR 2;−N(R)N(R)C(O)OR;−(CH20~4C(O)R;−C(S)R;−(CH20~4C(O)OR;−(CH20~4C(O)SR;−(CH20~4C(O)OSiR 3;−(CH20~4OC(O)R;−OC(O)(CH20~4SR−、SC(S)SR;−(CH20~4SC(O)R;−(CH20~4C(O)NR 2;−C(S)NR 2;−C(S)SR;−SC(S)SR、−(CH20~4OC(O)NR 2;−C(O)N(OR)R;−C(O)C(O)R;−C(O)CH2C(O)R;−C(NOR)R;−(CH20~4SSR;−(CH20~4S(O)2R;−(CH20~4S(O)2OR;−(CH20~4OS(O)2R;−S(O)2NR 2;−(CH20~4S(O)R;−N(R)S(O)2NR 2;−N(R)S(O)2R;−N(OR)R;−C(NH)NR 2;−P(O)2R;−P(O)R 2;−OP(O)R 2;−OP(O)(OR2;SiR 3;−(C1~4直鎖もしくは分岐鎖アルキレン)O−N(R2;または−(C1~4直鎖もしくは分岐鎖アルキレン)C(O)O−N(R2であり、各Rは、下記の通り置換されていてもよく、かつ独立して、水素、C1~6脂肪族、−CH2Ph、−O(CH20~1Ph、−CH2−(5〜6員ヘテロアリール環)、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環であるか、あるいは上記の定義にもかかわらず、Rの2つの独立した出現は、それらの介在原子と一緒になって、下記の通り置換されていてもよい、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜12員飽和、部分的不飽和またはアリール単環もしくは二環式環を形成する。
R(またはそれらの介在原子と一緒になって、Rの2つの独立した出現によって形成される環)上の適切な一価置換基は、独立して、ハロゲン、−(CH20~2R、−(ハロR)、−(CH20~2OH、−(CH20~2OR、−(CH20~2CH(OR2;−O(ハロR)、−CN、−N3、−(CH20~2C(O)R、−(CH20~2C(O)OH、−(CH20~2C(O)OR、−(CH20~2SR、−(CH20~2SH、−(CH20~2NH2、−(CH20~2NHR、−(CH20~2NR 2、−NO2、−SiR 3、−OSiR 3、−C(O)SR、−(C1~4直鎖もしくは分岐鎖アルキレン)C(O)OR、または−SSRであり、各Rは、未置換であるか、または「ハロ」が先行する場合、1個もしくは複数のハロゲンによってのみ置換され、かつ独立して、C1~4脂肪族、−CH2Ph、−O(CH20~1Ph、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環から選択される。Rの飽和炭素原子上の適切な二価置換基としては、=Oおよび=Sが含まれる。
「任意に置換された」基の飽和炭素原子上の適切な二価置換基としては、=O、=S、=NNR* 2、=NNHC(O)R*、=NNHC(O)OR*、=NNHS(O)2R*、=NR*、=NOR*、−O(C(R* 2))2~3O−または−S(C(R* 2))2~3S−が含まれ、R*の各独立した出現は、水素、下記の通り置換されていてもよいC1~6脂肪族、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環から選択される。「任意に置換された」基の近接置換可能な炭素に結合した適切な二価置換基としては、−O(CR* 22~3O−が含まれ、R*の各独立した出現は、水素、下記の通り置換されていてもよいC1~6脂肪族、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環から選択される。
R*の脂肪族基上の適切な置換基としては、ハロゲン、−R、(ハロR)、−OH、−OR、−O(ハロR)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR、−NH2、−NHR、−NR 2、または−NO2が含まれ、各Rは、未置換であるか、または「ハロ」が先行する場合、1個もしくは複数のハロゲンによってのみ置換され、かつ独立して、C1~4脂肪族、−CH2Ph、−O(CH20~1Ph、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環から選択である。
「任意に置換された」基の置換可能な窒素上の適切な置換基としては、−R、−NR 2、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)C(O)R、−C(O)CH2C(O)R、−S(O)2R、S(O)2NR 2、−C(S)NR 2、−C(NH)NR 2、または−N(R)S(O)2Rが含まれ、各Rは、独立して、水素、下記の通り置換されていてもよいC1~6脂肪族、未置換の−OPh、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環であるか、あるいは上記の定義にもかかわらず、Rの2つの独立した出現は、それらの介在原子と一緒になって、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、未置換の3〜12員飽和、部分的不飽和またはアリール単環もしくは二環を形成する。
Rの脂肪族基上の適切な置換基は、独立して、ハロゲン、−R、(ハロR)、−OH、−OR、−O(ハロR)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR、−NH2、−NHR、−NR 2、または−NO2が含まれ、各Rは、未置換であるか、または「ハロ」が先行する場合、1個もしくは複数のハロゲンによってのみ置換され、かつ独立して、C1~4脂肪族、−CH2Ph、−O(CH20~1Ph、あるいは窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員飽和、部分的不飽和またはアリール環から選択である。
本明細書で使用される場合、「医薬的に許容される塩」という用語は、完全な医学的判断の範囲以内で、過度の有毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触する使用に適切であり、そして合理的利点/リスク比と対応するそれらの塩を意味する。医薬的に許容される塩は、当該技術において周知である。本発明の化合物の医薬的に許容される塩は、適切な無機および有機酸から誘導されるものを含む。
本明細書で使用される場合、かつ、当業者によって理解されるであろうとおり、−明確にさらに制限されない限り−「化合物」という記述は、その化合物の塩を含むことを意図する。よって、例えば、(R2がHである)先に示した「式(I)の化合物」という記述は、カルボン酸が式COO-M+{Mが任意の対イオンである}である塩を含むであろう。特定の実施形態において、「式(I)の化合物」という用語は、化合物または医薬として許容され得るその塩を指す。適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN+(C1~4アルキル)4塩が含まれる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらに医薬的に許容される塩としては、適切である場合、無毒性アンモニウム、第四級アンモニウム、ならびにハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成されるアミンカチオンが含まれる。
他に記載されない限り、本明細書に記載される構造は、構造の全ての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体(または立体配置異性体))、例えば、それぞれの不斉中心に関するRおよびS配置、ZおよびE二重結合異性体、ならびにZおよびE立体配置異性体を含むように意図される。したがって、本化合物の単一の立体化学的異性体、ならびに鏡像異性、ジアステレオ異性および幾何異性(または立体配置異性)混合物が、本発明の範囲内にある。他に記載されない限り、本発明の化合物の全ての互変異性体は、本発明の範囲内にある。さらに、他に記載されない限り、本明細書に記載された構造は、1つまたはそれ以上の同位体的に豊富な原子の存在においてのみ異なる化合物を含むようにも意図される。例えば、重水素または三重水素による水素の置換、あるいは13C−または14C−が豊富な炭素による炭素の置換を含む、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。斯かる化合物は、例えば、分析的手段として、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または本発明による治療剤として有用である。
「立体異性体」という用語は、空間において、それらの原子の配向のみが異なる個々の分子の全ての異性体のための一般用語である。それには、鏡像異性体(鏡像異性体)、幾何(cis/trans)異性体、および互いの鏡像ではない2個以上のキラル中心を有する化合物の異性体(ジアステレオ異性体)が含まれる。
「治療」または「治療する」という用語は、症状を軽減すること、一時的または恒常的基準のいずれかで症状の原因を排除すること、あるいは指名された障害または状態の症状の出現を抑制するか、または遅らせることを意味する。「治療有効量」という用語は、障害または状態の1つまたはそれ以上の症状の治療あるいは重症度の軽減に有効である化合物の量を意味する。
「医薬的に許容される担体」という用語は、医薬組成物、すなわち、患者への投与が可能である剤形の形成を可能にさせるために活性成分と混合される、無毒性溶媒、分散剤、付形剤、補助剤または他の材料を意味する。斯かる担体の一例は、典型的に非経口投与のために使用される医薬的に許容される油である。
本明細書に開示される要素を導入する場合、冠詞「1つの(a、an)」、「この(the)」および「前記(said)」は、要素の1つまたはそれ以上があることを意味するように意図される。「含んでなる(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」という用語は、限定されず、かつ記載された要素以外の追加的要素があり得ることを意味するように意図される。
一態様によれば、本発明は、式(I):
Figure 2021519825
{式中、
nは、0、1、または2であり;
Xは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Yは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Zは、結合、CH2、C=O、またはSO2であり;
Figure 2021519825
は、
Figure 2021519825
または
Figure 2021519825
の共鳴異性体のいずれかであり;
Aは、HまたはR’’置換基によって任意に置換された窒素(N)、硫黄(S)、酸素(O)、または炭素(C)原子であり;
R1は、水素、ハロゲン(Br、F、I、Cl)、アルキル、−CHF2、−CF3、−CN、−C(O)R’’、−C(O)OR’’、−SO2R’’、−C(O)NR’’2、−C(O)N(OR’’)R’’、および
Figure 2021519825
からなる群から独立して選択されるが、但し、AがOまたはSであるとき、R1は存在せず;
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から独立して選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}の化合物に関する。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、
nは、0、1、または2であり;
Zは、結合、CH2、C=O、またはSO2であり;
Xは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Yは、OまたはNR’’のいずれかであり;
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から独立して選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}を有する。
一実施形態において、nは1に等しい。
いくつかの実施形態において、Zは「結合」である。
他の実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、
Xは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Yは、OまたはNR’’のいずれかであり;
Zは、結合、CH2、C=O、またはSO2であり;
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から独立して選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}を有する。
一実施形態において、Yは酸素である。
他の実施形態において、R2は水素である。
さらなる実施形態において、塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムから形成される。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、各BおよびXは、上記で定義され、かつ本明細書に記載されるとおりである}を有する。
一実施形態において、Xは窒素である。
さらなる実施形態において、塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムから形成される。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、各BおよびR’’は、上記で定義され、かつ本明細書に記載されるとおりである}を有する。
いくつかの実施形態において、R’’はアルキル(例えば、メチル)である。いくつかの実施形態において、Bは、置換もしくは非置換フェニルである。いくつかの実施形態において、Bは、置換もしくは非置換ヘテロアリール(例えば、ピリジル)、あるいは、3〜8員飽和単環式炭素環式またはヘテロ環式環である。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の:
Figure 2021519825
から選択される。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、
Zは、C=OまたはSO2であり;
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}を有する。
他の実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、
R2は、水素、−C(O)R’’、−(CH20-4C(O)R’’、−(CH20-4C(O)OR’’、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基からなる群から選択され;
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
R’’は、水素、あるいは、C1~6アルキル、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和または部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、フェニル、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基である}を有する。
他の実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、
Bは、3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員二環式アリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環から選択される環であって、ここで、Bは1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換される}を有する。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の:
Figure 2021519825
から選択される。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、各X、Y、Z、n、R2、およびBは、上述のように定義されるとおりである}を有する。
一実施形態において、nは1に等しい。
他の実施形態において、Zは「結合」である。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、各XおよびBは、上述のように定義されるとおりである}を有する。
一実施形態において、R2は水素である。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の構造:
Figure 2021519825
{式中、各BおよびR’’は、上記で定義され、かつ本明細書に記載されるとおりである}を有する。
いくつかの実施形態において、R’’は、アルキル(例えば、メチル)である。いくつかの実施形態において、Bは、置換もしくは非置換フェニルである。いくつかの実施形態において、Bは、置換もしくは非置換ヘテロアリール(例えば、ピリジル)、あるいは、3〜8員飽和単環式炭素環式またはヘテロ環式環である。
いくつかの実施形態において、化合物は、以下の:
Figure 2021519825
から選択される。
一態様において、本発明は、本明細書に記載される化合物、および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を特徴とする。
別の態様において、本発明は、対象の新生物障害または代謝障害を治療する方法であって、本明細書に記載される化合物、そのプロドラッグ、または組成物の医薬的に有効量を投与することを含む方法を特徴とする。
また、本明細書において、本明細書に記載の化合物の治療有効量を患者に投与することを含んでなる、対象におけるMCT1、MCT2、MCT3、MCT4、CD147、NFkB、p53の発現または活性と関連する疾患を治療する方法も提供される。例えば、本明細書において、式Iによって表される化合物を投与することを含んでなる、血液悪性腫瘍(白血病、リンパ腫瘍、骨髄腫、骨髄異形成および骨髄増殖性症候群)ならびに固形腫瘍(前立腺、乳、肺、結腸、膵臓の、腎臓、脳、CNS、皮膚、頸部、卵巣、ならびに軟部組織および骨肉腫および間質腫瘍などの癌腫)、炎症障害、例えば、関節リウマチ、骨関節炎、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身紅はん性、全身性硬化症、脈管炎症候群(小、中および大血管)、アテロスクレローゼ、乾癬および他の皮膚病学的炎症性障害(例えば、天疱瘡、類天疱瘡、アレルギー皮膚炎)ならびにじんま疹症候群を含む、特に、ヒト、イヌ、ネコおよび家畜を含む哺乳類の種々の癌を治療する方法が提供される。
