JPH10338492A - 流体圧シリンダ及びフォークリフト - Google Patents

流体圧シリンダ及びフォークリフト

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Publication number
JPH10338492A
JPH10338492A JP15105397A JP15105397A JPH10338492A JP H10338492 A JPH10338492 A JP H10338492A JP 15105397 A JP15105397 A JP 15105397A JP 15105397 A JP15105397 A JP 15105397A JP H10338492 A JPH10338492 A JP H10338492A
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JP
Japan
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ultrasonic sensor
piston
ultrasonic
cylinder
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Application number
JP15105397A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Naruse
靖彦 成瀬
Toshiyuki Takeuchi
敏之 竹内
Shigehiko Itami
滋彦 伊丹
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体圧シリンダにより移動される移動体の位
置を連続的に精度良く検出することが可能な超音波セン
サを装備した流体圧シリンダを提供する。 【解決手段】 リフトシリンダ5のボトムブロック9に
ピストン11に向かって超音波を送信するとともに、ピス
トン11の反射面11aで反射した反射波を受信してその強
度に対応した電気信号を出力する超音波センサ19が装備
されている。ボトムブロック9には超音波センサ19の先
端から上側にホーン20が形成されている。ホーン20は超
音波センサ19とリフトシリンダ5の内部との音響インピ
ーダンスのマッチングを図る作用をなす。超音波センサ
19から出力された超音波は、油圧油中を進み、反射面11
aで反射した反射波が超音波センサ19に到達すると、超
音波センサ19は受信した超音波に対応した電気信号を送
受信回路33に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体圧シリンダ及び
フォークリフトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】フォークリフトでは、マスト後方にリフ
トシリンダが配設されており、フォークの昇降はリフト
シリンダが駆動されることにより行われる。従来、所定
の高さの荷入れ位置に簡単にフォークを上昇させるた
め、操作レバーの操作によるフォークの昇降とは別に、
操作パネルの操作によりフォークを自動的に所定位置ま
で昇降させる自動揚高装置を備えたフォークリフトが提
案されている(例えば、特開平7−2496号公報)。
この装置では、リフトシリンダの駆動を制御する荷役コ
ントローラは、フォークの位置を揚高センサの検出信号
により把握して、フォークが目標位置に達するとリフト
シリンダの作動を停止させる。また、天井等の高さに制
限のある屋内作業において不用意なリフト操作でのマス
トによる天井等の破損を防止するため、フォークの位置
を揚高センサの検出信号により把握して、揚高が所定の
高さより高くなるのを規制する揚高規制機能を備えたフ
ォークリフトも実施されている。
【0003】また、フォークリフト等の産業車両では、
走行時の車両安定化を図るため、後輪を支持する車軸が
車体に対して揺動可能に取付けられている。しかし、フ
ォークリフトの運転状況によっては車軸の揺動を許容す
ることにより、走行安定性が却って低下する場合があ
る。この不都合を解消するため、特開昭58−1672
15号公報には、フォークの積荷の荷重が所定重量以上
になったことを検知する荷重検知手段と、フォークが所
定高さ以上に上昇したことを検知する揚高検知手段とを
備え、両検知手段が共に検知状態となる重荷重かつ高揚
高のときに、車軸を固定する技術が開示されている。こ
の場合は、車軸を固定するか否かの判断の基準となる揚
高は予め設定された単一の高さのため、積荷の荷重が重
い時を基準として設定する必要があり、車軸の固定が不
要な軽い積荷の場合にも車軸を固定することになり、前
輪のスリップが発生し易くなって走行性が悪くなるとい
う問題がある。この不都合を解消するため、本願出願人
は車軸を固定するか否かの判断の基準となる揚高を連続
的に変化させ、揚高と積荷の荷重あるいは他の条件との
組み合わせで車軸を固定するか否かの判断を行う産業車
両の揺動制御装置を発明した。この場合、揚高を連続的
に検出可能な揚高センサが必要になる。
【0004】従来、揚高を連続的に検出可能な揚高セン
サにはリール式のものが使用されている。リール式の揚
高センサは、一端がフォークに接続されたワイヤと、そ
のワイヤが巻き掛けられたリールと、リールの回転量を
検出するための回転検出器(ポテンショメータ)とを備
えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の揚高セ
ンサはワイヤが巻き掛けられたリールを装備することか
ら、センサとしては比較的大型であり、大きな設置スペ
ースを必要とするという問題がある。また、外部に露出
したワイヤが異物との接触により切断する虞がある。さ
らに、ポテンショメータの開口部から粉塵等が進入する
ため故障し易く、メンテナンスに手間が掛かるという問
題もある。特に海岸付近や食塩水を使用する環境下で作
業を行う場合、故障し易い。
【0006】さらに、フォークリフトに限らず、シリン
ダにより移動(駆動)される移動体を備えた高所作業
車、バックホー車等の産業車両においては、移動体の位
置や移動速度を簡単に検出できれば、種々の制御を容易
に行うことができる。しかし、従来のセンサは移動体や
シリンダの外周部に配設されるため、設置箇所の確保が
難しいとともに、センサが障害物に接触して破損する虞
がある。
【0007】本願出願人は前記の問題を解消するため、
超音波センサを備えた流体圧シリンダを発明した。超音
波センサは、ピストン又はシリンダチューブ内でピスト
ンと一体に移動する反射部に向かって超音波を送信する
とともにピストン又は前記反射部で反射した反射波を受
信してそれに対応した電気信号を出力する。
【0008】超音波は超音波センサからピストン側に向
かって拡がるように進行する。そして、図9に示すよう
に、ピストン60の反射面60aの外周寄りで反射した
超音波は、超音波センサ61に向かう方向に進行せずシ
リンダ62の内壁面に向かうように進行する。従って、
反射面60aで反射して直接超音波センサ61に戻って
くる反射波の割合が少なくなり、送信波の強度が同じ場
合には反射波に基づく超音波センサ61の出力信号が弱
くなる。その結果、長距離の検出精度が低下する。ま
た、シリンダ62の内壁面に向かって進行した反射波の
一部は内壁面で反射した後、超音波センサ61で受信さ
れる。前記内壁面で反射して超音波センサ61に受信さ
れた反射波は、ピストン60の反射面60aで反射して
直接超音波センサ61で受信された反射波に比較して、
到達時間のばらつきが大きく、ノイズの原因となる。そ
して、反射面60aで反射して直接超音波センサに戻る
反射波の強度が弱いと、前記ノイズの影響を大きく受け
る状態となり、検出精度がより悪くなる。また、遠距離
まで超音波を到達させるため超音波センサの駆動出力を
高めると、ピストンが超音波センサから近い位置で乱反
射が多くなる。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は流体圧シリンダに装備さ
れた超音波センサによる検出精度を高めることができる
流体圧シリンダを提供することにある。また、第2の目
的は、その流体圧シリンダをリフトシリンダとして装備
したフォークリフトを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため、請求項1に記載の発明では、ピストン又はシリ
ンダチューブ内でピストンと一体に移動する反射部に向
かって超音波を送信するとともにピストン又は前記反射
部で反射した反射波を受信してそれに対応した電気信号
を出力する超音波センサを装備し、前記超音波センサの
送受信側前方に筒状面を設けた。
【0011】なお、「ピストン又は反射部に向かって超
音波を送信する」とは、超音波の直進経路がピストン又
は反射部に向かう場合のみを意味するのではなく、超音
波センサから送信された超音波が反射部材で反射された
後、ピストン又は反射部に向かう場合をも含む。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記筒状面はホーン形状に形成され
ている。請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の
発明において、前記筒状面は円筒面に形成されている。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記筒状
面はシリンダヘッドに形成された凹部の内面により構成
されている。
【0014】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記筒状
面は前記超音波センサのハウジングに形成された筒状部
の内面により構成されている。
【0015】請求項6に記載の発明では、ピストン又は
シリンダチューブ内でピストンと一体に移動する反射部
に向かって超音波を送信するとともにピストン又は前記
反射部で反射した反射波を受信してそれに対応した電気
信号を出力する超音波センサを装備し、前記超音波セン
サの送受信側前方に前記シリンダチューブ内面で反射し
た反射波が超音波センサに向かって進むのを阻止する遮
蔽部を設けた。
【0016】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記遮蔽部はシリンダヘッドに突設
された筒状部により構成されている。請求項8に記載の
発明では、請求項6に記載の発明において、前記遮蔽部
は前記超音波センサの前端より送受信側前方に位置する
シリンダヘッドの壁面により構成されている。
【0017】請求項9に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記遮蔽部は超音波センサから所定
距離離れた位置に設けられた環状の板部により構成され
ている。
【0018】請求項10に記載の発明では、請求項1〜
請求項9のいずれか一項に記載の発明において、作動流
体を油圧油とした。第2の目的を達成するため、請求項
11に記載の発明のフォークリフトは、請求項10に記
載の流体圧シリンダをリフトシリンダとして備えた。
【0019】従って、請求項1〜請求項5に記載の発明
では、流体圧シリンダに装備された超音波センサから送
信された超音波は、ピストン又はピストンと一体に移動
する反射部で反射される。反射波は超音波センサで受信
され、超音波センサから反射波の強度に対応した電気信
号が出力される。前記超音波センサの送受信側前方に筒
状面が設けられているため、超音波センサの振動面とシ
リンダ内部の音響インピーダンスのマッチングが改善さ
れて伝送効率が上がり、筒状面が無い場合と比較して超
音波センサから送信された超音波がより遠距離まで到達
し易くなる。また、超音波の指向性も改善されピストン
又は前記反射部で反射して直接超音波センサに受信され
る反射波の割合が多くなる。
【0020】請求項2に記載の発明では、前記筒状面は
ホーン形状に形成されているため、前記音響インピーダ
ンスのマッチングがより改善される。また、反射波が超
音波センサに戻ってくる際、逆ホーン形状の筒状面に案
内されることにより、集音性が向上して減衰した反射波
を捕らえ易くなり、遠距離の測長時の精度がより向上す
る。
【0021】請求項3に記載の発明では、前記筒状面が
円筒面に形成されているため、ホーン形状に形成された
場合に比較して加工が容易になる。また、シリンダチュ
ーブの内面で反射して超音波センサに向かって進行する
反射波の一部が遮られ、ノイズが少なくなる。
【0022】請求項4に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記筒状
面はシリンダヘッドに形成された凹部の内面により構成
されている。従って、超音波センサ側の加工が不要とな
る。
【0023】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記筒状
面は前記超音波センサのハウジングに形成された筒状部
の内面により構成されている。従って、シリンダヘッド
に形成する場合より加工が容易になり、適正形状の筒状
面の加工が容易となる。
【0024】請求項6〜請求項9に記載の発明において
も、流体圧シリンダに装備された超音波センサから送信
された超音波は、ピストン又はピストンと一体に移動す
る反射部で反射される。反射波は超音波センサで受信さ
れ、超音波センサから反射波の強度に対応した電気信号
が出力される。そして、遮蔽部の存在により、ピストン
又は前記反射部で反射した反射波のうちシリンダチュー