また、対象におけるMCT1、MCT2、MCT3、MCT4、CD147、NFkB、p53の発現または活性と関連する疾患の治療のための療法において使用するため、および/または医薬品の製造のための式Iで表される化合物も提供される。
いくつかの実施形態において、本発明は、以下から選択される化合物を提供する:
2−(ベンジル(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−((4−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−((3−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−((3−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(メチル(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(メチル((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(N−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(4−フルオロ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(メチル((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(メチル(ピリジン−3−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−(メチル(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[メチル−(3−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(4−メトキシ−ベンゾイル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(2−メトキシ−ベンゾイル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[メチル−(テトラヒドロ−ピラン−4−カルボニル)−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(4−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[メチル−(4−トリフルオロメチル−ベンゾイル)−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(4−メトキシ−ベンジル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(2−メトキシ−ベンジル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[メチル−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(3−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(4−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−メチル−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[メチル−(4−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸
2−[メチル−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸。
一態様において、本発明は、本願発明の化合物またはその医薬的に許容される誘導体および医薬的に許容される担体、補助剤またはビヒクルを含む組成物に関する。本願発明の組成物中の化合物の量は、生物試料または患者において、モノカルボン酸輸送を測定可能に阻害するために有効な量である。特定の実施形態において、本願発明の組成物中の化合物の量は、生物学的サンプルまたは患者においてモノカルボン酸輸送を測定可能に阻害するために有効な量である。特定の実施形態において、本願発明の組成物は、そのような組成物を必要としている患者への投与のために処方される。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、患者への経口投与、静脈内、皮下、腹腔内または皮膚適用のために配合される。
「患者」という用語は、本明細書で使用される場合、動物を意味する。いくつかの実施形態において、動物は、哺乳類である。特定の実施形態において、患者は、獣医の患者(すなわち、ヒト以外の哺乳類患者)である。いくつかの実施形態において、患者はイヌである。他の実施形態において、患者はヒトである。
本明細書に記載される化合物および組成物は、一般に、モノカルボン酸輸送の阻害に役立つ。モノカルボン酸輸送の阻害剤として本願発明で利用される化合物の活性は、生体外で、生体内で、または細胞株において分析され得る。モノカルボン酸輸送の阻害剤として本願発明で利用される化合物を分析するための詳細な条件は、以下の実施例に明らかにされる。
本明細書に記載される化合物および組成物は、培養中の細胞に、例えば、生体内または生体外で、あるいは対象に、例えば、生体外で、本明細書において以下に記載されるものを含む、種々の障害を治療、予防および/または診断するために投与することが可能である。
本明細書で使用される場合、「治療」または「治療」という用語は、対象、例えば、患者への、単独での、または第2の化合物と組み合わせた化合物の適用または投与、あるいは障害(例えば、本明細書に記載の障害)、障害の症状または障害への傾向を有する対象、例えば、患者からの単離組織または細胞、例えば、細胞株への、化合物の適用または投与であって、(例えば、障害の少なくとも1つの症状を予防するか、または障害の少なくとも1つの症状の開始を遅らせるために)障害、障害の1つまたはそれ以上の症状あるいは障害への傾向を治療、癒し、軽減、緩和、変化、修復、改善、向上するか、またはそれに影響を与えることを目的とするものとして定義される。
本明細書で使用される場合、障害を治療するために有効な化合物の量または「治療有効量」は、細胞の治療における、あるいは斯かる治療がない場合に期待されるものよりも高い障害を有する対象の治療、軽減、緩和または改善における、対象への単一または複数回投与時に有効な化合物の量を意味する。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒトおよびヒト以外の動物を含むように意図される。例示的なヒト対象には、障害、例えば、本明細書に記載される障害を有するヒト患者または標準的対象が含まれる。本発明の「ヒト以外の動物」という用語には、全ての脊椎動物、例えば、非哺乳類(例えば、ニワトリ、両生類、は虫類など)ならびに哺乳類、例えば、ヒト以外の霊長類、家畜化された、および/または農業的に有用な動物、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタなど、ならびに伴侶動物(イヌ、ネコ、ウマなど)が含まれる。提供される化合物は、モノカルボン酸輸送の阻害剤であり、したがって、モノカルボン酸輸送の活性と関連する1つまたはそれ以上の障害の治療のために有用である。したがって、特定の実施形態において、本発明は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される組成物を、それを必要としている患者に投与するステップを含んでなる、モノカルボン酸輸送媒介障害を治療するために方法を提供する。
「モノカルボン酸輸送媒介」障害または状態という用語は、本明細書で使用される場合、モノカルボン酸輸送が役割を果たすことが知られているいずれかの疾患または他の有害な状態を意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、モノカルボン酸輸送が役割を果たすことが知られている1つまたはそれ以上の疾患を治療するか、またはその重症度を減少させることに関する。特に、本発明は、増殖性障害から選択される疾患または状態を治療するか、またはその重症度を減少させる方法に関し、ここで、前記方法は、それを必要としている患者に、本発明による化合物または組成物を投与することを含む。斯かる障害は、以下に詳細に記載される。
新生物障害
本明細書に記載される化合物または組成物は、新生物障害を治療するために使用することができる。「新生物障害」は、自律的増殖または複製の能力を有する細胞によって特徴づけられる疾患または障害、例えば、増殖性細胞成長によって特徴づけられる状態異常または異常状態である。例示的な新生物障害としては、癌腫、肉腫、転移性障害(例えば、前立腺、結腸、肺、乳、頸部、卵巣、肝臓、黒色腫、脳、CNS、頭頸部、骨肉腫、胃腸、膵臓、造血器新生物障害、例えば、白血病、リンパ腫、骨髄腫および他の悪性形質細胞障害および転移性腫瘍から生じる腫瘍)が含まれる。一般的な癌としては、乳、前立腺、結腸、肺、肝臓および膵臓癌が挙げられる。化合物による治療は、新生物障害の少なくとも1つの症状、例えば、減少した細胞増殖、減少した腫瘍体積を改善するために有効な量であり得る。
開示された方法は、例えば、固形腫瘍、軟部組織腫瘍およびその転移、リーフラウメニ症候群、家族性乳−卵巣癌(BRCA1またはBRAC2突然変異)症候群などの家族性癌症候群を含む、癌の予防および治療において有用である。開示された方法は、非固形腫瘍の治療においても有用である。例示的な固形腫瘍としては、肺、乳、リンパ、胃腸(例えば、結腸)および泌尿生殖器(例えば、腎臓、尿路上皮または睾丸腫瘍)管、いん頭、前立腺および卵巣のものなどの種々の臓器系の悪性腫瘍(例えば、肉腫、腺癌および癌腫)が含まれる。例示的な腺癌としては、大腸癌、腎細胞癌腫、肝臓癌、肺の非小細胞癌腫および小腸の癌が含まれる。国立癌研究所によって記載される例示的な癌には、急性リンパ芽球性白血病、成人;急性リンパ芽球性白血病、小児;成人の急性骨髄性白血病、成人;副腎皮質癌;副腎皮質癌、小児;AIDS関連のリンパ腫;AIDS関連の悪性腫瘍;肛門癌;星状細胞腫、小児小脳;星状細胞腫、小児大脳;胆管癌、肝外;膀胱癌;膀胱癌、小児;骨癌、骨肉腫/悪性繊維性組織球腫;脳幹膠腫、小児;脳腫瘍、成人;脳腫瘍、脳幹膠腫、小児;脳腫瘍、小脳星状細胞腫、小児;脳腫瘍、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、小児;脳腫瘍、上衣腫、小児;脳腫瘍、髄芽細胞腫、小児;脳腫瘍、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、小児;脳腫瘍、視経路および視床下部膠腫、小児;脳腫瘍、小児(他);乳癌;乳癌および妊娠;乳癌、小児;乳癌、男性;気管支腺腫/カルチノイド、小児;カルチノイド腫瘍、小児;カルチノイド腫瘍、胃腸;癌腫、副腎皮質;癌腫、小島細胞;原発不明癌腫;中枢神経系リンパ腫、原発性;小脳星状細胞腫、小児;大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、小児;子宮頸管癌;小児癌;慢性リンパ性白血病;慢性骨髄性白血病;慢性骨髄増殖性障害;腱鞘の明細胞肉腫;大腸癌;大腸癌、小児;皮膚T細胞性リンパ腫;子宮体癌;上衣腫、小児;上皮癌、卵巣;食道癌;食道癌、小児;ユーイング腫瘍;頭蓋外胚細胞腫瘍、小児;性腺外胚細胞腫瘍;肝外胆管癌;眼癌、眼内黒色腫;眼癌、網膜胚種細胞腫;胆嚢癌;胃癌;胃癌、小児;胃腸カルチノイド腫瘍;胚細胞腫瘍、頭蓋外、小児;胚細胞腫瘍、性腺外;胚細胞腫瘍、卵巣;妊娠性絨毛腫瘍;膠腫、小児脳幹;膠腫、小児視経路および視床下部;毛様細胞白血病;頭頸部癌;肝細胞(肝臓)癌、成人(原発性);肝細胞(肝臓)癌、小児(原発性);ホジキンリンパ腫、成人;ホジキンリンパ腫、小児;ホジキンリンパ腫、妊娠期間;下咽頭癌;視床下部および視経路膠腫、小児;眼内黒色腫;小島細胞癌腫(内分泌膵臓);カポジ肉腫;腎臓癌;喉頭癌;喉頭癌、小児;白血病、急性リンパ芽球性、成人;白血病、急性リンパ芽球性、小児;白血病、急性骨髄性、成人;白血病、急性骨髄性、小児;白血病、慢性リンパ性;白血病、慢性骨髄性;白血病、毛様細胞;口唇および口腔癌;肝臓癌、成人(原発性);肝臓癌、小児(原発性);肺癌、非小細胞;肺癌、小細胞;リンパ芽球性白血病、成人、急性;リンパ芽球性白血病、小児、急性;リンパ性白血病、慢性;リンパ腫、AIDS関連;リンパ腫、中枢神経系(原発性);リンパ腫、皮膚T細胞;リンパ腫、ホジキン、成人;リンパ腫、ホジキン、小児;リンパ腫、ホジキン、妊娠期間;リンパ腫、非ホジキン、成人;リンパ腫、非ホジキン、小児;リンパ腫、非ホジキン、妊娠期間;リンパ腫、原発性中枢神経系;マクログロブリン血症、ヴァルデンストレーム;男性の乳癌;悪性中皮腫、成人;悪性中皮腫、小児;悪性胸腺腫;髄芽細胞腫、小児;黒色腫;黒色腫、眼内;メルケル細胞癌腫;悪性中皮腫;原発不明の転移性頸部扁平上皮癌;多発性内分泌腫瘍症候群、小児;多発性骨髄腫/原形質細胞新生物;菌状息肉腫;骨髄異形成症候群;骨髄性白血病、慢性;骨髄性白血病、小児急性;骨髄腫、多発性;骨髄増殖性障害、慢性;鼻腔および副鼻腔癌;鼻咽頭癌;鼻咽頭癌、小児;神経芽細胞腫;非ホジキンリンパ腫、成人;非ホジキンリンパ腫、小児;非ホジキンのリンパ腫、妊娠期間;非小細胞肺癌;口頭癌、小児;口腔および口唇癌;口咽頭癌;骨肉腫/骨の悪性繊維性組織球腫;卵巣癌、小児;卵巣上皮癌;卵巣胚細胞腫瘍;卵巣低悪性度腫瘍;膵臓癌;膵臓癌、小児;膵臓癌、小島細胞;副鼻腔および鼻腔癌;副甲状腺癌;陰茎癌;褐色細胞腫;松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、小児;脳下垂体腫瘍;原形質細胞新生物/多発性骨髄腫;胸膜肺芽腫;妊娠および乳癌;妊娠およびホジキンリンパ腫;妊娠および非ホジキンリンパ腫;原発性中枢神経系リンパ腫;原発性肝臓癌、成人;原発性肝臓癌、小児;前立腺癌;直腸癌;腎細胞(腎臓)癌;腎細胞癌、小児;じん盤および尿管、移行細胞癌;網膜胚種細胞腫;横紋筋肉腫、小児;だ液腺癌;だ液腺癌、小児;肉腫、ユーイング腫瘍;肉腫、カポジ;肉腫(骨肉腫)/骨の悪性繊維性組織球腫;肉腫、横紋筋肉腫、小児;肉腫、軟部組織、成人;肉腫、軟部組織、小児;セザリー症候群;皮膚癌;皮膚癌、小児;表皮層癌(黒色腫);皮膚癌腫、メルケル細胞;小細胞肺癌;小腸癌;軟部組織肉腫、成人;軟部組織肉腫、小児;原発不明の頸部扁平上皮癌、転移性;胃癌;胃癌、小児;テント上原始神経外胚葉性腫瘍、小児;皮膚のT細胞リンパ腫;睾丸癌;胸腺腫、小児;悪性胸腺腫;甲状腺癌;甲状腺癌、小児;じん盤および尿管の移行細胞癌;絨毛腫瘍、妊娠性;原発部位不明の癌、小児;小児の異常癌;尿管およびじん盤、移行細胞癌;尿道癌;子宮肉腫;腟癌;視経路および視床下部膠腫、小児;外陰癌;ヴァルデンストレームマクログロブリン血症;ならびにウィルムス腫瘍が含まれる。上記癌の転移も、本明細書に記載される方法に従って治療または予防することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、追加的な癌治療と一緒に投与される。例示的な癌治療には、例えば、化学療法、抗体療法、キナーゼ阻害剤、免疫療法、免疫チェックポイント阻害剤、癌物質代謝療法、ホルモン療法および抗血管新生療法などの標的療法が含まれる。
腫瘍内微小環境における免疫活性化
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される化合物は、癌細胞の殺滅につながる腫瘍内の免疫細胞の活性化に使用され得る。ラクタートは癌細胞代謝から生じる代謝産物であり、そしてそれは、局所的な腫瘍微小環境において免疫系を支援する。本明細書に記載される化合物は、腫瘍内微小環境内のラクタート含有量を減少させ、それにより、予防および免疫抑制し得る。
本明細書に記載される化合物および方法は、血管新生と関連する疾患または障害を予防または治療するために使用され得る。血管新生と関連する疾患には、癌、心臓血管疾患および黄斑変性が含まれる。血管新生は、前から存在する血管からの新しい管の成長が関与する生理学的プロセスである。血管新生は、創傷治癒および顆粒状組織と同様に、成長および発達における通常かつ肝要なプロセスである。しかしながら、それは、休眠状態から悪性状態までの腫瘍の転移においても基本的なステップである。血管新生は、低い血管分布または異常血管のいずれかを特徴とする疾患を治療することを目標とし得る。
体内で新しい血管の形成を阻害し得る特定の化合物の適用が、斯かる疾患の治療を補助し得る。組織の標準的特性に影響を与え得るものがない血管の存在は、不良の可能性を増加させる。修復または新陳代謝的に活性な組織における血管の欠如は、修復または他の不可欠な機能を阻害し得る。局所貧血性慢性創傷などのいくつかの疾患は、不良または不十分な血管形成の結果であって、そして血管の局所展開によって治療され得、それによって、新しい栄養が部位にもたらされ、修復が促進される。老化関連黄斑変性などの他の疾患は、血管の局所展開によって形成され得、通常の生理学的プロセスを妨害する。
血管内皮増殖因子(VEGF)は血管新生に非常に貢献することが実証され、これは、所与の網目模様において毛細血管の数を増加させる。VEGFの上方制御は、運動に対する生理学的反応の主要素であり、血管新生におけるその役割は、血管傷害の可能な治療であると考えられる。生体外研究において、この増殖因子の存在下、プレート化内皮細胞が急増し、そして移行して、最終的に、毛細血管に似た管構造を形成するであろうため、VEGFが血管新生の効力がある刺激因子であることが明らかに実証された。
腫瘍は、種々の増殖因子(例えばVEGF)を分泌することによって、血管増殖を誘発する。bFGFおよびVEGFなどの増殖因子は、腫瘍中に毛細血管増殖を誘発する可能性があり、これで、腫瘍展開を可能にする必要とされる栄養の供給を、一部の研究者が疑った。
血管新生は、癌および心臓血管疾患の治療に関して優れた標的を表す。それは、我々の体が、重要臓器への血液供給の減少に対して応答する自然の様式、すなわち、局所貧血損傷を克服する新しい側副血管の生成に基づく、効力がある生理学的プロセスである。
VEGFの過剰発現は、血管新生の刺激に加えて、血管中の透湿度の増加の原因となる。滲出型黄斑変性において、VEGFは網膜中への毛細血管の増殖を引き起こす。血管新生の増加が浮腫も引き起こすため、血液および他の網膜流体が網膜に漏れて、視力喪失を引き起こす。
抗血管新生療法は、スチニブ、ソラフェニブ、モノクローナル抗体などの血管内皮増殖因子(VEGF)を標的とするキナーゼ阻害剤、VEGFへの受容体「デコイ」、VEGF−トラップ、サリドマイド、その類似体(レナリドミド、ポマリドマイド)、例えば、線維芽細胞増殖因子(FGF)、アンジオポエチン、アンジオスタチン、またはエンソスタチンなどの非VEGF血管新生標的を標的とする薬剤を含むことができる。
身体の免疫系は、細菌、ウィルスおよび他の病原体などの異物および有機体を検出して、それらの有害物質を除去することによって身体を保護する。時々、異物の病原体または組織に対してのそれらの免疫系の反応は、宿主に対して有害になり、例えば、食物および花粉などの外因性抗原に対するアレルギー、ならびにぜんそくなどの呼吸器系疾患がもたらされる。加えて、移植組織または器官に対しての強い反応が引き起こされ、それらの拒絶反応が導かれる。そのような場合、それらの合併症を回避するために、免疫抑制剤が必要とされる。
さらに、身体の免疫系は、通常の状況下で自己組織または自己抗原に対して反応しない。しかしながら、ある場合には、身体が自己組織に対して強い免疫反応を示し、関節リウマチ、多発性硬化症、タイプI糖尿病などの種々の自己免疫疾患が攻撃的に導かれる。多くの免疫反応は、抗原に反応するTヘルパーリンパ球によって開始および制御される。
免疫反応を抑制する療法の多くは、過去数十年にわたって開発されてきた。これらには、TOR(ラパマイシンの標的)機能を妨害することによって、IL−2によって引き起こされたT−細胞増殖などのサイトカインを破壊するラパマイシンが含まれる。しかしながら、ラパマイシンが高脂血症を含む有意な副作用を引き起こすということが知られている(Hong et al, Semin. Nephrol., 10(2); 108-125, 2000)。
本明細書に記載される化合物および組成物も、MCT1またはMCT4または両方を表す患者の部分母集団を選択的に治療するために使用され得る。薬剤への患者の反応が、患者の遺伝子プロフィールおよび/または疾患のタイプ次第であり得ることが知られている。MCT4が、攻撃的なトリプル・ネガティブ乳癌患者の低い全生存率を予測するバイオマーカーであることは実証されている。
上記の開示は本発明を大まかに説明している。以下の特定の実施例を参照することによって、より完全な理解を得ることができる。これらの実施例は、説明の目的だけで記載されており、本発明の範囲を限定することを意図していない。状況が手段を示唆し得るか、または表し得るので、形態の変更や同等物の置換が企図される。具体的な用語が本明細書中では用いられたが、斯かる用語は、記述的な意味を意図したものであり、制限の目的を意図したものではない。
略語:
atm 雰囲気
aq. 水性
BINAP 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
Boc tert−ブトキシカルボニル
CH3CN アセトニトリル
CDI N,N’−カルボニルジイミダゾール
DCC N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DBU ジアザ(1,3)ビシクロ[5.4.0]ウンデカン
DEA ジエチルアミン
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIBAL−H ジイソブチルアルミニウムヒドリド
DIC N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド
DMAP N,N−ジメチル−4−アミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DPPF ジフェニルホスフィノフェロセン
EA 酢酸エチル
EDCI N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド
EDC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
Et2O ジエチルエーテル
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
EtI ヨウ化エチル
Et エチル
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
Fmoc 9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
h 時間
HetAr ヘテロアリール
HOBt N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート
HBTU O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
L 脱離基
LAH 水素化アルミニウムリチウム
LCMS HPLC質量分析
MCPBA m−クロロ安息香酸
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
min 分
MeI ヨウ化メチル
MeMgCl メチルマグネシウムクロリド
Me メチル
n−BuLi 1−ブチルリチウム
NaOAc 酢酸ナトリウム
NMR モノカルボキシラート磁気共鳴
NMP N−メチルピロリジノン
nBuLi 1−ブチルリチウム
o.n. 一晩
RT、rt、r.t. 室温
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
nBu ノルマルブチル
OM メシレートまたはメタンスルホネートエステル
OT トシレート、トルエンスルホネートまたは4−メチルベンゼンスルホネートエステル
PCC ピリジニウムクロロクロメート
PPTS ピリジニウムp−トルエンスルホネート
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオリド
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMSI ヨウ化トリメチルシリル
pTsOH p−トルエンスルホン酸
SPE 固相抽出(通常、ミニクロマトグラフィー用シリカゲルを含有する)
sat. 飽和
PG 保護基
min 分
斯かるプロセスの以下の説明によって、適切であれば、有機合成の技術の当業者に容易に理解されるであろう様式で、種々の反応物および中間体に適切な保護基が添加され、その後、除去されることは理解されるべきである。斯かる保護基を使用するための従来の手順、ならびに適切な保護基の例は、例えば、“Protective Groups in Organic Synthesis”, T.W. Green, P.G.M. Wuts, Wiley-Interscience, New York, (1999)に記載される。化学的操作による、別の基または置換基への基または置換基の変換は、最終生成物への合成経路において、いずれの中間体または最終生成物において実行可能であり、可能な変換の種類は、変換に利用される条件または試薬に対する、その段階において分子が有する他の官能性の固有の不適合性によってのみ限定されることも理解されるべきである。斯かる固有の不適合、ならびに適切な順序で適切な変換および合成ステップを実行することによって、それらを避ける様式は、有機合成の技術における当業者に容易に理解されるであろう。変換の例は以下に示され、そして記載された変換が、変換が例示される一般的な基または置換基によってのみ限定されないことは理解されるべきである。他の適切な変換に関する参照および説明は、“Comprehensive Organic Transformations - A Guide to Functional Group Preparations” R. C. Larock, VHC Publishers, Inc. (1989)に示される。他の適切な反応に関する参照および説明は、有機化学の教科書、例えば、“Advanced Organic Chemistry”, March, 4th ed. McGraw Hill (1992)または“Organic Synthesis”, Smith, McGraw Hill, (1994)に示される。中間体および最終生成物の精製のための技術としては、例えば、カラムまたは回転板上でのストレートおよび逆相クロマトグラフィー、再結晶、蒸留および液体−液体または固体−液体抽出が含まれる。これらは、当業者に容易に理解されるであろう。置換基および基の定義は、異なるように定義される場合を除き、式Iにおける場合と同様である。「室温」および「周囲温度」という用語は、他に明記されない限り、16〜25℃の温度を意味する。「還流」という用語は、他に明記されない限り、利用された溶媒に関して、指定された溶媒の沸点以上の温度を意味する。
一般的な合成方法
式Iの化合物を調製するためのいくつかの一般的方法が、以下のスキームおよび実施例に例示される。出発材料および必要な中間体は、いくつかの場合、商業的に入手可能であるか、または文献手順(Bioorg. Med. Chem. 16, 2008, 9487-9497; Med. Chem. Res. 2012; Asian J. Chem. 16, 2004, 1374-1380)に従って、もしくは本明細書に例示されるとおりに調製可能である。生成物が異性体の混合物として得られるステップにおいて、純粋な異性体は、文献のクロマトグラフ法を使用することによって容易に分離可能である。
以下のスキーム中に記載される化合物に存在する官能基は、適切である場合、本発明に記載の所望の化合物を得るために、当業者に利用可能である標準的な官能基変換技術を使用して、さらに操作されることが可能である。当業者に明らかであろう他の変法および修正は、本発明の範囲および教示の範囲内である。
式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、基Bが、1もしくは複数の置換基で任意に置換された、アリールおよびヘテロアリールから選択され、Xが窒素であり、nが1であり、かつ、R’’基がアルキル基である}は、例示的なスキーム1によって調製できる。
Figure 2021519825
スキーム2では、式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、Aが硫黄と窒素であって、チアゾール部分を提供する}の調製について、例示的な一般的方法が記載されている。
Figure 2021519825
スキーム3では、式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、Xが酸素であって、エーテル部分を提供する}の調製について、例示的な一般的方法が記載されている。
Figure 2021519825
スキーム4では、式Iの特定の二環式エノンカルボン酸化合物{式中、Yが窒素であって、アミド部分を提供する}の調製について、例示的な一般的方法が記載されている。
Figure 2021519825
スキームIの共通中間体(5)の調製:
Figure 2021519825
ステップ1
2Lの三つ首丸底フラスコ中、3−メトキシチオフェン(126g、1.11mol)を、窒素雰囲気下で無水THF(1.5L)の中に投入した。この反応混合物に、n−BuLi(486mL、1.22mol)をrtにて滴下して加え、そして、得られた混合物を、2時間還流し、−10℃まで冷まし、それに続いて、DMF(105g、1.44mol)を滴下して加えた。次に、反応混合物を、TLCによって観察される反応完了まで、rtにて一晩撹拌する。この反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、そして、有機相を回収した。水相を酢酸エチルで抽出し、そして、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5−15%のEtOAc)によって精製して、110gの3−メトキシチオフェン2−カルバルデヒド(1)を得た;収率、70.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.91 - 9.78 (m, 1H), 8.15 - 7.99 (m, 1H), 7.23 - 7.08 (m, 1H), 3.97 (s, 3H)。
ステップ2
3Lの三つ首丸底フラスコ中に、中間体(1)(95g、669mmol)を、0℃にてジクロロメタン(2L)と共に充填した。この反応混合物に、三臭化ホウ素(184g、736mmol)を滴下して加えた。次に、反応混合物をrtにて撹拌し、そして、反応完了をTLCによって観察した。得られた混合物を、砕氷および塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ入れた。得られたスラリーを、セライトのパッドを通して濾過した。有機相を分離し、そして、水層をジクロロメタンによって数回抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、そして、粗混合物を、移動相としてジクロロメタンを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、69gの3−ヒドロキシチオフェン−2−カルバルデヒド(2)を得た;収率、80.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.49 (s, 1H), 9.96 - 9.75 (m, 1H), 8.00 - 7.79 (m, 1H), 6.77 - 6.74 (m, 1H)。
ステップ3
三つ首の3L丸底フラスコ中に、中間体(2)(40g、312mmol)を、窒素下で1,2−ジクロロエタン(2L)と共に充填した。この溶液に、塩化メチルマロニル(51.2g、375mmol)を滴下して加え、そして、反応混合物を2時間還流し、続いて、rtにてTEA(47.3g、468mmol)を加えた。反応完了をTLCによって観察し、そして、混合物をrtまで冷まし、水中に注ぎ入れた。反応混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を、分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の5−40%のEtOAc)によって精製して、20.5gのメチル5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(3)を得た;収率、31.2%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.96 (s, 1H), 8.29 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.78 (s, 3H)。
ステップ4
中間体(3)(30g、142.8mmol)を丸底フラスコに投入し、そして、それを0℃にて濃H2SO4(180mL)に加え、続いて、温度を維持しながら、HNO2(90mL)を滴下して加えた。反応完了をTLCによって観察した。得られた混合物を、氷水スラリー中に注ぎ入れ、そして、混合物を、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮して、粗化合物を得、そしてそれを、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタングラジエント)によって精製して、18.2gのメチル−2−ニトロ−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(4)を得た;収率、51.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.96 (s, 1H), 8.34 (s, 1H), 3.82 (s, 3H)。
ステップ5
中間体(4)(16g、62.7mmol)、酢酸(240mL)、および鉄粉末(31.6g、564.3mmol)を、500mLの一つ首丸底フラスコに投入した。反応混合物を2時間還流し、そして、反応完了をTLCによって観察した。酢酸を、粗反応混合物から留去した。得られた混合物を、カラムクロマトグラフィーによって精製して、10.5gのメチル2−アミノ−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(5)を得た;収率、74.4%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.38 (s, 1H), 8.18 (s, 2H), 5.99 (s, 1H), 3.73 (s, 3H)。
同じ様式で、以下の化合物を合成した:
実施例1
Figure 2021519825
ステップ6
スキーム5からの共通の中間体(5)(0.5g、2.22mmol)を、ベンズアルデヒドと共に100mLの一つ首丸底フラスコに投入した。触媒の酢酸をこの反応混合物に加え、80℃まで加熱した。出発物質を消費した後に、反応混合物を室温にし、そして、EtOHを溶媒として投入した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.209g、3.33mmol)を室温にて加えた。反応完了時に、溶媒を留去し、そして、水中でクエンチした。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出し、そして、無水硫酸ナトリウムを使用して乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮し、そして、得られた化合物をカラムクロマトグラフィー(DCM中の0−3%MeOHのグラジエント)によって精製して、0.35gのメチル2−(ベンジルアミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(8)を得た;収率、41.66%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 9.2 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.31-7.39 (m, 5H), 6.2 (s, 1H), 4.4-4.47 (s, 2H), 3.65-3.68 (s, 3H)。
ステップ7