ブの内面で反射した反射波が超音波センサに到達する割
合が少なくなる。従って、シリンダチューブの内面で反
射した反射波に起因するノイズが低減し、検出精度が向
上する。
【0025】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記遮蔽部はシリンダヘッドに突設
された筒状部により構成されている。従って、請求項1
〜請求項5に記載の発明の場合と同様に、超音波センサ
の振動面とシリンダ内部の音響インピーダンスのマッチ
ングが改善されて伝送効率が上がる。
【0026】請求項8に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記遮蔽部はシリンダヘッドの壁面
により構成されているため、超音波センサと無関係に加
工できる。
【0027】請求項9に記載の発明では、前記遮蔽部の
形状を変更せずにその配設位置を変えるだけで、シリン
ダチューブの内面で反射した反射波が超音波センサに到
達する割合を調整できる。
【0028】請求項10に記載の発明では、請求項1〜
請求項9のいずれか一項に記載の発明において、作動流
体が油圧油のため、気体(例えば空気)を作動流体とし
た場合より駆動力の大きな流体圧シリンダが容易に得ら
れる。また、超音波の伝達効率が良く、即ち超音波の減
衰が小さくなり、ピストン又は前記反射部までの距離の
測定条件が安定する。
【0029】請求項11に記載の発明のフォークリフト
は、フォークの位置を連続的に簡単に検出できるため、
フォークの位置(揚高)検出を必要とする停止位置制御
等が容易となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を具体化した第1の
実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0031】図3に示すように、産業車両としてのフォ
ークリフト1の車体2の前部には、左右一対のマスト3
が設けられている。マスト3はアウタマスト3aと、そ
の内側に昇降可能に装備されたインナマスト3bとから
なり、インナマスト3bの内側には移動体としてのフォ
ーク4aを備えたリフトブラケット4が昇降可能に支持
されている。各マスト3の後方には流体圧シリンダとし
てのリフトシリンダ5が配設されており、そのピストン
ロッド6の先端がインナマスト3bの上部に連結されて
いる。インナマスト3bの上部にはチェーンホイール
(図示せず)が支承され、該チェーンホイールには一端
がリフトブラケット4に、他端がリフトシリンダ5の上
部にそれぞれ連結されたチェーン(図示せず)が掛装さ
れている。そして、運転室Rに設けられたリフトレバー
(荷役レバー)7の操作により、リフトシリンダ5が伸
縮駆動されることにより、フォーク4aがリフトブラケ
ット4と共にマスト3に沿って昇降するようになってい
る。流体圧シリンダには動力の媒体(作動流体)として
油圧油を使用する油圧シリンダが使用されている。
【0032】図1に示すように、リフトシリンダ5には
単動シリンダが使用され、円筒状のシリンダチューブ
8、シリンダヘッド(ヘッドカバー)としてのボトムブ
ロック9、ロッドカバー10、ピストンロッド6及びピ
ストンロッド6と一体移動可能に形成されたピストン1
1を備え、ボトムブロック9側が下になる状態で使用さ
れる。ボトムブロック9はシリンダチューブ8に溶接固
定され、ロッドカバー10はシリンダチューブ8に螺合
固定されている。ピストンロッド6はロッドカバー10
の挿通口10aを貫通してシリンダチューブ8内に挿通
されており、挿通口10aにはシール部材12が介装さ
れている。また、シリンダチューブ8の先端外周面とロ
ッドカバー10の内面との間にはOリング(オーリン
グ)13が介装されている。シリンダチューブ8の上端
内周側にはピストンロッド6の突出を規制する略円筒状
の規制部材14が嵌挿されており、この規制部材14の
下面にピストン11が当接する位置がピストン11の上
死点となる。
【0033】シリンダチューブ8には規制部材14の近
傍に排気口15が形成されている。排気口15にはオー
バーフローパイプ16が固定されており、ピストンロッ
ド6の突出移動時(上昇移動時)にピストン11により
圧縮される空気及びピストンロッド6側に洩れた油はこ
のオーバーフローパイプ16からホース17を通じてオ
イルタンクへ排出される。
【0034】ボトムブロック9の上側にはピストンの下
面と当接してその移動を規制する規制面18が形成され
ている。ボトムブロック9の下部には超音波センサ19
が取り付けられている。ボトムブロック9には超音波セ
ンサ19の先端から上側に筒状面としてのホーン20が
形成されている。ホーン20はコニカル形のホーン、即
ち先端に向かってその径が直線的に変化する形状に形成
されている。ホーン20は超音波センサ19とリフトシ
リンダ5の内部との音響インピーダンスのマッチングを
図る作用をなす。
【0035】ホーン20の形状は前記音響インピーダン
スのマッチングに影響を与え、コニカル形の他にもエク
スポーネンシャル形、ハイパボリック形があるが、加工
が容易な点からこの実施の形態ではコニカル形を採用し
ている。また、ホーン20の小径側端部の径と大径側端
部の径との比及びホーン20の長さも前記音響インピー
ダンスのマッチングに影響を与えるため、使用する超音
波センサ19に対応してホーン20の形状が設定され
る。
【0036】また、ボトムブロック9にはリフトシリン
ダ5への油圧油の供給、排出を行うポート21が、ホー
ン20を側方に開放する状態で形成されている。ポート
21は管路22を介して制御弁23に連結され、制御弁
23は管路25aを介してオイルポンプ24に、管路2
5bを介してオイルタンク26にそれぞれ連結されてい
る。また、ポート21内には油圧油の温度を検出する温
度検出手段としての温度センサ27が配設されている。
なお、管路22はフローレギュレータバルブ(図示せ
ず)を介してポート21に連結されている。
【0037】制御弁23はリフトレバー7の操作によ
り、上昇操作位置、中立位置、下降操作位置の3位置に
切換操作可能になっている。制御弁23は、リフトレバ
ー7が中立位置に配置された状態では、管路22と両管
路25a,25bとの連通を遮断して、リフトシリンダ
5内の油圧油の移動を阻止する状態に保持するようにな
っている。また、制御弁23は、リフトレバー7が上昇
操作位置に配置された状態では、管路22と管路25a
とを連通させてリフトシリンダ5を伸長させ、リフトレ
バー7が下降操作位置に配置された状態では、管路22
と管路25bとを連通させてリフトシリンダ5を収縮さ
せるようになっている。
【0038】図1及び図2に示すように、超音波センサ
19は送信側がピストン11と対向するようにボトムブ
ロック9に固定されている。超音波センサ19はセンサ