100mLの一つ首丸底フラスコに、中間体(8)(0.3g、0.952mmol)をアセトンと共に投入した。この反応混合物に、CH3I(0.268g、1.904mmol)、K2CO3(0.26g、1.904mmol)を加え、そして、反応物を1時間還流した。TLCによって観察した反応の完了時に、溶媒を減圧下で濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物を水とジクロロメタンの間で分配させた。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、いずれの更なる精製なしで使用される、0.25gのメチル2−(ベンジル(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(9)を得た;収率、79.9%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.54 (s, 1H), 7.29-7.41 (m, 5H), 6.41 (s, 1H), 4.74 (s, 2H), 3.69 (s, 2H and 3H), 3.18 (s, 3H)。
ステップ8
50mLの一つ首フラスコに、中間体(9)(0.1g、0.303mmol)をCH3CN(10mL)と共に投入した。TMSI(0.06g、0.303mmol)を加え、そして、不活性条件下で2時間撹拌した。この反応混合物に、水を加え、そして、15分間撹拌した。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出した。有機相に飽和チオ硫酸ナトリウムを加え、有機層を減圧下で濃縮して、未精製の固体化合物を得、それを、ヘキサン中の20%の酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、50mgの2−(ベンジル(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例1)を得た;収率、55.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.18 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.30-7.41 (m, 5H), 6.53 (s, 1H), 4.77 (s, 2H), 3.2 (s, 3H), MS(ESI) 329.9(M+14); HPLC, 98%。
実施例2
Figure 2021519825
ステップ6
スキーム5からの共通の中間体(5)(0.7g、3.11mmol)を、4−フルオロベンズアルデヒド(0.385g、3.11mmol)と共に100mLの一つ首丸底フラスコに投入した。触媒の酢酸をこの反応混合物に加え、80℃まで加熱した。出発物質を消費した後に、反応混合物を室温にし、そして、EtOHを溶媒として投入した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.292g、34.66mmol)を室温にて加えた。反応完了時に、溶媒を留去し、そして、水中でクエンチした。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出し、そして、無水硫酸ナトリウムを使用して乾燥させた。有機層を減圧下で濃縮し、そして、得られた化合物をカラムクロマトグラフィー(DCM中の0−3%MeOHのグラジエント)によって精製して、0.5gのメチル2−(4−フルオロベンジルアミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(10)を得た;収率、50%。
ステップ7
100mLの一つ首丸底フラスコに、中間体(10)(0.5g、1.501mmol)をアセトンと共に投入した。この反応混合物に、CH3I(0.42g、13mmol)、K2CO3(0.41g、3mmol)を加え、そして、反応物を1時間還流した。TLCによって観察した反応の完了時に、溶媒を減圧下で濃縮して、粗化合物を得た。粗化合物を水とジクロロメタンの間で分配させた。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させて、いずれの更なる精製なしで使用される、0.35gのメチル2−((4−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(11)を得た;収率、67.3%。
ステップ8
50mLの一つ首フラスコに、中間体(11)(0.1g、0.288mmol)をCH3CN(10mL)と共に投入した。TMSI(0.057g、0.288mmol)を加え、そして、不活性条件下で2時間撹拌した。この反応混合物に、水を加え、そして、15分間撹拌した。化合物を、ジクロロメタンを使用して抽出した。有機相に飽和チオ硫酸ナトリウムを加え、有機層を減圧下で濃縮して、未精製の固体化合物を得、それを、ヘキサン中の20%の酢酸エチルで洗浄し、減圧下で乾燥させて、50mgの2−((4−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例2)を得た;収率、55.55%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.19 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.20-7.38 (m, 4H), 6.54 (s, 1H), 4.75 (s, 2H), 3.18 (s, 3H), MS(ESI) 347.7(M+14); HPLC, 97%。
実施例3
Figure 2021519825
ステップ6
スキーム5からの共通の中間体(5)(600mg、2.666mmol)と3−フルオロベンズアルデヒド(496mg、4.0mmol)の混合物に、HOAc(150μL)を加えた。得られた混合物をマイクロ波条件下、80℃にて1時間加熱した。反応混合物に、rtにてEtOH(15mL)とシアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.85g、29.33mmol)を加えた。得られた混合物を一晩撹拌し、そして、混合物を濃縮した。生成物に水を加え、そして、混合物をジクロロメタンで抽出した、そして、有機層を分離した。有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、240mgのメチル2−[(3−フルオロベンジル)アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(12)を得た;収率、27.0%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 9.14 (s, 1 H), 8.45 (s, 1H), 7.46 - 7.36 (m, 1H), 7.19 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.12 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 6.19 (s, 1H), 4.48 (s, 2H), 3.66 (s, 3H)。
ステップ7
DMF(30mL)中の中間体(12)(340mg、1.021mmol)の懸濁液に、rtにて炭酸カリウム(282mg、2.042mmol)、続いて、ヨウ化メチル(1.45g、10.21mmol)を加えた。得られた混合物を3時間かけて60℃まで加熱した。反応物をTLCによって観察し、そして、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物である300mgのメチル2−((3−フルオロベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(13)を得た;収率、84.7%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6):δ 8.53 (s, 1 H), 7.42 - 7.40 (m, 1H), 7.13-7.09 (m, 3H), 6.37 (s, 1H), 4.74(s, 2H), 3.68 (s, 3H), 3.18 (s, 3 H)。
ステップ8
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(13)(300mg、0.864mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、20℃にてヨウ化トリメチルシリル(346mg、1.73mmol)を加え、そして、混合物をその温度にて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濾過し、そして、ケーキを少量のアセトニトリルで洗浄して、150mgの2−[(3−フルオロベンジル)(メチル)アミノ]−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(Examle3)を得た;収率、52.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.56 (s, 1H), 7.42-41 (m, 1H), 7.18 - 7.07 (m, 3H), 6.49 (s, 1H), 4.76 (s, 2H), 3.20 (s, 3H); 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -112.63; LC-MS (ESI): 334(M+H); HPLC:, 98.5%。
実施例4
Figure 2021519825
ステップ6
ジクロロメタン(60mL)中のスキーム5からの共通の中間体(5)(4.5g、20.0mmol)とジ−tert−ブチルジカルボナート(8.73g、40.0mmol)の溶液に、rtにてトリエチルアミン(4.05g、40.0mmol)とN,N’−ジメチルアミノピリジン(366mg、3mmol)を加えた。得られた混合物をrtにて4時間撹拌し、反応完了時に真空中で濃縮し、そして、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3.0gのメチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(14)を得た;収率:46.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 11.58 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 6.54 (s, 1H), 3.73 (s, 3H), 1.48 (s, 9H)。
ステップ7
DMF(60mL)中の中間体(14)(3.0g、9.23mmol)と炭酸カリウム(2.55g、18.46mmol)の溶液に、rtにてヨウ化メチル(13.1g、92.31mmol)を加えた。得られた混合物をN2下、4時間かけて60℃まで加熱した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮し、そして、粗生成物を水(50mL)で希釈し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、次のステップに更なる精製なしで使用される、3.5gのメチル2−((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(15)を得た;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.78 (s, 1 H), 6.86(s, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 3.39 (s, 3H), 1.52 (s, 9H)。
ステップ8
ジクロロメタン(30mL)中の中間体(15)(3.5g、9.23mmol)の溶液に、rtにてトリフルオロ酢酸(10mL)を加え、16時間撹拌した。完了時に、反応混合物を、真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、ジエチルエーテルと共に粉砕し、濾過して、黄色の固形物として2.0gのメチル2−(メチルアミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(16)を得た;収率、90.9%(ステップ13と14を通じて);1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.43 (s, 1H) 6.08 (s, 1 H), 3.66 (s, 3 H), 3.40 (s, 3H)。
ステップ9
DMF(5mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol)と炭酸カリウム(461mg、3.34mmol)の溶液に、rtにて1−(ブロモメチル)−3−メトキシベンゼン(1.34g、6.69mmol)を加え、そして、混合物をN2下、60℃にて4時間加熱した。反応完了後に、混合物を、真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で溶解し、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として500mgのメチル2−((3−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(17)を得た;収率:83.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.51 (s, 1H), 7.28 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 8.88-8.84 (m, 3 H), 6.36 (s, 1H), 4.68 (s, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.15 (s, 3H)。
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(17)(400mg、1.114mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(346mg、1.66mmol)を加え、そして、混合物を16時間撹拌した。反応完了後に、その混合物を濾過し、そして、粗生成物を、アセトニトリルで洗浄し、真空中で乾燥させて、190mgの2−((3−メトキシベンジル)−(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例4)を得た;収率:49.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.16 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.28 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.91 - 6.81 (m, 3H), 6.49 (s, 1H), 4.71 (s, 2H), 3.73 (s, 3H), 3.17 (s, 3H), LC-MS (ESI): 346(M+H)+; HPLC:, 98.8%。
実施例5
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(10mL)中の実施例4からの中間体(16)(400mg、1.67mmol)と炭酸カリウム(691mg、5.01mmol)の溶液に、rtに(ブロモメチル)シクロヘキサン(1.18g、6.68mmol)を加え、そして、N2下、60℃にて4時間加熱した。反応完了後に、その溶液を濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で処理し、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、470mgのメチル2−((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(18)を得た、収率:83.9%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.46 (s, 1H), 6.26 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.28 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 3.10 (s, 3H), 1.79-1.59 (m, 6H), 1.21-1.08 (m, 3H), 1.00-0.93 (m, 2H)。
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(18)(400mg、1.194mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(477.6mg、2.388mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了後に、その溶液を濃縮し、そして、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、240mgの2−((シクロヘキシルメチル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例5)を得た;収率:62.5%;1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 12.28 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 3.28 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 3.17 (s, 3H), 1.82 - 1.69 (m, 6H), 1.32 - 1.15 (m, 3H), 1.04-0.95 (m, 2H), LC-MS (ESI): 322(M+H)+; HPLC:, 98.1%。
実施例6
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(10mL)中の実施例4からの中間体(16)(380mg、1.59mmol)と炭酸カリウム(439mg、3.18mmol)の溶液に、rtにて1−(ブロモメチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.14g、4.77mmol)を加え、そして、その混合物を60℃にて4時間加熱した。反応完了後に、その混合物を真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で処理し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、550mgのメチル2−(メチル(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(19)を得た;収率:87.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.54 (s, 1 H), 7.69-7.55 (m, 4 H), 6.41 (s, 1H), 4.83 (s, 2 H), 3.67 (s, 3 H), 3.18(s, 3 H)。
ステップ10
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(19)(250mg、0.63mmol)をジクロロメタン(8mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(504mg、2.52mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて1.5時間撹拌した。反応完了後に、ジエチルエーテル(30mL)を加え、そして、その混合物を濃縮した。未精製の固形物に、25mLの溶媒混合物(メタノール:ジクロロメタン;20:1)を加え、そして、その混合物を30分間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、そして、濾過ケーキを少量のメタノールで洗浄して、黄色の固形物として190mgの2−(メチル(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例6)を得た;収率:78.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.15 (s, 1 H), 8.57 (s, 1 H), 7.69-7.56 (m, 4 H), 6.52 (s, 1H), 4.85 (s, 2 H), 3.21 (s, 3 H); 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -61.08; LC-MS (ESI): 384(M+H)+; HPLC:, 99.6%。
実施例7
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(10mL)中の中間体(16)(380mg、1.59mmol)と炭酸カリウム(439mg、3.18mmol)の溶液に、rtにて1−(ブロモメチル)−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(1.46g、4.77mmol)を加え、そして、その混合物をN2下、60℃に4時間加熱した。反応完了後に、混合物を濃縮し、そして、粗生成物を。水で処理し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として500mgの所望の生成物、2−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(20)を得た;収率:67.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.56 (s, 1 H), 8.07(s, 1 H), 7.97 (s, 1 H), 6.44 (s, 1H), 4.91 (s, 2 H), 3.68 (s, 3 H), 3.22 (s, 3 H)。
ステップ10
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(20)(250mg、0.54mmol)をジクロロメタン(8mL)の中で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(424mg、2.12mmol)を加え、そして、得られた混合物を1.5時間撹拌した。反応完了後に、ジエチルエーテル(30mL)は、混合物に加え、真空中で濃縮した。未精製の固体生成物に、ジクロロメタンとメタノール(20:1)を含有する溶媒混合物を加えた。その混合物を30分かん撹拌し、そして、懸濁液を濾過した。濾過ケーキを少量のメタノールで洗浄して、黄色の固形物としての200mgの所望の化合物、2−((3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例7)を得た;収率:82.3%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.18 (s, 1 H), 8.60 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 7.98 (s, 1H), 6.55 (s, 1 H), 4.94 (s, 2 H), 3.24 (s, 3 H); 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -61.29; LC-MS (m/z, ESI): 452(M+H)+; HPLC:, 98.2%。
実施例8
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(10mL)中の実施例4からの中間体(16)(700mg、2.93mmol)と炭酸セシウム(1.91g、5.86mmol)の溶液に、rtにてテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチルメタンスルホナート(2.84g、14.6mmol)を加え、そして、得られた混合物をマイクロ波条件下、100℃まで5時間かけて加熱した。反応完了後に、反応混合物を、真空中で濃縮し、得られた粗生成物を、水(50mL)で溶解し、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として550mgの所望のメチル2−(メチル((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(21)を得た;収率:55.7%;1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.33 (s, 1H), 5.84 (s, 1H), 4.00 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.88 (s, 3H), 3.37 (t, J = 11.8 Hz, 2H), 3.29 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 3.14 (s, 3H), 2.06 (s, 2H), 1.43-1.38 (m, 3H)。
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(21)(450mg、1.34mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(534mg、2.67mmol)を加え、そして、その混合物を16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を、真空中で濃縮し、prep−HPLCによって精製して、90mgの所望の生成物、2−(メチル((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例8)を得た;収率:20.1%;1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 12.24 (s, 1 H), 8.46 (s, 1H), 5.98 (s, 1H), 4.00 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 3.41-3.34 (m, 4H), 3.20 (s, 3H), 1.62-1.57 (m, 6H), 1.43-1.40(m, 3 H); LC-MS (ESI): 324 (M+H)+; HPLC:, 98.5%。
実施例9
Figure 2021519825
ステップ6
DMF(15mL)中の共通の中間体(5)(400mg、1.78mmol、1.0eq)、3−メトキシ安息香酸(325mg、2.14mmol、1.2eq)、およびHATU(1.01g、2.67mmol、1.5eq)の溶液に、rtにてジイソプロピルエチルアミン(689mg、5.34mmol、3.0eq)を加えた。反応混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をTLCによって観察した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、398mgのメチル2−(3−メトキシベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(22)を得た、収率:62.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.37 (s, 1 H), 8.86 (s, 1H), 7.61-7.51 (m, 3 H), 7.24 (d, J = 8 Hz, 1 H), 6.95 (s, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.75 (s, 3H)。
ステップ7
DMF(10mL)中の中間体(22)(300mg、0.84mmol、1.0eq)とK2CO3(232mg、1.68mmol、2.0eq)の溶液に、rtにてヨードメタン(1.19g、8.4mmol、10eq)を加えた。次に、その混合物を、N2下で70℃まで加熱し、そして、その温度にて2時間撹拌した。その混合物を濃縮した。残渣を、水(50mL)で溶解し、そして、その溶液を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、274mgの生成物メチル2−(3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(23)を得た、収率:87.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.88 (s, 1H), 7.44 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.19-7.11 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.48 (s, 3H)。
ステップ8
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(23)(210mg、0.56mmol、1.0eq)を乾燥ジクロロメタン(14mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(280mg、1.40mmol、2.5eq)を加え、そして、得られた混合物をrtにて16時間撹拌した。混合物を濃縮し、濾過し、そして、粗生成物をメタノールと共に粉砕して、150mgの生成物2−(3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例9)を得た、収率:74.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.64 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.74 (t, J = 8 Hz, 1H), 7.20-7.12 (m, 4H), 3.80 (s, 3H), 3.48 (s, 3H); LC-MS (ESI): 360 (M+H), 382 (M+23); HPLC:, 97.2%。
実施例10
Figure 2021519825
ステップ6
DMF(25mL)中の共通の中間体(5)(950mg、4.22mmol)、シクロヘキサンカルボン酸(648mg、5.07mmol)およびHATU(2.41g、6.33mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.63g、12.7mmol)を加え、そして、反応混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了時に、混合物を、真空中で濃縮し、水(50mL)を加え、そして、rtにて30分間撹拌した。得られた懸濁液を、濾過し、そして、濾過ケーキをジエチルエーテルで洗浄して、黄色の固形物として、800mgの所望の生成物、メチル2−(シクロヘキサンカルボキサミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(24)を得た;収率:56.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.00 (s, 1 H), 8.80 (s, 1 H), 6.70 (s, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 2.46-2.41 (m, 1 H), 1.84-1.81 (m, 4 H), 1.75-1.72 (m, 1 H), 1.41-1.38 (m, 2 H), 1.21-1.14 (m, 3H)。
ステップ7
DMF(20mL)中の中間体(24)(500mg、1.49mmol)と炭酸カリウム(621mg、4.47mmol)の溶液に、rtにてヨウ化メチル(3.18g、22.3mmol)を加え、そして、得られた混合物をN2雰囲気下、70℃にて4時間加熱した。反応完了後に、その溶液混合物を真空中で濃縮し、そして、得られた粗生成物を水(20mL)で溶解した。反応混合物をEtOAcで数回抽出し、そして、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗混合物を、真空中で濃縮し、そして、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として330mgの所望の生成物、メチル2−(N−メチルシクロヘキサンカルボキサミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]−ピラン−6−カルボキシラート(25)を得た;収率:63.4%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ, 8.80 (s, 1 H),7.00 (s, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 3.57 (s, 3 H), 2.97-2.94 (m, 1 H), 1.81-1.64 (m, 4 H), 1.37-1.33 (m, 4 H), 1.20-1.14 (m, 2H)。
ステップ8
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(25)(340mg、0.97mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(389mg、1.95mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濾過し、そして、濾過ケーキをアセトニトリルで洗浄して、300mgの所望の生成物、2−(N−メチルシクロヘキサン−カルボキシアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例10)を得た;収率:91.9%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.58 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 3.58 (s, 3H), 2.97 (s, 1H), 1.72-1.20 (m, 10H); LC-MS (ESI): 336 (M+H)+; HPLC:, 99.6%。
実施例11
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(30mL)中の実施例4からの中間体(16)(900mg、4.0mmol)、4,4−フルオロ安息香酸(672mg、4.8mmol)および(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム−3−オキシドヘキサフルオロホスフェート)(2.28g、6.0mmol)の溶液に、rtにてN,N’− ジイソプロピルエチルアミン(1.55g、12.0mmol)を加え、そして、反応混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をTLCによって観察した。反応完了時に、反応混合物を、真空中で濃縮し、水(50mL)で処理し、そして、得られた混合物をrtにて30分間撹拌した。混合物を濾過し、そして、黄色の固形物をジエチルエーテルによって洗浄して、890mgのメチル2−(4−フルオロベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(26)を得た;収率、64.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.41 (s, 1 H), 8.85 (s, 1H), 8.12-8.08 (m, 2 H), 7.44 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), 6.93 (s, 1H), 3.75 (s, 3H)。
ステップ10
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(26)(300mg、0.831mmol)を乾燥アセトニトリル(30mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(346mg、1.66mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を、濾過し、そして、粗生成物を、アセトニトリルで洗浄し、真空中で乾燥させて、200mgの2−(4−フルオロ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例11)を得た;収率、69.4%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.65 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.74 (t, J = 8 Hz, 2H), 7.37 (t, J = 8 Hz, 2H), 7.14 (s, 1H), 3.49 (s, 3H), 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -108.66; LC-MS (ESI): 348 (M+H); HPLC: 97.2%。