振動子28と、センサ振動子28を支持するケース29
と、センサ振動子28を覆うキャップ30とを備えてい
る。ケース29及びキャップ30により超音波センサの
ハウジングが構成されている。センサ振動子28は一般
に超音波トランスデューサと呼ばれ、電気信号により振
動して超音波を送信(送波)するとともに、検出対象物
体から反射した超音波を受信(受波)して電気信号に変
換する作用をなす。センサ振動子28はキャップ30に
接着剤で貼り付けられている。キャップ30はケース2
9に圧入固定され、キャップ30の端部内周面とケース
29の外周面との間にはOリング31aが介装されてい
る。センサ振動子28にはキャップ30と反対側の面
(背面)にバッキング材(吸音材)32が設けられてい
る。
【0039】ケース29には雄ねじ部29aが形成さ
れ、その雄ねじ部29aがボトムブロック9の底壁に形
成された取付け孔9aに螺合された状態でボトムブロッ
ク9に固定されている。取付け孔9aに形成された雌ね
じ部は取付け孔9aの下側に設けられ、取付け孔9aの
上側はキャップ30が嵌合される大きさに形成されてい
る。また、取付け孔9aの上端はキャップ30の径より
大きく形成されている。そして、超音波センサ19はキ
ャップ30の先端がホーン20の小径端と対応する状
態、従って、キャップ30の先端周面と取付け孔9aと
の間に僅かな隙間(図示せず)が存在する状態で固定さ
れている。また、ボトムブロック9とケース29との間
にはOリング31bが介装されている。この実施の形態
では超音波センサ19はリフトシリンダ5に内蔵された
状態で装備されている。
【0040】キャップ30の材質は特に限定されない
が、キャップ30の材質と厚みで周波数のマッチング
(音響インピーダンス)の良し悪しが変わるため、材質
に応じて適正な厚みに設定される。金属としては加工性
や強度等の観点から鉄やアルミニウムが好ましい。この
実施の形態では金属製のキャップ30が使用され、その
材質としてアルミニウムが使用されている。また、ケー
ス29も金属製である。
【0041】超音波センサ19は送受信回路33に電気
的に接続されている。送受信回路33は制御装置34と
電気的に接続されている。送受信回路33は超音波発振
器(図示せず)を備えており、制御装置34からの制御
信号に基づいて、所定周波数の超音波送信信号を超音波
センサ19に送信(出力)する。また、送受信回路33
は増幅器及び検波器(いずれも図示せず)を備え、超音
波センサ19から出力されたアナログ電気信号を増幅す
るとともにパルス信号に変換して制御装置34に出力す
るようになっている。
【0042】制御装置34は制御手段及び演算手段とし
てのCPU(中央処理装置)35と、超音波送信信号を
出力してからその反射波を受信するまでの時間を計測す
る計時手段としてのカウンタ36と、制御プログラム及
びフォークの位置の演算に必要なデータ等を記憶した記
憶装置37とを備えている。記憶装置37には前記デー
タとして例えば油圧油の温度と音速の関係を示す関係式
又はマップが記憶されている。記憶装置37には温度セ
ンサ27の検出温度と音速との関係を予め試験的に求め
た結果に基づいたデータが記憶されている。制御装置3
4は超音波センサ19及び送受信回路33とともにフォ
ークの位置検出装置(揚高検出装置)を構成する。
【0043】温度センサ27は制御装置34に電気的に
接続され、CPU35は温度センサ27の検出信号に基
づいてリフトシリンダ5内の油圧油の温度を演算する。
CPU35は超音波の送信時からその反射波の受信時ま
での時間tと、油圧油中の音速cとに基づいて超音波セ
ンサ19からピストン11の反射面11aまでの距離L
を演算する。そして、その値からフォーク4aの位置を
演算する。なお、前記時間tは(1)式で表される。
【0044】t=2L/c…(1) 次に前記のように構成された装置の作用を説明する。リ
フトレバー7が中立位置に配置された状態では、管路2
2は両管路25a,25bとの連通が遮断された状態に
あり、管路22を介した油圧油の供給、排出のいずれも
行われず、ピストンロッド6は停止状態に保持される。
【0045】リフトレバー7が上昇位置に操作される
と、制御弁23が管路22と管路25aとを連通させる
供給位置に切り換えられ、オイルポンプ24から吐出さ
れた油圧油が管路22を介してリフトシリンダ5内に供
給される。その結果、リフトシリンダ5内に供給された
油圧油によりピストン11とともにピストンロッド6が
押し上げられて、フォーク4aが上昇する。
【0046】一方、リフトレバー7が下降位置に操作さ
れると、制御弁23が管路22と管路25bとを連通さ
せる排出位置に切り換えられる。その結果、ピストン1
1に作用する油圧油の圧力よりピストンロッド6の自重
及びフォークの自重等による圧力が大きくなり、ピスト
ンロッド6がピストン11とともに下降してシリンダチ
ューブ8内の油圧油が排出される。このときフローレギ
ュレータバルブの作用により、フォーク4a上の荷の有
無等の負荷の違いに拘わらずピストンロッド6の下降速
度がほぼ一定に保持される。
【0047】CPU35はフォーク4aの位置を検出す
る場合、超音波の往復に必要な最大時間より大きな所定
時間間隔で測定要求信号を送受信回路33に出力する。
送受信回路33は測定要求信号に基づいて超音波センサ
19に所定周波数の電気信号を出力し、それに対応して
超音波センサ19から所定周波数の超音波が出力され
る。超音波センサ19から出力された超音波は、油圧油
中を進む。そして、反射面11aで反射した反射波(エ
コー)が超音波センサ19に到達すると、超音波センサ
19は受信した超音波に対応した電気信号を送受信回路
33に出力する。送受信回路33は超音波センサ19か
ら入力したアナログ信号を増幅するとともに、パルス信
号に変換して制御装置34に出力する。
【0048】油圧油中の音速は約1400m/sec であ
り、フォーク4aが最高揚高位置に配置されたときの超
音波センサ19からピストン11の反射面11aまでの
距離Lは1.5m程度であるため、超音波の往復に必要
な最大時間は2.2msec 程度となる。従って、連続的
にフォーク4aの位置を検出する場合、この時間より大
きな間隔で測定要求信号が出力される。また、超音波発
振器から出力される周波数は、油圧油の種類、超音波セ
ンサ19の種類などにより適宜設定され、例えば0.1
〜5MHz(メガヘルツ)程度の値が使用される。
【0049】CPU35は測定要求信号を送受信回路3
3に出力した時点からの経過時間をカウンタ36で計測
し、送受信回路33から前記パルス信号を入力した時点
で計測を終了する。CPU35はカウンタ36のカウン
ト値により、超音波の送信時から反射波の受信時までの
時間tを演算する。また、CPU35は温度センサ27
の検出信号から油圧油の温度を演算し、その温度におけ