実施例12
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(50mL)中の実施例4からの中間体(16)(800mg、3.35mmol)と炭酸セシウム(2.18g、6.69mmol)の溶液に、rtにてtert−ブチル4−[{(メチルスルホニル)オキシ}メチル]ピペリジン−1−カルボキシラート(4.90g、16.7mmol)を加え、続いて、N2雰囲気下、100℃にて16時間加熱した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮した。粗生成物を、水(30mL)で溶解し、そして、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1.4gのtert−ブチル4−(((6−(メトキシ−カルボニル)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)(メチル)アミノ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(27)を得た;収率、94.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.48 (s, 1H), 6.32 (s, 1H), 4.44 (s, 1H), 3.92 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 3.67 (s, 3H), 3.36 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 3.22-3.20 (m, 3H), 3.11 (s, 3H), 1.57 (t, J = 14.8 Hz, 3H), 1.37 (s, 9H), 1.15 - 1.04 (m, 1H), 0.95 (dd, J = 12.4, 8.6 Hz, 2H)。
ステップ10
ジクロロメタン(20mL)中の中間体(27)(1.1g、2.52mmol)の溶液に、rtにてTFA(7mL)を加え、そして、混合物をN2雰囲気下で2時間撹拌した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮し、そして、得られた粗生成物を、ジエチルエーテルと共に粉砕して、570mgの所望の生成物、メチル2−(メチル(ピペリジン−4−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(28)を得た;収率:67.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.51 (s, 2H), 8.19 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.40 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.12 (s, 3H), 3.26-3.24 (m, 2 H), 2.83-281 (m, 2H), 2.08-2.06 (m, 1H), 1.75 (d, J = 12.9 Hz, 2H), 1.34-1.31 (m, 2H)。
ステップ11
THF(40mL)中の中間体(28)(600mg、1.79mmol)の溶液に、rtにてパラホルム(269mg、8.95mmol)とトリアセトオキシボロヒドリドナトリウム(759mg、3.58mmol)を加え、そして、1時間撹拌した。反応完了後に、混合物をジクロロメタン(〜200mL)中に注ぎ入れて、透明の溶液を得た。この溶液を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、590mgの所望の生成物、メチル2−(メチル((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(29)を得た;収率:94.1%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.50 (s, 1H), 6.32 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.37 (dd, J = 17.9, 7.1 Hz, 5H),3.17-3.09 (m, 5H), 1.97-1.89 (m, 1 H), 1.70 (d, J = 11.9 Hz, 2H), 1.49 - 1.27 (m, 2H), 1.21-1.13 (m, 2H)。
ステップ12
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(29)(500mg、1.43mmol)を乾燥アセトニトリル(25mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(1.72g、8.58mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて1.5時間撹拌した。反応完了後に、水(1mL)とジエチルエーテル(100mL)を反応混合物に加え、そして、その懸濁液を濾過した。得られた固体生成物をprep−HPLCによって精製して、黄色の固形物として110mgの所望の生成物、2−(メチル((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例12)を得た;収率:23.0%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.15 (s, 1H), 9.25 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 6.46 (s, 1H), 3.43-3.40 (m, 4H), 3.15 (s, 3H), 2.88-2.85 (m, 2H), 2.72 (s, 3H), 2.00 (s, 1H), 1.82 (d, J = 13.7 Hz, 2H), 1.42-1.39 (m, 2H); 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6): δ -73.50; LC-MS (ESI): 337(M+H)+; HPLC: 97.3%。
実施例13
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(80mL)中の実施例4からの中間体(16)(700mg、2.93mmol)とK2CO3(809mg、5.86mmol)の溶液に、rtにて3−(ブロモメチル)ピリジンの臭化水素酸塩(1.11g、4.39mmol)を加え、そして、反応混合物をN2雰囲気下、70℃にて5時間撹拌した。反応完了後に、混合物を真空中で濃縮し、そして、粗生成物を、水(50mL)で希釈し、続いて、EtOAcで数回抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固形物として550mgの所望の生成物、メチル2−(メチル(ピリジン−3−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]−ピラン−6−カルボキシラート(30)を得た;収率:56.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.54-8.51 (m, 3 H), 7.71 (d, J = 4.8 Hz, 1 H), 7.40-7.37 (m, 1 H), 6.42 (c, 1 H), 4.76 (s, 2 H), 3.68 (s, 3 H), 3.18 (s, 3 H)。
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(30)(460mg、1.39mmol)を乾燥アセトニトリル(60mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(834mg、4.17mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて30分間撹拌した。反応完了後に、水(1mL)を混合物に加え、固形物を沈殿させた。得られた懸濁液を濾過し、そして、得られた固体生成物をprep−HPLCによって精製して、黄色の固形物として110mgの所望の生成物、2−(メチル(ピリジン−3−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ−[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例13)を得た;収率:25.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.70-8.67 (m, 2 H), 8.59 (s, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.69-7.67 (m, 1 H), 6.52 (s, 1 H), 4.86 (s, 2 H), 3.22 ( s, 3 H); LC-MS (ESI): 317(M+H)+; HPLC: 97.2%。
実施例14
Figure 2021519825
ステップ9
DMF(20mL)中の実施例4からの中間体(16)(500mg、2.09mmol)と炭酸カリウム(578mg、4.18mmol)の溶液に、rtにて2−(ブロモメチル)チオフェン(735mg、4.18mmol)を加え、そして、その混合物をN2雰囲気下、1時間かけて60℃まで加熱した。反応完了後に、混合物を、真空中で濃縮し、そして、生成物を、水(20mL)で処理し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、茶色の固形物として300mgの所望の生成物、メチル2−(メチル(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(31)を得た;収率、42.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.55 (s, 1 H), 7.48 (d, J = 5.2 Hz, 1 H), 7.15 (d, J = 3.2 Hz, 1 H), 7.01 (d, J = 4.0 Hz, 1 H), 6.44 (s, 1 H), 4.88 (s, 2 H), 3.68 (s, 3 H), 3.11( s, 3 H)。
ステップ10
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(31)(270mg、0.81mmol)を乾燥アセトニトリル(50mL)で溶解した。その溶液に、rtにてヨウ化トリメチルシリル(324mg、1.62mmol)を加え、そして、その混合物をrtにて2時間撹拌した。反応完了後に、水(1mL)を混合物に加え、そして、固形物を沈殿させた。得られた懸濁液を濾過した。濾過ケーキを少量のメタノールで洗浄し、そして、真空中で乾燥させて、黄色の固形物として90mgの所望の生成物、2−(メチル(チオフェン−2−イルメチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例14)を得た;収率:34.6%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.18 (s, 1 H), 8.58 (s, 1 H), 7.49 (d, J = 8.2, 1 H), 7.16 (s, 1 H), 7.01 (s, 1 H), 6.55 (s, 1 H), 4.90 (s, 2 H), 3.14 (s, 3 H); LC-MS (ESI): 322 (M+H)+; HPLC: 96.3%。
実施例15
Figure 2021519825
DMF(50mL)中の実施例4からの中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにて3−(トリフルオロメチル)安息香酸(517mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)を加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、300mgの生成物、メチル2−(N−メチル−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(32)を得た;収率34.9%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(32)(210mg、0.63mmol、1.0eq)をDCM(100mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(376mg、1.88mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて18時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮してDCMを除去し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、180mgの最終生成物2−((3−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例15)を得た;収率:88.7%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.68 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.94 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.76 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.16 (d, J=0.4 Hz, 1H), 3.45 (s, 3H), 19F NMR(332 MHz, DMSO-d6) δ-61.21(s) LC-MS (ESI): 398.05 (M+H)+; HPLC: 220 nm, 95.5%; 254 nm, 95.6%。
実施例16
Figure 2021519825
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液を、rtにて4−メトキシ安息香酸エステル(413mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、450mgのメチル2−(4−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(33)を得た;収率57.6%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(33)(450mg、1.21mmol、1.0eq)をDCM(150mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(723mg、3.62mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮してDCMを除去し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、320mgの最終生成物、2−(4−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例16)を得た;収率:88.7%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.61 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 7.62 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.09 (s, 1H), 7.76 (d, J=8.8 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.52 (s, 3H)。 LC-MS (ESI): 360.00 (M+H)+; HPLC: 220 nm, 99.1%; 254 nm, 98.2%。
実施例17
Figure 2021519825
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液を、rtにて2−メトキシ安息香酸エステル(413mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、477mgのメチル2−(2−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(34)を得た;収率61.1%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(34)(477mg、1.28mmol、1.0eq)をDCM(180mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(767mg、3.83mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮してDCMを除去し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、376mgの最終生成物、2−(2−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例17)を得た;収率:81.9%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.67 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 7.52 (m, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.09-7.05 (m, 2H), 3.81 (s, 3H), 3.33 (s, 3H)。 LC-MS (ESI): 360.05 (M+H)+; HPLC: 220 nm, 99.4%; 254 nm, 99.0%。
実施例18
Figure 2021519825