る音速cを記憶装置37に記憶されたデータに基づいて
演算する。次にCPU35は前記時間tと音速cとに基
づいて超音波センサ19から反射面11aまでの距離L
を(2)式から演算する。
【0050】L=ct/2…(2) そして、CPU35は記憶装置37に記憶されている前
記距離Lと、フォーク4aの位置(揚高)Hとの関係式
からフォーク4aの位置Hを演算する。得られたフォー
ク4aの位置データは、例えばフォークリフト1の揺動
規制制御に使用される。
【0051】超音波センサ19からピストン11に向か
って送信され、反射面11aで反射して超音波センサ1
9に戻る超音波の強度の減衰が少ない方が、検出精度は
高くなる。超音波は進行する距離が大きくなるほど減衰
が大きくなる。また、超音波センサ19から送信された
超音波は徐々に拡がりながら進行するため、ピストン1
1の反射面11aの外周寄りで反射した超音波は、超音
波センサ19に向かう方向に進行せずシリンダチューブ
8の内壁面に向かうように進行する。そして、超音波セ
ンサ19が単純にシリンダ内に超音波を送信した場合は
配向性が無い状態で超音波が進行するため、反射面11
aで反射した後、前記シリンダチューブ8の内壁面に向
かうように進行する反射波の割合が大きくなる。従っ
て、反射面11aで反射して直接超音波センサ19に戻
ってくる反射波の割合が少なくなり、送信波の強度が同
じ場合には反射波に基づく超音波センサ19の出力信号
が弱くなる。
【0052】しかし、この実施の形態では、超音波セン
サ19の送受信側前方に筒状面としてのホーン20が設
けられているため、超音波センサ19の振動面とシリン
ダ内部の音響インピーダンスのマッチングが改善されて
伝送効率が上がる。その結果、ホーン20が無い場合と
比較して超音波センサ19から送信された超音波がより
遠距離まで到達し易くなる。また、超音波の指向性が改
善されるため、反射面11aで反射して直接超音波セン
サ19に受信される反射波の割合が多くなる。さらに、
超音波の指向性が改善されるため、近距離での乱反射が
低減される。
【0053】また、筒状面はホーン形状に形成されてい
るため、前記音響インピーダンスのマッチングがより改
善される。また、反射波が超音波センサ19に戻ってく
る際、逆ホーン形状の筒状面に案内されることにより、
集音性が向上して減衰した反射波を捕らえ易くなり、遠
距離の測長時の精度がより向上する。
【0054】センサ振動子28の振動により超音波はピ
ストン11と対向する側だけでなく反対側にも出力され
る。ピストン11と反対側への超音波の出力を放置する
と、その反射波がノイズとなってフォーク4aの位置検
出精度が低下する。しかし、センサ振動子28からピス
トン11と反対側に出力された超音波は、センサ振動子
28の背面に設けられたバッキング材32に吸収され
る。従って、超音波センサ19から送受信回路33への
出力信号にノイズが少なくなり、位置検出精度が向上す
る。
【0055】超音波センサ19をリフトシリンダ5の外
部に設け、フォーク4aと一体的に昇降する反射部材に
向けて超音波を送信する構成とした場合、反射部材から
の反射波以外に外乱としての超音波が直接超音波センサ
19に入力し易い。また、超音波センサ19と反射部材
との間に障害物が進入して送信された超音波あるいは反
射波が遮られて誤検出や検出不能となる虞もある。しか
し、シリンダチューブ8内を進行するように超音波セン
サ19が装備された場合は、リフトシリンダ5の外部か
ら超音波センサ19に向かう超音波が存在しても、リフ
トシリンダ5で殆どが反射してしまう。その結果、外部
の超音波が外乱として作用する可能性が殆どない。ま
た、超音波センサ19から送信された超音波あるいは反
射波が遮られて誤検出や検出不能となる虞がない。
【0056】また、超音波センサ19がリフトシリンダ
5に内蔵されているため、海岸付近や食塩水を使用する
等の悪環境下においても、超音波センサ19がその雰囲
気に晒されるのが確実に回避され、使用環境の影響を受
け難い。
【0057】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) 流体圧シリンダ(リフトシリンダ5)にその内
部を進行するように送信されるとともにピストン11の
反射面で反射する反射波を使用してピストン11の位置
を検出する超音波センサ19が設けられている。従っ
て、外乱の影響を受け難く、超音波センサ19の検出信
号に基づいてピストン11の位置、即ち流体圧シリンダ
により駆動される移動体(フォーク4a)の位置を連続
的に正確に検出できる。
【0058】(ロ) 超音波センサ19の送受信側前方
に筒状面が設けられているため、超音波センサ19の振
動面とシリンダ内部の音響インピーダンスのマッチング
が改善されて伝送効率が上がり、筒状面が無い場合と比
較して超音波センサ19から送信された超音波がより遠
距離まで到達し易くなる。また、超音波の指向性も改善
されてピストン11の反射面11aで反射し、直接超音
波センサ19に受信される反射波の割合が多くなる。そ
の結果、超音波センサ19の検出精度が向上する。
【0059】(ハ) 前記筒状面がホーン20として形
成されているため、前記音響インピーダンスのマッチン
グがより改善される。また、反射波が超音波センサ19
に戻ってくる際、逆ホーン形状の筒状面に案内されるこ
とにより、集音性が向上して減衰した反射波を捕らえ易
くなる。その結果、遠距離の測長時の精度がより向上す
る。
【0060】(ニ) 筒状面(ホーン20)がボトムブ
ロック9に形成された凹部の内面により構成されている
ため、超音波センサ19側の加工が不要となる。 (ホ) ホーン20がコニカル形に形成されているた
め、ホーンの加工がエクスポーネンシャル形のホーンに
比較して簡単になる。
【0061】(ヘ) ピストン11に反射面11aが形
成されるため、反射部材を別に設ける必要がない。 (ト) 超音波センサ19がリフトシリンダ5に内蔵さ
れているため、障害物と接触して破損する虞がなく、セ
ンサの取付けスペースの確保の心配が不要となる。ま
た、使用環境の影響を受け難く、悪環境下で作業を行う
場合にも信頼性が向上する。
【0062】(チ) 超音波センサ19から送信される
超音波の伝達媒体が油圧油のため、空気を媒体とした場
合に比較して超音波の伝達効率が良く、即ち超音波の減
衰が小さくなり、測定条件が安定する。
【0063】(リ) CPU35は油圧油の温度を検出
するとともに、温度補正を行った油圧油中の音速値を使
用して超音波センサ19からピストン11までの距離を
演算するため、フォーク4aの位置検出精度が高くな
る。
【0064】(ヌ) 温度センサ27で検出したポート
21内の温度に基づいて音速の温度補正を行う場合、ポ
ート21内の温度とシリンダチューブ8内の油圧油中の
音速データを試験で求めた結果に基づいた補正データを
使用する。従って、超音波の進行経路でない箇所の検出
温度を使用しても補正が良好に行われる。
【0065】(ル) センサ振動子28の背面にバッキ
ング材32が設けられているため、超音波センサ19か
ら送受信回路33への出力信号にノイズが少なくなる。 (ヲ) 超音波センサ19は送信される超音波がピスト
ン11に向かって直進する位置に取り付けられているた
め、送信された超音波の進路を反射板等で反射させて目
的対象(ピストン11)へ向ける場合に比較して減衰が
少なくなる。その結果、検出精度が向上する。
【0066】(ワ) フォークリフト1のリフトシリン
ダ5に超音波センサ19が装備され、フォーク4aの位
置がリフトシリンダ5に装備された超音波センサ19を
使用して検出される。従って、従来技術で使用されてい
たリール式センサ等と異なり、センサが小型化されて障
害物と接触して破損する虞がなく、センサの取付けスペ
ースの確保の心配が不要となる。また、信頼性がより向
上する。
【0067】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4に従って説明する。この実施の形態ではボトム
ブロック9にホーン20を形成する代わりに、円筒状の
遮蔽部が形成されている点が前記実施の形態と大きく異
なっている。前記実施の形態と同一部分は同一符号を付
して詳しい説明は省略する。
【0068】ボトムブロック9の上面に筒状部としての
円筒部38が突設されている。円筒部38はシリンダチ
ューブ8の内面で反射した反射波が超音波センサ19に
向かって進むのを阻止するため、超音波センサ19の送
受信側前方に設けた遮蔽部を構成する。円筒部38の内
径はボトムブロック9に形成された取付け孔9aの先端
側内径と同じに形成されている。なお、この実施の形態
ではピストン11の下面には段差がない。
【0069】この実施の形態ではピストン11の反射面
11aで反射した反射波のうち、シリンダチューブ8の
内面で再度反射した後に超音波センサ19に向かって進
む反射波の一部が、円筒部38の外面あるいは先端面で
反射することにより超音波センサ19に到達しなくな
る。従って、シリンダチューブ8の内面で反射した反射
波に起因するノイズが低減し、超音波センサ19の検出
精度が向上する。
【0070】また、円筒部38の内面が前記実施の形態
の筒状面の役割を果たすため、超音波センサ19の振動
面とシリンダ内部の音響インピーダンスのマッチング
が、円筒部38が無い場合に比較して改善される。ま
た、円筒部38の長さを超音波の波長に合わせて変更す
ることにより、共鳴管としての機能を持たせることも可
能になる。
【0071】従って、この実施の形態も、前記実施の形
態の(イ)、(ロ)、(ヘ)〜(ワ)と同様の効果を有
する。 (第3の実施の形態)次に第3の実施の形態を図5に従
って説明する。この実施の形態では遮蔽部39を環状の
板部で構成した点が第2の実施の形態と異なっており、
その他の構成は第2の実施の形態と同じである。第2の
実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳しい説明は
省略する。
【0072】遮蔽部39は円環状の板材をボトムブロッ
ク9に溶接で固着することにより形成されている。遮蔽
部39にはその中央部に孔39aが形成されている。こ
の実施の形態ではピストン11の反射面11aで反射し
た反射波のうち、孔39aを通過したものが超音波セン
サ19で受信可能となる。そして、反射面11aで反射
した後、再度シリンダチューブ8で反射して超音波セン
サ19に向かって進む反射波の一部が、遮蔽部39の上
面で反射することにより超音波センサ19に到達しなく
なる。従って、ノイズの原因となる反射波が超音波セン
サ19に受信される割合が小さくなり、超音波センサ1
9の検出精度が向上する。
【0073】また、遮蔽部39の形状を変更せずにその
配設位置、即ち超音波センサ19と、遮蔽部39との距
離を変えるだけで、反射面11aで反射した後、再度シ
リンダチューブ8で反射して超音波センサ19に向かっ
て進む反射波が超音波センサ19に到達する割合を調整
できる。
【0074】この実施の形態においても第1の実施の形
態の(イ)、(ヘ)〜(ワ)と同様の効果を有する。ま
た、ボトムブロック9の加工が第2の実施の形態より簡
単になる。
【0075】なお、実施の形態は前記の各実施の形態に
限定されるものではなく、例えば次のように変更しても
よい。 ○ 第1の実施の形態のホーン20に代えて、図6に示
すようにボトムブロック9に円柱状の凹部40を形成
し、その内面を筒状面としてもよい。凹部40の内径は
超音波センサ19の先端の外径と同じに形成されてい
る。この場合、ホーン20に比較して、超音波送信時の
配向性(指向性)は劣るが、超音波センサ19の振動面
とシリンダ内部の音響インピーダンスのマッチングが改
善されて伝送効率が上がり、筒状面が無い場合と比較し
て超音波センサ19から送信された超音波がより遠距離
まで到達し易くなる。また、超音波の指向性も改善され
て、反射面で反射して直接超音波センサ19に受信され
る反射波の割合が多くなる。
【0076】また、ボトムブロック9の上側壁面となる
規制面18が、シリンダチューブ8の内面で反射した反
射波が超音波センサ19に向かって進むのを阻止する遮
蔽部の役割を果たす。従って、前記反射波に起因するノ
イズが少なくなって、超音波センサ19の検出精度が向
上する。さらに、ホーン20に比較して加工が容易にな
る。また、凹部40の深さを超音波の波長に合わせて変
更することにより、共鳴管としての機能を持たせること
も可能になる。 ○ 超音波センサ19を超音波の送信方向がリフトシリ
ンダ5の軸心方向となるように設ける代わりに、図7に
示すように、超音波センサ19をリフトシリンダ5の軸
心方向と直交する方向に超音波を送信する状態に設け
る。そして、ボトムブロック9に横向きにホーン20を
形成する。また、超音波の進行方向を変更する反射部材
41をボトムブロック9に形成された室42内に設け
る。超音波センサ19からは、超音波がリフトシリンダ
5の長手方向と直交する方向に送信されるが、反射部材
41で反射してその進行方向が90°変更され、ピスト
ン11に向かう状態となる。そして、ピストン11の反
射面11aで反射した反射波は反射部材41に向かって
リフトシリンダ5の長手方向に沿って進行するとともに
反射部材41で反射し、超音波センサ19に受信され
る。なお、図中43はフローレギュレータである。この
場合、超音波センサ19から送信される超音波はホーン
20の作用により、配向性が高められるとともに音響イ
ンピーダンスのマッチングが高められる。また、リフト
シリンダ5がフォークリフト1に組み付けられた状態で
も、超音波センサ19の取り外しが容易なため、超音波