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにてテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(353mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、無水Na2SO4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、600mgのメチル2−(N−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(35)を得た;収率81.7%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(35)(300mg、0.85mmol、1.0eq)をDCM(120mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(512mg、2.56mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、227mgの最終生成物、2−(N−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例18)を得た;収率:78.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.59 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 7.03 (s, 1H), 3.86 (m, 2H), 3.58 (s, 3H), 3.42 (m, 3H), 1.71 (m, 2H), 1.62 (m, 2H)。 LC-MS (ESI): 338.05 (M+H)+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm, 100%。
実施例19
Figure 2021519825
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにて4−フルオロ−3−メトキシ安息香酸エステル(462mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、565mgのメチル2−(4−フルオロ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(36)を得た;収率69.0%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(36)(300mg、0.77mmol、1.0eq)をDCM(120mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(460mg、2.30mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、250mgの最終生成物、2−(4−フルオロ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例19)を得た;収率:86.4%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.66 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 7.47 (dd, 1H),7.36 (m, 1H), 7.22(m, 1H), 7.12 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.58 (s, 3H), 3.48 (s, 3H); 19F NMR (332 MHz, DMSO-d6) δ -131.20 (m)。 LC-MS (ESI): 378.00 (M+H)+; HPLC: 220 nm, 97.6%; 254 nm, 97.0%。
実施例20
Figure 2021519825
DMF(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とHATU(1.19g、3.14mmol、1.5eq)の溶液に、rtにて4−(トリフルオロメチル)安息香酸(517mg、2.72mmol、1.3eq)とDIEA(808mg、6.27mmol、3.0eq)に加えた。混合物をrtにて16時間撹拌した。反応物をLCMSとHPLCによって観察した。反応完了後に、溶液を濃縮した。残渣を、DCM:MeOH=20:1と水で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を、Na2SO4を用いて乾燥させ、粗生成物を濃縮した。未精製物をFCCによって精製して、247mgのメチル2−(N−メチル−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(37)を得た;収率28.7%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(37)(207mg、0.50mmol、1.0eq)をDCM(60mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(604mg、3.02mmol、6.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて5日間撹拌した。反応完了後に、混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過して、129mgの最終生成物、2−(4−フルオロ−3−メトキシ−N−メチルベンズアミド)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例20)を得た;収率:64.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.68 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 7.88 (q, 4H),7.16 (s, 1H), 3.44(s, 3H), 19F NMR (332 MHz, dmso) δ -61.46(s), LC-MS (ESI): 461.05 (M+Na+MeCN)+; HPLC: 220 nm, 99.0%; 254 nm, 99.0%。
実施例21
Figure 2021519825
DMF(40mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とK2CO3(865mg、6.27mmol、3.0eq)の溶液に、70℃にて1−(クロロメチル)−4−メトキシベンゼン(491mg、3.14mmol、1.5eq)を加えた。混合物をN2下、70℃にて3時間撹拌し、TLCによって観察した。濃縮後に、残渣をDCMで溶解し、シリカゲルによって濾過し、そして、FCCによって精製して、480mgのメチル2−((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(38)を得た;収率:63.9%。
Figure 2021519825
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(38)(190mg、0.53mmol、1.0eq)をDCM(10mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(317mg、1.59mmol、3.0eq)を、0℃にて前記溶液に加えた。混合物を0℃にて1時間撹拌し、TLCによって観察した。混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHで洗浄して、105mgの最終生成物、2−((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例21)を得た;収率:57.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.15 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 7.22 (d, J=8.4 Hz, 2H), 6.92(d, J=8.8 Hz, 2H), 6.51(s, 1H), 4.64 (s, 2H), 3.71(s, 3H), 3.13(s,3H); LCMS (ESI): 368.25 [M+Na]+, 713.45 [2M+Na]+; HPLC: 220 nm, 97.3%; 254 nm, 97.5%。
実施例22
Figure 2021519825
DMF(40mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とK2CO3(865mg、6.27mmol、3.0eq)の溶液に、70℃にて1−(ブロモメチル)−2−メトキシベンゼン(631mg、3.14mmol、1.5eq)を加えた。混合物をN2下、70℃にて1時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。濃縮後に、残渣をDCMで溶解し、シリカゲルによって濾過し、そして、FCCによって精製して、480mgのメチル2−((2−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(39)を得た;収率:46.6%。
Figure 2021519825
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(39)(270mg、0.75mmol、1.0eq)をDCM(10mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(451mg、2.25mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて1時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHで洗浄して、170mgの最終生成物、2−((4−メトキシベンジル)(メチル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例22)を得た;収率:65.5%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.16 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.11(dd, 1H), 7.03 (dd, 1H), 6.91(m, 1H), 4.64(s, 2H), 3.78(s, 3H), 3.14(s, 3H); LCMS (ESI): 713.45 [2M+Na]+; HPLC: 220 nm, 98.2%; 254 nm,98.0%。
実施例23
Figure 2021519825
DMF(40mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とK2CO3(865mg、6.27mmol、3.0eq)の溶液に、70℃にて1−(ブロモメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(749mg、3.13mmol、1.5eq)を加えた。混合物をN2下、70℃にて1時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。濃縮後に、残渣をDCMで溶解し、シリカゲルによって濾過し、そして、FCCによって精製して、370mgのメチル2−(メチル(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボキシラート(40)を得た;収率:45.5%。
Figure 2021519825
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(40)(270mg、0.68mmol、1.0eq)をDCM(10mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(408mg、2.04mmol、3.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。混合物をRTにて16時間撹拌し、TLCとLCMSによって観察した。混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHで洗浄して、195mgの最終生成物、2−(メチル(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)アミノ)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例23)195mgを得た;収率:74.8%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.17 (s, 1H), 8.56 (s, 1H), 7.72 (d, J=8Mz, 1H), 7.48(d, J=8Hz, 1H), 6.48 (s, 1H), 4.84(s, 3H), 3.20(s, 3H); LCMS (ESI): 384.05 [M+H]+; HPLC: 220 nm, 97.7%; 254 nm,98.3%。
実施例24
Figure 2021519825
MeCN(50mL)中の中間体(16)(500mg、2.09mmol、1.0eq)とDMAP(128mg、1.05mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて3−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(907mg、4.39mmol、2.1eq)とDIEA(1.88g、14.63mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、719mgのN−(6−((l1−オキシダニル)カルボニル)−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(41)を得た;収率87.2%。
Figure 2021519825
50mLの一つ首フラスコ中、中間体(41)(300mg、0.73mmol、1.0eq)をDCM(12mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(733mg、3.66mmol、5.0eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、160mgの最終生成物2−((3−メトキシ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(69ulfonamide))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例24)を得た;収率:55.2%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.71 (s, 1H), 8.81 (s,1H), 7.54 (t, J=8Hz, 1H), 7.33 (m, 2H), 7.23 (t, J=2.2 Hz, 1H), 3.77(s, 3H), 3.32 (s, 3H); LCMS (ESI): 418.10 [M+Na]+; HPLC: 220 nm, 99.6%; 254 nm,99.4%。
実施例25
Figure 2021519825
MeCN(40mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol、1.0eq)とDMAP(102mg、0.84mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド(518mg、2.51mmol、1.5eq)とDIEA(1.51g、11.69mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、450mgのメチル2−((4−メトキシ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(70ulfonamide))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(42)を得た;収率65.7%。
Figure 2021519825
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(42)(432mg、1.06mmol、1.0eq)をDCM(20mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(987mg、4.93mmol、4.6eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、270mgの最終生成物2−((4−メトキシ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例25)を得た;収率:64.7%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.75 (s, 1H), 8.81 (s,1H), 7.73 (d, J=8.8 Hz, 2H), 7.12 (d, J=8.8 Hz, 2H), 6.88 (s, 1H), 3.80(s, 3H), 3.28 (s, 3H); LCMS (ESI): 396.00 [M+H]+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm,100%。
実施例26
Figure 2021519825
MeCN(30mL)中の中間体(16)(310mg、1.3mmol、1.0eq)とDMAP(83mg、0.68mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(380mg、1.94mmol、1.5eq)とDIEA(1.26g、9.77mmol、7.5eq)を加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、434mgのメチル2−((4−フルオロ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(43)を得た;収率84.2%。
Figure 2021519825