センサ19のメンテナンスが容易となる。 ○ 音響インピーダンスのマッチング及び超音波の配向
性を高めるための筒状面を超音波センサ19側に設けて
もよい。例えば、図8に示すように、キャップ30の先
端にホーン20を一体に形成してもよい。ホーン20の
形状はコニカル形に限らずエクスポーネンシャル形、ハ
イパボリック形としてもよい。また、ホーン20に代え
て、円筒部をキャップ30の先端に一体に形成してもよ
い。この場合、ボトムブロック9に形成する場合より加
工が容易になり、適正形状の筒状面の加工が容易とな
る。また、ボトムブロック9を大型にしなくても、ポー
ト21をホーン20に連通させずに油圧油(作動流体)
の供給、排出が可能になる。 ○ ピストン11の形状は単純な円柱状に限らず、適宜
変更してもよい。 ○ 反射面11aを平面ではなく曲率半径が一定の曲面
に形成し、その曲率半径を、ピストン11が上死点に配
置された状態における、超音波センサ19と反射面11
aとの距離に設定する。この構成の場合、ピストン11
が超音波センサ19から最も離れた位置に配置されて超
音波の減衰が最も大きくなる位置において、反射面11
aからの反射波は超音波センサ19に向かって進行する
ように反射する。その結果、反射面11aが平面の場合
に比較して超音波センサ19に向かう反射波の割合が高
くなり、超音波センサ19の出力電圧が大きくなって、
検出精度がより向上する。 ○ 反射面11aをピストン11に直接形成する代わり
に、ピストン11と一体に移動する反射部として、ピス
トン11と別に形成した反射部をピストン11に固定す
る。例えば、ピストン11と別に形成した反射部として
の反射部材をピストン11に螺合などにより取り付け
る。この場合、反射面11aの加工精度を高めることが
容易になる。なぜならば、ピストン11に反射面11a
を一体に形成する場合は、ピストン11の材質や大きさ
等が加工のし易さに影響するが、ピストン11と別に形
成した反射部材に反射面を形成する場合は、材質の自由
度が増す。また、例えばメッキや蒸着等による薄膜形成
等の表面処理を行う場合に、不要な箇所にメッキ層や薄
膜が形成されるのを防止するのが容易となる。反射部材
の材質としてセラミックを使用するのも容易となる。 ○ 超音波センサ19として超音波の送受信を一つのデ
バイスで行う構成に代えて、送信用デバイスと受信用デ
バイスとが別に構成された構成のものを使用してもよ
い。 ○ 温度センサ27の取付け位置をポート21や室42
以外の位置にしてもよい。例えば、ピストン11と一体
移動可能に設けたり、シリンダチューブ8に埋設しても
よい。また、温度センサ27を複数箇所に設けてそれら
の検出値に基づいて音速の温度補正を行ってもよい。温
度センサ27を複数設けた場合は補正精度が向上し、ピ
ストン11の位置検出精度が向上する。 ○ 温度センサ27を設けずに、温度補正を行う構成と
してもよい。例えば、フォーク4aが最下降位置あるい
は最上昇位置に配置された状態、即ちフォーク4aの位
置が予め分かっている状態でピストン11の位置測定を
行う。そして、そのときの超音波の往復時間(エコーバ
ックタイムt)とピストン11の底面までの距離Lから
音速cを演算し、その音速cをその後の位置演算に使用
する。音速cの演算を適宜行うことにより、位置検出精
度が向上する。この場合、温度センサ27がなくても実
質的に温度補正が可能となる。 ○ 油圧油の温度変化が少なく、位置データの精度がさ
ほど要求されない使用条件の場合は、温度補正を省略し
てもよい。 ○ フォーク4a及びピストン11の位置データを揺動
規制制御に限らず、揚高規制制御や自動揚高停止制御等
の他の制御に使用してもよい。これらの場合、制御弁2
3は手動操作弁に代えて電磁弁が使用される。 ○ リフトシリンダ5を単動式シリンダに代えて復動式
シリンダで構成してもよい。また、フォークリフト1の
リフトシリンダ5に限らず、ティルトシリンダ、サイド
シフトシリンダあるいはパワーステアリング用シリンダ
等の油圧シリンダに適用してもよい。 ○ 超音波センサ19は送信された超音波がシリンダチ
ューブ8内をピストン11に向かって進む状態で装備さ
れればよく、流体圧シリンダ(リフトシリンダ5)の油
圧油が収容される空間と完全に区画された状態でボトム
ブロック9に取り付けてもよい。例えば、ボトムブロッ
ク9のホーン20や室42と対応する外側に収容部を形
成する。そして、収容部の壁面のピストン11と対向す
る位置にセンサ振動子28を固着してもよい。センサ振
動子28が固着される区画壁の厚さはセンサ振動子28
が振動する際に共振し易い厚さに設定される。この場
合、流体圧シリンダ(リフトシリンダ5)の密閉性に影
響を与えず、超音波センサ19を簡単に取り付けること
ができる。 ○ フォークリフトに限らず、シリンダ(油圧シリン
ダ)により移動される移動体を備えた高所作業車、バッ
クホー車及びコンクリートポンプ車等の産業車両に使用
される油圧シリンダに適用してもよい。この場合、高所
作業車、バックホー車等の産業車両においても、種々の
制御を容易に行うことが可能になる。また、産業車両に
限らず、他の車両や、車両に装備される以外の油圧装
置、例えばロボット等の産業機器に使用される油圧シリ
ンダに適用してもよい。 ○ 油圧シリンダに限らず空圧シリンダなど他の流体圧
シリンダに適用してもよい。 ○ フローレギュレータバルブを省略してもよい。
【0077】なお、本明細書で言う「フォークリフト」
とは、荷役用アタッチメントとしてフォーク4a以外の
アタッチメント、例えばロール紙の運搬に使用するロー
ルクランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使用するブ
ロッククランプ、コイル状に巻かれたワイヤ及びケーブ
ル等コイル状あるいは円筒状の荷の運搬に使用するラム
等を装備したものを含む。
【0078】前記各実施の形態から把握できる請求項記
載以外の技術思想(発明)について、以下にその効果と
ともに記載する。 (1) 請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の
発明において、ピストン又は前記反射部の反射面は、そ
の曲率半径が、ピストンが上死点又はその近傍に配置さ
れた状態における、反射面と前記超音波センサとの距離
に設定された一定の曲率の凹面に形成されている。この
場合、反射面が平面の場合に比較して、超音波センサか
ら送信された超音波の減衰が大きな長距離においても反
射波が効率良く超音波センサまで戻り、検出精度が向上
する。
【0079】(2) 請求項1〜請求項10のいずれか
一項に記載の発明において、超音波センサは送信される
超音波がピストン又は前記反射部に向かって直進する位
置に取り付けられている。この場合、送信された超音波
の進路を反射部材で反射させてピストン又は反射部へ向
ける場合に比較して減衰が少なくなる。
【0080】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項5
に記載の発明によれば、超音波センサの検出信号に基づ
いてピストンの位置、即ち流体圧シリンダにより駆動さ
れる移動体の位置を連続的に正確に検出できるととも
に、超音波センサによる検出精度を高めることができ
る。また、超音波センサの振動面とシリンダ内部の音響
インピーダンスのマッチングが改善されて伝送効率が上
がり、筒状面が無い場合と比較して超音波センサから送
信された超音波がより遠距離まで到達し易くなる。ま
た、超音波の指向性も改善されピストン又は前記反射部
で反射して直接超音波センサに受信される反射波の割合
が多くなる。
【0081】請求項2に記載の発明によれば、筒状面が
ホーンとして形成されているため、前記音響インピーダ
ンスのマッチングがより改善される。また、反射波が超
音波センサに戻ってくる際、逆ホーン形状の筒状面に案
内されることにより、集音性が向上して減衰した反射波
を捕らえ易くなる。その結果、遠距離の測長時の精度が
より向上する。
【0082】請求項3に記載の発明によれば、ホーン形
状に形成された場合に比較して加工が容易になる。ま
た、シリンダチューブの内面で反射して超音波センサに
向かって進行する反射波の一部が遮られ、ノイズが少な
くなる。
【0083】請求項4に記載の発明では、超音波センサ
側の加工が不要となる。請求項5に記載の発明では、筒
状面をシリンダヘッドに形成する場合より加工が容易に
なり、適正形状の筒状面の加工が容易となる。
【0084】請求項6〜請求項9に記載の発明によれ
ば、超音波センサの検出信号に基づいてピストンの位
置、即ち流体圧シリンダにより駆動される移動体の位置
を連続的に正確に検出できるとともに、超音波センサに
よる検出精度を高めることができる。また、遮蔽部の存
在により、シリンダチューブの内面で反射した反射波に
起因するノイズが低減し、検出精度が向上する。
【0085】請求項7に記載の発明では、超音波センサ
の振動面とシリンダ内部の音響インピーダンスのマッチ
ングが改善されて伝送効率が上がる。請求項8に記載の
発明では、遮蔽部を超音波センサと無関係に加工でき
る。
【0086】請求項9に記載の発明では、前記遮蔽部の
形状を変更せずにその配設位置を変えるだけで、シリン
ダチューブの内面で反射した反射波が超音波センサに到
達する割合を調整できる。
【0087】請求項10に記載の発明では、作動流体が
油圧油のため、気体(例えば空気)を作動流体とした場
合より駆動力の大きな流体圧シリンダが容易に得られ
る。また、超音波の伝達効率が良く、測定条件が安定す
る。
【0088】請求項11に記載の発明のフォークリフト
は、フォークの位置を連続的に簡単に検出できるため、
フォークの位置(揚高)検出を必要とする揺動規制制
御、揚高位置規制制御等の制御が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のリフトシリンダの断面
図。
【図2】 同じく要部側断面図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 第2の実施の形態の要部側断面図。
【図5】 第3の実施の形態の要部側断面図。
【図6】 別の実施の形態の要部側断面図。
【図7】 別の実施の形態の要部側断面図。
【図8】 別の実施の形態の要部側断面図。
【図9】 筒状面がない場合の模式図。
【符号の説明】 1…産業車両としてのフォークリフト、5…流体圧シリ
ンダとしてのリフトシリンダ、8…シリンダチューブ、
9…シリンダヘッドとしてのボトムブロック、11…ピ
ストン、11a…反射面、19…超波センサ、20…筒
状面としてのホーン、38…遮蔽部としての円筒部、3
9…遮蔽部、40…凹部。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン又はシリンダチューブ内でピス
    トンと一体に移動する反射部に向かって超音波を送信す
    るとともにピストン又は前記反射部で反射した反射波を
    受信してそれに対応した電気信号を出力する超音波セン
    サを装備し、前記超音波センサの送受信側前方に筒状面
    を設けた流体圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記筒状面はホーン形状に形成されてい
    る請求項1に記載の流体圧シリンダ。
  3. 【請求項3】 前記筒状面は円筒面に形成されている請
    求項1に記載の流体圧シリンダ。
  4. 【請求項4】 前記筒状面はシリンダヘッドに形成され
    た凹部の内面により構成されている請求項1〜請求項3
    のいずれか一項に記載の流体圧シリンダ。
  5. 【請求項5】 前記筒状面は前記超音波センサのハウジ
    ングに形成された筒状部の内面により構成されている請
    求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の流体圧シリン
    ダ。
  6. 【請求項6】 ピストン又はシリンダチューブ内でピス
    トンと一体に移動する反射部に向かって超音波を送信す
    るとともにピストン又は前記反射部で反射した反射波を
    受信してそれに対応した電気信号を出力する超音波セン
    サを装備し、前記超音波センサの送受信側前方に前記シ
    リンダチューブ内面で反射した反射波が超音波センサに
    向かって進むのを阻止する遮蔽部を設けた流体圧シリン
    ダ。
  7. 【請求項7】 前記遮蔽部はシリンダヘッドに突設され
    た筒状部により構成されている請求項6に記載の流体圧
    シリンダ。
  8. 【請求項8】 前記遮蔽部は前記超音波センサの前端よ
    り送受信側前方に位置するシリンダヘッドの壁面により
    構成されている請求項6に記載の流体圧シリンダ。
  9. 【請求項9】 前記遮蔽部は超音波センサから所定距離
    離れた位置に設けられた環状の板部により構成されてい
    る請求項6に記載の流体圧シリンダ。
  10. 【請求項10】 作動流体を油圧油とした請求項1〜請
    求項9のいずれか一項に記載の流体圧シリンダ。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の流体圧シリンダを
    リフトシリンダとして備えたフォークリフト。
JP15105397A 1997-06-09 1997-06-09 流体圧シリンダ及びフォークリフト Pending JPH10338492A (ja)

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