100mLの一つ首フラスコ中、中間体(43)(434mg、1.09mmol、1.0eq)をDCM(40mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(633mg、3.28mmol、3eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて16時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、370mgの最終生成物2−((4−フルオロ−N−メチルフェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例26)を得た;収率:88.3%;1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 12.10 (s, 1H), 8.76 (s,1H), 7.82 (m, 2H), 7.21 (d, J=8 Hz, 2H), 6.69 (s, 1H), 3.38(s, 3H); 19F NMR(332 MHz, CDCl3): δ -100.90 (s); LCMS (ESI): 406.65 [M+Na]+; HPLC: 220 nm, 97.9%; 254 nm,96.5%。
実施例27
Figure 2021519825
MeCN(40mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol、1.0eq)とDMAP(102mg、0.83mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(914mg、3.73mmol、2.2eq)とDIEA(1.51g、11.68mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、544mgのメチル2−((N−メチル−4−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(44)を得た;収率72.7%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(44)(544mg、1.22mmol、1.0eq)をDCM(100mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(730mg、3.65mmol、3eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、400mgの最終生成物2−((N−メチル−4−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例27)を得た;収率:75.9%;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 12.83 (s, 1H), 8.83 (s,1H), 8.01 (q, 4H), 6.98 (s, 1H), 3.34(s, 3H); 19F NMR(332 MHz, DMSO): δ 61.86 (s); LCMS (ESI): 456.05 [M+Na]+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm, 100%。
実施例28
Figure 2021519825
MeCN(40mL)中の中間体(16)(400mg、1.67mmol、1.0eq)とDMAP(102mg、0.83mmol、0.5eq)の溶液に、RTにて3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド(614mg、2.51mmol、1.5eq)とDIEA(1.51g、11.68mmol、7.0eq)を加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。濃縮後に、残渣を、MeOHと共に粉砕し、そして、濾過して、459mgのメチル2−((N−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−2−イル)−3−メトキシ−N−メチルベンゼンスルホンアミド(45)を得た;収率61.3%。
Figure 2021519825
250mLの一つ首フラスコ中、中間体(45)6−2(459mg、1.03mmol、1.0eq)をDCM(100mL)で溶解(dissolver)した。TMSI(1.03g、5.13mmol、5eq)を、RTにて前記溶液に加えた。その混合物をRTにて48時間撹拌し、LCMSとHPLCによって観察した。その混合物を濃縮し、CH3CNおよび水と共に粉砕し、濾過し、そして、MeOHおよびエーテルで洗浄して、290mgの最終生成物2−((N−メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル)スルホンアミド(sulfonamido))−5−オキソ−5H−チエノ[3,2−b]ピラン−6−カルボン酸(実施例28)を得た;収率:65.2%;1H NMR (400 MHz, DMSO): δ 12.86 (s, 1H), 8.83 (s,1H), 8.17 (d, J=4 Hz, 1H),8.05 (t, J=8 Hz, 2H), 7.88 (t, J=8 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 3.35(s, 3H); 19F NMR(332 MHz, DMSO-d6): δ 61.43 (s); LCMS (ESI): 434.05 [M+H]+; HPLC: 220 nm, 100%; 254 nm, 100%。
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
Figure 2021519825
MTS細胞増殖アッセイ
本発明のモノカルボン酸輸送体の阻害の細胞毒性を決定し、これを表1に示した。MCT阻害の抗増殖効果は、固形および血液腫瘍細胞株のパネルにわたって調査された。細胞を、それらの適切な増殖培地において、規定とおりに培養した。1日目、5,000〜20,000の細胞/ウェルが96ウェルプレート中に播種した。培地の蒸発を防ぐため、リン酸緩衝食塩水溶液100μLを外部ウェルに添加した。プレートを、5%のCO2の存在下、37℃において一晩、成長培地でインキュベートした。2日目、乾燥重量化合物ストックを、100%のDMSO中20mMの濃度で溶解した。化合物を、アッセイ培地;10mM乳酸培地(グルコース、ピルバート、およびグルタミン不含);RPMI培地または10nM〜100μMの最終用量範囲をもたらすのに適切な培地でさらに希釈した。96ウェルプレート内の成長培地をアッセイ培地(10mMの乳酸培地、RPMI培地または適切な培地)で置き換え、そして、プレート内の各ウェルに対して、アッセイ培地による段階希釈または事前調製した溶液によって様々な濃度にて化合物を加えた。次いで、プレートを、5%のCO2の存在下、37℃にて適用後さらに72時間インキュベートした。5日目、20μLのCellTiter 96 AQ MTS試薬を各ウェルに添加し、そしてプレートを2時間、インキュベーターに戻した。乳酸培地の場合、培地を100μLの増殖培地および20μLのCellTiter 96 AQ MTS試薬に置き換えた。MTSは、代謝活性細胞中のデヒドロゲナーゼ酵素によって生成されるNADPHまたはNADHによって、組織培養培地中で可溶性である着色ホルマザン生成物へと生体還元(bioreduced)される。着色ホルマザン生成物の量は、培地の生細胞の数に直接比例する。プレートの吸光度を、490nmの測定波長を使用して、Synergy H4プレートリーダー上で読み取った。適用量応答曲線をプロットし、そしてGraphPrismを使用して、IC50値を計算した。IC50値は、化合物処理シグナル対ビヒクル処理シグナルから計算された増殖の50%阻害を引き起こす化合物の濃度と等しい。
MTT細胞増殖アッセイ
MTT試験は、MTSアッセイに類似した細胞生存率を評価するための比色分析法である。NAD(P)H依存性細胞酸化還元酵素は、限定条件下で生存細胞の存在数を反映し得る。これらの酵素は、テトラゾリウム色素MTT、3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミドをその不溶性ホルマザンへと還元することができ、そして、そのホルマザンが紫色である。MTT粉末を、ストック溶液としてダルベッコ製のリン酸緩衝生理食塩水、pH=7.4(DPBS)で5mg/mlまで溶解する。96ウェルプレート内の細胞と試験化合物を、MTSアッセイで記載したとおり100μL/ウェルの終量を含有するように調製した。アッセイを、先のMTSアッセイと同様に実施した。インキュベーションの72時間後に、1ウェルあたり10μLのMTT溶液を加えて、0.45mg/mLの終濃度を達成し、次に、37℃にて4時間インキュベートした。培地を取り除き、そして、プレートを暗所において10分間風乾した。次に、100μLのDMSOを各ウェルに加え、そして、軽く振盪しながら暗所において30分間インキュベートした。吸光度を570nmにて読み取った。
腫瘍細胞株の乳酸消費アッセイ
本発明のモノカルボン酸輸送体の阻害を決定し、データを表IIに示した。細胞を、それらの適切な増殖培地(4.5g/Lのグルコース、10%FBSおよびP/Sが補足された4mM L−グルタミンを有するDMEM培地(増殖培地))で維持する。500,000細胞/ウェルを、6時間、培養培地中の24ウェルプレートに播種した。増殖培地を一晩、1mL乳酸培地(ピルビン酸ナトリウムを含まない基礎DMEM中の10mM乳酸)に置き換えた。細胞を24時間、1mL乳酸培地中で化合物によって処理した。培地を回収し、そしていずれの壊死組織片も除去するために、4℃において5分間、12,000rpmで遠心分離機にかけた。上清の0.5mLのアリコートを脱タンパク質カラムに装填し、4℃において15分間、12,000rpmで遠心分離機にかけた。フロースルーを回収し、そしてさらなる分析のために、−80℃で貯蔵した。上清中の乳酸の量は、製造業者の取扱説明書に従って、酵素によるL−Lactate Kit II(Eton Bioscience Inc.)または市販のYSI 2900 バイオアナライザによって分析した。短時間で、50μLの10倍希釈試料を50μLの反応混合物と混合した。乳酸を酵素反応によって酸化し、着色生成物が得られ、これは、2重モードで、比色定量アッセイのために570nmにおいて、またはEx 530−560/Em 570−595nm蛍光アッセイのいずれかにおいて測定することが可能である。そして色または蛍光強度は乳酸濃度に比例しており、したがって、乳酸標準に基づいて、試料乳酸濃度を正確に計算することができる。570nm測定波長を使用して、Synergy H4プレートリーダー上でシグナルを読み取り、そして最終点を差し引いた開始点における培地乳酸濃度(10mM)によって乳酸消費を計算した。
腫瘍の異種移植モデル
本発明の生体内有効性を試験するために、実施例9を、Iorns te al.[Iorns E, Drews-Elger K, Ward TM, Dean S, Clarke J, Berry D, et al. (2012) A New Mouse Model for the Study of Human Breast Cancer Metastasis. PLoS ONE 7(10): e47995. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0047995]のプロトコールに従って試験した。28匹の雌NOD SCIDマウス(Charles River)を、乳房脂肪体内にベースMDA MB231ヒト乳房癌腫細胞を同所注射した。マウスを、最初の異種移植腫瘍の発生について観察し、そして、マウスが125mm3の腫瘍体積中央値を示した時点で、試験化合物の投薬を開始した。マウスには、30mg/kgおよび75mg/kgの実施例9を経口で毎日投与した。処置開始から9日後には、腫瘍体積は、30mg/kgにて投与したマウスでは対照に対して約50%になり、そして75mg/kgにて投与したマウスでは対照に対して約30%になった。

Claims (21)

  1. 以下の式(I):
    Figure 2021519825
    {式中、
    nは、0、1または2であり;
    Xは、OまたはNR’’であり;
    Yは、OまたはNR’’であり;
    Zは、結合、CH2、C=O、またはSO2であり;
    以下の:
    Figure 2021519825
    は、
    Figure 2021519825
    または
    Figure 2021519825
    であり;
    Aは、N、NR’’、S、O、CR’’およびCHR’’から、各出現ごとに独立して選択され;
    R1は、水素、ハロゲン、アルキル、−CHF2、−CF3、−CN、−C(O)R’’、−C(O)OR’’、−SO2R’’、−C(O)NR’’2、−C(O)N(OR’’)R’’および以下の:
    Figure 2021519825
    からなる群から選択され;
    R2は:
    水素;
    −C(O)R’’;
    −(CH20-4C(O)R’’;
    −(CH20-4C(O)OR’’;
    任意に置換されたC1~6アルキル;
    任意に置換された3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環;
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する任意に置換された3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環;
    任意に置換されたフェニル;ならびに
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する任意に置換された5〜6員ヘテロアリール環、
    からなる群から選択され;
    Bは:
    3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式炭素環式環、
    フェニル、
    8〜10員二環式アリール環、
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和単環式または二環式ヘテロ環
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、ならびに
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する8〜10員二環式ヘテロアリール環、
    から選択される環であって、
    ここで、Bは、1もしくは複数のR’’置換基で任意に置換され;
    R’’は、
    R1
    ハロゲンまたはC1~6アルキルで任意に置換された3〜8員飽和もしくは部分的不飽和シクロアルキル環;
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜8員飽和もしくは部分的不飽和ヘテロシクロアルキル環、ハロゲンまたはC1~6アルキルで任意に置換された前記環;
    ハロゲンまたはC1~6アルキルで任意に置換されたフェニル;ならびに
    窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員ヘテロアリール環、ハロゲンまたはC1~6アルキルで任意に置換された前記環、
    から選択される}の化合物。
  2. 前記化合物が、以下の式II:
    Figure 2021519825
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記化合物が、以下の式III:
    Figure 2021519825
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記Bが、以下の:
    Figure 2021519825
    から選択される、請求項2に記載の化合物。
  5. 前記Bが、以下の:
    Figure 2021519825
    から選択される、請求項3に記載の化合物。
  6. 前記Xが、O、−NHまたは−NMeである、請求項4に記載の化合物。
  7. 前記Xが、O、−NH、または−NCH3である、請求項5に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、以下の式IV:
    Figure 2021519825
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、以下の式VまたはVI:
    Figure 2021519825
    の化合物である、請求項8に記載の化合物。
  10. 前記Bが、以下の:
    Figure 2021519825
    から選択される、請求項9に記載の化合物。
  11. 前記Xが、O、−NHまたは−NMeである、請求項10に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、以下の式VI:
    Figure 2021519825
    の化合物である、請求項1に記載の化合物。
  13. 前記化合物が、以下の式VII:
    Figure 2021519825
    の化合物である、請求項12に記載の化合物。
  14. 前記Bが、以下の:
    Figure 2021519825
    から選択される、請求項13に記載の化合物。
  15. 前記Xが、O、−NHまたは−NMeである、請求項14に記載の化合物。
  16. 以下から選択される、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2021519825
    Figure 2021519825
    Figure 2021519825
    Figure 2021519825
  17. 治療的有効量の、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物と、モノカルボン酸輸送タンパク質を接触させることを含む、モノカルボン酸輸送を調節する方法。
  18. 治療的有効量の、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、モノカルボン酸輸送に関連する障害を治療する方法。
  19. 前記障害が、癌、腫瘍性障害、異常組織増殖に関する障害、ならびに組織および臓器の拒絶反応から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記癌が乳癌である、請求項19に記載の方法。
  21. 以下の式:
    Figure 2021519825
    {式中、XはNHであり、かつ、R2はCH3である}の、請求項1に記載の式(I)の化合物を調製するプロセスであって、
    還元剤の存在下、以下の式のアルデヒド:
    Figure 2021519825
    を、以下の式のアミン:
    Figure 2021519825
    と反応させることを含むプロセス。
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